JPH065998A - 多層プリント配線板 - Google Patents

多層プリント配線板

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JPH065998A
JPH065998A JP4162857A JP16285792A JPH065998A JP H065998 A JPH065998 A JP H065998A JP 4162857 A JP4162857 A JP 4162857A JP 16285792 A JP16285792 A JP 16285792A JP H065998 A JPH065998 A JP H065998A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】高周波回路と低周波回路が混在する回路をセッ
トの小型化の目的で、1枚の基板で作成する際、ドリル
摩耗性等作業性が良好で、かつ、比較的安価で、しか
も、高周波回路のマイクロストリップ線路で優れた誘電
特性を示す多層プリント配線板を提供する。 【構成】少なくとも一方の最外層L1にマイクロストリ
ップ線路が形成される高周波回路9aと低周波回路9c
が混在する多層プリント配線板9において、最外層のマ
イクロストリップ線路の信号線と最外層の次の層L2の
基準面導体の間の誘電体1が、周波数1GHz〜15G
Hzで誘電率が3.5以下、誘電正接が0.005以下
の誘電体から成り、かつ、その他の内層部分の誘電体が
ガラス布基材エポキシ樹脂からなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波用回路と低周波
用回路が混在する多層プリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】情報通信の手段として、有線通信と無線
通信がある。有線通信では、光ファイバー等の技術によ
り進展している。一方、無線通信では、使用周波数帯が
益々高周波帯域に移行している。これは、現状の周波数
帯域では容量不足で通信サービスのサービス数やチャン
ネル数の増加に対して十分対応できないことによる。
【0003】無線メディアは益々活発に開発されてお
り、その需要も高い伸び率で予想されている。特に発展
が期待されている衛星放送、衛星通信、移動体無線で
は、GHz帯の高周波が使用されるため、送受信機に使
用されるプリント配線板材料は、1GHz〜15GHz
帯での優れた高周波特性を有することが求められてい
る。
【0004】このような用途に用いられる多層プリント
配線板であるが、従来、この多層プリント配線板の絶縁
材には、通常、寸法安定性や接着性およびドリル加工性
に優れたガラス布基材エポキシ樹脂が用いられている。
このガラス布基材エポキシ樹脂は、価格も比較的安価な
ため、ロジック回路やアナログ回路の形成に広く用いら
れている。しかし、一般にガラス布基材エポキシ樹脂
は、周波数が1GHz〜15GHzの高周波領域で誘電
率が4.5〜5.0で、誘電正接は0.01〜0.03
程度であり、高周波領域で使用するには、その誘電特性
は必ずしも十分なものではない。
【0005】他方、周波数が1GHz〜15GHzの高
周波領域において、フッ素樹脂やビスマレイミドトリア
ジン樹脂やポリフェニレンエーテル等の誘電特性のよい
樹脂をガラス布に含浸させて、絶縁層とする高周波用基
板が用いられている。しかし、この高周波用基板では、
一般にドリルの摩耗が早い等加工性が悪い。また、プリ
プレグの積層温度が高く、時間も長い。特に、フッ素樹
脂は、導体銅箔との密着性が十分でなく、かつ、スルー
ホールを形成する際、通常の工程の他に、メッキの密着
性を向上するため、テトラエッチ処理というフッ素樹脂
表面の粗化が必要となる。また、材料も比較的高価であ
るため、高周波と低周波が混在する回路をセットの小型
化の目的で1枚の基板で作成すると、高価なものとなっ
てしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、高周波
用回路と低周波用回路が混在する回路をセットの小型化
の目的で、1枚の基板で作成する際、ドリル摩耗性等作
業性が良好で、かつ、比較的安価で、しかも、高周波回
路のマイクロストリップ線路で優れた誘電特性を示す多
層プリント配線板が望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (1)高周波回路を誘電特性のよい樹脂で形成し、低周
波部分を、寸法安定性、接着性、ドリル加工性の優れた
エポキシ樹脂で形成することを特徴とする組合せで、多
層プリント配線板を作成することにより、作業性が良好
でかつ比較的安価な配線板を提供すること。
【0008】(2)前記高周波回路のマイクロストリッ
プ線路を両面銅張積層板(コア材)を用いて形成するこ
とにより、プリプレグを用いるよりも誘電体厚さ(絶縁
層)が安定し、それにより、回路安定化のキーポイント
となる特性インピーダンスが安定化でき、プレス成形温
度が高く、時間も長い樹脂を使わず、エポキシ樹脂のみ
で積層プレスが出来るため、比較的低温、短時間で行え
ることを見いだした。
【0009】以下、本発明の多層プリント配線板を図面
に基づいて、5層板の製造方法の例によって詳細に説明
する。図1乃至図5は、本発明の多層プリント配線板の
製造方法を示す工程図である。まず、図1において、マ
イクロストリップ線路を形成する高周波用両面銅張積層
板(コア材)Aを用意する。この両面銅張積層板Aの高
周波絶縁層1は、周波数が1GHz〜15GHzで誘電
率ε≦3.5、誘電正接tanδ≦0.005の誘電体
が適しており、具体的にはガラス布基材ビスマレイミド
トリアジン樹脂やガラス布基材ポリフェニレンエーテル
が寸法安定性、誘電特性とも優れており好適である。2
は銅箔である。
【0010】高周波絶縁層1として、特にガラス布基材
ポリフェニレンエーテルは温度の影響を受けにくく、高
温加湿の条件下でも、誘電率、誘電正接は、ほとんど変
化せず安定しており、安定したマイクロストリップ線路
を形成するのに最も適している。
【0011】前記誘電率ε≦3.5、誘電正接tanδ
≦0.005の誘電体の樹脂成分であるビスマレイミド
トリアジン樹脂およびその誘導体とは、ビスマレイミド
とトリアジンとを主成分として、さらにエポキシ化合
物、アクル化合物、アクリル化合物、ビニル化合物など
を加えた熱硬化性樹脂をいう。
【0012】また、前記ポリフェニレンエーテル樹脂と
は、一般式
【化1】 で表され、(R1 、R2 、R3 、R4 は、水素原子、ア
ルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロフェノキシ
基、ベルゾル基およびそれらを反応して得られる構造の
もの)、例えばR1 が他のR2 、R3 、R4 を結合して
網目状硬化物を形成してもよい。また、エポキシ樹脂、
アクリル樹脂、ビニル樹脂等を架橋密度を上げる目的で
配合されてもよい。
【0013】ガラス布は、一般の電気用ガラス布(Eガ
ラス、Tガラス、Rガラス、Dガラス、Qガラス)を用
いる事ができるが、誘電率、ドリル摩耗性、コスト等の
バランスを考慮して選択するのがよい。誘電率εが3.
5を超え、誘電正接tanδが0.005を超えると、
十分な誘電特性が得られず、回路が動作しない等問題が
ある。
【0014】例えば、近い将来実用化されるデジタルセ
ルラーでは、周波数帯域が2GHz付近が予定されてい
るが、2GHzでの長さ50mmあたりの伝播損失は、
Eガラス布基材ポリフェニレンエーテルで0.16d
B、Eガラス布基材エポキシ樹脂で0.33dBで、前
者は回路動作上問題ないが、後者は問題となる。
【0015】
【表1】
【0016】絶縁材としては、板厚精度を出すため両面
銅張積層板を用いる。板厚精度を多少無視した多層板の
作製方法は、一例として図7のとおり、最外層銅箔2
(L1)と次の層の銅箔2(L2)は、誘電率ε≦3.
5、誘電正接tanδ≦0.005のプリプレグ5を介
して形成されるため、L2のパターン形状等に絶縁層の
厚みは大きく影響されるため、精度よく板厚を制御する
ことは困難である。
【0017】通常、マイクロストリップ線路を形成する
際、板厚精度は一般に±10%が必要である。板厚精度
が悪く、プリント配線板個々の板厚精度の「ばらつき」
が大きい場合は、プリント配線板毎に回路調整を行え
ば、正常に動作させる事ができる。しかし、プリント配
線板毎の調整は、測定、トリミング加工といったプロセ
スの追加が必要であるため、コスト、生産効率の上か
ら、板厚精度が要求され、±10%以内が望ましい。
【0018】本発明の両面銅張積層板(コア材)を用い
る方法では、十分可能だが、図7のプリプレグ5を用い
る通常の方法では、±10%の板厚精度を得る事は困難
である。絶縁材の板厚は、0.05mm〜1.2mmが
適しており、0.2mm〜0.6mmが好適である。
0.05mmより薄い場合は、両面銅張積層板といえど
も板厚精度±10%に入れるのは難しい。
【0019】また、1.2mmより厚い場合は、完成し
たプリント配線板が厚くなりすぎ、かつ、パターン幅が
広くなりすぎ、本発明の目的である高密度化に支障が出
てくる。マイクロストリップ線路の場合、パターン幅ω
と、板厚hの関係は、
【0020】
【数1】 で近似される。
【0021】銅箔の厚さは、通常に用いられる12〜7
0μmの厚みのものが適している。一方、L1とL3、
L4、L5のいずれかの層とをL2を介在せずに、スル
ーホールにより結線する必要がある場合は、図7のよう
に予めL2のみのパターン形成した両面積層板を用いて
もよい。
【0022】次に、ロジック回路やアナログ回路の低周
波回路や電源となる部分L3、L4を通常のガラス布基
材エポキシ樹脂両面銅張積層板C(図1)で形成する。
この両面積層板Cは、通常一般に用いられるものを用い
る事ができ、寸法安定性や接着性およびドリル加工性が
優れている事が重要である。
【0023】次に、高周波用両面銅張積層板Aと、低周
波用両面銅張積層板Cと、低周波用プリプレグ3と、銅
箔2とを図1に示すように積層し、加熱加圧し、図2に
示すす積層体6を得た。
【0024】次に、この積層体6にスルーホール孔を明
け、図3よ示す孔明けした積層体7を得る。次いで、ス
ルーホールメッキを施し、図4に示すメッキを行った積
層体8を得る。このメッキ層の形成は、通常の方法によ
る無電解メッキにより行うか、無電解メッキと電解メッ
キを併用して行う。
【0025】メッキ層を形成した後、更に、外層回路を
形成して、後加工(NC孔明け、外径加工、導通チェッ
ク、銅箔表面処理、出荷検査、梱包)を経て、製品とす
る。この製品は図5に示すように高周波回路9aと低周
波回路9cからなる本発明の5層プリント配線板9であ
る。なお、以上のようにプリント配線板を製造するにあ
たり、その製造設備は既存のプリント配線板設備で足
り、特殊な設備は不要である。
【0026】
【作用】本発明は、このように、高周波用回路を誘電特
性のよい樹脂で形成し、低周波用回路部分を、寸法安定
性、接着性、ドリル加工性に優れたエポキシ樹脂で形成
し、多層プリント配線板を作成することにより、作業性
が良好で、かつ、比較的安価な配線板を提供することが
出来る。しかも、上記高周波用回路のマイクロストリッ
プ線路を両面銅張板(コア材)を用いて形成することに
より、プリプレグを用いるよりも誘電体厚さ(絶縁層)
が安定し、それにより回路安定化のキーポイントとなる
特性インピーダンスが安定化でき、プレス成形温度が高
く時間も長い樹脂を使わず、エポキシ樹脂のみで積層プ
レスが出来るため、比較的低温、短時間で積層プレスが
出来る。
【0027】
【実施例】以下、本発明の多層プリント配線板の実施例
を図面に基づいて説明するが、本発明はこの実施例に限
定されるものでない。
【0028】〔実施例1〕実施例1としては、まず、図
1において、高周波両面銅張積層板Aは、高周波用絶縁
層1と銅箔2がビスマレイミドトリアジン樹脂を主成分
とする三菱ガス化学製の両面銅張積層板CCL−HL8
70(板厚0.3mm、銅箔厚35/35μm)「誘電
率3.3、誘電正接0.002at1GHz」を使用し
た。
【0029】また、低周波用のガラス布基材エポキシ樹
脂絶縁層4を持つ両面銅張積層板、低周波用絶縁層Cと
して、東芝ケミカル社製、TLC−W−551、厚さ
0.3mm、銅箔厚さL3/L4=35μm/35μm
を使用し、写真法により所望のパターンを形成した。
【0030】即ち、低周波用絶縁層CのL3とL4を形
成する銅箔2の表面を、5%硫酸処理とブラシ掛けによ
り整面し、L3とL4の銅箔2の全面にそれぞれドライ
フィルム(旭化成工業製、サンフォートAQ5044)
を貼り合わせた。次に、パターンフィルムを介して露光
し(オーク社製、露光機、HMW−551D)、3%炭
酸ソーダで現像し、塩化第2鉄溶液でエッチングし、3
%苛性ソーダでドライフィルムを剥離して、L2とL3
のパターンを形成した。次に図2に示す積層体6を熱圧
着により形成した。
【0031】この場合、ガラス布基材エポキシ樹脂プリ
プレグ、低周波用プリプレグ3としては、東芝ケミカル
社製、TLP551(厚さ0.1mm)を使用し、銅箔
2は18μmのものを使用した。
【0032】また、高周波両面銅張積層板A、と低周波
用絶縁層Cの銅箔面は、積層プレス前に、ブラックオキ
サイド処理を行った。次いで、積層プレス(北川精機
製、真空積層プレス装置VH2−1315)を使用し
て、全体を180℃、40kg/cm2 、100分で加
熱圧着し、図2に示す積層体6を得た。
【0033】この積層体6に、図3に示すように、スル
ーホール孔をNCドリルマシン(日立精工社製、H─M
ARK90J)、ドリル径0.3mmのドリルを装着し
て孔を明け、積層体7となした。
【0034】その後、図4に示すように、この積層体7
をメッキし、メッキを行った積層体8となした。この場
合、まず、無電解メッキにより積層体全体に薄くメッキ
を行い、つづいて、電解メッキにより厚さ25μmのメ
ッキを形成した。
【0035】最外層となっている銅箔L1とL5にパタ
ーンを形成し、図5に示す積層体9を得た。最後に、外
形を切断し、表面に保護膜塗料を塗布し、本発明の多層
のプリント配線板を得る。
【0036】得られたプリント配線板の銅箔L1/L2
間の誘電体の厚さは10枚の測定で、0.28mmから
0.32mmで、厚さ精度は±10%を満たしていた。
測定は、プリント配線板の断面を顕微鏡観察により測定
した。
【0037】〔実施例2〕実施例2は、高周波用両面銅
張積層板Aとして、高周波絶縁層1がポリフェニレンエ
ーテルである旭苛性工業製の両面銅張積層板 PPE基
板(Eガラス)、板厚(銅箔2込み)0.3mm、銅箔
2の厚さ18μm/18μm)「誘電率2.9、誘電正
接0.003at2GHz」を用い、図6に示す銅箔L
2を写真法でパターン形成した。
【0038】以下は、実施例1と同様な方法でプリント
配線板を得た。銅箔L1/L2間の誘電体厚みは0.2
7mm〜0.30mmで、厚み精度は±10%を満たし
てした。
【0039】〔実施例3〕実施例3は、図7に沿って説
明する。高周波用プリプレグ5として、三菱ガス化学社
製、ビスマレイミドトリアジン主成分のプリプレグGH
PL870、厚さ0.1mmのものを3枚使用し、積
層、プレス温度200℃にした他は、他の材料、方法は
実施例1と同様に、この実施例3のプリント配線板を作
成した。
【0040】出来あがったプリント配線板の銅箔L1/
L2間の厚みは0.2mm〜0.28mmで±10%の
精度は得られず、無調整では、回路動作は困難である
が、調整すれば、動作する板厚精度である。
【0041】〔比較例1〕従来の低周波用プリント配線
板として、絶縁層が全てガラス布基材エポキシ樹脂から
なる図8に示す構成の比較例1を作成した。
【0042】低周波用絶縁層Cとして、東芝ケミカル社
製、TLC−W−551(厚さ0.3mm、銅箔2の厚
さ35μm/35μm)を使用し、低周波用プリプレグ
3として東芝ケミカル社製、TLP551(厚さ0.1
mm)を使用し、銅箔2は18μmのものを使用した。
【0043】実施例1と同様に熱圧着、スルーホール孔
明け、銅メッキ、外層パターン形成、外形切断、表面保
護塗料処理を行い、全ての絶縁層がガラス布基材エポキ
シ樹脂からなる比較例1を作成した。
【0044】〔比較例2〕従来の高周波用プリント配線
板として、絶縁層が全てガラス布基材ポリフェニレンエ
ーテル樹脂からなる図9に示す構成の比較例2を作成し
た。
【0045】高周波用絶縁層Aとして、旭化成工業製の
両面銅張積層板、PPE基板(Eガラス)(板厚0.3
mm、銅箔2の厚さ18μm/18μm)「誘電率2.
9、誘電正接0.003at2GHz」を用い、高周波
用プリプレグ5として、旭化成製のガラス布基材ポリフ
ェニレンエーテル樹脂からなる板厚0.1mmのプリプ
レグを用い、銅箔2は18μmのものを用いた。
【0046】実施例1と同様に熱圧着、スルーホール孔
明け、銅メッキ、外層パターン形成、外形切断、表面保
護塗料処理を行い、全ての絶縁層がガラス布基材ポリフ
ェニレンエーテルからなる比較例2を作成した。
【0047】〔評価〕実施例1〜3、比較例1、2につ
いて、 (1)ドリル加工性 (2)L1/L2間の高周波特性 (3)熱衝撃試験 を行い、各特性の評価を行った。
【0048】
【表2】
【0049】以上より実施例3は回路上の調整が必要で
あるが、実施例1〜3はドリル加工性、高周波特性とし
ても優れていることが分かった。また、比較例1は誘電
特性そのものが1GHz〜3GHzの高周波用途には不
向きなため、回路上の調整を行っても動作が困難であ
る。
【0050】以下に評価方法を示す。 (1)ドリル加工性 実施例1で説明した図3のスルーホール孔明け時に、1
000ヒート後のにげ面の摩耗量を測定し、評価した。
【0051】評価基準は、 ◎ にげ面の摩耗量が20μm以内。 ○ 20μmを超え30μm以内。 △ 30μmを超え40μm以内。 × 40μmを超えたもの。
【0052】孔明け条件は以下の通りである。 孔明け機 日立精工社性90J ドリル 東芝タンガロイ性MD20、径φ0.4m
m 基板 実施例1の基板 2枚重ね 当て板 アルミニウム板(0.15mm) 捨て板 ベークライト板(1.5mm) 回転数 8万rpm、送り 2m/min
【0053】実施例2、実施例3、比較例1、比較例2
についても同様な測定、評価を行った。
【0054】(2)L1/L2の誘電特性 実施例1のL1/L2間の誘電特性を、特性インピーダ
ンスZ0 =50Ωとなる幅で長さ50mmで1.5GH
zで測定した。
【0055】評価基準は、 ○ 誘電率3.5以下かつ誘電正接0.005以下の
もの × 誘電率4.0以上かつ誘電正接0.01以上のも
の △ それ以外のもの 実施例2、実施例3、比較例1、比較例2についても同
様な測定、評価を行った。
【0056】(3)L1/L2間の板厚精度 実施例1のプリント配線板の断面を顕微鏡で観察し、L
1/L2間の誘電体の厚さを測定し、板厚の「ばらつ
き」を評価した。プリント配線板10枚で各10点径1
00点を測定した。
【0057】 ○ 板厚の「ばらつき」が10%以内のもの △ 板厚の「ばらつき」が10%を超え30%以内の
もの × それ以外のもの 実施例2、実施例3、比較例1、比較例2についても同
様な測定、評価を行った。
【0058】(4)熱衝撃試験 実施例1のプリント配線板10枚に対し、JIS C5
012に従って熱衝撃試験20サイクル行い、目視で観
察を行った。 ○ 異常のないもの × 異常のあるもの 実施例2、実施例3、比較例1、比較例2についても同
様な測定、評価を行った。
【0059】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように本発明
のプリント配線板では、高周波と低周波が混在する回路
を、セットの小型化のため1つの基板上におさめる際、
次の利点がある。 (1)高周波部分は誘電特性の良い絶縁材を用い、か
つ、板厚精度のよい両面銅張積層板を用いることによ
り、安定したマイクロストリップ線路を形成できる。 (2)その他のロジック回路、アナログ回路等の低周波
部分および電源層をガラス布基材エポキシ樹脂で形成す
ることにより、出来あがった多層プリント配線板は寸法
安定性、接着性やドリル加工性が優れた多層プリント配
線板が得られる。 (3)高周波と低周波の回路を1つの基板におさめるた
め、コストパフォーマンスに優れ、かつ、回路の小型化
が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層プリント配線板の製造方法を示す
工程図で、各部材を分解した断面図である。
【図2】本発明の多層プリント配線板の製造方法を示す
工程図で、積層プレス後の積層体を示す断面図である。
【図3】本発明の多層プリント配線板の製造方法を示す
工程図で、スルーホール孔明けした積層体を示す断面図
である。
【図4】本発明の多層プリント配線板の製造方法を示す
工程図で、メッキを行った積層体を示す断面図である。
【図5】本発明の多層プリント配線板の製造方法を示す
工程図で、外層パターン形成を行った積層体を示す断面
図である。
【図6】本発明の実施例2のL1、L2を含む両面銅張
積層板を示す断面図である。
【図7】本発明の実施例3の多層プリント配線板を示す
断面図である。
【図8】従来の低周波用のものを用いた多層プリント配
線板を示す断面図である。
【図9】従来の高周波用のものを用いた多層プリント配
線板を示す断面図である。
【符号の説明】
A 高周波用両面銅張積層板(コア材) 1 ε≦3.5、tanδ≦0.005の高周波絶縁
層 2 銅箔 3 低周波用プリプレグ C 低周波用両面銅張積層板 4 低周波用絶縁層 5 ε≦3.5、tanδ≦0.005の高周波用プ
リプレグ 6 積層体 7 孔明けした積層体 8 メッキを行った積層体 9 本発明の5層プリント配線板 9a 高周波回路 9b 低周波回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の最外層にマイクロスト
    リップ線路が形成される高周波用回路と低周波用回路が
    混在する多層プリント配線板において、 最外層のマイクロストリップ線路の信号線と最外層の次
    の層の基準面導体の間の誘電体が、周波数が1GHz〜
    15GHzで誘電率が3.5以下、誘電正接が0.00
    5以下の誘電体から成り、かつ、その他の内層部分の誘
    電体がガラス布基材エポキシ樹脂からなる多層プリント
    配線板。
  2. 【請求項2】 周波数が1GHz〜15GHzで誘電率
    が3.5以下、誘電正接が0.005以下の誘電体の樹
    脂成分が、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリフェニ
    レンエーテルおよびその誘導体が主成分である請求項1
    項記載の多層プリント配線板。
  3. 【請求項3】 マイクロストリップ線路が積層プレス前
    に、予め両面銅張板により形成されていることを特徴と
    する請求項1項記載のプリント配線板。
JP16285792A 1992-06-22 1992-06-22 多層プリント配線板及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3208737B2 (ja)

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