JPH0664976A - 窒化アルミニウム多層基板 - Google Patents
窒化アルミニウム多層基板Info
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- JPH0664976A JPH0664976A JP4222844A JP22284492A JPH0664976A JP H0664976 A JPH0664976 A JP H0664976A JP 4222844 A JP4222844 A JP 4222844A JP 22284492 A JP22284492 A JP 22284492A JP H0664976 A JPH0664976 A JP H0664976A
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- JP
- Japan
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- sheet
- aluminum nitride
- multilayer
- colorant
- sintering
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- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
- H05K1/0306—Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/46—Manufacturing multilayer circuits
- H05K3/4644—Manufacturing multilayer circuits by building the multilayer layer by layer, i.e. build-up multilayer circuits
- H05K3/4673—Application methods or materials of intermediate insulating layers not specially adapted to any one of the previous methods of adding a circuit layer
- H05K3/4676—Single layer compositions
Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】基板に搭載する半導体素子等が光によって誤動
作を生じないように遮光性を付与する一方で熱伝導性お
よび電気絶縁性の劣化が少ない窒化アルミニウム多層基
板を提供する。 【構成】窒化アルミニウム粉末、焼結助剤および有機添
加物から成る複数のシート状成形体5を積層して多層成
形体7を形成し、得られた多層成形体7を脱脂焼結して
なる窒化アルミニウム多層基板において、上記多層成形
体7の一部に、着色剤を含有するシート状成形体6を配
置し、そのシート状成形体6の焼結後における光透過率
が波長596nmの可視光に対して20%以下であるこ
とを特徴とする。
作を生じないように遮光性を付与する一方で熱伝導性お
よび電気絶縁性の劣化が少ない窒化アルミニウム多層基
板を提供する。 【構成】窒化アルミニウム粉末、焼結助剤および有機添
加物から成る複数のシート状成形体5を積層して多層成
形体7を形成し、得られた多層成形体7を脱脂焼結して
なる窒化アルミニウム多層基板において、上記多層成形
体7の一部に、着色剤を含有するシート状成形体6を配
置し、そのシート状成形体6の焼結後における光透過率
が波長596nmの可視光に対して20%以下であるこ
とを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は窒化アルミニウム多層基
板に係り、特に着色部を部分的に設けることにより、光
の透過による素子の誤動作を防止でき、また着色によっ
て生じる基板全体の熱伝導性および電気絶縁性の劣化を
最小限にすることが可能な窒化アルミニウム多層基板に
関する。
板に係り、特に着色部を部分的に設けることにより、光
の透過による素子の誤動作を防止でき、また着色によっ
て生じる基板全体の熱伝導性および電気絶縁性の劣化を
最小限にすることが可能な窒化アルミニウム多層基板に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器、半導体装置の小型化や
機能向上に対する要求は極めて高くなり、半導体等は集
積密度の向上、多機能化、高速化、高出力化、高信頼化
の方向に急速に進展している。特に高集積、高出力化に
対応して半導体から発熱する熱量も大幅に増加し、従来
のAl2 O3 基板に替わる、より放熱性の優れた基板材
料が求められている。
機能向上に対する要求は極めて高くなり、半導体等は集
積密度の向上、多機能化、高速化、高出力化、高信頼化
の方向に急速に進展している。特に高集積、高出力化に
対応して半導体から発熱する熱量も大幅に増加し、従来
のAl2 O3 基板に替わる、より放熱性の優れた基板材
料が求められている。
【0003】この放熱性に優れた材料としては、熱伝導
率および電気的絶縁性が格段に高く、また熱膨脹率も半
導体素子を構成するシリコンに近似している窒化アルミ
ニウム(AlN)焼結体が普及している。
率および電気的絶縁性が格段に高く、また熱膨脹率も半
導体素子を構成するシリコンに近似している窒化アルミ
ニウム(AlN)焼結体が普及している。
【0004】また半導体部品、ICの高密度化実装化の
要請が高まるに連れて、基板の単位面積当りの回路密度
をより高くする構造として、多層セラミックス基板が多
用化されている。この多層セラミックス基板の一般的な
製造方法として、図2に示すようなシート状成形体(グ
リーンシート)積層法が周知である。すなわちセラミッ
クス原料粉末を焼結助剤とともに有機バインダや溶剤中
に分散して調製される原料スラリーをドクターブレード
法などのシート成形法によって薄いシート状成形体1を
形成し、得られたシート状成形体1を所定の寸法に打ち
抜いて、導通スルーホール2の穿孔や所定の回路配線パ
ターン3の印刷を実施した後に、得られた複数のシート
状成形体1を多段に重ね加熱圧着または加圧圧着した
り、または溶剤や接着剤を塗布した上で積層して積層体
(多層セラミックス成形体)を形成し、この積層体を焼
結して製造する方法が一般に採用されている。特にセラ
ミックス原料として窒化アルミニウム(AlN)を使用
した場合には、その特異な高熱伝導性と高絶縁性とを合
せ持つことになり、半導体素子4を実装する基板として
放熱性および絶縁強度に優れた多層基板が得られてい
た。
要請が高まるに連れて、基板の単位面積当りの回路密度
をより高くする構造として、多層セラミックス基板が多
用化されている。この多層セラミックス基板の一般的な
製造方法として、図2に示すようなシート状成形体(グ
リーンシート)積層法が周知である。すなわちセラミッ
クス原料粉末を焼結助剤とともに有機バインダや溶剤中
に分散して調製される原料スラリーをドクターブレード
法などのシート成形法によって薄いシート状成形体1を
形成し、得られたシート状成形体1を所定の寸法に打ち
抜いて、導通スルーホール2の穿孔や所定の回路配線パ
ターン3の印刷を実施した後に、得られた複数のシート
状成形体1を多段に重ね加熱圧着または加圧圧着した
り、または溶剤や接着剤を塗布した上で積層して積層体
(多層セラミックス成形体)を形成し、この積層体を焼
結して製造する方法が一般に採用されている。特にセラ
ミックス原料として窒化アルミニウム(AlN)を使用
した場合には、その特異な高熱伝導性と高絶縁性とを合
せ持つことになり、半導体素子4を実装する基板として
放熱性および絶縁強度に優れた多層基板が得られてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、半導体
素子を搭載する電気絶縁性高放熱窒化アルミニウム基板
のうち、熱伝導率が150w/m・k以上の高放熱性を
有するものでは、可視光域において透光性を帯びるもの
がある。この場合、特に基板表面から侵入する可視光に
よって、基板に搭載した半導体素子が誤動作を起こす確
率が高くなり、半導体装置の動作信頼性が低下する問題
点があった。
素子を搭載する電気絶縁性高放熱窒化アルミニウム基板
のうち、熱伝導率が150w/m・k以上の高放熱性を
有するものでは、可視光域において透光性を帯びるもの
がある。この場合、特に基板表面から侵入する可視光に
よって、基板に搭載した半導体素子が誤動作を起こす確
率が高くなり、半導体装置の動作信頼性が低下する問題
点があった。
【0006】その対策として他の元素を添加して窒化ア
ルミニウム焼結体全体を着色して可視光の透過を防止す
る方法も採用されている。特に焼結体にチタン(Ti)
酸化物粉末を含有させることにより光透過性が顕著に解
消され、ほぼ黒色に着色されたAlN焼結体が得られて
いる。
ルミニウム焼結体全体を着色して可視光の透過を防止す
る方法も採用されている。特に焼結体にチタン(Ti)
酸化物粉末を含有させることにより光透過性が顕著に解
消され、ほぼ黒色に着色されたAlN焼結体が得られて
いる。
【0007】しかしながらチタン酸化物を多量に添加す
るとAlN焼結体全体の熱伝導率の低下が生じ易くな
り、高放熱特性を充分に発揮することができず、また導
電性を有するTiの窒化物が形成され易くなり、絶縁基
板材料としての機能が著しく低下する問題点があった。
るとAlN焼結体全体の熱伝導率の低下が生じ易くな
り、高放熱特性を充分に発揮することができず、また導
電性を有するTiの窒化物が形成され易くなり、絶縁基
板材料としての機能が著しく低下する問題点があった。
【0008】また熱伝導特性および電気絶縁性の低下に
より、多層基板としての積層数、層の厚さや寸法形状が
制限され、回路密度を高めることが実質的に困難となる
問題点もあった。
より、多層基板としての積層数、層の厚さや寸法形状が
制限され、回路密度を高めることが実質的に困難となる
問題点もあった。
【0009】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたものであり、基板に搭載する半導体素子等が光に
よって誤動作を生じないように高い遮光性を有する一方
で熱伝導性および電気絶縁性の劣化が少ない窒化アルミ
ニウム多層基板を提供することを目的とする。
されたものであり、基板に搭載する半導体素子等が光に
よって誤動作を生じないように高い遮光性を有する一方
で熱伝導性および電気絶縁性の劣化が少ない窒化アルミ
ニウム多層基板を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は窒化アルミニウム粉末、焼結助剤および有
機添加物から成る複数のシート状成形体を積層して多層
成形体を形成し、得られた多層成形体を脱脂焼結してな
る窒化アルミニウム多層基板において、上記多層成形体
の一部に、着色剤を含有するシート状成形体を配置し、
そのシート状成形体の焼結後における光透過率が波長5
96nmの可視光に対して20%以下であることを特徴
とする。
め、本発明は窒化アルミニウム粉末、焼結助剤および有
機添加物から成る複数のシート状成形体を積層して多層
成形体を形成し、得られた多層成形体を脱脂焼結してな
る窒化アルミニウム多層基板において、上記多層成形体
の一部に、着色剤を含有するシート状成形体を配置し、
そのシート状成形体の焼結後における光透過率が波長5
96nmの可視光に対して20%以下であることを特徴
とする。
【0011】また、着色剤を含有するシート状成形体
は、シート状成形体を構成する窒化アルミニウム粉末重
量に対して、着色剤として遷移金属元素および希土類金
属元素の少くとも1種を0.1重量%以上含有させると
よい。
は、シート状成形体を構成する窒化アルミニウム粉末重
量に対して、着色剤として遷移金属元素および希土類金
属元素の少くとも1種を0.1重量%以上含有させると
よい。
【0012】また着色剤としてTi、Wなどの遷移金属
元素、希土類金属元素およびその化合物が金属元素換算
で0.1重量%以上添加される。添加量が0.1重量%
未満の場合は、着色剤を含有するシート状成形体の焼結
後における光透過率が、波長596nmの可視光に対し
て20%を超え充分な遮光性が発揮されない。しかしな
がら添加量が1重量%を超えると、熱伝導性および耐絶
縁性が低下してしまうため、着色剤の添加量は、0.1
〜1重量%の範囲、より好ましくは0.15〜0.5重
量%の範囲に設定するとよい。
元素、希土類金属元素およびその化合物が金属元素換算
で0.1重量%以上添加される。添加量が0.1重量%
未満の場合は、着色剤を含有するシート状成形体の焼結
後における光透過率が、波長596nmの可視光に対し
て20%を超え充分な遮光性が発揮されない。しかしな
がら添加量が1重量%を超えると、熱伝導性および耐絶
縁性が低下してしまうため、着色剤の添加量は、0.1
〜1重量%の範囲、より好ましくは0.15〜0.5重
量%の範囲に設定するとよい。
【0013】本発明に係る窒化アルミニウム多層基板
は、例えば下記のような工程で製造される。すなわち、
窒化アルミニウム原料粉末に汎用の焼結助剤、着色剤、
有機バインダ、界面活性剤、溶剤などを適量添加混合し
てペースト状の原料スラリーを調製した後に、ドクター
ブレード法またはロール成形法を使用して上記原料スラ
リーを成形し、着色剤を添加したシート状成形体を調製
する一方、上記着色剤を添加しないシート状成形体を調
製する。そして着色剤を添加した成形体と添加しない成
形体を順次積層して、多層成形体を形成する。
は、例えば下記のような工程で製造される。すなわち、
窒化アルミニウム原料粉末に汎用の焼結助剤、着色剤、
有機バインダ、界面活性剤、溶剤などを適量添加混合し
てペースト状の原料スラリーを調製した後に、ドクター
ブレード法またはロール成形法を使用して上記原料スラ
リーを成形し、着色剤を添加したシート状成形体を調製
する一方、上記着色剤を添加しないシート状成形体を調
製する。そして着色剤を添加した成形体と添加しない成
形体を順次積層して、多層成形体を形成する。
【0014】このとき、着色剤を添加したシート状成形
体は、特に半導体素子に近接する部位を含めて部分的に
配置する。そして得られた多層成形体を脱脂焼結するこ
とにより、本発明に係る窒化アルミニウム多層基板が製
造される。
体は、特に半導体素子に近接する部位を含めて部分的に
配置する。そして得られた多層成形体を脱脂焼結するこ
とにより、本発明に係る窒化アルミニウム多層基板が製
造される。
【0015】焼結助剤としてはCaO等の周期律表のII
a族元素の化合物およびY2 O3 などの周期律表のIII
a族元素の化合物が選択され、AlN原料粉末に対して
10重量%を超えない範囲で必要に応じて添加される。
a族元素の化合物およびY2 O3 などの周期律表のIII
a族元素の化合物が選択され、AlN原料粉末に対して
10重量%を超えない範囲で必要に応じて添加される。
【0016】また前記のような多層成形体の形成方法
は、各シート状成形体の表面部に予め金属製の電気配線
パターンを印刷した多層成形体についても同様に適用す
ることが可能である。すなわち種々の異なった電気配線
パターンを各シート状成形体に予め形成し、それらのシ
ート状成形体を多段に積層して多層成形体を調製し、各
電気配線パターンと各シート状成形体とを同時焼成して
形成する窒化アルミニウム多層基板についても同様に適
用することができる。
は、各シート状成形体の表面部に予め金属製の電気配線
パターンを印刷した多層成形体についても同様に適用す
ることが可能である。すなわち種々の異なった電気配線
パターンを各シート状成形体に予め形成し、それらのシ
ート状成形体を多段に積層して多層成形体を調製し、各
電気配線パターンと各シート状成形体とを同時焼成して
形成する窒化アルミニウム多層基板についても同様に適
用することができる。
【0017】脱脂操作においては、多層成形体を非酸化
性雰囲気中、例えば窒素ガス雰囲気中で温度500〜7
00℃に加熱して、予め添加していた有機バインダ等の
添加物を充分に除去する。
性雰囲気中、例えば窒素ガス雰囲気中で温度500〜7
00℃に加熱して、予め添加していた有機バインダ等の
添加物を充分に除去する。
【0018】焼結操作は、窒素ガスなどの非酸化性雰囲
気で成形体を温度1700〜2000℃に2〜10時間
程度加熱して実施される。焼結雰囲気は、窒素ガス、ま
たは窒素ガスを含む還元性雰囲気で行なう。還元性ガス
としてはH2 ガス、COガスを使用してもよい。なお、
焼結は真空(僅かな還元雰囲気を含む)、減圧、加圧お
よび常圧を含む雰囲気で行なってもよい。焼結温度が1
700℃未満と低温状態で焼成すると、原料粉末の粒
径、含有酸素量によって異なるが、緻密な焼結体が得に
くい一方、2000℃より高温度で焼成すると、焼成炉
内におけるAlN自体の蒸気圧が高くなり緻密化が困難
になるおそれがあるため、焼結温度は上記範囲に設定さ
れる。
気で成形体を温度1700〜2000℃に2〜10時間
程度加熱して実施される。焼結雰囲気は、窒素ガス、ま
たは窒素ガスを含む還元性雰囲気で行なう。還元性ガス
としてはH2 ガス、COガスを使用してもよい。なお、
焼結は真空(僅かな還元雰囲気を含む)、減圧、加圧お
よび常圧を含む雰囲気で行なってもよい。焼結温度が1
700℃未満と低温状態で焼成すると、原料粉末の粒
径、含有酸素量によって異なるが、緻密な焼結体が得に
くい一方、2000℃より高温度で焼成すると、焼成炉
内におけるAlN自体の蒸気圧が高くなり緻密化が困難
になるおそれがあるため、焼結温度は上記範囲に設定さ
れる。
【0019】
【作用】上記構成に係る窒化アルミニウム多層基板によ
れば、遮光用の着色剤を添加したシート状成形体を多層
成形体の一部にのみ部分的に配置しているため、従来の
多層基板全体にわたる着色剤の添加によって生じる熱伝
導性の低下および電気絶縁性の劣化を最小限度に抑制す
ることが可能となる。従って多層基板全体を透過する光
量が大幅に削減され、実装される半導体素子の光による
誤動作の発生率を充分に低減することができる上に、放
熱性および耐電圧特性が損われるおそれも少なくなる。
れば、遮光用の着色剤を添加したシート状成形体を多層
成形体の一部にのみ部分的に配置しているため、従来の
多層基板全体にわたる着色剤の添加によって生じる熱伝
導性の低下および電気絶縁性の劣化を最小限度に抑制す
ることが可能となる。従って多層基板全体を透過する光
量が大幅に削減され、実装される半導体素子の光による
誤動作の発生率を充分に低減することができる上に、放
熱性および耐電圧特性が損われるおそれも少なくなる。
【0020】
【実施例】次に本発明の一実施例について添付図面を参
照して説明する。
照して説明する。
【0021】実施例1 平均粒径1.5μmの窒化アルミニウム(AlN)粉末
に対して、焼結助剤としての酸化イットリウム(Y2 O
3 )粉末を3重量%と、界面活性剤としてのポリオキシ
エチレンアルキルエーテルリン酸を0.5重量%とを添
加し、トルエンとエタノールとの混合溶媒中でボールミ
ルにて24時間湿式混合した。さらに有機バインダとし
てのアクリル樹脂を12重量%添加してボールミルにて
混合して、原料スラリーを調製した。このスラリーを使
用しドクターブレード法にて多数の無着色シート状成形
体を製造した。
に対して、焼結助剤としての酸化イットリウム(Y2 O
3 )粉末を3重量%と、界面活性剤としてのポリオキシ
エチレンアルキルエーテルリン酸を0.5重量%とを添
加し、トルエンとエタノールとの混合溶媒中でボールミ
ルにて24時間湿式混合した。さらに有機バインダとし
てのアクリル樹脂を12重量%添加してボールミルにて
混合して、原料スラリーを調製した。このスラリーを使
用しドクターブレード法にて多数の無着色シート状成形
体を製造した。
【0022】一方窒化アルミニウム粉末に対して、焼結
助剤としての酸化イットリウム粉末を3重量%と、着色
剤としての酸化チタン(TiO2 )粉末を0.5重量%
とを添加した以外は上記無着色シート状成形体の製造方
法と同一工程で原料混合、成形し、同一寸法を有する着
色シート状成形体を製造した。
助剤としての酸化イットリウム粉末を3重量%と、着色
剤としての酸化チタン(TiO2 )粉末を0.5重量%
とを添加した以外は上記無着色シート状成形体の製造方
法と同一工程で原料混合、成形し、同一寸法を有する着
色シート状成形体を製造した。
【0023】次に上記各無着色および着色シート状成形
体5,6に導通スルーホール2を穴明け加工するととも
に、金属導体製の電気配線パターン3をスクリーン印刷
法によって印刷した。そして図1に示すように、酸化チ
タンを含有していない無着色のシート状成形体5を5枚
と、酸化チタンを含有した着色シート状成形体6を2枚
とを順次積層して多層成形体7を調製した。
体5,6に導通スルーホール2を穴明け加工するととも
に、金属導体製の電気配線パターン3をスクリーン印刷
法によって印刷した。そして図1に示すように、酸化チ
タンを含有していない無着色のシート状成形体5を5枚
と、酸化チタンを含有した着色シート状成形体6を2枚
とを順次積層して多層成形体7を調製した。
【0024】比較例1 一方、比較例1として、7枚のシート状成形体全てにつ
いて酸化チタンを含有しない無着色のシート状成形体5
のみを使用して、図2に示すような従来の多層積層体7
aを多数製造した。
いて酸化チタンを含有しない無着色のシート状成形体5
のみを使用して、図2に示すような従来の多層積層体7
aを多数製造した。
【0025】比較例2 また比較例2として7枚のシート状成形体すべてについ
て酸化チタンを含有した着色シート状成形体6のみを使
用して比較例1と同一寸法を有する従来の多層積層体7
bを多数製造した。
て酸化チタンを含有した着色シート状成形体6のみを使
用して比較例1と同一寸法を有する従来の多層積層体7
bを多数製造した。
【0026】上記のように調製した各多層成形体7,7
a,7bを窒素ガス雰囲気中で温度700℃で2時間加
熱して脱脂処理した。次の各脱脂多層成形体を同じく窒
素ガス雰囲気にて温度1850℃で5時間焼成して、そ
れぞれ実施例1および比較例1〜2に係る窒化アルミニ
ウム多層基板を得た。
a,7bを窒素ガス雰囲気中で温度700℃で2時間加
熱して脱脂処理した。次の各脱脂多層成形体を同じく窒
素ガス雰囲気にて温度1850℃で5時間焼成して、そ
れぞれ実施例1および比較例1〜2に係る窒化アルミニ
ウム多層基板を得た。
【0027】そして得られた実施例1および比較例1〜
2に係る各AlN多層基板の特性を評価するため、その
基板全体の可視光の全透過率、熱伝導率および絶縁破壊
強度を測定した。上記測定用試料としては、各多層基板
において電気配線パターンが形成されていない部分を切
り出した試料片を使用した。また可視光の全透過率は、
波長596nmの可視光線を上記各試料に照射し、入射
光量に対する透過光量の比率で算出した。さらに熱伝導
率は、各試料についてレーザフラッシュ法を用いて測定
した。以上の測定結果を下記表1に示す。
2に係る各AlN多層基板の特性を評価するため、その
基板全体の可視光の全透過率、熱伝導率および絶縁破壊
強度を測定した。上記測定用試料としては、各多層基板
において電気配線パターンが形成されていない部分を切
り出した試料片を使用した。また可視光の全透過率は、
波長596nmの可視光線を上記各試料に照射し、入射
光量に対する透過光量の比率で算出した。さらに熱伝導
率は、各試料についてレーザフラッシュ法を用いて測定
した。以上の測定結果を下記表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1に示す結果から明らかなように、実施
例1に係る窒化アルミニウム多層基板によれば、着色剤
を含有したシート状成形体を一部のみに配置しているた
め、熱伝導率および電気絶縁性の劣化が少ない透光性に
優れた窒化アルミニウム多層基板が得られた。
例1に係る窒化アルミニウム多層基板によれば、着色剤
を含有したシート状成形体を一部のみに配置しているた
め、熱伝導率および電気絶縁性の劣化が少ない透光性に
優れた窒化アルミニウム多層基板が得られた。
【0030】一方比較例1に示すように着色剤を添加し
ないシート状成形体のみで形成した場合には、熱伝導率
および絶縁耐性ともに優れているが、遮光性が不充分な
ため、半導体素子の誤動作を招来し易くなる傾向が判明
した。また比較例3に示すように積層する全てのシート
状成形体に着色剤を含有させた場合には、放熱性および
絶縁耐性が大幅に低下してしまった。
ないシート状成形体のみで形成した場合には、熱伝導率
および絶縁耐性ともに優れているが、遮光性が不充分な
ため、半導体素子の誤動作を招来し易くなる傾向が判明
した。また比較例3に示すように積層する全てのシート
状成形体に着色剤を含有させた場合には、放熱性および
絶縁耐性が大幅に低下してしまった。
【0031】その他の実施例として、着色剤を含むシー
ト状成形体を多層積層体の厚さ方向の種々の位置に配置
した場合毎に、その遮光性等を測定したところ、図1に
示すように、半導体素子4が実装される面を構成する最
上層に着色したシート状成形体を配置する一方、他の層
には、着色されないシート状成形体を配置した場合に、
遮光性、熱伝導性および絶縁耐性の全てに優れた多層基
板が得られた。
ト状成形体を多層積層体の厚さ方向の種々の位置に配置
した場合毎に、その遮光性等を測定したところ、図1に
示すように、半導体素子4が実装される面を構成する最
上層に着色したシート状成形体を配置する一方、他の層
には、着色されないシート状成形体を配置した場合に、
遮光性、熱伝導性および絶縁耐性の全てに優れた多層基
板が得られた。
【0032】なお、着色剤を含有したシート状成形体を
単独(単層)で脱脂焼結して、その可視光の全透過率を
測定したところ、いずれも1.0〜5.0%の範囲であ
り、着色シート状成形体を1枚のみ配設することによ
り、ほぼ完全な遮光性を付与することが可能となること
も確認した。
単独(単層)で脱脂焼結して、その可視光の全透過率を
測定したところ、いずれも1.0〜5.0%の範囲であ
り、着色シート状成形体を1枚のみ配設することによ
り、ほぼ完全な遮光性を付与することが可能となること
も確認した。
【0033】
【発明の効果】以上説明の通り本発明に係る窒化アルミ
ニウム多層基板によれば、遮光用の着色剤を添加したシ
ート状成形体を多層成形体の一部にのみ部分的に配置し
ているため、多層基板全体として着色剤の添加によって
生じる熱伝導性の低下および電気絶縁性の劣化を最小限
度に抑制することが可能となる。従って多層基板全体を
透過する光量が大幅に削減され、実装される半導体素子
の光による誤動作の発生率を充分に低減することができ
る上に、放熱性および耐電圧特性が損われるおそれも少
なくなる。
ニウム多層基板によれば、遮光用の着色剤を添加したシ
ート状成形体を多層成形体の一部にのみ部分的に配置し
ているため、多層基板全体として着色剤の添加によって
生じる熱伝導性の低下および電気絶縁性の劣化を最小限
度に抑制することが可能となる。従って多層基板全体を
透過する光量が大幅に削減され、実装される半導体素子
の光による誤動作の発生率を充分に低減することができ
る上に、放熱性および耐電圧特性が損われるおそれも少
なくなる。
【図1】本発明に係る窒化アルミニウム多層基板の成形
体段階における構造の一実施例を示す断面図。
体段階における構造の一実施例を示す断面図。
【図2】従来の窒化アルミニウム多層基板の成形体段階
における構造例を示す断面図。
における構造例を示す断面図。
1 シート状成形体 2 スルーホール 3 回路配線パターン 4 半導体素子 5 無着色シート状成形体 6 着色シート状成形体 7,7a,7b 多層積層体
Claims (2)
- 【請求項1】 窒化アルミニウム粉末、焼結助剤および
有機添加物から成る複数のシート状成形体を積層して多
層成形体を形成し、得られた多層成形体を脱脂焼結して
なる窒化アルミニウム多層基板において、上記多層成形
体の一部に、着色剤を含有するシート状成形体を配置
し、そのシート状成形体の焼結後における光透過率が波
長596nmの可視光に対して20%以下であることを
特徴とする窒化アルミニウム多層基板。 - 【請求項2】 着色剤を含有するシート状成形体は、シ
ート状成形体を構成する窒化アルミニウム粉末重量に対
して、着色剤として遷移金属元素および希土類金属元素
の少くとも1種を0.1重量%以上含有することを特徴
とする請求項1記載の窒化アルミニウム多層基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4222844A JPH0664976A (ja) | 1992-08-21 | 1992-08-21 | 窒化アルミニウム多層基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4222844A JPH0664976A (ja) | 1992-08-21 | 1992-08-21 | 窒化アルミニウム多層基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0664976A true JPH0664976A (ja) | 1994-03-08 |
Family
ID=16788794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4222844A Pending JPH0664976A (ja) | 1992-08-21 | 1992-08-21 | 窒化アルミニウム多層基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0664976A (ja) |
-
1992
- 1992-08-21 JP JP4222844A patent/JPH0664976A/ja active Pending
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