JPH0667822U - 自動車の排気装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、竪型排気管を備えた自動車におい
て、車両後方側に放出される排気ガスの濃度を稀薄し、
排気ガスによる車体周囲の汚損を防止する排気装置を提
供する。 【構成】車幅方向に長いボックスで車両の前方側と後方
側とに開口部３ａ，３ｂを有し、前方側の開口部３ａに
網４が設けられ、後方側の開口部３ｂには縦方向のフィ
ン５を一定の間隔で配設した排気ガス拡散箱３を車体の
ルーフ上に設置し、竪型排気管２の上端に車両の後方側
に向けて設けた排気口２ａを前記排気ガス拡散箱３内に
配置した構成を特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、竪型排気管を備えた自動車の排気装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

竪型排気管を備えた自動車において、キャブの上部に車速風の導風筒を設け、 この導風筒に排気管を挿入し、排気口を車速風の下流側へ向けた排気装置が実開 昭６１−８０３１４号で提供されている。このものは、導風筒で車速風により排 気ガスを引き出すように排気圧力を低減し、排気性能を向上させることを目的と するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記排気圧力を低減し排気性能を向上させるための導風筒の入り口は大きな開 口面積であるが、出口は小さな開口面積である。従って、導風筒の小さな出口か ら排出される排気ガスは濃度や、吹き出し圧力が高くなり、車両の周囲を排気ガ スで汚損する問題がある。

【０００４】 本考案の目的は、上記従来の問題点を解消した自動車の排気装置を提供するこ とである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するための本考案の特徴とする構成は、竪型排気管を備えた 自動車において、車幅方向に長いボックスで車両の前方側と後方側とに開口部を 有し、前方側の開口部に網が設けられ、後方側の開口部には縦方向のフィンを一 定の間隔で配設した排気ガス拡散箱を車体のルーフ上に設置し、前記排気管の上 端に車両の後方側に向けて設けた排気口を前記排気ガス拡散箱内に配置したもの である。

【０００６】

【作用】

上記の構成により、車両の走行によって、排気ガス拡散箱の前方側の開口部か ら排気ガス拡散箱内に進入する風は網によって分散され、後方側の開口部のフィ ンによって拡散整流して排気ガス拡散箱外に放出される。従って、排気ガス拡散 箱内に車両の後方側に向けて設けて配置した排気管の排気口から排出する排気ガ スは、排気ガス拡散箱内で分散し、フィンによって拡散した状態で放出する。

【０００７】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図１において、１はキャブ、 ２は前記キャブ１の後側に配置されている竪型の排気管であり、３は前記キャブ １のルーフ上に設置した排気ガス拡散箱である。

【０００８】 前記排気ガス拡散箱３は車両の前方側と後方側とに開口部３ａ，３ｂを有し、 キャブ１の車幅方向に長いボックスである。前記前方側の開口部３ａには図２で 示すように、網４が設けられ、また、前記後方側の開口部３ｂには縦方向のフィ ン５が一定の間隔で配設されている。

【０００９】 前記排気ガス拡散箱３内に、前記排気管２の上端に車両の後方側に向けて設け た排気口２ａを配置した構造である。

【００１０】 本考案は上記の通りの構造であるから、車両の走行によりキャブ１のルーフに 沿って発生する空気流は排気ガス拡散箱３の前方側の開口部３ａから排気ガス拡 散箱１内に進入する時に網４によって分散され、後方側の開口部３ｂから排気ガ ス拡散箱３外に放出する。

【００１１】 前記排気ガス拡散箱３の後方側の開口部３ｂから放出する空気流はフィン５に よって拡散整流され、車両の後方側へ向かって広く散流する。これにより、排気 ガス拡散箱３内に車両の後方側に向けて設けて配置した排気管２の排気口２ａか ら排出する排気ガスは、排気ガス拡散箱３内で分散し、フィン５によって拡散し た状態で放出する。

【００１２】 従って、排気ガス拡散箱３から排出される排気ガスは、排気ガス拡散箱３内の 空気流と混合して分散し、フィン５によって拡散されるため、車両後方側に放出 される排気ガスは、その濃度が稀薄され、排気ガスによるキャブ周囲の汚損を防 止する。

【００１３】 上記の実施例は竪型排気管を備えた貨物自動車に適用したものであるが、図４ で示すように、車体の後部に竪型排気管を備えたバス車両１０においても本考案 を適用することができる。

【００１４】

【考案の効果】

以上述べたように本考案は、車幅方向に長いボックスで車両の前方側と後方側 とに開口部を有し、前方側の開口部に網が設けられ、後方側の開口部には縦方向 のフィンを一定の間隔で配設した排気ガス拡散箱を車体のルーフ上に設置し、竪 型排気管の上端に車両の後方側に向けて設けた排気口を前記排気ガス拡散箱内に 配置した構成であるから、排気ガス拡散箱から車両後方側に拡散されて放出され る排気ガスは、その濃度が稀薄され、排気ガスによる車体周囲の汚損を防止する 効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の断面側面図

【図２】図１のＡ矢視図

【図３】図１のＢ矢視図

【図４】本考案装置をバス車両に適用した断面側面図

【符号の説明】

１ キャブ ２ 排気管 ２ａ 排気口 ３ 排気ガス拡散箱 ３ａ 前方側の開口部 ３ｂ 後方側の開口部 ４ 網 ５ フィン １０ バス車両

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 竪型排気管を備えた自動車において、車
   幅方向に長いボックスで車両の前方側と後方側とに開口
   部を有し、前方側の開口部に網が設けられ、後方側の開
   口部には縦方向のフィンを一定の間隔で配設した排気ガ
   ス拡散箱を車体のルーフ上に設置し、前記排気管の上端
   に車両の後方側に向けて設けた排気口を前記排気ガス拡
   散箱内に配置したことを特徴とする自動車の排気装置。