JPH0659802U - 通信ケーブル用クロージャ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】外圧が加わっても、半割りスリーブのシール効
果を保持できる、新規な光ケーブル用クロージャを提供
する。 【構成】周形状、同寸法の半割りスリーブ２ａ，２ｂを
上・下から合わせクロージャを構成する、半割りスリー
ブの長手方向のＵ溝９に沿ってスリーブの中央部分に凹
凸状係止部１１ａ，１１ｂはそれぞれ凹凸に設けてあ
り、半割りスリーブを上・下から合せた（図２参照）と
き、嵌合するようにしてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は通信ケーブル用クロージャ、特に光ケーブル用に好適な半割りスリー ブ嵌合型のクロージャに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図３〜図５において、従来のケーブル用クロージャについて説明する。図３に おいて光ケーブル用クロージャ（以下クロージャと略す）２は上・下に２分割で き、半割りスリーブ２ａ，２ｂを２個使い、クロージャ−ハウジングを構成する 。クロージャ２の両端には端面板３が施され、光ケーブルをクランプするための 光ケーブルクランプ４及び光ケーブルの中心テンションメンバをクランプするた めのテンションメンバクランプ５が設けられている。また、クロージャ２の中央 部にはファイバ接続部８及び接続余長を収納するための収納棚６が設けてある。 実際の接続余長は８０ｃｍから１ｍ程度必要とするため、収納棚に丸めて納める 。このときループ径は光ファイバの特性を考慮して、外径６０ｍｍ以上としてい る。クロージャの気密を保持するために２分割スリーブ２ａ，２ｂには相互の合 せ目にシーリング材を収容するためのＵ溝９を設けてある（図４参照）。図５に おいて、光ファイバの接続が完了した後２個の半割スリーブは、強固なスチール バンド１０により、円筒状に組立て光ケーブルの接続は完了する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このように組み立てられた光ケーブル用クロージャは、図５に 示すように外圧に対して、２点鎖線で示したように半割りスリーブ２ａ，２ｂの 合わせ部が変形する。このことは上・下の半割りスリーブ間のＵ溝９の位置ズレ が生じシール不良をもたらす原因となり、クロージャ内に水あるいは汚水（マン ホールなどでは）が浸入する。

【０００４】 このことは光ファイバ接続部の劣化を招き、ひいては光ファイバ伝送路の信頼 性を損なうことになる。（なお図５に示すようなクロージャは内圧に対してかな りの性能を有するが、外水圧及び土中埋設時の土圧に関しては２半割りクロージ ャの合せ目に変形が起こりやすい。） 本考案の目的は、前記した従来技術の欠点を解消し、外圧が加わっても、半割 りスリーブのシール効果を保持できる、新規な通信ケーブル用クロージャを提供 することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段及び作用】

本考案の要旨はクロージャを構成する半割りスリーブの長手方向にピン及びピ ン穴あるいは凸部と凹部による係止部を設けたことにあり、それによって外圧に 対する水密・気密性を大幅に向上させたものである。

【０００６】 即ち、本考案の上記目的は２分割の円筒状半割りスリーブで構成されるクロー ジャ内に、その両端部にケーブル用クランプと、該両端部間に心線収納棚を有す る通信ケーブル用クロージャにおいて、前記上下一対の半割りスリーブが、その 長手方向のＵ溝に沿っての合せ部の中央部分に、上下に相互に嵌合する凹凸状係 止部を一体に設けてあることを特徴とする通信ケーブル用クロージャによって達 成される。

【０００７】 本考案における上下一対の半割りスリーブが、長手方向合せ部の中央部分に上 下相互に嵌合する凹凸状係止部としては、一方の半割りのスリーブ両側中央部分 に凸部を他方の半割りスリーブの両側中央部分に前記凸部に嵌合する凹部を設け てもよいし、左右対照に半分のスリーブがお互いに向き合った同志で凸部と凹部 を有してもよい。又凸部の形状としては長細い形でもよいし、針状突起であって もかまわない。

【０００８】

【実施例】

図１において周形状、同寸法の半割りスリーブ２ａ，２ｂを上・下から合わせ クロージャを構成する、半割りスリーブの長手方向のＵ溝９に沿ってスリーブの 中央部分に凹凸状係止部１１ａ，１１ｂが設けてある。このとき突起状係止部１ １ａ，１１ｂは、半割りスリーブを上・下から合せた（図２参照）とき、嵌合す るようにしてある。

【０００９】 この半割りスリーブで組立てられたクロージャは外圧によりスリーブ合せ目は 図５の２点鎖線のように変形しても、上・下半割りスリーブのＵ溝の位置は常に 一致しておりシール不良となることはない。

【００１０】 図２は半割りスリーブの長手方向のＵ溝に沿って中央分にピン１３ａ，１３ｂ ，１２ａ及びピン穴１２ａ，１２ｂを設けた例であり、前記と全く同様の効果が ある。

【００１１】

【考案の効果】

本考案の通信ケーブル用クロージャによれば次のような効果がある。

【００１２】 １．クロージャに外水圧が加わっても、１対の半割りスリーブ合せ目の位置ズレ は生じない。このことはクロージャのシール効果を維持することを意味し、水 などの浸入を防止する。ひいては光ファイバ伝送路の信頼性を高める。

【００１３】 ２．半割りクロージャはプラスチック成形品であるためＵ溝部分が若干変形する 場合がある。本発明の係止部を設けたことにより、上・下半割りスリーブの合わ せが、容易にかつ正確に組立て作業できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の光ケーブル用クロージャ、特に半割り
スリーブを説明する斜視図。

【図２】本考案の光ケーブル用クロージャ、特に半割り
クロージャの他の実施例を説明する斜視図。

【図３】従来の光ケーブル用クロージャの平面図。

【図４】従来の半割りスリーブを説明する斜視図。

【図５】光ケーブル用クロージャの組立て後を説明する
斜視図。

【符号の説明】

１ 光ケーブル ２ａ，２ｂ 光ケーブル用クロージャ（半割りスリー
ブ） ３ 端面板 ４ ケーブルクランプ ５ テンションメンバクランプ ６ ファイバ収納棚 ７ 光ファイバ ８ 光ファイバ接続部 ９ Ｕ溝 １０ スチールバンド １１ａ，１１ｂ 凹凸部 １２ａ，１２ｂ ピン穴 １３ａ，１３ｂ ピン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０２Ｇ 15/113 7028−5Ｇ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】２分割の円筒状半割りスリーブで構成され
   るクロージャ内に、その両端部に通信ケーブル用クラン
   プと該両端部間に心線収納棚を有する通信ケーブル用ク
   ロージャにおいて、前記上下一対の半割りスリーブが、
   それら半割りスリーブ同士を合わせる面の長手方向の中
   央部分に、上下相互に嵌合する凹凸状係止部を一体に設
   けてあることを特徴とする通信ケーブル用クロージャ。