JPH0663382A - 水熱合成方法 - Google Patents

水熱合成方法

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JPH0663382A
JPH0663382A JP22578192A JP22578192A JPH0663382A JP H0663382 A JPH0663382 A JP H0663382A JP 22578192 A JP22578192 A JP 22578192A JP 22578192 A JP22578192 A JP 22578192A JP H0663382 A JPH0663382 A JP H0663382A
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JP
Japan
Prior art keywords
hydrothermal synthesis
reaction
physical quantity
soln
closed pressure
Prior art date
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Pending
Application number
JP22578192A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Tsuji
慎二 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH0663382A publication Critical patent/JPH0663382A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】水熱合成反応を精度良く制御可能とする。 【構成】水熱合成中の密閉圧力容器1内の反応溶液3の
pHに関連する物理量を検出し、その物理量に基づいて
反応溶液3の加熱温度を制御することを特徴とする。p
Hを基準として反応溶液の温度を制御することにより、
目的とする結晶を確実に、かつ容易に合成することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物質の合成法あるいは
結晶の成長法として利用されている水熱合成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】水熱合成方法は、高温の水とくに高温高
圧の水の存在下に行われる物質の合成および結晶成長法
と定義され、各種分野で利用されている。水熱合成法に
よれば、常法では得られない結晶成長、結晶形状及び結
晶相の安定化が得られるため、例えば自動車内燃機関用
の浄化触媒として利用可能な各種セラミックスの合成を
水熱合成法で行うことが検討されている。そして、これ
により耐熱性、吸着特性、浄化特性などの触媒性能の向
上、あるいは将来の低燃費・低エミッションエンジン用
の低コストの触媒の新規開発などが期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】触媒材料を水熱合成法
で合成する場合、得られる結晶の形状及び結晶相を最適
に制御する必要がある。すなわち、耐熱性を向上させる
ためには高温型の結晶相を選択的に生成させる必要があ
る。また、吸着特性や浄化特性を向上させるためには、
多孔質結晶としさらにその孔径を拡大することが望まれ
る。
【0004】ところが水熱合成法においては、反応容器
内の様子を目視することができず、反応の制御は加熱温
度、圧力及び反応時間の3種類の条件を試行錯誤的に制
御することで行っている。そのため反応が不十分で収率
が低かったり、逆に必要以上に反応時間を長くしてしま
う場合もあった。本発明はこのような事情に鑑みてなさ
れたものであり、水熱合成反応を精度良く制御可能とす
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の水熱合成方法は、密閉圧力容器内で合成原料を水と
ともに加熱して水熱合成を行う水熱合成方法において、
水熱合成中の密閉圧力容器内の反応溶液のpHに関連す
る物理量を検出し、その物理量に基づいて反応溶液の加
熱温度を制御することを特徴とする。
【0006】pHに関連する物理量とは、pHそのもの
でもよいし、pHに相当する電位差であってもよい。た
だ、pH電極は60℃以上になると寿命が極端に短くな
るので、反応温度が60℃以上の一般の水熱合成におい
ては、白金電極などを利用できるpHに相当する電位差
を用いることが望ましい。本発明の水熱合成方法は、反
応により密閉圧力容器内の反応溶液のpHが変化する系
であれば、特に制限なく用いることができる。
【0007】
【作用】本発明の水熱合成方法では、水熱合成反応途中
の反応溶液のpHの変化を検出し、その検出値に基づい
て加熱温度を制御する。すなわち予め目的とする反応の
進行に沿ったpH変化を求めておき、pHの変化が目的
とする変化量より小さい場合は加熱温度を高めて反応を
促進させる。またpHの変化が目的とする変化量より大
きい場合は、加熱温度を低めて反応を抑制する。そして
pHが目的とする値となったら、反応が完了したと判断
され、加熱を終了する。
【0008】水熱合成法においては、反応溶液のpH
が、生成する結晶の大きさ、形状、成長速度さらには生
成する結晶相の種類に大きく影響するので、本発明のよ
うにpHを基準として反応溶液の温度を制御することに
より、目的とする結晶を確実に、かつ容易に合成するこ
とができる。
【0009】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。図1
に本実施例で用いた水熱合成装置の構成説明図を示す。
この水熱合成装置は、密閉圧力容器1と制御装置2とか
ら構成されている。密閉圧力容器1は、反応溶液3が入
れられる容器本体10と、容器本体10の上端開口を開
閉し容器本体10と密閉状態で固定される蓋11と、蓋
11に回転自在に保持され容器本体10内の反応溶液3
を攪拌する攪拌羽根12と、蓋11に保持され反応溶液
3の温度を検出する熱電対13と、蓋11に保持され反
応溶液3のpHに相当する電位差を検出する白金電極1
4とから構成されている。
【0010】この密閉圧力容器1は、容器本体10を外
部から加熱するヒータ15をもつ電気炉16内に配置さ
れている。制御装置2は、コンピュータからなる演算判
断部20と、演算判断部20へ熱電対13及び白金電極
14の検出信号を入力するインタフェース21と、演算
判断部20からの出力信号によりヒータ15を制御する
SCR制御器22とから構成されている。
【0011】図2に演算判断部20の処理内容のフロー
チャートを示す。先ずステップ201ではキーボードか
ら、水熱合成前の反応溶液のpHに相当する電位差の目
的値Xと、水熱合成中の反応溶液のpHに相当する電位
差の単位時間当たりの変化量の目的値Yと、水熱合成完
了時の反応溶液のpHに相当する電位差の目的値Zが演
算判断部20に入力され、演算判断部20で記憶され
る。
【0012】次にステップ202では、その時点におけ
る反応溶液のpHに相当する電位差Wi が、白金電極1
4から演算判断部20に入力される。初回のみWi は目
的値Xと比較され、もしWi がXと等しくなかったら反
応溶液の組成が再調製される処理が行われる。そしてW
i =Xとなった時点で次のステップへ進む。ステップ2
03では、Wi と、Wi より単位時間前の検出信号W
i-1 との差B(単位時間当たりのpHの変化量に相当す
る電位差の変化量B=Wi −Wi-1 )が演算される。
【0013】そしてステップ204では、Bの値と記憶
されたYの値とが比較される。Y=Bのときは目的どお
りの反応が進行しているのであるから、ステップ205
で加熱制御の変更無しと判断され、ステップ207では
SCR制御器22は何もせずステップ208へ進む。ス
テップ204でY>B(単位時間当たりのpHの変化量
が目的値より小さい)である場合には、ステップ206
で反応が充分進行していないと判断され昇温速度を大き
くするために、ステップ207でSCR制御器22がヒ
ータ15への供給電力を増大し、Y=Bとなるように制
御する。
【0014】またステップ204でY<B(単位時間当
たりのpHの変化量が目的値より大きい)である場合に
は、ステップ206で反応が進み過ぎていると判断され
昇温速度を小さくするために、ステップ207でSCR
制御器22がヒータ15への供給電力を低減し、Y=B
となるように制御する。そしてステップ208では、W
i と記憶された目的値Zとが比較され、Z<W i 又はZ
>Wi の場合にはステップ202へ戻って処理を繰り返
し、Z=Wi であれば反応が終了したと判断されて加熱
をOFFとし水熱合成を終了する。 (実施例)上記のように構成された水熱合成装置を用
い、SAPO(シリコンアミノフォスフェート)結晶を
得ることを目的として以下のように水熱合成を行った。
【0015】アルミニウムイソプロポキシド62g重量
部、リン酸19ml重量部、シリカゾル18ml、水酸
化テトラエチルアンモニウム117ml及び水120m
lを秤量し、容器本体10内に投入して蓋11を密閉す
る。そして攪拌羽根12で攪拌を開始し、キーボードか
らpH値としてX=6.5、Y=0.2及びZ=9.5
の値を入力して水熱合成を開始する。
【0016】図2のフローチャートに従って反応制御が
自動的に行われ、結晶が合成された。この結晶は、X線
回折装置、電子顕微鏡などの機器分析の結果、目的とす
るSAPO−34単一の均一な微細結晶であることが確
認された。なお、反応時間は48時間、反応温度は19
0℃であった。 (比較例)一方、実施例と同一の原料を用い、従来の加
熱方法(実施例の原料をテプロンライニング容器に入れ
て、温度を200℃にセットし、昇温速度を経験から毎
時50℃で一定にして加熱する。保持時間はSAPO−
34の結晶が生成されると思われる時間をセットする。
経験的にはおよそ72〜120時間である。)で加熱し
て水熱合成を行った。その結果反応時間は約120時間
と実施例に比べて長く、得られた結晶はSAPO−34
以外に不純物としてのSAPO−5も生成し、純度が低
く結晶の大きさも不均一であった。
【0017】
【発明の効果】すなわち本発明の水熱合成方法によれ
ば、反応を精度よく制御することが可能となる。したが
って例えば触媒材料を合成するのに本発明を用いれば、
結晶成長、結晶形状及び結晶相を精度良く制御して目的
とするものを合成できるので、各種特性に優れた触媒材
料を低コストで製造することができる。
【0018】そして本発明によれば、水熱合成時の容器
内の反応溶液の状態がモニターできるので、最適な条件
を設定することができ、製造工数の低減を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で用いた水熱合成装置の構成
説明図である。
【図2】図1の水熱合成装置の演算判断部の処理内容を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:密閉圧力容器 2:制御装置 10:容器本体 11:蓋 1
2:攪拌羽根 13:熱電対 14:白金電極 1
5:ヒータ 20:演算判断部 21:インタフェース 2
2:SCR制御器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉圧力容器内で合成原料を水とともに
    加熱して水熱合成を行う水熱合成方法において、 水熱合成中の該密閉圧力容器内の反応溶液のpHに関連
    する物理量を検出し、該物理量に基づいて該反応溶液の
    加熱温度を制御することを特徴とする水熱合成方法。
JP22578192A 1992-08-25 1992-08-25 水熱合成方法 Pending JPH0663382A (ja)

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JP22578192A JPH0663382A (ja) 1992-08-25 1992-08-25 水熱合成方法

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JPH0663382A true JPH0663382A (ja) 1994-03-08

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001025150A1 (en) * 1999-10-01 2001-04-12 Pop, Grigore Process for the synthesis of silicoaluminophosphate molecular sieves
CN105964215A (zh) * 2016-07-06 2016-09-28 盐城工学院 水热合成装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001025150A1 (en) * 1999-10-01 2001-04-12 Pop, Grigore Process for the synthesis of silicoaluminophosphate molecular sieves
WO2001025151A1 (en) * 1999-10-01 2001-04-12 Exxon Chemical Patents, Inc. Process for the synthesis of silicoaluminophosphate molecular sieves
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