JPH0664969A - ジルコニア固体電解質 - Google Patents

ジルコニア固体電解質

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JPH0664969A
JPH0664969A JP4219368A JP21936892A JPH0664969A JP H0664969 A JPH0664969 A JP H0664969A JP 4219368 A JP4219368 A JP 4219368A JP 21936892 A JP21936892 A JP 21936892A JP H0664969 A JPH0664969 A JP H0664969A
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JP
Japan
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zirconia
solid electrolyte
powder
alumina
electric conductivity
Prior art date
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Pending
Application number
JP4219368A
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English (en)
Inventor
Yuji Hoshi
雄二 星
Takao Kaga
隆生 加賀
Yutaka Kimura
裕 木村
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Nissan Chemical Corp
Original Assignee
Nissan Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】長時間の使用においても、電気伝導度の低下率
が少なく、初期の性能を維持し安定して使用することが
可能なジルコニア固体電解質の提供。 【構成】イットリアが2〜12モル%固溶し、アルミナ
を0.01〜2重量%含むジルコニア焼結体からなる、
通電状態を継続した際の、電気伝導度の経時変化が小さ
いことを特徴とするジルコニア固体電解質で、イットリ
アが前記の量が固溶した高純度のジルコニア粉末を用
い、アルミナを前記の量添加し、成形後、焼成して得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通電状態を継続した際
の、電気伝導度の経時変化が小さいことを特徴とするジ
ルコニア固体電解質に関する。本発明の固体電解質は、
経時変化が小さく安定して用いることができるため、固
体電解質の性質を利用したセンサーや燃料電池用の電解
質膜として有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、ジルコニア固体電解質として、イ
ットリア(Y2 3 )を数モル%固溶させたジルコニア
焼結体が知られており、その使用時における問題点を解
決する提案もなされている。例えば特公平2ー3570
1では、200℃ないし300℃の温度域に1500時
間暴したときの抗折強度の経時劣化が極めて少なく耐久
性に優れた固体電解質の製造方法が提案されている。特
公平2ー35702では、室温から高温までの熱膨張曲
線にヒステリシス現象のない固体電解質の製造方法が提
案されている。一方、固体電解質の性能として最も重要
と考えられる電気伝導度については、長時間使用される
と初期の性能よりも低下していく現象が認められ、おお
きな問題であるが、上記技術を含めた従来の技術では解
決されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記従
来技術の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結
果、高純度のジルコニア原料を用い、焼成によりアルミ
ナを形成する成分を均一かつ微量添加し焼成することに
より、通電状態を継続した際の電気伝導度の経時変化が
小さいジルコニア固体電解質が得られることを見いだ
し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0004】本発明の目的は、長時間の使用において
も、電気伝導度の低下率が少なく、初期の性能を維持し
安定して使用することが可能なジルコニア固体電解質を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明はイットリ
アが2〜12モル%固溶し、アルミナを0.01〜2重
量%含むジルコニア焼結体からなる、通電状態を継続し
た際の、電気伝導度の経時変化が小さいことを特徴とす
るジルコニア固体電解質に関する。以下、本発明を更に
詳細に説明する。本発明に用いられるジルコニア原料
は、例えば高純度ジルコニアゾルあるいはY2 3 を固
溶させた高純度のジルコニア粉末である。用いる原料中
のジルコニア(ハフニアも含む)及びイットリア以外の
不純物含量は、金属酸化物換算で1000ppm以下、
好ましくは500ppm以下である。特に、ケイ素、
鉄、ナトリウム、チタン等の金属の含有は好ましくな
い。
【0006】イットリアの固溶量は2〜12モル%であ
り、固溶量が7〜12モル%の範囲は電気伝導度が高い
領域であり電解質の性能としては好ましいが、特に制限
するものでは無い。アルミナの添加量としては、0.0
1〜2重量%、好ましくは0.01〜1重量%、さらに
好ましくは0.05〜0.5重量%である。添加量が2
重量%を越えると、電気伝導度の絶対値の低下が大きく
なり好ましくない。また、0.01重量%以下では、経
時変化を抑制する効果が小さくなってしまう。
【0007】アルミナの添加方法は、ジルコニア粉末の
分散スラリーあるいはゾルに対して、アルミナ源を溶液
状態あるいはゾルの状態で添加することが好ましい。好
ましいアルミナ源としては、硝酸アルミニウム、酢酸ア
ルミニウム、塩化アルミニウムなどのアルミニウム塩の
水溶液、あるいはアルミナゾルが挙げられる。ジルコニ
アゾルを用いる場合は、ジルコニアゾルにイットリウム
の化合物、例えば、塩化物、硝酸塩あるいは水酸化イッ
トリウム等と、アルミナ源を所定量混合後、通常の方法
で粉末化する、即ち、乾燥、仮焼し、必要により粉砕を
する。この場合の仮焼温度は800〜1200℃であ
る。
【0008】焼結体の製造方法は、通常の公知の方法が
適用できる。例えばアルミナ源添加後のイットリアを固
溶したジルコニア粉末に、必要に応じて有機バインダー
を添加した後に、一軸プレスまたはCIP等で所定の形
状に成形し、その後に焼成炉にて焼結する。あるいは、
アルミナ源添加後のジルコニア粉末に水と有機バインダ
ーを加えてボールミル等で混合し、得られたスラリーを
ドクターブレード装置等を用いてシート状に塗工し、乾
燥後、所定の形状に切断し、脱脂し、焼成することによ
って、シート状焼結体を得る。焼成温度は1300〜1
600℃の範囲が好ましい。
【0009】本発明のジルコニア固体電解質の形状とし
ては、パイプ状、片封のチューブ状、板状、薄いシート
状などが挙げられ、前記製造方法により作られる。更
に、得られた焼結体をスパッタリング等の手法を用い
て、電解質の薄膜として形成させることも可能である。
このようにして得た本発明のジルコニア固体電解質は、
通電状態を継続した際の電気伝導度の低下率が少ないの
で、初期の性能を維持し安定して使用することが可能な
ジルコニア固体電解質である。以下、本発明を実施例に
より具体的に説明する。
【0010】
【実施例】
実施例1 ジルコニアゾル(化学分析結果を表1に示した)に対し
て、硝酸イットリウム水溶液をイットリアとして8モル
%となるように加え、ディスパーを用いて攪拌を行っ
た。この混合溶液中に、ジルコニア粉末に対しアルミナ
として0.05重量%になるように硝酸アルミニウム水
溶液を添加し、さらに1時間の混合を行った。次に、得
られたこの混合溶液を乾燥し、950℃、4時間の仮焼
後に乳鉢粉砕を行った。この粉末を分級し、60〜20
0meshの粉末を得た。
【0011】80mmφの金型に、得られた60〜20
0meshの粉末を100g投入し、1軸10MPaの
成形圧で予備成形を行った。さらに、CIP(コールド
アイソスタティックプレス)装置により、150MPa
の圧力にて1分間の加圧を行った。得られた成形体を、
1450℃、2時間の条件で焼成を行い、焼結体を得
た。
【0012】得られた焼結体を3×4×13mmの大き
さに加工し、両端に白金ペーストを塗布し1000℃に
て焼き付けた。このテストピースを大気中、900℃に
保持し、通電しながら初期より8時間電気伝導度を測定
した。電気伝導度の測定には、交流インピダース法を用
いた。最初の電気伝導度の値に対する、8時間後の値の
低下率を、表2に示した。 実施例2 硝酸アルミニウム水溶液の添加量を、ジルコニア粉末に
対しアルミナとして0.1重量%になるようにした以外
は、実施例1と同様にして粉末を作製した。さらに、実
施例1と同様の条件で成形、焼成、および電気伝導度の
測定を行った。最初の電気伝導度の値に対する、8時間
後の値の低下率を、表2に示した。 実施例3 硝酸アルミニウム水溶液の添加量を、ジルコニア粉末に
対しアルミナとして0.5重量%になるようにした以外
は、実施例1と同様にして粉末を作製した。さらに、実
施例1と同様の条件で成形、焼成、および電気伝導度の
測定を行った。最初の電気伝導度の値に対する、8時間
後の値の低下率を、表2に示した。 実施例4 ナイロン製の5リットルのボールミル用ポットに、イッ
トリアを8モル%含有するジルコニア粉末NZP−C8
Y(日産化学工業(株)製 商品名 化学分析結果を表
1に示した)を1kgと、純水1kgおよび10mmφ
ジルコニア製ボール3kgを加えた。このボールミル用
ポットを密閉し、1時間の粉砕を行った。この粉砕スラ
リー中に、ジルコニア粉末に対しアルミナとして0.1
重量%になるように硝酸アルミニウム水溶液を添加し、
さらに30分ボールミルにて混合を行った。次に、得ら
れたこのスラリーを乾燥し、乳鉢粉砕を行った。この粉
末を分級し、60〜200meshの粉末を得た。さら
に、実施例1と同様の条件で、成形、焼成、および電気
伝導度の測定を行った。最初の電気伝導度の値に対す
る、8時間後の値の低下率を、表2に示した。 比較例1 硝酸アルミニウム水溶液にかえてメチルシリケートを使
用し、添加量を、ジルコニア粉末に対しシリカとして
0.05重量%になるようにした以外は、実施例1と同
様にして粉末を作製した。さらに、実施例1と同様の条
件で成形、焼成、および電気伝導度の測定を行った。最
初の電気伝導度の値に対する、8時間後の値の低下率
を、表2に示した。 比較例2 メチルシリケートの添加量を、ジルコニア粉末に対しシ
リカとして0.1重量%になるようにした以外は、比較
例1と同様にして粉末を作製した。さらに、実施例1と
同様の条件で成形、焼成、および電気伝導度の測定を行
った。最初の電気伝導度の値に対する、8時間後の値の
低下率を、表2に示した。 比較例3 メチルシリケートの添加量を、ジルコニア粉末に対しシ
リカとして0.5重量%になるようにした以外は、比較
例1と同様にして粉末を作製した。さらに、実施例1と
同様の条件で成形、焼成、および電気伝導度の測定を行
った。最初の電気伝導度の値に対する、8時間後の値の
低下率を、表2に示した。 比較例4 ジルコニアの粉砕スラリー中に、アルミナとして0.5
重量%になるように硝酸アルミニウム水溶液を添加し、
さらに加えてシリカとして0.5重量%になるようにメ
チルシリケートを添加した以外は、実施例1と同様にし
て粉末を作製した。さらに、実施例1と同様の条件で成
形、焼成、および電気伝導度の測定を行った。最初の電
気伝導度の値に対する、8時間後の値の低下率を、表2
に示した。 比較例5 硝酸アルミニウム水溶液の添加を行わなかった以外は、
実施例1と同様にして粉末を作製した。さらに、実施例
1と同様の条件で成形、焼成、および電気伝導度の測定
を行った。最初の電気伝導度の値に対する、8時間後の
値の低下率を、表2に示した。 比較例6 イットリアを8モル%含有するジルコニア粉末NZP−
C8Yにかえて、イットリアを10モル%含有するジル
コニア粉末を使用し、硝酸アルミニウム水溶液の添加を
行わなかった以外は、実施例1と同様にして粉末を作製
した。さらに、実施例1と同様の条件で成形、焼成、お
よび電気伝導度の測定を行った。最初の電気伝導度の値
に対する、8時間後の値の低下率を、表2に示した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】 表2に示すように、本発明のジルコニア固体電解質は、
電気伝導度の低下率が少ない特徴をゆうしている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イットリアが2〜12モル%固溶し、アル
    ミナを0.01〜2重量%含むジルコニア焼結体からな
    る、通電状態を継続した際の、電気伝導度の経時変化が
    小さいことを特徴とするジルコニア固体電解質。
JP4219368A 1992-08-18 1992-08-18 ジルコニア固体電解質 Pending JPH0664969A (ja)

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JP4219368A JPH0664969A (ja) 1992-08-18 1992-08-18 ジルコニア固体電解質

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JPH0664969A true JPH0664969A (ja) 1994-03-08

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JP4219368A Pending JPH0664969A (ja) 1992-08-18 1992-08-18 ジルコニア固体電解質

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001080962A (ja) * 1999-07-09 2001-03-27 Tosoh Corp ジルコニア焼結体及びその製造方法
US6902790B1 (en) 1999-06-24 2005-06-07 Nippon Shokubai Co., Ltd. Ceramic sheet and process for producing the same

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6902790B1 (en) 1999-06-24 2005-06-07 Nippon Shokubai Co., Ltd. Ceramic sheet and process for producing the same
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