JPH0660617U - 手持式クリーナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 落葉や塵芥等を吸い込む吸込作業とそれらを
吹き寄せる送風作業とを選択的に行うことができ、しか
も、従来のもののように作業形態によってハンドルを持
ち替えてエンジン等からなる本体部の姿勢を大きく変え
ることを要しないで、各種の作業を楽に行うことができ
るとともに、作業効率や使い勝手を著しく向上させるこ
とができる手持式クリーナーを提供すること。 【構成】 原動機１２等からなるブロワー本体部１０Ａ
に、ブロワー吸込通路部２０の軸線Ｓとブロワー吹出通
路部３０の軸線Ｆとが平面視で相互に概略平行となるよ
うに配置されるとともに、前記吸込通路部２０が旋回し
得るようにされてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、清掃作業等に用いられる手持式クリーナーに係り、より詳細には、 動力源としての原動機を備え、例えば落葉や塵芥等を吸い込む吸込作業とそれら を吹き寄せる送風作業とを選択的に行い得るようにされたものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の手持式クリーナーの従来例を図７に示す。この手持式クリーナー５０ は、例えば落葉や塵芥の吸い込み作業を行う状態、言い換えれば清掃用のバキュ ーム機（クリーナー）として使用する状態で示されており、その構成を簡略に説 明すれば、本機は、原動機としての空冷２サイクルガソリンエンジン５２、その 始動用のリコイルスタータ５３、燃料タンク５４，ブロワーファンカバー５６、 等からなるブロワー本体部５０Ａを備え、前記エンジン５２の出力軸であるクラ ンクシャフトの一端側（正面側）の前記カバー５６内に、遠心ブロワー用のファ ンが取り付けられるとともに、ブロワー吸込口とそれに脱着可能に連結された吸 込パイプ６５からなるブロワー吸込通路部６０が配置され、前記カバー５６の一 側に、ブロワー吹出口７２とそれに脱着可能に連結されたＬ字形の吹出パイプ７ ５からなるブロワー吹出通路部７０が配置されている。この吹出通路部７０の風 上（先端）部分は若干斜め下方を向くようにされていて、前記吹出パイプ７５の 風下端に、適宜の通気性を有する集塵袋８０が取り付けられている。

【０００３】 また、前記カバー５６の上側に前記クランクシャフトに直交するように第１ハ ンドル８１が設けられ、前記エンジン５２の背面側に前記第１ハンドルに直交す るように第２ハンドル８２が設けられている。 ここで、前記ブロワー吸込通路部６０は前記クランクシャフトと同軸状に配置 され、前記ブロワー吹出通路部７０の風上部分は、平面視で前記ブロワー吸込通 路部６０に直交するように配置されていることになる。

【０００４】 そのため、本機を図に示される如くの清掃用バキューム機として使用する場合 には、通常、前記吸込パイプ６５の先端から落葉等を吸い込ませるべく、前記第 １ハンドル８１を左手で持ち、前記第２ハンドル８２を右手で持って前記吸込パ イプ６５を下方に向けた姿勢にする。 それに対し、例えば落葉や塵芥等を吹き寄せて集めるための清掃用のパワーブ ロワーとして使用する場合には、通常、必要なら前記吸込パイプ６５を外し、前 記Ｌ字形の吹出パイプ７５及び集塵袋８０に代えて、例えば先端が偏平状に窄め られた吹出パイプを前記吹出口７２に装着し、その吹出パイプの先端から吹き出 される空気によって地面に落下している落葉等を吹き飛ばすべく、前記第１ハン ドル８１を持って前記吹出パイプを斜め前下方に向けた姿勢、つまり、エンジン ５２等からなる本体部５０Ａを前記バキューム機として使用する場合に対して鉛 直面内で４５度程回転させた姿勢にする。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

以上のように、従来の手持式クリーナーにあっては、ハンドルが二つ必要であ って、作業形態によってそれらを持ち替えてエンジン等からなる本体部の姿勢を 変えなくてはならないという問題があるとともに、二つのハンドルが前記本体部 から異方向に突出しているので、清掃作業時等に使用していない方のハンドルが 何かと邪魔になり易い。

【０００６】 さらに、それを清掃用のバキューム機として使用する場合、例えば木の枝等に 引っ掛かっている落葉等を吸い込むには、全体を傾斜ないし旋回させなければな らないので、使い勝手が良いとはいえない。 かかる点に鑑み本考案は、落葉や塵芥等を吸い込む吸込作業とそれらを吹き寄 せる送風作業とを選択的に行い得るようにされ、しかも、作業形態によってエン ジン等からなる本体部の姿勢を変えること、言い換えればハンドルを持ち替える ことを要せず、作業効率や使い勝手の向上を図ることのできる、手持式クリーナ ーを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記の目的を達成すべく、本考案に係る手持式クリーナーは、基本的には、原 動機等からなるブロワー本体部に、ブロワー吸込通路部の軸線とブロワー吹出通 路部の軸線とが平面視で相互に概略平行となるように配置されるとともに、前記 ブロワー吸込通路部がブロワー回転軸線を中心として旋回し得るようにされて構 成される。

【０００８】 より実際的には、前記ブロワー回転軸線に対して、前記ブロワー吸込通路部の 少なくとも風下部分と前記ブロワー吹出通路部の少なくとも風上部分とを平面視 で概略直交するように配置するとともに、前記ブロワー吸込通路部を前記ブロワ ー回転軸線に直交する面内で旋回させるようになすことが望ましい。 また、かかる構成において、前記ブロワー吸込通路部を任意の位置で停止させ 得るようになすことがより望ましい。

【０００９】

【作 用】

前述の如くの構成とされた本考案に係る手持式クリーナーにおいては、ブロワ ー吸込通路部の風下部分とブロワー吹出通路部の風上部分が概略平行に配置され 、かつ、ブロワー吸込通路部が旋回可能とされるので、互いに平行な両通路部の 本体部側部分と平行にハンドルを一つだけ設ければ足り、この共通の一つのハン ドルを持った状態で本体部の姿勢を変えることを要しないで、例えば落葉や塵芥 等を吸い込む吸込作業と、それらを吹き寄せる送風作業の両方を選択的に行うこ とができる。

【００１０】 また、ブロワー吸込通路部が旋回可能とされていることにより、本体部を傾斜 〜旋回させることを要しないで、ブロワー吸込通路部の先端を任意の高さに位置 させることができ、そのため、棚上（木の枝葉上）等の比較的高い所の落葉等を も楽に吸い込ませることができ、さらに、吸込通路部を任意の旋回位置で停止さ せることができるようになすことにより、片手でだけで清掃作業等を行うことが できることになり、さらに、ブロワー吸込通路部の風上部分を形成する吸込パイ プの先端を閉塞し、かつその先端近傍に位置する周面部に開口を形成することに より、比較的高い所に位置する刈葉や落葉等を一層容易に吸い込ませることが可 能となり、その結果、使い勝手が著しく向上する。

【００１１】

【実施例】

図１，図２は本考案による手持式クリーナーの一実施例を示している。 本実施例の手持式クリーナー１０は、前記した図７に示される従来のものと同 様に、例えば落葉や塵芥の吸い込み作業を行う状態、言い換えれば清掃用のバキ ューム機として使用する状態で示されており、本機１０も、原動機としての空冷 ２サイクルガソリンエンジン１２、その始動用のリコイルスタータ１３、ブロワ ーファンカバー１６、等からなる本体部１０Ａを主要部として備えている。なお 、原動機として電動モーターを使用してもよい。

【００１２】 そして、前記ブロワーファンカバー１６に、ブロワー吸込通路部２０を形成す る吸込口２３に同芯に嵌着された旋回自在のＬ形の吸込継手管２２及びそれに脱 着可能に連結された吸込パイプ２５と吹出通路部３０を形成する吹出口３２とが 、図２に示す如く平面視で相互に概略平行となるように配置されている。これを さらに詳細に説明すれば、本実施例では、前記エンジン１２のクランクシャフト （の回転軸線Ｃ）に対して、前記ブロワー吸込通路部２０（の軸線Ｓ）及び前記 ブロワー吹出通路部３０（の軸線Ｆ）が平面視で直交するように配置されている 。

【００１３】 さらに、前記ブロワー吸込通路部３０の吸込継手管２２の風下端部と前記ブロ ワーファンカバー１６とは、間に摩擦停止機構（図示省略）等を介在させた状態 で、前記吸込口２３の回りに相対回転可能に連結されていて、前記吸込継手管２ ２及び吸込パイプ２５が前記クランクシャフトに直交する面内で、例えば、図１ において実線で示される水平状態から上方及び下方に最大で３６０度旋回し得る ようにされ、かつ、その角度範囲内において前記摩擦停止機構等により任意の旋 回位置で停止せしめられるようになっている。

【００１４】 なお、停止機構としては、例えばブロワーファンカバー１６と吸込継手管２２ とにそれぞれ環状の摩擦部材を固定するとともに、それらの摩擦部材同士をバネ 等で相互に圧接させて、それらの間に生じる表面摩擦力によりブロワー吸込通路 部２０の姿勢を保持するようにしたもの等、既知の構成のものを採用できる。 前記に加え、前記ブロワーファンカバー１６の上側には、ブロワー吸込通路部 ２０及びブロワー吹出通路部３０と平行にハンドル４１が設けられるとともに、 ブロワー吹出通路部３０を形成する吹出口３２の後端部には適宜の通気性を備え た集塵袋４０が取り付けられている。

【００１５】 なお、前記ハンドル４１の前後にスロットルトリガー４２，４３を設けておけ ば、本体部１０Ａを持ち替えて使用する時に便利である。

【００１６】 かかる構成を有する本機を図に示される如くの清掃用バキューム機として使用 する場合には、図２において二点鎖線で、また、図３にその使用状態が示される 如くに、前記ハンドル４１を持って吸込パイプ２５を下方に向けた姿勢にして、 該吸込パイプ２５の先端から地面Ｇに落ちている落葉Ｒ等を吸い込ませて集塵袋 ４０に集めるようにされる。

【００１７】 なお、かかる作業形態をとるときには、図４に示される如くに、吸込パイプ２ ５の下部に取付金具３６で車輪３７を取り付ければ、吸込パイプ２５の下端と地 面Ｇとの間に適切な間隔が保持できるので、作業が一層楽になる。 一方、例えば落葉や塵芥等を吹き寄せて集めるための清掃用のパワーブロワー として使用する場合には、図２の平面視で本体部１０Ａを１８０度回わして、前 後逆向きでハンドル４１を持ち、必要なら前記吸込パイプ２５を外し、前記集塵 袋４０に代えて例えば蛇腹状のフレキシブルパイプ等からなる連結具を介して先 端が偏平状に窄められた吹出パイプを装着し、前記ハンドル４１を持って当該吹 出パイプの先端を斜め前方下に向けた姿勢にして、その吹出パイプの先端から吹 き出される空気によって地面に落下している落葉等を吹き飛ばすようにされる。

【００１８】 この場合、吸込口２３は吸込継手管２２で覆われているので、作業者の服が吸 い付けられたりすることはない。

【００１９】 前述の如くの構成とされた本実施例の手持式クリーナー１０においては、ブロ ワー吸込通路部２０とブロワー吹出通路部３０とが互いに概略平行に配置され、 かつ、ブロワー吸込通路部２０が旋回可能とされるので、パワーブロワーとバキ ューム機の両用として場合でも、両通路部２０，３０と平行に単一のハンドル４ １だけを設ければ良く、この共通の一つのハンドル４１を持った状態で本体部１ ０Ａの姿勢を大きく変えることを要しないで、例えば落葉や塵芥等を吸い込む吸 込作業とそれらを吹き寄せる送風作業の両方を選択的に行うことができる。

【００２０】 また、ブロワー吸込通路部２０が旋回可能とされていることにより、本体部１ ０Ａを傾斜〜旋回させることを要しないで、ブロワー吸込通路部２０の先端を任 意の高さに位置させることができ、そのため、比較的高い所の落葉等をも楽に吸 い込ませることができる。 さらに、ブロワー吸込通路部２０を任意の旋回位置で停止させることができる ようにされているので、片手でだけで清掃作業等を行うことができ、便利である 。

【００２１】 また、前記吸込パイプ２５に代えて、図５に示される如くの、先端部が盲蓋部 材２８等で閉塞されるとともに、前記先端部近傍の周面部に軸線方向に沿った、 例えば、長さ３０ｃｍ，巾３ｃｍ程度の吸込用のスリット２７が形成されてなる 吸込パイプ２６を吸込口２２に連結して使用すれば、棚上（垣根Ｔの上面）等の 比較的高い所に位置する刈葉Ｋや落葉等を一層容易に吸い込ませることが可能と なり、その結果、使い勝手が著しく向上する。

【００２２】 さらにまた、吸込継手管２２には、前記吸込パイプ２５，２６に代えて、図５ に示される如くの先端側が直径２．５〜４ｃｍ程度の細くて長い吸込パイプ２９ や湾曲した吸込パイプ、フレキシブルな吸込パイプ等、使用環境に応じたものを 連結することができ、それによって、作業場面ごとに作業効率の向上が図られる 。

【００２３】

【考案の効果】

以上の説明から理解されるように、本考案に係る手持式クリーナーは、落葉や 塵芥等を吸い込む吸込作業とそれらを吹き寄せる送風作業とを選択的に行うこと が容易にでき、しかも、従来のもののように作業形態によって二つのハンドルを 持ち替えて本体部の姿勢を大きく変えることを要しないので、作業を楽に行うこ とができるとともに、作業効率や使い勝手を著しく向上させることができるとい う効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る手持式クリーナーの一実施例の概
略側面図。

【図２】図１の実施例の概略平面図。

【図３】図１及び図２の実施例の使用状態説明図。

【図４】図１及び図２の実施例の吸込パイプに車輪を取
り付けた場合の説明図。

【図５】吸込パイプの変形例の説明図。

【図６】吸込パイプの他の変形例の説明図。

【図７】従来の手持式クリーナーの一例の概略斜視図。

【符号の説明】

１０ 手持式クリーナー １０Ａ 本体部 １２ エンジン ２０ ブロワー吸込通路部 ２２ 吸込継手管 ２３ 吸込口 ２５ 吸込パイプ ２７ スリット ２８ 盲蓋部材 ３０ ブロワー吹出通路部 ３２ 吹出口 ４１ ハンドル Ｃ ブロワー（クランクシャフト）の回転軸線

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 原動機１２等からなるブロワー本体部１
   ０Ａに、ブロワー吸込通路部２０の軸線Ｓとブロワー吹
   出通路部３０の軸線Ｆとが平面視で相互に概略平行とな
   るように配置されるとともに、前記ブロワー吸込通路部
   ２０がブロワー回転軸線Ｃを中心として旋回し得るよう
   にされてなる、手持式クリーナー。
2. 【請求項２】 前記ブロワー回転軸線Ｃに対して、前記
   ブロワー吸込通路部２０の少なくとも風下部分２２と前
   記ブロワー吹出通路部３０の少なくとも風上部分３２と
   が平面視で直交するように配置されるとともに、前記ブ
   ロワー吸込通路部２０が前記ブロワー回転軸線Ｃに直交
   する面内で旋回し得るようにされてなる、請求項１記載
   の手持式クリーナー。
3. 【請求項３】 前記ブロワー吸込通路部２０が前記ブロ
   ワー本体部１０Ａに回転可能に連結された吸込口２２と
   それに脱着可能に連結された吸込パイプ２５とからなっ
   ている、請求項１又は２記載の手持式クリーナー。
4. 【請求項４】 前記ブロワー吸込通路部２０が任意の旋
   回位置で停止せしめられるようにされてなる、請求項１
   〜３のいずれかに記載の手持式クリーナー。
5. 【請求項５】 先端部が閉塞されるとともに、該先端部
   近傍の周面部に吸込用の開口２７が形成された吸込パイ
   プ２６が前記吸込口２２に連結されてなる、請求項３記
   載の手持式クリーナー。