JPH0661817U - 板材格納搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 板材を簡単な構成でスペース効率良くパレッ
トに収納し、搬送する。 【構成】 複数枚の板材Ｗを起立状態で板厚方向に並べ
て格納するパレット１を設ける。このパレット１にはそ
の板材受入れ側の下端に格納板材Ｗの飛出し防止用スト
ッパ３６を設ける。パレット１を板材並び方向にピッチ
送りするパレットコンベヤ２を設ける。また、搬送され
て来る板材Ｗを起立させてパレット１へ押込む起立押込
装置４と、ストッパ３６の退避操作装置４４とを設け
る。起立押込装置４は、アンローディングコンベヤ８上
の板材Ｗを傾斜姿勢に持ち上げる移載台１６と、移載台
１６から板材Ｗを受け取って回動動作により起立させる
起倒台６とを有するものとする。また、起立した板材Ｗ
を払い出してパレット１に押し込むプッシャ３２を設け
る。板材Ｗの押込時には、パレット１の板材受入れ側の
ストッパ３６を退避操作装置４４によって下方に押し下
げる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ベンダで端曲げを行った板材等をパレットに複数枚ずつ格納して 搬送する板材格納搬送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ベンダで端曲げを行った製品板材を立体自動倉庫へ格納する場合、パレ ット上に１枚あるいは少数枚ずつ寝かせた状態で載せ、そのパレットを搬送して 格納する方法等が採られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、パレット上に板材を寝かせて載せるのでは、前記のように端曲げの行 われた立体形状の板材の場合、積載枚数を多くすることができず、収納効率が悪 い。

【０００４】 この考案の目的は、簡単な構成で板材をスペース効率良く収納し、搬送するこ とのできる板材格納搬送装置を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の板材格納搬送装置は、複数枚の板材を起立状態で板厚方向に並べて 格納するパレットを用いる。このパレットは、板材受入れ側の下端に格納板材の 飛出し防止用ストッパを有するものとする。前記パレットを板材並び方向にピッ チ送りするパレットコンベヤを設け、かつ搬送されて来る板材を起立させて前記 パレットへ押込む起立押込装置を設ける。この装置に前記ストッパの退避操作装 置を設ける。

【０００６】

【作用】

水平姿勢で搬入されて来る板材は起立押込装置で起立させられパレットコンベ ヤ上のパレットに押し込まれる。板材が１枚押し込まれるたびに、パレットはパ レットコンベヤによってピッチ送りされ、これによってパレット上には複数枚の 板材が起立状態で板厚方向に並べて格納される。このように起立姿勢でパレット に板材が収容されるため、スペース効率良く収納することができる。板材の押込 時に、パレットの板材受入れ側の飛出し防止用ストッパは退避操作装置によって 下方に押し下げられるので、ストッパに妨げられることなく板材の押込みが可能 である。全板材の押込みが完了する度に、退避操作装置によるストッパの退避が 解除され、このストッパによりパレットからの板材の飛出しが防止される。

【０００７】

【実施例】

この考案の一実施例を図１ないし図７に基づいて説明する。 図１は実施例の板材格納搬送装置の概要を示す平面図である。図において、パ レット１は複数枚の板材Ｗを起立状態で板厚方向に並べて格納するものであり、 このパレット１はパレットコンベヤ２により、立体自動倉庫（図示せず）のスタ ッカクレーン３の待機位置へと搬送される。このパレットコンベヤ２の一側部に は、水平姿勢で矢印Ａ方向に搬入されて来る板材Ｗを起立させてパレット１へ押 し込む起立押込装置４が設けられている。

【０００８】 起立押込装置４は、その前段部の板材取込機構５と後段部の起立押込機構６と からなる。板材取込機構５は、アンローディングコンベヤ８と、その上の板材Ｗ を起立押込機構６へ移載する移載台１６とで構成される。アンローディングコン ベヤ８はローラコンベヤからなり、終端位置には板材Ｗの到着を検出する板材検 出センサ１５が設けられている。アンローディングコンベヤ８の各コンベヤロー ラ９は、図２のモータ１０、スプロケット１１、チェーン１２、スプロケット１ ３などからなるチェーン機構１４によって駆動される。

【０００９】 移載台１６はチルト式ホイールコンベヤからなり、アンローディングコンベヤ ８のコンベヤローラ９間の隙間に沈み込み可能な複数本の揺動アーム１９を有す る。これら揺動アーム１９は、板材載置用の複数のローラ２０を長手方向に並べ て設けたものであり、共通の揺動フレーム１８に固定されている。揺動フレーム １８は、コンベヤフレーム７の側縁に突出したブラケット１７に上下揺動自在に 支持されている。揺動フレーム１８は、コンベヤフレーム７に下端部が回動自在 に設置されたシリンダ２１で揺動駆動され、これにより移載台１６が、アンロー ディングコンベヤ８の搬送面下の水平姿勢から、図２に鎖線で示すようにコンベ ヤ搬送面よりも上方に浮き上がって起立押込機構６側に下り勾配となる傾斜姿勢 へと切り換えられる。

【００１０】 前記起立押込機構６は、チルト式ホイールコンベヤからなる起倒台２６を有し 、起倒台２６は起倒フレーム２４に設置された複数本の起倒アーム２５で構成さ れる。各起倒アーム２５は、移載台１６の各揺動アーム１９に続く位置に設けら れ、各々板材載置用の複数のローラ２７が長手方向に並べて設けられている。起 倒フレーム２４は、フレーム２２に設けられたブラケット２３に支軸２３ａ回り で起倒回動自在に支持され、フレーム２２に中胴部が回動自在に支持されたシリ ンダ２８に連結されている。このシリンダ２８の伸縮により、起倒台２６は略水 平姿勢から図２に鎖線で示す略垂直となる姿勢へと切り換えられる。

【００１１】 起倒フレーム２４の基端側には、その傾斜状態の倒れ姿勢において軸が略縦方 向に向くように複数の板材載置ローラ２９が設けられ、起倒フレーム２４に上を 滑り下りる板材の下端を受け止める。また、起倒台２６には、図１のようにパレ ットコンベヤ２の近傍位置の下端に板材到着払出検出センサ３０が配置されてい る。 起倒台２６を設置したフレーム２２の起倒台支点側位置には、起倒台２６によ って起立させられた板材Ｗを支える支持側壁３１が設けられている。また、支持 側壁３１の下部には、板材載置ローラ２９上の起立姿勢の板材Ｗをパレット１に 押し込むプッシャ３２が設けられている。プッシャ３２は、図３に示すようにロ ッドレスシリンダ３３によって矢印Ｃの方向、つまりパレットコンベヤ２側に向 けて進退駆動される。

【００１２】 パレット１は、図４，図５および図６に平面図、側面図および背面図で示すよ うに、板材Ｗを起立姿勢で板厚方向（矢印Ｄの方向）に並べて一枚ずつ格納する 複数の仕切壁３５が所定のピッチで配置され、かつ各格納空間の底部に板材Ｗを 出入り方向に移動自在に載せる複数のローラ３４が設けられている。 パレット１の下面には、パレットコンベヤ２から降ろしたときのパレット１の 移動のためのキャスタ３９が設けられ、パレット１の下部の側面には、図５のよ うに多数のピッチ送り制御用孔３８が仕切壁３５のピッチに対応して形成されて いる。 パレット１の板材受入れ側および反対側の側面下端には格納板材Ｗの飛出し防 止用のストッパ３６，３７が各々設けられ、これらストッパ３６，３７はパレッ ト１の略全長に延びる帯状板で形成されている。

【００１３】 前記ストッパ３６，３７のうち、板材受入れ側のストッパ３６は、図７のよう に昇降可能としてある。すなわち、ストッパ３６と一体の被ガイド部材４０をパ レット１に設けられたストッパ支持部材４２に嵌合昇降自在に嵌合させ、ばね４ １により上昇付勢してある。被ガイド部材４０は、ストッパ支持部材４２の縦方 向のガイドスリット４２ａ内に入るガイドピン４３を有し、ガイドスリット４２ ａの上端にガイドピン４３が係合することにより、ストッパ３６の上昇端が規制 される。ストッパ支持部材４２および被ガイド部材４０は、ストッパ３６の長手 方向の複数箇所に設けられる。

【００１４】 このストッパ３６は、起立押込装置４に設けられた退避操作装置４４により、 板材Ｗの押込みの妨げにならない下位置に退避させられる。退避操作装置４４は 、下向きに設置した押さえシリンダ４５のピストンロッド４５ａの下端に押さえ アングル４６を設けたものであり、押さえアングル４６でストッパ３６の上面を 押し下げ可能としてある。この退避操作装置４４は、図１のようにパレット進行 方向の前後２箇所に配置し、パレット１が移動してもストッパ３６の押し下げを 行えるようにしてある。

【００１５】 図１に示すように、前記パレットコンベヤ２はモータ４７でチェーン４８を駆 動するようにしたチェーンコンベヤであり、チェーン４８はガイド溝（図示せず ）内に配置してパレット１を載置可能とし、かつパレット１を送り方向に係合さ せる引っ掛け部材をチェーン４８に設けてある。パレットコンベヤ２の起立押込 機構６のプッシャ３２に対応する側方位置には、パレット１の前記ピッチ送り制 御用孔３８を検出する光電スイッチ４９が配置され、この光電スイッチ４９の検 出信号によってパレットコンベヤ２のピッチ送り動作が制御される。

【００１６】 上記構成の動作を説明する。図１において、アンローディングコンベヤ８には ベンダで各辺が端曲げ加工された板材Ｗが矢印Ａ方向に送られて来る。板材Ｗが 板材検出センサ１５で検出される位置まで進行すると、その検出信号でアンロー ディングコンベヤ８の送りが停止され、板材Ｗの起立動作が開始される。すなわ ち、図１のシリンダ２１の駆動により揺動フレーム１８が上方に揺動して、移載 台１６が水平姿勢から図２に鎖線で示すように傾斜姿勢となる。この動作と並行 して、起立押込機構６の起倒台２６も水平姿勢から移載台１６と同じ傾斜角度ま で上方へ揺動する。これにより板材Ｗは、アンローディングコンベヤ８から移載 台１６に持ち上げられて矢印Ｂ方向に滑り降り、起立押込機構６の起倒台２６上 に移載される。

【００１７】 起倒台２６上に板材Ｗが完全に移載されると、板材到着払出検出センサ３０が 板材Ｗを検出し、その検出信号でシリンダ２８が伸長駆動されて起倒台２６が図 ２に鎖線で示すほぼ垂直姿勢まで回動する。これにより起倒台２６上の板材Ｗは 支持側壁３１で支えられる略垂直姿勢に起立させられる。なお、板材Ｗの下端は 、板材Ｗが移載台１６から起倒台２６へ移載される時にローラ２９に当たるまで 滑り降り、板材Ｗが起立姿勢となることによってローラ２９上に載せられる。

【００１８】 一方、パレットコンベヤ２では、光電スイッチ４９の検出信号に基づくピッチ 送り制御により、パレット１はその仕切壁３５で仕切られる格納空間が起立押込 機構６のプッシャ３２と対向する位置に待機させられる。すなわち、パレットコ ンベヤ２の駆動により図１の矢印Ｄの方向に送られてくるパレット１は、その先 頭のピッチ送り制御用孔３８が光電スイッチ４９で検出されるタイミングでモー タ４７の駆動を停止することにより、先頭の格納空間がプッシャ３２と対向する 位置に停止させられる。また、パレット１の板材受入れ側のストッパ３６は、板 材Ｗの押込みの妨げにならないように、退避操作装置４４の押さえシリンダ４５ によって下降位置に退避させられる。

【００１９】 起立押込機構６によって起立姿勢にさせられたローラ２９上の板材Ｗは、プッ シャ３２で押されることによって起立押込機構６から払い出され、パレット１の 格納空間に押し込まれる。押し込まれた板材Ｗは仕切壁３５に立て掛けられて起 立姿勢に格納される。板材Ｗが１枚格納されると、退避操作装置４４がストッパ ３６の退避を解除した後にパレットコンベヤ２が再起動し、光電スイッチ４９が 次のピッチ送り制御用孔３８を検出するタイミングで再停止する。これにより、 パレット１は次の格納空間がプッシャ３２と対向する位置までピッチ送りされて 待機する。その格納空間に、次の板材Ｗが起立押込装置４の前記と同様の動作に よって押し込まれる。

【００２０】 以下、同様の動作を繰り返すことにより、板材Ｗが起立状態でその板厚方向に 並んでパレット１の各格納空間に順次格納される。全ての格納空間に板材Ｗが格 納されると、パレット１はパレットコンベヤ２によりスッタカクレーン３の待機 位置まで送られ、スタッカクレーン３によって自動倉庫あるいは搬出エリアに搬 送される。

【００２１】 この板材格納搬送装置は、このように板材Ｗを起立させてパレット１に収納す るようにしたため、簡単な構成で板材Ｗをスペース効率良くパレットに収納し、 搬送することができる。

【００２２】

【考案の効果】

この考案の板材格納搬送装置は、複数枚の板材を起立状態で板厚方向に並べて 格納するパレットを設け、その板材受入れ側の下端に格納板材の飛出し防止用ス トッパを設けるとともに、パレットを板材並び方向にピッチ送りするパレットコ ンベヤと、搬送されて来る板材を起立させて前記パレットへ押込む起立押込装置 と、前記ストッパの退避操作装置とを設けたため、板材を簡単な構成でスペース 効率良くパレットに収納し、搬送することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例の概要を示す平面図であ
る。

【図２】その起立押込装置の側面図である。

【図３】（Ａ）はその起立押込装置の破断背面図、
（Ｂ）はそのプッシャの平面図である。

【図４】そのパレットの平面図である。

【図５】その側面図である。

【図６】その背面図である。

【図７】その飛出し防止用ストッパの破断側面図であ
る。

【符号の説明】

１…パレット、２…パレットコンベヤ、４…起立押込装
置、５…板材取込機構、６…起立押込機構、８…アンロ
ーディングコンベヤ、１６…移載台、２６…起倒台、３
１…支持側壁、３２…プッシャ、３６…飛出し防止用ス
トッパ、４４…退避操作装置、Ｗ…板材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数枚の板材を起立状態で板厚方向に並
   べて格納するパレットを設け、このパレットは板材受入
   れ側の下端に格納板材の飛出し防止用ストッパを有する
   ものとし、前記パレットを板材並び方向にピッチ送りす
   るパレットコンベヤを設け、搬送されて来る板材を起立
   させて前記パレットへ押込む起立押込装置を設け、この
   装置に前記ストッパの退避操作装置を設けた板材格納搬
   送装置。