JPH0661362B2 - ノズル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は，ノズルに関するものであり，このノズルは口
腔内に挿入するようにしたものであり，かつこのノズル
は，人工呼吸器に接続可能であり，人工呼吸器と患者の
肺とのあいだの空気の流通を可能とするようにしたもの
であり，前述のノズルは，ベース部材を含み，このベー
ス部材は口腔内の歯の間に設置するようにしたものであ
り，さらに前述のノズルはシールドを含み，このシール
ドは，外側から密封するように口唇と周囲の顔面部分に
接するようにしたものである。

上述のタイプのノズルは，例えば，ＵＳ−Ａ−４ ４９
５ ９４５によって，実質的に既知である。しかしなが
ら，この広告によるノズルは，患者が眠っているうちに
患者の口が開く可能性があり，それによってノズルの把
握が失われ，空気が漏れることがあるという欠点があ
る。したがって，明らかに，人工呼吸器からの空気の大
部分を喪失する危険性がある。

ＵＳ−Ａ−３ ７７４ ６１８は，患者の頭部に巻きつ
けるひもによって所定位置に保持するノズルに関する。
このひもは，ノズルを意図した位置に保持するが，患者
が睡眠中にリラックスした時に，患者の口が開くのを防
がない。その結果，この場合にも，人工呼吸器からの空
気が漏れる危険性があることは明らかである。

空気の漏洩の問題は，これまで実際に非常に重大であ
り，このようにして人工呼吸器から空気を供給するため
に患者の喉に外科手術を施さねばならないほどであっ
た。しかしながら，自明の理由から，このような手術は
多くの問題をもたらすことになる。

したがって，本発明の目的は，第一に，喉に何らかの外
科手術を施すのではなく，睡眠中の空気の漏洩の危険を
伴うこと無く，患者に人工呼吸器から自然な仕方で，す
なわち，口を通して空気が供給されるようにすることに
ある。これは，実質的に本発明により，請求の範囲第１
項の特徴を有するノズルによって達成される。

上記および残りの特徴については，以下に添付図面を参
照してさらに説明する。

第１図は，本発明によるノズルを部分的に形成する別個
のベース部材とシールドの実施態様の斜視図である。

第２図は，共に接続したベース部材とシールドの平面図
である。

第３図は，使用状態にあるノズルの断面図である。

これらの特徴を有するノズルは，患者の喉に外科手術を
必要とすることなく，空気の漏洩の危険性，すなわち，
いわゆるデッドスペースと呼ばれるリスクが解消される
ようにする。

添付図面に示したノズルは，口腔内に挿入し，人工呼吸
器に接続するようにしたものである。このノズルは，夜
間の睡眠中に，例えば，肺の異常，脳からの不正信号な
いし信号遮断，あるいはその他の異常な血中ガスを発生
する理由によって，血中の酸素が不足する（ＰＯ_２不
足）か，あるいは酸素が過剰（ＰＯ_２過剰）になる傾向
を示す患者が使用するにしたものである。人工呼吸器と
の接続および人工呼吸器と患者の肺との空気の流通が可
能となるように，ノズルは，一つの開口部あるいは何ら
かの適切な構造の結合器を有する。特に第３図に明らか
なように，ノズル１は，ベース部材２から成り，ベース
部材２は，口腔３内に患者の歯４の間に位置するように
したもので，ノズル１は，さらにシールド５から成り，
シールド５は，外側から患者の口唇６とその廻りの顔面
部分に密封するように接するようにしたもので，シール
ドの廻りを抜けて空気が漏洩するのを防止する。

ノズル１のベース部材２は，個別に患者の上顎と下顎の
歯４に合うようにしたもので，ベース部材２の中に歯４
を固定する。このように，ベース部材２は，睡眠中に，
患者の筋肉が弛緩する時に，シールド５がその密封機能
を失うほど患者の口３が開くのを防止する。患者の歯４
にベース部材２を個別に適合させることは，歯４の正確
な印象８をベース部材２を持たせることによって達成す
る。ベース部材のこれらの印象８は，既知の方法によっ
て採取するので，これ以上は説明しない。しかしなが
ら，印象８の中に歯を入れるために患者は印象８を噛ま
ねばならず，さらに，前述のベース部材２を手で歯から
外す場合には一定の抵抗を克服して始めて歯からベース
部材２を外すことが出来るように，印象８を設計するこ
とが不可欠である。このように，ベース部材２の印象８
は，患者の歯４に適合させて，患者が眠っている時には
ベース部材２が所定位置に確実に保持されるようにする
必要がある。表面の平滑でない特殊なゴムないしプラス
チック材料製のベース部材２を製造することは，本発明
の目的の達成に有用である。

添付図面に示した実施態様においては，ベース部材２は
個別に患者の上顎と下顎の歯４の全てに合うようにして
あるが，当然のことながら，その他の態様，例えば，上
顎と下顎の前歯と臼歯だけに用いるベース部材も可能で
ある。

本発明の本実施態様においては，シールド５とベース部
材２は，互いに接続可能な二つの別個の部材として得ら
れる。これらは，スリーブによってロックしてもよい
し，接着してもよい。これによって，シールド５は，ベ
ース部材２の中の歯印象８からの距離が様々な位置に設
置可能となり，患者の口唇６の形状および／あるいは厚
さ，そして周辺の顔面部分７に合わせてシールド５の位
置を個別に調製できる。このように，シールド５は，口
唇６と廻りの顔面部分７に十分な密封性を保持する一
方，例えば，シールド５とベース部材２との間で口唇６
を締めつけることがないように，位置を決めることも可
能である。しかしながら，必要ならば，シールド５とベ
ース部材２を一体として製造することも可能である。し
かしながら，ここに示した実施態様においては，シール
ド５は，上顎の歯と下顎の歯のための印象８の間のベー
ス部材２から突き出た管９上にねじ込むことが可能であ
り，前述の管９は，人工呼吸器と患者の肺との間の空気
の流通を可能とする開口部１０を定め，この管９に人工
呼吸器１２からのホース１１が接続される。人工呼吸器
１２も，例えば，電気線に導管１３を介して接続され
る。シールド５をベース部材２の管９にねじ込むことお
よびシールド５を正しい使用位置に設定することが容易
に行なえるように，シールドも管状部分１４を備え，こ
の管状部分１４が管９にねじ込まれる。シールド５を管
９に沿った様々な位置に固定出来るように，前述の管９
および管部分１４は，この目的に相応しいロック手段，
例えば，各部材に設けた対応する歯１５を有する。

使用時には，ベース部材２を患者の口腔３の中に挿入し
てノズル１を装着し，その後に患者が前述のベース部材
に噛み込むことによって，歯４はベース部材２の印象８
に圧入される。ベース部材２から歯を抜くには，患者は
そのための一定の力を発生する必要がある。その後に，
シールド５をベース部材２の管９にねじ込み，シールド
５が患者の口唇６と廻りの顔面部分７に密封するように
接するまで管９に沿って動かす。この位置において，シ
ールド５は，管部分１４および管部分１４と管９に設け
た歯１５によって所定位置に保持される。人工呼吸器１
２へのホース１１が管９に固着され，人工呼吸器の運転
が開始される。

当業者には本発明は次に述べる請求の範囲の中で本発明
の考えと目的を逸脱することなく変更可能であることが
明白であろう。それゆえ，ノズルのベース部材とシール
ドは，適切な材料を用いて，そして目的に適った設計と
サイズのものを製造することが出来る。人工呼吸器との
結合器および場合によっては必要なロック手段も，目的
を達成するのに望ましいように，あるいは必要なように
設計することが出来る。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】患者の口腔内に挿入可能なベース部材２を
   備えたノズルであって、 前記ベース部材２には、管９が備えられており、 該管９は、人口呼吸器１２から管９内の開口部１０を通
   って利用者の肺に空気を供給するために、人口呼吸器１
   ２と連結可能となっており、 前記ノズルは、患者の口唇６と周囲の顔面部分７に接す
   るようにした密封シールド５を備え、 前記密封シールド５は、個々の患者の口唇６と周囲の顔
   面部分７に対応して密封シールドを適用可能なように、
   管９と連結しており、それにより、空気が人口呼吸器１
   ２から供給される際に、口唇と周囲の顔面部分を圧迫す
   ることなく、口唇６と周囲の顔面部分７と密封的に当接
   するようになっており、 前記ノズルには、個々の患者の歯の印象８が備えられて
   おり、患者の歯４が、印象８の中に保持され、それによ
   り、患者が睡眠中で、患者の筋肉が緩んだ時でも、患者
   の口３が開くのを防ぎ、シールド５が、口唇と周囲の顔
   面部分に接した状態で密閉するように保持されることを
   特徴とするノズル。
2. 【請求項２】前記シールド５が、チューブ９に沿った様
   々な位置に固定可能であることを特徴とする請求項１に
   記載のノズル。