JPH0665419U - ネクタイ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ネクタイの着脱の手間を簡略化する。ネクタ
イの長さを着用者の体格に合った長さに調節できるよう
にする。 【構成】 ネクタイ１を大剣部側２と小剣部側３との二
部分に分け、それぞれに面ファスナー、スナップ、フッ
ク等の接続具を複数個つけ、使用する接続具を選択する
ことによりネクタイの長さを調節すると共に、一度ネク
タイを結べば、その後は接続具の付け外しでネクタイの
着脱を可能とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、服飾品であるネクタイに関する。

【０００２】

【従来の技術】

通常ネクタイといえば細長い形状のネクタイ(1)を指し、別に蝶ネクタイも使 用されている。通常の細長い形状のネクタイは、図１(A)のようにいわゆる大剣 部(a)を表に下垂させ、首元に結び目を作る部分(b)がこれに続き、その次にシャ ツの襟の下で首に卷く部分、いわゆる襟掛部(c)があり、最後にいわゆる小剣部( d)があり大剣部の後側に下垂させている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のネクタイがその着脱に手間がかかり、忙しい現代社会にそぐわないと云 う認識は強く、その対策として結び目固定型のネクタイに関する考案は、毎年多 数出願され、その効果の大きいことを強調しているが、蝶ネクタイはともかく通 常のネクタイの結び目固定型は殆ど使用されていない。

【０００４】 男子のおしゃれに関する本を読むと、結び目固定型のネクタイなど言語同断と 云う感じで、蝶ネクタイについても、結び目固定型は好く言われていない。ネク タイは、その都度結ぶものという観念は、ネクタイ使用者に定着しているもよう なので、その前提で、それでも忙しいときには簡易着脱も可能なネクタイを考え た。

【０００５】 また、市販のネクタイは長さがほぼ一定であり、着用する人の体格の大小、太 痩は無視されているので、標準タイプ以外の人は、それぞれ何らかの対応をして 着用しているが、活動している間に、例えばズボンの下に隠していた長すぎる小 剣部側がいつのまにか出てきて、股下付近までぶら下がっていたりする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

標準体格の人が結んだとき、シャツの襟の下に隠れる部分いわゆる襟掛部(c) の中央部付近でネクタイを長手方向に二つに分割し、この襟掛部に面ファスナー （〓クラレ製マジックテープなど）、スナップ、フックなどの接続具(4)〜(9)を 付けて接続できるようにしておく。

【０００７】 二つに分割した長身者用サイズのネクタイのそれぞれの襟掛部(C)に複数の接 続具(4)〜(9)を取付けて、必要な長さに応じた接続具を使用して接続すると使用 者の体格に応じた長さのネクタイとなる。面ファスナーの場合は複数個つける代 わりに連続した長片を取り付ける場合を含む。

【０００８】 ネクタイを二つに分割して、これを接続して使用するのであれば、小剣部側の 片は、本来人目にふれるところへ出るものではないので、別の布地を使用しても 差し支えない。結びやすさ、大剣部側数本に対して小剣部側を一本で兼用させる などの目的によって適したものを使用できる。

【０００９】

【作用】

【００１０】 ネクタイを着装するときは、接続した状態で通常のネクタイのように結び、結 び目を整える。外すときには、そのまま、或はシャツの襟をたててネクタイを少 しゆるめてから接続具(4)〜(9)を外す。次回改めて結び直す予定であれば、ネク タイの結び目をほどき、しわをのばしてからしまう。そのまま着装する予定であ れば、ネクタイの結び目が壊れないように収納しておき、次回着装するときには 、シャツの襟をたててネクタイの結び目を首の前にあて、首廻り付近で襟掛部(c )の接続具(4)〜(9)のうち前回使用したもので接続してシャツの襟をおろし、ネ クタイの結び目をきゅっと締めて姿を整えると、ネクタイを締めた感じがして気 も引き締めることができる。

【００１１】 接続具は、どの組合せにしても、襟掛部(c)の範囲内で接続できるよう配置せ ねば結び目を固定したまま着脱することはできない。例えば、ウインザーノット のように結び目部分が極端に長くなる結び方についても、結び目を固定したまま 着脱しようとすると接続具を広い範囲にとりつけねばならなくなり、その他の結 び方のとき仕上がりが不自然になるので、この場合は長さを調節できるだけで済 ませるほうがよい。

【００１２】

【実施例】

図１の(A) は従来のネクタイである。このうちａの部分はいわゆる大剣部の下 垂部であり、ｂの部分は結び目部であり、ｃの部分はいわゆる襟掛部であり、ｄ の部分はいわゆる小剣部である。 図１の(B) は、その襟掛部のところでネクタイを大剣部側と小剣部側の二つに 分け、それぞれの襟掛部の付近に接続具を３個ずつ取り付けたものである。接続 具は、大剣部側は裏面、小剣部側は表面に取り付ける。

【００１３】 接続具に(4)から(9)迄の記号を付して説明すると、特大サイズで使用するとき は図２の(A)のように接続具の(6)と(7)を使って接続し、大サイズで使用すると きは図２の(B)のように接続具の(5)、(6)と(7)、(8)を使って接続する。以下並 、小サイズも同様に図２の(C)、(D) のように接続具を使って接続する。並サイ ズの場合必ずしも三つの接続具を全部使用する必要はない。面ファスナーの場合 は自然に三つとも使用されることになり、着脱に手間がかかるので、この場合は 、ファスナーの大きさを図の接続具の(6)と(7)のサイズを大きくし、他を小さく すると、図２の(A) の場合は接続具は一対でも接続具ファスナーのサイズが大き いので接続力は強く、図２の(B)以下の接続具が二対以上になる場合は、大きい サイズのファスナーは小さいサイズのファスナーと対をなすので、一対のファス ナーとしての接続力は小さく、操作は手間にならない。

【００１４】 襟掛部(C)では、大剣部側(a)と小剣部側(d)が重なった状態で接続されるので この部分の布地は薄い方が結びやすい。小剣部側は、隠れる部分になるので、一 重の別布地でよい。この場合、表に出てこないように、別に面ファスナー(10)、( 11)を取り付けて、小剣部側を大剣部側の裏に固定するのがよい。 また、小剣部側の長さは、ネクタイの結び目を固定するのに必要最小の短いも のにしてもよい。

【００１５】

【考案の効果】

結び目固定型を実施することにより、結び目固定型のメリット即ち着脱の迅速 化の効果は大きい。またネクタイの締めほどきの際の摩擦などによるネクタイの 傷みの減少なども期待できる。

【００１６】 ネクタイの長さの調節もできるので、自分の体格に合った自然な長さのネクタ イの着用が可能となリ、更にプレーン・ノット、ウインザー・ノットなど服装に 合った結び目の使い分けも容易となる。

【００１７】 小剣部側(d)を別生地にすることにより、傷みが目立ちやすい大剣部側数本に 対して小剣部側一本で済ますこともできる。

【００１８】

【図面の簡単な説明】

【図１】(A) は従来のネクタイであり、(B) は本考案の
ネクタイを従来のネクタイと対比させた図である。図１
の(a)の部分はいわゆる大剣部であり、(b)の部分は結び
目、(c)の部分はいわゆる襟掛部、(d)の部分はいわゆる
小剣部である。

【図２】本考案によるネクタイの必要な長さに応じた接
続図である。上下対応した接続具を接続することによっ
て求められる長さのネクタイとなる。

【符号の説明】

１ 従来のネクタイ ２ 本考案のネクタイの大剣部側 ３ 本考案のネクタイの小剣部側 ４〜９ 面ファスナーなどの接続具の位置 10〜11 小剣部側が横にずれないために取り付けた面フ
ァスナー等 (a) 通常のネクタイのいわゆる大剣部の下垂部分 (b) 通常のネクタイの結び目の部分 (c) 通常のネクタイの首まわりの部分（いわゆる襟掛
部） (d) 通常のネクタイのいわゆる小剣部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 長手方向に二つに分割され、この二つに
   分かれている部分を面ファスナー、スナップ、フックな
   どの接続具で接続することのできるネクタイ。
2. 【請求項２】 長手方向に二つの部分に分かれているネ
   クタイを接続させる面ファスナー、スナップ類が、それ
   ぞれ複数個ついており、その接続させるときの互いの接
   続対象を変えることにより、接続後のネクタイの長さを
   調節できる請求項１記載のネクタイ。
3. 【請求項３】 長手方向にネクタイを二つに分け、小片
   側（いわゆる小剣部側）を大片側と別の布地を使用した
   請求項１記載のネクタイ。