JPH0662095U - ビルディング用ゴンドラ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴンドラ５ａの横方向の移動を、いちいち屋
上まで吊り上げることなく、外壁面に留まり、かつガイ
ドレール６に係合した状態で行なうことができるように
する。 【構成】 ビルディング用ゴンドラ装置においてゴンド
ラ５ａの両側部に、ビルディング１の外壁面に横方向に
一定間隔をあけて設けた一対のガイドレール６に係脱可
能に把持する把持装置７，７を設け、また上記ゴンドラ
５ａの下側に、上記ゴンドラ５ａの下部に、ガイドレー
ル６の少なくとも２つの間隔部の長さを有し、その両端
部にガイドレール６を係脱可能に把持する把持装置９，
９を設けた横移動装置８を横方向へ移動可能に係合した
構成となっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、高層ビルディングの外壁面に設けられたガイドレールに係合して上 下方向に移動してビルディングの外壁面の清揮等のメンテナンス、さらには火災 時の監視等を行なうビルディング用ゴンドラ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種のゴンドラ装置はビルディングの屋上に設けたレールに係合して走行す る屋上ユニットを用いてワイヤにて吊り下げ支持されると共に、ビルディングの 外壁に横方向に等間隔をあけて設けたガイドレールに係合されている。そしてこ れの上下動はワイヤの巻上げ、巻下げによりガイドレールに沿って行なわれ、ま た横方向への移動は、ゴンドラを一旦屋上まで吊り上げてガイドレールから外し 、この状態で屋上ユニットを横方向へ移動し、再びガイドレールにゴンドラを係 合して所定の位置まで吊り下げるようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ゴンドラを横方向へ移動させる場合、上記したように、一旦ゴンドラを屋上に 上げてガイドレールから外さなければならないため、この横移動に時間がかかる と共に、このときのゴンドラは極めて不安定状態にあり、風、あるいは屋上ユニ ットが横へ移動したときにゴンドラが振れてしまい、これを再びガイドレールに 係合するのに時間がかかり、かつゴンドラの振れを止める作業員が必要である等 の問題があった。

【０００４】 本考案は上記のことにかんがみなされたもので、ゴンドラの横方向の移動を、 ビルディングの外壁面に留まり、かつガイドレールに係合した状態で行なうこと ができ、ゴンドラの横移動を短時間で行なうことができると共に、風があるとき でも振れることなく安全に、さらに振れ止め要員を必要とすることなく行なうこ とができるようにしたビルディング用ゴンドラ装置を提供することを目的とする ものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係るビルディング用ゴンドラ装置は、ビ ルディング１の屋上に設置される屋上ユニット２にてゴンドラ５ａを吊り下げ支 持するようにしたビルディング用ゴンドラ装置において、ゴンドラ５ａの両側部 に、上記ビルディング１の外壁面に横方向に一定間隔をあけて設けた一対のガイ ドレール６に係脱可能に把持する把持装置７，７を設け、また上記ゴンドラ５ａ の下側に、上記ゴンドラ５ａの下部に、ガイドレール６の少なくとも２つの間隔 分の長さを有し、その両側部にガイドレール６を係脱可能に把持する把持装置９ ，９を設けた横移動装置８を横方向へ移動可能に係合した構成になっている。

【０００６】

【作 用】

ゴンドラ５ａに対して横移動装置１６を横方向へ移動してこれをガイドレール ６に把持固着し、ついで、この横移動装置１６に対してゴンドラ５ａを横方向へ 移動して１つ隣りのガイドレール６に把持することにより、尺取り虫状に１つづ つのガイドレール６をつたわってゴンドラ５ａが横方向へ移動される。

【０００７】

【実 施 例】

本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図中１は高層のビルディングであり、２はこれの屋上に設けたレール（図示せ ず）に係合して外周壁に沿って移動するようにした屋上ユニットであり、この屋 上ユニット２のアーム３にワイヤ４にてゴンドラユニット５が吊り下げ、吊り上 げ可能に懸架されている。ビルディング１の外壁面には横方向に一定の間隔でガ イドレール６が設けてある。

【０００８】 ゴンドラユニット５のゴンドラ５ａの左右両側には互いに隣接するガイドレー ル６，６に対応する位置に、各ガイドレール６，６を着脱可能に把持する左右一 対の把持装置７，７が設けてある。また、このゴンドラ５ａの下側に横移動装置 ８が設けられており、ゴンドラ５ａはこの横移動装置１６のフレーム８ａに対し て横方向に摺動自在に係合してある。そしてこのフレーム８ａは上記ガイドレー ル６の２つの間隔分の長さになっており、その両端部に、間に１本のガイドレー ル６をおいた間隔の各ガイドレール６，６に対応してこれらを着脱可能に把持す る左右一対の把持装置９，９が設けてある。上記フレーム８にはロッドレスシリ ンダ１０がゴンドラ５ａの移動方向に向けて設けてあり、このロッドレスシリン ダ１０にてゴンドラ５ａがフレーム８ａに対して横方向に往復動するようになっ ている。

【０００９】 上記ゴンドラ５ａ及び横移動装置１６の把持装置７，７，９，９はそれぞれ同 一の構成となっていて、その一例を図４、図５にて説明する。 図中１１はスライダで、このスライダ１１は前後方向にガイドロッド１２を介 して摺動自在に機枠１３に支持されており、かつ機枠１３に支持されたシリンダ 装置１４に連結されている。このスライダ１１の側方には平行リンク機構１５を 介してローラ支持部材１６が連結されている。そしてこのローラ支持部材１６は ガイド部材１７に横方向に設けたガイド溝１８にピン１９を介して係合している 。このガイド部材１７はばね２０にて前側へ付勢されている。２１はそのストッ パである。そしてこのガイド部材１７は、スライダ１１が所定寸法以上後動した ときに、ガイド部材１７に設けたフランジ２２とスライダ１１に設けた軸２３と が係合してスライダ１１と一体状になって後動するようになっている。上記ロー ラ支持部材１６の前端にはチャンネル型のガイドレール６の一側内面に当接する ローラ装置２４が設けてある。

【００１０】 この構成において、シリンダ装置１４を作動してスライダ１１を前進させると 、まずばね２０を介してガイド部材１７がストッパ２１に当接するまで前進され る、このときローラ支持部材１６はガイド部材１７に係合して前進され、これに 設けたローラ装置２４がガイドレール６内に挿入される。この状態で、さらにス ライダ１１を前進させると、ガイド部材１７はストッパ２１に当接して前進しな いので、ローラ支持部材１６が平行リンク機構１５を介してガイド溝１８に沿っ て横方向外側へ平行移動し、ローラ装置２４は、ガイドレール６の一側内面に付 勢されて当接する。これにより左右一対の把持装置でもってガイドレール６，６ を把持したことになる。

【００１１】 次に把持を解除する作動を説明する。 図４、図５で実線で示される把持状態において、スライダ１１を少し後退させ る。するとガイド部材１７はばね２０にてストッパ２１に当接した状態でスライ ダ１１だけが後退し、この動きが平行リンク機構１５を介してローラ支持部材１ ６に伝えられ、これがガイド部材１７のガイド溝１８に沿って横方向内側へ平行 移動し、ローラ装置２４による把持動作が解除される。この状態で、さらにスラ イダ１１を後退すると、フランジ２２と軸２３の係合によりガイド部材１７も一 体状になって後退されるから、これに伴ってローラ支持部材１６も後退してロー ラ装置２４はガイドレール６から抜け出される。

【００１２】 次にゴンドラユニット５の横移動作用を説明する。 まず横移動装置８の両側の把持装置９，９にて１つおいた左右２つのガイドレ ール６，６を把持する。ついでゴンドラ５ａ側の把持装置７，７を解除し、この ゴンドラ５ａを横移動装置８のフレーム８ａに沿って隣りのガイドフレーム６側 へ移動し、再び把持装置７，７を作動させてゴンドラ５ａをガイドレール６，６ に固定して移動を終了する。その後横移動装置８の把持装置９，９を解放する。 このようにゴンドラ５ａと横移動装置８にてガイドレール６をつたわって尺取り 虫状にゴンドラ５ａが横方向へ移動される。 上記ゴンドラ５ａの移動に従って屋上ユニット２を同一方向へ移動させる。

【００１３】 ゴンドラ５ａと横移動装置８との相対移動するための手段はロッドレスシリン ダに限るものではなく、通常のシリンダ装置あるいはモータで駆動されるチェン 等の紐体であってもよい。

【００１４】

【考案の効果】 本考案によれば、ゴンドラ５ａの横方向の移動を、いちいち屋上まで吊り上げ ることなく、外壁面に留まり、かつガイドレール６に係合した状態で行なうこと ができ、ゴンドラ５ａの横移動を短時間で行なうことができると共に、風がある ときでも振れることなく安全に、さらに振れ止め要員を必要とすることなく行な うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す全体斜視図である。

【図２】ゴンドラユニットの概略的な構成を示す正面図
である。

【図３】図２のＡ−Ａ線に沿う断面矢視図である。

【図４】把持装置の一例を示す断面図である。

【図５】図４のＢ矢視図である。

【符号の説明】

１…ビルディング、２…屋上ユニット、３…アーム、４
…ワイヤ、５…ゴンドラユニット、５ａ…ゴンドラ、６
…ガイドレール、７，９…把持装置、８…横移動装置、
８ａ…フレーム、１０…ロッドレスシリンダ、１１…ス
ライダ、１２…ガイドロッド、１３…機枠、１４…シリ
ンダ装置、１５…平行リンク機構、１６…ローラ支持部
材、１７…ガイド部材、１８…ガイド溝、１９…ピン、
２０…ばね、２１…ストッパ、２２…フランジ、２３…
軸、２４…ローラ装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ビルディング１の屋上に設置される屋上
   ユニット２にてゴンドラ５ａを吊り下げ支持するように
   したビルディング用ゴンドラ装置において、ゴンドラ５
   ａの両側部に、上記ビルディング１の外壁面に横方向に
   一定間隔をあけて設けた一対のガイドレール６に係脱可
   能に把持する把持装置７，７を設け、また上記ゴンドラ
   ５ａの下側に、上記ゴンドラ５ａの下部に、ガイドレー
   ル６の少なくとも２つの間隔分の長さを有し、その両側
   部にガイドレール６を係脱可能に把持する把持装置９，
   ９を設けた横移動装置８を横方向へ移動可能に係合した
   ことを特徴とするビルディング用ゴンドラ装置。