JPH0662686B2 - 複合樹脂の製造法 - Google Patents

複合樹脂の製造法

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JPH0662686B2
JPH0662686B2 JP24254885A JP24254885A JPH0662686B2 JP H0662686 B2 JPH0662686 B2 JP H0662686B2 JP 24254885 A JP24254885 A JP 24254885A JP 24254885 A JP24254885 A JP 24254885A JP H0662686 B2 JPH0662686 B2 JP H0662686B2
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芳輝 景山
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三菱油化株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、複合樹脂の製造法に関するものである。
本発明の方法によれば、粒子状充填材微粒子を高分散化
した状態で含有する複合樹脂が得られる。
本発明の方法により得られる複合樹脂を用いると、機械
的、光学的、電気的などの特性に優れた性質を有する産
業上有用な材料が提供可能となる。
先行技術 一般に、合成樹脂に粒子状充填材を添加して複合樹脂と
する試みは光学的、電気的性質等の特性、機能性に注目
していろいろ行なわれている。
しかし、粒径の極めて小さい微粒子状の充填材は、粒径
の大きな充填材に比較して表面が活性のため、凝集等が
おこりやすく高分散化が難しい、また不安定であるた
め、実用的な取扱いが難かしいなどの難点がある。
一方、微粒状の圧電性セラミツクスを合成樹脂に配合し
て圧電膜を調製する場合等、合成樹脂に微粒子状充填材
を添加して合成樹脂に機能を付与することが行なわれて
おり、近年性能向上のために、益々極小粒子を高分散化
することが要請されている。
しかし、混練等の通常の複合化技術では、微粒子の凝集
エネルギーのために、微粒子状の高分散化は起らず、樹
脂内においても凝集した状態で存在する。
発明の概要 本発明は、上記の問題に鑑み鋭意研究の結果、特定の方
法によつて複合化することによつて、微粒子状に高分散
化した複合樹脂が得られることを見出し、本発明を完成
した。
即ち、本発明は、微粒状充填材粒子又はその凝集物の表
面にカチオン重合用開始剤又はアニオン重合用開始剤を
担持し、これに重合性単量体を接触せしめてイオン重合
を行うことにより充填材粒子を高分散化した複合樹脂を
得ることを特徴とする複合樹脂の製造法を提供するもの
である。
発明の効果 本発明によつて微粒子含有複合樹脂を製造すると、充填
材粒子が高分散化した複合樹脂を製造することができ
る。とりわけ、表面活性度が高く、凝集エネルギーが極
めて大きいために、高分散化が極めて難かしい粉砕によ
つて形成された超微粒子凝集体についても樹脂内に高分
散化した状態で複合される。
本発明の上記の特別の効果は、微粒子状充填材の表面に
被覆した触媒上で重合体が形成されることによつて生じ
る重合体の生長エネルギーにより、強く凝集した超微粒
子が分散化されるものと推定される。
発明の具体的説明 (充填材) 本発明は、極く微小粒子の充填材の複合化に適するが、
充填材の種類、粒径は特に制限されない。
本発明における充填材とは、合成樹脂に分散配合される
粒子状物を広く総称し、増量材、補強材、着色材、物性
改良材等一般の充填材の他、電導性、電磁シールド性、
圧電性等の機能を付与する材料も包含する。
一般に本発明に使用される充填材として、酸化亜鉛、酸
化ニツケル、炭酸ニツケル、炭酸カルシウム、金属チツ
化物、金属硫化物、チタン酸バリウム等の無機充填剤、
木粉、イオン交換樹脂等の有機充填剤をあげることがで
きる。
粒子は、一般に重量平均粒径が5μ以下、好ましくは1
μ以下、更に好ましくは0.3μ以下が用いられる。該粒
子が凝集した二次粒子の大きさは特に制限がないが50
μ以下が一般的である。
微粒子の製造法としては、粉砕によつて形成する方法、
気相分解にて形成する方法および蒸発固化によつて形成
する方法等がある。
(重合用開始剤) 本発明で使用される重合用開始剤は、カチオン重合用開
始剤又はアニオン重合用開始剤である。
カチオン重合用開始剤としては、次に挙げるプロトン酸
またはルイス酸が用いられる。プロトン酸の例として
は、硫酸、塩酸、臭化水素、フツ化水素、リン酸、酢酸
などが用いられ、ルイス酸の例としては、ZnCl2、BF3
AlCl3、AlBr3、C2H5AlCl2、TiCl4、SnCl4、FeCl3などの
ハロゲン化金属がある。
一方、アニオン重合用開始剤としては、K、Na、Ca、Srの金
属およびこれらの金属のアルキル化合物がある。
これらイオン重合用開始剤は、上記の微粒子あるいは微
粒子凝集体に担持した状態で使用されるが、その被覆量
は微粒子に対して重量比で0.1以下、好ましくは0.01以
下であることが好ましい。
上記開始剤の充填材への担持方法としては、不活性溶媒
中に開始剤を溶解し微粒子を吸着させる方法、開始剤を
気化して吸着させる方法および開始剤と微粒子とを機械
的に混合して吸着させる方法などがある。
(重合性単量体) 本発明で使用される重合性単量体としては、炭素−炭素
の二重結合を含む有機化合物が使用できる。この様な重
合性単量体の例としては、プロピレン、イソブチレン等
のオレフイン類、スチレン、α−メチルスチレン等のス
チレン誘導体、ブタジエン、イソブレン等のジエン類、
メタクリル酸メチル、アクリロニトリル等のアクリル系
極性単量体、イソブチルビニルエーテル等のビニルエー
テル等がある。
(重合) 本発明の方法において開始剤を担持したものに重合性単
量体を接触せしめて行うイオン重合は、溶媒の存在下ま
たは非存在下で行なわれる。使用される溶媒としては、
n−ペンタン、n−ヘキサンのような脂肪族炭化水素、
四塩化炭素、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、ベ
ンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素、ニトロメタ
ン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物などがある。
重合圧力、重合温度、滞留時間には特に制限はなく、目
的に応じた物性の合成樹脂が得られる条件で重合を行な
う。
得られる重合体中の微粒子充填材の量は、0.1重量%以
上、好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1重
量%以上である。
上記イオン重合は、回分式および連続式いずれの重合法
においても可能である。イオン重合は、微量の水分によ
り影響されるのでモノマー及び溶媒は充分な脱水が必要
である。重合の終了は、アルコール等の重合禁止剤を加
えて重合を終了させることができる。
(成形) 得られた重合体は、必要に応じて脱触、乾燥を行つた
後、そのまま溶媒成形に供することができる。
また、上記イオン重合によつて得られた合成樹脂と同種
あるいは、該合成樹脂と相溶性を有する他の合成樹脂を
添加することもできる。
更に目的に応じて、安定剤、着色剤、補強材あるいは他
の充填材等を添加することも可能である。
本発明の複合樹脂は、複合する微粒子のもつ機械的な性
質、例えば誘電性、圧電性、導電性および磁性などによ
り、それぞれの用途分野において高機能性の複合樹脂と
して利用することができる。
実験例 実施例1 (1)BaTiO3微粒子への開始剤の担持 内容積1リツトルのステンレス製ポツトに、直径12.7mm
のステンレス製ボールを見掛け容積で800ミリリツト
ル入れ、充分に窒素で置換する。次にBaTiO3粉末(平均
粒径5μ)100gを入れ、振動ミル(振動巾5mm,モ
ーター回転速度1700rpm)で、96時間粉砕した。
粉砕後のBaTiO3の電子顕微鏡観察により、BaTiO3が0.1
μ程度の微粒子に粉砕され、それらが2μ程度の凝集体
になつていることが認められた。
次に内容積1リツトルのフラスコに、n−ヘキサン50
0ミリリツトル、上記の粉砕BaTiO320g、BF3O(C2H5)
20.25ミリリツトルを入れ、室温で1時間攪拌した。そ
の後、ヘキサンを用いて溶媒中の未担持のBF3O(C2H5)2
を充分に洗浄し、担持開始剤成分を形成した。
(2)BaTiO3微粒子含有重合体の製造 内容積1リツトルのフラスコにn−ヘキサン500ミリ
リツトル及びイソブチルビニルエーテル80mを加え
る。このフラスコを−78℃に冷却してから上記開始剤
成分20gを含む溶液を滴下ロートにて徐々に滴下し、
重合を開始する。2時間反応後少量のメタノールを加え
て重合を停止し、次いで多量のメタノールを加えてポリ
マーを析出させる。ろ過、乾燥後、75gの重合体が得
られた。
重合体を圧縮成形して厚さ2mmのシートとし、重合体中
のBaTiO3微粒子の分散状態を電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、0.1μ程度のBaTiO3微粒子が高分散状態に複合化さ
れていることが認められた。
実施例2 (1)BaTiO3微粒子への開始剤の担持 内容積1リツトルのフラスコに、n−ヘプタン500ミ
リリツトル、実施例1の粉砕BaTiO320g、C2H5AlCl
20.3ミリリツトルを入れ、室温で1時間攪拌した。その
後、ヘプタンを用いて未担持のC2H5AlCl2を充分に洗浄
し、担持開始剤成分を形成した。
(2)BaTiO3微粒子含有重合体の製造 内容積1リツトルのフラスコにジクロロメタン200ミ
リリツトル、α−メチルスチレン90ミリリツトルを加
える。フラスコを−78℃に冷却してから上記開始剤成
分20gを含む溶液を滴下ロートにて徐々に滴下し、重
合を開始する。60分反応後、少量のメタノールを加え
て重合を停止し、次いで多量のメタノールを加えてポリ
マーを析出させる。ろ過、乾燥後、72gの重合体が得
られた。
得られた重合体を圧縮成形して厚さ2mmのシートとし、
重合体中のBaTiO3微粒子の分散状態を電子顕微鏡で観察
したところ、0.1μ程度のBaTiO3微粒子が高分散状態に
複合化されていることが認められた。
比較例1 実施例1で粉砕によつて得られたBaTiO3微粒子300
g、ポリ−α−メチルスチレン800gを混合して二軸
押出機にて混練し複合樹脂化した。
得られた複合樹脂を圧縮成形して厚さ2mmのシートと
し、実施例2と同様にして電子顕微鏡写真にて観察した
ところ、BaTiO3の微粒子は分散化せず、2μ程度の凝集
体として樹脂に分散されていた。
実施例3 (1)BaTiO3微粒子への開始剤の担持 内容積1リツトルのフラスコに、トルエン200ミリリツ
トル、実施例1の粉砕BaTiO320g、TiCl410ミリリ
ツトルを入れ、70℃で1時間攪拌した。その後、トル
エンを用いて未担持のTiCl4を充分に洗浄し、担持開始
剤成分を形成した。
(2)BaTiO3微粒子含有重合体の製造 内容積2リツトルのフラスコに、窒素気流下にトルエン
500ミリリツトル、上記開始剤成分10gを含む溶液1
00ミリリツトルを加え0℃に冷す。これにトリエチル
アルミニウム1.26gを加え、0℃で30分間反応させ
る。この溶液を-78℃に冷却し、これにメチルメタアク
リレート50gをトルエン250ミリリツトルに溶かし
て加え、10時間反応させる。次いで多量のメタノール
を加えてポリマーを析出し、ろ過、乾燥後52gの微粒
子含有重合体を得た。
得られた重合体を圧縮成形して厚さ2mmのシートとし、
重合体中のBaTiO3微粒子の分散状態を電子顕微鏡で観察
したところ、0.1μ程度のBaTiO3微粒子が高分散状態に
複合化されていることが認められた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微粒状充填材粒子又はその凝集物の表面に
    カチオン重合用開始剤又はアニオン重合用開始剤を担持
    し、これに重合性単量体を接触せしめてイオン重合を行
    うことにより充填材粒子を高分散化した複合樹脂を得る
    ことを特徴とする複合樹脂の製造法。
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