JPH0662743A - ホワイトチョコレート様食品 - Google Patents

ホワイトチョコレート様食品

Info

Publication number
JPH0662743A
JPH0662743A JP4244127A JP24412792A JPH0662743A JP H0662743 A JPH0662743 A JP H0662743A JP 4244127 A JP4244127 A JP 4244127A JP 24412792 A JP24412792 A JP 24412792A JP H0662743 A JPH0662743 A JP H0662743A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
white chocolate
food
parts
fatty acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4244127A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiko Kamuro
芳子 禿
Hideki Baba
秀樹 馬場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Oil Co Ltd
Original Assignee
Fuji Oil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Oil Co Ltd filed Critical Fuji Oil Co Ltd
Priority to JP4244127A priority Critical patent/JPH0662743A/ja
Publication of JPH0662743A publication Critical patent/JPH0662743A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Confectionery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】果汁、フルーツ類、クリームなどの含水食品が
もつ天然の色彩や風味が付与されていて、口溶け、食感
なども極めて良好であり、かつ水分を混合しても乳化状
態が油中水型に安定した、成形可能でコーティングにも
使用できるホワイトチョコレート様食品を提供するこ
と。 【構成】油脂、乳固形分、糖類、低HLBの蔗糖脂肪酸
エステルを必須成分として配合し、常法通りロール掛
け、コンチング処理して、乳固形分と糖類との比率(乳
固形分/糖類)が重量比で0.45以下であるホワイト
チョコレート生地を製造する。該ホワイトチョコレート
生地と果汁、フルーツ類、クリームなどの含水食品を混
合し、油中水型の水分含量2重量%以上50重量%以下
のホワイトチョコレート様食品を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、水性成分及び特定の
乳化剤を含有した、含水ホワイトチョコレート様食品に
関する。
【0002】
【従来の技術】
(1) 発明の背景 チョコレート類は成形してそのまま食したり、ケーキ
類、ビスケット/クッキー類などのコーティングなどに
使用されてたりしている。チョコレート類のなかでもホ
ワイトチョコレートにおいては、各種フルーツ類やコー
ヒーなどの風味や色を自由自在に付与できるので、ブラ
ックチョコレートやスィートチョコレートなどのカカオ
マス、ココアパウダーを含有するチョコレート類よりも
バラエティーにとんだものを製造することができる。こ
ういった風味付け、色付けには、従来、フリーズドライ
粉末、色素、香料などを使用していた。
【0003】(2) 従来技術の問題点 しかし、フリーズドライ粉末、色素、香料などを添加し
ても、天然の風味を出すことはできず、また、口溶け、
食感などにおいても満足のいくものは得られなかった。
【0004】そこで、天然の果汁等の含水物をホワイト
チョコレートに混合する試みもされてはいるが、水分含
量が少なすぎると風味が付与されなかったりボテたり
し、多すぎると水中油型に転相してしまうので成形した
り、コーティングしたりすることは不可能である。
【0005】特開昭55─19075号では、水分含量
を抑えるため果汁を濃縮したものを乳化してホワイトチ
ョコレートに少量添加しているが、濃縮果汁のみしか使
用することができないばかりでなく、十分に風味や色彩
を呈する量添加することも不可能であった。また、果汁
中の残存水分、固形分、酸の安定化を計るために油や乳
化剤、安定剤などを多量混合しなければならなかった。
【0006】一方、水分を多量含有できるものとして
は、チョコレート生地とクリーム類とを混合して製造さ
れる、いわゆる、ガナッシュがある。ガナッシュは水中
油型であるため柔らかく口溶けも良好であるが、乳化系
が水中油型であるため、使用工程中に水分が少しでも変
化すると乳化状態が壊れて離水してしまう。また、冷却
してもべとつくので成形することは不可能であり、コー
ティングに使用した場合にも、乾きが悪く包装紙にべと
つくという欠点を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、果汁、フルーツ類、クリームなどの含水
食品がもつ天然の色彩や風味が付与されていて、口溶
け、食感なども極めて良好であり、かつ水分を混合して
も乳化状態が油中水型に安定した、成形可能でコーティ
ングにも使用できるホワイトチョコレート様食品を提供
する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1) 概念 通常のホワイトチョコレートは、水分の混入が2%を超
えると油脂分と同量程度含有される乳固形分及び砂糖な
どの固形分が水分を吸収し、凝集を起こして増粘してし
まう。本発明者らは、乳化剤として低HLBの蔗糖脂肪
酸エステルを混合することによって乳化が安定すること
を見出したが、さらに品質の良いものを製造するために
鋭意研究を続けた。その結果、固形分中での乳固形分と
糖類(乳固形分/糖類)比率を重量比で0.45以下とする
ことによって固形分の凝集を抑制できるという知見を得
た。
【0009】(2) 概要 この発明に係るホワイトチョコレート様食品は、油脂、
乳固形分、糖類、主要な結合脂肪酸の炭素原子数が20
〜26である低HLBの蔗糖脂肪酸エステルを含有し、
乳固形分と糖類の比率(乳固形分/糖類)が重量比で
0.45以下であるホワイトチョコレート生地と、水性
成分とを混合した油中水型の乳化組成物であって、該乳
化組成物中の水分含量が2重量%以上50重量%以下で
あることを特徴とする。
【0010】以下、発明を構成する諸要素などについて
項分けして説明する。 (3) ホワイトチョコレート生地 この発明のホワイトチョコレート生地は、油脂、乳固形
分、糖類、乳化剤などから構成されている。チョコレー
ト生地は、常法通りロール掛けコンチング処理して得ら
れる。なおカカオマス、ココアパウダーは一切含有しな
い。
【0011】(イ) 油脂 油脂としては、一般にカカオ脂、カカオ代用脂などを単
独で、あるいは混合して使用する。カカオ代用脂として
はテンパリング型、ノンテンパリング型のどちらの型も
使用できるが、成形してそのまま食するのであれば、風
味の点からテンパリング型の油脂の方が好ましい。また
コーティング用として使用するのであれば、作業上ノン
テンパリング型の油脂の方が好ましく、コーティング後
の艶を良くするには、液油と極度硬化油を組み合わせて
使用するのが好ましい。油脂は、粘性、風味を考慮して
ホワイトチョコレート生地中の油分が40〜55重量%とな
るように配合するのがよい。40重量%より少ないと安定
な油中水型の乳化系にならず、55重量%を超えると風味
が油っぽくなる。
【0012】(ロ) 乳固形分及び糖類 一般的に乳固形分としては、全脂粉乳、脱脂粉乳などが
使用できる。糖類としては砂糖、オリゴ糖、マルトース
などが使用できるが、溶解度の低い乳糖などは使用を避
けたほうがよい。乳固形分と糖類(固形分換算) の比率
(乳固形分/糖類)は重量比で0.45以下であるように配
合することが必要である。比率が上限を超えると乳化系
を安定な油中水型に維持することができない。なお乳固
形分は0であってもよいが、甘味が強くなりすぎるので
少量加えたほうがよい。ホワイトチョコレート生地中の
乳固形分と糖類の割合が上記範囲内であれば、その後水
性成分を混合する際に乳固形分、糖分を含有する食品を
使用しても何ら差し支えない。
【0013】(ハ) 乳化剤 乳化剤としては、主要な結合脂肪酸が炭素原子数20〜26
である低HLBの蔗糖脂肪酸エステルを使用する。HL
Bとしては1〜3程度のものが好ましい。蔗糖脂肪酸エ
ステルを添加する場合、脂肪酸エステルは飽和よりも不
飽和であるほうが好ましく、特にエルカ酸(炭素原子数
22個の不飽和脂肪酸) が有効である。主要な結合脂肪酸
の炭素原子数が上記範囲外では効果を得難い。上記乳化
剤の他、例えばポリグリセリン縮合リシノレイン酸エス
テル、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレ
ングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポ
リグリセリン脂肪酸エステル等の一種または二種以上を
併用してもよい。乳化剤はホワイトチョコレート生地に
対する含量が0.1 〜3重量%となるように添加するのが
適当である。
【0014】(4) 水性成分 水性成分としては、果汁、濃縮果汁、各種フルーツ類、
あるいは各種フルーツ類をペースト状にしたもの、ジャ
ム、天然蜂蜜、天然のクリーム類あるいは牛乳等の他に
従来種々開発されてきた動植物性油脂等を使用したクリ
ーム類、濃縮乳、洋酒、コーヒー等が例示できる。ま
た、これらの一種または二種以上を併用してもよい。濃
縮物や糖度の高いものは多量添加できるので、風味付与
の点から水性成分としてより好ましいと考えられる。水
性成分は上記含水食品を、ホワイトチョコレート様食品
全体の水分含量が2重量%以上50重量%以下となるよう
に混合する。下限未満ではチョコレートが硬くなり食感
が良くない。上限以上では乳化破壊が起こりやすくな
る。
【0015】なお、コーティング用としては、コーティ
ング後の乾きの点からホワイトチョコレート様食品全体
の水分含量が2〜10重量%程度であるのが好ましく、10
重量%を超えると、ナッペ、サンド用として使用するこ
ともできる。また、成形してそのまま食する場合、水分
含量は2重量%以上50重量%以下であれば何重量%であ
ってもよいが、水分含量が多いほど、特に10重量%以上
で、より水々しく、柔らかい食感のものを製造すること
ができる。
【0016】(5) 製法 この発明のホワイトチョコレート用食品の一般的な製法
を以下に示す。先ず、上記のホワイトチョコレート生地
の原材料を常法通りロール掛けコンチング処理して得た
ホワイトチョコレート生地を加熱融解し、果汁などの水
性成分を加え、混合乳化して油中水型に乳化させる。乳
化の手段は特に限定するものではないが、両成分を合わ
せた後は速やかに全体が均一になるよう混合攪拌するの
が好ましい。
【0017】このようにして得たホワイトチョコレート
様食品は、ノンテンパリング型の油脂を使用する時には
そのまま、テンパリング型の油脂を使用する時には、さ
らにテンパリング処理を行った後、モールド成形した
り、平らな容器に流し込み冷却固化させた後、ピアノ線
でカットしたり、型ぬきで成形したりすればそのまま食
することができる。またケーキ類、ビスケット/クッキ
ー類、シュークリームまたは、アイスクリーム等の冷菓
類等へなどにコーティングしたり、同時充填やスプレー
掛けしたりすることもできる。
【0018】なお、必要に応じてこの発明のホワイトチ
ョコレート様食品に、リンゴ酸やクエン酸等の酸、香料
を適宜添加しても差し支えない。
【0019】この発明のホワイトチョコレート様食品
は、果汁、フルーツ類、クリームなどの天然の風味が十
分付与され、色彩豊かである。さらに水分含有をして
も、べとつくことなく成形してそのまま食することがで
き、たいへん水々しく、低温でも柔らかい食感を保って
いる。またケーキ類などにコーティングすると、コーテ
ィング後の乾きが速く、艶も出る。
【0020】
【実施例】以下、実施例により発明実施の態様及び結果
を説明するが、例示は単に説明用のもので、発明思想の
制限又は限定を意味するものではない。なお部及び%は
いずれも重量基準である。
【0021】(実施例1)油脂(カカオ脂9部、植物性
油脂34部を混合したテンパリング型油脂) 43部、脱脂粉
乳11部、砂糖46部(乳固形分/糖類=0.24) 、HLB2
の蔗糖脂肪酸エステル(主要結合脂肪酸:エルカ酸)1
部から成る配合にて常法に従い油分43.5%、融点34.5℃
のホワイトチョコレート生地を製造した。このホワイト
チョコレート生地77部を45℃に加温し、市販のストロベ
リーピューレ15部、ストロベリーペースト4部、ストロ
ベリーリキュール4部、リンゴ酸0.2 部を加え均一に混
合して、水分17%のホワイトチョコレート様食品を製造
した。また、これを−20℃で凍結して食しても、冷感が
あり、口溶け良いものであった。
【0022】かくして得たホワイトチョコレート様食品
は、その乳化型を通電により調べた結果、油中水型であ
った。さらにテンパリング処理を行った後5℃で冷却
し、ピアノ線でカットして成形した。色彩、風味は良
く、食するとたいへん水々しく、口溶けも良かった。
【0023】(実施例2)油脂(カカオ脂7部、植物性
油脂38部を混合したノンテンパリング型油脂)45部、脱
脂粉乳8部、砂糖47部(乳固形分/糖類=0.17)、HL
B2の蔗糖脂肪酸エステル(主要結合脂肪酸:エルカ
酸)1部、HLB7の蔗糖脂肪酸エステル(主要結合脂
肪酸:ステアリン酸)0.5 部から成る配合にて常法に従
い油分45%、融点35℃のホワイトチョコレート生地を製
造した。このホワイトチョコレート生地71.5部を45℃に
加温し、市販のマーマレード10部、オレンジピューレ14
部、濃縮オレンジ果汁2部、オレンジキュラソー2.5 部
を均一に混合して、水分19%のホワイトチョコレート食
品を製造した。
【0024】かくして得たホワイトチョコレート様食
品、その乳化型を通電により調べた結果、油中水型であ
った。これを5℃で冷却して型ぬきで成形した。色彩、
風味は良く、食するとたいへん水々しく、口溶けも良か
った。また、これを−20℃で凍結して食しても、冷感が
あり、口溶け良いものであった。
【0025】(実施例3)油脂(カカオ脂3部、植物性
油脂44部を混合したノンテンパリング型油脂) 43部、全
脂粉乳14部、砂糖39部(乳固形分/糖類=0.36)、HL
B2の蔗糖脂肪酸エステル(主要結合脂肪酸:エルカ
酸)1.5 部、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステ
ル)0.2 部から成る配合にて常法に従い油分50%、融点
32.5℃のホワイトチョコレート生地を製造した。このホ
ワイトチョコレート生地95部を40〜45℃に加温し、市販
のコアントロー5部を加え均一に混合して、水分5%の
ホワイトチョコレート様食品を製造した。
【0026】かくして得たホワイトチョコレート様食品
は、その乳化型を通電により調べた結果、油中水型であ
った。また、水溶性色素で着色し、顕微鏡で観察した結
果、水滴粒子が分散しているのが確認できた。色彩、風
味は良く、食するとたいへん水々しく、口溶けも良かっ
た。これをバターケーキにコーティングして20℃で固化
させたところ5分程度で乾き、ひび割れなども起こらな
かった。
【0027】(実施例4)油脂(カカオ脂3部、植物性
油脂44部を混合したノンテンパリング型油脂)47部、全
脂粉乳及び脱脂粉乳を合計14部、砂糖39部(乳固形分/
糖類=0.36)、HLB2の蔗糖脂肪酸エステル(主要結
合脂肪酸:エルカ酸)1.5 部、HLB7の蔗糖脂肪酸エ
ステル(主要結合脂肪酸:ステアリン酸)0.5 部から成
る配合にて常法に従い油分49.5%、融点20℃のホワイト
チョコレート生地を製造した。このホワイトチョコレー
ト生地90部を35〜40℃に加温し、市販のストロベリージ
ャム10部を加え均一に混合して、水分5%のホワイトチ
ョコレート様食品を製造した。
【0028】かくして得たホワイトチョコレート様食品
は、その乳化型を通電により調べた結果、油中水型であ
った。また、水溶性色素で着色し、顕微鏡で観察した結
果、水滴粒子が分散しているのが確認できた。色彩、風
味は良く、食するとたいへん水々しく、口溶けも良かっ
た。これをスポンジケーキに生クリームをナッペした生
ケーキにコーティングし5℃で固化させたところ3分程
度で乾き、ひび割れなども起こらなかった。
【0029】(実施例5)油脂(カカオ脂3部、植物性
油脂52部を混合したノンテンパリング型油脂)55部、全
脂粉乳及び脱脂粉乳を合計9部、砂糖36部(乳固形分/
糖類=0.25)、HLB2の蔗糖脂肪酸エステル(主要結
合脂肪酸:エルカ酸)1.5 部から成る配合にて常法に従
い油分55%、融点16℃のホワイトチョコレート生地を製
造した。このホワイトチョコレート生地80部を35〜40℃
に加温し、市販のラズベリージャム20部を加え均一に混
合して、水分10%のホワイトチョコレート様食品を製造
した。
【0030】かくして得たホワイトチョコレート様食品
は、その乳化型を通電により調べた結果、油中水型であ
った。また、水溶性色素で着色し、顕微鏡で観察した結
果、水滴粒子が分散しているのが確認できた。このホワ
イトチョコレート様食品をアイスクリームバーにコーテ
ィングしたところ、20秒で乾き、ひび割れなども起こら
なかった。−20℃で凍結して食しても、風味が良く、口
溶けも良いものであった。
【0031】(比較例1)実施例1において、脱脂粉乳
26部、砂糖29部(乳固形分/糖類=0.90)とした以外は
全て同様にして実施したところ、得られたホワイトチョ
コレートは、水分17%であった。このホワイトチョコレ
ートは水中油型であり成形することができなかった。
【0032】(比較例2)実施例2において、HLB2
の蔗糖脂肪酸エステルを使用せず、他は全て同様にして
実施したところ、得られたホワイトチョコレートは、水
分19%であった。このホワイトチョコレートは油が分離
し、乳化破壊をおこしていた。
【0033】(比較例3)実施例3において、全脂粉乳
14部、脱脂粉乳12部、砂糖29部(乳固形分/糖類=0.9
6)とした以外は全て同様にして実施したところ、得ら
れたホワイトチョコレートは、水分5%であった。この
ホワイトチョコレートをバターケーキにコーティングし
ようとしたが、粘度が高く、ボテてコーティングできな
かった。なお水溶性色素で着色し、顕微鏡で観察した結
果、水滴粒子の分散は確認できず、全体に薄くぼやけて
いた。
【0034】(比較例4)実施例4において、HLB2
の蔗糖脂肪酸エステルを使用せず、他は全て同様にして
実施したところ、得られたホワイトチョコレートは、水
分5%であった。このホワイトチョコレートをバターケ
ーキにコーティングしようとしたが、粘度が高く、ボテ
てコーティングできなかった。なお水溶性色素で着色
し、顕微鏡で観察した結果、水滴粒子の分散は確認でき
ず、全体に薄くぼやけていた。
【0035】
【作用】通常のホワイトチョコレートに水分を混合する
と、ホワイトチョコレート中の乳固形分、糖類等の固形
分が水分を吸収することによって凝集し、増粘してしま
う。低HLBの蔗糖脂肪酸エステルは、固形分と水分と
の界面に存在して両者の接触を妨げるため、これをホワ
イトチョコレートに混合することによって、固形分の凝
集、増粘はある程度抑制される。しかし攪拌、加温、冷
却などが必要な製造時に、固形分と水分との接触がおこ
りうるので完全に抑制することは困難である。固形分
中、糖類は低HLBの蔗糖脂肪酸エステルの存在下で水
分と接触し、溶解しても油中に分散するので油中水型と
なるが、乳固形分は、乳蛋白のもつ乳化能のためか、低
HLBの蔗糖脂肪酸エステルの存在下であっても、水分
に接触すると分散せず連続相になっていき、水中油型に
転相する。そこで油中水型の乳化系に影響を及ぼさない
糖類を増加させ、乳固形分を減少させると、固形分と水
が接触しても、乳化系を安定な油中水型に維持すること
ができるのではないかと考えられる。
【0036】
【発明の効果】以上、この発明により、果汁、フルーツ
類、クリームなどの含水食品がもつ天然の色や風味をホ
ワイトチョコレートに十分付与することが可能になった
のであり、これによって、色彩豊かで、風味、口溶け、
食感の良い、成形可能でコーティング用としても使用で
きるバラエティーにとんだホワイトチョコレート様食品
を提供できるようになったのである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油脂、乳固形分、糖類、主要な結合脂肪
    酸の炭素原子数が20〜26である低HLBの蔗糖脂肪
    酸エステルを含有し、乳固形分と糖類の比率(乳固形分
    /糖類)が重量比で0.45以下であるホワイトチョコ
    レート生地と、水性成分とを混合した油中水型の乳化組
    成物であって、該乳化組成物中の水分含量が2重量%以
    上50重量%以下であるホワイトチョコレート様食品。
JP4244127A 1992-08-19 1992-08-19 ホワイトチョコレート様食品 Pending JPH0662743A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4244127A JPH0662743A (ja) 1992-08-19 1992-08-19 ホワイトチョコレート様食品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4244127A JPH0662743A (ja) 1992-08-19 1992-08-19 ホワイトチョコレート様食品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0662743A true JPH0662743A (ja) 1994-03-08

Family

ID=17114169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4244127A Pending JPH0662743A (ja) 1992-08-19 1992-08-19 ホワイトチョコレート様食品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0662743A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0980650A1 (en) * 1998-03-02 2000-02-23 Fuji Oil Company, Ltd. Process for producing water-containing chocolates
WO2002080692A1 (fr) * 2001-03-30 2002-10-17 Fuji Oil Company, Limited Procede de production de chocolats contenant de l'eau
US7186435B2 (en) 2000-06-14 2007-03-06 Nestec S.A. Milk chocolate containing water
JP2013074820A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Meiji Co Ltd 油中水型含水チョコレート

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0980650A1 (en) * 1998-03-02 2000-02-23 Fuji Oil Company, Ltd. Process for producing water-containing chocolates
EP0980650A4 (en) * 1998-03-02 2004-06-30 Fuji Oil Co Ltd METHOD FOR PRODUCING WATER-CONTAINING CHOCOLATE
US7186435B2 (en) 2000-06-14 2007-03-06 Nestec S.A. Milk chocolate containing water
WO2002080692A1 (fr) * 2001-03-30 2002-10-17 Fuji Oil Company, Limited Procede de production de chocolats contenant de l'eau
JPWO2002080692A1 (ja) * 2001-03-30 2004-07-22 不二製油株式会社 含水チョコレート類の製造法
JP2013074820A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Meiji Co Ltd 油中水型含水チョコレート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5120566A (en) Process for producing water-containing chocolate
DE69836541T2 (de) Beschichtung von gefrorener Süsspeisen
US5126160A (en) Aqueous foaming compostion and method for homogenizingly incorporating water into lipophilic materials
EP0256561B1 (de) Süssware und Verfahren zu deren Herstellung
DE69907399T2 (de) Weicher Überzug für Eiskonfekt
US4049832A (en) High fat, fortified, marshmallow based food bar
WO1985002757A1 (en) Fruit containing chocolate products and process for their preparation
KR20010041978A (ko) 동결건조식품 및 그 제법
AU616585B2 (en) A cream-containing chocolate and a method for producing it
JP3319716B2 (ja) 含水チョコレート類の製造法
JP2000139352A (ja) 含水チョコレート類
JPH03228642A (ja) 乳化組成物およびその製造方法
JP3010948B2 (ja) 含水チョコレート類
DE3727680C2 (ja)
JPH0662743A (ja) ホワイトチョコレート様食品
JP4390376B2 (ja) 水中油型乳化チョコレート類及びこれを用いた複合食品
JP2720747B2 (ja) 含水チョコレートの製造法
JPH09140332A (ja) 油中水型含水チョコレート類
JPH03151831A (ja) 含水チョコレート類の製造法
JP3663986B2 (ja) 含水チョコレート類の製造法
JPH06237694A (ja) 含水チョコレートの製造法
JPH07114631B2 (ja) 起泡性チヨコレ−ト加工食品の製造法
JP2950191B2 (ja) 油脂組成物及びそれを含む水中油型乳化物
JP2003052310A (ja) チョコレート冷菓及びこれに用いるチョコレート冷菓ミックス
JPH0783678B2 (ja) フロ−ズンデザ−ト用コ−ティング組成物