JPH0659356U - 梱包用ガムテープ貼着具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 人手による梱包現場で従来手間を要した開被
用糸条付きの梱包を容易かつ迅速に行なうことのできる
梱包用ガムテープ貼着具を提供する。 【構成】 持手孔４を有する主体１内に、ガムテープａ
の繰出し、貼着、切断と糸条ｂの繰出し、切断を同時に
可能とする機構を設ける。ガムテープａを装着した第２
の軸筒２を主体１の第１の軸筒１Ｄに嵌着し、ガムテー
プａの先端を前方に引き出す。一方、ボビン８を主体１
に装着し、糸条ｂを引き出して側方から糸条挿通切込１
１内に入れ、前方に引き出す。持手孔４内に左手を入
れ、親指でガムテープａの上面を押え、人差指をストッ
パー９の他端に当てて全体を保持する。糸条ｂをガムテ
ープａの粘着側に封入しながら、所要長さのガムテープ
ａ及び糸条ｂを引き出し、接着を行なった後、ガムテー
プａ及び糸条ｂを切断刃１３及び歯縁１２により切断す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は梱包用ガムテープ貼着具に関し、詳しくはガムテープの下面に開被用 の糸条を挟んで貼着できるようにした梱包用ガムテープ貼着具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

通常、段ボール箱を梱包する場合、物品を箱内に収容した後、前後折込板を折 り込み、その上に左右重ね板を各端縁をつき合わせて重ね、各端縁にわたってガ ムテープを貼着している。この際、配送後等の開被に便利なように予めガムテー プの下面中央にガムテープに沿って開被用の糸条を位置させて貼着することも行 なわれている。従来、この糸条の封入は一貫作業である大規模な梱包装置による 以外は、その都度、人手により行なわれている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、人手により糸条を予め緊張状態に保持して位置させた後、ガムテープ を貼着する作業は相当に労力を要するため、人手による梱包では実際にはほとん ど行なわれていないのが実状である。

【０００４】 本考案はこのような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、人手による梱包 現場で従来手間を要した開被用糸条付きの梱包を容易かつ迅速に行なうことので きる梱包用ガムテープ貼着具を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案によれば、少なくとも前板、後側が円弧状に 屈曲する上板及び左右横板により一体に構成され、上板の前方にはボビンの装着 及びガムテープの引出しのための開口が形成され、左右横板の一方の後部は切欠 を有しかつ他方の後部は円状開口が形成されるとともに該円状開口のまわりに第 １の軸筒が立設されている箱枠状の主体と、一側端に前記切欠に対応する形状の フランジを有し、第１の軸筒に嵌合可能しガムテープを回転自在に保持しうる着 脱自在な第２の軸筒と、糸条が巻装され一側に歯縁を有し前記主体の左右横板間 に軸架される 着脱自在なボビンと、前記主体の一方の横板に軸支され、押圧時には一端が前記 歯縁と係合し 非押圧時には一端が前記歯縁から離脱するとともに他端が第１及び第２の軸筒に 形成された孔を介してこれら軸筒内に現れるストッパーとを具備してなり、さら に、前記主体の前板には一部を刃縁とする糸条挿通切込が形成されるとともに鋸 歯状のガムテープ切断刃がその先端に付設されていることを特徴とする梱包用ガ ムテープ貼着具が提供される。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の梱包用ガムテープ貼着具を実施例に基づき図１ないし図５を参照 しつつ詳細に説明する。 これらの図中１は硬質合成樹脂、金属等により箱枠状に一体に構成された主体 であり、少なくとも前板、後側が円弧状に屈曲する上板及び左右横板からなり、 上板の前方には後述するボビン８の装着及びガムテープａの引出しのための開口 １Ａが形成され、左右横板の一方の後部は切欠１Ｂを有しかつ他方の後部は円状 開口１Ｃが形成されるとともに該円状開口１Ｃのまわりに第１の軸筒１Ｄが立設 されている。この第１の軸筒１Ｄには切欠１Ｂに係合する形状のフランジ６を備 えた第２の軸筒２が嵌着さる。第１及び第２の軸筒１Ｄ、２によけ形成されるそ の貫通孔４は持手孔となっている。また、第２の軸筒２はガムテープａを回転自 在に保持する軸の役割を行ない、主体１に対して着脱自在となっている。フラン ジ６には第２の軸筒２を主体１へ取付けるための複数個の回転爪５が付設されて いる。

【０００７】 主体１内部においてガムテープａの装着位置の前方側には、糸条ｂを巻装し一 側に歯縁７を有するボビン８がその軸８Ａにより主体両横板間に回転可能に横架 されている。また、主体１の一方の横板にはボビン８の回転を停止させるための ストッパー９がその中間部にて軸支され、その一端はボビン８は歯縁７に臨み、 他端は２つに分岐しその一方が第１及び第２の軸筒１Ｄ、２に形成された孔を介 して貫通孔４内に現われ他方がバネ１０により付勢されている。なお、ボビン８ は逆方向に回転しないように図示しない係止部材が歯縁７に常時係合している。

【０００８】 さらに主体１の前板には一端が開口する糸条挿通切込１１が形成されており、 この切込１１の一部には刃縁１２が形成されており、この刃縁１２を介して糸条 ｂを随時切断することができるようになっている。また主体１の前板の上縁には 鋸歯状のガムテープ切断刃１３が横設されている。なお、図において１４は糸条 ｂを常に中心軸線に沿って保持するための案内バネ、１５，１６はガムテープを 案内するためのローラーである。また、１７は貼着具使用後に糸条ｂの先端をか けておくためのフックである。

【０００９】 次に動作について説明する。 まず、図４に示すように市販のガムテープａを第２の軸筒２に装着し、第２の 軸筒２を主体１の第１の軸筒１Ｄに嵌込み、フランジ６に設けられた回転爪５を 指にかけて少しひねると切欠１Ｂとフランジ６が係合した状態で固定される。次 いでガムテープａの先端を前方に引き出す。一方、ボビン８を主体両横板に設け られた孔に係止して装着し、糸条ｂを引き出して案内バネ１４の穴を通して側方 から糸条挿通切込１１内に入れ、前方に引き出す。その後、図５に示すように持 手孔４内に左手を入れ、親指でガムテープａの上面を押えるとともに、人差指を ストッパー９の他端に当てて全体を保持する。図５に示すように糸条ｂをガムテ ープａの粘着側に封入しながら、所要長さのガムテープａ及び糸条ｂを引き出す 。この時、ローラー１５はガムテープａがあまり上のほうに行かないようにする とともに前方へスムーズに行くようにする。ガムテープａ及び糸条ｂの引き出し が終了すると、右手を以ってガムテープａを切断刃１３により切断した後、糸条 ｂを糸条挿通切込１１の刃縁１２により切断する。この際、主体１の前板が傾斜 しているので切断刃１３の切断位置と刃縁１２の切断位置との間には所定の長さ だけ差が生じる。このため糸条ｂがガムテープａの切断端より所定の長さだけ長 い状態で切断され、この部分が開被を容易にさせる。

【００１０】

【作用、効果】

以上詳細に説明したように、本考案によれば、持手孔を有する主体内に、ガム テープの繰出し、貼着、切断と糸条の繰出し、切断が同時にできる機構を組み込 んだ構成としたので、人手による梱包現場で、従来手間を要した開被用糸条付き の梱包を容易かつ迅速に行なうことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る梱包用ガムテープ貼着具を後方よ
り見た全体斜視図である。

【図２】上記貼着具の一部破断側面図である。

【図３】上記貼着具の一部破断平面図である。

【図４】上記貼着具の持手孔部分及び糸条巻装ボビンを
分解して示す斜視図である。

【図５】上記貼着具の使用状態を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 主体 １Ａ 開口 １Ｂ 切欠 １Ｃ 円状開口 １Ｄ 第１の軸筒 ２ 第２の軸筒 ４ 持手孔 ６ フランジ ７ 歯縁 ８ ボビン ９ ストッパー １１ 糸条挿通切込 １２ 刃縁 １３ ガムテープ
切断刃 ａ ガムテープ ｂ 糸条

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも前板、後側が円弧状に屈曲す
   る上板及び左右横板により一体に構成され、上板の前方
   にはボビンの装着及びガムテープの引出しのための開口
   が形成され、左右横板の一方の後部は切欠を有しかつ他
   方の後部は円状開口が形成されるとともに該円状開口の
   まわりに第１の軸筒が立設されている箱枠状の主体と、 一側端に前記切欠に対応する形状のフランジを有し、第
   １の軸筒に嵌合可能しガムテープを回転自在に保持しう
   る着脱自在な第２の軸筒と、 糸条が巻装され一側に歯縁を有し前記主体の左右横板間
   に軸架される着脱自在なボビンと、 前記主体の一方の横板に軸支され、押圧時には一端が前
   記歯縁と係合し非押圧時には一端が前記歯縁から離脱す
   るとともに他端が第１及び第２の軸筒に形成された孔を
   介してこれら軸筒内に現れるストッパーとを具備してな
   り、 さらに、前記主体の前板には一部を刃縁とする糸条挿通
   切込が形成されるとともに鋸歯状のガムテープ切断刃が
   その先端に付設されていることを特徴とする梱包用ガム
   テープ貼着具。