JPH0659107A - 光拡散性シート - Google Patents

光拡散性シート

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JPH0659107A
JPH0659107A JP21414692A JP21414692A JPH0659107A JP H0659107 A JPH0659107 A JP H0659107A JP 21414692 A JP21414692 A JP 21414692A JP 21414692 A JP21414692 A JP 21414692A JP H0659107 A JPH0659107 A JP H0659107A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 均一な面光源を得ることができ、光透過率が
高く、表示画面の正面方向において十分な輝度を得るこ
とができる光拡散性シートを提供すること。 【構成】 単層で或いは透明支持体上に光拡散性層を設
けた光拡散性シートにおいて、光拡散性層は透明性樹脂
100重量部に対して、合成樹脂粒子を80〜250重
量部及び透明性樹脂の屈折率よりも屈折率の高い粒子を
3〜20重量部含む層から成る。合成樹脂粒子とともに
高屈折率粒子を含有せしめることにより、正面方向への
出射光を多くすることができ、輝度を向上させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、照明器具、電飾看板、
背面投影スクリーン等に用いられる光拡散性シートに関
し、特に光線透過率を損うことなく高い光拡散性を有す
る光拡散性シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコン、ワープロ、テレビ等の
小型化、軽量化が推進され、ラップトップ型、ノート
型、ハンディー型といわれる持運び可能な機種の普及に
ともなって、液晶ディスプレイが急速に発展してきた。
これらの液晶ディスプレイは、表示画面の輝度を向上す
るため面光源装置を設けており、最近では更なる装置の
薄型化の要求に伴って、光源の位置を液晶ディスプレイ
の外側に配置したいわゆるエッジライト方式面光源装置
が主流になってきている。このエッジライト方式には、
導光板に細かいパターンを設けて均一な面光源が得られ
るようにしており、このパターンを見えなくするように
するため光拡散性シートが使用されている。
【0003】これに使用される光拡散性シートの要求性
能として、光線透過率が良いこと、導光板のパターンが
見えなくなること等があり、また近年のカラー化に伴っ
て演色性の良いこと等がある。ところで従来より照明器
具、電飾看板、背面投影スクリーン等の種々の用途に用
いられる光拡散性シートとして、メタクリル樹脂、ポリ
カーボネート、ポリ塩化ビニル等の透明性プラスチック
材料に、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、
タルク、シリカ等の無機系光拡散剤を混合分散し板状に
成型したものや、薄いフィルムシート上に光拡散剤を配
合した透明性樹脂溶液を塗布したものがある。
【0004】しかしこれら従来の光拡散性シートではエ
ッジライト方式の導光板用の光拡散性シートとして要求
される上記性能が十分とは言えないため、透明性樹脂中
にシリコーン樹脂粒子を分散させることにより、全光線
透過率を高め、演色性が良く、適度な光拡散性が得られ
る光拡散性シートが提案されている(特開平1−172
801号)。しかし、この光拡散性シートもモノクロ液
晶デバイスでは実用的な輝度を得ることができるが、カ
ラー液晶ディスプレイに使用した場合に十分な明るさが
得られるものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に液晶表示面の輝
度をCRT並に確保するために、モノクロ液晶デバイス
ではその透過率が10〜30%程度、カラー液晶デバイ
スでは3〜8%であるため、面光源としてモノクロでは
1500cd/m2以上、カラーでは7000cd/m2
以上のものが必要とされる場合がある。しかし、これだ
けの輝度を蛍光管のみに依存するとなると、現状の冷陰
極管ではモノクロはともかくとしてカラーへの対応が困
難となるため、蛍光管の寿命を犠牲にしても熱陰極管を
使用しなければならないことになる。また、高輝度の蛍
光管を使用することは、大容量のバッテリーを必要とす
るなどにより装置の薄型化、軽量化が図れないことにも
なる。
【0006】ところで導光板から出射される光は必ずし
も正面方向(0゜)に向いているものではなく、図1
(1点鎖線)に示すように正面方向の出射光が非常に少
なくなっている。このため、正面方向から見た場合に非
常に暗く感じ、正面から60゜程度斜めから見たときに
明るく感じられる。導光板に印刷されているパターンを
隠すために従来使用されている光拡散性シートを導光板
表面に設けると完全拡散(円拡散)するため、正面方向
の輝度が向上する(図1の実線)。しかし、完全拡散し
ているため、かなり広い角度で光が分散しており光の無
駄がある。この分散している光を、液晶の持つ視差角よ
り±30゜程度内のみに出射角が向くようにできれば正
面方向から非常に明るく見ることができる。
【0007】これを解決する方法として、導光板から出
射された光のピークである約60゜方向の光をプリズム
を使用して正面方向へ向けることが考えられる。この方
法を使用すると正面方向への光が非常に多くなり有効で
あるが、光拡散性シートとは別にプリズムシートが必要
となることからコスト高や装置の小型化にも反すること
になる。
【0008】本発明はこのような従来の問題点に鑑みな
されたもので、光拡散性シートのみで正面方向への出射
光を多くすることが可能な光拡散性シートを提供するこ
とを目的とする。又、本発明は導光板に設けられたパタ
ーンを見えなくするという光拡散性シートの本来の性能
を満足しつつ、表示画面の正面方向の輝度を向上させる
ことができる光拡散性シートを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明の光拡散性シートは光拡散性層が透明性樹脂、
合成樹脂粒子及び透明性樹脂の屈折率よりも高い屈折率
をもつ粒子(以下、高屈折率粒子という)を含有するも
のであり、特に好適には高屈折率粒子として酸化ジルコ
ニウムを用いるものであり、更に本発明の光拡散性シー
トは透明支持体上に光拡散性層が形成されたものであっ
て、光拡散性層が透明性樹脂、合成樹脂粒子及び高屈折
率粒子を含有するものであり、この場合好適には光拡散
性層は、透明性樹脂100重量部に対して合成樹脂粒子
を80〜250重量部及び高屈折率粒子を3〜20重量
部を含むものである。
【0010】尚、ここでいう光拡散性シートとは、狭義
のシートのみならず広義の意味で用い、すなわち板状
体、フィルム状体等をも含むものであり、また本発明の
光拡散性シートは光拡散性層の単層で構成されたもの及
び透明基材等の支持体上に光拡散性層を積層したものを
含む。本発明で用いられる光拡散性層の透明性樹脂とし
ては、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポ
リ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリウレ
タン等の光学的透明性を有する樹脂が使用されるが、本
発明で用いる光拡散性層の透明性樹脂はこれら樹脂の重
合性モノマーであってもよい。
【0011】光拡散性層単層の光拡散性シートとして使
用する場合には、透明度が高く、黄変しにくいメタクリ
ル樹脂が好適に使用される。メタクリル樹脂は、モノマ
ーキャストによる重合も可能なことから合成樹脂粒子お
よび高屈折率粒子(以下、両粒子を合せて光拡散剤とい
う)を分散した後、重合して板に成形することも可能で
ある。
【0012】また透明基材上に光拡散性層を積層する場
合には、もっとも好ましい樹脂として耐候性等に優れて
いるアクリルウレタン系2液硬化タイプものが挙げられ
る。また、顔料を多量に充填しても強靭な塗膜が得られ
るよう、架橋密度の高くなるようなOH価の大きいもの
を使用するとよい。本発明で用いられる合成樹脂粒子と
しては、屈折率が1.3〜1.6程度のものが用いら
れ、形状が不定形でないことが光学的特性上好ましい。
粒子の形態としては楕円球形状ないし真球形状が好まし
く、真球形状に近いものがもっとも好ましい。このよう
な形状が不定形でない粒子は、塗料とした場合の分散性
が非常に良く、二次凝集により粒子が肥大化することが
なく、良好な板状物または塗膜が得られるものである。
合成樹脂粒子としては、シリコーン樹脂粒子、アクリル
樹脂粒子、ナイロン樹脂粒子、スチレン樹脂粒子、ポリ
エチレン粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、ウレタン樹
脂粒子等が挙げられるがシリコーン樹脂粒子が好まし
く、もっとも好ましい形態としては、ケイ素原子に有機
基が直結し、残りの結合が酸素と直結しており、ケイ素
原子と酸素が繰返すシロキサン結合でポリマーとなった
ものが挙げられる。このようなシリコーン樹脂の球状粒
子表面は、ケイ素原子に強固に直結した有機基に覆われ
た構造となっているため、透明性樹脂(またはそのモノ
マー)への分散性が極めてよいものである。
【0013】透明性樹脂と合成樹脂粒子の割合として
は、光拡散性シートの用途、光拡散性層の厚さ及び透明
性樹脂の種類にもよるが、光拡散性層の厚さが10μm
程度では透明性樹脂100重量部に対して、合成樹脂粒
子80〜250重量部が好ましい。合成樹脂粒子を80
重量部以上とすることにより適当な拡散効果を得ること
ができ、250重量部以下とすることにより塗膜として
の耐久性を維持することができる。
【0014】合成樹脂粒子の粒径としては、1.0〜1
0.0μmが好ましい。1.0μm以上とすることによ
り円拡散を防止して正面方向への輝度を高く保つことが
できるとともに10.0μm以下とすることにより導光
板上のパターンを隠すための拡散性を十分に備えること
ができる。本発明で用いられる高屈折率粒子としては、
透明性樹脂の屈折率よりも屈折率が高く、好適には透明
性樹脂の屈折率よりも0.3以上高い屈折率をもつ粒子
が使用される。屈折率の差が0.3よりも少ないと、正
面方向への光の出射が少なくなり、正面方向への光の出
射を多くするために多量に高屈折率粒子を使用しなくて
はならなくなるため好ましくない。
【0015】このような高屈折率粒子としては具体的に
はダイアモンド、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化
鉛、炭酸鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化アンチモン等が
好適に使用されるが、特に光透過性、演色性、経済性等
の観点から酸化ジルコニウムが好適である。高屈折率粒
子の粒径は、0.5μm以下のものが好適に使用され
る。上述のように比重の大きい粒子を使用した場合に
は、粒子が沈降する等の問題があるため、このような場
合は、気相法等で製造された超微粒子のものを使用する
ことが好ましい。気相法で製造された高屈折率粒子は、
1次粒子としては数10nmの大きさで凝集粒子として
も数100nmの大きさであるので、この粒子を分散混
合した塗料は粒子の沈降がかなり少ない。
【0016】透明性樹脂と高屈折率粒子の割合として
は、光拡散性シートの用途、光拡散性層の厚さ、透明性
樹脂の種類および高屈折率粒子の種類にもよるが、透明
性樹脂100重量部に対して、高屈折率粒子3〜20重
量部が好ましい。このような割合にすることにより、正
面方向の輝度が最大となるものである。ただし、高屈折
率粒子の量は、透明性樹脂と高屈折率粒子の屈折率の差
が大きければこれより少量で、屈折率の差が小さければ
これより多量に入れるようにすることが好ましい。
【0017】本発明の光拡散性シートにおいて、光拡散
性層を支持体上に積層する場合には、支持体としてポリ
メチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエステル、アセテート樹脂等のフィルム状、
板状のものや、ガラス板等で、透過率が大きく、着色し
ていない透明支持体が好適に使用される。特に好ましい
ものとしては、耐候性、加工性等の点からポリエステル
フィルムがあげられる。
【0018】このような支持体上に光拡散性層を積層す
る場合には、上記の光拡散性層用樹脂を光拡散剤と共に
溶剤に溶解・分散させて、支持体上に塗布することがで
きる。塗布方法としては、印刷法、スプレー法、ディッ
ピング法、ロールコーター法、カーテンフロー法等の公
知の方法が使用できる。光拡散性層の厚さは通常1〜3
0μm程度とする。尚、光拡散性層を設けた支持体の裏
面には、導光板と密着した際にニュートンリングが発生
するのを防ぐため、アンチニュートン処理を施すことが
好ましい。
【0019】又、単層の光拡散性シートとする場合に
は、上述のモノマーキャストや、ペレットまたは粉末状
の透明性樹脂に光拡散剤を混合し押出成形、カレンダー
法等によりシート化する方法、透明性樹脂の溶液に光拡
散剤を混合し流延法にてシート化する方法等の公知の製
造方法が使用できる。なお、シートを延伸して分子配向
させることも好ましい。
【0020】
【作用】本発明の光拡散性シートは、光拡散性層中に透
明性樹脂、合成樹脂粒子および透明性樹脂の屈折率より
も高い屈折率をもつ粒子を含有することにより、正面方
向への出射する光が多くなり、輝度を向上させることが
できる。
【0021】
【実施例】
実施例1 ポリエステルフィルム(ルミラーT60 100μm:
東レ社製)の片面に、下記の処方の光拡散性層用塗布液
を乾燥膜厚8μmとなるよう塗布して光拡散性シートを
得た。尚、用いた透明性樹脂と高屈折率粒子の屈折率の
差は0.8であった。 光拡散性層処方: アクリルポリオール 14重量部 (アクリディックA-801P 固形分50%:大日本インキ化学工業社製) イソシアネートプレポリマー 6重量部 (タケネートD110N 固形分60%:武田薬品工業社製) シリコーン球状粒子 14重量部 (トスパール130 粒径3μm:東芝シリコーン社製) 酸化ジルコニウム(粒径30nm) 1重量部 メチルエチルケトン 14重量部 トルオール 14重量部 酢酸ブチル 7重量部 得られた光拡散性シートは、全光線透過率96%であ
り、バックライトユニットに組込んで使用したところ、
導光板上のパターンは完全に拡散されているために視認
することはできず、出射される光には着色はなく、正面
方向(0゜)から見た明るさは従来の光拡散性シートに
比べて非常に明るいもので、極めて良好であった。輝度
を測定した結果を図2(実線)に示す。尚、図中1点鎖
線は光拡散性シートを使用しない導光板のみの輝度を示
したものである。 実施例2 ポリエステルフィルム(ルミラーT60 100μm
東レ社製)の片面に、下記の処方の光拡散性層用塗布液
を乾燥膜厚8μmとなるよう塗布して光拡散性シートを
得た。尚、透明性樹脂と高屈折率粒子との屈折率の差は
1.1であった。 光拡散性層処方: アクリルポリオール 20重量部 (アクリディックA-807 固形分50%:大日本インキ化学工業社製) イソシアネートプレポリマー 5重量部 (タケネートD110N 固形分60%:武田薬品工業社製) シリコーン球状粒子 30重量部 (トスパール120 粒径2μm:東芝シリコーン社製) 二酸化チタン 1重量部 (アエロジル Titanium Dioxide P-25 粒径21nm:日本アエロジル社製) メチルエチルケトン 20重量部 トルオール 20重量部 アノン 5重量部 得られた光拡散性シートは、全光線透過率92%であ
り、バックライトユニットに組込んで使用したところ、
導光板上のパターンは完全に拡散されているために視認
することはできず、出射される光には着色はなく、正面
方向(0゜)から見た明るさは従来の光拡散性シートに
比べて非常に明るいもので、極めて良好であった。輝度
測定結果を同様に図2(実線)に示す。 比較例1 ポリエステルフィルム(ルミラーT60 100μm
東レ社製)の片面に、下記の処方(高屈折率粒子含有せ
ず)の光拡散性層用塗布液を乾燥膜厚8μmとなるよう
塗布して光拡散性シートを得た。 光拡散性層処方: アクリルポリオール 14重量部 (アクリディックA-801P 固形分50%:大日本インキ化学工業社製) イソシアネートプレポリマー 6重量部 (タケネートD110N 固形分60%:武田薬品工業社製) シリコーン球状粒子 14重量部 (トスパール130 粒径3μm:東芝シリコーン社製) メチルエチルケトン 14重量部 トルオール 14重量部 アノン 7重量部 得られた光拡散性シートは、全光線透過率98%であ
り、バックライトユニットに組込んで使用したところ、
正面方向(0゜)からみた光拡散性シート面は着色はな
いが、従来の光拡散性シートを使用した場合に比べる
と、導光板のパターンが若干見えぎみであった。輝度測
定結果からも正面方向が平坦になってしまっていて、拡
散が不足していることがわかる(図2/点線)。 比較例2 ポリエステルフィルム(ルミラーT60 100μm
東レ社製)の片面に、下記の処方(合成樹脂粒子含有せ
ず)の光拡散性層用塗布液を乾燥膜厚8μmとなるよう
塗布して光拡散性シートを得た。尚、透明性樹脂と高屈
折率粒子との屈折率の差は0.8であった。 光拡散性層処方: アクリルポリオール 20重量部 (アクリディックA-807 固形分50%:大日本インキ化学工業社製) イソシアネートプレポリマー 5重量部 (タケネートD110N 固形分60%:武田薬品工業社製) 硫酸バリウム 30重量部 (硫酸バリウムBMH 粒径4.5μm:境化学工業社製) 酸化ジルコニウム(粒径30nm) 2重量部 メチルエチルケトン 20重量部 トルオール 20重量部 アノン 5重量部 得られた光拡散性シートは、全光線透過率94%であ
り、バックライトユニットに組込んで使用したところ、
正面方向(0゜)からみた光拡散性シート面は着色はな
いが、従来の光拡散性シートを使用した場合と明るさは
大差がなかった。輝度測定結果からも従来の光拡散性シ
ートと同じように、完全拡散(円拡散)してしまってい
ることがわかる(図2/点線)。 比較例3 ポリエステルフィルム(ルミラーT60 100μm
東レ社製)の片面に、下記の処方の光拡散性層用塗布液
を乾燥膜厚8μmとなるよう塗布して光拡散性シートを
得た。尚、透明性樹脂と高屈折率粒子(硫酸バリウム)
との屈折率の差は0.2であった。 光拡散性層処方: アクリルポリオール 20重量部 (アクリディックA-807 固形分50%:大日本インキ化学工業社製) イソシアネートプレポリマー 5重量部 (タケネートD110N 固形分60%:武田薬品工業社製) シリコーン球状粒子 30重量部 (トスパール120 粒径2μm:東芝シリコーン社製) 硫酸バリウム 3重量部 (硫酸バリウムBMH 粒径4.5μm:境化学工業社製) メチルエチルケトン 20重量部 トルオール 20重量部 酢酸ブチル 5重量部 得られた光拡散性シートは、全光線透過率95%であ
り、バックライトユニットに組込んで使用したところ、
正面方向(0゜)からみた光拡散性シート面は着色はな
く、従来の光拡散性シートを使用した場合に比べると若
干明るくは見えた。しかし従来との差は少なく、輝度測
定結果からもわかるように、従来の光拡散性シートより
若干正面方向の輝度が向上しているにすぎなかった(図
2/点線)。
【0022】以上の結果からも明らかなように、実施例
の光拡散性シートを使用した場合には、±30度の範囲
で、比較例の光拡散性シートに比べ、輝度が向上してい
た。従って、画面にほぼ垂直な方向への出射が多く、カ
ラー液晶ディスプレイに十分実用できることが示され
た。
【0023】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように本発
明の光拡散性シートによれば、光拡散性層中に透明性樹
脂、合成樹脂粒子および透明性樹脂の屈折率よりも高い
屈折率をもつ粒子を含有せしめることにより、従来の光
拡散性シートに比べ正面方向への出射光を非常に多くす
ることができるとともに、従来から要求されている光拡
散性シートの透過率、演色性等の性能をも向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】導光板の光出射面の各角度における輝度を測定
した図で、1点鎖線は光拡散性シートのない場合、実線
は従来の光拡散性シートを使用した場合を示すグラフ。
【図2】本発明による光拡散性シートを用いた場合の光
出射面の各角度における輝度を測定したグラフで、実線
は本発明の実施例を、点線は比較例を示すグラフ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光拡散性層を有する光拡散性シートにおい
    て、前記光拡散性層は透明性樹脂、合成樹脂粒子及び前
    記透明性樹脂の屈折率よりも高い屈折率をもつ粒子を含
    有することを特徴とする光拡散性シート。
  2. 【請求項2】前記透明性樹脂の屈折率よりも高い屈折率
    をもつ粒子が酸化ジルコニウムであることを特徴とする
    請求項1記載の光拡散性シート。
  3. 【請求項3】前記光拡散性層が透明支持体上に形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の光拡散性シー
    ト。
  4. 【請求項4】前記光拡散性層が、透明性樹脂100重量
    部に対して合成樹脂粒子を80〜250重量部及び前記
    透明性樹脂の屈折率よりも高い屈折率をもつ粒子を3〜
    20重量部を含むことを特徴とする請求項3記載の光拡
    散性シート。
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