JPH065929A - ジョセフソン素子 - Google Patents

ジョセフソン素子

Info

Publication number
JPH065929A
JPH065929A JP4162655A JP16265592A JPH065929A JP H065929 A JPH065929 A JP H065929A JP 4162655 A JP4162655 A JP 4162655A JP 16265592 A JP16265592 A JP 16265592A JP H065929 A JPH065929 A JP H065929A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
josephson junction
current
junction part
josephson
adjustment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4162655A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Munaka
達也 務中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP4162655A priority Critical patent/JPH065929A/ja
Publication of JPH065929A publication Critical patent/JPH065929A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 臨界電流を短時間で調整することができ、調
整に当たって素子を汚染したり破壊する恐れが少なく、
また、この調整に際して磁束をトラップすることの少な
いジョセフソン素子を提供する。 【構成】 ウィークリンク型のジョセフソン接合部の表
面に接触して非超伝導体の酸化物層が形成され、その酸
化物層に接触して抵抗体が形成された構造とし、その抵
抗体に電流を流すことにより当該抵抗体を発熱させ、そ
の熱により酸化物層中の酸素をジョセフソン接合部に拡
散させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はウィークリンク型のジョ
セフソン素子に関し、例えば脳磁界計測や心磁界計測等
の極微小磁場を計測するためのSQUIDや、ミリ波検
出器等、ジョセフソン接合硬化を利用したあらゆるデバ
イスに応用することのできる素子に関する。
【0002】
【従来の技術】ジョセフソン素子のうち、準平面型の素
子やマイクロブリッジ型の素子をはじめとする、いわゆ
るウィークリンク型の構造を持つジョセフソン素子で
は、素子製作後に接合臨界電流のトリミングが可能であ
るという特徴がある。
【0003】このような素子における接合臨界電流の調
整方法としては、従来、陽極酸化法を用いてジョセフソ
ン接合部の超伝導体薄膜を部分的に酸化させることによ
り、その部分の超伝導性を奪い、臨界電流を低下させる
方法と、ジョセフソン接合部にその臨界電流値以上の電
流パルスを流すことにより、ジョセフソン接合部そのも
のを発熱させてこれを部分的に酸化させ、その部分の超
伝導性を奪って臨界電流を低下させる、いわゆる電流パ
ルス法とがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
な従来の調整方法のうち、陽極酸化法では、素子を処理
液に浸す必要があるため、液体ヘリウム中での臨界電流
値の測定と、常温での陽極酸化処理を繰り返さねばなら
ず、長時間を要するという欠点があり、また、素子を汚
染してしまう可能性もあった。
【0005】一方、電流パルス法はこのような欠点はな
いものの、ジョセフソン接合部そのものに電流を流すた
め、素子を破壊してしまったり、調整のために流した電
流が発生する磁束を、ジョセフソン接合部がトラップし
てしまう可能性があり、この磁束トラップにより素子の
1/fノイズが増加するという問題がある。
【0006】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
ので、臨界電流を短時間で調整することができ、また、
この調整に当たって素子を汚染したり破壊したりする恐
れが少なく、また、臨界電流調整時に磁束をトラップす
る可能性の少ない構造を持つジョセフソン素子の提供を
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のジョセフソン素子は、ウィークリンクによ
り形成されたジョセフソン接合部の表面に接触して非超
伝導体の酸化物層が形成され、かつ、その酸化物層に接
触して抵抗体が形成されていることによって特徴づけら
れる。
【0008】
【作用】本発明は、ジョセフソン接合部を処理液に浸す
ことなく、また、ジョセフソン接合部に電流を流してこ
れを直接発熱させることなく、外部からの加熱によりジ
ョセフソン接合部に接触して形成された酸化物層内の酸
素をジョセフソン接合部に拡散させてこれを部分的に酸
化させることで、臨界電流の調整を行おうとするもので
ある。
【0009】すなわち、本発明の素子構造において、抵
抗体に電流を流すことによってこの抵抗体を発熱させる
と、この抵抗体に接触している酸化物層が加熱され、こ
の酸化物層に接触しているジョセフソン接合部に酸素が
拡散してその超伝導性が部分的に奪われる。
【0010】この素子構造を利用した臨界電流の調整方
法によれば、ジョセフソン接合部に直接電流が流される
ことがないため、電流パルス法に比して調整のための電
流が作る磁束のトラップが少なく、所期の目的を達成で
きる。
【0011】
【実施例】図1は準平面型のジョセフソン接合部を2つ
持つDC−SQUIDに本発明を適用した場合の要部構
成を示す平面図で、図2はそのA−A部分で切断した模
式的拡大断面図である。
【0012】基板1上に下部電極2が形成されており、
この下部電極2は図1において省略しているが、この図
の上方においてループ状に繋がって磁束鎖交部を形成し
ているとともに、その両端部分は図1のように互いに平
行に隣接している。
【0013】この下部電極2の上には、その両端部分の
双方に跨がるように、バリア層3を介して上部電極4が
形成されている。そして、この上部電極4と下部電極2
は、これら双方の表面を跨ぐように形成された2つのブ
リッジ5aおよび5bによってウィークに接合されてお
り、この各ブリッジ5a,5bがそれぞれジョセフソン
接合部を形成している。これらのブリッジ5a,5b
と、下部電極2および上部電極4の材質は、例えばNb等
の超伝導体製の薄膜である。
【0014】ブリッジ5a,5bの上には、これらを含
んで所定の領域をカバーする酸化物絶縁層6が積層され
ており、この酸化物絶縁層6の更に上には、ブリッジ5
aおよび5bの直上を通ってその両端が下部電極2およ
び上部電極4のいずれにも短絡せずに基板1上に伸びる
配線7が積層されている。酸化物絶縁層層6は例えばNb
2O5 であり、配線7の材料は例えばAuである。
【0015】以上の構造において、配線7に電流を流す
と、この配線7は発熱してその熱はその下方の酸化物絶
縁層6に伝わる。これにより、酸化物絶縁層6内の酸素
の拡散係数が上昇し、その下方に形成されているブリッ
ジ5aおよび5b内に拡散してその表面を酸化させ、そ
の部分の超伝導性を奪う。この酸化により、ジョセフソ
ン接合部の臨界電流が低下する。この臨界電流の低下の
程度は、従来の電流パルス法と同様にブリッジ5aおよ
び5b内への酸素の拡散の程度、従って調整のために流
す電流の大きさとその持続時間によって決まるが、本発
明ではこの電流を直接ジョセフソン接合部に流さないた
め、従来の電流パルス法に比してより微細な調整が可能
となるうえに、ジョセフソン接合部を破壊してしまう恐
れが極めて少なくなる。また、ジョセフソン接合部に直
接電流を流さないため、この調整用の電流が作る磁束が
ジョセフソン接合部によってトラップされる確率は大幅
に減少することになる。
【0016】ここで、配線7のパターンは、図1に示す
ようにできるだけ近距離で反対方向に電流が流れるよう
に考慮することが望ましく、これによってジョセフソン
接合部にトラップされる磁束は更に減少する。
【0017】なお、以上の実施例では、ジョセフソン接
合部への酸素供給源である酸化物層と、配線7の下部お
よび上部電極2および4に対する絶縁とを酸化物絶縁層
6で兼用させたが、本発明はこれに限定されることな
く、ブリッジ5aおよび5bの上に酸化物層を設け、こ
れとは別に配線7の絶縁用の任意の絶縁層を形成しても
よい。
【0018】また、酸素供給源である酸化物層はNb2O5
に限られず、配線7の材料もAuに限定されないことは勿
論である。更に、本発明は、上記した実施例のような準
平面型のジョセフソン素子に限らず、マイクロブリッジ
型のジョセフソン素子に対しても全く同様に適用し得る
ことは言うまでもない。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ウィークリンク型のジョセフソン素子において、ジョセ
フソン接合部の表面に接するように酸化物層を形成する
とともに、この酸化物層に接するように抵抗体を形成し
た構造を持つので、この抵抗体に電流を流すことによっ
て酸化物層を加熱してその内部の酸素をジョセフソン接
合部に拡散させることで、ジョセフソン接合部の臨界電
流を調整するから、従来の陽極酸化法に比して、処理液
中に素子を浸漬する必要がないため、臨界電流の調整に
要する時間が大幅に短縮されるとともに、素子を汚染さ
せることがなく、また、素子を液体ヘリウム中に浸した
まま調整を行うことができるので、調整の自動化も可能
である。また、従来の電流パルス法に比して、ジョセフ
ソン接合部に直接電流を流さないため、素子を破壊して
しまう恐れが少なくなるとともに、より微細な調整が可
能となる。また、同様な理由により、調整電流が作る磁
束のジョセフソン接合部によるトラップを軽減でき、1
/fノイズの少ない素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の要部構成を示す平面図
【図2】そのA−A部分で切断した模式的拡大断面図
【符号の説明】
1 基板 2 下部電極 3 バリア層 4 上部電極 5a,5b ブリッジ 6 酸化物絶縁層 7 配線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超伝導体薄膜製の2つの電極が、超伝導
    体薄膜製のウィークリンクによるジョセフソン接合部に
    よって互いに接続されてなる素子において、上記ジョセ
    フソン接合部の表面に接触して非超伝導体の酸化物層が
    形成され、かつ、その酸化物層に接触して抵抗体が形成
    されていることを特徴とするジョセフソン素子。
JP4162655A 1992-06-22 1992-06-22 ジョセフソン素子 Pending JPH065929A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4162655A JPH065929A (ja) 1992-06-22 1992-06-22 ジョセフソン素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4162655A JPH065929A (ja) 1992-06-22 1992-06-22 ジョセフソン素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH065929A true JPH065929A (ja) 1994-01-14

Family

ID=15758759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4162655A Pending JPH065929A (ja) 1992-06-22 1992-06-22 ジョセフソン素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH065929A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07335949A (ja) * 1994-06-08 1995-12-22 Nec Corp 酸化物超伝導集積回路およびその形成方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07335949A (ja) * 1994-06-08 1995-12-22 Nec Corp 酸化物超伝導集積回路およびその形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5481119A (en) Superconducting weak-link bridge
Oh et al. Multilevel YBaCuO flux transformers with high T c SQUIDs: A prototype high T c SQUID magnetometer working at 77 K
KR100365894B1 (ko) 조셉슨접합소자와그제조방법
JPS5990977A (ja) 超伝導トンネルジヤンクシヨン素子
US5665980A (en) Fabrication method of superconducting quantum interference device constructed from short weak links with ultrafine metallic wires
JPH065929A (ja) ジョセフソン素子
JPH065932A (ja) ジョセフソン素子
JP2001091611A (ja) 高磁場分解能磁束計
JPH05243625A (ja) ジョセフソン素子の臨界電流値調整方法
JPH01214178A (ja) ジヨセフソン接合の製造方法
JPH02276180A (ja) 超電導線の接続方法
JP2955407B2 (ja) 超電導素子
JP2976388B2 (ja) ジョセフソン接合素子およびジョセフソン接合部の作成方法
KR920018847A (ko) Bi-Sr-Ca-Cu-O계 초전도 박막과 그의 제조방법
JPH08236827A (ja) ジョセフソン接合素子の製造方法
JPH06194434A (ja) スクイド磁束計
JP2949611B2 (ja) 超伝導接続方法及びsquid磁束計
JPH06252456A (ja) ジョセフソン素子
JPH04302182A (ja) ジョセフソン接合素子の接合臨界電流調整方法
JPH06283775A (ja) 超伝導ジョセフソン素子の作製方法
JP3851714B2 (ja) 高温超伝導量子干渉素子
JPS63265475A (ja) 超伝導電子回路の作成法
Nagata et al. Nb based Te barrier Josephson junctions
KR100421865B1 (ko) 화학처리법을 이용한 조셉슨 접합 제조 방법
Yokosawa et al. Low-Tc SQUIDs with a built-in heater module to remove flux trapping