JPH0667782B2 - Al▲下2▼O▲下3▼基セラミックス材料およびその製造方法 - Google Patents
Al▲下2▼O▲下3▼基セラミックス材料およびその製造方法Info
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- JPH0667782B2 JPH0667782B2 JP62224883A JP22488387A JPH0667782B2 JP H0667782 B2 JPH0667782 B2 JP H0667782B2 JP 62224883 A JP62224883 A JP 62224883A JP 22488387 A JP22488387 A JP 22488387A JP H0667782 B2 JPH0667782 B2 JP H0667782B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は改良された機械的特性を有するAl2O3基セラミ
ックス材料およびその製造方法に関し、詳細には耐摩耗
と抗折強度を必要とする治工具類(切削工具、ダイス抽
伸プラグ等)、耐熱衝撃性を必要とする電子部品類(セ
ラミックスヒータ等)、および、耐腐食性、耐酸化性、
耐摩耗性等と抗折強度を必要とする機械部品類(メカニ
カルシール、ポンプ部品等)に用いて好適なAl2O3基セ
ラミックス材料およびその製造方法に関するものであ
る。
ックス材料およびその製造方法に関し、詳細には耐摩耗
と抗折強度を必要とする治工具類(切削工具、ダイス抽
伸プラグ等)、耐熱衝撃性を必要とする電子部品類(セ
ラミックスヒータ等)、および、耐腐食性、耐酸化性、
耐摩耗性等と抗折強度を必要とする機械部品類(メカニ
カルシール、ポンプ部品等)に用いて好適なAl2O3基セ
ラミックス材料およびその製造方法に関するものであ
る。
近年、Al2O3基セラミックスは、新たに構造材料、いわ
ゆるエンジニァリングセラミックスとして、その有用性
が見直されてきている。これは、Al2O3基セラミックス
は耐腐食性、耐酸化性、耐摩耗性に優れた特性を有する
もので、かつ、従来エンジニァリングセラミックスとし
て多用されているSiC、Si3N4等に比較して低温で焼結が
可能であり、しかも、高純度でかつ安価なAl2O3粉末が
容易に入手出来るため、SiC、Si3N4等からなるセラミッ
クスに比べ経済的に格段に有利となるからである。
ゆるエンジニァリングセラミックスとして、その有用性
が見直されてきている。これは、Al2O3基セラミックス
は耐腐食性、耐酸化性、耐摩耗性に優れた特性を有する
もので、かつ、従来エンジニァリングセラミックスとし
て多用されているSiC、Si3N4等に比較して低温で焼結が
可能であり、しかも、高純度でかつ安価なAl2O3粉末が
容易に入手出来るため、SiC、Si3N4等からなるセラミッ
クスに比べ経済的に格段に有利となるからである。
しかし、Al2O3基セラミックスはSiC、Si3N4等からなる
セラミックスに比較して、破壊靱性、破壊強度が低く、
また、高温での強度低下が大きく、熱衝撃に弱い等の欠
点を持っている。
セラミックスに比較して、破壊靱性、破壊強度が低く、
また、高温での強度低下が大きく、熱衝撃に弱い等の欠
点を持っている。
そこで、Al2O3およびTiおよびZrの炭化物、窒素化物等
の高硬質セラミックスを分散添加して、複合化すること
によって焼結組織の微細構造を制御して靱性・強度を付
与し、その機械的および熱的特性を改良する研究・提案
が数多くなされている。
の高硬質セラミックスを分散添加して、複合化すること
によって焼結組織の微細構造を制御して靱性・強度を付
与し、その機械的および熱的特性を改良する研究・提案
が数多くなされている。
これらの内、Al2O3基セラミックスの焼結組織の微細構
造を制御し、その機械的および熱的特性を改良するもの
としては、例えば、特公昭51-57390号公報に開示された
セラミックス工具の製造方法がある。
造を制御し、その機械的および熱的特性を改良するもの
としては、例えば、特公昭51-57390号公報に開示された
セラミックス工具の製造方法がある。
この従来技術に係るセラミックス工具の製造方法は、1
%以下の粒成長抑制剤を含むAl2O3または、Al2O3の一部
を40重量%以下の炭化物もしくは30重量%以下の窒化物
で置換した原料粉末をプレスにより加圧成形した予備成
形体を、相対密度が93〜99.5%で平均粒径3μm以下の
範囲にあるよう大気中または非酸化性雰囲気中で予備焼
成し、次いで該焼成体を圧力1000kg/cm2以上の高圧不活
性ガス雰囲気中において、前記予備焼成温度よりも低い
温度に加熱して焼結、すなわち熱間静水圧加圧処理にて
再焼成するものである。
%以下の粒成長抑制剤を含むAl2O3または、Al2O3の一部
を40重量%以下の炭化物もしくは30重量%以下の窒化物
で置換した原料粉末をプレスにより加圧成形した予備成
形体を、相対密度が93〜99.5%で平均粒径3μm以下の
範囲にあるよう大気中または非酸化性雰囲気中で予備焼
成し、次いで該焼成体を圧力1000kg/cm2以上の高圧不活
性ガス雰囲気中において、前記予備焼成温度よりも低い
温度に加熱して焼結、すなわち熱間静水圧加圧処理にて
再焼成するものである。
この従来技術は、粒成長抑制剤としてMgOを用い、かつ
適正温度範囲内で加圧焼成することで、予備焼成体の気
孔が、ほとんど全部、密閉気孔となる密度までその相対
密度を高める効果を得、これにより熱間静水圧加圧にて
微小な結晶粒径を維持したまま理論密度に近くまで緻密
化したセラミックスとすることを可能とするものであっ
て、緻密で微細な結晶粒の焼結組織として靱性を改良さ
せ、かつまた、Al2O3の一部をTiC,WC,TaC等の炭化物、
ないしはTiN,AlN,Si3N4等の窒化物で置換して、これら
高硬質セラミックスの分散添加にて焼結組織の微細構造
を強化して靱性・硬度を改良したAl2O3基セラミックス
とするものである。
適正温度範囲内で加圧焼成することで、予備焼成体の気
孔が、ほとんど全部、密閉気孔となる密度までその相対
密度を高める効果を得、これにより熱間静水圧加圧にて
微小な結晶粒径を維持したまま理論密度に近くまで緻密
化したセラミックスとすることを可能とするものであっ
て、緻密で微細な結晶粒の焼結組織として靱性を改良さ
せ、かつまた、Al2O3の一部をTiC,WC,TaC等の炭化物、
ないしはTiN,AlN,Si3N4等の窒化物で置換して、これら
高硬質セラミックスの分散添加にて焼結組織の微細構造
を強化して靱性・硬度を改良したAl2O3基セラミックス
とするものである。
なお、前記粒成長抑制剤としての成分(MgO)は、原料粉
末中に粉末で配合・添加され、常法による40時間の混合
・粉砕にて均等分散されるものである。
末中に粉末で配合・添加され、常法による40時間の混合
・粉砕にて均等分散されるものである。
また、他の例として、特開昭58−161969号公報に開示さ
れた切削工具用セラミックスの製造方法がある。
れた切削工具用セラミックスの製造方法がある。
この従来技術に係る切削工具用セラミックス工具の製造
方法は、Al2O3を55〜90重量%、TiO2を5〜15重量%含
むTiC成分10〜45重量%とからなる配合物100重量部に、
Dy2O30.05〜2.0重量部と、MgO,Y2O3,ZrO2,NiOから選ば
れた一種以上を0.05〜2.0重量部添加した混合物をプレ
スにて加圧成形した予備成形体を、不活性ガス中にて対
理論密度が95〜99%となるよう予備焼成を行い、次いで
熱間静水圧加圧を行い対理論密度が99.5%以上の焼結体
とするものである。
方法は、Al2O3を55〜90重量%、TiO2を5〜15重量%含
むTiC成分10〜45重量%とからなる配合物100重量部に、
Dy2O30.05〜2.0重量部と、MgO,Y2O3,ZrO2,NiOから選ば
れた一種以上を0.05〜2.0重量部添加した混合物をプレ
スにて加圧成形した予備成形体を、不活性ガス中にて対
理論密度が95〜99%となるよう予備焼成を行い、次いで
熱間静水圧加圧を行い対理論密度が99.5%以上の焼結体
とするものである。
この従来技術は、焼結助剤としてDy2O3およびMgO,Y2O3,
ZrO2,NiO,TiO2を添加することで、予備焼成における焼
結を促進させて比較的に低温で焼成するを得てAl2O3の
結晶粒の成長を抑制し、もって予備焼成体の気孔が、ほ
とんど全部、密閉気孔となる密度までその相対密度を高
める効果を得、これにより熱間静水圧加圧にて微小な結
晶粒径を維持したまま理論密度に近くまで緻密化したセ
ラミックスとすることを可能とするものであって、緻密
で微細な結晶粒の焼結組織として靱性を改良させ、か
つ、高硬質セラミックスであるTiCの分散添加にて焼結
組織の微細構造を強化して靱性・硬度を改良したAl2O3
基セラミックスとするものである。そして、得られたセ
ラミックスは熱的特性も併せて改良されたものであり、
高熱のかかる機械部品等にも使用可能なものである。
ZrO2,NiO,TiO2を添加することで、予備焼成における焼
結を促進させて比較的に低温で焼成するを得てAl2O3の
結晶粒の成長を抑制し、もって予備焼成体の気孔が、ほ
とんど全部、密閉気孔となる密度までその相対密度を高
める効果を得、これにより熱間静水圧加圧にて微小な結
晶粒径を維持したまま理論密度に近くまで緻密化したセ
ラミックスとすることを可能とするものであって、緻密
で微細な結晶粒の焼結組織として靱性を改良させ、か
つ、高硬質セラミックスであるTiCの分散添加にて焼結
組織の微細構造を強化して靱性・硬度を改良したAl2O3
基セラミックスとするものである。そして、得られたセ
ラミックスは熱的特性も併せて改良されたものであり、
高熱のかかる機械部品等にも使用可能なものである。
なお、焼結助剤としての成分はDy2O3のみでも充分効果
を発揮するが、更にMgO,Y2O3,ZrO2,NiOから選ばれた一
種以上を添加するとき、より強固な粒子の結合層が得ら
れるとされてある。
を発揮するが、更にMgO,Y2O3,ZrO2,NiOから選ばれた一
種以上を添加するとき、より強固な粒子の結合層が得ら
れるとされてある。
また、これら焼結助剤としての成分は、原料粉末中に平
均粒径を1.1μmとする粉末で配合・添加され、ボール
ミルにて40時間湿式混合して均等分散されるものであ
る。
均粒径を1.1μmとする粉末で配合・添加され、ボール
ミルにて40時間湿式混合して均等分散されるものであ
る。
前述のように、Al2O3基セラミックスにTiおよびZrの炭
化物、窒素化物等の高硬質セラミックスを適正量分散添
加することより、これらの焼結組織の微細構造を制御・
強化し、Al2O3の優れた特性を損なうことなく、その機
械的および熱的特性の改良が可能であるが、これらの高
硬質セラミックスをAl2O3中に分散添加した混合物は、
その焼結性の低いものとなり、通常の焼結のみでは微細
でかつ緻密な焼結組織、すなわち靱性および強度の優れ
たセラミックスが得難いものとなり、予備焼結に加えて
熱間静水圧加圧にて再焼結・緻密化させることが必要と
なる。
化物、窒素化物等の高硬質セラミックスを適正量分散添
加することより、これらの焼結組織の微細構造を制御・
強化し、Al2O3の優れた特性を損なうことなく、その機
械的および熱的特性の改良が可能であるが、これらの高
硬質セラミックスをAl2O3中に分散添加した混合物は、
その焼結性の低いものとなり、通常の焼結のみでは微細
でかつ緻密な焼結組織、すなわち靱性および強度の優れ
たセラミックスが得難いものとなり、予備焼結に加えて
熱間静水圧加圧にて再焼結・緻密化させることが必要と
なる。
しかし、熱間静水圧加圧により所期の微細で緻密な焼結
組織を得るについては、予備焼結の段階で、その結晶粒
を微細とし、かつ、その相対密度を所定密度以上、望ま
しくは理論密度の95%以上とし、予備焼結体の気孔をほ
ぼ全部密閉気孔とする必要がある。
組織を得るについては、予備焼結の段階で、その結晶粒
を微細とし、かつ、その相対密度を所定密度以上、望ま
しくは理論密度の95%以上とし、予備焼結体の気孔をほ
ぼ全部密閉気孔とする必要がある。
従って、これら混合物を予備焼成して所定の密度でかつ
微細な焼結組織とするには、前述の前者の従来技術(特
公昭51-57390号)におけるMgO、または後者の従来技術
(特開昭58-161969号)におけるDy2O3およびMgO,Y2O3,Z
rO2,NiO,TiO2等の酸化物、またはNi,Co,Mo2C等の焼結助
剤として作用する成分を添加して、予備焼成における焼
結を促進させて結晶粒の成長を抑制すると共に相対密度
を高める必要が生じる。
微細な焼結組織とするには、前述の前者の従来技術(特
公昭51-57390号)におけるMgO、または後者の従来技術
(特開昭58-161969号)におけるDy2O3およびMgO,Y2O3,Z
rO2,NiO,TiO2等の酸化物、またはNi,Co,Mo2C等の焼結助
剤として作用する成分を添加して、予備焼成における焼
結を促進させて結晶粒の成長を抑制すると共に相対密度
を高める必要が生じる。
しかし、前述の従来技術においては、分散添加する硬質
セラミックスとして炭化物を用いるとき、焼結前にAl2O
3と炭化物のCとが反応し、CO,CO2ガスが生成され、こ
のガスが焼結体中に残留し、その焼結性を著しく低下さ
せる欠点がある。
セラミックスとして炭化物を用いるとき、焼結前にAl2O
3と炭化物のCとが反応し、CO,CO2ガスが生成され、こ
のガスが焼結体中に残留し、その焼結性を著しく低下さ
せる欠点がある。
そしてまた、焼結助剤として添加される成分は、添加量
を増加させてもその効果が比例的に高まるものでなく、
逆にある量以上添加すると焼結体の靱性:強度を低下さ
せるもので、通常、2%程度を上限とする微量に添加さ
れる。そして、添加される焼結助剤にその作用を充分に
発揮させるには、焼成前の原料粉末中にこれら焼結助剤
を均一に混合分散させる必要があるが、その添加量が微
量であるため、これらを均一に分散させるに長時間を要
し、その生産性を低下させているのが現状である。
を増加させてもその効果が比例的に高まるものでなく、
逆にある量以上添加すると焼結体の靱性:強度を低下さ
せるもので、通常、2%程度を上限とする微量に添加さ
れる。そして、添加される焼結助剤にその作用を充分に
発揮させるには、焼成前の原料粉末中にこれら焼結助剤
を均一に混合分散させる必要があるが、その添加量が微
量であるため、これらを均一に分散させるに長時間を要
し、その生産性を低下させているのが現状である。
本発明は上記問題点に鑑み、焼結中の反応ガスの生成を
抑制し得、かつ、添加される焼結助剤を容易に均一分散
混合し得、これらの焼結組織の微細構造を抑制・強化を
より確実なものとし、その機械的特性を改良させたAl2O
3基セラミックス材料およびその製造方法の提供を目的
とするものである。
抑制し得、かつ、添加される焼結助剤を容易に均一分散
混合し得、これらの焼結組織の微細構造を抑制・強化を
より確実なものとし、その機械的特性を改良させたAl2O
3基セラミックス材料およびその製造方法の提供を目的
とするものである。
本発明において提供されるAl2O3基セラミックス材料
は、(1)表面に0.5〜10重量%のZrO2層をもつZrC粉末お
よびZrN粉末、表面に0.5〜10重量%のTiO2層をもつTiC
粉末およびTiN粉末の1種ないしは2種以上を5〜40重
量%含み、残部がAl2O3粉末からなる混合物を焼結して
得られるAl2O3基セラミックス材料であって、前記各粉
末表面のZrO2層およびTiO2層が、O2分圧を制御した真空
ないしは不活性雰囲気下の熱処理により生成されてなる
ことを特徴とするものであり、また、(2)表面に0.5〜10
重量%のZrO2層をもつZrC粉末およびZrN粉末、表面に0.
5〜10重量%のTiO2層をもつTiC粉末およびTiN粉末の1
種ないしは2種以上を5〜40重量%、かつ焼結助剤とし
てMgOおよび/またはNiを0.1〜3重量%を含み、残部が
Al2O3粉末からなる混合物を焼結して得られるAl2O3基セ
ラミックス材料であって、前記各粉末表面のZrO2層およ
びTiO2層が、O2分圧を制御した真空ないしは不活性雰囲
気下の熱処理により生成されてなることを特徴とするも
のである。
は、(1)表面に0.5〜10重量%のZrO2層をもつZrC粉末お
よびZrN粉末、表面に0.5〜10重量%のTiO2層をもつTiC
粉末およびTiN粉末の1種ないしは2種以上を5〜40重
量%含み、残部がAl2O3粉末からなる混合物を焼結して
得られるAl2O3基セラミックス材料であって、前記各粉
末表面のZrO2層およびTiO2層が、O2分圧を制御した真空
ないしは不活性雰囲気下の熱処理により生成されてなる
ことを特徴とするものであり、また、(2)表面に0.5〜10
重量%のZrO2層をもつZrC粉末およびZrN粉末、表面に0.
5〜10重量%のTiO2層をもつTiC粉末およびTiN粉末の1
種ないしは2種以上を5〜40重量%、かつ焼結助剤とし
てMgOおよび/またはNiを0.1〜3重量%を含み、残部が
Al2O3粉末からなる混合物を焼結して得られるAl2O3基セ
ラミックス材料であって、前記各粉末表面のZrO2層およ
びTiO2層が、O2分圧を制御した真空ないしは不活性雰囲
気下の熱処理により生成されてなることを特徴とするも
のである。
そして、上記Al2O3基セラミックス材料の製造方法は、
(3)O2分圧を10-2Torr〜1Torrの範囲内に制御した真空な
いしは不活性雰囲気下で熱処理して、表面に0.5〜10重
量%のZrO2層を生成させたZrC粉末およびZrN粉末、表面
に0.5〜10重量%のTiO2層を生成させたTiC粉末およびTi
N粉末を得ると共に、それら粉末の1種ないし2種以上
を、Al2O3粉末中に5〜40重量%添加して混合し、その
混合物を、O2分圧10-2Torr未満の真空中ないしは不活性
雰囲気中で焼結することを特徴とするものである。
(3)O2分圧を10-2Torr〜1Torrの範囲内に制御した真空な
いしは不活性雰囲気下で熱処理して、表面に0.5〜10重
量%のZrO2層を生成させたZrC粉末およびZrN粉末、表面
に0.5〜10重量%のTiO2層を生成させたTiC粉末およびTi
N粉末を得ると共に、それら粉末の1種ないし2種以上
を、Al2O3粉末中に5〜40重量%添加して混合し、その
混合物を、O2分圧10-2Torr未満の真空中ないしは不活性
雰囲気中で焼結することを特徴とするものである。
以下に、本発明の作用および数値限定根拠を説明する。
本発明においては、ZrC,ZrN,TiCおよびTiNの1種ないし
は2種以上を含有するものであり、これらZrC,ZrN,TiC,
TiNはいずれについても、Al2O3と複合化して焼結組織の
分散強化効果を有する。またこれら4種の成分は分散強
化について差異はなく全て等価に使用可能である。
は2種以上を含有するものであり、これらZrC,ZrN,TiC,
TiNはいずれについても、Al2O3と複合化して焼結組織の
分散強化効果を有する。またこれら4種の成分は分散強
化について差異はなく全て等価に使用可能である。
すなわち、これらの成分にはAl2O3中に分散複合化され
て焼結組織を制御し、その組織を強化する効果がある
が、その含有量が5重量%未満では所期の強化効果がえ
られず、一方、40重量%を超えて含有させると、Al2O3
の含有量が相対的に減少しAl2O3のもつ優れた特性を充
分に利用し得なくなることより、その含有率を5〜40重
量%とした。
て焼結組織を制御し、その組織を強化する効果がある
が、その含有量が5重量%未満では所期の強化効果がえ
られず、一方、40重量%を超えて含有させると、Al2O3
の含有量が相対的に減少しAl2O3のもつ優れた特性を充
分に利用し得なくなることより、その含有率を5〜40重
量%とした。
また、これらZrC,ZrN,TiC,TiNの粉末は、その表面にO2
分圧を制御した真空ないしは不活性雰囲気下の熱処理に
より生成されてなる0.5〜10重量%のZrO2ないしはTiO2
層をもつものであり、これら硬質セラミックスは焼結中
においてAl2O3と直接的に接触することがなく、Al2O3と
の反応を抑制され反応ガスの生成を抑制され、また、こ
のZrO2層ないしはTiO2層、すなわちZrO2およびTiO2はこ
れら層を形成するに際して一部生成するZrOないしTiOを
介して内側のZr、Tiの酸化物、窒化物と界面で拡散接合
され、外面において接触するAl2O3とイオン結合するこ
とにより焼結助剤として作用する成分であるが、この量
が0.5重量%未満では焼結助剤としての効果が低く高密
度の焼結組織が得られず、一方、10重量%を超えて含有
させると、焼結体の強度:硬度を低下させることより、
その含有率を0.5〜10重量%とした。
分圧を制御した真空ないしは不活性雰囲気下の熱処理に
より生成されてなる0.5〜10重量%のZrO2ないしはTiO2
層をもつものであり、これら硬質セラミックスは焼結中
においてAl2O3と直接的に接触することがなく、Al2O3と
の反応を抑制され反応ガスの生成を抑制され、また、こ
のZrO2層ないしはTiO2層、すなわちZrO2およびTiO2はこ
れら層を形成するに際して一部生成するZrOないしTiOを
介して内側のZr、Tiの酸化物、窒化物と界面で拡散接合
され、外面において接触するAl2O3とイオン結合するこ
とにより焼結助剤として作用する成分であるが、この量
が0.5重量%未満では焼結助剤としての効果が低く高密
度の焼結組織が得られず、一方、10重量%を超えて含有
させると、焼結体の強度:硬度を低下させることより、
その含有率を0.5〜10重量%とした。
本発明においては、分散強化成分として添加されるZrC,
ZrN,TiC,TiNの粉末表面に、焼結助剤としてのZrO2ない
しはTiO2を表層として存在させてあり、焼結中における
Al2O3との反応ガスの生成を抑制し得、また、その分散
混合を容易に、かつ均一とする効果を得、これら成分の
焼結助剤としての作用を確実に果たされるものである。
ZrN,TiC,TiNの粉末表面に、焼結助剤としてのZrO2ない
しはTiO2を表層として存在させてあり、焼結中における
Al2O3との反応ガスの生成を抑制し得、また、その分散
混合を容易に、かつ均一とする効果を得、これら成分の
焼結助剤としての作用を確実に果たされるものである。
また、さらに焼結助剤としてMgOおよび/またはNiを0.1
〜3重量%添加含有させるとき、これら成分は焼結を助
長させると共に、焼結組織を微細均一化する作用がある
が、この添加量が0.1重量%未満ではその添加効果が認
められず、一方、3重量%を超えて含有させると、焼結
体の硬度が低下し、かつ高温特性が低下することより、
その含有率を0.1〜3重量%とした。
〜3重量%添加含有させるとき、これら成分は焼結を助
長させると共に、焼結組織を微細均一化する作用がある
が、この添加量が0.1重量%未満ではその添加効果が認
められず、一方、3重量%を超えて含有させると、焼結
体の硬度が低下し、かつ高温特性が低下することより、
その含有率を0.1〜3重量%とした。
また、分散強化成分として添加されるZrC,ZrNおよびTi
C,TiNの粉末表面のZrO2層およびTiO2層は、O2分圧を制
御した真空ないしは不活性雰囲気下の熱処理により生成
されるのであるが、そのO2分圧を10-2Torr未満としたと
きZrO2およびTiO2が生成せず、一方、1Torrを超えるとZ
rO2およびTiO2が急速に生成されて、その生成量を限定
範囲内にコントロールすることが困難となるので、本発
明のAl2O3基セラミックス材料の製造方法では、上記熱
処理のO2分圧は10-2Torr〜1Torrの範囲内に制御する。
C,TiNの粉末表面のZrO2層およびTiO2層は、O2分圧を制
御した真空ないしは不活性雰囲気下の熱処理により生成
されるのであるが、そのO2分圧を10-2Torr未満としたと
きZrO2およびTiO2が生成せず、一方、1Torrを超えるとZ
rO2およびTiO2が急速に生成されて、その生成量を限定
範囲内にコントロールすることが困難となるので、本発
明のAl2O3基セラミックス材料の製造方法では、上記熱
処理のO2分圧は10-2Torr〜1Torrの範囲内に制御する。
一方、表面に0.5〜10重量%のZrO2層をもつZrC粉末およ
びZrN粉末、同重量%のTiO2層をもつTiC粉末およびTiN
粉末を、10-2Torr以上のO2分圧下で焼結を行うと、焼結
中に、これらZrC,ZrN,TiC,TiN粉末が酸化されて、これ
らにさらにZrO2や、TiO2が生成され、それに伴う体積膨
張により焼結体にクラックが発生し、ついには焼結体が
破壊する。そしてまた、クラックが発生することなく焼
結体が得られたとしても、ZrO2や、TiO2が10重量%を超
えて生成され、得られた焼結体は硬度が低下して所期の
特性を満足し得ないものとする。従って、これらの焼結
に当たっては、その雰囲気のO2分圧を10-2Torr未満に制
御するを要する。
びZrN粉末、同重量%のTiO2層をもつTiC粉末およびTiN
粉末を、10-2Torr以上のO2分圧下で焼結を行うと、焼結
中に、これらZrC,ZrN,TiC,TiN粉末が酸化されて、これ
らにさらにZrO2や、TiO2が生成され、それに伴う体積膨
張により焼結体にクラックが発生し、ついには焼結体が
破壊する。そしてまた、クラックが発生することなく焼
結体が得られたとしても、ZrO2や、TiO2が10重量%を超
えて生成され、得られた焼結体は硬度が低下して所期の
特性を満足し得ないものとする。従って、これらの焼結
に当たっては、その雰囲気のO2分圧を10-2Torr未満に制
御するを要する。
以下に、本発明の実施例を説明する。
第1実施例 予め、O2分圧:10-1Torr、加熱温度:600℃の条件下で
2時間の熱処理を施して、それぞれの表面に3.2重量%
のTiO2層を生成させたTiC粉末と、8.0重量%のZrO2層を
生成させたZrC粉末と、2.4重量%のTiO2層を生成させた
TiN粉末と、6.1重量%のZrO2層を生成させたZrN粉末と
を準備した。
2時間の熱処理を施して、それぞれの表面に3.2重量%
のTiO2層を生成させたTiC粉末と、8.0重量%のZrO2層を
生成させたZrC粉末と、2.4重量%のTiO2層を生成させた
TiN粉末と、6.1重量%のZrO2層を生成させたZrN粉末と
を準備した。
上記の準備された粉末中のTiC粉末30重量%を、70重量
%のAl2O3粉末と合わせ、水を分散媒として湿式ミルに
て20時間混合した後、バインダーとしてポリビニルアル
コールを2%添加し、さらにれらを2時間混合した後、
スプレードライヤーにより乾燥造粒した。
%のAl2O3粉末と合わせ、水を分散媒として湿式ミルに
て20時間混合した後、バインダーとしてポリビニルアル
コールを2%添加し、さらにれらを2時間混合した後、
スプレードライヤーにより乾燥造粒した。
得られた混合粉末を金型プレスで1500Kg/cm2の圧力で常
温加熱成形して、厚さ:5mm、幅:6.2mm、長さ:50mmの
成形体とした。
温加熱成形して、厚さ:5mm、幅:6.2mm、長さ:50mmの
成形体とした。
次いで、この成形体を5/minのN2気流中にて2℃/min
の加熱速度で600℃まで加熱してバインダーとしてのポ
リビニルアルコールを脱脂・除去した後、この成形体を
O2分圧10-1TorrとするAr雰囲気下にて1800℃で2時間焼
成した。
の加熱速度で600℃まで加熱してバインダーとしてのポ
リビニルアルコールを脱脂・除去した後、この成形体を
O2分圧10-1TorrとするAr雰囲気下にて1800℃で2時間焼
成した。
得られた予備焼結体内に存在する気孔は完全に密閉気孔
であった。次に、得られた予備焼結体をArを圧力媒体と
し、加圧圧力:1500気圧、加熱温度:1450℃の条件下に
て1時間の熱間静水圧加圧(以降、HIPと略記する。)
処理した。
であった。次に、得られた予備焼結体をArを圧力媒体と
し、加圧圧力:1500気圧、加熱温度:1450℃の条件下に
て1時間の熱間静水圧加圧(以降、HIPと略記する。)
処理した。
上記条件により得られたAl2O3基セラミックス材料につ
いて調査した結果を第1表に示す。
いて調査した結果を第1表に示す。
なお、予備焼結体内に存在していた密閉気孔はほとんど
消失していた。
消失していた。
第2実施例 前記第1実施例の項に記載の予め準備された粉末中のTi
N粉末30重量%、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これら
を前記第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒
〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
N粉末30重量%、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これら
を前記第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒
〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られたAl2O3基セラミックス材料につ
いて調査した結果を第1表に示す。
いて調査した結果を第1表に示す。
第3実施例 前記第1実施例の項に記載の予め準備された粉末中のZr
C粉末30重量%、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これら
を前記第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒
〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
C粉末30重量%、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これら
を前記第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒
〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られたAl2O3基セラミックス材料につ
いて調査した結果を第1表に示す。
いて調査した結果を第1表に示す。
第4実施例 前記第1実施例の項に記載の予め準備された粉末中のZr
N粉末30重量%、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これら
を前記第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒
〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
N粉末30重量%、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これら
を前記第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒
〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られたAl2O3基セラミックス材料につ
いて調査した結果を第1表に示す。
いて調査した結果を第1表に示す。
第5実施例 前記第1実施例の項に記載の予め準備された粉末中のTi
C粉末18重量%、ZrC粉末12重量%とを、70重量%のAl2O
3粉末と合わせ、これらを前記第1実施例と同一条件に
て、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP
処理を行った。
C粉末18重量%、ZrC粉末12重量%とを、70重量%のAl2O
3粉末と合わせ、これらを前記第1実施例と同一条件に
て、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP
処理を行った。
なお、予備焼結後の焼結体について調査したところ、該
予備焼結体の密度は理論密度の95.8%であり、かつ該予
備焼結体内に存在する気孔は完全に密閉気孔であった。
予備焼結体の密度は理論密度の95.8%であり、かつ該予
備焼結体内に存在する気孔は完全に密閉気孔であった。
上記条件により得られたAl2O3基セラミックス材料につ
いて調査したところ、予備焼結体内に存在していた密閉
気孔は完全に消失しており、その焼結密度は理論密度の
99.7%にも達しており、またその抗折強度は88.1Kg/mm2
と高い値を示した。
いて調査したところ、予備焼結体内に存在していた密閉
気孔は完全に消失しており、その焼結密度は理論密度の
99.7%にも達しており、またその抗折強度は88.1Kg/mm2
と高い値を示した。
これらの結果を第1表に示す。
また、比較のために、予めに熱処理を施していない、Ti
C粉末17.4重量%、ZrC粉末11.0重量%とを、70重量%の
Al2O3粉末と合わせ、これに、焼結助剤としてTiO2粉末
を0.6重量%、ZrO2粉末を1.0重量%添加し、これらを水
を分散媒として湿式ミルにて22時間混合した後、バイン
ダーとしてポリビニールアルコールを2%添加し、さら
にこれらを2時間混合した後、スプレードライヤーによ
り乾燥造粒を行った。
C粉末17.4重量%、ZrC粉末11.0重量%とを、70重量%の
Al2O3粉末と合わせ、これに、焼結助剤としてTiO2粉末
を0.6重量%、ZrO2粉末を1.0重量%添加し、これらを水
を分散媒として湿式ミルにて22時間混合した後、バイン
ダーとしてポリビニールアルコールを2%添加し、さら
にこれらを2時間混合した後、スプレードライヤーによ
り乾燥造粒を行った。
得られた混合粉末を用い、前記第1実施例の比較例と同
一条件にて、加圧成形〜脱脂〜HIP処理を行った。
一条件にて、加圧成形〜脱脂〜HIP処理を行った。
上記条件により得られた比較試料No.IとしてのAl2O3基
セラミックス材料について調査したところ、その焼結密
度は理論密度の99.1%であり、試料にわずかながら解放
気孔の残留が認められた。
セラミックス材料について調査したところ、その焼結密
度は理論密度の99.1%であり、試料にわずかながら解放
気孔の残留が認められた。
また、その抗折強度は62.0kg/mm2であり、前記第1実施
例のものとの比較において焼結組織の密度と抗折強度に
差が認められた。これらの結果を第1表に示す。
例のものとの比較において焼結組織の密度と抗折強度に
差が認められた。これらの結果を第1表に示す。
第6実施例 前記第1実施例の項に記載の予め準備された粉末中のTi
C粉末9.8重量%、TiN粉末7.6重量%、ZrN粉末12.6重量
%とを、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これらを前記
第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧
成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
C粉末9.8重量%、TiN粉末7.6重量%、ZrN粉末12.6重量
%とを、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これらを前記
第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧
成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られたAl2O3基セラミックス材料につ
いて調査したところ、その焼結組織は非常に均一で微細
な組織を示し、かつ、その焼結密度は理論密度の99.8%
にも達しており、また抗折強度は96.3Kg/mm2で、硬さは
HRA94.0と高い値を示した。これらの結果を第1表に示
す。
いて調査したところ、その焼結組織は非常に均一で微細
な組織を示し、かつ、その焼結密度は理論密度の99.8%
にも達しており、また抗折強度は96.3Kg/mm2で、硬さは
HRA94.0と高い値を示した。これらの結果を第1表に示
す。
また、比較のために、予めに熱処理を施していない、Ti
C粉末9.5重量%、TiN粉末7.4重量%、ZrC粉末11.6重量
%とを、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これに、焼結
助剤としてTiO2粉末を0.5重量%、ZrO2粉末を1.0重量%
添加した原料粉末を準備し、この原料粉末を用い、前記
第1実施例の比較例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造
粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
C粉末9.5重量%、TiN粉末7.4重量%、ZrC粉末11.6重量
%とを、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これに、焼結
助剤としてTiO2粉末を0.5重量%、ZrO2粉末を1.0重量%
添加した原料粉末を準備し、この原料粉末を用い、前記
第1実施例の比較例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造
粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られた比較試料NO.IIとしてのAl2O3基
セラミックス材料について調査した結果を第1表に示
す。
セラミックス材料について調査した結果を第1表に示
す。
第7実施例 前記第1実施例の項に記載の予め準備された粉末中のTi
C粉末4.4重量%、TiN粉末6.8重量%、ZrN粉末18.8重量
%とを、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これらを前記
第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜脱脂
〜加圧成形〜焼成〜HIP処理を行った。
C粉末4.4重量%、TiN粉末6.8重量%、ZrN粉末18.8重量
%とを、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これらを前記
第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜脱脂
〜加圧成形〜焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られたAl2O3基セラミックス材料につ
いて調査した結果を第1表に示す。
いて調査した結果を第1表に示す。
また、比較のために、予めに熱処理を施していない、Ti
C粉末4.3重量%、TiN粉末6.6重量%、ZrN粉末17.6重量
%とを、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これに、焼結
助剤としてTiO2粉末を0.3重量%、ZrO2粉末を1.2重量%
添加した原料粉末を準備し、この原料粉末を用い、前記
第1実施例の比較例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造
粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
C粉末4.3重量%、TiN粉末6.6重量%、ZrN粉末17.6重量
%とを、70重量%のAl2O3粉末と合わせ、これに、焼結
助剤としてTiO2粉末を0.3重量%、ZrO2粉末を1.2重量%
添加した原料粉末を準備し、この原料粉末を用い、前記
第1実施例の比較例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造
粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られた比較試料NO.IIIとしてのAl2O3
基セラミックス材料について調査した結果を第1表に示
す。
基セラミックス材料について調査した結果を第1表に示
す。
第8実施例 予め、O2分圧:10-2Torr、加熱温度:700℃の条件下で
3時間の熱処理を施して、それぞれの表面に2.1重量%
のTiO2層を生成させたTiC粉末と、1.9重量%のTiO2層を
生成させたTiN粉末と、5.7重量%のZrO2層を生成させた
ZrC粉末とを準備した。
3時間の熱処理を施して、それぞれの表面に2.1重量%
のTiO2層を生成させたTiC粉末と、1.9重量%のTiO2層を
生成させたTiN粉末と、5.7重量%のZrO2層を生成させた
ZrC粉末とを準備した。
上記の準備された粉末中のTiC粉末24重量%、ZrC粉末16
重量%とを、60重量%のAl2O3粉末と合わせ、これらを
前記第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜
加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
重量%とを、60重量%のAl2O3粉末と合わせ、これらを
前記第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜
加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られたAl2O3基セラミックス材料につ
いて調査した結果を第1表に示す。
いて調査した結果を第1表に示す。
また、比較のために、予めに熱処理を施していない、Ti
C粉末23.5重量%、ZrC粉末15.1重量%とを、60重量%の
Al2O3粉末と合わせ、これに、焼結助剤としてTiO2粉末
を0.5重量%、ZrO2粉末を0.9重量%添加した原料粉末を
準備し、この原料粉末を用い、前記第1実施例の比較例
と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂
〜焼成〜HIP処理を行った。
C粉末23.5重量%、ZrC粉末15.1重量%とを、60重量%の
Al2O3粉末と合わせ、これに、焼結助剤としてTiO2粉末
を0.5重量%、ZrO2粉末を0.9重量%添加した原料粉末を
準備し、この原料粉末を用い、前記第1実施例の比較例
と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂
〜焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られた比較試料NO.IVとしてのAl2O3基
セラミックス材料について調査した結果を第1表に示
す。
セラミックス材料について調査した結果を第1表に示
す。
第9実施例 前記第8実施例の項に記載の予め準備された粉末中のTi
C粉末5.9重量%、TiN粉末9.0重量%、ZrC粉末25.6重量
%とを、60重量%のAl2O3粉末と合わせ、これらを前記
第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧
成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。上記条件により
得られたAl2O3基セラミックス材料について調査した結
果を第1表に示す。
C粉末5.9重量%、TiN粉末9.0重量%、ZrC粉末25.6重量
%とを、60重量%のAl2O3粉末と合わせ、これらを前記
第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧
成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。上記条件により
得られたAl2O3基セラミックス材料について調査した結
果を第1表に示す。
また、比較のために、予めに熱処理を施していない、Ti
C粉末5.8重量%、TiN粉末8.8重量%、ZrC粉末23.7重量
%とを、60重量%のAl2O3粉末と合わせ、これに、焼結
助剤としてTiO2粉末を0.3重量%、ZrO2粉末を1.4重量%
添加した原料粉末を準備し、この原料粉末を用い、前記
第1実施例の比較例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造
粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
C粉末5.8重量%、TiN粉末8.8重量%、ZrC粉末23.7重量
%とを、60重量%のAl2O3粉末と合わせ、これに、焼結
助剤としてTiO2粉末を0.3重量%、ZrO2粉末を1.4重量%
添加した原料粉末を準備し、この原料粉末を用い、前記
第1実施例の比較例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造
粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られた比較試料NO.VとしてのAl2O3基
セラミックス材料について調査した結果を第1表に示
す。
セラミックス材料について調査した結果を第1表に示
す。
第10実施例 予め、O2分圧:1Torr、加熱温度:500℃の条件下で0.5
時間の熱処理を施して、それぞれの表面に3.4重量%のT
iO2層を生成させたTiC粉末と、2.9重量%のTiO2層を生
成させたTiN粉末と、7.0重量%のZrO2層を生成させたZr
C粉末とを準備した。
時間の熱処理を施して、それぞれの表面に3.4重量%のT
iO2層を生成させたTiC粉末と、2.9重量%のTiO2層を生
成させたTiN粉末と、7.0重量%のZrO2層を生成させたZr
C粉末とを準備した。
上記の準備された粉末中のTiC粉末6.0重量%、ZrC粉末
4.0重量%とを、90重量%のAl2O3粉末と合わせ、これら
を前記第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒
〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
4.0重量%とを、90重量%のAl2O3粉末と合わせ、これら
を前記第1実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒
〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られたAl2O3基セラミックス材料につ
いて調査した結果を第1表に示す。
いて調査した結果を第1表に示す。
また、比較のために、予めに熱処理を施していない、Ti
C粉末5.8重量%、ZrC粉末3.7重量%とを、90重量%のAl
2O3粉末と合わせ、これに、焼結助剤としてTiO2粉末を
0.2重量%、ZrO2粉末を0.3重量%添加した原料粉末を準
備し、この原料粉末を用い、前記第1実施例の比較例と
同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂〜
焼成〜HIP処理を行った。
C粉末5.8重量%、ZrC粉末3.7重量%とを、90重量%のAl
2O3粉末と合わせ、これに、焼結助剤としてTiO2粉末を
0.2重量%、ZrO2粉末を0.3重量%添加した原料粉末を準
備し、この原料粉末を用い、前記第1実施例の比較例と
同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂〜
焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られた比較試料NO.VIとしてのAl2O3基
セラミックス材料について調査した結果を第1表に示
す。
セラミックス材料について調査した結果を第1表に示
す。
第11実施例 前記第10実施例の項に記載の準備された粉末中のTiC粉
末1.5重量%、TiN粉末2.3重量%、ZrC粉末6.2重量%と
を、90重量%のAl2O3粉末と合わせ、これらを前記第1
実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧成形
〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
末1.5重量%、TiN粉末2.3重量%、ZrC粉末6.2重量%と
を、90重量%のAl2O3粉末と合わせ、これらを前記第1
実施例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧成形
〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られたAl2O3基セラミックス材料につ
いて調査した結果を第1表に示す。
いて調査した結果を第1表に示す。
また、比較のために、予めに熱処理を施していない、Ti
C粉末1.4重量%、TiN粉末2.2重量%、ZrC粉末5.8重量%
とを、90重量%のAl2O3粉末と合わせ、これに、焼結助
剤としてTiO2粉末を0.2重量%、ZrO2粉末を0.4重量%添
加した原料粉末を準備し、この原料粉末を用い、前記第
1実施例の比較例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒
〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
C粉末1.4重量%、TiN粉末2.2重量%、ZrC粉末5.8重量%
とを、90重量%のAl2O3粉末と合わせ、これに、焼結助
剤としてTiO2粉末を0.2重量%、ZrO2粉末を0.4重量%添
加した原料粉末を準備し、この原料粉末を用い、前記第
1実施例の比較例と同一条件にて、湿式混合〜乾燥造粒
〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行った。
上記条件により得られた比較試料NO.VIIとしてのAl2O3
基セラミックス材料について調査した結果を第1表に示
す。
基セラミックス材料について調査した結果を第1表に示
す。
第12実施例 前記第1実施例の項に記載の予め準備された粉末中のTi
C粉末18.0重量%、ZrC粉末12.0重量%とを、Al2O3粉末6
9.5重量%と合わせ、これに、焼結助剤としてMgO粉末を
0.5重量%添加し、これらを前記第1実施例と同一条件
にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HI
P処理を行った。
C粉末18.0重量%、ZrC粉末12.0重量%とを、Al2O3粉末6
9.5重量%と合わせ、これに、焼結助剤としてMgO粉末を
0.5重量%添加し、これらを前記第1実施例と同一条件
にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HI
P処理を行った。
上記条件により得られたAl2O3基セラミックス材料につ
いて調査したところ、その焼結密度は理論密度の99.7%
までに達し、また、その抗折強度は98.1Kg/mm2で、硬さ
はHRA94.0と最高の値を示した。これらの結果を第1表
に示す。
いて調査したところ、その焼結密度は理論密度の99.7%
までに達し、また、その抗折強度は98.1Kg/mm2で、硬さ
はHRA94.0と最高の値を示した。これらの結果を第1表
に示す。
第13実施例 前記第1実施例の項に記載の予め準備された粉末中のTi
C粉末18.0重量%、ZrC粉末12.0重量%とを、69.0重量%
のAl2O3粉末と合わせ、これに、焼結助剤としてNi粉末
を1.0重量%添加し、これらを前記第1実施例と同一条
件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜
HIP処理を行った。
C粉末18.0重量%、ZrC粉末12.0重量%とを、69.0重量%
のAl2O3粉末と合わせ、これに、焼結助剤としてNi粉末
を1.0重量%添加し、これらを前記第1実施例と同一条
件にて、湿式混合〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜
HIP処理を行った。
上記条件により得られたAl2O3基セラミックス材料につ
いて調査した結果を第1表に示す。
いて調査した結果を第1表に示す。
第14実施例 前記第1実施例の項に記載の予め準備された粉末中のTi
C粉末18.0重量%、ZrC粉末12.0重量%とを、69.0重量%
のAl2O3粉末と合わせ、これに、焼結助剤としてNi粉末
を0.5重量%と、MgO粉末0.5重量%とを添加し、原料粉
末とし、これらを前記第1実施例と同一条件にて、湿式
混合〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行
った。
C粉末18.0重量%、ZrC粉末12.0重量%とを、69.0重量%
のAl2O3粉末と合わせ、これに、焼結助剤としてNi粉末
を0.5重量%と、MgO粉末0.5重量%とを添加し、原料粉
末とし、これらを前記第1実施例と同一条件にて、湿式
混合〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行
った。
上記条件により得られたAl2O3基セラミックス材料につ
いて調査した結果を第1表に示す。
いて調査した結果を第1表に示す。
また、第12乃至第14実施例との比較のために、予めに熱
処理を施していない、TiC粉末17.4重量%、ZrC粉末11.0
重量%とを、69.5重量%のAl2O3粉末と合わせ、これ
に、焼結助剤としてMgO粉末を0.5重量%、ZrO2粉末を1.
0重量%添加した原料粉末を準備し、この原料粉末を用
い、前記第1実施例の比較例と同一条件にて、湿式混合
〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行っ
た。
処理を施していない、TiC粉末17.4重量%、ZrC粉末11.0
重量%とを、69.5重量%のAl2O3粉末と合わせ、これ
に、焼結助剤としてMgO粉末を0.5重量%、ZrO2粉末を1.
0重量%添加した原料粉末を準備し、この原料粉末を用
い、前記第1実施例の比較例と同一条件にて、湿式混合
〜乾燥造粒〜加圧成形〜脱脂〜焼成〜HIP処理を行っ
た。
上記条件により得られた比較試料NO.VIIIとしてのAl2O3
基セラミックス材料について調査したところ、第12乃至
第14実施例との対比において、その焼結密度は理論密度
の99.7%、硬さはHRA93.9と同等の値を示したが、しか
し、その抗折強度ついては74.1Kg/mm2と明らかに劣る値
を示した。これらの結果を第1表に示す。
基セラミックス材料について調査したところ、第12乃至
第14実施例との対比において、その焼結密度は理論密度
の99.7%、硬さはHRA93.9と同等の値を示したが、しか
し、その抗折強度ついては74.1Kg/mm2と明らかに劣る値
を示した。これらの結果を第1表に示す。
なお、上述の第1乃至第14実施例のもの、および、比較
試料NO.I乃至比較試料NO.VIIIのものは、全て、O2分圧
を10-3TorrとするAr雰囲気下において、加熱温度1800℃
にて、2時間予備焼成させたものがあるが、この焼成時
のO2分圧を10-2Torr以上とする比較例においては、すな
わち焼結条件がO2分圧を10-1Torrとする真空下である以
外は、前記第1実施例と同一とした比較試料NO.IXのも
の、および、焼結条件がO2分圧を10-1TorrとするAr雰囲
気下である以外は、前記第1実施例と同一条件とした比
較試料NO.Xのものにおいては、両者共に焼結時のO2分
圧が高いため、ZrO,TiCが焼結中に酸化され、一部Zr
O2,TiO2になることより体積膨張が生じ、焼成体にクラ
ックが発生したり、破壊したりして対比評価することが
不能となる結果となった。
試料NO.I乃至比較試料NO.VIIIのものは、全て、O2分圧
を10-3TorrとするAr雰囲気下において、加熱温度1800℃
にて、2時間予備焼成させたものがあるが、この焼成時
のO2分圧を10-2Torr以上とする比較例においては、すな
わち焼結条件がO2分圧を10-1Torrとする真空下である以
外は、前記第1実施例と同一とした比較試料NO.IXのも
の、および、焼結条件がO2分圧を10-1TorrとするAr雰囲
気下である以外は、前記第1実施例と同一条件とした比
較試料NO.Xのものにおいては、両者共に焼結時のO2分
圧が高いため、ZrO,TiCが焼結中に酸化され、一部Zr
O2,TiO2になることより体積膨張が生じ、焼成体にクラ
ックが発生したり、破壊したりして対比評価することが
不能となる結果となった。
これら比較試料NO.IX、比較試料NO.Xを第1表に例示す
る。
る。
なお、焼結組織の強化成分として添加されるTiC,TiN,Zr
C,ZrN等の硬質セラミックスの粉末表面に、TiO2ないし
はZrO2層を生成させるについては、前述の第1実施例、
第8実施例および第10実施例の項に記載したように、O2
分圧を制御した真空中または不活性ガス雰囲気中にて、
所定の温度、時間条件下で熱処理して、TiC,TiN,ZrC,Zr
N等の粉末表面を酸化させることで達成されるが、この
熱処理条件については、O2分圧は、10-2Torr未満のと
きTiO2、ZrO2が生成せず、一方、1Torrを超えるとTi
O2、ZrO2が急速に生成され、限定範囲内にその生産量を
コントロールすることが困難となるので、O2分圧は10-2
〜1Torrの範囲内とすることが望ましい。
C,ZrN等の硬質セラミックスの粉末表面に、TiO2ないし
はZrO2層を生成させるについては、前述の第1実施例、
第8実施例および第10実施例の項に記載したように、O2
分圧を制御した真空中または不活性ガス雰囲気中にて、
所定の温度、時間条件下で熱処理して、TiC,TiN,ZrC,Zr
N等の粉末表面を酸化させることで達成されるが、この
熱処理条件については、O2分圧は、10-2Torr未満のと
きTiO2、ZrO2が生成せず、一方、1Torrを超えるとTi
O2、ZrO2が急速に生成され、限定範囲内にその生産量を
コントロールすることが困難となるので、O2分圧は10-2
〜1Torrの範囲内とすることが望ましい。
また、加熱温度は、上記のようにO2分圧の上限を規制
すると、所期の酸化層を生成させるに要する下限温度が
400℃となり、これ未満ではTiO2、ZrO2が生成せず、一
方、加熱温度が800℃を超えるとTiO2、ZrO2が急速に生
成され、限定範囲内にその生産量をコントロールするこ
とが困難となるので、加熱温度は400〜800℃の範囲内と
することが望ましい。
すると、所期の酸化層を生成させるに要する下限温度が
400℃となり、これ未満ではTiO2、ZrO2が生成せず、一
方、加熱温度が800℃を超えるとTiO2、ZrO2が急速に生
成され、限定範囲内にその生産量をコントロールするこ
とが困難となるので、加熱温度は400〜800℃の範囲内と
することが望ましい。
そしてまた、上記のように、O2分圧と加熱温度の上限を
規制すると、所期の酸化層を生成させるために少なくと
も0.5時間以上の熱処理時間を要する、従って熱処理
時間としては、0.5時間以上、3時間程度以下の範囲内
で設定されることが望ましい。
規制すると、所期の酸化層を生成させるために少なくと
も0.5時間以上の熱処理時間を要する、従って熱処理
時間としては、0.5時間以上、3時間程度以下の範囲内
で設定されることが望ましい。
焼結助剤として微量添加されるTiO2,ZrO2等を、焼結組
織の強化成分として添加されるTiC,TiN,ZrC,ZrN等の粉
末表面に生成させた酸化層として存在させて添加する本
発明においては、これら焼結助剤の分散性を飛躍的に向
上させる効果を得、その結果、第1表に示す第1乃至第
11実施例の系にみられるように、第1表に示すTiO2,ZrO
2等を粉末で添加した比較試料NO.I乃至NO.VIIの系と比
較し、その焼結がより促進されて微細焼結組織を得るこ
とが可能となり、それに伴い抗折強度を大幅に向上させ
る効果を得た。
織の強化成分として添加されるTiC,TiN,ZrC,ZrN等の粉
末表面に生成させた酸化層として存在させて添加する本
発明においては、これら焼結助剤の分散性を飛躍的に向
上させる効果を得、その結果、第1表に示す第1乃至第
11実施例の系にみられるように、第1表に示すTiO2,ZrO
2等を粉末で添加した比較試料NO.I乃至NO.VIIの系と比
較し、その焼結がより促進されて微細焼結組織を得るこ
とが可能となり、それに伴い抗折強度を大幅に向上させ
る効果を得た。
一方、TiO2,ZrO24等を焼結組織強化成分の粉末表面に生
成させた酸化層として添加するに加えて、第1表に示す
焼結助剤としてMgO,Ni等を添加する第12乃至第14実施例
の系においては、上記第1乃至第11実施例の系に比べ、
焼結組織を均一に微細化し得る点に明らかに改良が認め
られ、その結果抗折強度の向上をより確実なものとする
効果を得た。
成させた酸化層として添加するに加えて、第1表に示す
焼結助剤としてMgO,Ni等を添加する第12乃至第14実施例
の系においては、上記第1乃至第11実施例の系に比べ、
焼結組織を均一に微細化し得る点に明らかに改良が認め
られ、その結果抗折強度の向上をより確実なものとする
効果を得た。
以上のように、本発明に係るAl2O3基セラミックス材料
は、焼結中の反応ガスの生成を抑制し得、かつ微量添加
する焼結助剤を容易に均一分散添加し得、その効果を確
実なものとして焼結組織の強化成分の添加による焼結性
低下を補完し、これら焼結組織の微細構造をより確実に
制御・強化することを可能とする、すなわちAl2O3基セ
ラミックスの耐腐食性、耐酸化性、耐摩耗性等の優れた
特性を損なうことなく、その欠点である靱性・強度を改
良するものであって、比較的に安価であるAl2O3基セラ
ミックスの使用頻度の高いエンジニアリングセラミック
スとして利用可能とし、その適用範囲を拡大する実益期
待大なるものである。
は、焼結中の反応ガスの生成を抑制し得、かつ微量添加
する焼結助剤を容易に均一分散添加し得、その効果を確
実なものとして焼結組織の強化成分の添加による焼結性
低下を補完し、これら焼結組織の微細構造をより確実に
制御・強化することを可能とする、すなわちAl2O3基セ
ラミックスの耐腐食性、耐酸化性、耐摩耗性等の優れた
特性を損なうことなく、その欠点である靱性・強度を改
良するものであって、比較的に安価であるAl2O3基セラ
ミックスの使用頻度の高いエンジニアリングセラミック
スとして利用可能とし、その適用範囲を拡大する実益期
待大なるものである。
Claims (3)
- 【請求項1】表面に0.5〜10重量%のZrO2層をもつZrC粉
末およびZrN粉末、表面に0.5〜10重量%のTiO2層をもつ
TiC粉末およびTiN粉末の1種ないしは2種以上を5〜40
重量%含み、残部がAl2O3粉末からなる混合物を焼結し
て得られるAl2O3基セラミックス材料であって、前記各
粉末表面のZrO2層およびTiO2層が、O2分圧を制御した真
空ないしは不活性雰囲気下の熱処理により生成されてな
ることを特徴とするAl2O3基セラミックス材料。 - 【請求項2】表面に0.5〜10重量%のZrO2層をもつZrC粉
末およびZrN粉末、表面に0.5〜10重量%のTiO2層をもつ
TiC粉末およびTiN粉末の1種ないしは2種以上を5〜40
重量%含み、かつ焼結助剤としてMgOおよび/またはNi
を0.1〜3重量%含み、残部がAl2O3粉末からなる混合物
を焼結して得られるAl2O3基セラミックス材料であっ
て、前記各粉末表面のZrO2層およびTiO2層が、O2分圧を
制御した真空ないしは不活性雰囲気下の熱処理により生
成されてなることを特徴とするAl2O3基セラミックス材
料。 - 【請求項3】O2分圧を10-2Torr〜1Torrの範囲内に制御
した真空ないしは不活性雰囲気下で熱処理して、表面に
0.5〜10重量%のZrO2層を生成させたZrC粉末およびZrN
粉末、表面に0.5〜10重量%のTiO2層を生成させたTiC粉
末およびTiN粉末を得ると共に、それら粉末の1種ない
しは2種以上を、Al2O3粉末中に5〜40重量%添加して
混合し、その混合物を、O2分圧10-2Torr未満の真空中な
いしは不活性雰囲気中で焼結することを特徴とするAl2O
3基セラミックス材料その製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62224883A JPH0667782B2 (ja) | 1987-09-08 | 1987-09-08 | Al▲下2▼O▲下3▼基セラミックス材料およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62224883A JPH0667782B2 (ja) | 1987-09-08 | 1987-09-08 | Al▲下2▼O▲下3▼基セラミックス材料およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6469563A JPS6469563A (en) | 1989-03-15 |
JPH0667782B2 true JPH0667782B2 (ja) | 1994-08-31 |
Family
ID=16820661
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62224883A Expired - Lifetime JPH0667782B2 (ja) | 1987-09-08 | 1987-09-08 | Al▲下2▼O▲下3▼基セラミックス材料およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0667782B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR920006807B1 (ko) * | 1990-02-24 | 1992-08-20 | 쌍용양회공업 주식회사 | Al_2O_3-TiC계 절삭공구 소결체의 제조방법 |
CN105753487B (zh) * | 2016-03-01 | 2018-09-11 | 中钢集团洛阳耐火材料研究院有限公司 | 提高含碳耐火材料抗冲刷性能的复合粉体及其制备方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5864280A (ja) * | 1981-10-12 | 1983-04-16 | 住友電気工業株式会社 | 非酸化物セラミツクス焼結体の製造法 |
JPS5918157A (ja) * | 1982-07-23 | 1984-01-30 | 三菱マテリアル株式会社 | 切削工具用酸化アルミニウム系セラミツク |
JPS5926972A (ja) * | 1982-08-06 | 1984-02-13 | 松下電器産業株式会社 | 窒化物・炭化物系セラミツクの製造方法 |
-
1987
- 1987-09-08 JP JP62224883A patent/JPH0667782B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6469563A (en) | 1989-03-15 |
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