JPH0660461U - 薄膜原料液霧化装置 - Google Patents

薄膜原料液霧化装置

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JPH0660461U
JPH0660461U JP643993U JP643993U JPH0660461U JP H0660461 U JPH0660461 U JP H0660461U JP 643993 U JP643993 U JP 643993U JP 643993 U JP643993 U JP 643993U JP H0660461 U JPH0660461 U JP H0660461U
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material liquid
container
medium
vibrator
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JP643993U
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謙一 太田
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 原料液を霧化する振動子が原料液によって早
期に腐食するのを防止する。 【構成】 底壁面に振動子11が設けらた媒体容器10
に、媒体13として振動子11から発生する振動を伝搬
可能な液体が満たされている。この媒体容器10に満た
された媒体13に原料液20を収納した容器9が浸漬さ
れている。振動子11から発生した振動は、媒体13を
介して原料液20に伝達され、原料液20が霧化され
る。この霧は、ダクト12から送られてくるキャリアガ
スにより、ダクト5を通して霧化部3側の成膜室8へ送
られ、ヒータ2で加熱された基板1上に薄膜を形成す
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、原料液を霧化して加熱された基板に当てて、基板上に薄膜を形成す る装置において、原料液を霧化する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池や液晶表示装置等に用いられる金属酸化膜、例えば透明導電膜を形成 する場合、加熱された基板の上に、CVD法やスプレー法等の方法によってこれ らの薄膜を成膜させる。 このような薄膜の形成装置の例を図5に示す。基板1としては、例えば、予め 二酸化ケイ素(SiO2 )の被膜が表面に形成されたソーダライムガラス板が用 いられる。また、この基板1上に薄膜を形成するための原料液としては、例えば 、酸化錫膜を形成する場合、塩化第二錫(SnCI4・5H2O)と、フッ化アン モニウム(NH4F )或いは塩化アンチモン(SbCl3 )とを水等の溶媒に溶 解した溶液が用いられる。
【0003】 図5に示す薄膜形成装置は、前記基板1上に薄膜を形成する成膜部3と、この 成膜部3に前記原料液20を霧化して送る霧化部4とを有する。 成膜部3は、基板1を保持する成膜テーブル7と、この成膜テーブル7を介し て基板1を加熱するヒータ2とを有し、成膜テーブル7の上に成膜室8が形成さ れている。
【0004】 霧化部4は、原料液20を収納する容器9を有し、その容器9の底壁面に超音 波振動子等の振動子11が設けられている。容器9の上部にキャリアガスを送る ダクト12と、前記成膜室8に通じるダクト5とが接続されており、振動子11 から原料液20に与えられる振動により、原料液20を霧化し、発生した霧を、 ダクト12から送られてくるキャリアガスにより、ダクト5を通して前記成膜室 8に送る。 基板1は、成膜部3の成膜テーブル7上に装着され、ヒータ2で400〜50 0℃程度の温度に加熱される。この状態で、ダクト5から基板1に向けて成膜室 8内に原料液の霧を所定の時間放出し、基板1の表面に酸化錫の薄膜を形成する 。
【0005】
【考案が解決しようとしている課題】
しかしながら、前記のような薄膜形成装置に用いられている従来の原料液の霧 化装置では、振動子11が原料液に直接接触していたため、前記の塩化物溶液の ような腐食性を有する原料液を霧化するとき、振動子、特にその電極部分が早期 に腐食されて、破損してしまうという課題があった。この原料液による振動子1 1の腐食に対しては、従来から振動子11を樹脂などでコーティングするという 腐食防止策等が採られていたが、原料液に不純物としてコーティングした樹脂が 溶解してしまったり、或は振動でコーティング樹脂が剥がれ、完全な腐食の防止 は達成できないという問題があった。
【0006】 そこで、本考案は、前記従来技術の課題に鑑み、振動子が早期に腐食してしま わない薄膜原料液霧化装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本考案では、前記目的を達成するため、振動子11により薄膜形成 用の原料液20を霧化する薄膜原料液霧化装置において、前記原料液20を容器 9に収納すると共に、容器9と同容器9の外面と対向して配置された振動子11 との間に、振動子11から発生する振動を原料液20に伝搬する媒体13を介在 させたことを特徴とする薄膜原料液霧化装置を提供する。
【0008】 より具体的には、内壁面に振動子11を設けた媒体容器10に媒体13を満た し、原料溶液20を収納した容器9を媒体13に浸漬するといった構造や、容器 9の内壁面に振動子11を設け、同容器9を隔壁17で霧の排出口側と振動子1 1側とに区画し、同振動子11側に媒体13を充填すると共に、排出口側に原料 液20を収納するという構造等が採用できる。
【0009】
【作用】
前記本考案による薄膜原料液霧化装置では、原料液20を容器9に入れて、振 動子11を振動させると、その振動は、媒体13を介して容器9の中の原料液2 0に伝達され、原料液20を霧化することができる。そして、この構造では、原 料液20と振動子11とが接しさせないまま原料液20に振動を与えることがで きるため、原料液20によって振動子11が腐食されない。
【0010】
【実施例】
次に、図面を参照しながら、本考案の実施例について詳細に説明する。 図1は本考案の第一の実施例である薄膜原料液霧化装置を霧化部4として用い た薄膜形成装置全体を示している。この薄膜形成装置は、前記霧化部4に加え、 基板1上に薄膜を形成する成膜部3を有している。この成膜部3は、基板1を保 持する成膜テーブル7と、この成膜テーブル7を介して基板1を加熱するヒータ 2とを有し、成膜テーブル7の上に成膜室8が形成されている。
【0011】 本考案の実施例による薄膜原料液霧化装置である霧化部4は、原料液20を収 納する容器9を有し、その容器9の上部にキャリアガスを送るダクト12と、前 記成膜室8に通じるダクト5とが接続されている。この霧化部4は、底壁面に振 動子11が設けらた媒体容器10を有しており、この媒体容器10には、媒体1 3として振動子11から発生する振動を伝搬可能な液体が満たされている。例え ば、振動子11から発生する振動が超音波振動である場合、媒体13は純水等が 使用できる。この媒体容器10に満たされた媒体13に前記原料液20を収納し た容器9が浸漬されている。
【0012】 この薄膜原料液霧化装置では、振動子11から媒体13と容器9の壁を介して 原料液20に与えられる振動により、原料液20が霧化される。これにより原料 液20の液面から発生した霧は、ダクト12から送られてくるキャリアガスによ り、ダクト5を通して前記成膜室8に送られる。 基板1は、成膜部3の成膜テーブル7上に装着され、ヒータ2で加熱される。 この状態で、ダクト5から基板1に向けて成膜室8内に原料液の霧を所定の時間 放出し、基板1の表面に酸化錫膜等の薄膜を形成する。
【0013】 次に、図2に示した本考案の第二の実施例について説明する。この実施例では 、加熱冷却器14を備えており、この加熱冷却器14と媒体容器10との間で、 配管流路15、16を通して媒体13を循環させ、媒体13の温度を任意の温度 にコントロールするものである。このようにして、容器9の周りの媒体13を加 熱または冷却することにより、容器9内の原料液20の温度を自在に変化させる ことが可能になり、霧化の重要なパラメーターである原料液の温度管理が容易に なる。 また、この実施例では、容器9の上部に接続されたキャリアガスのダクト12 と霧化した原料液を成膜室側へ送るダクト5とが、容器9の外で接続されており 、ダクト12からダクト5側へ直接キャリアガスを送ることができるようになっ ている。
【0014】 次に、図3に示した本考案の第三の実施例について説明すると、この実施例で は、前記のような媒体容器10を用いず、原料液20を入れる容器9を樹脂シー ト等の隔壁17で上下に仕切り、同容器9の底壁に振動子11を設けている。そ して、隔壁17で仕切られた振動子11を有する下側の室全体に媒体20を満た し、隔壁17で仕切られた上側の室、つまりダクト12、5が接続された側に原 料液20を収納している。この場合も、振動子11で発生した振動が、媒体20 と隔壁17を介して原料液20に伝搬されるため、原料液20が霧化し、これを ダクト5から成膜室8へ送ることができる。
【0015】 この実施例では、媒体容器10を用いる前記の実施例に比べて、薄膜原液料霧 化装置を全体として小形にすることができる。 なお、振動子11を容器10の底壁面でなく、側壁面に設けて、この振動子1 1の周りをダクト12、5が接続された側の室と区画し、振動子11側の室に媒 体13を満たすこともできる。
【0016】 次に、図4に示した本考案の第四の実施例について説明すると、この実施例で は、キャリアガスを供給するダクト12を容器9の側面のほぼ中央部であって、 原料液20の液面より高い位置に接続し、霧化した原料液を成膜室へ送るダクト 5を容器9の反対側の側面の上部に接続している。この実施例では、霧化した原 料液を効率よく成膜室へ送ることができるが、原料液20の液面高さがダクト1 2の接続位置によって制限される。
【0017】
【考案の効果】
以上説明した通り、本考案によれば、振動子が早期に腐食してしまわない薄膜 原料液霧化装置を提供することが可能となり、振動子の信頼性の向上と寿命の長 期化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一の実施例による薄膜原料液霧化装
置を備えた薄膜形成装置の概略断面図である。
【図2】本考案の第二の実施例による薄膜原料液霧化装
置の概略断面図である。
【図3】本考案の第三の実施例による薄膜原料液霧化装
置を備えた薄膜形成装置の概略断面図である。
【図4】本考案の第四の実施例による薄膜原料液霧化装
置の概略断面図である。
【図5】本考案の従来例である薄膜原料液霧化装置を備
えた薄膜形成装置の概略断面図である。
【符号の説明】
11 振動子 20 原料液 9 容器 13 媒体 10 媒体容器 17 隔壁

Claims (3)

    【整理番号】 0040768−01 【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動子(11)により薄膜形成用の原料
    液(20)を霧化する薄膜原料液霧化装置において、前
    記原料液(20)を容器(9)に収納すると共に、容器
    (9)と同容器(9)の外面と対向して配置された振動
    子(11)との間に、振動子(11)から発生する振動
    を原料液(20)に伝搬する媒体(13)を介在させた
    ことを特徴とする薄膜原料液霧化装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1において、内壁面に振動子
    (11)を設けた媒体容器(10)に媒体(13)を満
    たし、原料溶液(20)を収納した容器(9)を媒体
    (13)に浸漬したことを特徴とする薄膜原料液霧化装
    置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1において、原料溶液(2
    0)を収納した容器(9)の内壁面に振動子(11)を
    設け、同容器(9)を隔壁(17)で霧の排出口側と振
    動子(11)側とに区画し、同振動子(11)側に媒体
    (13)を充填すると共に、排出口側に原料液(20)
    を収納したことを特徴とする薄膜原料液霧化装置。
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Effective date: 19980929