JPH0659660U - 組合せオイルリングの回り止め構造 - Google Patents

組合せオイルリングの回り止め構造

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JPH0659660U
JPH0659660U JP007007U JP700793U JPH0659660U JP H0659660 U JPH0659660 U JP H0659660U JP 007007 U JP007007 U JP 007007U JP 700793 U JP700793 U JP 700793U JP H0659660 U JPH0659660 U JP H0659660U
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JP
Japan
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oil ring
spacer expander
groove
combustion chamber
knock pin
Prior art date
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Pending
Application number
JP007007U
Other languages
English (en)
Inventor
力 小池
Original Assignee
帝国ピストンリング株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常のスペーサエキスパンダを使用でき、し
かも薄幅の組合せオイルリングにも適用可能で、潤滑油
のシールも良好に行える組合せオイルリングの回り止め
構造を提供する。 【構成】 組合せオイルリング10は一対のサイドレー
ル11,12と軸方向波形のスペーサエキスパンダ14
とからなる。燃焼室側のサイドレール11の合口端部1
1a,11bの内周に切欠部20,21を形成する。オ
イルリング溝3の燃焼室側の溝壁4から断面の一部が露
出して半径方向に配置しているノックピン8は、その先
端部の断面において軸方向における中央部分が燃焼室側
のサイドレール11の切欠部20,21に配置し、その
下部がスペーサエキスパンダ14の隣合う上部片15の
間の位置に配置している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、内燃機関の組合せオイルリングの回り止め構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
船外機等にはシリンダが水平または水平に近い横置き型のエンジンが使用され ている。この種のエンジンでは、機関が停止したとき、潤滑油がシリンダの内壁 を垂れ下がり、シリンダ内壁の下側に溜まる。このとき、組合せオイルリングの サイドレールの合口が下側に位置していると、潤滑油が燃焼室に流入するので、 エンジンの始動時に白煙を生ずる他、潤滑油消費量が増大する不都合がある。
【0003】 これを防止するため、サイドレールの回転を防止する手段が従来より採用され ている。これらのうち、代表的なものは、 1.サイドレールの合口端部を折り曲げるなどして係止部を設け、この係止部 を直接ピストンのオイルリング溝の対向する溝壁の一方の溝壁に設けた係 止溝に係止する(実開昭56−165937号)。 2.スペーサエキスパンダに係止部を設け、これをピストンに係止し、さらに サイドレールをスペーサエキスパンダに係止する(実公昭55−2884 1号)。 3.スペーサエキスパンダをノックピンでピストンに係止し、サイドレールを スペーサエキスパンダに係止する(実公昭56−9879号)。 4.スペーサエキスパンダとサイドレールをノックピンで同時にピストンに係 止する(実開平2−22648号第6図)。 等がある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記の1.では、次の不都合がある。すなわち、サイドレールの合口端部に形 成された折り曲げ部等の係止部を、オイルリング溝に形成された係止溝に合わせ るために、組合せオイルリングをピストンに組み付ける際に、サイドレールの上 下方向を正しく向けて組み付ける必要がある。また、窒化処理の如き硬化処理を 施したサイドレールの折り曲げ加工が困難である。また、表面処理するサイドレ ールでは折り曲げ加工を後で行わねばならない。
【0005】 2.は、特別の形状のスペーサエキスパンダが必要となり、一般的な形状のス ペーサエキスパンダを使用できない。
【0006】 3.は、スペーサエキスパンダの波形に連続する部材間の空間部にノックピン の全断面が配置するため、ノックピン径を大きくできない制約がある。ノックピ ンの打ち込み時等における強度上の配慮から、ノックピンの外径は1.2mm以 上あることが望ましいが、薄幅の組合せオイルリングの場合、この径寸法を確保 することが難しい。
【0007】 4.は、ノックピンがサイドレールの合口すきまに挿入されることから、ノッ クピンの径を大きくすると、サイドレール合口が開いてしまい、エンジン運転時 の潤滑油消費量が増加する欠点がある。
【0008】 本考案は、通常のスペーサエキスパンダを使用でき、しかも薄幅の組合せオイ ルリングにも適用可能で、潤滑油のシールも良好に行える組合せオイルリングの 回り止め構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本考案の構成は、一対のサイドレールと、この一対のサイ ドレールをピストンのオイルリング溝内において軸方向に離間して配置させ、か つ、半径方向外方に付勢する波形のスペーサエキスパンダとからなる組合せオイ ルリングの回り止め構造であって、前記オイルリング溝の対向する溝壁の一方の 溝壁側に配置されたノックピンの一部が、前記一方の溝壁側に配置されているサ イドレールの合口端部の内周に形成された切欠部と、スペーサエキスパンダの波 部における空間部とに配置していることを特徴とする。
【0010】
【作用】
本考案の組合せオイルリングの回り止め構造は、スペーサエキスパンダの波形 に連続する部分がノックピンに係止される構造であるため、通常のスペーサエキ スパンダを使用できる。そしてノックピンは断面の一部がスペーサエキスパンダ の空間部に配置するため、大径のノックピンを使用でき、また薄幅の組合せオイ ルリングにも本考案の回り止め構造を適用できる。また、サイドレールがノック ピンに係止される構造のため、サイドレールの回転防止が確実に行われる。また 、サイドレールは合口端部の内周側に切欠部があり、外周側の合口すきまを最小 限にすることができるので、潤滑油消費量を増大させない。また、切欠部は合口 端部内周側に設けられているので、シール作用は良好に行われる。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図1は組合せオイルリン グを装着したピストンのオイルリング溝部分を示し、(a)は正面図、(b)は (a)におけるサイドレール部分の平面図、図2はシリンダに挿入されたピスト ンのリング溝部分を示す縦断面図、図3はスペーサエキスパンダの一部分を示す 斜視図である。
【0012】 図のピストン1は、シリンダ2が水平に配置された横置き型のエンジン用のも のである。ピストン1の外周に形成されているオイルリング溝3部には、燃焼室 側の溝壁4に半径方向に延びる断面円弧状のピン溝6が形成され、さらにこのピ ン溝6に連続してピン溝6と同心状のピン孔7がピストン1の肉厚部に形成され ている。そしてピン孔7にノックピン8が打ち込まれており、ノックピン8はオ イルリング溝3の燃焼室側の溝壁4部に半径方向に配置され、先端部はピストン 1の外周よりも少し内側に配置し、断面における一部分がオイルリング溝3の燃 焼室側の溝壁4の表面からオイルリング溝3内に露出して突出されている。
【0013】 このオイルリング溝3には一対のサイドレール11,12と、これらをシリン ダ2の内壁13に押圧させるスペーサエキスパンダ14とからなる組合せオイル リング10が装着されている。スペーサエキスパンダ14は軸方向に間隔をおい て平行に配置する上部片15と下部片16とが円周方向に等間隔をおいて交互に 配置し、これらの端部間を連結部片17で連結した、軸方向波形のスペーサエキ スパンダであり、上部片15と下部片16の内周側の端部にはサイドレールを押 圧するための耳部片18,19がそれぞれ軸方向に起立して形成されている。
【0014】 上記スペーサエキスパンダ14の上部片15と下部片16とに一対のサイドレ ール11,12がそれぞれ支持されて、一対のサイドレール11,12が燃焼室 側の溝壁4と、その反対側の溝壁5にそれぞれ接触するようにして配置され、ス ペーサエキスパンダ14の耳部片18,19によって半径方向外方に付勢されて シリンダ2の内壁13に外周面が押接されている。
【0015】 燃焼室側のサイドレール11の合口端部11a,11bの内周には、内周側と 合口端面側に開放されている切欠部20,21が平面から見て略矩形状に対称的 に形成されている。オイルリング溝3の溝壁4から露出しているノックピン8は 、その先端部が上記サイドレール11の合口端部における切欠部20,21と、 スペーサエキスパンダ14の隣合う連結部片17の間の空間部22とに配置して いる。ノックピン8の断面において軸方向における中央部分がサイドレール11 の切欠部20,21に配置しており、その下部がスペーサエキスパンダ14の隣 合う上部片15の間の位置に配置している。
【0016】 したがって、燃焼室側のサイドレール11は合口端部11a,11bがノック ピン8に係止されることによって回転するのを防止されるため、横置きに配置さ れたシリンダ2の下側に合口端部11a,11bが移動するのを防止できる。
【0017】 図2において、30はピストン1の外周の燃焼室寄りに形成されたコンプレッ ションリング溝であり、31はこのリング溝30に装着されているコンプレッシ ョンリングである。
【0018】 上記で説明した組合せオイルリング10の主要な各部の寸法の一例を以下に示 す。 組合せオイルリング: 軸方向幅:2.5mm 半径方向厚さ:2.75mm ノックピン: 外径:1.4mm サイドレール 切欠部幅(周方向):2.0mm 切欠部深さ(半径方向):1.2mm
【0019】 なお、上記実施例では、燃焼室側のサイドレールがノックピンに係止されるよ うに構成したが、クランク室側のサイドレールがノックピンに係止されるように 構成してもよい。しかし、ピストンの内周からオイルリング溝の溝底に形成され ている油孔を通ってオイルリング溝内に入り、サイドレールの合口すきまを通っ て燃焼室側に流入する潤滑油の流れを考慮すると、燃焼室側のサイドレールがノ ックピンに係止される構成の方が望ましい。
【0020】 また、上記実施例では、軸方向波形のスペーサエキスパンダを使用した例を示 したが、本考案は半径方向波形のスペーサエキスパンダを使用する場合にも適用 することができるものである。
【0021】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、オイルリング溝の対向する溝壁の一方の 溝壁側に配置されたノックピンの一部が、前記一方の溝壁側に配置されているサ イドレールの合口端部の内周に形成された切欠部と、スペーサエキスパンダの波 部における空間部とに配置していることにより、通常のスペーサエキスパンダを 使用でき、また組み付け性もよい。また、大径のノックピンを使用でき、また薄 幅の組合せオイルリングにも本考案の回り止め構造を適用できる。そして、潤滑 油消費量を増大させず、シール作用を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】組合せオイルリングを装着したピストンのオイ
ルリング溝部分を示し、(a)は正面図、(b)は
(a)におけるサイドレール部分の平面図である。
【図2】シリンダに挿入されたピストンのリング溝部分
を示す縦断面図である。
【図3】スペーサエキスパンダの一部分を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】 1 ピストン 2 シリンダ 3 オイルリング溝 4、5 溝壁 6 ピン溝 7 ピン孔 8 ノックピン 10 組合せオイルリング 11、12 サイドレール 11a、11b 合口端部 13 シリンダ内壁 14 スペーサエキスパンダ 15 上部片 16 下部片 17 連結部片 18、19 耳部片 20、21 切欠部 22 空間部 30 コンプレッションリング溝 31 コンプレッションリング

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のサイドレールと、この一対のサイ
    ドレールをピストンのオイルリング溝内において軸方向
    に離間して配置させ、かつ、半径方向外方に付勢する波
    形のスペーサエキスパンダとからなる組合せオイルリン
    グの回り止め構造であって、前記オイルリング溝の対向
    する溝壁の一方の溝壁側に配置されたノックピンの一部
    が、前記一方の溝壁側に配置されているサイドレールの
    合口端部の内周に形成された切欠部と、スペーサエキス
    パンダの波部における空間部とに配置していることを特
    徴とする組合せオイルリングの回り止め構造。
JP007007U 1993-02-01 1993-02-01 組合せオイルリングの回り止め構造 Pending JPH0659660U (ja)

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JPH0659660U true JPH0659660U (ja) 1994-08-19

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ID=11654011

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0222648B2 (ja) * 1983-07-28 1990-05-21 Yokogawa Electric Corp
JPH02309062A (ja) * 1989-05-23 1990-12-25 Yamaha Motor Co Ltd ピストンリングの回り止め構造

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0222648B2 (ja) * 1983-07-28 1990-05-21 Yokogawa Electric Corp
JPH02309062A (ja) * 1989-05-23 1990-12-25 Yamaha Motor Co Ltd ピストンリングの回り止め構造

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