JP2949611B2 - 超伝導接続方法及びsquid磁束計 - Google Patents

超伝導接続方法及びsquid磁束計

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JP2949611B2
JP2949611B2 JP7097553A JP9755395A JP2949611B2 JP 2949611 B2 JP2949611 B2 JP 2949611B2 JP 7097553 A JP7097553 A JP 7097553A JP 9755395 A JP9755395 A JP 9755395A JP 2949611 B2 JP2949611 B2 JP 2949611B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超伝導材料と超伝導材
料との間において超伝導状態で接続をとる超伝導接続方
法と、この超伝導接続方法を用いたSQUID(Superc
onducting Quantum Interference Device :超伝導量子
干渉デバイス)によるSQUID磁束計に関する。ここ
に、SQUIDとは、液体ヘリウムや液体窒素等により
断熱容器(クライオスタット等)内で低温状態に維持さ
れ、ループ内にジョセフソン接合を含む超伝導ループで
あるSQUIDループに直流電流をバイアス電流として
印加して駆動し、このSQUIDループ内に外部からの
磁束を結合して印加すると、SQUIDループに周回電
流が誘起され、ループ内のジョセフソン接合における量
子的な干渉効果により、SQUIDループが印加された
外部磁束の微弱な変化を出力電圧の大きな変化に変換す
るトランスデューサとして動作することを利用して、生
体磁気等の微小磁束変化を測定する素子である。
【0002】
【従来の技術】従来、SQUID磁束計を用いて磁場計
測を行う際、被測定磁界をSQUIDに効率良く導入す
るために、超伝導体からなるピックアップコイルとイン
プットコイルを用いる場合がある。ピックアップコイル
は外部磁場を捕捉する部分であり、絶縁体基板上にNb
(ニオブ)等の超伝導薄膜を成膜した後にフォトリソグ
ラフィの手法を用いてコイルパターンを形成する「平面
型コイル」や、絶縁体からなるボビン材周面にNbやN
b−Ti(ニオブ−チタン)等の超伝導線材を巻付けて
形成する「同軸型コイル」が用いられる。これらのコイ
ルをピックアップコイルとして使用する場合には、SQ
UID基板内でSQUIDループと近接して配置されピ
ックアップコイルからの磁場をSQUIDに導入するイ
ンプットコイルとピックアップコイルとが超伝導状態で
接続される必要がある。上記の平面型コイルの場合に
は、ピックアップコイルの端部とSQUID基板内のイ
ンプットコイルの端部とを、NbやInPbAu(イン
ジウム・鉛・金合金)等からなる超伝導ワイヤにより直
接ワイヤボンディングを行って接続をとれば超伝導接続
となる。しかし、同軸型コイルの場合には、コイルを形
成している超伝導線材の端部とSQUID基板内に形成
されたインプットコイルパターンの端部との間では直接
ワイヤボンディングを行うことはできないため、通常、
以下に説明するような方法が用いられている。
【0003】第1の方法は、まず、超伝導材からなる中
継用超伝導プレートを用意し、この中継用プレートの一
端とSQUID基板内のインプットコイルの端部との間
で超伝導ワイヤにより直接ワイヤボンディングを行って
超伝導接続をとる。そして中継用プレートの他端におい
ては、ピックアップコイルの線材を超伝導材からなるネ
ジ等の周囲に巻き付け、そのネジを中継用プレートに圧
接することにより超伝導接続をとる、というものである
(以下、「中継プレートネジ止め法」と呼ぶ)。
【0004】第2の方法は、そのままでは溶融ハンダ
(Pb−Sn合金:鉛−錫合金)に濡れないのでハンダ
付けできなかったNb−Ti線のかわりに、Nb−Ti
線の周面をCu(銅)膜で被覆したものをピックアップ
コイル材として用い、この銅被覆Nb−Ti線の端部と
SQUID基板内のインプットコイルの端部とを、超伝
導材であるハンダによりハンダ付けすることにより超伝
導接続をとる、という方法であり、近年開発され、容易
でかつ信頼性の高い超伝導接続方法として注目されてい
る(以下、「銅被覆線材ハンダ付け法」と呼ぶ)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の超伝導接続方法においては、種々の解決すべき
課題が残されていた。まず、上記の中継プレートネジ止
め法では、ネジに巻き付けるピックアップコイル線材と
巻き付けられたネジとの間の接触状態によっては、超伝
導状態が不安定になる場合があり、SQUID磁束計に
用いた場合には、それがシステム雑音となりSQUID
磁束計の最小磁場分解能を悪化させる、という問題点が
あった。したがって、中継プレートネジ止め法により超
伝導接続をとる場合には信頼性を向上させることが困難
であった。一方、上記の銅被覆線材ハンダ付け法の場合
には、容易に超伝導接続の信頼性を向上することができ
るが、超伝導材であるNb−Ti線材(ピックアップコ
イル材)の極めて近傍に常伝導金属である銅が存在する
ことにより熱雑音が発生し、その熱雑音が磁束としてピ
ックアップコイルに捕捉される確率が高く、それがSQ
UID磁束計の最小磁場分解能を悪化させる、という問
題点があった。実際に、銅被覆Nb−Ti線材を用いハ
ンダ付けにより超伝導接続をとったSQUID磁束計
(ピックアップコイルとして、径14mm,ベースライ
ン50mmの一次微分型コイルを用いたもの)では、磁
束雑音は、ある一定レベル(5×10-6Φ0 /√Hz:Φ
0 は単位磁束量子)以下には下がらない。このレベルは
磁場に換算すると10fT/√Hz程度である。しかし、
銅被覆のない通常のNb−Ti線材を用いた超伝導接続
(例えば、上記の中継プレート法)では、磁束雑音は
1.5×10-6Φ0 /√Hz程度であり、さらに低下させ
得ることが確認されている。このように、中継プレート
ネジ止め法と銅被覆線材ハンダ付け法は、長所と短所が
互いに二律背反の関係にあり、従来は、方法の容易性、
超伝導接続の信頼性、及び磁束雑音の全ての点で最適な
超伝導接続法はなかった。また、上記の銅被覆線材ハン
ダ付け法において、超伝導接続をとる部分以外のNb−
Ti線材の銅被覆を紙ヤスリ等で除去する方法も試みら
れたことがあるが、この場合には銅被覆の上層の絶縁被
覆層も除去されてしまうため、後述するグラジオメータ
型のピックアップコイルの場合に、検出コイル部どうし
を接続する伝達部でツイストペア状に撚られた2本の線
材どうしが短絡してしまい実用に耐えなかった。
【0006】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたものであり、容易で信頼性が高く、かつ磁束雑
音の少ない超伝導接続方法及びこの方法を用いたSQU
ID磁束計を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明のうち第1の発明に係る超伝導接続方法は、
溶融したPb−Sn合金の付着のみによってはPb−S
n合金の被覆層を形成することができない第1超伝導体
からなる線材の表面に絶縁被覆層を形成した第1線材に
おいて超伝導接続を行うべき端部である第1接続部の前
記絶縁被覆層のみを除去し、この除去部分のみにPb−
Sn合金内に拡散可能な第1常伝導金属の薄膜である第
1薄膜を形成し、前記第1常伝導金属がPb−Sn合金
内に拡散することにより前記第1超伝導体上にPb−S
n合金被覆層を形成し易い温度範囲である第1処理温度
帯に熱せられ溶融したPb−Sn合金を前記第1薄膜上
にあてがうことにより前記第1超伝導体上にPb−Sn
合金の第1被覆層を形成しておき、一方溶融したPb−
Sn合金の付着のみによってはPb−Sn合金の被覆層
を形成することができない第2超伝導体からなる膜材に
おいて前記第1接続部と超伝導接続を行うべき第2接続
部に、Pb−Sn合金内に拡散可能な第2常伝導金属の
薄膜である第2薄膜を形成するか、又は前記第2常伝導
金属がPb−Sn合金内に拡散することにより前記第2
超伝導体上にPb−Sn合金被覆層を形成し易い温度範
囲である第2処理温度帯に熱せられ溶融したPb−Sn
合金を前記第2薄膜上にあてがうことにより前記第2超
伝導体上にPb−Sn合金の第2被覆層を形成してお
き、前記第1被覆層と前記第2薄膜又は第2被覆層とを
当接し、前記第2処理温度帯以上か、又はPb−Sn合
金の融点以上に加熱し、前記第1接続部と前記第2接続
部とを接合することにより、前記第1超伝導体と前記第
2超伝導体とを超伝導接続するように構成される。
【0008】また、本発明のうち第2の発明に係るSQ
UID磁束計は、SQUIDと、外部磁場を捕捉するピ
ックアップコイルと、ピックアップコイルが捕捉した磁
場をSQUIDに導入するインプットコイルと、前記ピ
ックアップコイルと前記インプットコイルとを接続する
中継プレートを備え、溶融したPb−Sn合金の付着の
みによってはPb−Sn合金の被覆層を形成することが
できない第1超伝導体からなる線材の表面に絶縁被覆層
を設けて前記ピックアップコイルを形成し、このピック
アップコイルにおいて超伝導接続を行うべき端部である
第1接続部の前記絶縁被覆層のみを除去し、この除去部
分のみにPb−Sn合金内に拡散可能な第1常伝導金属
の薄膜である第1薄膜を形成し、前記第1常伝導金属が
Pb−Sn合金内に拡散することにより前記第1超伝導
体上にPb−Sn合金被覆層を形成し易い温度範囲であ
る第1処理温度帯に熱せられ溶融したPb−Sn合金を
前記第1薄膜上にあてがうことにより前記ピックアップ
コイルの前記第1超伝導体上にPb−Sn合金の第1被
覆層を形成しておき、前記中継プレートには超伝導接続
された第2接続部と第3接続部とを設け、溶融したPb
−Sn合金の付着のみによってはPb−Sn合金の被覆
層を形成することができない第2超伝導体からなる膜部
を前記第2接続部上に形成し、この膜部に上に、Pb−
Sn合金内に拡散可能な第2常伝導金属の薄膜である第
2薄膜を形成するか、又は前記第2常伝導金属がPb−
Sn合金内に拡散することにより前記第2超伝導体上に
Pb−Sn合金被覆層を形成し易い温度範囲である第2
処理温度帯に熱せられ溶融したPb−Sn合金を前記第
2薄膜上にあてがうことにより前記第2超伝導体上にP
b−Sn合金の第2被覆層を形成しておき、前記第1被
覆層と前記第2薄膜又は第2被覆層とを当接し、前記第
2処理温度帯以上か、又はPb−Sn合金の融点以上に
加熱し、前記第1接続部と前記第2接続部とを超伝導接
続し、かつ、前記インプットコイルの端部である第4接
続部と前記第3接続部とを超伝導ワイヤボンディングに
より超伝導接続することにより、前記ピックアップコイ
ルと前記インプットコイルとを超伝導接続して構成され
る。上記のSQUID磁束計において、前記第1超伝導
体及び前記第2超伝導体をNb系超伝導金属とし、前記
第1薄膜をメッキにより形成されたCu層とし、前記第
2薄膜をスパッタリングにより形成された厚み1000
〜2000オングストロームのAu層とし、前記第1処
理温度帯を400°Cを含む温度範囲とし、かつ前記第
2処理温度帯を200°Cを含む温度範囲としてもよ
い。
【0009】
【作用】上記構成を有する本発明によれば、第1常伝導
金属又は第2常伝導金属のすべてが溶融したPb−Sn
合金内に拡散し、通常は溶融したPb−Sn合金に濡れ
ず、溶融したPb−Sn合金の付着のみによってはPb
−Sn合金の被覆層を形成することができない第1超伝
導体又は第2超伝導体の表面に超伝導体であるPb−S
n合金の被覆層を形成させるので、第1超伝導体とPb
−Sn合金と第2超伝導体との間に超伝導接続が形成さ
れる。あるいは、Pb−Sn合金内に拡散された第1常
伝導金属又は第2常伝導金属のごく一部が非常に薄い層
として残り、いわゆる「近接効果」により、超伝導体と
超伝導体との間に第1常伝導金属又は第2常伝導金属が
存在しても、超伝導体の間の距離が非常に近いことによ
り超伝導接続が形成される。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例について
説明する。本発明の第1実施例である超伝導接続方法の
手順を図1に示す。図に示すように、この超伝導接続方
法では、まず、絶縁材であるホルマル層2で被覆された
Nb−Ti線材1を用意する(図1(A)参照)。この
Nb−Ti線材1の径は、約0.1mm程度である。こ
れは、線径が0.1mmよりも細いと後述する伝達部
(ツイストペア部)で撚ったときに切れ易く、一方線径
が0.1mmよりも太いと後述する伝達部(ツイストペ
ア部)での浮遊インダクタンスが大きくなり磁束を伝達
する際のロスが大きくなるからである。
【0011】次に、超伝導接続をとりたい部分(例えば
Nb−Ti線材1の端部の10mm程度の長さの部分)
のみのホルマル被覆2を、金属ブラシ等を備えた被覆剥
離機や、有機溶剤等の被覆剥離剤を用いて除去し、Nb
−Tiの地肌を露出させる(図1(B)参照)。
【0012】次に、このNb−Tiが露出した部分を紙
ヤスリ等で研磨して酸化膜を除去した後に銅(Cu)メ
ッキ液に浸すことにより銅メッキ3を施す(図1(C)
参照)。銅メッキ3の厚みは数ミクロン(数万オングス
トローム)程度である。この場合、銅メッキ液として
は、銅の電解液を用いる方法と無電解液を用いる方法と
があるが、いずれの方法を用いてもよい。ただし、Nb
−Tiは活性な金属合金であり、酸化膜ができやすいの
で、すみやかにメッキ液に浸す必要がある。無電解メッ
キ液を用いて銅メッキをする場合には、銅メッキ液に浸
された部分は非金属であってもメッキがされてしまうの
で、不要な部分がメッキ液に浸らないように注意する必
要がある。このように、銅メッキ3を施す理由は、Nb
−Ti線材1は、そのままでは後述する溶融ハンダに濡
れずハンダ被覆層を形成することができないが、銅メッ
キ層3は溶融ハンダに濡れハンダ被覆層が形成できるか
らである。また、後述するように、銅メッキ層3は、N
b−Ti線材1とハンダ層との間に酸化膜ができること
を防止する働きをする。上記のメッキ材としては、銅だ
けでなく金(Au)、銀(Ag)、あるいは他の常伝導
金属でも可能である。
【0013】次に、約400°C以上の温度に熱したハ
ンダゴテ5にハンダ4をつけて溶融させ、銅メッキ3を
施したNb−Ti線材1の端部にあてがい(図1(D)
参照)、銅メッキ3を施したNb−Ti線材1の端部の
表面をハンダ4で濡らし、ハンダ4の薄層を形成する
(図1(E)参照)。ハンダの融点は一般に約200°
C前後であるが、このように、約400°C以上に熱す
る理由は、後述するように、銅メッキ層3の全部又は一
部がハンダ4内に拡散する(溶融ハンダに濡れる又は溶
融ハンダに喰われる)ようにし、ハンダ層4をNb−T
i線材1の表面に形成するためである。銅の融点は10
83°Cであるが、溶融ハンダ中に拡散する(溶融ハン
ダに喰われる)温度はそれよりも低い。銅のハンダ内へ
の拡散は300°C程度でも起こるがハンダ層が形成さ
れるまでには長時間が必要である。ハンダ層が最も形成
され易い温度範囲は、銅層厚が数ミクロンの場合には約
400°C前後の温度となる。この約400°C前後の
温度のときには、銅が溶融ハンダ内に速やかに拡散す
る。この約400°Cを含む温度範囲は第1処理温度帯
に相当する。
【0014】このハンダは通常よく使用される鉛4:錫
6の組成比のものでもよいし、鉛5:錫5の組成比のも
の、鉛6:錫4の組成比のもの、鉛7:錫3の組成比の
もの等であってもよい。また、Pb−Sn合金のほか、
Pb−Sn−Sb合金、Pb−Sn−Cd合金であって
もよい。また、通常市販されているハンダゴテでも温度
調節機能のついているものは約450°C程度までは昇
温可能であるので、十分使用可能である。ハンダゴテを
熱する温度は、Nb−Ti線材の融点である約2468
°Cまで理論的には可能だが、ハンダの温度が高温にな
るとハンダの蒸発が激しくなるので十分な量のハンダを
用いないとハンダ層を形成する作業が困難となるので注
意する必要がある。
【0015】上述したように、Nb−Ti材をメッキす
る材料としては銅だけでなく、溶融ハンダに拡散可能な
常伝導金属であればよく、金、銀等でもよい。その場
合、ハンダ層が最も形成され易い第1処理温度帯は、金
属薄膜の厚みに関係する。金の場合には、厚みが100
0〜2000オングストローム程度の場合、約200°
C程度である。しかし、金層の厚みがさらに厚くなれ
ば、第1処理温度帯はさらに高くなり約400°Cに設
定することも可能である。銀の場合も、金とほぼ同様で
ある。
【0016】上記のハンダ層形成作業は、通常のハンダ
を通常のハンダ温度(約200°C前後の温度)で溶融
させて行う場合に、予めハンダ付けする金属の表面にハ
ンダを塗っておくいわゆる「予備ハンダ作業」とは根本
的に異なる。この予備ハンダ作業は、ハンダ付けが可能
な金属どうしのハンダ付けをさらに容易にするために行
う予備作業である。しかし、図1(D)に示すハンダ層
形成作業は、通常では溶融ハンダに濡れない超伝導金属
をハンダで濡らすために行う作業であり、銅の薄層を予
め形成し、この銅薄層に通常のハンダ作業のときよりも
はるかに高温(約400°C以上の温度)でハンダをあ
てがい、この高温溶融ハンダ内に銅をすみやかに拡散さ
せることにより、通常では溶融ハンダに濡れない超伝導
金属の表面にハンダ被覆層を形成するものである。
【0017】上記のようにしてハンダ4をコーティング
したNb−Ti線材1の端部と超伝導接続をとるもの
は、基板7上に膜状に形成された超伝導体であるNb膜
7である。このため、予めNb膜7の表面に上記のよう
に電解メッキ法又は無電解メッキ法により金の薄膜6を
形成しておく。そして、この金薄膜6上に、ハンダ被覆
層4をコーティングしたNb−Ti線材1の端部を当接
し、上記と同様に約200°C以上に熱したハンダゴテ
5にハンダ4をつけハンダを溶融させてあてがい(図1
(F)参照)、金の薄膜6を形成した超伝導Nb膜7と
ハンダコーティングしたNb−Ti線材1とをハンダ付
けする(図1(G)参照)。このようにして、超伝導体
であるNb−Ti線材1とNb薄膜7との間で超伝導接
続をとることができる。この場合も、金の薄膜6をNb
膜7の上に形成しておく理由は、Nb膜7は、そのまま
では溶融ハンダに濡れずハンダ付けすることができない
が、金は溶融ハンダに濡れる(溶融ハンダに喰われる)
のでハンダ被覆層が形成できるからである。
【0018】次に、本発明の第2実施例であるSQUI
D磁束計について、図2を参照しつつ説明する。図に示
すように、このSQUID磁束計100は、SQUID
基板10と、ピックアップコイル部20と、中継プレー
ト30と、ボンディングワイヤ40を備えて構成されて
いる。
【0019】また、上記のピックアップコイル部20
は、Nb−Ti線材からなりループ状の2つの検出コイ
ル部21,22と、これらの検出コイル部21,22を
接続する伝達部23を有している。このSQUID磁束
計100は、2つの検出コイル部21,22を有し、こ
れらの検出コイル部が互いに逆相に巻かれており、これ
により均一磁場成分を相殺できる「一次微分型ピックア
ップコイル」である。このようなタイプのSQUID磁
束計を「グラジオメータ」と呼ぶ。また、上記の伝達部
23では、コイルの2本の線が互いに撚られた「ツイス
トペア」状をなしている。
【0020】また、上記の中継プレート30は、図2
(C)に示すように、ガラス板31上に2列のNbパタ
ーン32が形成され、各Nbパターン32上の両端に面
積の大きな金パターン33と面積の小さな金パターン3
4が形成されている。
【0021】また、上記のSQUID基板10は、基板
上に形成されたSQUIDループ11と、このSQUI
Dループに近接して基板上に形成されSQUIDループ
に磁束を導入するためのインプットコイル12を有して
いる。SQUIDループ11には2つのジョセフソン接
合J1 ,J2 が設けられている。SQUIDループ11
の出力は端子T1 ,T2 から取り出される。またSQU
IDループ11には、駆動用のバイアス電流源50が接
続される。
【0022】上記のピックアップコイル部20と中継プ
レート30は、35の位置においてピックアップコイル
部20のNb−Ti線材の端部と中継プレート30上の
金パターン33との間でハンダ付けが行われ、これによ
り超伝導接続がとられている。この場合には、上述した
図1の方法により、超伝導接続が形成され、ハンダ付け
部35は図1(G)に示す状態で接続されている。この
場合には、ハンダ付け温度は、熱によるSQUID素子
の劣化を最小限に抑えるため、及び溶融ハンダにより金
薄膜が喰われすぎないようにするため、ハンダ温度を金
の第2処理温度帯の下限温度ぎりぎり(約200°C程
度)に抑える。上記において金パターン33が金パター
ン34に比べて面積が大きいのは、ワイヤボンディング
に比べハンダ付けの方がハンダゴテを当てるスペース
等、作業用のスペースを必要とするからである。
【0023】また、上記の中継プレート30とSQUI
D基板10との間はワイヤボンディングにより接続され
ている。ボンディングワイヤ40はNb線材を2400
°C(Nbの融点は2468°C)程度の高温で焼きな
まし(アニーリング)して線に柔軟性をもたせた焼きな
ましNb線材である。
【0024】中継プレート30とSQUID基板10と
は、36の位置及び13の位置においてNbワイヤ40
によりボンディングされている。このように中継プレー
トを介在させたのは、Nbワイヤはハンダに直接ボンデ
ィングすることはできないからである。金パターン34
が金パターン33に比べて面積が小さいのは、ハンダ付
けに比べワイヤボンディングの方が作業用のスペースが
小さくてよいからである。
【0025】また、Nbパターン32上で、金パターン
33と34を分離したのは、ハンダは金のないところに
は流れていかないので、ハンダがボンディング用の金パ
ッド34の部分に流れることを防止するためである。ま
た、この2列のNbパターン32,32も超伝導ループ
の一部を構成しているため、各Nbパターン32,32
の間隔は極力狭く形成され、浮遊インダクタンスをでき
る限り抑えている。
【0026】上記のNbパターンや金パターンの成膜法
としては、まずNbを成膜・パターンニングした後、表
面をスパッタクリーニングしてAuを成膜・パターンニ
ングするようにしてもよいし、あらかじめレジストをパ
ターンニングしておきNb−Auと連続成膜してリフト
オフでNb−Auのパターンニングをしてもよい。Au
層の厚みは、パッド34においてワイヤボンディングが
可能で、かつ位置35においてハンダ付けが可能でAu
が溶融ハンダに喰われすぎない程度の厚み、例えば10
00〜2000オングストローム程度が好ましいと考え
られる。Au層があまり薄いと、ハンダ付け時に溶融ハ
ンダに喰われてすぐになくなり、Nbパターンの地肌が
露出してしまうのでハンダ付けができなくなるからであ
り、Au層が厚いと、ワイヤボンディング接続部の臨界
電流値が小さくなりすぎ、超伝導接続を形成できなくな
るからである。
【0027】次に、図1に示した方法で形成した接続部
分によって超伝導接続が可能となる原理について、図3
を参照しつつ説明する。ハンダの融点は約200°C前
後であるが、図1に示した方法では、図1(D)又は図
1(F)において、ハンダゴテ4の温度を約400°C
以上に熱している。このため、ハンダゴテ5の表面で溶
融しているハンダ4の温度も約400°C以上となって
いる。このような高温に熱せられたハンダ4が銅メッキ
層3に塗られると、図3(A)に示すように、銅のすべ
てが溶融ハンダ4内に拡散し(溶融ハンダ4に喰わ
れ)、かつ通常は溶融ハンダに濡れないNb−Ti線材
1の表面にハンダ層4を形成させる働きをする、という
ことが考えられる。このため、超伝導体であるNb−T
i線材と超伝導体であるハンダとが、間に酸化膜等を介
在させることなく超伝導接続される、と考えられる。通
常よく使用される鉛4:錫6の組成比のハンダは、超伝
導転移温度7.05Kの超伝導体である。また、同様に
してNb薄膜7とハンダ4の間も超伝導接続されてい
る。したがって、Nb−Ti線材1とNb薄膜6との間
に超伝導接続が形成される。この場合、銅メッキ層3
は、ハンダ4とNb−Ti線材1の表面との間に酸化膜
ができることを防止しており、一種の「フラックス」の
役目を果たしている、といえる。
【0028】図1に示した方法で形成した接続部分によ
って超伝導接続が可能となる他の原理としては、図3
(B)に示すように、約400°C以上の高温に熱せら
れたハンダ4が銅メッキ層3に塗られた場合に、ハンダ
内に拡散した銅メッキ層3の一部が非常に薄い層(数十
オングストローム程度)として残るが、いわゆる「近接
効果」により、超伝導体であるNb−Ti線材と超伝導
体であるハンダとの間に常伝導材である銅が存在して
も、超伝導体の間の距離が非常に近いことにより超伝導
接続が形成される、ということが考えられる。この近接
効果は、Nb薄膜7の上に形成された薄層が金、銀、等
の常伝導金属の場合にも考えられる。
【0029】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特
許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な
構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる
ものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0030】例えば、上記各実施例においては、超伝導
接続をとる材料として超伝導線材と超伝導薄膜を例とし
て挙げたが、本発明はこれには限定されず、超伝導材料
であればどのようなものであってもよく、線材と線材、
線材と膜材、線材と板材等であってもかまわない。ま
た、上記各実施例においては、超伝導線材としてNb−
Ti線材を、超伝導薄膜材料としてNbを用いる例につ
いて説明したが、本発明はこれには限定されず、超伝導
材料としてNb、Nb−Ti、あるいは他のいわゆる合
金系超伝導体であるNb−Zr等を用いてもよい。要
は、溶融ハンダに濡れないが銅、金、銀等の常伝導金属
の薄膜形成(例えばメッキによる薄膜形成)が可能な超
伝導材料であればどのようなものであってもよいのであ
る。
【0031】また、上記第1実施例においては、ホルマ
ル層によって絶縁被覆されたNb−Ti線材を用いた例
について説明したが、本発明はこれには限定されず、例
えば絶縁被覆材としてエナメルやテフロン等を用いても
よい。
【0032】また、上記第1実施例においては、図1
(D)において、銅の第1処理温度帯又は第2処理温度
帯内の温度である約400°C以上の温度に熱したハン
ダゴテによりハンダを約400°C以上で溶融させ、銅
膜で被覆されたNb−Ti線材の部分をハンダで濡らす
ようにした例について説明したが、本発明はこれには限
定されず、例えばルツボ等の中でハンダを約400°C
以上の温度で溶融させ、この溶融ハンダの中へ銅膜で被
覆されたNb−Ti線材の端部を浸してハンダで濡らす
ようにしてもよい。超伝導線材の端部が金、銀、等の常
伝導金属の薄膜で被覆されている場合も同様である。
【0033】また、上記各実施例においては、図1
(F)において、ハンダ被覆層4を形成したNb−Ti
線材1を、金コーティングしたNb膜7にあてがいハン
ダ付けする例について説明したが、本発明はこれには限
定されず、例えば第1超伝導体の表面に常伝導金属をコ
ーティングした後に溶融ハンダ内に拡散させ、第2超伝
導体の表面に常伝導金属をコーティングした後に溶融ハ
ンダ内に拡散させ、それぞれのハンダ面を当接してハン
ダ融点以上に加熱しハンダ付けを行うようにしてもかま
わない。
【0034】また、上記第2実施例においては、ピック
アップコイル部にグラジオメータ型の2つの検出コイル
を設ける例について説明したが、本発明はこれには限定
されず、1つの検出コイルのみを備えた「マグネトメー
タ」型とししてもよい。
【0035】また、上記第2実施例においては、SQU
ID磁束計に用いるSQUIDループ内にジョセフソン
接合が2つ設けられたdcSQUIDについて説明した
が、本発明はこれには限定されず、SQUIDループ内
に1つのジョセフソン接合のみを備えたrfSQUID
であってもかまわない。
【0036】また、上記第2実施例においては、SQU
ID磁束計の中継プレートとSQUID基板とを接続す
るボンディングワイヤの材料としてNbを用いる例につ
いて説明したが、本発明はこれには限定されず、ボンデ
ィングワイヤの材料としてIn−Pb−AuあるいはP
bを用いてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1常伝導金属又は第2常伝導金属のすべてが溶融した
Pb−Sn合金内に拡散し、通常は溶融したPb−Sn
合金に濡れず、溶融したPb−Sn合金の付着のみによ
ってはPb−Sn合金の被覆層を形成することができな
い第1超伝導体又は第2超伝導体の表面に超伝導体であ
るPb−Sn合金の被覆層を形成させるので、第1超伝
導体とPb−Sn合金と第2超伝導体との間に超伝導接
続が形成される。あるいは、Pb−Sn合金内に拡散さ
れた第1常伝導金属又は第2常伝導金属のごく一部が非
常に薄い層として残り、いわゆる「近接効果」により、
超伝導体と超伝導体との間に第1常伝導金属又は第2常
伝導金属が存在しても、超伝導体の間の距離が非常に近
いことにより超伝導接続が形成される。したがって、容
易で信頼性が高く、かつ磁束雑音の少ない超伝導接続方
法及びこの方法を用いたSQUID磁束計を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である超伝導接続方法の手
順を説明する図である。
【図2】本発明の第2実施例であるSQUID磁束計の
構成を示す図であり、図2(A)はSQUID磁束計の
全体構成を示す斜視図を、図2(B)は図2(A)に示
すSQUID磁束計のブロック図を、図2(C)は図2
(A)及び図2(B)における中継プレートのさらに詳
細な構成を示す平面図を、それぞれ示している。
【図3】図1に示す超伝導接続方法における超伝導状態
の原理を説明する図であり、図3(A)は直接接続の場
合を、図2(B)は近接効果による接続の場合を、それ
ぞれ示している。
【符号の説明】
1 Nb−Ti線材 2 ホルマル被覆 3 Cu膜 4 ハンダ 5 ハンダゴテ 6 Au層 7 Nb薄膜 8 基板 10 SQUID基板 11 SQUIDループ 12 インプットコイル 13 ワイヤボンディング部 20 ピックアップコイル部 21,22 検出コイル部 23 伝達部 30 中継プレート 31 ガラス板 32 Nbパターン 33,34 Auパターン 35 ハンダ付け部 36 ワイヤボンディング部 40 ボンディングワイヤ 50 バイアス電流源 100 SQUID磁束計 J1 ,J2 ジョセフソン接合 T1 ,T2 出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01R 4/68 ZAA H01F 5/08 ZAAE (56)参考文献 特開 平2−142020(JP,A) 特開 平6−177444(JP,A) 特開 平3−12941(JP,A) 特開 平8−220201(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 2/08 - 2/10 G01R 33/035 H01B 12/00 H01B 13/00 561 H01F 6/06 H01L 39/00 H01L 39/22 H01R 4/68 H01R 43/00 H01R 43/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融したPb−Sn合金の付着のみによ
    ってはPb−Sn合金の被覆層を形成することができな
    い第1超伝導体からなる線材の表面に絶縁被覆層を形成
    した第1線材において超伝導接続を行うべき端部である
    第1接続部の前記絶縁被覆層のみを除去し、この除去部
    分のみにPb−Sn合金内に拡散可能な第1常伝導金属
    の薄膜である第1薄膜を形成し、前記第1常伝導金属が
    Pb−Sn合金内に拡散することにより前記第1超伝導
    体上にPb−Sn合金被覆層を形成し易い温度範囲であ
    る第1処理温度帯に熱せられ溶融したPb−Sn合金を
    前記第1薄膜上にあてがうことにより前記第1超伝導体
    上にPb−Sn合金の第1被覆層を形成しておき、 一方溶融したPb−Sn合金の付着のみによってはPb
    −Sn合金の被覆層を形成することができない第2超伝
    導体からなる膜材において前記第1接続部と超伝導接続
    を行うべき第2接続部に、Pb−Sn合金内に拡散可能
    な第2常伝導金属の薄膜である第2薄膜を形成するか、 又は前記第2常伝導金属がPb−Sn合金内に拡散する
    ことにより前記第2超伝導体上にPb−Sn合金被覆層
    を形成し易い温度範囲である第2処理温度帯に熱せられ
    溶融したPb−Sn合金を前記第2薄膜上にあてがうこ
    とにより前記第2超伝導体上にPb−Sn合金の第2被
    覆層を形成しておき、 前記第1被覆層と前記第2薄膜又は第2被覆層とを当接
    し、前記第2処理温度帯以上か、又はPb−Sn合金の
    融点以上に加熱し、前記第1接続部と前記第2接続部と
    を接合することにより、前記第1超伝導体と前記第2超
    伝導体とを超伝導接続することを特徴とする超伝導接続
    方法。
  2. 【請求項2】 SQUIDと、外部磁場を捕捉するピッ
    クアップコイルと、ピックアップコイルが捕捉した磁場
    をSQUIDに導入するインプットコイルと、前記ピッ
    クアップコイルと前記インプットコイルとを接続する中
    継プレートを備え、 溶融したPb−Sn合金の付着のみによってはPb−S
    n合金の被覆層を形成することができない第1超伝導体
    からなる線材の表面に絶縁被覆層を設けて前記ピックア
    ップコイルを形成し、このピックアップコイルにおいて
    超伝導接続を行うべき端部である第1接続部の前記絶縁
    被覆層のみを除去し、この除去部分のみにPb−Sn合
    金内に拡散可能な第1常伝導金属の薄膜である第1薄膜
    を形成し、前記第1常伝導金属がPb−Sn合金内に拡
    散することにより前記第1超伝導体上にPb−Sn合金
    被覆層を形成し易い温度範囲である第1処理温度帯に熱
    せられ溶融したPb−Sn合金を前記第1薄膜上にあて
    がうことにより前記ピックアップコイルの前記第1超伝
    導体上にPb−Sn合金の第1被覆層を形成しておき、 前記中継プレートには超伝導接続された第2接続部と第
    3接続部とを設け、溶融したPb−Sn合金の付着のみ
    によってはPb−Sn合金の被覆層を形成することがで
    きない第2超伝導体からなる膜部を前記第2接続部上に
    形成し、この膜部に上に、Pb−Sn合金内に拡散可能
    な第2常伝導金属の薄膜である第2薄膜を形成するか、 又は前記第2常伝導金属がPb−Sn合金内に拡散する
    ことにより前記第2超伝導体上にPb−Sn合金被覆層
    を形成し易い温度範囲である第2処理温度帯に熱せられ
    溶融したPb−Sn合金を前記第2薄膜上にあてがうこ
    とにより前記第2超伝導体上にPb−Sn合金の第2被
    覆層を形成しておき、 前記第1被覆層と前記第2薄膜又は第2被覆層とを当接
    し、前記第2処理温度帯以上か、又はPb−Sn合金の
    融点以上に加熱し、前記第1接続部と前記第2接続部と
    を超伝導接続し、かつ、前記インプットコイルの端部で
    ある第4接続部と前記第3接続部とを超伝導ワイヤボン
    ディングにより超伝導接続することにより、前記ピック
    アップコイルと前記インプットコイルとを超伝導接続し
    たことを特徴とするSQUID磁束計。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のSQUID磁束計におい
    て、 前記第1超伝導体及び前記第2超伝導体はNb系超伝導
    金属であり、前記第1薄膜はメッキにより形成されたC
    u層であり、前記第2薄膜はスパッタリングにより形成
    された厚み1000〜2000オングストロームのAu
    層であり、前記第1処理温度帯は400°Cを含む温度
    範囲であり、かつ前記第2処理温度帯は200°Cを含
    む温度範囲であることを特徴とするSQUID磁束計。
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