JPH0666750A - 車両用のガス検出装置 - Google Patents

車両用のガス検出装置

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JPH0666750A
JPH0666750A JP23900792A JP23900792A JPH0666750A JP H0666750 A JPH0666750 A JP H0666750A JP 23900792 A JP23900792 A JP 23900792A JP 23900792 A JP23900792 A JP 23900792A JP H0666750 A JPH0666750 A JP H0666750A
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JP
Japan
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envelope
gas
sensor signal
gas sensor
detection
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Application number
JP23900792A
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English (en)
Inventor
Akira Shioiri
明 塩入
Shigeyo Sonoda
茂代 園田
Kazuo Okinaga
一夫 翁長
Toru Nomura
徹 野村
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Figaro Engineering Inc
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 窓やドアの開放時のノイズ、窓やドアを閉じ
た後のドリフトによるノイズ、車室内での空調や水蒸気
の発生、芳香剤の使用等によるノイズを除去し、正確に
車室内の空気汚染を検出する。 【構成】 センサ信号の包絡線を基に基準値を発生させ
る。センサ信号が包絡線よりもガス濃度が高い側にある
場合には、包絡線をセンサ信号に緩慢に追随させ、セン
サ信号が包絡線よりもガス濃度が低い側にある場合に
は、包絡線をセンサ信号に速やかに追随させる。包絡線
とセンサ信号との比較から、車室内のガスを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】この発明は車両用のガス検出装置に
関し、特に自動車の空気清浄器の制御用のガス検出装置
に関する。
【0002】
【用語法】この明細書では、ガスセンサの信号は検出対
象ガスの濃度が増加することによって増加し、検出対象
ガスの濃度が低下すると減少するものとして示す。
【0003】
【従来技術】SnO2等の金属酸化物半導体ガスセンサ
を用い、自動車の空調を制御することが提案されてい
る。検出の目標は喫煙に伴うガスであり、ガスセンサの
周囲温度や周囲の湿度、経時変化等によるドリフトを補
正するため、ガスセンサ信号の包絡線を取り出し、包絡
線からのずれによって喫煙を検出することが提案されて
いる(特公平3−14133号公報)。ここで包絡線の
検出は、例えば次のように行う。仮にガスセンサ信号が
包絡線の値よりも大きい場合には、例えば包絡線の値を
10秒毎に1%増加させる。逆にガスセンサの信号が包
絡線よりも低い場合、包絡線の値を10秒毎に同じく1
%減少させる。
【0004】包絡線の利用は、車室内でのガスセンサ信
号への、様々なドリフトの影響を除くのに有効である。
例えばエアコンディショナーの使用や、乗員から発生す
る水蒸気、あるいは芳香剤や消臭剤等により、ガスセン
サの信号は緩やかにドリフトする。そしてこのドリフト
に応じて、包絡線を修正すればドリフトの影響を除くこ
とができる。ガスの検出は、包絡線とガスセンサ信号と
を比較して行い、ガスセンサ信号と包絡線との差が許容
値以上に増加すると、ガスが発生したものとする。
【0005】車室内のガスセンサ信号のドリフトには、
これ以外に窓やドアを開けたことによるドリフトがあ
る。窓やドアを開けた際のドリフトは、エアコンや乗員
から発生する水蒸気等によるドリフトよりも大きく、一
般にガス濃度が低下する側にドリフトする。これは窓や
ドアを開けることにより、車室内の空気が換気されて水
蒸気濃度が低下する、あるいは車室内の空気が清浄空気
で換気される、また風等の影響を受けること等によるも
のである。
【0006】窓やドアを開けた際に、センサ信号の包絡
線をエアコンや水蒸気等に対するドリフトと同じ時定数
で補正すると、包絡線が実際のガスセンサ信号と一致す
る点が生まれる。なおここで同じ時定数で修正すると言
うのは、包絡線を増加させる側にも減少させる側にも、
修正の条件を同じとすることを意味する。包絡線の値が
実際のガスセンサ信号と一致すると、窓やドアの開放時
には、ガスセンサ信号が複雑に変動しているため、この
変動を捉えてガスの発生と認識する可能性がある。また
特に問題となるのは、窓やドアを閉じた後のガスセンサ
信号のドリフトである。即ち窓やドアを閉じると、ガス
センサ信号は窓やドアを閉じた条件での定常時に復帰し
ようとして、急激にドリフトする。このドリフトは一般
に強く、これを喫煙等のガスの発生信号と識別すること
は困難である。
【0007】ここでは自動車の空気清浄器について、従
来技術の問題点を示した。しかしながらこのような問題
は、例えば列車の喫煙車での空調制御、あるいはヨット
のキャビンでの空調の制御等においても同様である。
【0008】
【発明の課題】この発明の基本的課題は、(1) 窓やド
アを開けた際の誤検出を防止すること、(2) 窓やドア
を閉じた後のドリフトによる誤検出を防止すること、
(3) 車両のエアコンディショナーや乗員から発生する
水蒸気、消臭剤や芳香剤、体臭等による誤検出を防止す
ること、にある。この発明の副次的課題は、ガスの検出
速度を向上することにある(請求項2)。
【0009】
【発明の構成】この発明では、ガスセンサ信号の包絡線
を用いて、車室内で発生したガスを検出する。ここに包
絡線を検出するためには、(1) 過去のガスセンサ信号
の畳み込み積分、(2) 包絡線と実際のガスセンサ信号
とを比較し、ガスセンサ信号が包絡線よりも高い場合に
は包絡線の値を増加させ、ガスセンサ信号が包絡線より
も低い場合には包絡線の値を減少させて、包絡線をガス
センサ信号に追随させる、等のものがある。ここに畳み
込みとは例えば包絡線の値をVs,ガスセンサ信号の値
をVとした場合に、 Vs=(1−a)Vs+a・V (V>Vs) (1) Vs=(1−b)Vs+b・V (V<Vs) (2) に沿って修正することを意味する。また包絡線と実際の
ガスセンサ信号とを比較し修正するとは、 Vs=(1+c)Vs (V>Vs) (3) Vs=(1−d)Vs (V<Vs) (4) とすることを意味する。ただし式(1)〜(4)において、1
>a>b>0,1>c>d>0 である。これをより単
純にして、実際のセンサ信号が包絡線より大きい場合に
は包絡線の値を例えば2ビット加算し、実際のセンサ信
号が包絡線より小さい場合には包絡線の値を例えば1ビ
ット減算するようにしても良い。
【0010】この発明では、包絡線の修正をガスセンサ
信号が包絡線よりも大きい場合と小さい場合とで非対称
にする。即ち実際のガスセンサ信号が包絡線の値よりも
大きい場合には包絡線を速やかに修正し、実際のガスセ
ンサ信号が包絡線よりも小さい場合には包絡線を緩慢に
修正する。そして例えば包絡線の現在値と実際のガスセ
ンサ信号とを比較し、ガスを検出する。この検出には例
えば、実際のガスセンサ信号と包絡線の現在値との比
や、ガスセンサ信号と包絡線の現在値との差等を用いれ
ば良い。またガスセンサ信号をそのまま用いず、ガスセ
ンサ信号を例えばべき乗して、包絡線のべき乗値と比較
しても良い。
【0011】車室内のガスの検出での、重要な課題はガ
スの検出を早めることである。車両用のガス検出装置は
主として喫煙の検出に用いられ、このためには喫煙の開
始後速やかにガスを検出することが必要となる。包絡線
の検出では、ガスセンサ信号が包絡線よりも充分に大き
くなるまで検出を行うことができない。そこでガスの検
出自体は、ガスセンサ信号の1階微分あるいは2階微分
(エッジ検出)等で行い、包絡線は補助的な検出に用い
る。この場合には実際のガスセンサ信号と包絡線の現在
値とを対比し、車両内の状態を分類する。例えば窓やド
アが閉じ乗員のみがいる状態では、包絡線をガスセンサ
信号が増加する側に向けて速やかに追随させるので、包
絡線は実際のガスセンサ信号とほぼ一致しているはずで
ある。包絡線の現在値がガスセンサ信号とほぼ一致、あ
るいはセンサ信号よりも小さい状態でガスセンサ信号が
増加すると、これは喫煙を意味する。そして喫煙自体は
微分により検出し、速やかに検出する。
【0012】一方窓やドアが開いている場合には、包絡
線を緩やかに減少させるので、実際のガスセンサ信号は
包絡線よりも小さな値となる。これはドアや窓が開いて
いる状態を意味し、この状態ではガスの検出信号を無効
とする、あるいはガスの検出条件を修正しより大きな微
分係数が得られるまで、あるいはより長い時間の間単調
にガスセンサ信号が増加し続けることを確認するまで、
ガスを検出しないようにする。
【0013】特に問題となるのは、窓やドアを閉じた後
のドリフトである。この発明では、包絡線を窓やドアの
開放時に緩やかに減少させるので、窓やドアの開放時間
が短ければ、窓やドアを閉じたときにもなお包絡線はガ
スセンサ信号よりも高い位置にある。この後ドリフトに
よりガスセンサ信号が増加しても、誤ってガスを検出す
る頻度が小さい。またドリフト時に実際にガスが発生す
れば、窓やドアを閉じた後のドリフトに実際のガスの発
生の影響が重なり、センサ信号は大きく増加する。この
結果ドリフト時の喫煙も検出することができる。
【0014】
【発明の効果】この発明では、(1) 窓やドアを開けた
際の誤検出を防止し、(2) 窓やドアを閉じた後のドリ
フトによる誤検出を防止し、(3) 車両のエアコンディ
ショナーや乗員から発生する水蒸気、消臭剤や芳香剤、
体臭等による誤検出を防止できる(請求項1,2)。ま
たこの発明では、ガスの検出速度を向上することができ
る(請求項2)。
【0015】
【実施例】図1に、自動車用の空気清浄器の制御装置に
ついて、実施例を示す。図において2は金属酸化物半導
体ガスセンサで、4はそのヒータ、6はその金属酸化物
半導体である。金属酸化物半導体6には、例えばSnO
2,WO3,In2O3等のものを用いれば良い。金属酸化
物半導体ガスセンサ2以外に、例えば可燃性ガスの燃焼
による温度変化を利用した接触燃焼式ガスセンサ、ある
いは喫煙によって生じるH2,COの検出を利用したプ
ロトン導電体ガスセンサ等も用いることができる。8は
バッテリー等の電源で、RLは金属酸化物半導体6の負
荷抵抗である。10は信号処理用のマイクロコンピュー
タ、12はADコンバータ、14はコンパレータ、16
は包絡線制御回路、18は包絡線検出回路、20はコン
パレータである。また22は空気清浄器で、喫煙に伴う
煙を除去するもので、それ自体としてはガスを除去する
能力はない。
【0016】図2に実施例の動作を示す。自動車のキー
を入れ、バッテリー8を動作させると、ガスセンサ2の
加熱が始まる。加熱開始時のガスセンサの初期的な動作
の影響を除くために例えば2分間待機し、ガスセンサ信
号Vを読み込む。読み込んだガスセンサ信号Vを、包絡
線の現在値Vsの初期値に代入する。これがガス検出装
置の初期化サブルーチンである。
【0017】初期化が終わると、包絡線の検出に移る。
ガスセンサ信号Vは例えば1秒周期で読み込むものと
し、センサ信号Vが包絡線の現在値Vsより大きい場合
には、定数kでVsを修正する。Vsの修正は、 Vs=(1+k)Vs (5) に従って行う。またセンサ信号Vが包絡線の現在値Vs
よりも低い場合は、Vsは式(6)に沿って修正する。 Vs=(1−j)Vs (6) ここで修正常数kは修正常数jよりも大きくし、包絡線
はセンサ信号の山に沿って進むようにする。言い替える
とセンサ信号Vが包絡線の現在値Vsよりも高い場合に
は包絡線はセンサ信号に速やかに追随し、センサ信号V
が包絡線の現在値Vsよりも小さい場合包絡線はセンサ
信号に緩慢に追随させるようにする。修正常数k/jの
比は、例えば1.5〜2.0程度とし、一般的には1.
2〜4.0程度にする。
【0018】ガスの検出はセンサ信号Vと包絡線の現在
値Vsとの比較で行い、定数hを用いる。即ち、 V≧h・Vs (7) に従って行う。なお式(7)のようにVとVsとの比を用
いることに替えて、VとVsとの差を用いても良い。ま
たセンサ信号Vはガス濃度に対して非線形で、バックグ
ラウンドのガス濃度が増加すると、見かけ上ガス感度が
低下する。これはセンサ信号Vが、ガス濃度の0.3乗
等に比例するからである。そしてこのような非線形性
は、喫煙を繰り返し車室内のガスが汚染すると、喫煙に
対する感度が低下することとして現れる。そこでこのよ
うな問題を除くため、センサ信号Vや包絡線の現在値V
sを例えば3乗してV3とVs3を比較しても良い。セン
サ信号Vがh・Vs以上で喫煙があるものとし、空気清
浄器22を動作させる。空気清浄器22の停止条件は任
意であるが、ここでは単純にVがh・Vs未満となるこ
ととした。実施例の動作を、図7,図8に示す。図の実
線は実際のガスセンサ信号Vを、破線は包絡線Vsを示
す。
【0019】図7に、ドアを開放した際のノイズと、喫
煙との影響を示す。ドアを開放すると、センサ信号Vは
急激に減少し、これに激しいノイズが加わる。またドア
を閉じると、センサ信号は緩やかにドリフトする。喫煙
の特色は、センサ信号Vが急激に強く増加する点にあ
る。そこで包絡線の現在値Vsを、ドアを閉じた後のド
リフトに追随するように修正する。すると喫煙時の急激
なセンサ信号の増加の場合のみにセンサ信号は包絡線か
ら離れ、喫煙を検出できる。
【0020】ドアを開くとセンサ信号Vは急激に減少す
るが、これに対しては包絡線の現在値Vsは緩慢にしか
追随しない。このためドアを開いている間誤ってガスの
検出信号を発生することはなく、ドアを閉じた後のドリ
フトでも誤ってガスを検出する可能性が減少する。なお
ここでドアを閉じた直後に喫煙を行うと、センサ信号は
通常のドリフトよりも急激に増加する。このためこの場
合にも、多少の検出遅れを伴うが、喫煙を検出すること
ができる。
【0021】図8に、高速で窓を開けて走行した際のセ
ンサ信号Vのノイズとその後のドリフトとを示す。図で
は時刻1〜7の約6分間の間、窓を開けて走行したもの
とする。図8での窓の開放時に、一時的にセンサ信号V
が増加しているのは、周囲を走行している車両から汚れ
た排ガスが侵入したためである。ここで窓の開放時に包
絡線の現在値Vsをゆっくりと低下させると、窓から侵
入した他の車両の排ガス等による誤検出を防止すること
ができる。また窓を閉じると風による冷却が終わりセン
サの温度が増加する。また乗員から発生する水蒸気によ
り車室内の湿度が増加する等のことにより、センサ信号
Vはドリフトする。ここで図のように、窓を閉じた時点
で包絡線の現在値Vsが実際のセンサ信号Vに追随して
いないようにすれば、包絡線の現在値Vsが実際のセン
サ信号Vに一致するまでの間、ドリフトによる誤動作を
防止することができる。その後のドリフトに対しては、
包絡線の現在値Vsを修正定数kで速やかに修正するこ
とにより、誤動作を防止することができる。なお窓をさ
らに長い間開け続ければ、窓が開いている間に包絡線が
実際のセンサ信号に一致することになる。しかしながら
この場合でも、包絡線が実際のセンサ信号Vに一致する
前の間の誤動作を除くことができる。
【0022】
【実施例2】図3,図4に、空気清浄器22の停止条件
を改良した実施例を示す。なお特に示した点以外は、図
1,図2の実施例と同様に構成するものとする。図3に
おいて、30は新たなマイクロコンピュータ、32はフ
ラグを記憶するためのメモリ、34はタイマ、36は空
気清浄器22の停止条件を記憶するためのメモリ、38
はコンパレータである。
【0023】図4に実施例2の動作を示す。なお電源8
の投入後2分間の初期化処理は、図2のフローチャート
と同様に行うものとする。図2の実施例と同様に、例え
ば1秒間隔でセンサ信号Vを読み込み、修正定数kと修
正定数jとを用いて包絡線を求める。定数hを用いて実
際のセンサ信号Vと包絡線の現在値Vsとを比較し、V
がh・Vs以上で喫煙によりガスが発生したものとす
る。
【0024】実施例2では、喫煙を検出した時点のセン
サ信号Vを基準として、センサ信号が増加する側に斜め
の線を引く。そしてこの線と実際のセンサ信号Vとがク
ロスした時点で、空気清浄器22を停止させる。なおメ
モリ36は、一旦メモリ32にフラグをセットすると、
フラグが解除されるまで喫煙の検出信号を受け付けない
ものとする。メモリ32にフラグを立てるのと同時に、
タイマ34を起動させて修正係数Tの初期値を0とし、
タイマ34によりこの値を徐々に増加させる。またメモ
リ36では、フラグを立てた時点でのセンサ信号Vを読
み込み、これを空気清浄器22の停止判定値Voffの初
期値とする。これと同時に空気清浄器22を動作させ
る。空気清浄器22の停止判定値Voffは、時間と共に
徐々に増加する(修正係数T)。そしてこの値Voffと
実際のセンサ信号Vとが一致すると、空気清浄器22を
停止させる。
【0025】実施例2と実施例1との相違点は、実施例
2では停止判定値Voffを独立の係数Tで修正する点に
ある。これに対して図1の実施例では、停止判定値Vof
fをドリフトに対する修正定数kで補正している。修正
定数kの本来の意味はドアや窓が閉じた状態でのドリフ
トの除去であり、これとは別に判定値Voffの修正用に
係数Tを用いることにより、よりきめの細かい空気清浄
器22の制御ができる。
【0026】空気清浄器22は、煙を除去する能力が有
するが、ガスを除去する能力がない。このため空気清浄
器22が動作しても、センサ信号Vは、窓等からの僅か
な換気によるガス濃度の低下の他は、僅かしか減少しな
い。ここで図2のように判定値Voffを設け、これを修
正係数Tで徐々に修正すると、喫煙開始後のガス濃度の
増加分に見合った時間の間だけ空気清浄器22を動作さ
せることができる。喫煙開始後のガスセンサ信号Vの増
加幅は、発生した煙濃度に比例し、空気清浄器22の運
転時間を発生した煙の量に比例させることができる。
【0027】
【実施例3】図5,図6に、包絡線を補助的な検出信号
に用いた実施例を示す。この実施例では、ガスの検出自
体は微分により行う。微分はここでは1階微分とする
が、例えば2階微分によるエッジ検出でも良い。図5に
おいて、50は新たなマイクロコンピュータ、52は割
り算回路、54は参照表、56は1階微分回路、58は
コンパレータである。他の点については、図3,図4の
実施例と同様とする。
【0028】図6に実施例3の動作を示す。空気清浄器
22の制御では、喫煙後速やかにガスを検出することが
重要となる。喫煙開始後の検出遅れは、煙がガスセンサ
2に到着しガスセンサ信号Vが変化し始めてから、包絡
線検出の場合で例えば20秒程度となる。この時間をよ
り短くすると、僅かなセンサ信号の変化を検出すること
になり誤動作し易い。これに対して微分を用いると、セ
ンサ信号の変化が生じてから例えば2〜5秒程度で喫煙
を検出できる。これは喫煙によるセンサ信号Vの急激な
増加のスロープを検出するからである。なお2秒間と
は、例えば1秒毎にサンプリングしたセンサ信号Vを2
点で平均化した後、微分することを意味する。また5秒
とは、過去5秒のセンサ信号Vを何らかの意味で平均化
して、微分することを意味する。窓やドアが閉じている
状態でのセンサ信号Vのランダムなイズは小さく、喫煙
によりセンサ信号Vが増加し始めてから、2〜5秒で喫
煙を検出することができた。
【0029】実施例1と同様にして包絡線の現在値Vs
を得、V/Vsの値によって参照表54を参照し、表5
4から検出定数pを求める。参照表54は、V/Vsが
大きいほど検出定数pを大きくし、V/Vsが小さいほ
ど検出定数pを小さくする。もちろんV/Vsが充分に
小さい場合、無条件に喫煙の検出を禁止しても良い。コ
ンパレータ58でセンサ信号Vの微分値と検出定数pと
を比較し、微分値が検出定数pよりも大きい場合に喫煙
とする。なお検出定数pの用い方を変更し、例えばV/
Vsが大きい場合には2〜3秒程度の短い時間の微分で
ガスを検出するようにし、VとVsとの比が小さい場合
には例えば10〜50秒程度の長い時間の微分でガスを
検出するようにしても良い。これはV/Vsが小さい場
合、センサ信号Vが長時間単調に増加することをガス検
出の条件とすることである。喫煙検出後の処置は、実施
例2と同様である。
【0030】実施例では、包絡線の現在値Vsを修正定
数kとjとを用いて、一定の割合で増減するものを示し
た。これをより簡略にして、センサ信号Vが包絡線の現
在値Vsよりも大きい場合には例えば2ビット加算し、
包絡線の値Vsよりも小さい場合には例えば1ビット減
算する等のことを行っても良い。またセンサ信号Vが包
絡線の現在値Vsより大きい場合には例えばサンプリン
グ毎にVsを修正し、センサ信号Vが包絡線の現在値V
sよりも小さい場合には例えば2回サンプリングする毎
に1回ずつVsを修正するようにしても良い。包絡線の
現在値Vsは何らかの意味で過去のセンサ信号Vを統計
化したものであればよく、例えばセンサ信号Vの畳み込
み積分を用いても良い。この場合には例えば、センサ信
号Vが包絡線の現在値Vsよりも大きい場合には短い時
定数で畳み込み積分を行い、その逆の場合には長い時定
数で畳み込み積分を行い、結果的にセンサ信号Vが大き
い側への包絡線の追随を速める。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のガス検出装置のブロック図
【図2】 図1の実施例の動作を示すフローチャート
【図3】 第2の実施例のガス検出装置の要部ブロッ
ク図
【図4】 第2の実施例の動作を示すフローチャート
【図5】 第3の実施例のガス検出装置のブロック図
【図6】 第3の実施例の動作を示すフローチャート
【図7】 実施例の動作を示す特性図
【図8】 実施例の動作を示す特性図
【符号の説明】
2 ガスセンサ 4 ヒータ 6 金属酸化物半導体 8 電源 10 マイクロコンピュータ 12 ADコンバータ 14,20,38,58 コンパレータ 16 包絡線制御回路 18 包絡線検出回路 22 空気清浄器 30,50 マイクロコンピュータ 32,36 メモリ 34 タイマ 52 割り算回路 54 参照表 56 微分回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 徹 箕面市船場西1丁目5番3号 フィガロ技 研株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内で発生したガスをガスセンサで検
    出するための、車両用のガス検出装置において、 ガスセンサ信号を統計化して包絡線を求めるための包絡
    線検出手段を設けると共に、包絡線検出手段では、ガス
    センサ信号が包絡線よりもガス濃度が高い側にある場合
    には、包絡線をガスセンサ信号の側に向けて速やかに追
    随させ、ガスセンサ信号が包絡線よりもガス濃度が低い
    側にある場合には、包絡線をガスセンサ信号に向けて緩
    慢に追随させるように構成すると共に、 ガスセンサ信号と包絡線の現在値との比較からガスを検
    出するための手段を設けたことを特徴とする、車両用の
    ガス検出装置。
  2. 【請求項2】 車室内で発生したガスをガスセンサで検
    出するための、車両用のガス検出装置において、 ガスセンサ信号を統計化して包絡線を求めるための包絡
    線検出手段を設けると共に、包絡線検出手段では、ガス
    センサ信号が包絡線よりもガス濃度が高い側にある場合
    には、包絡線をガスセンサ信号の側に向けて速やかに追
    随させ、ガスセンサ信号が包絡線よりもガス濃度が低い
    側にある場合には、包絡線をガスセンサ信号に向けて緩
    慢に追随させるように構成すると共に、 ガスセンサ信号を少なくとも1階以上微分した微分値
    と、ガスセンサ信号と包絡線の現在値との比較との両者
    から、ガスを検出するための手段を設けたことを特徴と
    する、車両用のガス検出装置。
JP23900792A 1992-08-14 1992-08-14 車両用のガス検出装置 Pending JPH0666750A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11304746A (ja) * 1998-04-24 1999-11-05 Matsushita Seiko Co Ltd ガス検出装置
JP2000283943A (ja) * 1999-03-30 2000-10-13 Matsushita Seiko Co Ltd ガス検出装置
KR100924191B1 (ko) * 2001-11-29 2009-10-29 니혼도꾸슈도교 가부시키가이샤 가스검출장치 및 차량용 오토 벤틸레이션 시스템

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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