JPH0664738B2 - 磁性体薄膜の製造方法 - Google Patents
磁性体薄膜の製造方法Info
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- JPH0664738B2 JPH0664738B2 JP12740685A JP12740685A JPH0664738B2 JP H0664738 B2 JPH0664738 B2 JP H0664738B2 JP 12740685 A JP12740685 A JP 12740685A JP 12740685 A JP12740685 A JP 12740685A JP H0664738 B2 JPH0664738 B2 JP H0664738B2
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- Japan
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- thin film
- hexagonal ferrite
- magnetic thin
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高密度の垂直磁気記録を可能とする磁性体薄
膜の製造方法に関するものである。
膜の製造方法に関するものである。
従来の技術 近年磁気記録は、高密度化,ディジタル化の方向へ進み
つつある。磁気記録の方式として従来は、磁気記録媒体
の面内に磁化の容易軸を持っているいわゆる面内磁化に
よる磁気記録方式が主であった。しかしながら本方式で
は、記録密度を上げれば上げるほど磁気記録媒体内の磁
化方向が互いに反発し合うように並ぶため高密度化を計
るのが困難になってきている。そこで最近磁気記録の新
しい方式として、磁気記録媒体の面内に対して垂直方向
に磁化容易軸を持っているいわゆる垂直磁化による磁気
記録方式が開発され〔例えば 岩崎,“垂直磁化を用い
た高密度磁気記録”日経エレクトロニクス(8.7)No.19
2,p.100,1978.〕記録密度が飛躍的に増大することが可
能となった。この垂直磁気記録方式にもちいられている
記録媒体としては、コバルト−クロム(Co−Cr)合金膜
が主として、スパッタ法、真空蒸着法〔例えば 岩崎,
大内,“高周波スパッタ法によるCo−Cr垂直記録媒体”
信学会論文誌 Vol.63−C,No.4,pp.238−245,April,198
0.〕等よって開発されつつある。またCo−Cr以外にもバ
リウムフェライト(BaO・6Fe2O3)がスパッタ法〔例
えば 星,松岡,直江,山中;対向ターゲット式スパッ
タによるC軸配向Ba−フェライト膜の構造と磁気特性,
信学論(C),J66−C,1,P.9−16(昭和58−01)〕によ
り得られている。
つつある。磁気記録の方式として従来は、磁気記録媒体
の面内に磁化の容易軸を持っているいわゆる面内磁化に
よる磁気記録方式が主であった。しかしながら本方式で
は、記録密度を上げれば上げるほど磁気記録媒体内の磁
化方向が互いに反発し合うように並ぶため高密度化を計
るのが困難になってきている。そこで最近磁気記録の新
しい方式として、磁気記録媒体の面内に対して垂直方向
に磁化容易軸を持っているいわゆる垂直磁化による磁気
記録方式が開発され〔例えば 岩崎,“垂直磁化を用い
た高密度磁気記録”日経エレクトロニクス(8.7)No.19
2,p.100,1978.〕記録密度が飛躍的に増大することが可
能となった。この垂直磁気記録方式にもちいられている
記録媒体としては、コバルト−クロム(Co−Cr)合金膜
が主として、スパッタ法、真空蒸着法〔例えば 岩崎,
大内,“高周波スパッタ法によるCo−Cr垂直記録媒体”
信学会論文誌 Vol.63−C,No.4,pp.238−245,April,198
0.〕等よって開発されつつある。またCo−Cr以外にもバ
リウムフェライト(BaO・6Fe2O3)がスパッタ法〔例
えば 星,松岡,直江,山中;対向ターゲット式スパッ
タによるC軸配向Ba−フェライト膜の構造と磁気特性,
信学論(C),J66−C,1,P.9−16(昭和58−01)〕によ
り得られている。
発明が解決しようとする問題点 これらの垂直磁気記録媒体において、Co−Cr合金膜は、
低温で作成することが可能であるが、垂直磁化の大きさ
の目安となる垂直磁気異方性がバリウムフェライトより
ちいさい。そのため完全な垂直磁化膜とはならずある程
度面内の磁化成分をものこすという問題があり、しかも
記録媒体が金属であるため、さびの問題や磁気ヘッドが
媒体面を走行中に金属(Co−Cr合金)がくっつく、いわ
ゆる金属の焼き付き現象等がおこるという欠点を有して
いる。
低温で作成することが可能であるが、垂直磁化の大きさ
の目安となる垂直磁気異方性がバリウムフェライトより
ちいさい。そのため完全な垂直磁化膜とはならずある程
度面内の磁化成分をものこすという問題があり、しかも
記録媒体が金属であるため、さびの問題や磁気ヘッドが
媒体面を走行中に金属(Co−Cr合金)がくっつく、いわ
ゆる金属の焼き付き現象等がおこるという欠点を有して
いる。
一方バリウムフェライトは、ほぼ完全なC軸配向の膜が
得られるため、その結晶磁気異方性からほぼ完全な垂直
磁化膜が作成できる。しかしながらバリウムフェライト
を含むヘキサゴナルフェライト膜を作成するのには、50
0℃以上の基板温度が必要である、そのためポリイミド
やアルミニウム上にバリウムフェライトやヘキサゴナル
フェライトを作成することが困難である。
得られるため、その結晶磁気異方性からほぼ完全な垂直
磁化膜が作成できる。しかしながらバリウムフェライト
を含むヘキサゴナルフェライト膜を作成するのには、50
0℃以上の基板温度が必要である、そのためポリイミド
やアルミニウム上にバリウムフェライトやヘキサゴナル
フェライトを作成することが困難である。
またバリウムフェライト単独では、垂直磁気異方性が大
きく、磁気記録媒体としての保磁力(抗磁力)が、2000
〜3000エールステッド(Oe)と高くなるため、例えばフ
ェライトヘッド(Mn−Znフェライトヘッド)のごときヘ
ッドでは、その飽和磁束密度(Bs)がちいさいため、媒
体を十分に磁化することが困難である。〔例えば、スパ
ッタ合金膜ヘッドによる高抗磁力媒体への記録,信学技
報MR77−2 (1977)P.11〕フェライトヘッドで記録再
生を行なうためには、抗磁力を下げなければならない、
そのためにバリウムフェライトにコバルト(Co)とチタ
ン(Ti)を添加し抗磁力を下げる試みがなされている
が、バリウムフェライトの飽和磁化も下げるという問題
点を有している。
きく、磁気記録媒体としての保磁力(抗磁力)が、2000
〜3000エールステッド(Oe)と高くなるため、例えばフ
ェライトヘッド(Mn−Znフェライトヘッド)のごときヘ
ッドでは、その飽和磁束密度(Bs)がちいさいため、媒
体を十分に磁化することが困難である。〔例えば、スパ
ッタ合金膜ヘッドによる高抗磁力媒体への記録,信学技
報MR77−2 (1977)P.11〕フェライトヘッドで記録再
生を行なうためには、抗磁力を下げなければならない、
そのためにバリウムフェライトにコバルト(Co)とチタ
ン(Ti)を添加し抗磁力を下げる試みがなされている
が、バリウムフェライトの飽和磁化も下げるという問題
点を有している。
問題点を解決するための手段 本発明は、前記問題点を解決するため、従来のスパッタ
法や真空蒸着法ではなく、プラズマ中に反応ガスを流
し、プラズマの活性さを利用した、プラズマCVD法によ
って350℃以下の低温でバリウムフェライト単相より保
磁力(抗磁力)がちいさく、しかも飽和磁束密度(Ms)
の大きいヘキサゴナルフェライト単一相から成る垂直磁
化膜を製造する方法を提供するものである。
法や真空蒸着法ではなく、プラズマ中に反応ガスを流
し、プラズマの活性さを利用した、プラズマCVD法によ
って350℃以下の低温でバリウムフェライト単相より保
磁力(抗磁力)がちいさく、しかも飽和磁束密度(Ms)
の大きいヘキサゴナルフェライト単一相から成る垂直磁
化膜を製造する方法を提供するものである。
作 用 発明者らは、プラズマCVD法を用いることによって350℃
以下の低温で保磁力がちいさく、Msの大きいヘキサゴナ
ルフェライトが得られることを見いだした。すなわち、
Fe,Ba,Co,Znを含有する金属アルコオキサイド、あるい
は、Fe,Ba,Co,Znを含有するβ−ジケトン金属キレート
を加熱し気化しやすくさせてアルゴン(Ar)をキャリア
ガスとし、酸素を反応ガスとして、高周波プラズマ(周
波数13.56MHz)中にこれらを導入して、350℃以下の基
板上で分解析出させることによりヘキサゴナルフェライ
トを生成させるものである。
以下の低温で保磁力がちいさく、Msの大きいヘキサゴナ
ルフェライトが得られることを見いだした。すなわち、
Fe,Ba,Co,Znを含有する金属アルコオキサイド、あるい
は、Fe,Ba,Co,Znを含有するβ−ジケトン金属キレート
を加熱し気化しやすくさせてアルゴン(Ar)をキャリア
ガスとし、酸素を反応ガスとして、高周波プラズマ(周
波数13.56MHz)中にこれらを導入して、350℃以下の基
板上で分解析出させることによりヘキサゴナルフェライ
トを生成させるものである。
このように低温でヘキサゴナルフェライトの析出が可能
となるのは、プラズマ中においては、化学反応を低温で
引きおこす活性なラジカルやイオン等の化学種が多く存
在し、通のCVD(熱による分解析出をおこなうCVD)で
は、エネルギー的におこりえない反応がプラズマ中では
可能であるためである。〔例えば、薄膜ハンドブック22
5ページ,オーム社 昭和58年12月10日〕また一般にプ
ラズマCVD法は、通常の熱CVD法にくらべて、低温で酸化
物,炭化物,窒化物等の高融点物質が合成できるばかり
でなく、熱分解析出反応を伴うために低温においても高
純度でしかも結晶性の良い膜が得られる。そのためヘキ
サゴナルフェライトのような結晶の配向性の良いことが
必要でしかもそれを低温で合成するのには最適の方法で
あると考えられる。
となるのは、プラズマ中においては、化学反応を低温で
引きおこす活性なラジカルやイオン等の化学種が多く存
在し、通のCVD(熱による分解析出をおこなうCVD)で
は、エネルギー的におこりえない反応がプラズマ中では
可能であるためである。〔例えば、薄膜ハンドブック22
5ページ,オーム社 昭和58年12月10日〕また一般にプ
ラズマCVD法は、通常の熱CVD法にくらべて、低温で酸化
物,炭化物,窒化物等の高融点物質が合成できるばかり
でなく、熱分解析出反応を伴うために低温においても高
純度でしかも結晶性の良い膜が得られる。そのためヘキ
サゴナルフェライトのような結晶の配向性の良いことが
必要でしかもそれを低温で合成するのには最適の方法で
あると考えられる。
実施例 以下、本発明の一実施例について、図面にもとづいて説
明する。図は、本発明の一実施例におけるプラズマCVD
装置の概略図を示すものである。同図において、11は反
応チャンバー、12は高周波電極、13は高周波電源、14は
基板加熱ホルダー、15は基板、16はFe(OR)3あるいは
Fe(C5H7O)3のバブラー、17はBa(OR)2あるい
は、Ba(C5H7O)2のバブラー、18はCo(OR)3あ
るいはCo(C5H7O)3のバブラー、19はZn(OR)4
あるいは、Zn(C5H7O)2のバブラー、20はキャリ
アガス(Ar)のボンベ、21は反応ガス(O2)のボン
ベ、22はロータリーポンプである。
明する。図は、本発明の一実施例におけるプラズマCVD
装置の概略図を示すものである。同図において、11は反
応チャンバー、12は高周波電極、13は高周波電源、14は
基板加熱ホルダー、15は基板、16はFe(OR)3あるいは
Fe(C5H7O)3のバブラー、17はBa(OR)2あるい
は、Ba(C5H7O)2のバブラー、18はCo(OR)3あ
るいはCo(C5H7O)3のバブラー、19はZn(OR)4
あるいは、Zn(C5H7O)2のバブラー、20はキャリ
アガス(Ar)のボンベ、21は反応ガス(O2)のボン
ベ、22はロータリーポンプである。
まずジエトキシ鉄〔Fe(O・C2H5)3〕,ジエトキ
シバリウム〔Ba(O・C2H5)2〕,ジエトキシコバ
ルト〔Co(O・C2H5)3〕,ジエトキシ亜鉛〔Zn
(O・C2H5)4〕の入ったバブラー16,17,18,19を1
50℃に加熱し、これらのバブラーにバブル用のアルゴン
ガス20をそれぞれ250cc/分,80cc/分,10cc/分,10cc/
分の流量で流し、これらの蒸気をロータリーポンプ22に
よって減圧状態になった反応チャンバー11内の345℃に
加熱されたポリイミド基板上に導入する。次に同じく、
反応ガスである酸素21を250cc/分の流量で同じくポリ
イミド基板上に流す。この時のガス圧は10Torrであっ
た。次いで高周波電力(13.56MHz)を500W(5W/cm2)
で60分間印加し、反応させた。
シバリウム〔Ba(O・C2H5)2〕,ジエトキシコバ
ルト〔Co(O・C2H5)3〕,ジエトキシ亜鉛〔Zn
(O・C2H5)4〕の入ったバブラー16,17,18,19を1
50℃に加熱し、これらのバブラーにバブル用のアルゴン
ガス20をそれぞれ250cc/分,80cc/分,10cc/分,10cc/
分の流量で流し、これらの蒸気をロータリーポンプ22に
よって減圧状態になった反応チャンバー11内の345℃に
加熱されたポリイミド基板上に導入する。次に同じく、
反応ガスである酸素21を250cc/分の流量で同じくポリ
イミド基板上に流す。この時のガス圧は10Torrであっ
た。次いで高周波電力(13.56MHz)を500W(5W/cm2)
で60分間印加し、反応させた。
次にこの時ポリイミド基板上に析出したヘキサゴナルフ
ェライトの膜厚は、約2.4μmであった。次にこの膜に
ついて、X線解析、およびVSM(振動試料型磁力計)に
よる膜の磁気的特性を測定した。結果は、第一表,試料
番号1に示す。
ェライトの膜厚は、約2.4μmであった。次にこの膜に
ついて、X線解析、およびVSM(振動試料型磁力計)に
よる膜の磁気的特性を測定した。結果は、第一表,試料
番号1に示す。
以下同様にして、基板温度、金属アルコオキサイドの種
類、およびβ−ジケトン金属キレートの種類、バブラー
量(Arの流量)、反応チャンバー内の圧力、高周波電力
を変化させた時のX線解析、VSMの結果を第一表試料番
号2〜12に示す。また試料番号13〜19は本願発明外の比
較例である。
類、およびβ−ジケトン金属キレートの種類、バブラー
量(Arの流量)、反応チャンバー内の圧力、高周波電力
を変化させた時のX線解析、VSMの結果を第一表試料番
号2〜12に示す。また試料番号13〜19は本願発明外の比
較例である。
ここでX線解析は、ヘキサゴナルフェライトの単相でC
軸配向が得られたかどうかを調べた。またVSMの結果か
らヘキサゴナルフェライトの飽和磁化と、ヒステリシス
曲線(B−Hカーブ)を求めヘキサゴナルフェライトの
垂直方向(薄膜の膜面に対して垂直の方向)の残留磁化
と保磁力、および水平方向の残留磁化と保磁力を求め
た。(垂直方向の残留磁化および保磁力が水平方向の残
留磁化および保磁力にくらべて大きければ大きいほどよ
りすぐれた垂直磁化膜である。) 基板温度を350℃以下にするのがのぞましく、350℃以上
になると基板材料として使用されるポリイミドやAl等に
おいて熱的変形や劣化がおこり良質のヘキサゴナルフェ
ライト膜が得られないためである。
軸配向が得られたかどうかを調べた。またVSMの結果か
らヘキサゴナルフェライトの飽和磁化と、ヒステリシス
曲線(B−Hカーブ)を求めヘキサゴナルフェライトの
垂直方向(薄膜の膜面に対して垂直の方向)の残留磁化
と保磁力、および水平方向の残留磁化と保磁力を求め
た。(垂直方向の残留磁化および保磁力が水平方向の残
留磁化および保磁力にくらべて大きければ大きいほどよ
りすぐれた垂直磁化膜である。) 基板温度を350℃以下にするのがのぞましく、350℃以上
になると基板材料として使用されるポリイミドやAl等に
おいて熱的変形や劣化がおこり良質のヘキサゴナルフェ
ライト膜が得られないためである。
またプラズマ電力を0.5W〜10Wと限定したのは0.5W/cm
2以下のプラズマ電力では、十分に気相中で単相のヘキ
サゴナルフェライトが合成できないためであり、10W/c
m2以上では、電力が強すぎて気相中で出来たヘキサゴ
ナルフェライトが再分解されヘキサゴナルフェライト以
外の相(Fe3O4,(CoFe2O4)等)が析出するため
である。
2以下のプラズマ電力では、十分に気相中で単相のヘキ
サゴナルフェライトが合成できないためであり、10W/c
m2以上では、電力が強すぎて気相中で出来たヘキサゴ
ナルフェライトが再分解されヘキサゴナルフェライト以
外の相(Fe3O4,(CoFe2O4)等)が析出するため
である。
またプラズマを維持する時の圧力を0.1〜10Torrに限定
したのは、0.1Torr以下では、反応生成物(ヘキサゴナ
ルフェライト)の製膜速度が遅く、実用上問題があるた
めであり、10Torr以上では、基板上に膜として成生せ
ず、空間でパウダー状物質となるためである。
したのは、0.1Torr以下では、反応生成物(ヘキサゴナ
ルフェライト)の製膜速度が遅く、実用上問題があるた
めであり、10Torr以上では、基板上に膜として成生せ
ず、空間でパウダー状物質となるためである。
発明の効果 以上述べてきたように、本発明によれば、プラズマの活
性さを巧みに利用して、350℃以下の比較的低温で垂直
方向の残留磁化が大きく垂直方向の保磁力の比較的ちい
さいヘキサゴナルフェライト膜が作成できる方法であっ
て、高密度の磁気記録を達成するのにきわめて有益な発
明である。
性さを巧みに利用して、350℃以下の比較的低温で垂直
方向の残留磁化が大きく垂直方向の保磁力の比較的ちい
さいヘキサゴナルフェライト膜が作成できる方法であっ
て、高密度の磁気記録を達成するのにきわめて有益な発
明である。
図は、本発明の一実施例におけるプラズマCVD装置の概
略図である。 11……反応チャンバー、12……高周波電極、13……高周
波電源、14……基板加熱ホルダー、15……基板、16……
Fe(OR)3のバブラー、17……Ba(OR)2のバブラー、
18……Co(OR)3のバブラー、19……Zn(OR)4のバブ
ラー、20……Arキャリアガスボンベ、21……反応ガス
(O2)ボンベ、22……ロータリーポンプ。
略図である。 11……反応チャンバー、12……高周波電極、13……高周
波電源、14……基板加熱ホルダー、15……基板、16……
Fe(OR)3のバブラー、17……Ba(OR)2のバブラー、
18……Co(OR)3のバブラー、19……Zn(OR)4のバブ
ラー、20……Arキャリアガスボンベ、21……反応ガス
(O2)ボンベ、22……ロータリーポンプ。
Claims (11)
- 【請求項1】鉄(Fe),バリウム(Ba),コバルト(C
o)および亜鉛(Zn)を含有する金属アルコオキサイ
ド、あるいはβ−ジケトン金属キレートと、これらの蒸
気を輸送するガスとしてのアルゴン(Ar)および反応ガ
スとしての酸素(O2)をプラズマ中で分解させ、加熱
された基板上にヘキサゴナルフェライト単一相から成る
垂直磁化膜を析出させることを特徴とする磁性体薄膜の
製造方法。 - 【請求項2】鉄を含有するアルコオキサイド化合物とし
て、化学式がFe(OR)3(ただしRはアルキル基)、で
示されることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
ヘキサゴナルフェライト単一相から成る磁性体薄膜の製
造方法。 - 【請求項3】鉄を含有するβ−ジケトン金属キレートと
して、化学式がFe(C5H7O)3で示されることを特
徴とする特許請求の範囲第1項記載のヘキサゴナルフェ
ライト単一相から成る磁性体薄膜の製造方法。 - 【請求項4】バリウムを含有するアルコオキサイド化合
物として、化学式がBa(OR)2(ただし、Rはアルキル
基)で示されることを特徴とする特許請求の範囲第1項
記載のヘキサゴナルフェライト単一相から成る磁性体薄
膜の製造方法。 - 【請求項5】バリウムを含有するβ−ジケトン金属キレ
ートとして、化学式がBa(C5H7O)2で示されるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のヘキサゴナ
ルフェライト単一相から成る磁性体薄膜の製造方法。 - 【請求項6】コバルトを含有するアルコオキサイド化合
物として化学式がCo(OR)3(ただし、Rはアルキル
基)で示されることを特徴とする特許請求の範囲第1項
記載のヘキサゴナルフェライト単一相から成る磁性体薄
膜の製造方法。 - 【請求項7】コバルトを含有するβ−ジケトン金属キレ
ートとして、化学式がCo(C5H7O)3で示されるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のヘキサゴナ
ルフェライト単一相から成る磁性体薄膜の製造方法。 - 【請求項8】亜鉛を含有するアルコオキサイド化合物と
して化学式がZn(OR)2(ただし、Rはアルキル基)で
示されることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
ヘキサゴナルフェライト単一相から成る磁性体薄膜の製
造方法。 - 【請求項9】亜鉛を含有するβ−ジケトン金属キレート
として、化学式が、Zn(C5H7O)2で示されること
を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のヘキサゴナル
フェライト単一相から成る磁性体薄膜の製造方法。 - 【請求項10】プラズマを発生させる時の電力(パワ
ー)が0.5W/cm2〜10W/cm2(Wはワット)であるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のヘキサゴナ
ルフェライト単一相から成る磁性体薄膜の製造方法。 - 【請求項11】プラズマを維持する時の圧力が0.1〜10T
orrであることを特徴とする特許請求の範囲第9項記載
のヘキサゴナルフェライト単一相から成る磁性体薄膜の
製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12740685A JPH0664738B2 (ja) | 1985-06-12 | 1985-06-12 | 磁性体薄膜の製造方法 |
US06/826,386 US4717584A (en) | 1985-02-07 | 1986-02-05 | Method of manufacturing a magnetic thin film |
DE8686300848T DE3685346D1 (de) | 1985-02-07 | 1986-02-07 | Magnetischer duenner film und verfahren zu seiner herstellung. |
EP86300848A EP0194748B1 (en) | 1985-02-07 | 1986-02-07 | Magnetic thin film and method of manufacturing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12740685A JPH0664738B2 (ja) | 1985-06-12 | 1985-06-12 | 磁性体薄膜の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61287032A JPS61287032A (ja) | 1986-12-17 |
JPH0664738B2 true JPH0664738B2 (ja) | 1994-08-22 |
Family
ID=14959192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12740685A Expired - Lifetime JPH0664738B2 (ja) | 1985-02-07 | 1985-06-12 | 磁性体薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0664738B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2631681B2 (ja) * | 1988-02-15 | 1997-07-16 | 株式会社リケン | バリウム系薄膜製造法 |
JPH0296916A (ja) * | 1988-10-03 | 1990-04-09 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 磁性媒体およびその製造方法 |
JP3339554B2 (ja) | 1995-12-15 | 2002-10-28 | 松下電器産業株式会社 | プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 |
JP5063074B2 (ja) * | 2006-10-03 | 2012-10-31 | 株式会社Adeka | 薄膜形成用原料、薄膜の製造方法及び亜鉛化合物 |
-
1985
- 1985-06-12 JP JP12740685A patent/JPH0664738B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61287032A (ja) | 1986-12-17 |
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