JPH0665735B2 - 金属・セラミツクス複合防震材 - Google Patents
金属・セラミツクス複合防震材Info
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- JPH0665735B2 JPH0665735B2 JP60190066A JP19006685A JPH0665735B2 JP H0665735 B2 JPH0665735 B2 JP H0665735B2 JP 60190066 A JP60190066 A JP 60190066A JP 19006685 A JP19006685 A JP 19006685A JP H0665735 B2 JPH0665735 B2 JP H0665735B2
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- metal
- proof material
- earthquake
- impregnated
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
- F16F1/00—Springs
- F16F1/02—Springs made of steel or other material having low internal friction; Wound, torsion, leaf, cup, ring or the like springs, the material of the spring not being relevant
- F16F1/021—Springs made of steel or other material having low internal friction; Wound, torsion, leaf, cup, ring or the like springs, the material of the spring not being relevant characterised by their composition, e.g. comprising materials providing for particular spring properties
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Building Environments (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は振動減衰能および弾性係数に優れた防震材であ
って、金属・セラミックス複合材の用途を新たに開発し
たものに関する。
って、金属・セラミックス複合材の用途を新たに開発し
たものに関する。
(従来の技術とその問題点) 従来、防震材としてはゴム、コルク、軟質繊維板、石こ
うボード、レンガ、コンクリート、木材等が使用されて
いるが、振動減衰能と弾性係数とは相反する性格である
ため、圧縮力を必要とする場所、構造物の一部として使
用する場合は、ある程度振動減衰能を犠性にして素材の
弾性係数を優先させていた。
うボード、レンガ、コンクリート、木材等が使用されて
いるが、振動減衰能と弾性係数とは相反する性格である
ため、圧縮力を必要とする場所、構造物の一部として使
用する場合は、ある程度振動減衰能を犠性にして素材の
弾性係数を優先させていた。
本発明はかかる問題点に鑑みなされたもので、弾性係数
が高く、しかも振動減衰能に優れた新規な防震材を提供
することを目的とする。
が高く、しかも振動減衰能に優れた新規な防震材を提供
することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明の防震材は、振動減衰能および剛性に優れた防震
材であって、空隙部分が連通した多孔質セラミックス成
形体の前記空隙部分に金属が含浸されており、前記金属
は、重量%でC:3.0〜5.0%、Si:0.5〜3.0%、Mn,Cu,Cr,
V,Mo:1種又は2種以上の合計が0.05〜1.0%および残部
実質的にFeからなり、かつ炭素当量が3.0〜5.5%である
片状黒鉛鋳鉄で形成されている。
材であって、空隙部分が連通した多孔質セラミックス成
形体の前記空隙部分に金属が含浸されており、前記金属
は、重量%でC:3.0〜5.0%、Si:0.5〜3.0%、Mn,Cu,Cr,
V,Mo:1種又は2種以上の合計が0.05〜1.0%および残部
実質的にFeからなり、かつ炭素当量が3.0〜5.5%である
片状黒鉛鋳鉄で形成されている。
(実施例) 以下、本発明の防震材についてその製造方法と共に詳述
する。
する。
第1図は本発明の金属・セラミックス複合防震材1の第
1実施例であり、その拡大断面模式図を第2図に示す。
2は空隙部分が連通した多孔質セラミックス成形体であ
り、その空隙部分に金属3が含浸形成されている。
1実施例であり、その拡大断面模式図を第2図に示す。
2は空隙部分が連通した多孔質セラミックス成形体であ
り、その空隙部分に金属3が含浸形成されている。
多孔質セラミックス成形体2の空隙部分に含浸された金
属は、第2図に示すように、不定形のセラミックス部分
とからみあいながら板厚方向に連続した構造になる。す
なわち、この金属部分は一種のバネ構造を構成すること
になり、効果的に振動を吸収するのである。また、金属
中のセラミックス部分すなわち非金属部分の存在自体も
振動減衰能の向上に資するものとなり、前記の金属部分
によるバネ構造と相まって振動減衰能の向上に大きく寄
与する。
属は、第2図に示すように、不定形のセラミックス部分
とからみあいながら板厚方向に連続した構造になる。す
なわち、この金属部分は一種のバネ構造を構成すること
になり、効果的に振動を吸収するのである。また、金属
中のセラミックス部分すなわち非金属部分の存在自体も
振動減衰能の向上に資するものとなり、前記の金属部分
によるバネ構造と相まって振動減衰能の向上に大きく寄
与する。
なお、本発明の防震材は、その振動減衰能が高い故に、
吸震材としての用途のほかに、吸音材や音響部材として
も用いることができる。
吸震材としての用途のほかに、吸音材や音響部材として
も用いることができる。
多孔質セラミックス成形体2は、Al2O3,ZrO2,BeO,TiC,S
iC,TiN,Si3N4等の酸化物、ケイ化物、ホウ化物が用いら
れ、その空隙率は20〜90%が好ましい。20%未満では相互
に連通しない独立した空隙が多くなって金属溶湯の空隙
部分への含浸が不十分となり、一方、90%を越えると振
動減衰能の向上が望めない。また、該成形体2の厚さ
は、防震材として使用する厚さにより適宜製作すればよ
い。
iC,TiN,Si3N4等の酸化物、ケイ化物、ホウ化物が用いら
れ、その空隙率は20〜90%が好ましい。20%未満では相互
に連通しない独立した空隙が多くなって金属溶湯の空隙
部分への含浸が不十分となり、一方、90%を越えると振
動減衰能の向上が望めない。また、該成形体2の厚さ
は、防震材として使用する厚さにより適宜製作すればよ
い。
このような空隙が相互に連通した多孔質セラミックス成
形体は、ウレタンフォームを用いて容易に成形すること
ができる。すなわち、所望の形状のウレタンフォーム
に、微粒子状のセラミックスと水等を混合して作った泥
状のセラミックスを浸透・付着させて、乾燥・焼成し
て、ウレタンを焼失させて得ることができる。また、50
μm〜1mmのセラミックス粒子に熱可塑性結合剤を混合
し、成型・焼成して得る方法もある。
形体は、ウレタンフォームを用いて容易に成形すること
ができる。すなわち、所望の形状のウレタンフォーム
に、微粒子状のセラミックスと水等を混合して作った泥
状のセラミックスを浸透・付着させて、乾燥・焼成し
て、ウレタンを焼失させて得ることができる。また、50
μm〜1mmのセラミックス粒子に熱可塑性結合剤を混合
し、成型・焼成して得る方法もある。
多孔質セラミックス成形体の空隙に含浸される金属とし
ては、下記特定組成からなる片状黒鉛鋳鉄を用いる。す
なわち、重量%で、 C:3.0〜5.0% Si:0.5〜3.0% Mn,Cu,Cr,V,Mo:1種又は2種以上の合計が0.05〜1.0% および残部実質的にFeで形成され、かつ炭素当量C.E.
(C.E.=C%+1/3×Si%)値がC.E.:3.0〜5.5% であるねずみ鋳鉄は、キッシュ黒鉛の晶出を押えて、多
量の片状黒鉛を晶出させることができ、振動減衰能を大
きくすることができ、本発明に適用する鋳鉄材料として
好適である。以下、上記鋳鉄材の成分限定理由について
述べる。
ては、下記特定組成からなる片状黒鉛鋳鉄を用いる。す
なわち、重量%で、 C:3.0〜5.0% Si:0.5〜3.0% Mn,Cu,Cr,V,Mo:1種又は2種以上の合計が0.05〜1.0% および残部実質的にFeで形成され、かつ炭素当量C.E.
(C.E.=C%+1/3×Si%)値がC.E.:3.0〜5.5% であるねずみ鋳鉄は、キッシュ黒鉛の晶出を押えて、多
量の片状黒鉛を晶出させることができ、振動減衰能を大
きくすることができ、本発明に適用する鋳鉄材料として
好適である。以下、上記鋳鉄材の成分限定理由について
述べる。
C:3.0〜5.0% 多量の片状黒鉛を晶出させる黒鉛量であって、5.0%を
越えると黒鉛がキッシュ黒鉛となって晶出してしまう
し、又、3.0%未満では片状黒鉛が少なくなる。
越えると黒鉛がキッシュ黒鉛となって晶出してしまう
し、又、3.0%未満では片状黒鉛が少なくなる。
Si:0.5〜3.0% Siは黒鉛の晶出に有効な元素であり、0.5%未満では黒鉛
化能減少により防振効果が少なく、一方3.0%を越えると
強度の低下が大きくなり構造物として使えない。
化能減少により防振効果が少なく、一方3.0%を越えると
強度の低下が大きくなり構造物として使えない。
Mn,Cu,Cr,V,Mo:1種又は2種以上の合計が0.05〜1.0% これらの元素はパーライト安定化元素であり、0.05%未
満ではその効果がなく、一方1.0%を越えると黒鉛化能減
少により防振効果が少ない。
満ではその効果がなく、一方1.0%を越えると黒鉛化能減
少により防振効果が少ない。
C.E.:3.0〜5.5% 片状黒鉛を無理なく多量に晶出させるために3.0%以上と
され、これ未満では振動減衰能の向上が少ない。一方、
5.5%を越えると強度の低下で大きく構造物として使えな
い。
され、これ未満では振動減衰能の向上が少ない。一方、
5.5%を越えると強度の低下で大きく構造物として使えな
い。
上記の片状黒鉛を多量に無理なく晶出することができる
鋳鉄材を用いて多孔質セラミックスの空隙に含浸させる
と、例えば空隙率を50%とし、鋳鉄材の黒鉛面積率を10%
とすれば、合計で60%が非金属体となり、従来の防振鋳
鉄(例えば、特公昭55−15540号に開示された振動減衰
能の大きい鋳鉄)に対して、冶金学的な限界を破った素
材となって、非常に大きい防振効果を奏する。すなわ
ち、冶金学的に析出する黒鉛量に加えてセラミックスの
量が結果的に多量の黒鉛を析出した鋳鉄と同一の働きを
して振動を減衰させるからである。
鋳鉄材を用いて多孔質セラミックスの空隙に含浸させる
と、例えば空隙率を50%とし、鋳鉄材の黒鉛面積率を10%
とすれば、合計で60%が非金属体となり、従来の防振鋳
鉄(例えば、特公昭55−15540号に開示された振動減衰
能の大きい鋳鉄)に対して、冶金学的な限界を破った素
材となって、非常に大きい防振効果を奏する。すなわ
ち、冶金学的に析出する黒鉛量に加えてセラミックスの
量が結果的に多量の黒鉛を析出した鋳鉄と同一の働きを
して振動を減衰させるからである。
第3図は本発明の複合防震材11の第2実施例であり、多
孔質セラミックス成形体の空隙に前期特定組成からなる
片状黒鉛鋳鉄が含浸された含浸層12の上下面に金属層13
が前記成形体に含浸された金属と一体的に形成されてい
る。かかる構成にすると、複合防震材11は、第1図のよ
うな単に圧縮に耐えるものに比べて、ボルト孔やネジ等
を加工することができるものになる。この場合、金属層
13の厚さは、前記加工を施すのには、2〜10mmで十分で
あり、それ以上厚くすると振動減衰能が低下し好ましく
ない。
孔質セラミックス成形体の空隙に前期特定組成からなる
片状黒鉛鋳鉄が含浸された含浸層12の上下面に金属層13
が前記成形体に含浸された金属と一体的に形成されてい
る。かかる構成にすると、複合防震材11は、第1図のよ
うな単に圧縮に耐えるものに比べて、ボルト孔やネジ等
を加工することができるものになる。この場合、金属層
13の厚さは、前記加工を施すのには、2〜10mmで十分で
あり、それ以上厚くすると振動減衰能が低下し好ましく
ない。
尚、第3図においては、金属層13は含浸層12の上下面に
一体的に形成されたものを示しているが、金属層は、こ
れに限らず含浸層のいずれか一方の外面に形成してもよ
く、また、含浸層の全面に設けてもよい。含浸層の全面
に形成すると、ボルト孔等を各方面から明けることがで
き、また耐圧強度が特に要求される部材としても好適で
ある。また、本発明の複合防震材の形状は、第1図およ
び第3図に示した板状体に限らず、その形状は自由であ
り、用いられる用途により、円筒状、棒状等に形成され
る。
一体的に形成されたものを示しているが、金属層は、こ
れに限らず含浸層のいずれか一方の外面に形成してもよ
く、また、含浸層の全面に設けてもよい。含浸層の全面
に形成すると、ボルト孔等を各方面から明けることがで
き、また耐圧強度が特に要求される部材としても好適で
ある。また、本発明の複合防震材の形状は、第1図およ
び第3図に示した板状体に限らず、その形状は自由であ
り、用いられる用途により、円筒状、棒状等に形成され
る。
次に本発明の防震材の製造方法の一例について説明す
る。
る。
第4図は、本発明の金属・セラミックス複合防震材を鋳
造するための鋳型21であり、該鋳型21の中に多孔質セラ
ミックス成形体2を適宜数互いに接触させないように間
隔をあけて固定した後、前記成形体2の空隙に含浸させ
るべき片状黒鉛鋳鉄溶湯を注入口22より鋳型内へ鋳込
み、溶湯を前記成形体2の空隙中に含浸させる。この
際、多孔質セラミックス成形体2は、金属溶湯をその空
隙中へ浸透容易にするために500〜1000℃に予熱してお
くことが望ましい。尚、含浸方法としては、第4図のほ
かに多孔質セラミックス成形体を横にしてもよく、また
溶湯を加圧してもよい。
造するための鋳型21であり、該鋳型21の中に多孔質セラ
ミックス成形体2を適宜数互いに接触させないように間
隔をあけて固定した後、前記成形体2の空隙に含浸させ
るべき片状黒鉛鋳鉄溶湯を注入口22より鋳型内へ鋳込
み、溶湯を前記成形体2の空隙中に含浸させる。この
際、多孔質セラミックス成形体2は、金属溶湯をその空
隙中へ浸透容易にするために500〜1000℃に予熱してお
くことが望ましい。尚、含浸方法としては、第4図のほ
かに多孔質セラミックス成形体を横にしてもよく、また
溶湯を加圧してもよい。
所望の金属中に複数の多孔質セラミックス成形体が埋入
された鋳造体は、第1図の単層体あるいは第3図の3層
体等に適宜切り出されて仕上げ加工され製品とされる。
された鋳造体は、第1図の単層体あるいは第3図の3層
体等に適宜切り出されて仕上げ加工され製品とされる。
尚、製品にボルト孔等を明ける場合を考えると、ボルト
孔等は多孔質セラミックス成形体に金属を含浸させた
後、孔加工してもよいが、加工時間が長くかかる欠点が
あるので、予め多孔質セラミックス成形体に孔を明けた
ものを準備し、金属を含浸した後に、その部分に孔加工
を施す方が経済的である。
孔等は多孔質セラミックス成形体に金属を含浸させた
後、孔加工してもよいが、加工時間が長くかかる欠点が
あるので、予め多孔質セラミックス成形体に孔を明けた
ものを準備し、金属を含浸した後に、その部分に孔加工
を施す方が経済的である。
次に具体的実施例を掲げて説明する。
100l×100W×17tおよび300l×1000W×17t(単位mm、l:
長さ、W:幅、t:厚さ)の形状で、空隙率が50、60、70、
85%の板状の多孔質セラミックス成形体を第4図に示し
た鋳型にセットし、下記成分のねずみ鋳鉄の溶湯を1380
℃〜1550℃の鋳込温度で高目を狙って鋳込んだ。
長さ、W:幅、t:厚さ)の形状で、空隙率が50、60、70、
85%の板状の多孔質セラミックス成形体を第4図に示し
た鋳型にセットし、下記成分のねずみ鋳鉄の溶湯を1380
℃〜1550℃の鋳込温度で高目を狙って鋳込んだ。
C:4.25% Si:1.74% Mn:0.59% C.E.:4.83% 残部実質的にFe 鋳造体から、80l×80W×10tおよび250l×50W×10tの第
1図に示した単層体並びに80l×80W×20tおよび250l×5
0W×20tの第3図に示した3層体を切り出して仕上加工
し、目標とする金属・セラミックス複合防震材を得た。
1図に示した単層体並びに80l×80W×20tおよび250l×5
0W×20tの第3図に示した3層体を切り出して仕上加工
し、目標とする金属・セラミックス複合防震材を得た。
多孔質セラミックス成形体の空隙率が70%のものについ
て断面観察した結果を参考写真(5倍)に示す。同写真
より、片状黒鉛が多量に晶出した鋳鉄がセラミックス部
分の回りに隙間なく含浸されている様子が認められる。
て断面観察した結果を参考写真(5倍)に示す。同写真
より、片状黒鉛が多量に晶出した鋳鉄がセラミックス部
分の回りに隙間なく含浸されている様子が認められる。
また、空隙率が70%,85%の多孔質セラミックス成形体を
用いて得られた単層体の防震材より250l×19W×8tの振
動試験片を採取して振動減衰率を測定した。その測定結
果を第1表に示す。尚、同表には比較のために、前記ね
ずみ鋳鉄のみの試料FC(同寸法)についての試験結果も
併せて示した。試験結果は、負荷荷重無しのときのもの
である。
用いて得られた単層体の防震材より250l×19W×8tの振
動試験片を採取して振動減衰率を測定した。その測定結
果を第1表に示す。尚、同表には比較のために、前記ね
ずみ鋳鉄のみの試料FC(同寸法)についての試験結果も
併せて示した。試験結果は、負荷荷重無しのときのもの
である。
第1表より、本発明の防震材はFC単体のものに比べて対
数減衰率で約1.5倍以上振動減衰能が優れていることが
確認された。
数減衰率で約1.5倍以上振動減衰能が優れていることが
確認された。
(発明の効果) 以上説明した通り、本発明の防震材は、空隙部分が相互
に連通した多孔質セラミックス成形体の前記空隙部分に
特定組成の片状黒鉛鋳鉄からなる金属が含浸されている
ので、この金属部分は前記成形体のセラミックス部分と
からみあいながら相互に連結しあい、一種のバネ構造を
構成すると共に、強度部材となり、また、前記片状黒鉛
鋳鉄には多量の片状黒鉛が存在するため、金属部分自体
も振動減衰能に優れるうえ、セラミックス部分すなわち
非金属部分の存在自体も振動減衰能の向上に資するもの
となり、両者が相まって優れた振動減衰能と剛性とを具
備するものとなり、更に耐熱性も良好となる。従って、
本発明の金属・セラミックス複合防震材は、振動減衰能
を犠性にすることなく、強度・剛性が要求される部材と
して使用でき、かかる強度・剛性と振動減衰能とが要求
される分野において、その使用価値は著大である。
に連通した多孔質セラミックス成形体の前記空隙部分に
特定組成の片状黒鉛鋳鉄からなる金属が含浸されている
ので、この金属部分は前記成形体のセラミックス部分と
からみあいながら相互に連結しあい、一種のバネ構造を
構成すると共に、強度部材となり、また、前記片状黒鉛
鋳鉄には多量の片状黒鉛が存在するため、金属部分自体
も振動減衰能に優れるうえ、セラミックス部分すなわち
非金属部分の存在自体も振動減衰能の向上に資するもの
となり、両者が相まって優れた振動減衰能と剛性とを具
備するものとなり、更に耐熱性も良好となる。従って、
本発明の金属・セラミックス複合防震材は、振動減衰能
を犠性にすることなく、強度・剛性が要求される部材と
して使用でき、かかる強度・剛性と振動減衰能とが要求
される分野において、その使用価値は著大である。
第1図は本発明の金属・セラミックス複合防震材の一実
施例をしめす外観説明図、第2図は同複合防震材の拡大
模式図、第3図は本発明の他の実施例を示す外観説明
図、第4図は同複合防震材を製造するための鋳型の一例
を示す断面図である。 1,11……金属・セラミックス複合防震材、2……多孔質
セラミックス成形体、3……金属、12……含浸層、13…
…金属層。
施例をしめす外観説明図、第2図は同複合防震材の拡大
模式図、第3図は本発明の他の実施例を示す外観説明
図、第4図は同複合防震材を製造するための鋳型の一例
を示す断面図である。 1,11……金属・セラミックス複合防震材、2……多孔質
セラミックス成形体、3……金属、12……含浸層、13…
…金属層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 広之 兵庫県尼崎市西向島町64番地 久保田鉄工 株式会社尼崎工場内 (72)発明者 岡林 昭利 兵庫県尼崎市西向島町64番地 久保田鉄工 株式会社尼崎工場内 (72)発明者 龍門 寛 兵庫県尼崎市西向島町64番地 久保田鉄工 株式会社尼崎工場内 (56)参考文献 特開 昭57−11761(JP,A) 特開 昭60−37260(JP,A) 特開 昭60−128240(JP,A) 特開 昭61−163224(JP,A) 特開 昭60−243245(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】振動減衰能および剛性に優れた防震材であ
って、空隙部分が連通した多孔質セラミックス成形体の
前記空隙部分に金属が含浸されており、前記金属は重量
%でC:3.0〜5.0%、Si:0.5〜3.0%、Mn,Cu,Cr,V,Mo:1種
又は2種以上の合計が0.05〜1.0%および残部実質的にF
eからなり、かつ炭素当量が3.0〜5.5%である片状黒鉛
鋳鉄で形成されていることを特徴とする金属・セラミッ
クス複合防震材。 - 【請求項2】多孔質セラミックス成形体の外面に金属層
が該成形体に含浸された金属と一体的に形成されてなる
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の金属・セ
ラミックス複合防震材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60190066A JPH0665735B2 (ja) | 1985-08-28 | 1985-08-28 | 金属・セラミツクス複合防震材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60190066A JPH0665735B2 (ja) | 1985-08-28 | 1985-08-28 | 金属・セラミツクス複合防震材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6250424A JPS6250424A (ja) | 1987-03-05 |
JPH0665735B2 true JPH0665735B2 (ja) | 1994-08-24 |
Family
ID=16251778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60190066A Expired - Lifetime JPH0665735B2 (ja) | 1985-08-28 | 1985-08-28 | 金属・セラミツクス複合防震材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0665735B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6360245A (ja) * | 1986-08-29 | 1988-03-16 | Nabeya:Kk | 高減衰能を有する鋳造品及びその製造法 |
JPH03125027U (ja) * | 1990-03-27 | 1991-12-18 | ||
JP4825854B2 (ja) | 2007-12-14 | 2011-11-30 | 三菱製紙株式会社 | 感熱型平版印刷版 |
JP6238881B2 (ja) * | 2014-08-22 | 2017-11-29 | 三菱電機株式会社 | 炭素繊維強化炭化珪素成形体の製造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5711761A (en) * | 1980-06-26 | 1982-01-21 | Daido Steel Co Ltd | Composite casting and production thereof |
JPS6037260A (ja) * | 1983-08-09 | 1985-02-26 | Nippon Steel Corp | セラミツクス複合鋳物材の製造方法 |
JPS60128240A (ja) * | 1983-12-15 | 1985-07-09 | Kubota Ltd | 円筒状セラミックス・高クロム鋳鉄複合体の製造方法 |
JPS60243245A (ja) * | 1984-05-16 | 1985-12-03 | Toyoda Autom Loom Works Ltd | セラミツクス粒子強化金属複合材料 |
JPS61163224A (ja) * | 1985-01-14 | 1986-07-23 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 複合部材およびその製造方法 |
-
1985
- 1985-08-28 JP JP60190066A patent/JPH0665735B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6250424A (ja) | 1987-03-05 |
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