JPH0667888A - 分散協調型推論装置 - Google Patents

分散協調型推論装置

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JPH0667888A
JPH0667888A JP4222534A JP22253492A JPH0667888A JP H0667888 A JPH0667888 A JP H0667888A JP 4222534 A JP4222534 A JP 4222534A JP 22253492 A JP22253492 A JP 22253492A JP H0667888 A JPH0667888 A JP H0667888A
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JP4222534A
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English (en)
Inventor
Seiichiro Wazumi
誠一郎 和住
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、協調推論の途中において各推論装
置2a、…が各々の推論で生成した問題点を相互に交換
し、相手の問題点を互いに解消することにより、推論装
置間で不整合のない解を生成する協調推論を実現でき
る。 【構成】この発明は、分散協調型推論装置を構成する各
推論装置2a、…は、協調推論において各推論装置2
a、…で発生する問題点を相互に交換し、相手の問題点
の解消を図ることにより、各推論装置2a、…が満足す
る解を生成する協調推論と、他の推論装置2b、…が行
なっている協調推論に関する情報を受信し、その情報を
もとに協調推論に寄与する情報の生成と送信を行なうこ
とにより、協調推論を行なっている推論装置2a(2
b、…)だけでは解の生成が不可能な問題に対しても、
解の生成が可能となる協調推論を実現するようにしたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、単独の推論装置では
対応不可能な問題に対して、複数の推論装置による協調
推論により解の生成を行なう分散協調型推論装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】複数の推論装置に分散された知識を利用
することにより、単独の推論装置では解の生成不可能な
問題の解の生成を目的とする分散協調型推論装置におけ
る従来の技術は以下に示す2つがある。
【0003】1.問題を複数の副問題に分割し、各々の
副問題の推論を各推論装置で行ない、各推論装置の生成
した副問題の解を結合することにより問題の解を生成す
る推論装置。
【0004】2.各推論装置が与えられた問題に対して
解を生成し、互いに相手の解を評価し、相手の評価をも
とに解を変更することにより、全ての推論装置が満足で
きる解を生成する推論装置。
【0005】上記1番目の協調推論を実現する分散協調
型推論装置としては特開平3−179527号公報があ
り、各推論装置の生成した解の間に発生した矛盾を解消
するための手段を持つ分散協調型推論装置として特開平
3−273337号公報がある。この方式では、単独の
推論装置では対応不可能な問題が与えられた場合、その
推論装置が複数の副問題に問題を分割し、各副問題を各
推論装置に分散する。そして各推論装置により生成され
た副問題の解を結合することにより対応不可能だった問
題の解を生成する。
【0006】上記2番目の協調推論に関する研究として
“Nagotiation and task sharingamong autonomous age
nts in coperative domains”(G.Zoitkin and J.S.Ros
enschein,In Proc.IJCAI-89)や、“Negotiation and C
onflict resolution innon-cooperative domains. ”
(G.Zoltkin and J.S.Rosenscein,In Proc.AAAI-90)が
ある。この協調推論方法では、与えられた問題に対して
各々の推論装置が部分解を生成し、相手の部分解と自分
の部分解を用いて解の評価を行う。そして相手が満足す
る解を得られるまで、相手の評価をもとに自分の部分解
の修正を行う。現在は、このような協調推論を行う推論
装置の数は固定されているため、協調推論が可能な推論
装置だけでは解決不可能な問題が与えられた場合、対応
が不可能である。
【0007】また、他の従来の技術として、ある推論装
置により推論を行なう際、その推論装置の知識だけでは
推論に不十分な場合、他の推論装置が持つ知識を利用す
ることにより推論を進める協調推論を実現する分散協調
型推論装置として、特開平3−29030号公報が提案
されている。
【0008】しかしこの特許では、分散協調型推論装置
を構成する推論装置における推論制御部が、分散協調型
推論装置を構成するために重要な構成要素なのか、単に
各推論装置ごとに行われる推論を制御するものなのか明
確になっておらず、分散協調型推論装置を構築するため
の手段が明確になっていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記1番目の協調推論
に関する技術では、与えられた問題を副問題に分割し、
各々の副問題を各推論装置に配分し、各推論装置が生成
した副問題の解を結合することにより問題の解を生成す
るため、各部分解の不整合は部分解の結合の際に発見さ
れる。従って部分解の結合の際に不整合が発見された場
合、不整合の生じない部分解を集めるために各推論装置
は他の推論装置の生成する解と整合性も考慮して部分解
の再推論をする必要がある。しかし、1番目の協調推論
の方法では、部分解を生成する推論装置の間の情報の交
換や解の調整は実現されていないため、再推論の結果も
不整合が発生する可能性があるという問題点がある。
【0010】上記2番目の協調推論に関する従来の技術
では、推論装置は自分が生成した解を相手に評価しても
らい、その評価をもとに解の再生成を行なう。この方法
では協調相手が自分の解を評価するため、各推論装置は
相手と自分の評価を満たす解を生成することとが可能で
ある。しかし、現在は2つの推論装置の間での研究しか
行われていないため、ある推論装置の組合せで解が生成
されない場合、他の推論装置の組合せによる協調推論が
必要になり、問題に適した協調推論を行なう推論装置を
選択しなければならないという問題が発生する。また3
つ以上の推論装置による協調推論でなければ解の生成が
不可能な問題に対しては、解の生成が不可能となる問題
がある。以上に示した従来の協調推論に関する技術の問
題点を以下に示す。 問題点1 各推論装置は解を生成する際に、他の推論装
置が生成する解を考慮しないため、各推論装置が生成す
る解の間に不整合が発生する。
【0011】問題点2 情報の交換を行なう協調推論で
は、協調推論に参加する推論装置の数が固定されている
ため、より多くの推論装置による協調推論を必要とする
問題の解を生成することとは不可能である。
【0012】問題点3 情報の交換を行なう協調推論で
は、協調推論における協調推論である推論装置の変更が
不可能であるため、問題に適した推論装置の組を選択し
なければならない。 この発明は以上のことを鑑みて、以下に示す事項を実現
する分散協調型推論装置の提供を目的とする。
【0013】上記問題点1への対応として、協調推論に
おける解を生成する過程で協調相手に発生する問題点を
相互に解消することにより、整合性のとれた解を生成す
る協調推論を行なう。
【0014】上記問題点2への対応として、全ての推論
装置が協調推論で交換される情報を受信し、その情報を
もとに推論を行ない、協調推論を実行中の推論装置に結
果を提供する協調推論を行なう。
【0015】上記問題点3への対応として、協調推論中
に他の推論装置からの提供された情報をもとに協調推論
の相手を変更することにより、1つの問題に対してより
多くの推論装置の利用を可能とする協調推論を行なう。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明の分散協調型推
論装置は、問題解決を行う複数の推論装置と、複数の推
論装置を結合し、推論装置間の情報交換を実現する情報
伝達装置から構成されるものにおいて、情報伝達装置
は、特定の推論装置の間での情報交換のための通信を実
現する特定推論装置間情報中継手段と、各推論装置が全
ての推論装置に情報を公開するための放送を実現する公
開情報中継手段と、他の推論装置と特定推論装置間情報
中継手段を利用して通信している推論装置への割込的な
情報の送信を実現する送信先指定緊急情報中継手段とを
有し、特定の推論装置間だけでの通信と、全ての推論装
置への情報の放送と、放送された情報の受信と、他の推
論装置と通信している推論装置への割込的な情報の送信
と割込的な情報の受信を可能とする構成としたものであ
る。
【0017】
【作用】この発明の分散協調型推論装置は、問題解決を
行う複数の推論装置と、複数の推論装置を結合し、推論
装置間の情報交換を実現する情報伝達装置から構成され
るものにおいて、特定の推論装置の間での情報交換のた
めの通信を特定推論装置間情報中継手段で実現し、各推
論装置が全ての推論装置に情報を公開するための放送を
公開情報中継手段で実現し、他の推論装置と特定推論装
置間情報中継手段を利用して通信している推論装置への
割込的な情報の送信を送信先指定緊急情報中継手段で実
現し、特定の推論装置間だけでの通信と、全ての推論装
置への情報の放送と、放送された情報の受信と、他の推
論装置と通信している推論装置への割込的な情報の送信
と割込的な情報の受信を行なうようにしたものである。
【0018】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。図1は、この発明の分散協調型推論装
置の構成を示すブロック図である。すなわち、分散協調
型推論装置は、図1に示すように、情報伝達装置1、複
数の推論装置2a、…、および入出力装置3により構成
されている。
【0019】情報伝達装置1は、各推論装置2a、…を
連結し、推論装置2a、…間の情報の伝送を行なう。推
論装置2a、…は、情報伝達装置1を介して他の推論装
置2b、…と情報の交換が可能なものである。入出力装
置3は、各推論装置2a、…に解決すべき問題を与えた
り、生成された解を外部に出力するものである。
【0020】入出力装置3は、各推論装置2a、…に問
題を与える際に、その推論装置2a、…の単独の推論で
解を生成すべきか、他の推論装置2a、…との協調推論
により解を生成すべきかを指示する。協調推論を指示す
る場合は、協調相手となる推論装置2a、…も指定す
る。
【0021】情報伝達装置2は、協調推論を行なう推論
装置2a、…の間での情報の交換に利用される特定推論
装置間情報中継手段4と、各推論装置2a、…が自分の
持つ情報を他の全ての情報に公開するために利用する公
開情報中継手段5と、協調推論を行なっている推論装置
2a、…に向けて他の推論装置2b、…が情報の送信を
行なうための送信先指定緊急情報送中継手段6から構成
される。
【0022】特定推論装置間情報中継手段4と送信先指
定緊急情報送中継手段6は、伝送する情報を公開情報中
継手段5にも渡すため、協調推論時に交換される情報
や、協調推論を行なっている推論装置2a、…に向けて
送信した情報はその他の推論装置2b、…も受信可能で
ある。
【0023】推論装置2a、…は、他の推論装置2b、
…への情報の送信と、他の推論装置2b、…からの情報
の受信を行なう通信手段7と、推論を行なう推論手段8
から構成される。
【0024】通信手段7は、協調推論を実行する相手と
特定推論装置間情報中継手段4を介して協調推論に関す
る情報の交換を行なう相手指定通信手段9と、協調推論
を行なっている推論装置2a、…に対して、送信先指定
緊急情報中継手段6を介して至急送信したい緊急情報の
送信と、送信先指定緊急情報中継手段6を介して自分を
指定して送信されてきた緊急情報の受信を行なう緊急情
報送受信手段11と、公開情報中継手段5を介して他の
推論装置2b、…に公開する情報の放送と、公開情報中
継手段5を介して送信されてきた他の推論装置からの情
報の受信を行なう公開情報送信手段10から構成され
る。
【0025】推論手段8は、入出力装置から渡された問
題と、相手指定通信手段9により受信される協調相手か
らの情報と、緊急情報送受信手段11により受信される
他の推論装置2b、…からの情報と、自分自身が推論に
おいて生成する情報を、生成または受信した順序関係を
管理しながら格納する情報格納手段12と、公開情報送
受信手段10により受信された他の推論装置2b、…に
より公開された情報や、他の推論装置2b、…がある推
論装置2a、…を指定して送信した情報を格納する公開
情報格納手段13と、情報格納手段12や公開情報格納
手段13に格納されている情報をもとに推論を実行する
推論実行手段15と、情報格納手段12と公開情報格納
手段13に格納されている情報と、推論実行手段15が
実行している推論より推論実行手段15が推論の対象と
すべき情報を選択し、選択した情報にもとづく推論の実
行を推論実行手段15に指示する推論制御手段14から
構成される。
【0026】推論実行手段15は情報格納手段12や公
開情報格納手段13に格納されている情報をもとに問題
解決を行い、解の生成を行なう問題解決手段16と、問
題解決手段16が問題解決の際に利用する問題解決知識
17と、問題解決手段16による解の生成する際に発生
した不具合の解消のための副問題の生成や、推論装置2
a、…に与えられた問題に対する推論の問題解決手段1
6による失敗を解消するための副問題の生成を行なう副
問題生成手段18と、副問題生成手段18が副問題の生
成に利用する副問題生成知識19と、問題解決手段16
が他の推論装置から送信された副問題に対する推論に失
敗した場合の理由を、情報格納手段12に格納された推
論により生成された情報をもとに生成する推論失敗理由
装置20と、推論失敗理由装置20が理由の生成の際に
利用する推論失敗理由生成知識21から構成される。以
上の手段から構成されるこの発明の分散協調型推論装置
の一実施例による問題解決の流れを図2に示すフローチ
ャートを参照しつつ説明する。この分散協調型推論装置
の推論装置2a、…が入出力する情報は以下に示す通り
である。入出力装置3から入力される問題の内容とその
の問題を担当する推論装置2a、…の識別名。問題の完
全な達成手順と、完全に達成したという事実。問題の達
成手順と達成の条件となる副問題の内容と、達成したと
いう事実。問題の不完全な達成手順と完全な達成とする
ための副問題の内容と、不完全に達成したという事実。
問題達成に失敗したという事実と、問題の達成を拒否し
たという事実。問題達成の失敗・拒否の理由。入出力装
置3から入力された問題の解。推論装置2a、…間で合
意に達したという事実。一方の推論装置2a、…での問
題達成の失敗・拒否を他方の推論装置2b、…が承認し
たという事実。受信した緊急情報が受入不可能であると
いう事実。解の生成に失敗した原因を解消するための副
問題の内容。
【0027】まず、最初に、入出力装置3に問題が入力
される(ST1)。入出力装置3は、入力された問題に
適した推論装置2a(2b、…)に問題に配分する(S
T2)。入出力装置3は、複数の推論装置2a、…によ
る協調推論が適していると判断した場合は、各々の推論
装置2a、…に協調推論を指示する。その際、協調相手
とする推論装置2b、…も教える。問題を受け取った推
論装置2a(2b、…)は推論を行ない(ST3)、そ
の結果を入出力装置3に出力する(ST4)。各々の推
論装置2a(2b、…)の処理の流れを、図3に示すフ
ローチャートを参照しつつ説明する。
【0028】各推論装置2a(2b、…)は入出力装置
3からの問題や、緊急情報送受信手段11による緊急の
情報や、公開情報送受信手段10による公開情報が入力
されるのを待つ(ST11)。
【0029】推論制御手段14は、入力された情報が緊
急情報であり、(ST12yes )、かつ自分が推論に失
敗したために生成し、他の推論装置2b、…に公開した
副問題(図4で説明する)に関する情報でない場合(S
T13.no)、現在推論実行手段15の実行中の処理を
一時停止(ST14)させ、受信した緊急情報による処
理(ST15)(図8で説明する)を実行を指示し、再
び情報の入力待ちの状態(ST11)に戻る。
【0030】受信された情報が外部からの問題や公開情
報である場合や(ST12.no)、受信された情報が緊
急情報であり(ST12yes )、かつ自分が推論に失敗
したため生成し、他の推論装置2b、…に公開した副問
題に関する情報である場合(ST13yes )、推論制御
手段14は推論実行手段15が休止状態になるまで待つ
(ST16)。推論実行手段15が休止状態になると、
推論制御手段14は推論実行手段15に受信した情報に
対する処理(図7で説明の)の開始を指示し(ST1
7)、再び入力待ちの状態(ST11)に戻る。次に推
論制御手段14の指示により処理を開始した推論実行手
段15の処理を、図4と、図8に示すフローチャートを
参照しつつ説明する。まず、図4にもとづき、入出力装
置3からの問題や公開情報送受信手段10により受信さ
れた情報に対する処理を説明する。
【0031】入出力装置3からの問題は情報格納手段1
2に格納され、公開情報送受信手段10より公開受信さ
れた情報は公開情報格納手段13に格納される(ST2
1)。推論装置2a(2b、…)が受け取った情報が入
出力装置3からの問題である場合(ST22yes )、推
論実行手段15は図5に示す様な入力された問題に対す
る処理を行う(ST24)。
【0032】自分が推論に失敗した原因を解消するため
に生成し、全ての推論装置2a、…に放送した副問題に
関する情報を受信した場合((ST22.no)かつ(S
T23yes ))、推論実行手段15は図6に示す様なそ
の情報に対する処理を行う(ST25)。
【0033】公開情報だけを受信した場合((ST2
2.no)かつ(ST23.no))、推論実行手段15は
図7に示す様な公開情報に対する処理を行う(ST2
6)。各々の処理が終了すると推論実行手段15は休止
状態に戻る(ST27)。外部から受け取った問題に対
する処理(ST24)を図5に示すフローチャートを参
照しつつ説明する。
【0034】推論制御手段14は推論実行手段15に対
して外部から受け取った問題に対する推論を指示する
(ST31)。その問題に対して単独で推論することを
指示されている場合(ST32.no)、推論実行手段1
5は単独で問題解決を行う(ST33)。協調推論が指
示されている場合(ST32.yes )、推論実行手段1
5は入出力装置3から指示された推論装置と協調推論を
行う(ST34)。単独による推論(ST33)と協調
推論(ST34)を行う場合、推論実行手段15は推論
制御手段14を通して、情報格納手段12からの情報の
読み込みと書き込みを行なう。
【0035】推論に成功し、問題に対する解を生成した
場合(ST35.yes )、推論装置2aは推論制御手段
により解を入出力装置3に渡す(ST36)。推論に失
敗した場合は(ST35.no)、副問題生成手段により
推論に失敗した原因を解消することを副問題として生成
し(ST37)、生成した副問題を公開情報送受信手段
10により全推論装置2b、…に公開する(ST3
8)。
【0036】(ST37)で生成し(ST38)で公開
した、自分が推論に失敗した原因を解消するために生成
した副問題に関する情報を先に説明した図4において受
信した場合の処理(ST25)を図6に示すフローチャ
ートを参照しつつ説明する
【0037】自分が推論に失敗した原因を解消するため
に生成した副問題に関する情報を受信し(ST41)、
その副問題がまだ未解決であることが判明した場合(S
T42.no)、受信情報が副問題の完全な達成、または
不完全な達成である場合(ST44.yes )、その情報
を送信してきた推論装置2b(2c、…)と協調推論を
行い(ST45)、協調推論が成功した場合(ST46
yes )、その解を入出力装置3に返し(ST47)、休
止状態に戻る(ST50)。
【0038】協調推論に失敗した場合(ST46.n
o)、この問題に対して情報を提供してきた推論装置2
b(2c、…)を調べ、全ての推論装置2b、…から提
供されていることが判明した場合(ST48.yes )、
その問題は解決不可能と判断し、入出力装置3に『解決
不可能』を返し(ST49)、休止状態に戻る(ST5
0)。
【0039】受信した情報が副問題の達成の失敗や達成
の拒否である場合や(ST54.no)、まだ関わってい
ない推論装置2b(2c、…)が存在する場合は(ST
48no)、その推論装置2b(2c、…)からの情報を
待つため、休止状態に戻る(ST50)。
【0040】(ST41)で受信した情報が、解決済み
の問題に関する情報である場合(ST42.yes )、情
報を送信してきた推論装置2b(2c、…)に『情報の
受入不可能』を送信し(ST43)、休止状態に戻る
(ST49)。公開情報だけを受信した場合の処理(S
T26)を、図7に示すフローチャートを参照しつつ説
明する。公開情報を受信すると(ST51)、推論制御
手段14は受信した公開情報を検査する(ST52)。
【0041】受信された情報の中に他の推論装置2b、
…が推論の失敗により生成した副問題がある場合(ST
52.yes )、推論制御手段14は推論実行手段15に
対してその副問題に対する処理を指示し、推論実行手段
15はその副問題に対する処理を行なう(ST53)。
【0042】そして、処理の結果を処理した副問題を公
開した推論装置2b(2c、…)に緊急情報送受信手段
11により送信する(ST54)。処理の結果が問題解
決の失敗や、問題達成の拒否である場合(ST55.ye
s )、推論実行手段15は休止状態に戻り処理を終了す
る(ST64)。処理の結果が問題解決の失敗でも問題
達成の拒否でない場合(ST55.no)、すなわち処理
の結果が完全な達成、問題の達成(達成の条件となる副
問題有り)、問題の不完全な達成(完全な達成にするた
めの副問題あり)の場合、処理の結果を情報格納手段1
2に移し(ST60)、推論装置2aは結果を送信した
先からの返信を相手指定通信手段9が受信するのを待つ
(ST61)。
【0043】返信として『送信した結果は受入不可能』
を相手指定通信手段9により受信した場合(ST62.
yes )、推論実行手段15は処理を終了し、休止状態に
戻る(ST64)。それ以外の返信を相手指定通信手段
9により受信した場合(ST62.no)、送信先の推論
装置2b(2c、…)と現在処理した副問題に対する協
調推論を行ない(ST63)、協調推論終了後、休止状
態に戻る(ST64)。
【0044】一方、受信した公開情報が協調推論におい
て交換される情報であり(ST52.no)、問題解決の
ための条件として達成する必要のある副問題が含まれて
いる場合ST56.yes )、推論制御手段14はその副
問題に対する処理を推論実行手段15に指示し、推論実
行手段15はその副問題に対する処理を行なう(ST5
7)。一方、受信した(情報の中に副問題が含まれてい
ない場合(ST56.no)、推論実行手段15は処理を
一切行なわず、休止状態に戻る(ST64)。
【0045】ステップ57での推論実行手段15による
処理の結果、副問題の達成に成功した場合(ST58.
yes )、処理の対象とした副問題を送信した推論装置2
b(2c、…)に対して処理の結果を緊急情報送受信手
段11により送信し(ST59)、処理の結果を情報格
納手段12に移し(ST60)、相手指定通信手段9に
て送信先の推論装置2b(2c、…)からの返信を待つ
(ST61)。処理の結果、副問題の達成に失敗した
か、副問題の達成を拒否した場合(ST58.no)、処
理を終了し、推論実行手段15は休止状態に戻る(ST
64)。
【0046】送信先の推論装置2b(2c、…)からの
返信を待ち(ST61)、相手指定通信手段9により送
信した結果は『受入不可能』を返信として受信した場合
(ST62.yes )、推論実行手段15は処理を終了
し、休止状態に戻る(ST64)。それ以外の返信を相
手指定通信手段9により受信した場合(ST62.n
o)、送信先の推論装置2b(2c、…)と現在処理し
た副問題に対する協調推論を行ない(ST63)、協調
推論終了後、休止状態に戻る(ST64)。
【0047】なお、推論実行手段15は公開情報に対す
る処理(ST53)(ST57)において、推論に必要
な情報の読み込みは推論制御手段14を通して公開情報
格納手段13や公開情報送受信手段10から行ない、生
成した情報は全て公開情報格納手段13に格納する。緊
急情報を緊急情報送受信手段11により受信した場合の
処理(ST24)を、図8に示すフローチャートを参照
しつつ説明する。
【0048】緊急情報を緊急情報送受信手段11で受信
した場合(ST71)、推論制御手段14は、その緊急
情報が既に解決した問題に関するものか否かを調べる
(ST72)。まだ解決されていない問題に関する情報
である場合(ST72.no)、緊急情報を受信した際に
推論制御手段14が(ST14)で一時停止させた処理
に関係ある情報であるならば(ST73.yes )、その
情報を送信してきた推論装置2b(2c、…)と受信し
た情報をもとに協調推論を行なう(ST74)。そして
(ST14)で一旦停止させていた処理を再開し(ST
76)、緊急情報に対する処理を終了する(ST7
7)。
【0049】ステップ71で受信した情報が解決済みの
問題に関する情報である場合や(ST72.yes )、
(ST14)で一時停止した処理に関係ない情報である
場合(ST73.no)、選択した情報を送信した推論装
置2b(2c、…)に受入不可能の返信を行ない(ST
75)。(ST14)で一旦停止させていた処理を再開
し(ST76)、緊急情報に対する(処理を終了する
(ST77)。以上に示した推論装置2a(2b、…)
の処理により以下に示す推論が実行可能となる。入出力
装置3からの問題の協調推論による解決。
【0050】協調推論において交換される情報を受信
し、その情報に対する処理の結果を緊急情報として協調
推論を実行している推論装置2b、…に送信すること
と、受信した緊急情報に対して優先的に処理を行なうこ
とにより、協調推論の相手として指定されていない推論
装置2b、…も協調推論で利用可能となる協調推論。推
論に失敗した原因を他の推論装置2b、…により解消し
てもらい、推論に失敗した問題の解の生成を行なう協調
推論。次に、ステップ34、ステップ63、ステップ7
5で行なう協調推論の処理について、図9に示すフロー
チャートを参照しつつ説明する。先にも述べたように、
この発明の一実施例の分散協調型推論装置を構成する推
論装置2a、…が送受信する装置は以下に示す通りであ
る。入出力装置3から入力される問題の内容と、その問
題を担当する推論装置2a、…の識別名。問題の完全な
達成手順と、完全に達成したという事実。問題の達成手
順と達成の条件となる副問題の内容と、達成したという
事実。問題の不完全な達成手順と完全な達成とするため
の副問題の内容と、不完全に達成したという事実。問題
達成に失敗したという事実と、問題の達成を拒否したと
いう事実。問題達成の失敗・拒否の理由。入出力装置3
から入力された問題の解。推論装置間で合意に達したと
いう事実。一方の推論装置での問題達成の失敗・拒否を
他の推論装置2b(2c、…)が承認したという事実。
受信した緊急情報が受入不可能であるという事実。解の
生成に失敗した原因を解消するための副問題の内容。
【0051】このうち『入出力装置3から入力される問
題の内容と、その問題を担当する推論装置の識別名』、
『入出力装置3から入力された問題の解』、『受信した
緊急情報が受入不可能であるという事実』は協調推論で
は交換されない((ST1)(ST36)(ST48)
(ST62)(ST78)参照)
【0052】ステップ34、45、63、74の協調推
論を開始する前に受信した情報を協調推論において最初
に受信した情報とする。すなわち、ステップ31、4
1、61、71で受信した情報により協調推論を開始す
ることになった場合、“その情報を受信した”という事
実から協調推論を開始する(ST81)。推論実行手段
15は受信した情報を調べ(ST82)、受信した情報
が『問題達成の失敗・拒否を承認する』である場合(S
T83.yes )、協調推論に失敗したものと判断し、協
調推論を終了する(ST84)。受信した情報が『合
意』である場合(ST85.yes )、協調推論は成功し
たものと判断し、終了する(ST89)。
【0053】それ以外の情報を受信した場合(ST8
5.no)、受信した情報に対する処理を行ない((ST
86)図10で説明)、結果を協調相手に相手指定通信
手段9で送信する(ST87)。送信した結果が、相手
が送信してきた情報に対する『合意』である場合(ST
88.yes )、協調推論が成功したものと判断し処理を
終了する(ST89)。また、結果が『問題達成の失敗
・拒否を承認する』となった場合(ST90.yes )、
協調推論に失敗したものと判断し、協調推論を終了する
(ST84)。
【0054】それ以外の場合((ST88.no)かつ
(ST90.no))、協調相手からの返信を待ち(ST
91)、受信した返信に対して同様の処理を繰り返す。
(ST81〜ST91)。このように、協調推論はお互
いに合意するか、協調推論の失敗や拒否をお互いが認め
るまで行われる。
【0055】但し、協調推論を実行中に、他の推論装置
2b(2c、…)が送信した協調推論に関係する緊急情
報を受信し(ST12yes )、その情報が推論に失敗し
たため生成し公開した副問題に関する情報でない場合
(ST13.no)、現在行なっている協調処理を一旦停
止し(ST14)、受信した情報に対する処理を行な
う。その情報が受け入れ可能な場合は((ST72.n
o)かつ(ST73.yes ))、その情報を送信した推
論装置2b(2c、…)との協調推論を実行し(ST7
4)、その協調推論が終了した時点で先ほど一旦停止し
ていた協調推論を再開する(ST76)。協調推論にお
いて受信した情報に対する処理(ST86)を、図10
に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
【0056】協調推論のための情報を受信すると(ST
101)、受信した情報が入出力装置3からの問題であ
る場合(ST102.yes )、推論制御手段14は推論
実行手段15にその問題に対する処理(図11で説明)
を指示し、受信した問題に対する結果を、ステップ10
3で行なった問題に対する処理の結果とする(ST10
4)。受信した情報が『問題の完全な達成』である場合
(ST105.yes )、処理の結果を『合意』とする
(ST106)。
【0057】受信した情報が『副問題の達成を前提とし
た達成/不完全な達成』である場合(ST107.yes
)、問題の完全な達成の条件として情報に付加されて
いる副問題の達成(図11で説明)を実行し(ST10
8)、その結果を受信した情報に対する処理の結果とす
る(ST109)。
【0058】一方、受信した情報が『問題の達成の失敗
・拒否とその理由』である場合(ST107.no)、推
論装置2aは先に行なった問題に対する処理において他
の問題の達成方法があるか調べ(ST110)、ある場
合は(ST110.yes )、その結果を現在行なってい
る処理の結果とする(ST111)。無い場合は(ST
110.yes )、相手の送信してきた失敗や拒否の理由
を解消する副問題を副問題生成手段18により生成し
(ST112)、生成した副問題に対する(図11で説
明)を行なう(ST113)。生成した副問題に対する
処理の結果、副問題を『完全に達成』、『達成(条件
付)』、『不完全な達成』のどれかである場合(ST1
14.yes )、ステップ113の結果を受信した情報に
対する処理の結果とする(ST109)。
【0059】ステップ113の結果、ステップ112で
生成した副問題の達成に失敗した場合(ST114n
o)、ステップ101で受信した協調相手からの『副問
題達成の失敗・拒否』を受け入れるか否かを問題解決手
段16によりここまでの協調推論で生成された情報をも
とに判定する(ST115)。
【0060】その結果、受入可能と判断した場合(ST
116.yes )、受信した情報に対する処理の結果は
『問題達成の失敗・拒否を承認する』とする(ST11
7)。受入不可能と判断した場合(ST116.no)、
相手が達成を拒否、または達成に失敗した問題の達成を
条件として自分が達成できると判断した問題の達成を拒
否し、それを受信した情報に対する結果とする(ST1
18)。この場合、協調相手の『問題達成の失敗・拒
否』が自分の『達成の拒否』の理由となる。
【0061】次に、受信した情報の処理(図10)にお
ける『問題に対する処理』(ST103)(ST10
8)(ST113)の処理を、図11に示すフローチャ
ートを参照しつつ説明する。
【0062】最初に、推論実行手段15により問題の解
の生成を行なう(ST121)。解の生成に失敗した場
合(ST122.no)、解を生成するために達成すべき
副問題を副問題生成手段18により生成する(ST12
3)。副問題の生成に失敗した場合(ST124.n
o)、解の生成と副問題の生成の失敗の理由を推論失敗
理由生成手段20により生成し(ST127)、問題に
対する処理の結果を『問題達成の失敗とその理由』とす
る(ST128)。
【0063】ステップ123で副問題の生成に成功した
場合(ST124.yes )、問題解決手段16により、
ステップ121で解の生成を行なった問題に対してステ
ップ123で生成した副問題が達成された状況を想定
し、解の生成を行なう。(ST125)。ステップ12
3で生成した副問題の達成を前提としても解の生成に失
敗した場合(ST126.no)、情報格納手段12に格
納されている推論過程で生成した情報をもとに推論失敗
理由生成手段20により推論に失敗した理由を生成し
(ST127)、問題に対する処理の結果を『問題達成
の失敗とその理由』とする(ST128)。
【0064】ステップ121やステップ125で解の生
成に成功した場合((ST122.yes )かつ(ST1
26.yes ))、解を生成する前の状況と解を生成した
後の状況を比較し、両者の間に矛盾が発生しないか調べ
る(ST129)。両者の間に矛盾が発生していない場
合(ST129.no)、ステップ123で副問題を生成
していない場合(ST130.no)、問題の処理の結果
を『問題の完全な達成』とする(ST131)。ステッ
プ123で副問題を生成した場合(ST130.yes
)、問題処理の結果は『問題の達成と、そのために達
成すべき副問題』とする(ST132)。
【0065】ステップ121やステップ125での解の
生成において矛盾が発生していた場合(ST129.ye
s )、矛盾発生の防止と、処理の対象である問題の解の
生成のどちらが重要か問題解決手段16で判断する(S
T133)。
【0066】解の生成の方が重要と判断した場合(ST
134.no)、発生した矛盾を解消するための副問題を
副問題生成手段18により生成し(ST135)、問題
に対する処理の結果を『問題の達成と、そのために達成
すべき副問題』とする(ST136)。
【0067】矛盾の発生防止の方が重要であると問題解
決手段16が判断した場合(ST134.yes )、ステ
ップ121やステップ125で他の候補解の生成が可能
か調べる(ST137)。他に候補がある場合(ST1
37.yes )、ステップ121からの処理を繰り返す。
候補解が無い場合(ST137.no)、ステップ129
で検出された矛盾が発生しないように問題の解決を行な
い、部分解を生成する(ST138)。
【0068】部分解の生成に成功した場合(ST13
9.yes )、生成した部分解を完全な解にするために達
成すべき副問題を副問題生成手段18により生成し(S
T140)、問題に対する処理の結果を『問題の不完全
な達成と、完全にするために達成すべき副問題』とする
(ST141)。部分解が生成できなかった場合(ST
139.no)、問題の処理の結果を、『矛盾の発生を理
由とした問題達成の拒否』とする(ST142)。
【0069】このような協調推論を行なうこの発明の一
実施例である分散協調型推論装置を複数のロボットの荷
物の配送計画の生成に適用する。移動ロボットの運搬計
画の設定を以下に示す(図12参照)。ロボットの作業
環境には1つの通路によって等間隔に結ばれた荷物の集
配を行う6つの集配所(A〜F)があり、3台のロボッ
ト(a〜c)により荷物を配送する。
【0070】各ロボットa、…は分散協調型推論装置を
構成する推論装置2a、…のうちの1つを持ち、その推
論装置2a、…を利用して荷物の1、…配送計画を生成
する。各ロボットa、…は全て同じ速度で移動し、荷物
1、…の積み降ろしの時間は無視できるものとする。従
ってロボットa、…が隣あった集配所A、…の間を移動
する時間を1単位時間とする。各ロボットa、…は、問
題解決知識17、推論失敗理由生成知識21、副問題生
成知識19として以下に示すようなものを持つ。 問題解決知識17 ルール-1 if配送すべき荷物をまだ積み込んでいない。
then荷物がある集配所まで移動する。 ルール-2 if配送すべき荷物をまだ積み込んでいる。th
en配送先の集配所に移動する。 ルール-3 if通過する集配所に配送を指定された荷物が
ある。then荷物を積み込む。 ルール-4 if通過する集配所が配送中の荷物の配送先で
ある。then荷物を降ろす。 ルール-5 if配送不可能な荷物。thenその荷物の配送先
集配所の近くの集配所まで配送する。 ルール-6 if新しく生成した計画では先に生成した計画
で配送できた荷物aの配送ができない。then矛盾『荷物
aの配送できない計画』が発生する。 ルール-7 if複数の荷物の配送が競合する。then先に配
送を指示された荷物の配送を優先する。 推論失敗理由生成知識21 ルール-8 if荷物aだけの配送計画の生成に失敗。then
理由『荷物aを積み込む集配所が遠過ぎる』。 ルール-9 if荷物aの期限までに、現在位置から荷物a
の配送先集配所まで移動することは不可能。then理由
『荷物aを配送する計画は存在しない』。
【0071】ルール-10 if荷物aの積み込み集配所Aを
通過する計画は生成可能、しかし荷物aを積み込む前に
集配所Aを出発しなければ荷物aの配送先に期限までに
移動することは不可能。then理由『荷物を積み込む時刻
が遅い』。 副問題生成知識19 ルール-11 if荷物xを積み込むべき場所Xと、荷物xを
積み込める場所Yが違う。then副問題『荷物xの集配所
Xから集配所Yまでの配送』。 ルール-12 if荷物xを降ろす場所と、荷物xの配送先Y
が違う。then副問題『荷物xを集配所Xから集配所Yま
での配送』。 ルール-13 if計画失敗の理由『荷物aを積み込む集配所
が遠過ぎる』。then副問題『荷物aの降ろす場所をより
配送先に近付ける計画を生成する』。 ルール-14 if計画失敗の理由『荷物aを配送する計画は
存在しない』。then副問題『荷物aの配送元から配送先
までの配送』。 ルール-15 if計画失敗の理由『荷物を積み込む時刻が遅
い』。then副問題『荷物aを同じ集配所でより早く降ろ
す計画を生成する。 ルール-16 if矛盾『荷物aの配送できない計画』が発生
している。then副問題『荷物aが配送されない部分の計
画の生成』。 今、各ロボットa、…には入出力装置3により以下に示
す荷物1、…の配送が割り当てられているものとする。
((ST1)→(ST2)) ロボットa 現在位置:集配所A 荷物:期限が2単位時間後である荷物を集配所Bから集
配所Aに配送する荷物1。 ロボットb 現在:集配所C 荷物:期限が4単位時間後である荷物を集配所Dから集
配所Cに配送する荷物2。 ロボットC 現在は集配所E 荷物:期限が2単位時間後である荷物を集配所Fから集
配所Eに配送する荷物3。
【0072】各ロボットa、…は推論を行ない解を生成
する((ST3)即ち図3)。これは入出力装置3から
の計画の指示なので((ST11)→(ST12.n
o))、ロボットは休止状態になり次第(ST16)、
問題解決知識17のルール-1からルール-4までを用い
て、計画の生成を行う((ST17)。即ち(ST2
1)→(ST22.yes )→(ST24))。入出力装
置3からの指示は単独での計画生成であるため、各ロボ
ットは単独で計画生成を行ない(ST33)、その結果
を入出力装置3に返す(ST36)。各ロボットが生成
した計画を以下に示す。 ロボットa A(0)→B(1):アップup1(till2for A)→A
(2):ダウンdown1(プランplana−0) ロボットb C(0)→D(1):アップup2(till4for C)→C
(2):ダウンdown2(プランplanb−0) ロボットc E(0)→F(1):アップup3(till2for E)→E
(2):ダウンdown3(プランplanc−0)
【0073】大文字のアルファベットは集配所、その後
ろの括弧の中の数字はその集配所を通過する時刻を表
す。“”:“”の後ろは集配所で行う荷物の積み降ろし
を表す。アップupは荷物の積み込み、ダウンdownは荷物
の降ろすことを表す。“up”や“down”の後ろの数字は
荷物の番号を表す。“up”する荷物の後ろの括弧はその
荷物の期限と配送先の集配所が書かれている。矢印は移
動を表す。
【0074】したがって、ロボットaの計画は「時刻0
に集配所Aから出発して、1単位時間後集配所Bで期限
が2単位時間後で配送先が集配所Aである荷物1を受け
取り、時刻2で集配所Aで荷物1を降ろす」ことを表し
ている。
【0075】この時、入出力装置3に期限が時刻3の集
配所AからDまでの荷物4の配送が新たに時刻0におい
て入力されたとする(ST1)。入出力装置3は荷物4
の配送計画の生成がロボットaとロボットbに指示し
(ST2)、ロボットaとロボットbは荷物4の計画生
成を行う((ST3)即ち図3)。(ST11)でロボ
ットaとロボットbが受けた指示は入力装置からの指示
なので(ST12.no)、ロボットaとロボットbは各
々の計画が終了次第(ST16)、荷物4に対する計画
生成を開始する(ST17)。
【0076】今は、ロボットaとロボットbはすでに先
に配分された荷物1と荷物2の計画(プラン)を既に終
えているため(ST16)、入力された荷物4の協調計
画(プラン)を実行する((ST17)即ち(ST2
1)→(ST22.yes )→(ST24)即ち(ST3
1)→(ST32.yes )→(ST34)即ち図9)。
【0077】入出力装置3からの情報は問題『荷物4の
配送所Aから配送所Dまでの配送計画(プラン)の生
成』であるため((ST81)→(ST82)→(ST
83.no)→(ST85.no))、問題に対する処理を
行ない((ST86)即ち(ST101)→(ST10
2.yes )→(ST103)即ち図11)、問題解決手
段16によりルール-1からルール-4を用いて生成を行な
う(ST121)。 その結果として、A(0):アップup4(till3for
D)→B(1)→C(2)→D(3):ダウンdown4
(プランplana−1)を得る。
【0078】しかし、プランplana−1では荷物1の配
送が実現されていないため、先に生成していたプランpl
ana−0との間に問題解決知識17のルール-6を用いて
矛盾contradiction (a−0,a−1)を検出する(S
T129)。 B(1):アップup1(till2for A)→A(2):ダ
ウンdown1(矛盾contradiction (a−0,a−1))
【0079】ロボットaは矛盾contradiction (a−
0,a−1)の解消するプランplana−1の実行のどち
らかが重要かをルール-7を用いて判断し(ST13
3)、矛盾contradiction (a−0,a−1)の解消、
すなわち荷物1の配送の実現の方が重要であると判断す
る(ST134.yes )。
【0080】ロボットaは荷物4の配送のための計画は
プランplana−1しか生成できないので(ST137.
no)、荷物4の配送のための部分計画(プラン)を問題
解決知識17のルール-1からルール-5を用いて生成する
(ST138)。 A(0):アップup4(till3for D)→B(1):ア
ップup1(till2forA),ダウンdown4→A(2):
ダウンdown1(プランplana−2) そして、副問題生成知識19のルール-12 を用いて荷物
4の配送を達成するための副問題を生成する(ST14
0)。 B(1):アップup4(till3for D)→D(3):ダ
ウンdown4(副問題subproblema−1)
【0081】ロボットaは結果として『荷物4の配送の
不完全な達成、完全にするためには副問題subproblema
−1の達成が必要』を得(ST104)、この結果をロ
ボットbに送信する(ST87)。生成した結果は『合
意』でも『拒否・失敗の承認』でもないため((ST8
ST3no)かつ(ST89.no))、ロボットaはロボ
ットbからの返信を待つ(ST91)。
【0082】ロボットaから『荷物4の配送の不完全な
達成』を受け取ったロボットbは((ST81)→(S
T83.no)→(ST85.no))、受信した情報に対
する処理として((ST87)即ち図10)、受信した
副問題の達成を試みる((ST101)→(ST10
2.no)→(ST105.no)→(ST107.yes )
→(ST108)即ち図11)。
【0083】ロボットbはロボットaからの副問題subp
roblema−1に対して(ST121)で問題解決知識1
7のルール-1からルール-4を用いて荷物4の配送計画
(プラン)を生成し、以下の計画(プランplanb−1)
を得る(ST122.yes )。
【0084】C(0)→B(1):アップup4(till3
for D)→C(2)→D(3):ダウンdown4,アップ
up2(till4for C)→C(4):ダウンdown2(プラ
ンplanb−1)。この計画(プラン)は荷物2の配送も
荷物4の配送も実現しているため、先にロボットbが生
成したプランplanb−0と矛盾しない(ST129.n
o)。
【0085】また、荷物4の配送の前提となる副問題も
生成していないため(ST130.no)、ロボットaか
らの情報に対する結果は『ロボットaからの副問題subp
roblema−1の完全な達成』となる(ST131)。ロ
ボットbはこの結果をロボットaに返信する(ST8
7)。
【0086】ステップ91でロボットbからの返信を待
っていたロボットaは、ロボットbからの返信が『副問
題subproblema−1の完全な達成』であるため、この結
果に合意する((ST81)→(ST82)→(ST8
3.no)→(ST85.yes)→(ST86)即ち(S
T101)→(ST102.no)→(ST105.yes
)→(ST106))。そして、『合意』をロボット
bに返信し(ST87)、協調推論が成功したものと判
断し(ST88.yes )、協調推論を終了する(ST8
9)。
【0087】ロボットbはロボットaから『合意』を受
信するため((ST81)→(ST82)→(ST8
3.no)→(ST85.yes ))、荷物4に関する協調
推論は成功したものと判断し終了する(ST84)。以
上の協調推論によりロボットaとロボットbは次のよう
な計画を得る。 ロボットa A(0):アップup4(till3for D)→B(1):ア
ップup1(till2forA),left4→A(2):ダ
ウンdown1(プランplana−2) ロボットb
【0088】C(0)→B(1):アップup4(till3
for D)→C(2)→D(3):ダウンdown4,アップ
up2(till4for C)→C(4):ダウンdown2(プラ
ンplanb−1) ロボットaとロボットbはこの結果を入出力装置3に返
し(ST36)、休止状態に戻る(ST37)。
【0089】次に、荷物4を配分した時と同じ状態に対
して、荷物4の代わりに、入出力装置3が集配所Aから
集配所Eまでに配送する期限が時刻4である荷物5の配
送計画(プラン)の生成をロボットaとロボットbに指
示した場合を考える。
【0090】ロボットaは荷物4の時と同様に、問題解
決知識17のルール-1からルール−4を用いて、A
(0):アップup5(till4for E)→B(1)→
(2)→D(3)→E(4):ダウンdown5(プランpl
ana−3)を生成し、荷物5の配送計画プランplana−
3の生成により発生する矛盾B(1)→A(2):ダウ
ンdown1(矛盾contradiction (a−0,a−3))を
問題解決知識17のルール-6から検出する(ST12
9.yes )。
【0091】これに対してロボットaは、問題解決知識
17のルール-7より矛盾contradiction (a−0,a−
3)の解消の方がプランplana−3の実現よりも重要で
あると判断する(ST134.yes )。この場合もロボ
ットaは荷物5を配送するための他の計画(プラン)を
持たないため(ST137.no)、荷物5の部分配送計
画(プラン)として、 A(0):アップup5(till4for E)→B(1):ダ
ウンdown5,アップup1(till2for A)→A(2):
ダウンdown1(プランplana−4) を問題解決知識17のルール-1からルール-5を用いて生
成し((ST138)→(ST139.yes ))、荷物
5の配送を完全にするための副問題として、 B(1):アップup5(till4for E)→E(5):ダ
ウンdown5(副問題subproblema−2)を生成する(S
T140)。
【0092】そして、荷物5の配送計画(プラン)の結
果を『荷物5の配送は不完全に達成、完全に達成するた
めには副問題subproblema−2の達成が必要』とし(S
T141)、これをロボットbに送信し(ST87)、
ロボットaからの返信を待つ((ST88no)→(ST
90.no)→(ST91))。
【0093】ロボットbはロボットaからの情報を受信
し(ST81)、受信した情報は『問題の不完全な達成
/完全にするための副問題付』なので副問題に対する処
理を行なう((ST82)→(ST83.no)→(ST
85.no)→(ST86)即ち(ST101)→(ST
102.yes )→(ST105.no)→(ST107.
yes )→(ST108)即ち図11)。その結果、ロボ
ットbは副問題subproblema−2を達成するための計画
(プラン)として、問題解決知識17のルール-1からル
ール-4を用いて C(0)→B(1):アップup5(till4for E)→C
(2)→D(3)→E(4):ダウンdown5(プランpl
anb−2)を得る(ST121)。 しかしこの計画(プラン)では荷物2の配送が不可能な
ので、問題解決知識17のルール-6を用いて、矛盾とし
て C(0)→D(1):アップup2(till4for C)→C
(2):ダウンdown2(矛盾contradiction (b−0,
b−2))を検出する(ST129.yes )。
【0094】ロボットbは問題解決知識17のルール-7
より矛盾contradiction (b−0,b−2)の解消の方
がプランplanb−2の実行よりも重要であると判断する
((ST133)→(ST134.yes ))。この場
合、ロボットbは荷物5の配送のため他の計画の生成は
不可能であるため(ST137.no)、荷物5の配送の
ための部分計画の生成を試み(ST138)、ロボット
bは配送の部分計画(プラン)を生成する(ST13
9.yes )。
【0095】C(0)→B(1):アップup5(till4
for E)→C(2)→D(3):ダウンdown5,アップ
up2(till4for C)→C(4):ダウンdown2(プラ
ンplanb−3) そして、荷物5の配送を完全にするための副問題を副問
題生成知識19のルール-12 を用いて、 D(3):アップup5(till4for E)→E(4):ダ
ウンdown5(副問題subproblemb−1)を生成する(S
T140)。
【0096】そして、ロボットaからの副問題に対する
処理に結果を『副問題subproblema−2を不完全に達
成、完全に達成するためには矛盾subproblemb−1の達
成が必要』とし(ST141)、この結果をロボットa
に返信する(ST87)。そしてロボットaからの返信
を待つ((ST88.no)→(ST90.no)→(ST
91))。
【0097】この結果をロボットbから受信したロボッ
トaは、ロボットbからの副問題『subproblemb−1の
達成』の処理を行なう((ST81)〜(ST86)即
ち(ST101)→(ST102.no)→(ST10
5.no)→(ST107.yes)→(ST108)即ち
図11)。その結果、ロボットaは(ST121)にお
いて副問題subproblemb−1に対して、問題解決知識1
7のルール-1からルール-4を用いて
【0098】A(0):アップup5→B(1):ダウン
down5→C(2)→D(3):アップup5(till5)→
E(4)→F(5):ダウンdown5(プランplana−
5)を解として得る(ST122.yes )。
【0099】しかしプランplana−5では荷物1の配送
が不可能なため、問題解決知識17のルール-6より矛盾
(contradiction (a−4,a−5))を検出(ST1
29.yes )する。 B(1):アップup1(till2for A)→A(2):ダ
ウンdown1(矛盾contradiction (a−4,a−5))
【0100】ロボットaは問題解決知識17のルール-7
より、(矛盾contradiction (a−4,a−5)の解消
の方がプランplana−5の実行よりも重要であると判断
するST134.yes )。この場合も、ロボットaはプ
ランplana−5の他にも荷物5の配送のための計画(プ
ラン)の生成は不可能であるため(ST137.no)、
荷物5の配送のための部分計画(プラン)の生成を問題
解決知識17のルール-1からルール-5を用いて試みる
(ST138)。
【0101】しかし、荷物1の配送を行なう場合、荷物
5の部分計画の生成は不可能であるため(ST139.
no)、ロボットaはロボットbからの副問題に対する結
果を『矛盾contradiction (a−4,a−5)の発生』
により『副問題subproblemb−1の達成を拒否する』と
し(ST142)、ロボットaに送信する(ST8
7)。
【0102】ロボットaが『副問題subproblemb−1の
達成を拒否する』することを受信したロボットbは、そ
の情報に対する処理を行なう((ST81)〜(ST8
6)即ち(ST101)→(ST102.no)→(ST
105.no)→(ST107.no)→。ロボットbは副
問題subproblema−2の達成のための他の計画の生成は
不可能であるため(ST110.no)、ロボットaの拒
否の理由である矛盾contradiction (a−4,a−5)
を解消するための副問題として、 B(1):アップup1(till2for A)→A(2):ダ
ウンdown1(副問題subproblemb−2)
【0103】を副問題生成知識19のルール-12 を生成
し(ST112)、この副問題に対する処理を行なうが
((ST113)即ち図11)、ロボットbは以下に示
す理由によりロボットaによる拒否の解消に失敗する
(ST114.no)。荷物1の配送を行なうと荷物2の
配送が不可能になる(ST129.yes )。荷物2の配
送は荷物1の配送よりも優先する(ST134.yes
)。荷物2を配送する場合、荷物1の部分計画は生成
不可能(ST139.no)。したがって、ロボットaの
拒否が受入可能か否かの判断を行なう(ST115)。
【0104】ロボットbは、現在最優先すべき荷物2の
配送は可能であるため、荷物5の配送をあきらめ、ロボ
ットaの拒否を受け入れ((ST116.yes )→(S
T117))、そのことをロボットaに送信し(ST8
7)、協調問題解決は失敗と判断し終了する((ST8
8.no)→(ST90.yes )→(ST84))。
【0105】ロボットaはロボットbによる『拒否の承
認』を受信することにより((ST81)→(ST8
2)→(ST83.yes ))、協調問題解決は失敗と判
断し終了する(ST84)。この時のロボットaとロボ
ットbのもつ計画(プラン)は以下の通りである。 ロボットa A(0):アップup5(till4for E)→B(1):ダ
ウンdown5,アップup1(till2for A)→A(2):
ダウンdown1(プランplana−3) ロボットb
【0106】C(0)→B(1):アップup5(till4
for E)→C(2)→D(3):ダウンdown5,アップ
up2(till4for C)→C(4):ダウンdown2(プラ
ンplanb−4) 荷物5の配送が不完全なまま協調推論が失敗して終了し
ているため(ST35.no)、ロボットbは荷物5の配
送を完全にすめための副問題として D(3):アップup5(till4for E)→E(4):ダ
ウンdown5(open-subproblem )を生成し(ST3
7)、ロボットcに公開する(ST38)。
【0107】ロボットcは、ロボットaとロボットbの
協調推論に於いて交換される情報を受信した場合((S
T11)→(ST12.no))、推論実行手段15は既
に荷物3の計画の生成が終り、休止状態にいるため、受
信した情報に対して処理を行なう(ST17)。ロボッ
トcはロボットbがロボットaに向けて荷物5の配送の
不完全な達成を送信した際の荷物5の配送のための副問
題 D(3):アップup5(till4for E)→E(4):ダ
ウンdown5(副問題subproblemb−1)
【0108】を受信した時((ST11)→(ST1
2.no)→(ST16)→(ST17)即ち(ST2
1)→(ST22.no)→(ST23.no)→(ST2
6)即ち(ST6)→(ST52.no)→(ST56.
yes ))、
【0109】E(0)→F(1):アップup3(till2
for E)→E(2):ダウンdown3→D3):アップup
5(till4for E)→E(4):ダウンdown5(プラン
planc−1)
【0110】を生成する((ST57)即ち(ST10
1)→(ST102.no)→(ST105.no)→(S
T108)即ち(ST121)→(ST122.yes )
→(ST129.no)→(ST130.no)→(ST1
31))。このようにロボットcは副問題subproblem
b−1の完全な達成を実現するため(ST58.ye
s)、生成した結果を情報格納手段12に移し(ST5
9)、そのことを緊急情報送受信手段11により緊急情
報としてロボットbに送信し(ST60)、ロボットb
からの返信を待つ(ST61)。
【0111】ロボットcから『副問題subproblemb−1
の完全な達成』を緊急情報として受信したロボットbは
((ST11)→(ST12.yes )→(ST13.n
o))、ロボットaとの協調推論を一旦停止して(ST
14)、ロボットcからの情報の処理を開始する((S
T15)即ち図11)。
【0112】ロボットcから『副問題subproblemb−1
の完全な達成』はロボットaとの協調推論に関係する情
報であるため((ST71)→(ST72.no)→(S
T73.yes ))、ロボットbはロボットcと協調推論
を行なう((ST74)即ち図9)。ロボットbはロボ
ットcから情報を処理した結果として『合意』を得
((ST81)→(ST82)→(ST83.no)→
(ST85.no)→(ST86)
【0113】即ち(ST101)→(ST102.no)
→(ST105.yes )→(ST106))、そのこと
をロボットcに送信する(ST87)。従ってロボット
bはロボットcとの協調推論は成功したものとして終了
する((ST88.yes )→(ST89))。
【0114】一方、ロボットcは、ロボットbからの
『合意』を受信しロボットbとの協調推論を開始する
((ST61)→(ST62.no)→(ST63))即
ち図9)。この場合、ロボットはbからの情報は『合
意』であるため((ST81)→(ST82)→(ST
83.no)→(ST85.yes ))、協調推論は成功し
たものと判断し、終了する(ST89)。ロボットb
は、ロボットcとの協調推論が終了した時点でロボット
aとの協調推論を再開する(ST80)。
【0115】ロボットbはロボットcとの協調推論によ
りロボットcが副問題subproblemb−1が達成したた
め、ロボットcとの協調推論の終了後は、ロボットaか
らの副問題subproblema−2の完全な達成が可能になっ
ている。従ってロボットbはロボットaに『副問題subp
roblema−2』の完全な達成を送信し(ST87)、ロ
ボットaからの返信を待つ((ST88.no)→(ST
90.no)→(ST91))。
【0116】ロボットaは、ロボットbからの『副問題
subproblema−2の完全な達成』を受信すると((ST
81)→(ST82)→(ST83.no)→(ST8
5.no))、この情報に『合意』し((ST87)即ち
(ST101)→(ST102.no)→(ST105.
yes )→(ST106))、そのことをロボットbに返
信する(ST87)。そしてロボットbとの協調推論は
成功したものと判断し(ST88.yes )、終了する
(ST89)。
【0117】ロボットbは、ロボットaからの『合意』
を受信し(ST81)、ロボットcとの協調推論が成功
したものと判断し((ST82)→(ST83.no)→
(ST85.yes ))、終了する(ST89)。
【0118】ロボットcによる情報の提供の結果、各ロ
ボットの計画(プラン)は以下の通りになり、荷物5は
ロボットa、ロボットb、ロボットcのリレーにより配
送されることになる。
【0119】この場合、ロボットbとロボットaの協調
推論は成功したため(ST35.yes )、荷物5の配送
計画生成に失敗の解消のための副問題open−subproblem
は生成されない。以上の推論により生成された各ロボッ
トa、…の計画を以下に示す。 ロボットa A(0):アップup5(till4for E)→B(1):ダ
ウンdown5,アップup1(till2for A)→A(2):
ダウンdown1 ロボットb C(0)→B(1):アップup5(till4for E)→C
(2)→D(3):ダウンdown5,アップup2(till4
for C)→C(4):ダウンdown2 ロボットc E(0)→F(1):アップup3(till2for E)→E
(2):ダウンdown3→D3):アップup5(till4fo
r E)→E(4):ダウンdown5 最後にロボットaとロボットbは荷物5の配送計画を入
出力装置3に返す(ST36)。
【0120】また、情報伝達装置1において、特定推論
装置間情報中継手段4から公開情報中継手段5への情報
の伝達に不具合が発生したり、ロボットaとロボットb
の協調推論が行われている時にロボットcが荷物3の配
送計画(プラン)の生成を行なっていたために、ロボッ
トcがロボットaとロボットbの協調推論において交換
されている情報の受信や情報の提供が不可能となる可能
性もある。この場合、ロボットaとロボットbの荷物5
に関する協調推論は失敗し(ST35.no)、ロボット
bは問題open problem を生成し(ST37)、ロボッ
トcに公開することになる(ST38)。
【0121】そして、ロボットcは副問題open subpro
blemを公開情報送受信手段10で受信し((ST11)
→(ST12.no))、休止状態になると(ST1
6)、副問題open subproblemに対する計画(プラン)
の生成を開始する((ST17)即ち(ST21)→
(ST22.no)→(ST23.no)→(ST26)即
ち図7)、問題解決知識17のルール-1からルール-4を
用いて以下に示す計画(プラン)を生成し、荷物5の配
送を完全に達成する計画(プラン)を生成する((ST
6)→(ST52.yes )→(ST53)即ち(ST1
01)→(ST102.no)→(ST105.no)→
(ST107.yes )→(ST108)即ち(ST12
1))。 E(0)→F(1):アップup3(till2for E)→E
(2):ダウンdown3→D3):アップup5(till4fo
r E)→E(4):ダウンdown5
【0122】この計画(プラン)では荷物3と荷物5の
配送を両立できるため(ST129.no)、結果は問題
open problem の完全な達成』となる((ST130.
no)→(ST131))。そしてロボットcはロボット
bに問題open problem の『完全な達成』を緊急情報送
受信手段11により送信し((ST54)→(ST5
5.no))、その結果を情報格納手段12に移し(ST
60)、ロボットbからの返信を待つ(ST61)。ロ
ボットbは、ロボットcからの情報は計画(プラン)が
まだ生成されていない荷物5に関する情報なので
【0123】((ST11)→(ST12.yes )→
(ST13.yes ))、ロボットbはロボットcとの協
調推論を開始する((ST16)→(ST17)即ち
(ST21)→(ST22.no)→(ST23.yes )
→(ST25)即ち(ST41)→(ST42.no)→
(ST44)即ち図9)。ロボットcからの情報は『問
題open problem の完全な達成』であるため、ロボット
bはロボットcからの情報に対する処理の結果として
『合意』を生成し((ST81)→(ST82)→(S
T83.no)→ST85.no)→(ST86)即ち(S
T101)→(ST102.no)→(ST105.yes
)→(ST106))、ロボットbはロボットcに
『合意』を送信し(ST187)、ロボットcとの協調
推論が成功したものと判断し(ST88.yes )、終了
する(ST89)。そしてロボットbは荷物5の配送計
画が生成できたものとしてその結果を入出力装置3へ出
力し(ST46)、休止状態に戻る(ST49)。
【0124】ロボットcはロボットbからの『合意』を
受信すると(ST62.no)、ロボットbとの協調推論
を開始する((ST93)即ち図10)。この場合、ロ
ボットbからの情報は『合意』であるため((ST8
1)→(ST82)→(ST83.no)→(ST85.
yes ))、ロボットcはロボットbとの協調推論が成功
したものと判断し、終了する(ST89)。
【0125】この結果、協調推論の交渉中に交換される
情報に対してロボットcが提案を行なった場合と同様
に、ロボットa、b、cのリレーによる荷物5の配送計
画(プラン)が生成される。
【0126】上記したように、この発明の分散協調型推
論装置を利用することにより、分散協調型推論装置を構
成する各推論装置は、協調推論において各推論装置で発
生する問題点を相互に交換し、相手の問題点の解消を図
ることにより、各推論装置が満足する解を生成する協調
推論と、他の推論装置が行なっている協調推論に関する
情報を受信し、その情報をもとに協調推論に寄与する情
報の生成と送信を行なうことにより、協調推論を行なっ
ている推論装置だけでは解の生成が不可能な問題に対し
ても、解の生成が可能となる協調推論を実現する。
【0127】また、推論の失敗を解消するための副問題
を生成し、他の推論装置によりその副問題の解を生成さ
れることにより、ある推論装置で失敗した推論を成功さ
れることを可能とする協調推論も実現する。
【0128】
【発明の効果】この発明の分散協調型推論装置は、協調
推論の途中において各推論装置が各々の推論で生成した
問題点を相互に交換し、相手の問題点を互いに解消する
ことにより、推論装置間で不整合のない解を生成する協
調推論を実現できる。
【0129】また、全推論装置では他の推論装置の協調
推論で交換される情報を受信し、その情報に対する推論
の実行、協調推論を実行中の推論装置への推論結果の割
込的な送信が可能であり、協調推論を実行中の推論装置
は割込的に送信されてきた情報に対応可能であるため、
より多くの推論装置による協調推論が実現できる。そし
て、割込的に情報を送信してきた推論装置を協調相手と
することで、協調推論の実行中に動的に協調相手を変更
することが可能となる。
【0130】その他、全推論装置は推論に失敗した問題
に対して、推論失敗の原因を解消することを目的とした
副問題の生成し、その副問題を全推論装置に放送するこ
とが可能である。また、全推論装置はその副問題を受信
し、その問題に対する推論の実行が可能である。従って
ある推論装置で失敗した問題に対する推論を他の推論装
置で行なう協調推論もこの発明の分散協調型推論装置で
は実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における分散協調型推論装
置の構成を示すブロック図。
【図2】図1の分散協調型推論装置における問題解決の
流れを説明するためのフローチャート。
【図3】図1の推論装置における処理の流れを説明する
ためのフローチャート。
【図4】図1の推論実行手段の処理を説明するためのフ
ローチャート。
【図5】図1の推論実行手段の処理を説明するためのフ
ローチャート。
【図6】図1の推論実行手段の処理を説明するためのフ
ローチャート。
【図7】図1の推論実行手段の処理を説明するためのフ
ローチャート。
【図8】図1の推論実行手段の処理を説明するためのフ
ローチャート。
【図9】図1の協調推論を説明するためのフローチャー
ト。
【図10】図1の協調推論を説明するためのフローチャ
ート。
【図11】図1の推論実行手段における問題に対する処
理を説明するためのフローチャート。
【図12】移動ロボットの運搬計画の設定について説明
するための図。
【符号の説明】
1…情報伝達装置、2a、〜…推論装置、3…入出力装
置、4…特定推論装置間情報中継手段、5…公開情報中
継手段、6…送信先指定緊急情報送中継手段、7…通信
手段、8…推論手段、9…相手指定通信手段、10…公
開情報送信手段、11…緊急情報送受信手段、12…情
報格納手段、13…公開情報格納手段、14…推論制御
手段、15…推論実行手段、16…問題解決手段、17
…問題解決知識、18…副問題生成手段、19…副問題
生成知識、20…推論失敗理由生成手段、21…推論失
敗理由生成知識。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 問題解決を行う複数の推論装置と、複数
    の推論装置を結合し、推論装置間の情報交換を実現する
    情報伝達装置から構成される分散協調型推論装置におい
    て、 情報伝達装置は、 特定の推論装置の間での情報交換のための通信を実現す
    る特定推論装置間情報中継手段と、 各推論装置が全ての推論装置に情報を公開するための放
    送を実現する公開情報中継手段と、 他の推論装置と特定推論装置間情報中継手段を利用して
    通信している推論装置への割込的な情報の送信を実現す
    る送信先指定緊急情報中継手段とを有し、 特定の推論装置間だけでの通信と、全ての推論装置への
    情報の放送と、放送された情報の受信と、他の推論装置
    と通信している推論装置への割込的な情報の送信と割込
    的な情報の受信を可能とすることを特徴とする分散協調
    型推論装置。
  2. 【請求項2】 上記推論装置が、他の推論装置との情報
    の交換を行なう通信手段と、問題解決を行なう推論手段
    から構成され、 上記通信手段は、他の推論装置と情報の交換を行なう相
    手指定通信手段と、全ての推論装置にむけて公開する情
    報の放送と、他の推論装置が放送した情報の受信を行な
    う公開情報送受信手段と、他の推論装置と通信をしてい
    る推論装置に向けての割込的な情報の送信と、他の推論
    装置が割込的に送信してきた情報の受信を行なう緊急情
    報送受信手段とを有することを特徴とする請求項1に記
    載の分散協調型推論装置。
  3. 【請求項3】上記推論装置が、他の推論装置との情報の
    交換を行なう通信手段と、問題解決を行なう推論手段か
    ら構成され、 推論手段は、他の推論装置との通信により獲得された情
    報と、他の推論装置から割込的に送信された情報を格納
    する情報格納手段と、他の推論装置が放送した情報を格
    納する公開情報格納手段と、実際の推論を行なう推論実
    行手段と、情報格納手段と公開情報格納手段に格納され
    ている情報と推論実行手段の状態から推論実行手段が行
    なう処理内容を決定することと、公開情報手段や公開情
    報格納手段と推論実行手段の間の情報を伝達を行なう推
    論制御手段とから構成されることを特徴とする請求項1
    に記載の分散協調型推論装置。
  4. 【請求項4】 推論装置における推論実行手段は、推論
    制御部により伝達される情報格納手段や公開情報格納手
    段に公開されている情報をもとに解の生成を行なう問題
    解決手段と、問題解決手段が解の生成に利用する問題解
    決知識と、問題解決手段による解の生成において発生し
    た不具合の解消を目的とする副問題を生成する副問題生
    成手段と、副問題生成手段が副問題の生成において利用
    する副問題生成知識と、問題解決手段による解の生成に
    失敗した理由を生成する推論失敗理由生成手段と、推論
    失敗理由生成手段が理由の生成に利用する推論失敗理由
    生成知識を有することを特徴とする請求項3に記載の分
    散協調型推論装置。
JP4222534A 1992-08-21 1992-08-21 分散協調型推論装置 Pending JPH0667888A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008517387A (ja) * 2004-10-22 2008-05-22 ナインティー9.コム ピーティーワイ リミテッド 推論ロジックを用いた協働処理

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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