JPH0661735B2 - 無機板状物及びその製造方法 - Google Patents

無機板状物及びその製造方法

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JPH0661735B2
JPH0661735B2 JP1197095A JP19709589A JPH0661735B2 JP H0661735 B2 JPH0661735 B2 JP H0661735B2 JP 1197095 A JP1197095 A JP 1197095A JP 19709589 A JP19709589 A JP 19709589A JP H0661735 B2 JPH0661735 B2 JP H0661735B2
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健一 吉本
和博 坂本
隆行 小林
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、屋根材、壁材、床材などの建築材として使用
される無機板状物及びその製造方法に関する。
〔従来の技術及びその課題〕
従来、前記屋根材、壁材などとして用いられているスレ
ートは、天然スレートと人工スレートに大別される。
天然スレートは緻密な粒子構成をしており、その密実性
ゆえに吸水率が小さく耐水性に優れている。また、板状
節理の破断模様が独特な趣きを表出して建築物に高級感
を持たせる。しかし、天然スレートの産出量は少なく高
価なうえ、重いことから施工性に劣るという欠点があ
る。
一方、人工スレートは、材料であるセメント等が大量に
供給可能であることから安価でしかも大量に供給可能で
ある。しかし、アスベストを含むために人体に有害であ
る。また、密実性に劣り吸水率が高く、寒冷地では内部
に浸透した水が凍結融解を繰り返してひび割れを生じる
危険性が高いという欠点がある。さらに、硬化前の状態
では流動性が高いことから、模様を付ける場合はプレス
等で型を一定時間押して保持しなければならず、生産性
に劣ると共に、凹凸部にいわゆる“だれ”を生じて丸味
を帯び、天然スレートの破断面のように、直角かつ鋭利
な角部によって形成される多段の粘板岩の破断形状のよ
うな奇麗な凹凸模様ができないものであった。
そこで、本発明は、従来の人工の無機板状体が有するア
スベスト問題、凍結融解性等の問題を解決し、密実性に
優れ、板状節理の破断模様を有する無機板状物及びその
好適な製造方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は前記問題点を解決するためになされたもので、
請求項1の無機板状物は、表面の少なくとも一端側にほ
ぼ垂直かつ鋭利な角部を有する複数の段部を粘板岩の破
断形状に似せて付した無機板状物において、該無機板状
物は、セメント、100μm以下の無機粒状物、分散
剤、繊維状物を下記の割合で含み、これらの固形分に対
して5〜20重量%の水を添加してなる混練物から形成
したものである。
セメント:セメントと無機粒状物との無機混合物 の20〜60重量% 分散剤:前記無機混合物の0.5〜5重量% 繊維状物:前記無機混合物の0.5〜2重量% また、請求項2の無機板状物の製造方法は、セメントと
粒径100μm以下の無機粒状物とかるなる混合物に、
該混合物の0.5〜5重量%の分散剤と、全固形分の5
〜20重量%の水を加えてなる混練物を、下型と、天井
部の少なくとも一端側にほぼ垂直かつ鋭利な角部を有す
る複数の段部を粘板岩の破断形状に似せて付した上型と
で加圧成形するとともに、少なくとも成形時に上型を摂
氏約60〜80度に加熱しておくものである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明する。
無機板状物は、セメント、セメント以外の無機粒状物
(以下、単に「無機粒状物」という。)、水、分散剤等
で作られる。
セメントは粒径0.5〜100μmのものが使用され、
種類としてはポルトランドセメント、シリカセメント、
フライアッシュセメント、アルミナセメント等が単独で
又は適宜混合して用いられる。
無機粒状物は粒径0.5μm以下のシリカダストが好適
である。その他、シリカダストよりも1オーダ大きい粒
径の粒状物、例えばフライアッシュ、ワラストナイト、
シリカフラワーが適宜用いられる。
分散剤はナフタレンスルホン酸/ホルムアルデヒド縮合
体、精製リグニンスルホン酸、メラミンスルホン酸塩あ
るいはこれらの混合物が使用される。
その他、機械的強度を上げるために、繊維状物としてガ
ラス繊維、カーボン繊維、無機繊維、スチール繊維など
の金属繊維、またはポリプロピレン等のオレフィン系繊
維、その他の合成繊維、あるいはパルプその他の繊維が
用いられる。
以上の材料は次の割合で混合される。
セメントの量は、セメントと無機粒状物とを混合してな
る無機混合物の20〜60重量%である。
無機粒状物であるシリカダストの量は、セメント等の大
型の粒子間に生ずる空隙に理論的に充填される量以下で
ある。これはシリカダストを除くセメント及び無機粒子
に対して体積比で40%以下、好ましくは20〜40%
となる。
分散剤の量は、この分散剤の固形分がセメントと無機粒
状物とを混合してなる無機混合物の0.5〜5重量%、
好ましくは1〜4重量%である。
水の量は、水を除いた全固形分の5〜20重量%で、
0.5〜100μmのセメントを含む無機粒状物の空隙
にシリカダスト等を充填したときに生ずる粒子間の空隙
を満たす量に相当し、これはシリカダスト等の微小粒状
物を用いない場合の空隙を満たすための理論値(30〜
40重量%)よりも少なく5〜20重量%、通常は5〜
15重量%で十分である。
繊維状物の添加量は、無機混合物の0.5〜2.0重量
%であり、これを越える添加は流動性を阻害し成形を困
難にする。
次に、無機板状物の製造について説明する。
まず、セメントとシリカダストを含む無機粒状物が均一
に混合される。次に、この混合物に水と分散剤、さらに
必要に応じて繊維状物を加え、これらが全体にむらなく
分散するまで練り混ぜて混練物を得る。
この混練物は、水セメント比が20〜33%と一般のセ
メント製品を作る場合に比べて低いが、分散剤が多量に
添加されているので水は全体に行き渡り均一かつ高密度
となっている。また、混練物は水セメント比が低くかつ
粒子密度が高いために粘度は極めて高く、それ自身で成
形された形状を保持できるものである。
なお、混練物は粘度が高いことから混練中に空気が混入
し易いので、混入した空気を除去しその後の成形を容易
にするために、混練物を押出機で一定の断面形状に仕上
げ、これを所定の長さに切断して所定体積のブロックに
成形するようにしてもよい。
続いて、混練物は平板状に圧延成形される。
圧延成形は、第1図に示す成形機1で行われる。
この成形機1は、上型2と、側枠4と、下型5と、下型
5の上面に沿って移動する網状ベルト8を有するコンベ
ア装置7とからなる。
また、上型2の天井部一端側には模様3が設けてある。
この模様3は、粘板岩の板状節理によってもたらされる
独特の破断形状を再現したもので、複数の垂直かつ鋭利
な角部を有する段部が階段状に形成されている。
そして、所定の大きさに成形された混練物Aがコンベア
装置7で上型2と下型5との間に搬送される。
成形機1では、まず側枠4を降下させ、続いて上型2を
降下させて混練物Aを圧延する。このとき、上型2の降
下とともに混練物Aが四方に広がり、第2図に示すよう
に、上型2と下型5との間隔が所定の値になった状態で
混練物Aがちょうど両者の間に行き渡り、所定の厚さの
板状物Bが得られる。また、成形された板状物Bには、
上型2の模様3が写し取られる。
続いて、側枠4を上昇させるとともに、上型2を上昇さ
せてこれと板状物Bとを分離する。
上型2が分離された板状物Bでは、前述したように、自
身の形状を保持できるだけの高粘度を有することから、
上型2によって付与された模様3は形を変えずにそのま
ま保持される。すなわち、第4図に示すように、垂直面
3a及びその上端3b及び下端3cの隅部にだれを生じ
ることがなく、隅部は鋭利な直角形状を保持する。した
がって、板状物Bは天然の粘板岩が有する破断形状と同
一の模様が付与される。
また、側枠4の内面側に模様の一部を設け、側枠を水平
方向に移動さすことでより複雑な模様を付することが出
来るものである。
さらに、上型2を摂氏約60〜80度に加熱すること
で、成形物の表面を乾燥することなく粘度を低下して上
型2との離型性を向上しているので、表層部の僅かな持
ち上がりも防止できると共に、垂直面3aの上端3b及
び下端3cの直角性が更に向上する。
なお、セメント製品の成形に際して混練物を加熱する方
法は従来一般に採用されていない。これは、混練物が硬
化に長時間を要するものでは、加熱部分で十分な水和反
応が進行しないうちに乾燥することになり局部的な硬化
不良を生じるからである。しかし、本発明における混練
物は通常のセメント製品と違って水セメント比が低いう
え粒子密度が高いためにそれ自身で十分形状を保持し得
る。したがって、加熱時間も短くてすみ硬化不良の問題
は生じない。
また、上型2を加熱すると流動性が高まり、型の細部、
即ち模様3の細部まで混練物が充填されるので、粘板岩
の破断形状のように複雑なものでも細かな形状まで再現
される。
さらに、上型2を加熱することで、混練物Aの表層部で
は水分が蒸発して混練物Aと上型2との間に蒸気層を作
るので、この蒸気層で上型2の分離が容易になり、複雑
な模様も形を崩すことなく成形される。
以上のようにして得られた板状物Bはコンベア装置7で
下型5の上から養生室(図示せず)に移され、通常のセ
メント成型品と同様に十分な時間をかけて養生硬化され
る。
〔発明の効果〕
以上の説明で明らかなように、本発明にかかる無機板状
物では、その組成によってもたらされる混練物の高粘性
に基づいて粘板岩の破断形状に似せた模様が付されてい
る。
したがって、成形された無機板状物は天然の粘板岩が有
する独特な趣を表出し、これを屋根材又は壁材あるいは
床材として使用した建築物に風格と高級感を付与する。
また、少なくとも成形時に上型を加熱しておくことで、
上型をこれによって付与される模様の形を崩すことなく
成形物から分離できる。したがって、粘板岩の破断模様
のような複雑な形状の模様であっても、細部の形状まで
正確に再現することができる。さらに、混練物を短時間
で板状物に成形できるので、成形サイクルが短く、少な
い成形ラインで多くの板状物を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は無機板状物の成形機の断面図、第2図は無機板
状物の成形状態を示す断面図、第3図は無機板状物の部
分平面図、第4図は第3図のIV−IV線断面図である。 1……成形機、2……上型、3……模様、4……側枠、 5……下型、7……コンベア装置、8……網状ベルト、 A……混練物、B……板状物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 14:38 Z 2102−4G 16:02 Z 2102−4G 16:06) Z 2102−4G (72)発明者 高井 博文 富山県東砺波郡井波町井波1番地ノ1 大 建工業株式会社内 (72)発明者 長野 智美 富山県東砺波郡井波町井波1番地ノ1 大 建工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−9812(JP,A) 特開 平1−174755(JP,A) 特開 平1−169040(JP,A) 「セメントコンクリート用混和材料」笠 井芳夫・古葉芳正几編(技術書院),昭和 61年5月15日発行P.111

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面の少なくとも一端側にほぼ垂直かつ鋭
    利な角部を有する複数の段部を粘板岩の破断形状に似せ
    て付した無機板状物において、該無機板状物は、セメン
    ト、100μm以下の無機粒状物、分散剤、繊維状物を
    下記の割合で含み、これらの固形分に対して5〜20重
    量%の水を添加してなる混練物から形成したことを特徴
    とする無機板状物。 セメント:セメントと無機粒状物との無機混合物 の20〜60重量% 分散剤:前記無機混合物の0.5〜5重量% 繊維状物:前記無機混合物の0.5〜2重量%
  2. 【請求項2】セメントと粒径100μm以下の無機粒状
    物とからなる混合物に、該混合物の0.5〜5重量%の
    分散剤と、全固形分の5〜20重量%の水を加えてなる
    混練物を、下型と、天井部の少なくとも一端側にほぼ垂
    直かつ鋭利な角部を有する複数の段部を粘板岩の破断形
    状に似せて付した上型とで加圧成形するとともに、少な
    くとも成形時に上型を摂氏約60〜80度に加熱してお
    くことを特徴とする無機板状物の製造方法。
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「セメントコンクリート用混和材料」笠井芳夫・古葉芳正几編(技術書院),昭和61年5月15日発行P.111

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