JPH0660359B2 - 非焼成塊成鉱の製造方法 - Google Patents

非焼成塊成鉱の製造方法

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JPH0660359B2
JPH0660359B2 JP60004753A JP475385A JPH0660359B2 JP H0660359 B2 JPH0660359 B2 JP H0660359B2 JP 60004753 A JP60004753 A JP 60004753A JP 475385 A JP475385 A JP 475385A JP H0660359 B2 JPH0660359 B2 JP H0660359B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、鉄鉱石粉末又は酸化鉄粉末を高炉で製錬する
際、高炉装入時の粉末の飛散を防止し、且つ炉内の通気
性を保持して製錬反応を円滑に進行せしめるための原料
鉄鉱石粉末の非焼成塊成化処理に関する。
(従来の技術) 近年は出銑比の増大あるいはコークス比の低減等の要請
から高炉に装入する鉄鉱石の粒度が更に小さくなる傾向
にある事、低品位鉱の利用の必要性から粉鉱石の使用量
が増大している事、又粉塵による公害防止対策のためダ
ストの回収が強化されている事、等のために鉄鉱石粉末
の使用量は益々増加する傾向にある。
これらの鉄鉱石粉末をそのまま高炉に装入すると通気性
の不良や不均一、ガス灰発生量の増加及び荷下りの不良
等を生じ、コークス比の増大あるいは出銑比の低下等高
炉の操業に著しく悪影響を及ぼす。このため鉄鉱石粉末
は適当な方法で塊成化して用いる必要がある。
鉄鉱石粉末又は酸化粉末等の原料を塊成化する方法とし
て現在工業的に実施されているものには次の方法があ
る。
(1)焼成法 一約5mm以下の鉄鉱石粉末に適当な粒度のコークスと必
要に応じて石灰石粉末とを混合し、格子上で1200〜
1400℃の温度下で焼成し、鉄鉱石の一部を溶融させ
て焼結させ、冷却後破砕して適当な粒とする方法。
(2)ペレタイジング一焼成法 微粉砕した鉄鉱石粉末に適当量の水分および必要に応じ
てベントナイト、石灰等を加え、回転ドラム、回転皿等
を用いて造粒し、その後ロータリーキルンで焼成し、焼
結させて充分な強度を得る方法。
(3)ペレタイジング一冷間硬化法 コールドボンド法と言われるもので、微粉砕した鉄鉱石
粉末にポルトランドセメントあるいは必要に応じてコー
クス粉末、石灰石粉末等を混合し、その後適当量の水分
を加えて回転ドラムあるいは回転皿等を用いて造粒し、
その後養生して充分な強度を得る方法。
以上の3法に大別されるが、(1)および(2)の方法は何れ
も鉄鉱石粉末の粒状物あるいはペレツトに強度を付与さ
せるため何等かの方法でこれらの粒状物あるいはペレツ
トを焼成する。この焼成には大規模な設備とエネルギー
を必要とするばかりでなく、焼成炉より発生するSOx、NO
xあるいは粉塵等が公害の原因になるという問題があ
る。このため非焼成の塊成化方法として上記(3)の方法
が開発されているが、上記(3)の方法には次のような欠
点があり未だ充分ではない。
(イ)強度発言までに長期間(通常7〜10日)を要する
ために大規模な養生設備を必要とし、連続一貫操業を妨
げている。
(ロ)ペレツトは球状であるため安息角が小さく、高炉に
装入する時炉の中央部に偏在するため、高炉操業が著し
く不安定になる。これを避けるために使用量が非常に少
量に限定される(通常10〜20%)。
(ハ)ペレツトは球状且つトポ化学的に還元反応が進行す
るため、内部に未還元FeOが残留し易い。
(ニ)原料とする鉄鉱石粉末を微粉砕(通常88μ全通)
して使用するため、粉砕動力費が高い。
(ホ)充分な強度を達成させるためにはセメントを多量
(通常7wt%以上)に添加する必要があるため、高炉操
業でスラグ比が高くなり、出銑比、コークス比および炉
前作業性等が悪くなる。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、粗粒鉄鉱石粉末を焼結する事なしに、安息角
が大で、成形後短時間で強度を発現すると共に耐水性を
有し、高炉中での被還元性に優れ、且つ鉄鉱石粉末が溶
融温度に達するまで自形を保持するに充分な強度を有す
る非焼塊成鉱を簡単な設備で安価に連続して製造する製
造方法を提供する事を目的とする。
(問題点を解決するための手段、作用) 本発明の要旨は、鉄鉱石粉末および、セメント、セメン
トクリンカー粉末、γ−2CaO・SiO粉末、β−
2CaO・SiO粉末、ウオラストナイト粉末、高炉
スラグ粉末、製鋼スラグ粉末、消石灰粉末より選ばれた
少なくとも1種のバインダー、コークス粉末、石灰石粉
末及び水の混合物を成形後、炭酸ガス養生によって硬化
させて非焼成塊成鉱を製造する際に、ロールで圧縮成形
した成形物の下記に定義する水分飽和度が0.15以上0.9
未満の成形物を炭酸ガス中で養生することを特徴とする
非焼成塊成鉱の製造方法。
なお、上記方法において、上記ロールで圧縮成形した成
形物を乾燥して所定の水分飽和度とすることができる。
前記各方法において、セメントの代りにセメントクリン
カー粉末、γ−2CaO・SiO2粉末、β−2CaO・SiO2粉末、ウ
オラストナイト粉末(CaO・SiO2)、高炉スラグ粉末、製
鋼スラグ粉末、消石灰粉末の1種若しくは2種以上の混
合物又はこれらとセメントの混合物を使用するのは好ま
しい。
本発明者等は非焼成塊成法に関する従来技術を詳細に検
討し、種々の実験を重ねて本発明を達成するに到つた。
従来技術ではペレツトであるが故に高炉装入時にペレツ
トが炉中央部に偏在する、ペレツトの還元速度が遅い、
原料の粉砕動力費が大きいという欠点を有していたが、
ロールによる圧縮成形方法を採用する事でこれらの欠点
を解決出来る事を知見した。本発明による成形物の形状
はフレーク状、アーモンド状、板状を示すため、従来の
ペレツトよりも安息角が大きく、高炉での偏在現象が防
止出来、且つ還元速度も早い。従来のペレツトは原料を
微粉砕(通常88μ全通程度)せねば良好なペレツトを
製造する事が出来なかつたが、本発明のロールによる圧
縮成形方法を採用する事で、5mm以下の粗粒鉄鉱石粉末
も使用出来、成形性に影響を与えない事を知見した。更
にセメント添加量も2〜7wt%と従来(7wt%以上)よ
りも低減出来る事を知見した。
従来技術でのもう一つの欠点は、ペレツトの強度発現が
セメントの水和反応に依存しているため、蒸気養生方法
等の急速養生方法を採用しても充分な強度を発現するに
は10時間以上が必要であり、ましてや常温での養生で
は7日〜10日が必要となる事であり、この事が銑鉄の
連続一貫生産を妨げている。これに関しては、セメント
の水和反応の代りに炭酸化反応を採用する事で成形物の
強度発現が著しく短縮出来る事、および高炉への持ち込
み水分も著しく低減出来る事を知見した。
本発明におけるセメントの炭酸化反応による成形物の強
度発現は成形物の水分飽和度が0.15以上0.9未満である
ときに有効である事、更に水分飽和度が0.9以上の成形
物の場合には乾燥して水分飽和度を0.15以上0.9未満に
減少させてから炭酸ガス養生すると強度発現が大である
事、更に成形物を乾燥しながら炭酸ガス中で養生すると
強度発現が早く且つ大であり、更に成形物の付着水を著
しく低減出来る事を知見した。
本発明ではセメントの炭酸化反応により成形物の強度を
発現させるため、従来技術では使用出来なかつたりある
いは使用が著しく困難であつたセメントクリンカー粉
末、γ−2CaO・SiO2粉末、β2CaO・SiO2粉末、ウオラスト
ナイト(CaO・SiO2)、高炉スラグ粉末、製鋼スラグ粉末
あるいは消石灰粉末等も使用出来る事を知見した。
本発明で使用する鉄鉱石粉末はヘマタイト系、マグネタ
イト系、リモナイト系もしくは酸化鉄粉末又はこれらの
二種以上の混合物いずれでも使用出来る。又、粉末度は
使用するロール成形機のロール間隙より小さく粉砕して
使用するのが好ましく、通常5mm以下が好ましい。
本発明で使用するロール成形機は、平滑な2対のロール
による圧縮成形機、ブリケツトマシン、シングルプレス
ロール成形機等が使用出来る。成形物の形状はフレーク
状、アーモンド状、板状が好ましい。なぜなら安息角が
大きくなるため高炉投入時の偏在現象が防止出来るから
である。
鉄鉱石粉末、コークス粉末、石灰粉末等にバインダーと
してセメント等を水と共に添加し、混合する。バインダ
ーの添加量は、成形物の強度を保持する事及び製造コス
トの観点から2wt%〜7wt%が好ましい。水の添加量は
原料の粉末度により変化するが、成形物の水分飽和度が
0.15以上1.1未満となるように添加するのが好ましい。
これは、水分飽和度が0.15以上0.9未満の成型物につい
ては直接養生できるので好ましく、0.9以上1.1未満の成
型物については乾燥してから又は乾燥しながら養生でき
るので好ましく、1.1以上になると乾燥に必要なエネル
ギーが多量に必要とする為非現実的となるので好ましく
ないためである。0.15以下のときは炭酸ガス養生の効果
が小さく且つ成形収率が低いため好ましくない。1.1以
上のときは成形物が相互に粘着し、これを防ぐために原
料粉末のまぶし等を行なう必要があるため好ましくな
い。
成形物の成形収率は成形物の水分飽和度値が1.-0前後の
とき最も高い値を示すが、このような成形物は炭酸ガス
養生による強度発現効果が非常に小さいため、水分飽和
度値が0.15以上0.9未満になるように乾燥してから炭酸
ガス養生を行なわねばならない。乾燥の方法は熱風およ
び真空いずれの方法でも良い。
加熱した炭酸ガス含有ガスで乾燥するときは50℃以上
300℃以下の炭酸ガス含有ガスを使用する。50℃以
下のときは乾燥速度が遅く成形物の強度発現が遅いた
め、又300℃以上のときは乾燥速度が早過ぎるために
バインダーの炭酸化率が低く、そのためフレークの強度
が小さくなり、いずれも採用できない。炭酸ガス濃度は
高い程良いが、5vol.%以上が必要である。
フレークを真空乾燥するときは、フレークを密閉容器中
に入れ、真空ポンプで吸引して乾燥する。このとき、容
器中を加熱すると乾燥速度が向上するため好ましい。フ
レークの水分飽和度値が0.15以上0.9未満に達したら真
空ポンプを止め、炭酸ガス含有ガスを容易に流入させ
る。このとき炭酸ガス濃度は高い程良いが、通常5vol.
%以上が必要である。
バインダーの炭酸化による強度発現は次のような反応に
より進行すると考えられる。
即ちH2OにCO2が溶解し、その後H2CO3がカルシウムシリ
ケートを分解し、CaOが炭酸化して強度を発現する。従
つて、本発明で重要な事は適量の水分を成形物に保有さ
せる事である。成形物の保有水分がほとんどゼロのとき
バインダーの炭酸化反応はほとんど進行せず、そのため
強度の発現も期待出来ない。成形物の保有水分が過剰の
ときは、原因は不明であるが、バインダーの炭酸化反応
は成形物の表層部のみしか進行せず、そのため成形物の
強度発現は著しく遅れる。
本発明の強度発現は(1)及び(2)式の化学反応に従つてい
るため、従来技術では使用出来なかつたりあるいは使用
が著しく困難であつたセメントクリンカー粉末、γ−2C
aO・SiO2粉末、β−2CaO・SiO2粉末、ウオラストナイト粉
末(CaO・SiO2)粉末、高炉スラグ粉末、製鉱スラグ粉
末、消石灰粉末等が使用出来る。これらのバインダーの
粉末度は細かい程強度発現の効果が大きいが、通常、セ
メントの粉末程度に粉砕して使用されるのが好ましい。
(実施例) 次に実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
〔実施例1〕 105℃で乾燥し1mm以下に粉砕したブラジルリオドセ
産鉄鉱石(ヘマタイト系)粉末に早強ポルトランドセメ
ントを6wt%混合し、その後コンクリートミキサーで水
と混練し、その後ロール成形機により成形圧800kg/
cm2で圧縮成形した。尚ロール成形機の仕様は次の通り
である。
ロール径:450mm ロール幅:300mm ロール回転数:2rpm ロール間隙:6mm 更にこの場合、ロール上部に振動板を有するホツパーを
ゴムシールにて取付け、原料の漏洩を防止しながらホツ
パー中の原料に振動を与えてロール成形機に送り込み、
厚さ9〜10mmのフレークを成形した。これらの成形物
について製品収率を測定した後20lの鉄製容器に収納
し、下部から5l/minでCO2ガスを流入し、30分間炭
酸ガス中で養生し、その後JISM8711に準じて冷間
落下強度に測定した。又成形直後のフレークについてJI
SM8716およびJISM8717に関する試験を実施し
て水分飽和度値を計算した。
製品収率および冷間落下強度の測定結果を第1図に示
す。
尚、製品収率は9.52mmふるい残分とし、次式により計算
した。
第1図から明らかなように、フレークの水分飽和度が炭
酸ガス養生後のフレーク強度に大きく影響をおよぼして
いる事が明らかである。フレークの水分飽和度は0.15以
上0.9未満とする必要があることが明らかである。又、
製品収率は水分飽和度が1.0前後のとき良好である事が
解る。
〔実施例2〕 実施例1で使用したと同じ原料とロール成形機を使用し
て水分飽和度0.56のフレークを成形し、実施例1と同様
にしてCO2ガス濃度を変化させて炭酸ガス養生を行な
い、その後JISM8711に従つて冷間落下強度を測定
し、第2図に示す結果を得た。尚、炭酸ガス濃度は窒素
ガスで希釈して調整した。
第2図から、炭酸ガス濃度は5vol.%以上とする必要が
あることが明らかである。
〔実施例3〕 実施例1で使用したと同じ原料およびロール成形機を使
用して水分飽和度0.99のフレークを成形し、乾燥機の中
にセツトした鉄製容器(20l)に収納し、ガス温度を
変化させたCO2ガスを5l/min流入させて1時間炭酸ガ
ス養生を行ない、その後放冷し、JISM8711に従つ
て冷間落下強さを測定し、第3図に示す結果を得た。
第3図から、水分飽和度が高いフレークを乾燥しながら
炭酸ガス養生を行なうと冷間落下強度が著しく優れたフ
レークが得られる事が解る。このときのガス温度は50
℃以上、300℃未満とする必要がある。150℃で養
生したフレークの105℃乾燥減量は0.1%以下であつ
た。
〔実施例4〕 実施例3で成形した水分飽和度0.99のフレークを鉄製の
耐圧容器(20l)に収納し、真空ポンプで吸引し、水
分飽和度が0.57なるまで真空乾燥し、CO2ガスでリーク
させ、5l/minでCO2ガスを流入させて30分間養生
し、その後JISM8711に従つて冷間落下強さを測定
した結果、92%であつた。
水分飽和度が高いフレークを真空乾燥し、その後炭酸ガ
ス養生を行なつても良好なフレークが得られる事が解
る。
〔実施例5〕 表1に記載した普通ポルトランドセメントクリンカー、
γ−2CaO・SiO2、β−2CaO・SiO2、合成ウイオラストナイ
ト、高炉スラグ、製鋼スラグおよび消石灰を88μふる
い全通になるように粉砕し、実施例1で使用したリオド
セ鉄鉱石粉末に5wt%添加混合し、その後実施例1で使
用したミキサーおよびロール成形機を使用してフレーク
の水分飽和度が0.5以上0.6以下の厚さ10〜11mm
のフレークを成形した。フレークをその後実施例1と同
様にして炭酸ガス養生を行ない、JIS M8711に従つて冷
間落下強度を、JISM8713に従つて最終還元率を、
および還元粉化率、高温での軟化性状(最大圧損値)を
測定し、表2に示す結果を得た。
又、これらのフレーク(9.52mm以上50.8mm以下)につい
て安息角を測定した結果、全ての水準が30°以上を示
した。
表2に示す結果から、本発明の炭酸ガス養生によれば、
従来技術では使用出来なかつたり、使用が著しく困難で
あつたセメントクリンカー粉末、γ−2CaO・SiO2粉末、
合成ウイオラストナイト粉末、高炉スラグ粉末、製鋼ス
ラグ粉末、消石灰粉末等もバインダーとして使用出来、
且つ塊成鉱の還元性状は非常に良好である事が解る。
更に、表1に示したようにS分が著しく少ないバインダ
ーを使用出来る事は製銑時の脱硫コストを低減出来る事
も明らかである。
〔実施例6〕 カナダタツス産業鉱石(マグネタイト系)を1mm以下に
粉砕し、コークス粉末5wt%、石灰石粉末5wt%、88
μ全通早強ポルトランドセメントクリンカー粉末3wt
%、実施例5で使用したγ−2CaO・SiO2粉末3wt%を添
加混合し、その後バグミルで水と混練した後ブリケツト
マシン成形機で13×15×25mmのアーモンド状に成
形した。成形物の水分飽和度は0.97であつた。成形物を
炭酸ガスを充満させた150℃の乾燥機中で1時間養生
した。放冷後、105℃乾燥減量、冷間落下強さ、最終
還元率、還元粉化率、最大圧損値を測定し、次の結果を
得た。
105℃乾燥減量:0.1%冷間落下強さ:94%、最終還
元率:91%、還元粉化率:19%、最大圧損値:55
0mmH2O (発明の効果) 以上説明した本発明の製造方法によれば次の効果があ
る。
(イ)本発明のロール成形物はフレーク状、アーモンド
状、板状として製造されるため安息角が大きく、それ故
に高炉投入時の偏析現象が防止できる。又、被還元性に
優れ、且つ還元粉化率が小さいのでコークス比が低減出
来る。炭酸ガス養生するためフレークの含水量が少な
く、高炉装入原料として優れた長所を有する。
(ロ)炭酸ガス養生で塊成化するため、養生時間が30分
〜1時間と従来の非焼成ペレツトよりも著しく短縮出
来、養生ヤードが不要であり、成形から高炉装入まで連
続した製造が可能となる。
(ハ)鉄鉱石粉末を冷間で塊成化するため、SOx、NOxおよび
粉塵等に対する大気汚染防止対策が不要であり、且つ焼
成エネルギーおよび焼成設備を必要としない。
(ニ)炭酸ガス養生で冷間で塊成化するため、従来の非焼
成ペレツトでは使用出来なかつたγ−2CaO・SiO2、β−2
CaO・SiO2CaO,SiO2、消石灰あるいはセメントクリンカー
の粉末が使用出来るため、高炉へ持ち込む硫黄量を著し
く低減出来、銑鉄の脱S費用は低減出来る。
(ホ)従来の非焼成ペレツトよりも粉砕動力費が低減出来
ると共に大量連続生産が出来る。
(ヘ)従来の非焼成ペレツトよりもセメント量が少ないた
めスラグ比を小さく出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は成形物の水分飽和度が塊成鉱の冷間落下強度お
よびフレーク収率に与える影響を示す図、 第2図はCO2ガス濃度が塊成鉱の冷間落下強度に与える
影響を示す図、 第3図はCO2ガス温度が塊成鉱の冷間落下強度に与える
影響を示す図、 第4図は実施例5における最大圧損値測定法を説明する
ための図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村本 眞 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 (72)発明者 萩原 宏 東京都江東区豊州1―1―7 小野田セメ ント株式会社中央研究所内 (72)発明者 白坂 優 東京都江東区豊州1―1―7 小野田セメ ント株式会社中央研究所内 (72)発明者 小林 国男 東京都江東区豊州1―1―7 小野田セメ ント株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭50−45713(JP,A) 特開 昭57−92143(JP,A) 特開 昭58−133334(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄鉱石粉末および、セメント、セメントク
    リンカー粉末、γ−2CaO・SiO粉末、β−2C
    aO・SiO粉末、ウオラストナイト粉末、高炉スラ
    グ粉末、製鋼スラグ粉末、消石灰粉末より選ばれた少な
    くとも1種のバインダー、コークス粉末、石灰石粉末及
    び水の混合物を成形後、炭酸ガス養生によって硬化させ
    て非焼成塊成鉱を製造する際に、ロールで圧縮成形した
    成形物の下記に定義する水分飽和度が0.15以上0.9未満
    の成形物を炭酸ガス中で養生することを特徴とする非焼
    成塊成鉱の製造方法。
  2. 【請求項2】上記ロールで圧縮成形した成形物を乾燥し
    て所定の水分飽和度とする前記第1項記載の非焼成塊成
    鉱の製造方法。
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