JPH0660478B2 - 剔彩模様入り和紙の製造方法 - Google Patents
剔彩模様入り和紙の製造方法Info
- Publication number
- JPH0660478B2 JPH0660478B2 JP17144890A JP17144890A JPH0660478B2 JP H0660478 B2 JPH0660478 B2 JP H0660478B2 JP 17144890 A JP17144890 A JP 17144890A JP 17144890 A JP17144890 A JP 17144890A JP H0660478 B2 JPH0660478 B2 JP H0660478B2
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- paper
- japanese paper
- laminated
- decorative pattern
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、壁紙、襖紙、あるいは包装紙などに利用でき
る剔彩模様入り和紙の製造方法に関するものである。
る剔彩模様入り和紙の製造方法に関するものである。
和紙は独特の風合いと腰の強さがあって、高級感に富む
ところから、今なお、愛好者が多い。従来、この和紙に
更に高級感を出そうと散らし模様を形成した和紙の製法
が提案された。即ち、和紙の原料である小さな繊維に、
色調の異なる大きな繊維を混ぜて、大きな繊維を散らし
ながら和紙を漉き上げることにより模様を有する和紙を
形成する方法である。しかしながら、このような従来の
散らし模様は色彩変化が深みに乏しく、このため安物臭
くなる傾向があった。また、色彩変化なら染色、印刷に
よっても得られるが、何れによっても和紙の有すべき高
級感を殺ぐ可能性が高いのである。
ところから、今なお、愛好者が多い。従来、この和紙に
更に高級感を出そうと散らし模様を形成した和紙の製法
が提案された。即ち、和紙の原料である小さな繊維に、
色調の異なる大きな繊維を混ぜて、大きな繊維を散らし
ながら和紙を漉き上げることにより模様を有する和紙を
形成する方法である。しかしながら、このような従来の
散らし模様は色彩変化が深みに乏しく、このため安物臭
くなる傾向があった。また、色彩変化なら染色、印刷に
よっても得られるが、何れによっても和紙の有すべき高
級感を殺ぐ可能性が高いのである。
本発明は、従来の和紙の模様形成方法に上記の欠点があ
ったことに鑑みてなされたもので、色彩変化に富み、し
かも上品な高級感を呈するような模様付和紙の製造方法
を提供することを技術的課題とするものである。
ったことに鑑みてなされたもので、色彩変化に富み、し
かも上品な高級感を呈するような模様付和紙の製造方法
を提供することを技術的課題とするものである。
本発明者が課題解決のために採用した手段は以下の通り
である。
である。
即ち、複数の着色紙CSを色違いに積層して圧着し、当該
積層紙材Ｌより模様入りチップ１を切り出し、この模様
入りチップ1・1・1・…を植物繊維を含む紙料液Ａに混入し
て、これより和紙Ｓを漉き上げるという手段を採用する
ことにより、色彩変化に富み、高級感のある模様形成和
紙の製造方法を提供した。
積層紙材Ｌより模様入りチップ１を切り出し、この模様
入りチップ1・1・1・…を植物繊維を含む紙料液Ａに混入し
て、これより和紙Ｓを漉き上げるという手段を採用する
ことにより、色彩変化に富み、高級感のある模様形成和
紙の製造方法を提供した。
以下、本考案を実施例に基づいて説明する。
直接染料で染色した靭皮繊維を含む紙料液Ｂより、着色
紙CSを漉き上げる（第１図(a)(b)(c)参照）。この着色
紙CSを色を変えて複数枚得、色違いに積層して耐水性の
高い接着剤である酢酸ビニル系ボンドなどで貼り合わ
せ、凹凸のあるプレートＰの上で圧着する。こうして得
られた積層紙材Ｌを積層断面方向に薄くカッティングし
て積層裁断紙Ｌ′にし、この積層裁断紙Ｌ′を小さく切
って模様入りチップ１を得る（第２図(a)(b)(c)参
照）。この模様入りチップ1・1・1・…を無染色靭皮紙料を
含む紙料液Ａに混入して、この混入液より和紙Ｓを漉き
上げる。このときに、分散材として植物性粘液のトロロ
アオイを加えて、前記模様入りチップ1・1・1・…を散らし
ながら漉くものとする（第３図(a)(b)参照）。すると、
多色の積層断面が現れて剔彩模様となっている前記チッ
プ1・1・1・…が和紙Ｓ上に散らされて、色彩変化が豊かな
散らし模様が形成されている。
紙CSを漉き上げる（第１図(a)(b)(c)参照）。この着色
紙CSを色を変えて複数枚得、色違いに積層して耐水性の
高い接着剤である酢酸ビニル系ボンドなどで貼り合わ
せ、凹凸のあるプレートＰの上で圧着する。こうして得
られた積層紙材Ｌを積層断面方向に薄くカッティングし
て積層裁断紙Ｌ′にし、この積層裁断紙Ｌ′を小さく切
って模様入りチップ１を得る（第２図(a)(b)(c)参
照）。この模様入りチップ1・1・1・…を無染色靭皮紙料を
含む紙料液Ａに混入して、この混入液より和紙Ｓを漉き
上げる。このときに、分散材として植物性粘液のトロロ
アオイを加えて、前記模様入りチップ1・1・1・…を散らし
ながら漉くものとする（第３図(a)(b)参照）。すると、
多色の積層断面が現れて剔彩模様となっている前記チッ
プ1・1・1・…が和紙Ｓ上に散らされて、色彩変化が豊かな
散らし模様が形成されている。
本実施例は以上のように構成されるが、本発明は本実施
例にのみ限定されるものではなく、特許請求の範囲内で
種々の変更が可能である。特に、チップを構成する着色
紙を紙の印刷や染色によって得て積層するとか、積層着
色紙中に白い紙を含ませるとか、チップを切り出すとき
に積層着色紙を沿層方向に切り出して用いたり、着色紙
を平坦な板上で圧着することや、チップとともに和紙を
漉き上げる靭皮原料を淡い色に染色するとか、チップや
和紙を漉き上げる原料を靭皮原料以外の植物繊維にする
などの変更も本発明の範囲に含まれる。
例にのみ限定されるものではなく、特許請求の範囲内で
種々の変更が可能である。特に、チップを構成する着色
紙を紙の印刷や染色によって得て積層するとか、積層着
色紙中に白い紙を含ませるとか、チップを切り出すとき
に積層着色紙を沿層方向に切り出して用いたり、着色紙
を平坦な板上で圧着することや、チップとともに和紙を
漉き上げる靭皮原料を淡い色に染色するとか、チップや
和紙を漉き上げる原料を靭皮原料以外の植物繊維にする
などの変更も本発明の範囲に含まれる。
以上実施例によって説明したとおり、本発明の剔彩模様
入り和紙の製造方法によれば、印刷や染色に頼ることな
く色彩変化に富んだ和紙を得ることができる。また、模
様入りチップの大きさを選べば極めて高級感の高い和紙
が得られる。本発明の剔彩模様入り和紙の製造方法によ
って得られる和紙は、特に、壁紙や襖紙、包装紙などの
用途に適し、従来地味に流れ勝ちであった和紙のデザイ
ンを現代的に華やかなものに進展させることができ、産
業上の利用価値が頗る高い。
入り和紙の製造方法によれば、印刷や染色に頼ることな
く色彩変化に富んだ和紙を得ることができる。また、模
様入りチップの大きさを選べば極めて高級感の高い和紙
が得られる。本発明の剔彩模様入り和紙の製造方法によ
って得られる和紙は、特に、壁紙や襖紙、包装紙などの
用途に適し、従来地味に流れ勝ちであった和紙のデザイ
ンを現代的に華やかなものに進展させることができ、産
業上の利用価値が頗る高い。
第１図(a)(b)(c)は本実施例における着色紙を得る方法
を示す図、第２図(a)(b)(c)は本実施例における着色紙
より模様入りチップを得る方法を示す図、第３図(a)(b)
は本実施例剔彩模様入り和紙を漉き上げる方法を示す図
である。 １……模様入りチップ、 Ａ……紙料液、Ｂ……着色紙用紙料液、 Ｓ……和紙、CS……着色紙、 Ｐ……凹凸のあるプレート、 Ｌ……積層紙材、Ｌ′……積層裁断紙。
を示す図、第２図(a)(b)(c)は本実施例における着色紙
より模様入りチップを得る方法を示す図、第３図(a)(b)
は本実施例剔彩模様入り和紙を漉き上げる方法を示す図
である。 １……模様入りチップ、 Ａ……紙料液、Ｂ……着色紙用紙料液、 Ｓ……和紙、CS……着色紙、 Ｐ……凹凸のあるプレート、 Ｌ……積層紙材、Ｌ′……積層裁断紙。
Claims (1)
- 【請求項１】複数の着色紙CSを色違いに積層して圧着
し、この積層紙材Ｌにより模様入りチップ１を切り出
し、この模様入りチップ1・1・1・…を植物繊維を含む紙料
液Ａに混入して、これを漉き上げて和紙Ｓを製造するこ
とを特徴とする剔彩模様入り和紙の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17144890A JPH0660478B2 (ja) | 1990-06-28 | 1990-06-28 | 剔彩模様入り和紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17144890A JPH0660478B2 (ja) | 1990-06-28 | 1990-06-28 | 剔彩模様入り和紙の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04174799A JPH04174799A (ja) | 1992-06-22 |
| JPH0660478B2 true JPH0660478B2 (ja) | 1994-08-10 |
Family
ID=15923297
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17144890A Expired - Fee Related JPH0660478B2 (ja) | 1990-06-28 | 1990-06-28 | 剔彩模様入り和紙の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0660478B2 (ja) |
-
1990
- 1990-06-28 JP JP17144890A patent/JPH0660478B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04174799A (ja) | 1992-06-22 |
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Legal Events
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