JPH0665415B2 - クロスフィンコイルの拡管方法 - Google Patents

クロスフィンコイルの拡管方法

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JPH0665415B2
JPH0665415B2 JP2087687A JP2087687A JPH0665415B2 JP H0665415 B2 JPH0665415 B2 JP H0665415B2 JP 2087687 A JP2087687 A JP 2087687A JP 2087687 A JP2087687 A JP 2087687A JP H0665415 B2 JPH0665415 B2 JP H0665415B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、熱交換器の一種であるクロスフィンコイルを
製造する際に、製造途中の組合せ段階の被加工コイルに
対して、伝熱管をマンドレルの挿入により機械的に拡管
し、フィンへの圧着固定を行うクロスフィンコイルの拡
管方法に関する。
(従来の技術) 従来、このような拡管は、特開昭60-27428号公報に記載
される如き方法で行われていた。その原理を第11図によ
り説明する。
被加工コイル1は、管板2と管板2との間に所定間隔で
多数枚のフィン3を重ね合せ、これに直角に多数本の伝
熱管4を串差し挿通させることにより構成される。
伝熱管4は2本が1端でU字状に連結され、各管はこの
段階では管板2およびフィン3に完全に固定されていな
い。
拡管は、このような被加工コイル1が伝熱管連結端側を
下にして受け台5に載せられ、この状態で伝熱管4に各
管に対応して配列されたマンドレル6を開放端側より一
斉に挿入することにより行われる。
マンドレル6の挿入により、マンドレル6の先端に備わ
る拡管ヘッド7が伝熱管4を内側から押し広げてフィン
3に圧着させる。
以上は、縦型の場合の拡管方法であるが、横型の場合も
同様の原理に基づいて実施される。
(発明が解決しようとする問題点) このような従来の拡管方法では、拡管に際して被加工コ
イル1が受け台5の他に、四周からワーク受けにて支承
されるが、拡管中に実質的に力を受けるのは受け台5で
ある。このため、伝熱管4はマンドレル6の挿入により
管軸方向の圧縮力を強く受けることにより、その結果と
して伝熱管4にしばしば座屈が生じる。
伝熱管4に座屈が生じると、その被加工コイル1がスク
ラップとなるばかりでなく、マンドレル6等の拡管機の
側に被害が及び、経済上大きな損失を招くことになる。
また、伝熱管4は拡管に伴って管軸方向の縮みを生じる
が、伝熱管4に加わる管軸方向の圧縮力はこの縮みを増
大させる。
従来、この縮み代は管長に対して4%以上あり、拡管に
あたってはこの縮み代を見込した長さの材料が必要とな
り、製造歩留りを低下させる要因になっていた。
更にまた、この縮みは、伝熱管4の肉厚偏差等に起因し
て大きなバラツキを生じていた。
本発明は、これらの問題点を全て解決する新規な拡管方
法を提供するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の拡管方法の原理を代表例について第1図および
第2図により説明する。
第1図は本発明の第1の方法、第2図は本発明の第2の
方法を示し、いずれの図面も拡管機の所定位置に被加工
コイル1がセットされた状態を示している。
両図において、8は、第3図(イ)に詳示されるように、
被加工コイル1の伝熱管4の各対応位置に透孔9を有す
るクランプ体(プレート)で、各透孔9に伝熱管4にお
けるフィン3よりも開放端側を差し込んだ状態で連結端
側への移動がないように支承されている。透孔9の直径
は、拡管前の伝熱管4の外径より大きく、拡管後の伝熱
管4の外径より小さい。
また、第2図において、10はフック体で、伝熱管4にお
けるフィン3よりも連結端側を固定し、伝熱管4の拡管
中に開放端側へ移動のないように係止するものである。
本発明の方法は、以上の如き状態から、マンドレル6を
伝熱管4内に開放端側から一斉に挿入するものである。
マンドレル6の挿入に伴って、マンドレル6先端の拡管
ヘッド7がクランプ体8のところを通過すると、伝熱管
4におけるフィン3よりも開放端側が拡管してクランプ
体8の透孔9内に圧縮固定される。以後の拡管は、伝熱
管4のクランプ体8による固定部分が連結端側へ不動に
拘束された状態で行われる。
本発明の第1の方法は、このように、各伝熱管4にその
開放端側よりマンドレル6を挿入し、伝熱管4における
フィン3よりも開放端側を拡管させた段階で、この拡管
部分を、伝熱管4の連結端側への移動がないクランプ体
8の透孔9内に固定し、以後の伝熱管4へのマンドレル
6の挿入を、クランプ体8による伝熱管4の固定部分を
連結端側へ移動なく拘束した状態で行うものである。
また、本発明の第2の方法は、伝熱管4におけるフィン
3よりも連結端側を、開放端側への移動がないフック体
10により固定し、この状態で伝熱管4にその開放端側よ
りマンドレル6を挿入し、伝熱管4におけるフィン3よ
りも開放端側を拡管させた段階で更に、この拡管部分
を、伝熱管4の連結端側への移動がないクランプ体8の
透孔9内に固定し、以後の伝熱管4へのマンドレル6の
挿入を、クランプ体8による伝熱管4の固定部分を連結
端側へ移動なく拘束し、且つフック体10による伝熱管4
の固定部分を開放端側へ移動なく拘束した状態で行うも
のである。
(作用) 第1図に示す第1の方法においては、伝熱管4における
フィン3よりも開放端側がクランプ体8に固定された
後、マンドレル6の挿入を終了するまでの間、伝熱管4
は拡管により管軸方向に縮みを生じるが、伝熱管4にお
けるフィン3よりも開放端側がクランプ体8によって連
結端側へ移動なく支承されているので、縮みは開放端側
へ生じる。
このため、伝熱管4は当初、受け台5に支承されていた
としても、実質的な拡管期間中は受け台5から浮き上
り、管軸方向の圧縮力を受けることなく拡管が進む。
その結果、伝熱管4に座屈が生じる危険は全くなく、管
軸方向の縮みも大巾に減少する。
また、第2図に示す第2の方法においては、伝熱管4に
おけるフィン3よりも開放端側がクランプ体8の透孔9
内に固定され、この固定部分を連結端側へ移動なく拘束
された後は、伝熱管4はやはり管軸方向に収縮しようと
する。しかし、クランプ体8による伝熱管4の固定部分
の拘束により管軸方向の圧縮力を受けることがないばか
りでなく、管軸方向の収縮がフック体10による伝熱管4
の固定部分の拘束により阻止され、肉厚減少として吸収
される。
その結果、管長を変化させることがなく、製品長と同じ
長さの材料を使用することが可能になる。
(実施例) 以下、本発明の方法を実施するにあたってのバリエーシ
ヨンを、伝熱管4におけるフィン3よりも開放端側の拘
束手段であるクランプ体8、伝熱管4におけるフィン3
よりも連結端側の拘束手段であるフック体10について詳
述し、更に実機による実施手順および実施結果について
も説明する。
○クランプ体 クランプ体8は第1の方法および第2の方法に共通して
使用される。
第3図に示したクランプ体8は、マンドレル6の配列位
置に対応して設けた透孔9を備えるプレートである。
このクランプ体8は、拡管終了後にクランプ体8による
伝熱管4の固定部分の取り外しを容易ならしめるため、
全ての透孔9が2分されるよう、割形構造になってい
る。第3図(イ)はこのクランプ体8を組み合わせた状
態、(ロ)は分解した状態を示している。
透孔9の有効部直径dは、拡管前の伝熱管4におけるフ
ィン3よりも開放端側を通過させる必要から拡管前の管
外径より大きくなければならず、また、伝熱管4におけ
るフィン3よりも開放端側を拡管後にクランプ体8に固
着させる必要から拡管後の管外径より小さくなければな
らない。伝熱管4の拡管後外径をX(mm)とすれば、有
効部直径d(mm)はX−0.05〜X−0.3の範囲が好まし
い。
実際に拡管を行うにあたっては、被加工コイル1を拡管
機に取付け、また拡管機から取外す際にクランプ体8が
邪魔にならないようクランプ体8を退避させる配慮が必
要である。
第3図のクランプ体8においては、その透孔9に伝熱管
4におけるフィン3よりも開放端側を円滑に挿通させる
ための、透孔9の周縁部を一方の面で外側へテーパー状
に広げるのがよい。
クランプ体8の材質、厚みは被加工コイル1に加わる拡
管荷重に耐え得るように選択されることが必要である。
第4図〜第5図はクランプ体8の他のバリエーシヨンを
示したものである。
第4図のクランプ体8は、第3図に示した如きプレート
形のクランプ体8であって、かつ透孔9の直径を絞り機
構により機械的に変化させるようにしたものである。
このクランプ体8にあっては、クランプ体8のところを
マンドレル6が通過した後に透孔9の直径を絞って、強
制的に伝熱管4におけるフィン3よりも開放端側をクラ
ンプ体8に固定させることができ、かつ拡管後にこの固
定部分をクランプ体8から取外すときの作業も容易にな
る。
第5図のクランプ体8は、管板2をクランプ体8の1部
として利用したもので、拡管機にセットされた被加工コ
イル1の伝熱管4におけるフィン3よりも開放端側の管
板2をクランパー80でつかみ、管板2に伝熱管4を固着
させた状態で以後の拡管を行うようにしたものである。
ここで、被加工コイル1の受け台5について少し触れて
おくと、本発明の方法では、伝熱管4におけるフィン3
よりも開放端側がクランプ体8に固定された後の実質的
拡管中は、受け台5に力がかからない。しかし、この開
放端側がクランプ体8に固定されるまでの間は、受け台
5等の拡管荷重を受ける手段が必要となる。この間は拡
管初期のわずかの間であるので、ワーク受け等、受け台
5に代わる手段で拡管荷重を受けることができれば、受
け台5は省略することができる。
○フック体 フック体10は、本発明の第2の方法で実施するのに使用
され、拡管中に伝熱管4が収縮し、伝熱管連結端側のU
字状連結部が開放側端へ移動するのを阻止するためのも
のである。
第6図に示されたフック体10は、伝熱管連結端側のU字
状連結部をピンにて係止するようにしたものである。ピ
ンはU字状連結部への係止を容易ならしめるため、傾動
可能にしておくことが望まれる。ピンのベースは受け台
5を兼ねるものとなっている。
第7図のフック体10は、伝熱管4におけるフィン3より
も連結端側の管板2をフック体10の一部として利用した
もので、管板2を伝熱管開放端側へ移動なきようクラン
パー101,101でつかむようにしたものである。
第8図のフック体10は、伝熱管連結端側のU字状連結部
にフック体10としての丸棒を挿過させ、拡管中にこの丸
棒を伝熱管開放端側へ移動なきよう固定して、伝熱管4
の縮みを防止するようにしたものである。このフック体
10は、伝熱管4がフィン3に対して千鳥状に配列されて
いる被加工コイル1に対しては適用できないが、碁盤面
状に伝熱管4が配列される被加工コイル1に対しては、
装着も容易で利用価値が高いものとなる。
これらのフック体10は、伝熱管連結端側のU字状連結部
分の変形を抑えるため、U字状連結部の内周に広い範囲
で接触するように設計されることが望まれる。U字状連
結部をその内周と事実上同一の円弧を断面形状とする丸
棒で係止した場合、U字状連結部に問題となる変形は生
じないことが確認されている。
○実機における実施手順 第9図および第10図は本発明の方法を実施するのに適し
た実機の一例についてその構造を示した正面図および側
面図である。
両図によると、ベース11の4隅に4本のガイドポスト12
が立設され、その中間部にマンドレル案内体13が設けら
れ、上部を上枠14で連結固定して、フレームが構成され
ている。
上枠14には下向きにメインシリンダー15が固着され、そ
のロッド先端に、ガイドポスト12に摺動可能に支持され
た加圧枠16が接続される。加圧枠16には面圧板17が取付
けられ、これに所定本数のマンドレル6が所定間隔で下
向きに取付けられ、マンドレル6の先端には拡管ヘッド
7が備わる。
加圧枠16とマンドレル案内体13との間には、ガイドポス
ト12に摺動可能に支持された複数枚の中間板18が備わ
る。マンドレル案内体13および中間板18は、マンドレル
6と対応する箇所にマンドレル通過孔を有し、降下する
マンドレル6を支持する。中間板18は相互間、加圧枠16
との間、およびマンドレル案内体13との間をロッド19に
より連結する。
マンドレル案内体13の下方にはクランプ体8が水平に固
着される。クランプ体8は、第3図に示す如き構造のプ
レートであって、マンドレル6と対応する箇所、すなわ
ち所定位置にセットされた被加工コイル1の伝熱管4と
対応する箇所に、伝熱管4におけるフィン3よりも開放
端側を挿過させるための透孔9(第3図)を有し、更に
方向に開閉可能に設けられている。
クランプ体8に備わる透孔9の寸法等については、前述
したとおりである。
フレームのベース11上には、拡管機の所定位置に被加工
コイル1を載置するための受け台5が設けられ、受け台
5上に載置された被加工コイル1を四周から支えるため
のワーク受け21が前記ガイドポスト12に取付けられる。
以上の構成で本発明の第1の方法が実施されるが、第2
の方法を実施するには更に、受け台5のところに第6図
に示される如きフック体10を設ける。
欺かる拡管機で本発明の方法を実施するには、先ず、加
圧枠16を上枠14に対して上限位置まで上昇させ、クラン
プ体8は開放させておく。
次に、この状態で被加工コイル1を伝熱管開放端側を上
にして受け台5上に載せ、四周よりワーク受け21にて固
定する。このとき、被加工コイル1はその伝熱管4が、
マンドレル6の延長線上にマンドレル6と同軸に位置す
るようにセットされていることは言うまでもない。
被加工コイル1のセットが終ると次に、クランプ体8を
その透孔9内に伝熱管4におけるフィン3よりも開放端
側が挿入された状態で閉止する。
次に、上枠14のメインシリンダー15を駆動し、加圧枠16
を降下させる。加圧枠16の降下により、マンドレル6が
降下し被加工コイル1の伝熱管4内に挿入されて行く。
クランプ体8の透孔9は、前述したとおり、伝熱管4を
無拘束で拡管したときの管外径より小さい直径に設定さ
れているので、伝熱管4に開放端側より挿入された拡管
ヘッド7がクランプ体8のところを通過した時点で、伝
熱管4におけるフィン3よりも開放端側がクランプ体の
透孔9内に固定される。
伝熱管4におけるフィン3よりも開放端側がクランプ体
8の透孔9内に固定された後も引き続きマンドレル6が
降下し拡管を行うが、この拡管期間中は、拡管によって
管軸方向に収縮しようとする伝熱管4がフィン3よりも
開放端側の固定部分をクランプ体8にて上下に移動なく
支承され、いわば懸吊された状態にあるので、管軸方向
の圧縮力を受けるのが防止される。
伝熱管4の管軸方向の収縮力は、第1の方法では伝熱管
連結端側のU字状連結部の受け台5からの浮き上りを発
現させるが、伝熱管4における連結端側をフック体10に
て拘束する第2の方法では、伝熱管4の長さを減少させ
ることはなく、肉厚の減少として吸収されてしまう。
加圧枠16の降下にともなって、中間板18も降下するが、
その状況は摩擦の大小関係から、先ず加圧枠16が上段の
中間板18のところまで降下し、次いで加圧枠16と上段の
中間板18が下段の中間板18のところまで降下し、最後に
加圧枠16と上下の中間板18とがマンドレル支持枠13のと
ころまで降下して、拡管を終える。
拡管が終了すると、加圧枠16を上昇させ、伝熱管4から
マンドレル6を抜きとった後、クランプ体8を開放して
伝熱管4から分離する。
クランプ体8の分離が終わると、ワーク受け21を外し、
拡管後の被加工コイル1を拡管機から取り去る。
以上、拡管機が縦型の場合であるが、横型の拡管機の場
合も同様にして本発明の方法が実施される。
○実施結果 第1表に仕様を示す2.5/8インチ管(外径8.0mm)の被
加工コイルを、第11図に原理を示す従来方法で拡管した
ところ、伝熱管4の管軸方向の縮みは4.0〜4.5%を示
し、開放側端部の管板2からの突出量も最大で5mmのバ
ラツキを生じた。また、伝熱管4の座屈も0.2%程度の
割合で生じた。拡管機の仕様は第2表に示すとおりであ
る。
また、伝熱管4が3.0/8インチ管(外径9.5mm)の場合
は、4.2〜4.7%の縮みを生じた。
そこで、この拡管に本発明の第1の方法を適用した。使
用したクランプ体8は第3図に示す分割プレート形のも
ので、透孔9の有効部直径は8.50mmとした。ちなみに、
伝熱管4の拡管後の外径は8.65mmである。
本法の適用の結果、伝熱管4の管軸方向の縮みは2.5/
8インチ管の場合で2.0〜2.1%に、また3.0/8インチ
管の場合で2.0〜2.2%にそれぞれ減少した。また、開放
側端部の管板2からの突出量のバラツキは皆無となり、
伝熱管4の座屈も完全に防止された。
また、第6図に示すフック体10を用いて、本発明の第2
の方法を適用した結果は、いずれの管の場合も管軸方向
の縮みが完全に防止されるものとなり、管軸方向の収縮
防止に伴う肉厚減少も6%程度で特に問題となるもので
はなかった。また、開放側端部の管板2からの突出量に
バラツキは生じず、伝熱管4に座屈が生じることもなか
った。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明の第1の方法
は、被加工コイル1の伝熱管4を拡管する際に、伝熱管
4におけるフィン3よりも開放端側を拡管させた段階
で、この拡管部分を、伝熱管4の連結端側への移動がな
いクランプ体8の透孔9内に固定し、以後の伝熱管4へ
のマンドレル6の挿入を、クランプ体8による伝熱管4
の固定部分を連結端側へ移動なく拘束した状態で行うた
め、拡管に伴って管軸方向に収縮しようとする伝熱管4
は、マンドレル6の挿入により連結端側へ強い力を受け
るにもかかわらず、管軸方向の圧縮力を受けることがな
い。
その結果、伝熱管4の管軸方向の収縮が大巾に緩和乃至
は防止され、その分、拡管に供する伝熱管4の長さを短
くできるので、材料コストの引下げが可能となる。ま
た、伝熱管4が管軸方向の圧縮力を受けないことから、
伝熱管4の座屈も防止され、座屈による被加工コイル1
のスクラップ化がなくなる。そして、このスクラップ化
の防止と上述した材料コストの引下げとから、製造コス
トの大巾低下を可能ならしめる。
さらに、座屈の防止により拡管機が保護され、その耐久
性も高められることになる。
また、本発明の第2の方法は、第1の方法に加え、伝熱
管4におけるフィン3よりも連結端側を、開放端側への
移動がないフック体10により固定し、伝熱管4へのマン
ドレル6の挿入を、フック体10による伝熱管4の固定部
分を開放端側へ移動なく拘束した状態で行う。このた
め、拡管期間中、伝熱管4が拡管によって管軸方向に収
縮しようとするが、第1の方法により、クランプ体8が
伝熱管4におけるフィン3よりも開放端側を連結端側へ
移動なく固定するので伝熱管4をいわば懸吊した状態に
でき、この状態で、伝熱管4がさらに収縮しようとし
て、伝熱管4の連結端側が開放端側へ移動する方向に力
が働くが、第2の方法により、フック体10が伝熱管4に
おけるフィン3よりも連結端側を開放端側へ移動なく固
定するので、この連結端側が開放端側へ移動するのを阻
止できる。
したがって、第1の方法のみで達成できる以上に伝熱管
4の管軸方向への収縮を防止でき、材料コストのさらな
る引下げによる製造コストの低下を可能ならしめる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の方法の原理を示す模式
図、第3図〜第5図はクランプ体のバリエーションを示
す斜視図、第6図〜第8図はフック体のバリエーション
を示す斜視図、第9図および第10図は本発明の方法を実
施するのに適した実機の1例についてその構造を示す正
面図および側面図、第11図は従来の方法の原理を示す模
式図である。 図中、1:被加工コイル1、2:管板、3:フィン、
4:伝熱管、6:マンドレル、8:クランプ体、9:透
孔、10:フック体、80:クランパー、101:クランパ
ー。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定間隔をおいて重ね合せた多数のフィン
    (3),(3)…に、2本が一端でU字状に連結された多数本
    の伝熱管(4),(4)…を串差しに挿通させて構成された被
    加工コイル(1)に対し、伝熱管(4),(4)…にその開放端
    側より連結端側へマンドレル(6),(6)…を挿入し、伝熱
    管(4),(4)…を同時拡管してフィン(3),(3)…への固定
    を行うクロスフィンコイルの拡管において、 伝熱管(4),(4)…にその開放端側よりマンドレル(6),
    (6)…を挿入し、伝熱管(4),(4)…におけるフィン(3),
    (3)…よりも開放端側を拡管させた段階で、この拡管部
    分を、伝熱管(4),(4)…の連結端側への移動がないクラ
    ンプ体(8)の透孔(9),(9)…内に固定し、以後の伝熱管
    (4),(4)…へのマンドレル(6),(6)…の挿入を、クラン
    プ体(8)による伝熱管(4),(4)…の固定部分を連結側端
    へ移動なく拘束した状態で行うことを特徴とするクロス
    フィンコイルの拡管方法。
  2. 【請求項2】所定間隔をおいて重ね合せた多数のフィン
    (3),(3)…に、2本が一端でU字状に連結された多数本
    の伝熱管(4),(4)…を串差しに挿通させて構成された被
    加工コイル(1)に対し、伝熱管(4),(4)…にその開放端
    側より連結端側へマンドレル(6),(6)…を挿入し、伝熱
    管(4),(4)…を同時拡管してフィン(3),(3)…への固定
    を行うクロスフィンコイルの拡管において、 伝熱管(4),(4)…におけるフィン(3),(3)…よりも連結
    端側を、開放端側への移動がないフック体(10)により固
    定し、この状態で伝熱管(4),(4)…にその開放端側より
    マンドレル(6),(6)…を挿入し、伝熱管(4),(4)…にお
    けるフィン(3),(3)…よりも開放端側を拡管させた段階
    で更に、この拡管部分を、伝熱管(4),(4)…の連結端側
    への移動がないクランプ体(8)の透孔(9),(9)…内に固
    定し、以後の伝熱管(4),(4)…へのマンドレル(6),(6)
    …の挿入を、クランプ体(8)による伝熱管(4),(4)…の
    固定部分を連結端側へ移動なく拘束し、且つフック体(1
    0)による伝熱管(4),(4)…の固定部分を開放端側へ移動
    なく拘束した状態で行うことを特徴とするクロスフィン
    コイルの拡管方法。
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