JPH0662482B2 - 1,1’―パーオキシジシクロヘキシルアミンの熱分解反応混合液からシクロヘキサノンを回収する方法 - Google Patents

1,1’―パーオキシジシクロヘキシルアミンの熱分解反応混合液からシクロヘキサノンを回収する方法

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JPH0662482B2 JP62061137A JP6113787A JPH0662482B2 JP H0662482 B2 JPH0662482 B2 JP H0662482B2 JP 62061137 A JP62061137 A JP 62061137A JP 6113787 A JP6113787 A JP 6113787A JP H0662482 B2 JPH0662482 B2 JP H0662482B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、1,1′−パーオキシジシクロヘキシルアミ
ン(以下、PXA と略記する〕の熱分解反応混合液から、
シクロヘキサノンを回収する方法に関するものである。
更に詳しく述べるならば、1,1′−パーオキシジシク
ロヘキシルアミンの熱分解によって11−シアノウンデカ
ン酸を製造する際に、この熱分解反応混合液から11−シ
アノウンデカン酸含有分と、シクロヘキサノン含有分と
を分別回収し、このシクロヘキサノン含有分からシクロ
ヘキサノンを回収する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
11−シアノウンデカン酸は、ナイロ12の原料中間体とし
て有用なものであって、この化合物がPXA を高温で熱分
解することにより得られることが知られている。
例えば、英国特許第 1,198,422号にはPXA を300〜1,000
℃の高温で熱分解し11−シアノウンデカン酸を回収す
る方法が記載されており、また、特公昭49-31969号には
250〜1000℃の高温に保持された不活性ガス、例えば過
熱水蒸気、の雰囲気中で、水滴状に噴霧されたPXA を加
熱分解する方法が記載されている。
このようにして、PXA の熱分解により生成した反応混合
物は、主生成物である11−シアノウンデカン酸の他にシ
クロヘキサノン、ε−カプロラクタム、飽和および不飽
和のカルボン酸類、ニトリル類、および環状イミド類な
どの副生成物を含み、このため通常は暗黒色ないし黒褐
色を呈している。
本出願人は、最近、PXA の熱分解生成物に対し、水によ
る抽出処理を施して、これを主生成物である11−シアノ
ウンデカン酸と副生成物の一部、特にシクロヘキサノン
とを含有する油相液と、副生成物の残余の部分を含有す
る水相抽出液とに分離し、この水相抽出液から副生成物
を回収する方法、および、主生成物含有油相液にアンモ
ニア水を添加し、これに有機溶剤、例えば、トルエンに
よる抽出処理を施し、精製された油相液から晶析法によ
り高純度の11−シアノウンデカン酸を分離回収する方法
を開発した。
上記トルエンによる抽出処理は、11−シアノウンデカン
酸含有油相液を精製するのに有効な手段であり、またこ
のトルエン抽出工程から得られるトルエン抽出液は、シ
クロヘキサノンを主成分とする種々の有用化合物を含有
している。
しかしながら、このトルエン抽出液からトルエンおよび
シクロヘキサノンを分離回収する手段は未だ知られてい
なかった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、PXA の熱分解反応により11−シアノウンデカ
ン酸を製造する方法において、PXA の熱分解反応混合液
の水抽出残液をトルエンで抽出処理して得られるシクロ
ヘキサノン含有トルエン抽出液からトルエンと、上記熱
分解反応の副生成物として生成するシクロヘキサノンと
を分離回収する方法を提供しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段、その作用〕
本発明に係る、1,1′−パーオキシジシクロヘキシル
アミン(PAX)の熱分解反応混合液から、シクロヘキサノ
を回収する方法は、1,1′−パーオキシジクロルヘキ
シルアミンを熱分解して得られる11−シアノウンデカン
酸含有反応混合物に水抽出処理を施し、水抽出混合液中
に形成された11−シアノウンデカン酸含有有油液と、水
抽出水相液とを分離してそれぞれを回収し、 前記11−シアノウンデカン酸含有油相液にトルエンによ
る抽出処理を施して、得られたシクロヘキサノン含有ト
ルエン抽出液を、11−シアノウンデカン酸含有抽出残液
から分離し、このシクロヘキサノン含有トルエン抽出液
に水、又は希酸水溶液による洗浄処理を施し、この洗浄
されたトルエン抽出液に第1蒸留処理を施して、トルエ
ンを主成分とする留液を回収し、前記第1蒸留残液に第
2蒸留処理を施してトルエンおよび軽質油を含む留出液
を回収し、第2蒸留残液に第3蒸留処理を施してシクロ
ヘキサノンを含む留出液を回収する、ことを特徴とする
ものである。
本発明方法を下記に添付図面を参照しながら説明する。
第1図において、PXA は熱分解塔1内において所定の高
温、例えば 400〜800 ℃において熱分解される。熱分解
塔1から取り出された熱分解反応混合物は主成物である
11−シアノウンデカン酸の他に、副生成物であるε−カ
プロラクタム、シクロヘキサノン、軽質油(トルエンと
シクロヘキサノンの中間にある沸点を有するものでエチ
ルベンゼン、およびプロピルベンゼンを主成分とす
る)、ヘキサンニトリル、ヘキセンニトリルその他を含
むものである。
この熱分解反応混合物は、水抽出塔2に送入され、水抽
出処理に供される。このとき熱分解反応混合物のpHを予
じめ 1.5〜4.0 の値に調整しておくことが好ましく、こ
のpH調整は、水抽出塔2内におけるフラッディングを防
止するために有効である。水抽出塔2内における水抽出
処理は、一般に常圧下、30〜60℃の温度で行われ、この
水抽出処理により熱分解反応混合物から水可溶性成分が
水により抽出されて水抽出水相液を形成し、残余の部分
は、11−シアノウンデカン酸とPXA 熱分解反応の副生成
物、特にシクロヘキサノンの一部分とを含む油相液を形
成する。水抽出水相液は、熱分解反応混合物中のε−カ
プロラクタムの大部分とシクロヘキサノンの一部分を含
むもので、11−シアノウンデカン酸含有油相液から分離
される。水抽出水相液は、一般にε−カプロラクタムお
よびシクロヘキサノの回収工程(図示されていない)に
供されるが、水相液の一部分は、熱分解塔の冷却水の一
部に還流使用されることもある。
水抽出から送り出された11−シアノウンデカン酸含有油
相液は、シクロヘキサノンなどの副生成物を含んでい
る。この油相液は、トルエン抽出塔3に送入され、一般
に常圧下、30〜60℃の温度においてトルエンにより抽出
処理される。トルエン抽出処理により精製された11−シ
アノウンデカン酸は、回収されるか、或は、要すれば、
晶析工程(図示されていない)に送られて更に精製され
回収される。
上記のように精製された11−シアノウンデカン酸から分
離されたトルエン抽出液は、シクロヘキサノン、および
軽質油などを含むもので、このトルエン抽出液は、水、
又は希酸水溶液による洗浄処理に供される。
第1図において、トルエン抽出塔3から送り出されたト
ルエン抽出液は、水洗浄塔9に送り込まれ、こゝで水又
は希酸水溶液による洗浄が施される。この水洗浄により
トルエン抽出液中に含まれるアンモニアおよび他の高沸
点成分が洗浄水により除去される。
トルエン抽出液が、アンモニアおよび高沸点成分を含有
したまゝ第1蒸留処理を受けると、トルエン抽出液中の
シクロヘキサノンの一部が劣化され、従ってシクロヘキ
サノン回収率が低下することがある。
上記水洗浄処理は、回収シクロヘキサノンの回収率およ
び純度を向上させるのに有効なものである。
水洗浄処理には水、又は1〜4のpHを有する希酸水溶液
(例えば硫酸、リン酸等の鉱酸、又はP−トルエンスル
ホン酸などの有機酸の希薄水溶液)が用いられ、一般に
常温〜60℃の温度において実施されることが好ましい。
水洗浄塔9において水洗されたトルエン抽出液は、次に
第1蒸留塔4に送られ、こゝで第1蒸留処理を施され
る。第1蒸留処理はトルエン抽出液からトルエンの大部
分を回収するためのものであって、一般に、第1蒸留塔
4の蒸留操作は塔頂圧力常圧−50Torr、例えば 200Tor
r;塔底温度 150〜80℃、例えば 110℃の条件下に行わ
れる。第1蒸留塔から留出したトルエンを主成分とする
留出液は回収される。また、第一蒸留塔から送り出され
る第1蒸留残液は、濃縮されたシクロヘキサノンと軽質
油と、少量のトルエンを含むものである。
第一蒸留残液は第2蒸留塔5に送り込まれ、こゝで、第
2蒸留処理を受け、トルエンと軽質油を含む第2蒸留留
出液と、シクロヘキサノンを主成分とし、軽質油および
ヘキサンニトリルなどを含み、トルエンを実質的に含ま
ない第2蒸留液とに分離される。
一般に、第2蒸留処理は、常圧〜50Torrの塔頂圧力、例
えば、 200Torr、および 165℃〜95℃の塔底温度、例え
ば 125で行われる。
第2蒸留留出液は、トルエンおよび軽質油回収工程(図
示されていない)に送られるか、或は、第1蒸留処理に
(第1蒸留塔4)にリサイクルされる。
第2蒸留残液は第3蒸留塔6に送り込まれ、こゝで第3
蒸留処理が施される。
一般に第3蒸留処理は、10〜200Torr の塔頂圧力、例え
ば30Torrで、かつ 105℃〜 175℃の塔底温度、例えば、
120〜125 ℃で行われる。
第3蒸留処理により、シクロヘキサノンを主成分とし、
少量の軽質油などを含む第3蒸留留出液と、シクロヘキ
サノンおよびその縮合物、並びにヘキサンニトリル、ヘ
キセンニトリル、および有機酸などの高沸点物質からな
る第3蒸留残液とが得られる。
第3蒸留留出液は回収され、回収シクロヘキサノンとし
て、所望の用途、例えばPXA の製造用原料に供される。
第1図に示されるように第3蒸留残液は、処理系外に排
出されてもよいし、或は、それから更にシクロヘキサノ
ンを回収するために、第4蒸留塔7に送り込み、こゝで
第4蒸留処理を施してもよい。
第4蒸留処理は、一般に10〜200Torr 、例えば、30Torr
の塔頂圧力および、 100℃〜 180℃、例えば 130℃の塔
底温度で行われる。
第4蒸留処理により得られる留出物は、シクロヘキサノ
ンを含むもので、一般に、第3蒸留処理にリサイクルさ
れることが好ましい。第4蒸留残液は、通常処理系外に
排出される。
本発明方法の第2蒸留処理において、第3蒸留処理に供
すべき第2蒸留残液中の軽質油(エチルベンゼンおよび
プロピルベンゼンを主成分とする)の含有率を適量に調
整し、第2蒸留残液中に軽質油成分が過度に蓄積されな
いよう制御することが好ましい。
第2蒸留残液中の軽質油含有率が、過大に、例えば10重
量%以上になると、第3蒸留処理により得られる留出液
(回収シクロヘキサノン)中の軽質油成分含有率が過度
に増大し、シクロヘキサノンの純度が低下する傾向があ
る。一般に、第3蒸留留出液、すなわち、回収シクロヘ
キサノン中の軽質油成分の含有率は、10重量%以下であ
ることが好ましく、5重量%以下であることが更に好ま
しい。
一般に、第2蒸留処理における留水液中の軽質油含有率
が増大して過大になったときは、第2蒸留留出物の第1
蒸留処理へのリサイクルを中止してそれを排出し、やが
て第2蒸留留出物の軽質油含有率が、好適水準に戻った
とき上記リサイクル操作を再開することが好ましい。第
1図に示されているように、本発明方法の第2蒸留処理
から得られる留出液は、直接第1蒸留処理にリサイクル
されてもよい。しかし、蒸留系内における軽質油の蓄積
を防止するために、第2蒸留留出物を中間蒸留塔8に送
入し、これに中間蒸留処理を施し、軽質油含有率の高い
残液を蒸留系外に排出し、トルエンを主成分とし、軽質
油含有率の低い中間蒸留留出液を第1蒸留塔4にリサイ
クルすることが好ましい。中間蒸留処理は、一般に塔頂
圧力常圧〜50Torr、例えば 200Torr、および塔底温度 1
50℃〜80℃、例えば 120℃の条件で行われる。
この中間蒸留を、第2蒸留留出物に施すことにより蒸留
系内の軽質油の蓄積が防止され、長期間にわたり安定し
て本発明方法による蒸留系を運転することができる。
〔実施例〕
本発明方法を、下記実施例により更に説明する。
比較例1 PXA を 480℃で熱分解し、この熱分解反応混合物のpH
を、硫酸水溶液によって 2.5の値に調整した後、これを
40℃の温度で水で抽出処理し、反応混合物中の水溶性成
分を除去し、得られた油相液に40℃の温度においてトル
エンによる抽出処理を施し、精製11−シアノウンデカン
酸をトルエン抽出液から分離回収した。 175kg/hのシ
クロヘキサノンを含むトルエン抽出液2080kg/hを直線
第1蒸留塔に送入し、塔頂圧力、 200Torr、塔底温度 1
05℃においてトルエン抽出液に第1蒸留処理を施した。
第1蒸留塔の塔頂から1830kg/hのトルエンが回収され
た。第1蒸留残液を、第2蒸留塔に送入し、これに塔頂
圧力 200Torr、塔底温度 130℃で第2蒸留処理を施し、
第2蒸留留出液を第1蒸留塔にリサイクルし、第2蒸留
残液 250kg/hを第3蒸留塔に送入し、これに塔頂圧力
30Torr、塔底温度 130℃で第3蒸留処理を施した。第3
蒸留塔の塔頂から、純度96%のシクロヘキサノン150 kg
/hを回収し、塔底から 1.6%のシクロヘキサノンを含
む第3蒸留残液 101kg/hを抜き出した。上記回収操作
における、トルエン回収率は98(重量)%シクロヘキサ
ノン回収率は82(重量)%であった。
実施例1 比較例1記載と同じPXA 熱分解処理、水抽出およびトル
エン抽出により得られた、 175kg/hのシクロヘキサノ
ンを含むトルエン抽出液2080kg/hを水洗塔に送入し
て、 420kgの水と混合静置してこれを洗浄し、トルエン
抽出液中のアンモニアなどの水溶性成分を除去し、水洗
されたトルエン抽出液を水洗塔から引き出して、第1蒸
留塔に送入し、こゝで塔頂圧力 200Torr、塔底温度 105
℃で第1蒸留処理を施し、塔頂から1830kg/hのトルエ
ンを回収し、第1蒸留残液を第2蒸留塔に送り込んだ。
第2蒸留塔内で、塔頂圧力 200Torr、塔底温度 130℃の
第2蒸留処理を行い、塔頂部から排出された留出液を第
1蒸留塔にリサイクルし、塔底部から得られた、シクロ
ヘキサノンを主成分とする第2蒸留残液 245kg/hを第
3蒸留塔に送入した。第3蒸留塔内では、塔頂圧力30To
rr、塔底温度 130℃の第3蒸留処理を第2蒸留残液に施
し、第3蒸留塔の塔頂部から純度96重量%のシクロヘ
キサノンを第3蒸留留出物として回収した。また、第3
蒸留塔の塔底部から 1.6%のシクロヘキサノンを含む第
3蒸留残液86kg/hを排出した。この回収系におけるト
ルエンの回収率は98重量%、シクロヘキサノンの回収率
87%であって、トルエン抽出液に対する水洗浄により、
シクロヘキサノン回収率を向上させ得ることが確認され
た。
尚、上記操作において、第2蒸留塔からの第2蒸留留出
液中の軽質油含有率が増大し、10重量%に近接又は、そ
れを越えたときは、第2蒸留塔からの留出物の第1蒸留
塔へのリサイクルを中止し、これを排出し、第2蒸留留
出液中の軽質油含有率が正常値(3〜8重量%)に戻っ
たとき、上記リサイクルを再開すれば、回収シクロヘキ
サノンの純度、品質を所望値に制御することができる。
実施例2 比較例1記載と同様のPXA 熱分解、水抽出、およびトル
エン抽出により得られ、 9.5重量%のシクロヘキサノン
を含むトルエン抽出液を、その重量の1/2量の水で洗
浄し、洗浄混合液を静置分離し、 116gのシクロヘキサ
ノンを含む水洗トルエン抽出液1230gを得た。
この水洗トルエン抽出液を薄膜蒸発機に供して、トルエ
ン抽出液中の高沸点成分15gを除去し、留出液として、
115gのシクロヘキサノンを含むトルエン抽出液1215g
を得た。このトルエン抽出液を実施例1と同様の方法
で、第1、2、および3蒸留処理したところトルエンの
回収率は98重量%であり、回収されたシクロヘキサノン
の純度は98重量%、回収率は95%であった。また、第1
〜3蒸留処理によるシクロヘキサノンのロスは0.6 重量
%であって極めて少ないものであった。
上記操作と同一の操作を繰り返し、但し、薄膜蒸発機処
理を省略したところ、第1〜第3蒸留処理によるシクロ
ヘキサノンのロスは、5重量%であった。
〔発明の効果〕
本発明方法によって、1,1′−パーオキシジシクロヘ
キシルアミンの熱分解反応混合液から、純度の高いシク
ロヘキサノンを収率よく回収することができる。また、
回収シクロヘキサノン中における軽質油成分の含有率の
増大を防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の実施態様を説明するためのフロー
チャートである。 1……PXA の熱分解塔、2……水抽出器、 3……トルエン抽出塔、4……第1蒸留塔、 5……第2蒸留塔、6……第3蒸留塔、 7……第4蒸留塔、8……中間蒸留塔、 9……水洗浄塔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒川 康弘 山口県宇部市大字小串1978番地の10 宇部 興産株式会社宇部ケミカル工場内 (56)参考文献 特開 昭53−135929(JP,A) 特開 昭55−27150(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1,1′−パーオキシジシクロヘキシルア
    ミンを熱分解して得られる11−シアノウンデカン酸含有
    反応混合物に水抽出処理を施し、水抽出混合液中に形成
    された11−シアノウンデカン酸含有油相液と、水抽出水
    相液とを分離してそれぞれを回収し、 前記11−シアノウンデカン酸含有油相液にトルエンによ
    る抽出処理を施して、得られたシクロヘキサノン含有ト
    ルエン抽出液を、11−シアノウンデカン酸含有抽出残液
    から分離し、このシクロヘキサノン含有トルエン抽出液
    に水、又は希酸水溶液による洗浄処理を施し、この洗浄
    されたトルエン抽出液に第1蒸留処理を施して、トルエ
    ンを主成分とする留出液を回収し、前記第1蒸留残液に
    第2蒸留処理を施してトルエンおよび軽質油を含む留出
    液を回収し、第2蒸留残液に第3蒸留処理を施してシク
    ロヘキサノンを含む留出液を回収する、 ことを特徴とする、1,1′−パーオキシジシクロヘキ
    シルアミンの熱分解反応混合液からシクロヘキサノンを
    回収する方法。
  2. 【請求項2】前記水抽出処理に供される11−シアノウン
    デカン酸含有反応混合液が 1.5〜4.0 のpHに調節されて
    いる、特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】前記トルエン抽出処理により得られた、11
    −シアノウンデカン酸含有抽出残液をアンモニア水で処
    理して11−シアノウンデカン酸を晶析分離するときに得
    られた晶析残液を、前記11−シアノウンデカン酸含有油
    相液に還流混合する、特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
  4. 【請求項4】前記第2蒸留の留出液を第1蒸留にリサイ
    クルする、特許請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】前記第2蒸留残液中の軽質油含有率が10重
    量%以下に調整されている、特許請求の範囲第1項記載
    の方法。
  6. 【請求項6】前記トルエン抽出液に対する洗浄処理が、
    水、又は1〜4のpHを有する希酸水溶液により、常温〜
    60℃の温度において施される、特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
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