JPH0668022B2 - 新規なポリカ−ボネ−トおよびその製造方法 - Google Patents
新規なポリカ−ボネ−トおよびその製造方法Info
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- JPH0668022B2 JPH0668022B2 JP28728885A JP28728885A JPH0668022B2 JP H0668022 B2 JPH0668022 B2 JP H0668022B2 JP 28728885 A JP28728885 A JP 28728885A JP 28728885 A JP28728885 A JP 28728885A JP H0668022 B2 JPH0668022 B2 JP H0668022B2
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、新規なポリカーボネートの製造方法に関し、
さらに詳しくは、枝分かれ剤として新規なトリフェノー
ル系化合物を用いて得られる新規なポリカーボネートの
製造方法に関する。
さらに詳しくは、枝分かれ剤として新規なトリフェノー
ル系化合物を用いて得られる新規なポリカーボネートの
製造方法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 ポリカーボネートは工業的に広く使用されている合成樹
脂であって、通常2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(以下ビスフェノールAと略記することが
ある)のような二価フェノールと、ホスゲンのような炭
酸誘導体との反応によって製造されている。
脂であって、通常2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(以下ビスフェノールAと略記することが
ある)のような二価フェノールと、ホスゲンのような炭
酸誘導体との反応によって製造されている。
ところでビスフェノールAから製造されるポリカーボネ
ートは、耐衝撃性に優れしかも吸湿性が小さく熱に安定
で耐候性に優れているなどの優れた特性を有している
が、溶融状態ではニュートン流体として差動するが、所
定の押出量を得るために必要とされる応力が大きく、ま
た溶融弾性あるいはこれと密接に関係する溶融強度が低
く、このため大型の中空成形体を製造するのが困難であ
るという問題点があった。
ートは、耐衝撃性に優れしかも吸湿性が小さく熱に安定
で耐候性に優れているなどの優れた特性を有している
が、溶融状態ではニュートン流体として差動するが、所
定の押出量を得るために必要とされる応力が大きく、ま
た溶融弾性あるいはこれと密接に関係する溶融強度が低
く、このため大型の中空成形体を製造するのが困難であ
るという問題点があった。
このような問題点を解決するため、ポリカーボネート製
造時にフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ
(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン−2、4,6−ジメ
チル−2,4,6−トリ(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘプ
タンあるいは2,6−ビス(2′−ヒドロキシ−5′−メチ
ルベンジル)−4−メチルフェノールなどの3価フェノ
ールをビスフェノールAなどの2価フェノールに対して
0.01モル%以上の量で共存させ、得られるポリカー
ボネートを分枝状とする方法が、特公昭44−17,149号、
特願昭41−2,551号あるいは特公昭49−16,277号などに
提案されている。
造時にフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ
(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン−2、4,6−ジメ
チル−2,4,6−トリ(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘプ
タンあるいは2,6−ビス(2′−ヒドロキシ−5′−メチ
ルベンジル)−4−メチルフェノールなどの3価フェノ
ールをビスフェノールAなどの2価フェノールに対して
0.01モル%以上の量で共存させ、得られるポリカー
ボネートを分枝状とする方法が、特公昭44−17,149号、
特願昭41−2,551号あるいは特公昭49−16,277号などに
提案されている。
これらの3価フェノールを製造時に共存させて得られる
熱可塑性分枝状ポリカーボネートは、確かに溶融状態で
非ニュートン流動特性を示し、溶融物はある程度改良さ
れた変形耐力を有するが、通常のビスフェノールAから
合成されたポリカーボネートに比べ、成形体の色相およ
び透明性が劣り、また溶融物の変形耐力も必ずしも充分
に改善されていはいないなどいくつかの問題点があっ
た。
熱可塑性分枝状ポリカーボネートは、確かに溶融状態で
非ニュートン流動特性を示し、溶融物はある程度改良さ
れた変形耐力を有するが、通常のビスフェノールAから
合成されたポリカーボネートに比べ、成形体の色相およ
び透明性が劣り、また溶融物の変形耐力も必ずしも充分
に改善されていはいないなどいくつかの問題点があっ
た。
本発明者らは、上記のような従来技術に伴なう問題点を
解決すべく鋭意検討した結果、ビスフェノールAなどの
二価フェノールとホスゲンなどの炭酸誘導体との反応に
よりポリカーボネートを製造するに際して、特定の構造
を有する新規なトリフェノール系化合物を共存させるこ
とによって、上記の問題点が一挙に解決されることを見
出した。
解決すべく鋭意検討した結果、ビスフェノールAなどの
二価フェノールとホスゲンなどの炭酸誘導体との反応に
よりポリカーボネートを製造するに際して、特定の構造
を有する新規なトリフェノール系化合物を共存させるこ
とによって、上記の問題点が一挙に解決されることを見
出した。
発明の目的 本発明は、ビスフェノールAなどの二価フェノールとホ
スゲンなどの炭酸誘導体との反応によりポリカーボネー
トを製造するに際して、反応系に新規なトリフェノール
系化合物を共存させることによって、成形性および透明
性に優れた新規な熱可塑性分枝状ポリカーボネートを得
ることができる製造方法を提供することを目的としてい
る。
スゲンなどの炭酸誘導体との反応によりポリカーボネー
トを製造するに際して、反応系に新規なトリフェノール
系化合物を共存させることによって、成形性および透明
性に優れた新規な熱可塑性分枝状ポリカーボネートを得
ることができる製造方法を提供することを目的としてい
る。
発明の概要 本発明に係る熱可塑性分枝状ポリカーボネートの製造方
法は、二価フェノールと炭酸誘導体との反応によりポリ
カーボネートを製造するに際して、反応系に下記一般式
で示されるトリフェノール系化合物を共存させることを
特徴としている。
法は、二価フェノールと炭酸誘導体との反応によりポリ
カーボネートを製造するに際して、反応系に下記一般式
で示されるトリフェノール系化合物を共存させることを
特徴としている。
本発明に係る新規なポリカーボネートの製造方法によれ
ば、ビスフェノールAなどの二価フェノールとホスゲン
などの炭酸誘導体との反応に際して、反応系に上記の新
規なトリフェノール系化合物を共存させることによっ
て、熱可塑性分枝状であり、成形性および透明性に優れ
たポリカーボネートが得られる。
ば、ビスフェノールAなどの二価フェノールとホスゲン
などの炭酸誘導体との反応に際して、反応系に上記の新
規なトリフェノール系化合物を共存させることによっ
て、熱可塑性分枝状であり、成形性および透明性に優れ
たポリカーボネートが得られる。
発明の具体的説明 以下本発明を、まずこのポリカーボネートの製造に際し
て反応系に添加される新規なトリフェノール系化合物お
よびその製造方法について説明し、次にこのトリフェノ
ール系化合物を用いたポリカーボネートの製造方法につ
いて説明する。
て反応系に添加される新規なトリフェノール系化合物お
よびその製造方法について説明し、次にこのトリフェノ
ール系化合物を用いたポリカーボネートの製造方法につ
いて説明する。
トリフェノール系化合物 本発明に係るポリカーボネートの製造方法において、二
価フェノールと炭酸誘導体との反応系に共存せしめられ
るトリフェノール系化合物は新規なものであって一般式
[I]で表わされる。
価フェノールと炭酸誘導体との反応系に共存せしめられ
るトリフェノール系化合物は新規なものであって一般式
[I]で表わされる。
(式中R1、R2、R3、R4、R5およびR6は互い
に同一であってもよくまた異なっていてもよく、それぞ
れ水素、ハロゲン、C1〜C5アルキル基、またはC1
〜C5アルコキシ基である。) 上記一般式[I]で表わされるトリフェノール系化合物
としては、具体的に以下の化合物が挙げられる。
に同一であってもよくまた異なっていてもよく、それぞ
れ水素、ハロゲン、C1〜C5アルキル基、またはC1
〜C5アルコキシ基である。) 上記一般式[I]で表わされるトリフェノール系化合物
としては、具体的に以下の化合物が挙げられる。
1−[α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)エ
チル]−4−[α′−α′−ビス(4″−ヒドロキシフェ
ニル)エチル]ベンゼン、 1−[α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)エ
チル]−3−[α′,α′−ビス(4″−ヒドロキシフェ
ニル)エチル]ベンゼン、 1−[α−メチル−α−(3′,5′−ジメチル−4′−
ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α′,α′−ビ
ス(3″,5″−ジメチル−4″−ヒドロキシフェニル)
エチル]ベンゼン、 1−[α−メチル−α−(3′−メチル−4′−ヒドロキ
シフェニル)エチル]−4−[α′,α′−ビス(3″−
メチル−4″−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼ
ン。
チル]−4−[α′−α′−ビス(4″−ヒドロキシフェ
ニル)エチル]ベンゼン、 1−[α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)エ
チル]−3−[α′,α′−ビス(4″−ヒドロキシフェ
ニル)エチル]ベンゼン、 1−[α−メチル−α−(3′,5′−ジメチル−4′−
ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α′,α′−ビ
ス(3″,5″−ジメチル−4″−ヒドロキシフェニル)
エチル]ベンゼン、 1−[α−メチル−α−(3′−メチル−4′−ヒドロキ
シフェニル)エチル]−4−[α′,α′−ビス(3″−
メチル−4″−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼ
ン。
合成反応 このような一般式[I]で表わされるトリフェノール系
化合物は、イソプロペニルアセトフェンとフェノール類
とを次式に従って反応せることによって製造される。
化合物は、イソプロペニルアセトフェンとフェノール類
とを次式に従って反応せることによって製造される。
(式中、各Rは互いに同一であってもよくまた異なって
いもよく、それぞれ水素、ハロゲン、C1〜C5アルキ
ル基またはC1〜C5アルコキシ基である。) この反応に用いられるイソプロペニルアセトフェノンと
しては、m−イソプロペニルアセトフェノンまたはp−
イソプロペニルアセトンフェノンあるいはこれらの混合
物が挙げられる。
いもよく、それぞれ水素、ハロゲン、C1〜C5アルキ
ル基またはC1〜C5アルコキシ基である。) この反応に用いられるイソプロペニルアセトフェノンと
しては、m−イソプロペニルアセトフェノンまたはp−
イソプロペニルアセトンフェノンあるいはこれらの混合
物が挙げられる。
またこの反応に用いられるフェノール類としては、フェ
ノール、0−クレゾール、m−クレゾール、P−クレゾ
ール、2,6−キシレノール、0−メトキシフェノール、
m−メトキシフェノール、P−メトキシフェノールある
いはこれらの混合物などが挙げられる。なおフェノール
類として上記フェノールの混合物を用いた場合には、一
般式[I]で示されるトリフェノール系化合物におい
て、Rがすべて異なっている化合物も得られる。
ノール、0−クレゾール、m−クレゾール、P−クレゾ
ール、2,6−キシレノール、0−メトキシフェノール、
m−メトキシフェノール、P−メトキシフェノールある
いはこれらの混合物などが挙げられる。なおフェノール
類として上記フェノールの混合物を用いた場合には、一
般式[I]で示されるトリフェノール系化合物におい
て、Rがすべて異なっている化合物も得られる。
上記のイソプロペニルアセトフエノンとフェノール類と
の反応は、たとえば、化学量論量よりも過剰のフェノー
ル化合物と触媒としての塩酸などのプロトン酸とを混合
し、得られた混合物中にイソプロペニルアセトフエノン
を滴下することにより行なうことができる。この際必要
に応じて助触媒としてメチルメルカプタンあるいはメル
カプト酢酸などを反応系に添加してもよい。
の反応は、たとえば、化学量論量よりも過剰のフェノー
ル化合物と触媒としての塩酸などのプロトン酸とを混合
し、得られた混合物中にイソプロペニルアセトフエノン
を滴下することにより行なうことができる。この際必要
に応じて助触媒としてメチルメルカプタンあるいはメル
カプト酢酸などを反応系に添加してもよい。
この合成反応は、通常40〜80℃の温度範囲で、常圧
あるいは加圧下で行なわれる。
あるいは加圧下で行なわれる。
前記一般式において、Rがハロゲンであるトリフェノー
ル系化合物は、原料として核がハロゲン置換されたフェ
ノール類を用いて製造することもできるし、場合によっ
てはトリフェノール類を合成したのち得られたトリフェ
ノール類をハロゲン化することによっても製造すること
ができる。
ル系化合物は、原料として核がハロゲン置換されたフェ
ノール類を用いて製造することもできるし、場合によっ
てはトリフェノール類を合成したのち得られたトリフェ
ノール類をハロゲン化することによっても製造すること
ができる。
反応後に得られる反応混合物から目的化合物であるトフ
フェノール系化合物を分離精製するには、抽出、濃縮、
晶析といった一般的な方法を用いることができる。
フェノール系化合物を分離精製するには、抽出、濃縮、
晶析といった一般的な方法を用いることができる。
得られたトリフェノール系化合物の構造は、質量分析、
プロトン核磁気共鳴、融点などから決定される。
プロトン核磁気共鳴、融点などから決定される。
ポリカーボネートおよびその製造方法 上記のようなトリフェノール系化合物は、ビスフェノー
ルAなどの二価フェノールとホスゲンなどの炭酸誘導体
との反応によりポリカーボネートを製造するに際して、
反応系に添加されると、分枝状の新規なポリカーボネー
トが得られ、この分枝状のポリカーボネートは塩化メチ
レン中、25℃での極限粘度(「η」)が0.4dl/
g〜1.0dl/gであり、また示差走査型熱量計で測
定したガラス転移温度(Tg)が150〜300℃であ
り、成形性および透明性に優れている。透明性は後述の
方法によって測定すると、420nmの可視光に対して
80%以上となる。
ルAなどの二価フェノールとホスゲンなどの炭酸誘導体
との反応によりポリカーボネートを製造するに際して、
反応系に添加されると、分枝状の新規なポリカーボネー
トが得られ、この分枝状のポリカーボネートは塩化メチ
レン中、25℃での極限粘度(「η」)が0.4dl/
g〜1.0dl/gであり、また示差走査型熱量計で測
定したガラス転移温度(Tg)が150〜300℃であ
り、成形性および透明性に優れている。透明性は後述の
方法によって測定すると、420nmの可視光に対して
80%以上となる。
このようにして得られる新規なポリカーボネートは、炭
酸成分単位とフェノール系成分(二価フェノール成分お
よびトリフェノール系化合物成分)とが交互に配列した
状態で縮合して、炭酸エステル結合を形成して高分子量
化した分枝状のものである。
酸成分単位とフェノール系成分(二価フェノール成分お
よびトリフェノール系化合物成分)とが交互に配列した
状態で縮合して、炭酸エステル結合を形成して高分子量
化した分枝状のものである。
上記のようなトリフェノール系化合物は、二価フェノー
ルとホスゲンとの反応によるポリカーボネート製造の反
応系に、二価フェノールに対して0.01〜10モル
%、好ましくは0.01〜3.0モル%の量で用いられ
る。トリフェノール系化合物の量が二価フェノールに対
して0.01モル%未満である場合には、得られるポリ
カーボネート樹脂は所望の溶融体特性を示さず、一方1
0モル%を越える場合には、前記樹脂製造時あるいは樹
脂成形加工時にゲル化を起こすため好ましくない。した
がって得られる新規なポリカーボネートにおいても、前
記のトルフェノール系化合物成分単位〔C〕は、二価フ
ェノール成分単位〔B〕に対して0.01〜10モル%
の量で存在している。
ルとホスゲンとの反応によるポリカーボネート製造の反
応系に、二価フェノールに対して0.01〜10モル
%、好ましくは0.01〜3.0モル%の量で用いられ
る。トリフェノール系化合物の量が二価フェノールに対
して0.01モル%未満である場合には、得られるポリ
カーボネート樹脂は所望の溶融体特性を示さず、一方1
0モル%を越える場合には、前記樹脂製造時あるいは樹
脂成形加工時にゲル化を起こすため好ましくない。した
がって得られる新規なポリカーボネートにおいても、前
記のトルフェノール系化合物成分単位〔C〕は、二価フ
ェノール成分単位〔B〕に対して0.01〜10モル%
の量で存在している。
ポリカーボネートの製造に際して用煎られる二価フェノ
ールとしては、ビスフェノールA、ビス(4′−ヒドロキ
シフェニル)メタン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェ
ニル)エタン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン、ビス(4′−ヒドロキシフェニル)ジフ
ェニルメタン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)
−1−フェニルエタン、2,2−ビス(3′,5′−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エーテル、4,4′−ジヒドロキシジフェ
ニル、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジヒドロ
キシフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィ
ド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ハイ
ドロキノン、レゾルシンあるいはこれらの混合物を挙げ
ることができる。このうち特にビスフェノールAが好ま
しい。
ールとしては、ビスフェノールA、ビス(4′−ヒドロキ
シフェニル)メタン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェ
ニル)エタン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン、ビス(4′−ヒドロキシフェニル)ジフ
ェニルメタン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)
−1−フェニルエタン、2,2−ビス(3′,5′−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エーテル、4,4′−ジヒドロキシジフェ
ニル、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジヒドロ
キシフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィ
ド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ハイ
ドロキノン、レゾルシンあるいはこれらの混合物を挙げ
ることができる。このうち特にビスフェノールAが好ま
しい。
二価フェノールと反応される炭酸誘導体としては、ホス
ゲンのようなカルボニルハライド、炭酸ジアリールエス
テルなどが用いられる。
ゲンのようなカルボニルハライド、炭酸ジアリールエス
テルなどが用いられる。
ビスフェノールなどの二価フェノールと、ホスゲンなど
の炭酸誘導体と、上記のトルフェノール系化合物とか
ら、熱可塑性分枝状ポリカーボネートを製造するには、
二価フェノール、ホスゲンなどの炭酸誘導体との反応系
に、トリフェノール系化合物を共存させる以外は従来公
知の方法によることができる。その一例を(a)〜
(c)として示す。
の炭酸誘導体と、上記のトルフェノール系化合物とか
ら、熱可塑性分枝状ポリカーボネートを製造するには、
二価フェノール、ホスゲンなどの炭酸誘導体との反応系
に、トリフェノール系化合物を共存させる以外は従来公
知の方法によることができる。その一例を(a)〜
(c)として示す。
(a)ピリジン、トリエチエルアミンのような有機塩基
中に、二価フェノールおよび上記のトリフェノール系化
合物を溶解させ、この溶解液にホスゲンなどの炭酸誘導
体を吹込んで反応させる方法。
中に、二価フェノールおよび上記のトリフェノール系化
合物を溶解させ、この溶解液にホスゲンなどの炭酸誘導
体を吹込んで反応させる方法。
(b)塩化メチレン、クロルベンゼン、トルエンなどの
不活性溶媒とピリジンなどの酸受容体との存在下、二価
フェノールおよび上記のトリフェノール系化合物と、ホ
スゲンなどの炭酸誘導体とを反応させる方法。
不活性溶媒とピリジンなどの酸受容体との存在下、二価
フェノールおよび上記のトリフェノール系化合物と、ホ
スゲンなどの炭酸誘導体とを反応させる方法。
(c)塩化メチレン、二塩化エチレン、クロルベンゼン
などの不活性溶媒の存在下に、通常は3級アミンあるい
は4級アンモニウム塩などの相間移動触媒を共存させ
て、二価フェノールおよび上記のトリフェノール系化合
物のアルカリ金属塩の水溶液またはスラリー中に、ホス
ゲンなどの炭酸誘導体を吹込んで反応させる方法。
などの不活性溶媒の存在下に、通常は3級アミンあるい
は4級アンモニウム塩などの相間移動触媒を共存させ
て、二価フェノールおよび上記のトリフェノール系化合
物のアルカリ金属塩の水溶液またはスラリー中に、ホス
ゲンなどの炭酸誘導体を吹込んで反応させる方法。
いずれの方法においても、トリフェノール系化合物は重
合反応の開始時から二価フェノールと一緒に添加してお
くことができる。また、いずれの方法においても、分子
量調整剤として二価フェノールに対して1〜10モル%
の一価フェノール、たとえばフェノール、P−ターシャ
リーブチルフェノール、P−クミルフェノールなどを添
加してもよい。
合反応の開始時から二価フェノールと一緒に添加してお
くことができる。また、いずれの方法においても、分子
量調整剤として二価フェノールに対して1〜10モル%
の一価フェノール、たとえばフェノール、P−ターシャ
リーブチルフェノール、P−クミルフェノールなどを添
加してもよい。
またポリカーボネートの別の製造方法として、金属酸化
物などのエステル交換触媒の存在下に、二価フェノール
およびトリフェノール系化合物と、炭酸ジアリールエス
テルとを反応させる方法を挙げることができる。
物などのエステル交換触媒の存在下に、二価フェノール
およびトリフェノール系化合物と、炭酸ジアリールエス
テルとを反応させる方法を挙げることができる。
トリフェノール系化合物を用いて製造される分枝状ポリ
カーボネートは、熱可塑性であり、溶融物から押出成
形、吹込成形といった通常の成形法によって容易に所望
形状の成形品に加工することができる。また、特定の有
機溶剤に可溶であり、この溶液からフィルムのような成
形品に加工することもできる。
カーボネートは、熱可塑性であり、溶融物から押出成
形、吹込成形といった通常の成形法によって容易に所望
形状の成形品に加工することができる。また、特定の有
機溶剤に可溶であり、この溶液からフィルムのような成
形品に加工することもできる。
トフフェノール系化合物を用いて製造される分枝状ポリ
カーボネートは、他のポリカーボネートあるいは熱可塑
性ポリエステルなどと混合して使用することもできる。
さらに、必要に応じてガラス繊維などの充填剤、安定
剤、難燃化剤あるいは発泡剤などと混合して使用するこ
ともできる。
カーボネートは、他のポリカーボネートあるいは熱可塑
性ポリエステルなどと混合して使用することもできる。
さらに、必要に応じてガラス繊維などの充填剤、安定
剤、難燃化剤あるいは発泡剤などと混合して使用するこ
ともできる。
発明の効果 本発明によれば新規なトリフェノール系化合物を、ビス
フェノールAなどの二価フェノールとホスゲンなどの炭
酸誘導体との反応によるポリカーボネート製造の反応系
に共存させているので、得られるポリカーボネートは分
枝状となり、優れた成形性および透明性を有する。
フェノールAなどの二価フェノールとホスゲンなどの炭
酸誘導体との反応によるポリカーボネート製造の反応系
に共存させているので、得られるポリカーボネートは分
枝状となり、優れた成形性および透明性を有する。
以下本発明を実施例および参考例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
参考例1 p−イソプロペニルアセトフエノンとフェノールからの
1−[α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)エ
チル]−4−[α′,α′−ビス(4″−ヒドロキシフェ
ニル)エチル]ベンゼンの製造 (1)攪拌機、滴下ロート、温度計、還流冷却管および
ガス吹込管を備えた500mlの丸底フラスコに、フェノ
ール194gと15重量%メチルメルカプタンソーダ水
溶液4gとを仕込み、40℃加温したのち、撹拌下、ガ
ス仕込管を通して乾燥塩化水素ガスを系内が飽和される
まで吹込んだ。次いで滴下ロートからp−イソプロペニ
ルアセトフェノン32gとフェノール32gの混合物を
2時間かけて滴下した。この間、反応温度を40〜43
℃に保ち、乾燥塩化水素ガスの吹込みも継続した。滴下
終了後、さらに8時間、乾燥塩化水素ガスを少量づつ吹
込みながら40〜43℃の温度で撹拌を続けた。
1−[α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)エ
チル]−4−[α′,α′−ビス(4″−ヒドロキシフェ
ニル)エチル]ベンゼンの製造 (1)攪拌機、滴下ロート、温度計、還流冷却管および
ガス吹込管を備えた500mlの丸底フラスコに、フェノ
ール194gと15重量%メチルメルカプタンソーダ水
溶液4gとを仕込み、40℃加温したのち、撹拌下、ガ
ス仕込管を通して乾燥塩化水素ガスを系内が飽和される
まで吹込んだ。次いで滴下ロートからp−イソプロペニ
ルアセトフェノン32gとフェノール32gの混合物を
2時間かけて滴下した。この間、反応温度を40〜43
℃に保ち、乾燥塩化水素ガスの吹込みも継続した。滴下
終了後、さらに8時間、乾燥塩化水素ガスを少量づつ吹
込みながら40〜43℃の温度で撹拌を続けた。
(2)得られた反応混合物を室温で一晩放置したのち、
トルエン1200gと3重量%炭酸水素ナトリウム水溶
液600g加え、80℃で30分撹拌し、そのまま全体
を室温まで冷却した。析出した結晶を遠心分離機で分離
し、トルエン次いでH2Oで結晶を洗浄した。さらに、
この結晶を加熱したメチルイソブチルケトン−トルエン
混合溶媒にとかし、水洗したのち冷却し再び結晶を析出
させた。この結晶を分離したところ、融点222〜22
5℃の白色結晶が70.8g得られた。この結晶は、質
量分析およびプロトン核磁気共鳴の結果から次式の構造
をもつ1−[α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]−4−[α′,α′−ビス(4″−ヒドロキ
シフェニル)エチル]ベンゼンであることが確認され
た。
トルエン1200gと3重量%炭酸水素ナトリウム水溶
液600g加え、80℃で30分撹拌し、そのまま全体
を室温まで冷却した。析出した結晶を遠心分離機で分離
し、トルエン次いでH2Oで結晶を洗浄した。さらに、
この結晶を加熱したメチルイソブチルケトン−トルエン
混合溶媒にとかし、水洗したのち冷却し再び結晶を析出
させた。この結晶を分離したところ、融点222〜22
5℃の白色結晶が70.8g得られた。この結晶は、質
量分析およびプロトン核磁気共鳴の結果から次式の構造
をもつ1−[α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]−4−[α′,α′−ビス(4″−ヒドロキ
シフェニル)エチル]ベンゼンであることが確認され
た。
参考例2 m−イソプロペニルアセトフェノンとフェノールとから
の1−[α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)
エチル]−3−[α′,α′−ビス(4″−ヒドロキシフ
ェニル)−エチル]ベンゼンの製造 (1)p−イソプロペニルアセトフェトンの代わりにm
−イソプロペニルアセトンフェノンを用いた以外は参考
例1の(1)に記載したのと同じ方法で反応を行なっ
た。
の1−[α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)
エチル]−3−[α′,α′−ビス(4″−ヒドロキシフ
ェニル)−エチル]ベンゼンの製造 (1)p−イソプロペニルアセトフェトンの代わりにm
−イソプロペニルアセトンフェノンを用いた以外は参考
例1の(1)に記載したのと同じ方法で反応を行なっ
た。
(2)得られた反応混合物をトルエン640gに溶か
し、3重量%NaHCO3水溶液、次いで希リン酸水溶
液で洗浄したのち、減圧下でトルエンおよび未反応のフ
ェノールを留去した。得られた残渣をトルエンから再結
晶して、白色結晶69.3gを得た。この結晶は融点1
87〜189℃を示し、質量分析およびプロトン核磁気
共鳴の結果から次式の構造をもつ1−[α−メチル−α
−(4′−ヒドロキシフェニル)エチル]−3−[α′,
α′−ビス(ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンで
あることが確認された。
し、3重量%NaHCO3水溶液、次いで希リン酸水溶
液で洗浄したのち、減圧下でトルエンおよび未反応のフ
ェノールを留去した。得られた残渣をトルエンから再結
晶して、白色結晶69.3gを得た。この結晶は融点1
87〜189℃を示し、質量分析およびプロトン核磁気
共鳴の結果から次式の構造をもつ1−[α−メチル−α
−(4′−ヒドロキシフェニル)エチル]−3−[α′,
α′−ビス(ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンで
あることが確認された。
参考例3 p−イソプロペニルアセトフェノンと2,6−キシレノー
ルとからの1−[α−メチル−α−(3′,5′−ジメチル
−4′−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α′,
α′−ビス(3″,5″−ジメチル−4″−ヒドロキシフェ
ニル)エチル]ベンゼンの製造 (1)参考例1の(1)に示した反応器に2,6−キシレ
ノール228g、15重量%メチルメルカプタンソーダ
水溶液5.8gおよび濃塩酸56gとを仕込み、50℃
に加温した。撹拌下、ガス吹込み管を通して乾燥塩化水
素ガスを吹き込みながら、滴下ロートからp−イソプロ
ペニルアセトフェノン32gと2,6−キシレノール64
gの混合物を2時間かけて滴下した。この間、反応温度
を46〜48℃に保った。滴下終了後、乾燥塩化水素ガ
スを吹込みながら46〜48℃で70時間撹拌を続け反
応を完結させた。
ルとからの1−[α−メチル−α−(3′,5′−ジメチル
−4′−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α′,
α′−ビス(3″,5″−ジメチル−4″−ヒドロキシフェ
ニル)エチル]ベンゼンの製造 (1)参考例1の(1)に示した反応器に2,6−キシレ
ノール228g、15重量%メチルメルカプタンソーダ
水溶液5.8gおよび濃塩酸56gとを仕込み、50℃
に加温した。撹拌下、ガス吹込み管を通して乾燥塩化水
素ガスを吹き込みながら、滴下ロートからp−イソプロ
ペニルアセトフェノン32gと2,6−キシレノール64
gの混合物を2時間かけて滴下した。この間、反応温度
を46〜48℃に保った。滴下終了後、乾燥塩化水素ガ
スを吹込みながら46〜48℃で70時間撹拌を続け反
応を完結させた。
(2)得られた反応混合物にトルエン400gを加え、
80℃に加温して分離した水層を除いたのち、3重量%
NaHCO3水溶液、次いで希リン酸水溶液で油層を洗
浄した。油層から減圧下でトルエンおよび未反応の2,6
−キシレノールを留去したのち、残渣をトルエンから2
回再結晶し、白色結晶67.1gを得た。この結晶は、
融点191〜194℃示し、質量分析およびプロトン核
磁気共鳴の結果から次式の構造をもつ1−[α−メチル
−α−(3′,5′−ジメチル−4′−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]−4−[α′,α′−ビス(3″,5″−ジメ
チル−4″−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンで
あることが確認された。
80℃に加温して分離した水層を除いたのち、3重量%
NaHCO3水溶液、次いで希リン酸水溶液で油層を洗
浄した。油層から減圧下でトルエンおよび未反応の2,6
−キシレノールを留去したのち、残渣をトルエンから2
回再結晶し、白色結晶67.1gを得た。この結晶は、
融点191〜194℃示し、質量分析およびプロトン核
磁気共鳴の結果から次式の構造をもつ1−[α−メチル
−α−(3′,5′−ジメチル−4′−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]−4−[α′,α′−ビス(3″,5″−ジメ
チル−4″−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンで
あることが確認された。
参考例4 p−イソプロペニルアセトフェノンと0−クレゾールと
からの1−[α−メチル−α−(3′−メチル−4′−ヒ
ドロキシフェニル)エチル]−4−[α′,α′−ビス
(3″−メチル−4″−ヒドロキシフェニル)エチル]ベ
ンゼンの製造。
からの1−[α−メチル−α−(3′−メチル−4′−ヒ
ドロキシフェニル)エチル]−4−[α′,α′−ビス
(3″−メチル−4″−ヒドロキシフェニル)エチル]ベ
ンゼンの製造。
(1)フェノールの代わりに0−クレゾール227gを
用いた以外は参考例1の(1)に記載したのと同じ方法
で反応を行なった。
用いた以外は参考例1の(1)に記載したのと同じ方法
で反応を行なった。
(2)得られた反応混合物をトルエン500gに溶かし
3重量%NaHCO3水溶液、次いで希リン酸水溶液で
洗浄したのち、減圧下でトルエンおよび未反応の0−ク
レゾールを留去した。
3重量%NaHCO3水溶液、次いで希リン酸水溶液で
洗浄したのち、減圧下でトルエンおよび未反応の0−ク
レゾールを留去した。
得られた残渣をデカンから再結晶して淡黄色固体69.
8gを得た。この固体は融点87〜91℃を示し、質量
分析およびプロトン核磁気共鳴の結果から次式の構造を
もつ1−[α−メチル−α−(3′−メチル−4′−ヒド
ロキシフェニル)エチル]−4−[α′,α′−ビス
(3′−メチル−4′−ヒドロキシフェニル)エチル]ベ
ンゼンであることが確認された。
8gを得た。この固体は融点87〜91℃を示し、質量
分析およびプロトン核磁気共鳴の結果から次式の構造を
もつ1−[α−メチル−α−(3′−メチル−4′−ヒド
ロキシフェニル)エチル]−4−[α′,α′−ビス
(3′−メチル−4′−ヒドロキシフェニル)エチル]ベ
ンゼンであることが確認された。
実施例1 参考例1で得られたトリフェノール化合物を用いた熱可
塑性分枝状ポリカーボネートの製造 (1)ビスフェノールA228g(1モル)、p−ター
シャリーブチルフェノール4.9g、参考例1で得られ
た1−[α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)
エチル]−4−[α′,α′−ビス(4″−ヒドロキシフ
ェニル)エチル]ベンゼン4.24g(0.01モ
ル)、9重量%苛性ソーダ水溶液1375gおよび塩化
メチレン2300gの混合物を、N2雰囲気下20〜2
5℃で撹拌しながら、これに121gのホスゲンを2時
間かけて吹込んだ。ホスゲンの吹込み終了後トリエチル
アミン0.4gを加えてさらに1時間撹拌を継続した。
その後、撹拌を止めて分離した水層を除去し、ポリカー
ボネートを含む有機層を得た。
塑性分枝状ポリカーボネートの製造 (1)ビスフェノールA228g(1モル)、p−ター
シャリーブチルフェノール4.9g、参考例1で得られ
た1−[α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)
エチル]−4−[α′,α′−ビス(4″−ヒドロキシフ
ェニル)エチル]ベンゼン4.24g(0.01モ
ル)、9重量%苛性ソーダ水溶液1375gおよび塩化
メチレン2300gの混合物を、N2雰囲気下20〜2
5℃で撹拌しながら、これに121gのホスゲンを2時
間かけて吹込んだ。ホスゲンの吹込み終了後トリエチル
アミン0.4gを加えてさらに1時間撹拌を継続した。
その後、撹拌を止めて分離した水層を除去し、ポリカー
ボネートを含む有機層を得た。
有機層を2重量%苛性ソーダ水溶液および2重量%リン
酸水溶液で交互に3回洗浄し、さらに蒸溜水で10回洗
浄したのち、500gのクロルベンゼンを加え、塩化メ
チレンを蒸溜によって留去した。冷却後に析出したポリ
カーボネートを分離し、真空中120℃で48時間乾燥
した。
酸水溶液で交互に3回洗浄し、さらに蒸溜水で10回洗
浄したのち、500gのクロルベンゼンを加え、塩化メ
チレンを蒸溜によって留去した。冷却後に析出したポリ
カーボネートを分離し、真空中120℃で48時間乾燥
した。
得られたポリカーボネートの塩化メチレン中、25℃で
の極限粘度(〔η〕)を表1に、またガラス転移温度
(Tg)を表2に、その性質を表3、表4および表5に
示した。
の極限粘度(〔η〕)を表1に、またガラス転移温度
(Tg)を表2に、その性質を表3、表4および表5に
示した。
実施例2 トリフェノール化合物として参考例1で得られた化合物
の代わりに、参考例2で得られた1−[α−メチル−
(4′−ヒドロキシフェニル)エチル]−3−[α′,
α′−ビス(4″−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼ
ン4.24gを用いた以外は実施例1に記載したのと同
じ方法で熱可塑性分枝状ポリカーボネートを製造した。
の代わりに、参考例2で得られた1−[α−メチル−
(4′−ヒドロキシフェニル)エチル]−3−[α′,
α′−ビス(4″−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼ
ン4.24gを用いた以外は実施例1に記載したのと同
じ方法で熱可塑性分枝状ポリカーボネートを製造した。
得られたポリカーボネートの塩化メチレン中、25℃で
の極限粘度(〔η〕)を表1に、またガラス転移温度
(Tg)を表2にその性質を表3、表4および表5に示
した。
の極限粘度(〔η〕)を表1に、またガラス転移温度
(Tg)を表2にその性質を表3、表4および表5に示
した。
実施例3〜4 トリフェノール化合物として参考例1で得られた化合物
の代わりに参考例3で得られた1−[α−メチル−α−
(3′,5′−ジメチル−4′−ヒドロキシフェニル)エチ
ル]−4−[α′,α′−ビス(3″,5″−ジメチル−
4″−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン5.08
g(実施例3)、そして参考例4で得られた1−[α−
メチル−α−(3′−メチル−4″−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]−4−[α′,α′−ビス(3″−メチル−
4″−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン4.66
g(実施例4)を用いた以外は、実施例1に記載しのと
同じ方法でポリカーボネートを製造した。得られたポリ
カーボネートの塩化メチレン中、25℃での極限粘度
(〔η〕)を表1に、その性質を表3、表4および表5
に示した。
の代わりに参考例3で得られた1−[α−メチル−α−
(3′,5′−ジメチル−4′−ヒドロキシフェニル)エチ
ル]−4−[α′,α′−ビス(3″,5″−ジメチル−
4″−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン5.08
g(実施例3)、そして参考例4で得られた1−[α−
メチル−α−(3′−メチル−4″−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]−4−[α′,α′−ビス(3″−メチル−
4″−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン4.66
g(実施例4)を用いた以外は、実施例1に記載しのと
同じ方法でポリカーボネートを製造した。得られたポリ
カーボネートの塩化メチレン中、25℃での極限粘度
(〔η〕)を表1に、その性質を表3、表4および表5
に示した。
比較例1〜3 トリフェノール化合物として参考例1で得られた化合物
の代わりに、フロログルシンを1.26g(比較例
1)、2,6−ビス(2′−ヒドロキシ−5′−メチルベン
ジル)−4−メチルフェノールを3.48g(比較例
2)そして4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4′−ヒドロキ
シフェニル)ヘプテン−2を4.02g(比較例3)を
用いた以外は、実施例1に記載したのと同じ方法でポリ
カーボネートを製造した。得られたポリカーボネートの
塩化メチレン中、25℃での極限粘度(〔η〕)を表1
に、ガラス転移温度(Tg)を表2にその性質を表3、
表4および表5に示した。
の代わりに、フロログルシンを1.26g(比較例
1)、2,6−ビス(2′−ヒドロキシ−5′−メチルベン
ジル)−4−メチルフェノールを3.48g(比較例
2)そして4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4′−ヒドロキ
シフェニル)ヘプテン−2を4.02g(比較例3)を
用いた以外は、実施例1に記載したのと同じ方法でポリ
カーボネートを製造した。得られたポリカーボネートの
塩化メチレン中、25℃での極限粘度(〔η〕)を表1
に、ガラス転移温度(Tg)を表2にその性質を表3、
表4および表5に示した。
なお、ポリカーボネートの透明性は次のようにして求め
た。すなわち、実施例1〜4および比較例1〜3で得ら
れたポリカーボネートを300℃で成形し、厚さ0.3
mmのプレスシートを作成した。このプレスシートについ
て、420nmの可視光の光透過率を測定してポリカーボ
ネートの透明性とした。
た。すなわち、実施例1〜4および比較例1〜3で得ら
れたポリカーボネートを300℃で成形し、厚さ0.3
mmのプレスシートを作成した。このプレスシートについ
て、420nmの可視光の光透過率を測定してポリカーボ
ネートの透明性とした。
またポリカーボネートのメルトインデックス比は、ポリ
カーボネート樹脂の非ニュートン特性を示すものであ
り、実施例1〜4および比較例1〜3で得られたポリカ
ーボネートの300℃におけるメルトインデックスを次
式により求めた。
カーボネート樹脂の非ニュートン特性を示すものであ
り、実施例1〜4および比較例1〜3で得られたポリカ
ーボネートの300℃におけるメルトインデックスを次
式により求めた。
さらにポリカーボネートの溶融物特性は、実施例1〜4
および比較例1〜3で得られたポリカーボネートを押出
機(加熱帯290℃、290℃、290℃、220℃ス
クリュー回転数18rpm)から押出し、長さ50cmの紐
を作成し、この際に押出しに時間および紐の重量によっ
て示した。
および比較例1〜3で得られたポリカーボネートを押出
機(加熱帯290℃、290℃、290℃、220℃ス
クリュー回転数18rpm)から押出し、長さ50cmの紐
を作成し、この際に押出しに時間および紐の重量によっ
て示した。
参考例5〜7 原料のフェノール化合物として、2,6−キシレノールの
代わり表5に示す化合物を用いた以外は、参考例3と同
様にしてトリフェノール系化合物の製造を行い表6に示
すようなトリフェノール系化合物を得た。
代わり表5に示す化合物を用いた以外は、参考例3と同
様にしてトリフェノール系化合物の製造を行い表6に示
すようなトリフェノール系化合物を得た。
実施例5〜7 トリフェノール系化合物として、参考例1で得られた化
合物の代わりに、参考例5〜7で得られたトリフェノー
ル系化合物をビスフェノールAに対して1モル%用いた
以外は、実施例1と同様にしてポリカーボネートの製造
を行なった。対応するトリフェノール系化合物を枝分れ
成分として含む熱可塑性分枝状ポリカーボネートが得ら
れた。
合物の代わりに、参考例5〜7で得られたトリフェノー
ル系化合物をビスフェノールAに対して1モル%用いた
以外は、実施例1と同様にしてポリカーボネートの製造
を行なった。対応するトリフェノール系化合物を枝分れ
成分として含む熱可塑性分枝状ポリカーボネートが得ら
れた。
Claims (1)
- 【請求項1】二価フェノールと炭酸誘導体との反応によ
りポリカーボネートを製造するに際して、反応系に下記
一般式で示されるトリフェノール系化合物を共存させる
ことを特徴とするポリカーボネートの製造方法: (式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は互
いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水
素、ハロゲン、C1〜C5アルキル基またはC1〜C5
アルコキシ基である。)
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28728885A JPH0668022B2 (ja) | 1985-12-20 | 1985-12-20 | 新規なポリカ−ボネ−トおよびその製造方法 |
DE8686307704T DE3662188D1 (en) | 1985-10-08 | 1986-10-06 | Triphenol and polycarbonate polymer prepared therefrom |
EP86307704A EP0219294B1 (en) | 1985-10-08 | 1986-10-06 | Triphenol and polycarbonate polymer prepared therefrom |
US06/916,099 US4778936A (en) | 1985-10-08 | 1986-10-07 | Triphenol compound |
CA000520239A CA1259334A (en) | 1985-10-08 | 1986-10-08 | Triphenol type compound and polycarbonate polymer and production process thereof |
US07/227,773 US4894432A (en) | 1985-10-08 | 1988-08-03 | Polycarbonate polymer from tetra arylene triphenol |
US07/362,289 US4954603A (en) | 1985-10-08 | 1989-06-06 | Epoxy resin |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28728885A JPH0668022B2 (ja) | 1985-12-20 | 1985-12-20 | 新規なポリカ−ボネ−トおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62146920A JPS62146920A (ja) | 1987-06-30 |
JPH0668022B2 true JPH0668022B2 (ja) | 1994-08-31 |
Family
ID=17715449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28728885A Expired - Lifetime JPH0668022B2 (ja) | 1985-10-08 | 1985-12-20 | 新規なポリカ−ボネ−トおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0668022B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0684429B2 (ja) * | 1988-09-06 | 1994-10-26 | 出光石油化学株式会社 | 分岐ポリカーボネート及びその製造方法 |
-
1985
- 1985-12-20 JP JP28728885A patent/JPH0668022B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62146920A (ja) | 1987-06-30 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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