JPH0659614A - ホログラムの作製方法 - Google Patents

ホログラムの作製方法

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JPH0659614A
JPH0659614A JP21302492A JP21302492A JPH0659614A JP H0659614 A JPH0659614 A JP H0659614A JP 21302492 A JP21302492 A JP 21302492A JP 21302492 A JP21302492 A JP 21302492A JP H0659614 A JPH0659614 A JP H0659614A
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light
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一彦 大沼
Toshitaka Toda
敏貴 戸田
Fujiro Iwata
藤郎 岩田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】極めて短時間にかつ個々の画素が均一な安定し
た立体的な画像のホログラムを作製する。 【構成】感光材料面11に、回折光の方向を限定するマ
スター・ホログラム48を重ね合わせ、その上に空間光
変調素子12を配置して、空間光変調素子12により画
像データに従って対応位置の透過光の強弱を制御し、空
間光変調素子12の面からレーザー光を入射させる。あ
るいは感光材料面11に、回折光の方向を限定するマス
ター・ホログラム48を重ね合わせ、感光材料面11の
これとは反対の面に空間光変調素子12を配置して、画
像データに従って対応位置の透過光の強弱を制御し、空
間光変調素子12の面からレーザー光を入射させ、感光
材料面11に重合わせるマスター・ホログラム48と画
像データを代えてはこの作業を繰り返し実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに異なる複数方向
の視差画像を再生する立体的な画像のホログラムを作製
する方法に係り、特に極めて短時間にかつ個々の画素が
均一な安定した立体的な画像のホログラムが得られるよ
うにしたホログラムの作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、立体的な画像のホログラムを
作製する技術の一つとして、例えば3Dプリンターがあ
る。この3Dプリンターは、計算機を用いて自動的に立
体的な画像のホログラムを作製するものである。
【0003】すなわち、計算機によって、オリジナルの
3次元データからホログラムの各点に露光する原画パタ
ーンを計算し、これを空間変調要素(例えば、液晶パネ
ル)に表示する。
【0004】また、レーザー光を原画パターンにより変
調し、X−Yステージ上に載置した感光材料面に集光さ
せて一つの要素ホログラムを露光する。この時、その位
置に所望の回折格子からなるドットができる。
【0005】そして、感光材料をX−Yステージにより
画像データに従って順次移動させながら、感光材料面一
面を塗りつぶすように露光することにより、ドットを画
像データに従って並べて、視差画像を再生するホログラ
ムを作製するものである。
【0006】ところで、このような3Dプリンターによ
る立体的なホログラムの作製方法においては、縦横に視
差のあるホログラムを作製することができるものの、次
のような問題がある。
【0007】すなわち、原画パターンの計算に時間がか
かり、さらにドットを1点1点露光することから、ホロ
グラムの作製に時間がかかる。
【0008】また、レーザー光を拡げて使用しているこ
とから、明るいホログラムを作製することが困難なばか
りでなく、振動に対しても弱いという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
ホログラムの作製方法においては、ホログラムの作製に
時間がかかるばかりでなく、安定したホログラムを作製
できないという問題があった。
【0010】本発明は上記のような問題を解決するため
に成されたもので、その目的は、極めて短時間にかつ個
々の画素が均一な安定した立体的な画像のホログラムを
作製することが可能な信頼性の高いホログラムの作製方
法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、立体的な画像のホログラムを作製する方法におい
て、まず、請求項1に記載の発明では、感光材料面に、
回折光の方向が第1の方向に限定されるように作成され
た第1のマスター・ホログラムを重ね合わせ、第1のマ
スター・ホログラムの上に空間光変調素子を配置して、
当該空間光変調素子により第1の画像データに従ってそ
の対応位置の透過光の強弱を制御し、空間光変調素子の
面からレーザー光を入射させ、次に、感光材料面に、第
1のマスター・ホログラムに代えて、回折光の方向が第
1の方向と異なる第2の方向に限定されるように作成さ
れた第2のマスター・ホログラムを重ね合わせ、空間光
変調素子により第2の画像データに従ってその対応位置
の透過光の強弱を制御し、空間光変調素子の面からレー
ザー光を入射させて、透過型のホログラムを作製するよ
うにしている。
【0012】また、請求項6に記載の発明では、感光材
料面に、回折光の方向が第1の方向に限定されるように
作成された第1のマスター・ホログラムを重ね合わせ、
感光材料面の第1のマスター・ホログラムとは反対の面
に空間光変調素子を配置して、当該空間光変調素子によ
り第1の画像データに従ってその対応位置の透過光の強
弱を制御し、空間光変調素子の面からレーザー光を入射
させ、次に、感光材料面に、第1のマスター・ホログラ
ムに代えて、回折光の方向が第1の方向と異なる第2の
方向に限定されるように作成された第2のマスター・ホ
ログラムを重ね合わせ、空間光変調素子により第2の画
像データに従ってその対応位置の透過光の強弱を制御
し、空間光変調素子の面からレーザー光を入射させて、
反射型のホログラムを作製するようにしている。
【0013】ここで、特に上記レーザー光として、露光
領域を十分覆う大きさに広げたレーザー光を用いるよう
にしている。
【0014】また、上記レーザー光として、線状に広げ
たレーザー光を用い、1方向に走査して露光を行なうよ
うにしている。
【0015】さらに、上記レーザー光として、レーザー
ビームを用い、2方向に走査して露光を行なうようにし
ている。
【0016】さらにまた、上記第1および第2のマスタ
ー・ホログラムとして、各々R,G,B用3枚を用いる
ようにしている。
【0017】
【作用】従って、請求項1に記載の発明のホログラムの
作製方法においては、感光材料面に、回折光の方向が限
定されるように作成されたマスター・ホログラムを重ね
合わせ、さらにマスター・ホログラムの上に空間光変調
素子を配置して、当該空間光変調素子により画像データ
に従ってその対応位置の透過光の強弱を制御し、空間光
変調素子の面からレーザー光を入射させることにより、
画像が限定された方向のみから観察可能な透過型のホロ
グラムを作製し、上記作製工程を、感光材料面に重ね合
わせるマスター・ホログラムと画像データを代えて繰り
返し実施することにより、両眼視差により立体像の観察
が可能な透過型のホログラムを作製することができる。
【0018】また、請求項6に記載の発明のホログラム
の作製方法においては、感光材料面に、回折光の方向が
限定されるように作成されたマスター・ホログラムを重
ね合わせ、さらに感光材料面のマスター・ホログラムと
は反対の面に空間光変調素子を配置して、当該空間光変
調素子により画像データに従ってその対応位置の透過光
の強弱を制御し、空間光変調素子の面からレーザー光を
入射させることにより、画像が限定された方向のみから
観察可能な反射型のホログラムを作製し、上記作製工程
を、感光材料面に重ね合わせるマスター・ホログラムと
画像データを代えて繰り返し実施することにより、両眼
視差により立体像の観察が可能な反射型のホログラムを
作製することができる。
【0019】以上により、極めて短時間に個々の画素が
均一な安定した立体的な画像の透過型または反射型のホ
ログラムを作製することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。なお、ここでは、ホログラムとし
て、透過型のホログラムを作製する場合について述べ
る。
【0021】本実施例では、次のような工程によって透
過型のホログラムを作製する。
【0022】まず、図1の(a)および(c)に示すよ
うに、基板に感光材料を塗布した乾板1に、物体光2お
よび参照光3を図示方向からそれぞれ照射することによ
り、回折光の方向が第1の方向(図では左方向)に限定
されるように、透過型の第1のマスター・ホログラム4
を作成する。
【0023】次に、図1の(b)および(c)に示すよ
うに、基板に感光材料を塗布した別の乾板5に、物体光
6および参照光7を図示方向からそれぞれ照射すること
により、回折光の方向が第1の方向と異なる第2の方向
(図では右方向)に限定されるように、透過型の第2の
マスター・ホログラム8を作成する。
【0024】次に、図2に示すように、基板に感光材料
を塗布した乾板11を感光材料面を上にして配置し、ま
たこの乾板11の感光材料面上に、上記で作成した第1
のマスター・ホログラム4を載置して重ね合わせ、さら
にこの第1のマスター・ホログラム4の上に空間光変調
素子(液晶素子、フィルム等)12を配置する。
【0025】次に、図示しない計算機で第1の画像デー
タを読み込み、空間光変調素子12によりこの第1の画
像データに従ってその対応位置の光の透過/遮断を選択
し、レーザー光源13からレーザー光14をミラー15
で反射させ、さらにレンズ16で露光領域を十分覆う大
きさに広げたレーザー光とし、空間光変調素子12の面
から入射させて露光することにより、左目用画像の記録
が終了する。
【0026】次に、乾板11上の第1のマスター・ホロ
グラム4を取り去り、これに代えて乾板11の感光材料
面上に、上記で作成した第2のマスター・ホログラム8
を載置して重ね合わせる。
【0027】次に、図示しない計算機で第2の画像デー
タを読み込み、空間光変調素子12によりこの第2の画
像データに従ってその対応位置の光の透過/遮断を選択
し、レーザー光源13からレーザー光14をミラー15
で反射させ、さらにレンズ16で露光領域を十分覆う大
きさに広げたレーザー光とし、空間光変調素子12の面
から入射させて露光することにより、右目用画像の記録
が終了する。
【0028】以上のようにして、左、右の画像の記録を
終了することにより、透過型の立体的な画像のホログラ
ム(3Dディスプレイ)を作製する。
【0029】図3は、空間光変調素子12にレーザー光
14が入射した時の様子を示す拡大図である。
【0030】図3において、空間光変調素子12の光透
過部、第1のマスター・ホログラム4を透過した光(0
次回折光)17が、乾板11の感光材料11A(11B
は基板である)への参照光となり、第1のマスター・ホ
ログラム4の1次回折光18が、物体光となって干渉
し、その干渉縞が乾板11の感光材料11Aに記録され
る。
【0031】この時、露光される部分は、第1のマスタ
ー・ホログラム4と乾板11の感光材料11Aとの間隔
が狭ければ、ほぼ空間光変調素子12の光透過部の形状
のままのドットになる。このドットを画素として画像を
表現することにより、その時上に載置されていた第1の
マスター・ホログラム4によって、この画像を再生する
方向(左目の方向)が決まる。
【0032】また、第2のマスター・ホログラム8につ
いても、上記と同様にして画像を再生する方向(右目の
方向)が決まる。
【0033】従って、以上のようにして作製された透過
型のホログラムを観察すると、図4に示すように、第1
のマスター・ホログラム4を用いて作成されたドットか
らの回折光4Aは、観察者19の左目に入り、また第2
のマスター・ホログラム8を用いて作成されたドットか
らの回折光8Aが、観察者19の右目に入ることによ
り、異なる画像を異なる方向から観察することが可能と
なり、立体的な画像を認識することができる。
【0034】上述したように、本実施例では、透過型の
立体的な画像のホログラムを作製するに際して、まず基
板11Bに感光材料11Aを塗布した乾板11の感光材
料面上に、回折光の方向が左方向に限定されるように作
成された第1のマスター・ホログラム4を重ね合わせ、
この第1のマスター・ホログラム4の上に空間光変調素
子12を配置し、空間光変調素子12により第1の画像
データに従ってその対応位置の光の透過/遮断を選択
し、レーザー光源13からレーザー光14をミラー15
で反射させ、レンズ16で露光領域を十分覆う大きさに
広げたレーザー光として、空間光変調素子12の面から
入射させ、次に、乾板11の感光材料面上に、第1のマ
スター・ホログラム4に代えて、回折光の方向が右方向
に限定されるように作成された第2のマスター・ホログ
ラム8を重ね合わせ、空間光変調素子12により第2の
画像データに従ってその対応位置の光の透過/遮断を選
択し、レーザー光源13からレーザー光14をミラー1
5で反射させ、レンズ16で露光領域を十分覆う大きさ
に広げたレーザー光として、空間光変調素子12の面か
ら入射させて、透過型のホログラムを作製するようにし
たものである。
【0035】従って、次のような種々の効果が得られる
ものである。
【0036】(a)コピー法を採用しているため、振動
に強く、また光を有効に使用しているため、露光時間が
短かく、その結果明るい安定した画像のホログラムを極
めて短時間に作製することが可能となる。
【0037】(b)左右の方向に別々の画像を記録でき
るため、立体視が可能なホログラムを作製することが可
能となる。
【0038】(c)上記理由により、ホログラムの作製
の自動化を図ることが可能となる。
【0039】(d)画像を直接出力できるため、従来の
ようにフィルムに出力したり等の、中間的な作業が不要
となる。
【0040】(e)レーザー光源13、ミラー15、レ
ンズ16、マスター・ホログラム4,8、乾板11のみ
を用いてホログラムを作製できるため、装置構成を簡単
化することが可能となる。
【0041】(f)レーザー光14を、空間光変調素子
(液晶素子、フィルム等)12を介してマスター・ホロ
グラム4,8に入射させているため、ドットの形状が限
定されず、個々の画像に適した形状にすることが可能と
なる。
【0042】(g)レーザー光14として、露光領域を
十分覆う大きさに広げたレーザー光を用いるため、レー
ザービームの光軸と垂直な面内での強度分布(通常はガ
ウス分布)による露光のムラを解消し、ドット内で明る
さを均一にすることが可能となる。
【0043】(h)ホログラムの画素、すなわち解像度
としては、レーザービームを用いる場合は、80μm程
度の径が限界であるが、空間光変調素子12として例え
ば液晶素子を用いる場合は、30μm程度の径にするこ
とができ、高解像度を達成することが可能となる。
【0044】(i)レーザービームを用いて階調を表現
する場合は、その露光時間を変化させて、露光されるド
ットの大きさと明るさを変化させるが、ドットの大きさ
が一定にならないため見難い画像となるが、本実施例の
ように、例えば液晶素子を用いて、液晶素子の個々のセ
ルにおいて階調をつけることにより、均一な大きさの異
なる明るさのドットを簡単に作成することが可能とな
る。
【0045】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。なお、ここでは、ホログラムとして、反射型のホロ
グラムを作製する場合について述べる。
【0046】本実施例では、次のような工程によって反
射型のホログラムを作製する。
【0047】まず、図5の(a)および(c)に示すよ
うに、基板に感光材料を塗布した乾板21に、物体光2
2および参照光23を図示方向からそれぞれ照射するこ
とにより、回折光の方向が第1の方向(図では左方向)
に限定されるように、反射型の第1のマスター・ホログ
ラム24を作成する。
【0048】次に、図5の(b)および(c)に示すよ
うに、基板に感光材料を塗布した別の乾板25に、物体
光26および参照光27を図示方向からそれぞれ照射す
ることにより、回折光の方向が第1の方向と異なる第2
の方向(図では右方向)に限定されるように、反射型の
第2のマスター・ホログラム28を作成する。
【0049】次に、図6に示すように、上記で作成した
第1のマスター・ホログラム24上に、基板に感光材料
を塗布した乾板31を感光材料面を下にして載置して重
ね合わせ、さらに感光材料面の第1のマスター・ホログ
ラム24とは反対の面に、空間光変調素子32を配置す
る。
【0050】次に、図示しない計算機で第1の画像デー
タを読み込み、空間光変調素子32によりこの第1の画
像データに従ってその対応位置の光の透過/遮断を選択
し、レーザー光源33からレーザー光34をミラー35
で反射させ、さらにレンズ36で露光領域を十分覆う大
きさに広げたレーザー光とし、空間光変調素子32の面
から入射させて露光することにより、左目用画像の記録
が終了する。
【0051】次に、乾板31の下面の第1のマスター・
ホログラム24を取り去り、これに代えて乾板31の下
面に、上記で作成した第2のマスター・ホログラム28
を載置して重ね合わせる。
【0052】次に、図示しない計算機で第2の画像デー
タを読み込み、空間光変調素子32によりこの第2の画
像データに従ってその対応位置の光の透過/遮断を選択
し、レーザー光源33からレーザー光34をミラー35
で反射させ、さらにレンズ36で露光領域を十分覆う大
きさに広げたレーザー光とし、空間光変調素子32の面
から入射させて露光することにより、右目用画像の記録
が終了する。
【0053】以上のようにして、左、右の画像の記録を
終了することにより、透過型の立体的な画像のホログラ
ム(3Dディスプレイ)を作製する。
【0054】図7は、空間光変調素子32にレーザー光
34が入射した時の様子を示す拡大図である。
【0055】図7において、空間光変調素子32の光透
過部、乾板31を透過した光37が、乾板31の感光材
料31A(31Bは基板である)への参照光となり、第
1のマスター・ホログラム24で反射した1次回折光3
8が、物体光となって干渉し、その干渉縞が乾板31の
感光材料31Aに記録される。
【0056】この時、露光される部分は、第1のマスタ
ー・ホログラム24と乾板31の感光材料31Aとの間
隔が狭ければ、ほぼ空間光変調素子32の光透過部の形
状のままのドットになる。このドットを画素として画像
を表現することにより、その時配置されていた第1のマ
スター・ホログラム24によって、この画像を再生する
方向(左目の方向)が決まる。
【0057】また、第2のマスター・ホログラム28に
ついても、上記と同様にして画像を再生する方向(右目
の方向)が決まる。
【0058】従って、以上のようにして作製された反射
型のホログラムを観察すると、第1のマスター・ホログ
ラム24を用いて作成されたドットからの回折光は、観
察者の左目に入り、また第2のマスター・ホログラム2
8を用いて作成されたドットからの回折光が、観察者の
右目に入ることにより、異なる画像を異なる方向から観
察することが可能となり、反射型の立体的な画像を認識
することができる。
【0059】本実施例の反射型の画像のホログラムの作
製方法においても、前記実施例の場合と全く同様の効果
が得られるものである。
【0060】尚、本発明は上記各実施例に限定されるも
のではなく、次のようにしても同様に実施できるもので
ある。
【0061】(a)上記各実施例では、レーザー光とし
て、レーザー光源からのレーザー光14を、露光領域を
十分覆う大きさに広げたものを用いる場合について説明
したが、これに限らず例えば図8に示すように、乾板1
1をX−Yステージ41上に載置し、画像データに従っ
て空間光変調素子12の対応する位置の透過率を制御
し、X−Yステージ41を移動させるか、もしくはレー
ザー・ビーム42を2方向に走査しながら、レーザー光
源13からのレーザー・ビーム42をミラー43を介し
てそのまま入射させることにより、画像データのある領
域全ての露光を行なうようにしても、前述と同様の効果
が得られるものである。なお、反射型のホログラムの場
合についても同様である。
【0062】(b)上記各実施例では、レーザー光とし
て、レーザー光源からのレーザー光を、露光領域を十分
覆う大きさに広げたものを用いる場合について説明した
が、これに限らず例えば図9に示すように、乾板11を
Xステージ44上に載置し、レーザー光源13からのレ
ーザー・ビーム45を、ミラー46、シリンドリカルレ
ンズ47を介して線状に広げて入射させることにより、
1方向に走査して露光を行なうようにしても、前述と同
様の効果が得られるものである。なお、反射型のホログ
ラムの場合についても同様である。
【0063】(c)上記各実施例では、全て左右の2つ
の視差画像の場合について説明したが、これに限らず視
差画像の数を増やし、さらにそれに対応するマスター・
ホログラムを用意することにより、前述と同様の作製工
程で、更に見易い3次元の立体的な画像のホログラムを
得ることができる。
【0064】(d)上記各実施例において、第1、第2
のマスター・ホログラムとして、R,G,B用3枚(1
方向につき)を用いることにより、カラー化を実現する
ことも可能である。
【0065】(e)上記各実施例において、マスター・
ホログラムを作成する方法としては、前述した図1およ
び図5のような方法に限定されるものではなく、例えば
次のようにしてマスター・ホログラムを作成するように
してもよい。
【0066】まず、図10の(a)および(c)に示す
ように、基板に感光材料を塗布した乾板51に、参照光
52、および拡散板53を介して得られる物体光54
を、図示方向からそれぞれ照射することにより、回折光
の方向が第1の方向(図では左方向)に限定されるよう
に、第1のマスター・ホログラム用拡散ホログラムを作
成する。
【0067】次に、図10の(b)および(c)に示す
ように、基板に感光材料を塗布した別の乾板55に、参
照光56、および拡散板57を介して得られる物体光5
8を、図示方向からそれぞれ照射することにより、回折
光の方向が第2の方向(図では右方向)に限定されるよ
うに、第2のマスター・ホログラム用拡散ホログラムを
作成する。
【0068】次に、図11の(a)および(c)に示す
ように、基板に感光材料を塗布した乾板61に、参照光
62、および撮影時の参照光52の共役光となる再生用
照明光63を上記第1のマスター・ホログラム用拡散ホ
ログラム64を介して得られる物体光65を、図示方向
からそれぞれ照射することにより、回折光の方向が第1
の方向(図では左方向)に限定されるように、第1のマ
スター・ホログラム66を作成する。
【0069】また、同様に、図11の(b)および
(c)に示すように、基板に感光材料を塗布した乾板7
1に、参照光72、および再生用照明光73を上記第2
のマスター・ホログラム用拡散ホログラム74を介して
得られる物体光55を、図示方向からそれぞれ照射する
ことにより、回折光の方向が第2の方向(図では右方
向)に限定されるように、第2のマスター・ホログラム
76を作成する。
【0070】以後、このようにして作成した第1,第2
のマスター・ホログラム66,76を用い、前述した各
実施例と同様の方法によって、透過型または反射型のホ
ログラムを作製する。
【0071】以上のようにして作製された透過型または
反射型のホログラムを観察すると、観察位置が中心から
ずれても、比較的広い範囲に亘って立体的な画像を確実
に見ることが可能である。
【0072】(f)上記各実施例では、空間光変調素子
により第1/第2の画像データに従ってその対応位置の
光の透過/遮断を選択する場合について説明したが、こ
れに限らず空間光変調素子により第1/第2の画像デー
タに従ってその対応位置の透過光の強弱を制御するよう
にしてもよいものである。
【0073】(g)上記各実施例では、マスター・ホロ
グラムの作成方法として2通りの方法について説明した
が、これに限らずマスター・ホログラムは回折光の出射
方向が限定されているものであればよい。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、感
光材料面に、回折光の方向が限定されるように作成され
たマスター・ホログラムを重ね合わせ、さらにマスター
・ホログラムの上に空間光変調素子を配置して、当該空
間光変調素子により画像データに従ってその対応位置の
透過光の強弱を制御し、空間光変調素子の面からレーザ
ー光を入射させるか、あるいは感光材料面に、回折光の
方向が限定されるように作成されたマスター・ホログラ
ムを重ね合わせ、さらに感光材料面のマスター・ホログ
ラムとは反対の面に空間光変調素子を配置して、当該空
間光変調素子により画像データに従ってその対応位置の
透過光の強弱を制御し、空間光変調素子の面からレーザ
ー光を入射させ、これを感光材料面に重ね合わせるマス
ター・ホログラムと画像データを代えて繰り返し実施す
るようにしたので、極めて短時間にかつ安定した多階調
の立体的な画像のホログラムを作製することが可能な信
頼性の高いホログラムの作製方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透過型のマスター・ホログラムを
作成する場合の一例を示す概要図。
【図2】本発明による透過型のホログラムを作製する場
合の一実施例を示す概要構成図。
【図3】同実施例における空間光変調素子にレーザー光
が入射した時の様子を示す拡大図。
【図4】同実施例の方法により作製されたホログラムの
観察方法を説明するための概要図。
【図5】本発明による反射型のマスター・ホログラムを
作成する場合の一例を示す概要図。
【図6】本発明による反射型のホログラムを作製する場
合の一実施例を示す概要構成図。
【図7】同実施例における空間光変調素子にレーザー光
が入射した時の様子を示す拡大図。
【図8】本発明による透過型のマスター・ホログラムを
作成する場合の他の例を示す概要図。
【図9】本発明による透過型のマスター・ホログラムを
作成する場合の他の例を示す概要図。
【図10】本発明によるマスター・ホログラムを作成す
る場合の他の例を示す概要図。
【図11】本発明によるマスター・ホログラムを作成す
る場合の他の例を示す概要図。
【符号の説明】
1…乾板、2…物体光、3…参照光、4…第1のマスタ
ー・ホログラム、5…乾板、6…物体光、7…参照光、
8…第2のマスター・ホログラム、11…乾板、12…
空間光変調素子、13…レーザー光源、14…レーザー
光、15…ミラー、16…レンズ、17…0次回折光、
18…1次回折光、19…観察者、21…乾板、22…
物体光、23…参照光、24…第1のマスター・ホログ
ラム、25…乾板、26…物体光、27…参照光、28
…第2のマスター・ホログラム、31…乾板、32…空
間光変調素子、33…レーザー光源、34…レーザー
光、35…ミラー、36…レンズ、37…透過光、38
…1次回折光、41…X−Yステージ、42…レーザー
・ビーム、43…ミラー、44…Xステージ、45…レ
ーザー・ビーム、46…ミラー、47…シリンドリカル
レンズ、51…乾板、52…参照光、53…拡散板、5
4…物体光、55…乾板、56…参照光、57…拡散
板、58…物体光、61…乾板、62…参照光、63…
再生用照明光、64…第1のマスター・ホログラム用拡
散ホログラム、65…物体光、66…第1のマスター・
ホログラム、71…乾板、72…参照光、73…再生用
照明光、74…第2のマスター・ホログラム用拡散ホロ
グラム、75…物体光、76…第2のマスター・ホログ
ラム。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立体的な画像を表示するホログラムを作
    製する方法において、 感光材料面に、回折光の方向が第1の方向に限定される
    ように作成された第1のマスター・ホログラムを重ね合
    わせ、 前記第1のマスター・ホログラムの上に空間光変調素子
    を配置して、当該空間光変調素子により第1の画像デー
    タに従ってその対応位置の透過光の強弱を制御し、 前記空間光変調素子の面からレーザー光を入射させ、 次に、前記感光材料面に、前記第1のマスター・ホログ
    ラムに代えて、回折光の方向が前記第1の方向と異なる
    第2の方向に限定されるように作成された第2のマスタ
    ー・ホログラムを重ね合わせ、 前記空間光変調素子により第2の画像データに従ってそ
    の対応位置の透過光の強弱を制御し、 前記空間光変調素子の面からレーザー光を入射させて、 透過型のホログラムを作製するようにしたことを特徴と
    するホログラムの作製方法。
  2. 【請求項2】 前記レーザー光として、露光領域を十分
    覆う大きさに広げたレーザー光を用いるようにしたこと
    を特徴とする請求項1に記載のホログラムの作製方法。
  3. 【請求項3】 前記レーザー光として、線状に広げたレ
    ーザー光を用い、1方向に走査して露光を行なうように
    したことを特徴とする請求項1に記載のホログラムの作
    製方法。
  4. 【請求項4】 前記レーザー光として、レーザービーム
    を用い、2方向に走査して露光を行なうようにしたこと
    を特徴とする請求項1に記載のホログラムの作製方法。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2のマスター・ホログ
    ラムとして、各々R,G,B用3枚を用いるようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載のホログラムの作製方
    法。
  6. 【請求項6】 立体的な画像を表示するホログラムを作
    製する方法において、 感光材料面に、回折光の方向が第1の方向に限定される
    ように作成された第1のマスター・ホログラムを重ね合
    わせ、 前記感光材料面の前記第1のマスター・ホログラムとは
    反対の面に空間光変調素子を配置して、当該空間光変調
    素子により第1の画像データに従ってその対応位置の透
    過光の強弱を制御し、 前記空間光変調素子の面からレーザー光を入射させ、 次に、前記感光材料面に、前記第1のマスター・ホログ
    ラムに代えて、回折光の方向が前記第1の方向と異なる
    第2の方向に限定されるように作成された第2のマスタ
    ー・ホログラムを重ね合わせ、 前記空間光変調素子により第2の画像データに従ってそ
    の対応位置の透過光の強弱を制御し、 前記空間光変調素子の面からレーザー光を入射させて、 反射型のホログラムを作製するようにしたことを特徴と
    するホログラムの作製方法。
  7. 【請求項7】 前記レーザー光として、露光領域を十分
    覆う大きさに広げたレーザー光を用いるようにしたこと
    を特徴とする請求項6に記載のホログラムの作製方法。
  8. 【請求項8】 前記レーザー光として、線状に広げたレ
    ーザー光を用い、1方向に走査して露光を行なうように
    したことを特徴とする請求項6に記載のホログラムの作
    製方法。
  9. 【請求項9】 前記レーザー光として、レーザービーム
    を用い、2方向に走査して露光を行なうようにしたこと
    を特徴とする請求項6に記載のホログラムの作製方法。
  10. 【請求項10】 前記第1および第2のマスター・ホロ
    グラムとして、各々R,G,B用3枚を用いるようにし
    たことを特徴とする請求項6に記載のホログラムの作製
    方法。
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