JPH0664706B2

JPH0664706B2 - フロツピ−ヘツド

Info

Publication number: JPH0664706B2
Application number: JP21086684A
Authority: JP
Inventors: 和郎森田; 千達佐野
Original assignee: TDK Corp
Current assignee: TDK Corp
Priority date: 1984-10-08
Filing date: 1984-10-08
Publication date: 1994-08-22
Anticipated expiration: 2009-08-22
Also published as: JPS6190314A

Description

【発明の詳細な説明】［Ｉ］発明の背景［技術分野］本発明は、例えば、ワードプロセッサーやパーソナルコ
ンピューターなどに用いられるフレキシブル記録媒体に
情報を記録・再生・消去するためのフロッピーヘッドに
関するものである。

［従来技術とその問題点］フレキシブル記録媒体に情報を記録・再生・消去するた
めのフロッピーヘッドは、その形状について各社のドラ
イブに合わせた最適設計がなされており、いろいろなも
のが提案されている。この場合、要求される基本特性
は、ほとんど同じであるが、最近では特に磁気効率のア
ップによる高出力化、小型コンパクト化、組立工程の簡
素化などが強く要望されている。

フロッピーヘッド構造の従来技術の１例を第７図および
第８図に示した。これは通常ラミネートタイプと呼ばれ
るフロッピーヘッドでリードライトヘッド21と非磁性チ
ップ85との一体化体と、イレーズヘッド251と非磁性チ
ップ811との一体化体と、イレーズヘッド252と非磁性チ
ップ85との一体化体との３層をラミネートして一体化
し、その長手方向の両面をさらにスライダ41,45によっ
てはさみ込み固定している。

さらに詳しく述べると、リードライトヘッド21は磁性記
録媒体に摺接するフロント部にギャップ211を有する。
さらにリードライトヘッド21はこの摺接面と、直角に連
接して上方へ伸びる２本のサイドコア部2111、2112を持
つコの字状のコアチップ形状をなしている。

そしてこの２本のサイドコア2111、2112はバックコア51
と固定接続され、閉磁気回路が形成される。さらに片方
の外側コア2111には所定のリードライト用巻線31が巻か
れる。さらに、このリードライトヘッド21には、直列に
非磁性チップ85が一体化されている。

一方、２つのイレーズヘッド251、252も同様なコの字状
のコアチップ形状とされそれぞれ非磁性チップ811、812
と一体化されている。そしてリードライトヘッド21と一
体化されている非磁性チップ85をはさみ込んだ状態で、
２つのイレーズヘッド251、252のサイドコア部2511、25
12（残り２本は図では見えていない。）は、バックコア
55によって固定、接続される。さらにサイドコア2511、
2512にはイレーズヘッド用巻線35が巻かれる。

このようにリードライトヘッド21のサイドコア211に巻
線を巻く、従来の方法では磁路長が長くなり、磁気抵抗
が高く、その結果として磁気効率のアップによる高出力
化に制約が生じるという問題が有る。また磁路長が長く
なるためにヘッドの小型化がむづかしく、さらにまた組
立工程における作業性が悪いという不都合がある。

このような実状に鑑み、本発明者らは、さきに、リード
ライトヘッドの後端にバックコアを固定し、このバック
コアに巻線を施すことにより、ヘッドの高出力化、小型
コンパクト化、巻線作業の能率アップなどができる旨を
提案している（昭和59年10月５日付の特許願）。

この提案によれば、バックコアに巻線を施し、かつ磁路
長を短くするため、巻線をフロント面側にできるだけ近
づけ、巻線がフロント側のジンバル以上にまで突き出し
はみ出してしまう。このため、巻線が外部の物と接触
し、損傷するという問題がある。

［II］発明の目的本発明の目的は、ヘッドの磁路長を短くし、磁気効力の
向上を図り、これにより高出力化を実現させ、しかもヘ
ッド全体を小型コンパクト化し、さらにヘッド組立工程
において巻線コイル挿入を容易にし、その上、なおか
つ、巻線の傷を防止できるフロッピーヘッドを提供する
ことにある。

［III］発明の開示このような目的は下記の本発明によって達成される。

すなわち本発明は、リードライトヘッドと、少なくとも
１つのイレーズヘッドとが２つのスライダー間に挟持さ
れており、前記リードライトヘッドは、ギャップを有するフロント
部と、このフロント部に連接する一対のサイドコアとを
有し、このリードライトヘッドの両サイドコア後端にバックコ
アを固定し、このバックコアに巻線を設け、前記サイドコア間に配置
し、さらにこの巻線の一部をスライダに設けた凹部内に収納
したフロッピーヘッドである。

［IV］発明の具体的構成以下、本発明の具体的構成について、詳細に説明する。

第１図〜第４図には本発明の実施例が示される。

第１図および第２図は、いわゆるラミネートタイプのフ
ロッピーヘッドについて本発明の実施例を示している。

この場合、リードライトヘッド21はフェライトなどの材
質よりなる。そして磁気記録媒体に摺接するフロント面
にはギャップ間隙0.3〜３μｍのギャップ材を介在させ
たギャップ211を有する。このリードライトヘッド21は
フロント摺接面とほぼ直角に連接して上方へ伸びる２本
のサイドコア2111、2112をもつ、コの字状のコアチップ
形状をなしている。リードライトヘッド21は厚さ60〜33
0μｍ程度の平板形状である。また摺接面の長さは３〜6
mm程度、サイドコア部の長さは３〜5mm程度とする。

さらにこのサイドコア2111,2112の後端部はリードライ
トヘッド21と好ましくは同じ材質からなるバックコア51
と固定接続される。そしてバックコア51にはリードライ
トヘッド用の巻線31が巻きつけられる。あるいはコイル
として挿入される。

通常、巻線の巻線数は100〜300ターン×２程度とする。

すなわち、コイル寸法としては径２〜5mm、巾２〜5mm程
度とする。

このように、本発明では、バックコア51に巻線31を設け
るので、巻線31をサイドコア部に設けるときと比較し
て、バックコア51をフロント面側にバックコア厚さ分近
づけることができ、また巻線のフロント面側端面もフロ
ント面側により一層近づけることができるのでこれらの
分サイドコア部2111,2112の長さを、短かくすることが
でき、トータルの磁路長が短かくなり、磁気効率が向上
する。

また、サイド側横方向への巻線のでっぱりもなくなるた
め、ヘッド自体も小型化する。

さらに、バックコア51がフロント面側に近づくため、フ
ロントバック間距離も小さくなり、ヘッドはさらに小型
化する。

巻線31の配設はバックコア51をサイドコア部2111,2112
の後端部に固定接続する前に挿入するか巻線すれば、組
立の作業性がきわめて良好となる。

バックコア51とサイドコア部2111,2112の固定接続方法
としては、樹脂付けを行ったり、ギャップ止めを行った
りすればよい。

このようにリードライトヘッド用巻線31を巻きつけたバ
ックコア51を固定接着したリードライトヘッド21は非磁
性チップ85と一体化される。一体化は通常接着剤やガラ
ス等を用いて行う。

非磁性チップ85は、リードライトヘッド21のフロント面
（摺接面）と同一の巾にてこれに連接するフロント面
と、このフロント面とほぼ直角に連接し、リードライド
ヘッド21のサイドコア部2112と当接するサイド部を有す
るＬ字状ないしコの字状等の平板形状として形成する。

なお、チップをＬ字状とする場合には内側サイドコア部
851はリードライトヘッド21の内側サイドコア部2112と
当接させる。

なお、非磁性チップ851の材質としてはチタン酸バリウ
ム、チタン酸カルシウム、チタン酸カリウム、チタン酸
ストロンチウムなどの非磁性セラミックス等が用いられ
る。

イレーズヘッドは１つのみでよいが、図示のように通常
２つ用いられる。

イレーズヘッド251、252は通常フェライトなどの材質か
らなり、それぞれ磁気記録媒体に摺接するフロント面に
ギャップ内隙２〜６μｍにてギャップ材を介在させたギ
ャップ2551、2552を有する。

さらに、このフロント面を有するフロント部の両端部
に、これとほぼ直角に連接して上方へ伸びる２本のサイ
ドコア部2510、2511を有する。

このようなイレーズヘッド251、252は通常厚さ0.06〜2m
m程度の平板形状であり、それぞれ、これと通常同一の
厚さの非磁性チップ811、812と一体化される。

そして、これらリードライトヘッド21、イレーズヘッド
251、252の各一体化体は、イレーズヘッド251、252がリ
ードライトヘッド21と一体化された非磁性チップ85を中
心にはさみ込んだ状態で一体化積層ラミネートされる。

そして各イレーズヘッド251、252の合計４本のサイドコ
ア部には、バックコア55を固定接続している。そしてバ
ックコア55にはイレーズヘッド用巻線35が巻きつけられ
る。

巻線数は、通常20〜100ターン程度とされる。すなわち
巻線コイル寸法としては、径２〜5mm、巾２〜5mm程度で
ある。イレーズヘッドの巻線35は、必ずしもバックコア
55を設けずにサイドコアに設けてもよいが、バックコア
55を付してそれに巻線を設ければ、ヘッドはより小型化
する。

巻線は、前記同様、コイル巻きないしコイル挿入によれ
ばよい。

バックコア55の材質はイレーズヘッドの材質と同一であ
るのが好ましいが、パーマロイ等の強磁性金属の薄板で
あってもよい。また図示のようにサイドコア部との固
定、接続方法としては、樹脂づけやバネ止めなどを用い
ればよい。

イレーズヘッド251、252と一体化される非磁性チップ81
1、812は、前記同様チタン酸バリウム、チタン酸カリウ
ム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムなど
の非磁性セラミックス等の材質からなる。そして、その
形状は、前記同様通常、Ｌ字状ないしコの字状をなす。

そして、そのフロント面はイレーズヘッド251、252のフ
ロント面と同一巾とし、これに連接する。

これら非磁性チップ811、812をコの字状とする場合、外
側のサイド部8111は後述のスライダ41、45を接する高さ
とし、また内側のサイド部8112はイレーズヘッド251、2
52と接する高さとすることが好ましい。これによりヘッ
ド強度が向上する。なお非磁性チップは、必ずしもコの
字状ではなく内側サイド部のみをもつＬ字状をなしてい
てもよい。

このようなリードライトヘッド21、非磁性チップ85の一
体化体と、イレーズヘッド251、252と非磁性チップ81
1、812の一体化体は、非磁性の接着剤を介し、ラミネー
トされる。

さらに、このラミネート積層体の両側平面をはさみ込む
ようにスライダ41,45が接着される。

このスライダ41,45は２層〜３層ラミネート体を固定補
強するために設けられたものである。

スライダ41,45の材質はチタン酸バリウム、チタン酸カ
リウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム
などの非磁性セラミックス等が用いられる。

スライダ形状としては、少なくともリードライトヘッド
用巻線31の収納用の凹部411を有するものである。

第１図〜第３図に示される例では、リードライトヘッド
用の巻線31を収納する凹部411と、イレーズヘッド用巻
線35を収納する凹部413を有する。

この他、凹部は、第４図に示されるように、両巻線を収
納しうる１つの凹部411として、両端部隔壁412、416に
てラミネート体と接着してもよい。

このような凹部は、より一層巻線31単面をフロント面側
に近づけて磁路長をより短くしたことによりヘッド強度
を高いものとし、かつ巻線を保護するために設けられる
ものである。

さらに詳しく述べると、本発明の巻線31は磁路長を短く
するために、よりフロント面側に近づける必要がある。
このとき、寸法規格上スライダ41、45を従来と同じよう
な矩形上のものとすることができないので、スライダ4
1、45は、巻線31の収納部分を一部切欠いて、その部分
以外のラミネート体等と固着するものである。

また、切欠いただけでは巻線31損傷の保護効果がないの
で、これをカバーするための凹部411とするものであ
る。

これにより、巻線31が保護され、かつ磁路長は従来の３
／４〜１／２まで短くでき、しかも接着強度は従来の１
／２〜３／４まで維持することができ、きわめて良好な
性能を発揮する。

なお、凹部411は、リードライトヘッド用巻線31を収納
保護すればよいが、イレーズヘッド用巻線35もバックコ
ア55に設け、この巻線35も凹部内に収納することが好ま
しい。従って、第１図、第２図の例では、第３図に示さ
れるような２つの凹部411、415を有する形状となってい
る。

この場合には凹部411、413の隔壁をなす412、414、416
が３ケ所でラミネート体と接層するので接着強度が向上
する。

このような巻線の一部、特に通常ジンバルよりフロント
面側にある部分で、外部の物と接触する可能性のあると
ころをスライダの凹部内に収納することにより、巻線の
損傷を防ぐことができる。

第５図および第６図には、バルクタイプのフロッピーヘ
ッドについての本発明の実施例を示している。

この場合、リードライトヘッド21は、前記同様、フェラ
イトなどの材質からなり磁気記録媒体に摺接するフロン
ト面に、前記同様のギャップ間隙および0.06〜0.3mm程
度のトラック巾のギャップ211を有する。

ギャップ211の長手方向両端部には非磁性材充填部711、
712を有しており、この非磁性材充填部711、712はギャ
ップ長を決定するものである。

この非磁性材充填部711、712を含むリードライトヘッド
21を作成するには、フロント面にギャップ長決定するた
めの溝を形成したコア半体をつきあわせたのち、ガラス
などの非磁性充填材を溝部に充填すればよい。

このリードライトヘッド21の厚さは、0.25〜5mm程度の
平板形状である。そしてこのリードライトヘッド21はコ
の字をなし、そのサイドコア部2111、2112の端部にバッ
クコア51が固定接続される。

このバックコア51の材質は前記同様、リードライトヘッ
ドと同じ材質であることが好ましい。

さらに、バックコア51には、リードライトヘッド用巻線
31が巻きつけられる。この巻線の巻線数およびサイズは
前記と同様である。

イレーズヘッド25は、やはりフェライトなどの材質から
なり、磁気記録媒体に摺接するフロント部にギャップ間
隙２〜６μｍからなる２つのギャップ2551、2552を有す
る。

このギャップ2551、2552は、中央部の非磁性材充填部75
を隔てて対称の位置関係にある。

この非磁性材充填部75は、通常前記のリードライトヘッ
ドのギャップ211のトラック巾と同一とされる。

この非磁性材充填部75を含むイレーズヘッド25の作り方
としては、中央部を研削したイレーズコア半体をつきあ
わせたのち、非磁性の充填部を充填すればよい。

そして、リードライトヘッド21およびイレーズヘッド25
は絶縁性のスペーサー６を介して一体化される。

バックコア55の固定接続、イレーズヘッド用巻線35の巻
きつけ、スライダ41、45の形状やその固定接続について
は、前述第１図および第２図にて説明したラミネートタ
イプの場合と同様である。

［Ｖ］発明の具体的効果本発明によれば、ヘッドの磁路長を従来の１／２〜３／
４まで短くすることが可能になり、磁気効率のアップに
よる高出力化を実現することができる。この場合、出力
上昇は２〜4dBとなる。そしてヘッドを小型コンパクト
化にできる。

そして、このような顕著な出力向上と小型化とは、バッ
クコアへの巻線という簡易な構造で実現する。

また、サイド部外側のでっぱりもなくなるため、これに
よっても小型化できる。

その上さらにヘッド組立工程のコイル挿入等が容易にな
り、組立作業能率の向上が期待できる。

また、バックコアに巻線を施す構造にすることにより、
従来と同様のスライダ形状では、スライダの接着強度が
下がってしまうという問題に対しても、スライダに巻線
収納凹部をつけ、凹部外にて接着することによって接着
強度を従来の３／４以上に保つことが出来る。

さらに、巻線を凹部に収納するので、巻線がスライダか
らはみ出し、巻線外部の物と接触し、破損するという事
故をなくすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例としてラミネートタイプのフロ
ッピーヘッドの斜視図を示し、第２図は第１図の底面図
を示すものである。第３図は第１図に示す部品であるスライダの形状を説明
するための拡大斜視図である。第４図は第３図とは別のスライダの形状を説明するため
の拡大斜視図である。第５図は本発明の別の実施例として、バルクタイプのフ
ロッピーヘッドの斜視図を示し、第６図は第５図の底面
図を示すものである。第７図は従来のラミネートタイプのフロッピーヘッドの
斜視図を示し、第８図は第７図の底面図を示すものであ
る。符号の説明 21……リードライトヘッド、 25,251,252……イレーズヘッド、 31……リードライトヘッド用巻線、 35……イレーズヘッド用巻線、 41,45……スライダ、 51,55……バックコア、６……非磁性スペーサ、 711,712,75……非磁性材充填部、 811,812,85……非磁性チップ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】リードライトヘッドと、少なくとも１つの
イレーズヘッドとが２つのスライダー間に挟持されてお
り、前記リードライトヘッドは、ギャップを有するフロント
部と、このフロント部に連接する一対のサイドコアとを
有し、このリードライトヘッドの両サイドコア後端にバックコ
アを固定し、このバックコアに巻線を設け、前記サイドコア間に配置
し、さらにこの巻線の一部をスライダに設けた凹部内に収納
したフロッピーヘッド。
【請求項２】前記イレーズヘッドはギャップを有するフ
ロント部と、このフロント部に連接する一対のサイドコ
アとを有し、このイレーズヘッドの両サイドコア後端に巻線を設けた
バックコアを固定して、両サイドコア間に巻線を配置
し、この巻線の一部をスライダに設けた凹部内に収納した特
許請求の範囲第１項に記載のフロッピーヘッド。