JPH0658612A - 広域吹出式天井空調システム - Google Patents

広域吹出式天井空調システム

Info

Publication number
JPH0658612A
JPH0658612A JP21186792A JP21186792A JPH0658612A JP H0658612 A JPH0658612 A JP H0658612A JP 21186792 A JP21186792 A JP 21186792A JP 21186792 A JP21186792 A JP 21186792A JP H0658612 A JPH0658612 A JP H0658612A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
ceiling
duct
panel
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21186792A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiro Nishio
敏朗 西尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP21186792A priority Critical patent/JPH0658612A/ja
Publication of JPH0658612A publication Critical patent/JPH0658612A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Duct Arrangements (AREA)
  • Air-Flow Control Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 単純な構造で施工工事が簡単であり、同一階
高に対して天井高を高くとれ、保守点検作業が容易であ
り、空調システムの熱損失が小さくなるようにする。吹
出面を広くし、また暖房時に暖気が天井部分に停滞しな
いようにする。 【構成】 下面が仕上げ材を兼ねた通気性パネル8aか
らなり、上面および両側面が断熱材8bからなる偏平な
中空筒形構造のダクト兼用天井パネル8を設ける。ダク
ト兼用天井パネル8を通気性パネル8aが他の天井パネ
ル7とほぼ面一になるように横架部材6に装着する。複
数のダクト兼用天井パネル8の空気流通路を連続させて
空調装置9に結合する。空調装置9から前記ダクト兼用
天井パネル8に至る給気経路を複数系統11と12に分
割し、ある経路12の入口部分に給気温度が高いと自動
的に閉じて給気温度が低いと自動的に開くように感温ア
クチュエータ19を用いて構成した自動ダンパ14を配
設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般的なビルなどに
適用される天井と空調ダクトを融合した構造の広域吹出
式天井空調システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】空調装置の給気用ダクトや吹出口を天井
裏に組込む天井構造は、独立ダクト方式と天井チャンバ
ー給気方式とに大別される。独立ダクト方式とは、コン
クリートスラブと天井パネル(仕上げ材)との間の空間
に天井パネルとは別体の独立したダクトを配管する構造
であり、一般に、 予め設計書に基づきダクトを製作する。 各ダクトを吊りボルトを介してスラブ下面に固定す
る。 吹出口を設定し、各ダクト間のつなぎ込み作業を行
う。 ダクト外周に断熱施工を行う。 以上の工程終了後にダクト下部に別の支持構造により
天井パネルを張り込み、吹出口とダクト間を連結する。 といった手順で工事を進める。この独立ダクト方式で
は、天井ふところ内の梁を貫通させるようにダクトを配
設する梁貫通構造と、梁の下部にダクト配設スペースを
設ける梁下構造とがある。
【0003】天井チャンバ給気方式とは、天井ふところ
全体を空調装置の給気チャンバとして利用するもので、
独立した給気ダクトはなく、天井ふところ全体がダクト
スペースとなり、天井パネル面の適宜位置に設けた吹出
口から室内に空調空気を吹出す構造である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の独立ダクト方式
の天井構造では、複雑な曲り箇所を含むダクトの事前製
作が面倒なだけでなく、スラブ下面にダクトを取付けて
おり、相互に接続する作業は現場合わせ的な手作業とな
り、全体として非常に大規模で面倒な工事となる。また
前記の梁貫通構造でも梁下構造でも、ダクトの設置スペ
ース分だけ同じ階高であっても天井高が低くなるので、
所定の天井高を実現するには階高を高く設定しなければ
ならない。さらに独立ダクト方式では、いったん空調ダ
クトを天井裏に組み込んだ状態で修理またはメンテナン
スを行なう場合に、天井パネルをいちいち剥がすか、あ
るいは点検口を予め要所につくっておき、そこから狭い
天井裏に入って作業を行わなければならず、非常に不便
であった。
【0005】一方、前記天井チャンバ給気方式は独立ダ
クト方式に比べてはるかに簡単な構造となり、同一階高
での天井高を高くできるし、保守点検の作業も容易であ
る。しかし、天井ふところ全体が給気チャンバとなるの
で、意図しない隙間が存在することが多く、隙間から室
外へ空気が漏れて熱の損失を生じるという問題がある。
また、コンクリートスラブや梁あるいは壁によって空調
空気の熱が吸収されてしまうので、ここでも熱の損失を
生じる。さらに給気チャンバとしての容積が必要以上に
大きくなり、空調装置の運転開始時から室内に冷気や暖
気が行き渡るまでの立上がり時間が長くなる。
【0006】また、前記のいずれの構造の天井空調シス
テムにおいても、広い天井面に対して小さな開口の複数
の吹出口を適宜に散在させて配設しており、いわゆる局
部吹出式となっている。局部的な吹出口だと、天井全体
に複数の吹出口をどのようなレイアウトで配置するか
が、高率の良い快適な空調環境を実現する上で重要なポ
イントとなる。吹出口の適切なレイアウトとは、室内の
間仕切りの仕方や机やOA機器などの発熱源の配置状態
と密接に関連している。一般に、従来の天井空調システ
ムの吹出口レイアウトは個別の室内利用形態に合せて設
計される訳ではなく、標準的なレイアウトとして適当な
無難な間隔をおいて吹出口を配設している。したがっ
て、室内の利用形態によっては吹出口レイアウトがはな
はだ不適切で、空調効果が利き過ぎる部分や効果のない
部分が生じる。特に、吹出口が局部的で開口が小さい
と、そこから吹出す風の速度が大きくなるので、冷房時
の冷たい風が直接人に当たるといった不都合が生じやす
い。
【0007】そこで、室内の利用形態に合せて天井空調
システムの吹出口レイアウトを変更することが考えられ
るが、前記の独立ダクト方式ではその工事が非常に面倒
である。天井チャンバ給気方式ではレイアウトの変更工
事は比較的容易であるが、室内利用形態がたびたび変る
のに合せて天井工事を繰り返すというのは現実的ではな
い。
【0008】また最近のオフィス環境では、コンピュー
タおよびその周辺機器などのいわゆるOA機器が多く使
用されているが、これらの機器は冷房負荷を増大させる
発熱源となる。そしてビル竣工当時は空調システムの冷
房能力が充分であっても、OA機器の増設に伴って冷房
負荷が増大し、冷房能力を強化しなければならないとい
う事態になることが多い。従来の天井空調システムでは
冷房能力を増強する工事を簡単に行うことはできず、予
め能力の大きなシステムを準備しておくには非常に多く
のコストを必要とする構成であった。
【0009】この発明は前述した従来の問題点に鑑みな
されたもので、その目的は、従来の天井チャンバ給気方
式に匹敵する簡単でかつ階高に与える影響の少ない構造
で、熱の損失のない効率的な空調を実現することがで
き、室内全体を弱い送風でむらなく空調することがで
き、冷房負荷が増大しても事前の設備コストおよび変更
工事コストを大きくすることなく簡単に対処することが
でき、部分的な風量の増減などレイアウトの変更も容易
な広域吹出式天井空調システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明による広域吹出
式天井空調システムは、下面が天井仕上げ材を兼ねた通
気性パネルからなり、上面および両側面が断熱材からな
る偏平な中空筒形構造のダクト兼用天井パネルを設け、
このダクト兼用天井パネルを前記通気性パネルが他の天
井パネルとほぼ面一になるようにスラブ下に配設し、複
数の前記ダクト兼用天井パネルの中空部を適宜に連続さ
せて空調装置に結合し、その空調装置からの前記中空部
に送風した空調空気を前記通気性パネルから室内に吹出
す構成とし、かつ前記空調装置から前記ダクト兼用天井
パネルに至る給気経路を複数系統に分割し、それら給気
経路のうちのある経路の入口部分に給気温度が高いと自
動的に閉じて給気温度が低いと自動的に開くように感温
アクチュエータを用いて構成した自動ダンパを配設し、
暖房時には冷房時よりも少ない数の給気経路により室内
に給気するように構成した。
【0011】
【作用】前記のシステムにおいては、ダクト兼用天井パ
ネルは他の通常の天井パネルと同じ扱いでスラブ下に装
着される。ダクト兼用天井パネルの下面は通気性パネル
になっていて、ここが吹出面となる。ダクト兼用天井パ
ネル自体が偏平な空気流通路を形成しており、この通路
が空調装置につながり、天井ふところ内に空調空気が無
用に拡散することはない。またダクト兼用天井パネルの
上面および両側面は断熱材であるので、空調空気の熱の
損失は極めて少ない。前記通気性パネルは天井仕上げ材
でもあり、ダクト兼用天井パネルを多用することで天井
面の広い領域全体を空調空気の吹出面とすることができ
る。
【0012】冷房時には冷たい空気は自然に下へ向かっ
て拡散するので、小さな送風出力でむらのない和かな冷
房効果が得られる。しかし暖房時には、送風出力が小さ
くて吹出面積が大きいと、軽い暖気を天井部分から床部
分へと拡散させる下向きの風力が弱過ぎ、暖気が天井部
分に停滞する。そこで前記の自動ダンパを配設してお
り、暖房時には前記感温アクチュエータにより自動的に
ダンパが閉じ、一部の給気経路が無効になり、冷房時よ
りも少ない数の給気経路により室内に給気することにな
る。したがって暖房時の吹出面積が適宜に小さくなり、
冷房時と同じ送風出力でも吹出風力が大きくなり、暖気
が天井部分に停滞するのを防ぐことができる。
【0013】
【実施例】この発明の一実施例による広域吹出式天井空
調システムを図1〜図5に示している。各図において、
1は天井および床を構成するコンクリートスラブ、2は
柱、3はH型鋼からなる梁である。
【0014】コンクリートスラブ1の下面に多数の吊り
ボルト4を垂設し、この吊りボルト4と梁3とを利用し
て多数のCチャンネル5を水平に配設する。これらCチ
ャンネル5は中間の横架部材に相当するもので、スラブ
1とCチャンネル5の間隔は梁3の高さ寸法にほぼ等し
い。
【0015】多数のCチャンネル5の下面に水平に掛け
渡すようにTバー6を溶接などによって固着する。Tバ
ー6は逆T字形の姿勢で配設し、その水平張出部6aが
下になっている。また、図1および図3に示すように、
多数のTバー6は所定間隔をおいて平行に配設されてい
る。さらに各Tバー6の水平張出部6aはすべて同一水
平面内に位置する。
【0016】前記のTバー6を支持部材として天井パネ
ル7およびダクト兼用天井パネル8を装着する。この実
施例では、平行なパターンで設置された各Tバー6の1
区画毎に通常の天井パネル7とダクト兼用パネル8とを
交互に設置している。天井パネル7は通常の天井仕上げ
パネル材であり、その幅はTバー6の設置間隔にほぼ等
しく、これをTバー6間に差し入れ、その両側部をTバ
ー6の水平張出部6a上に乗せるようにして設置してい
る。
【0017】ダクト兼用天井パネル8も両側の2つのT
バー6の水平張出部6a上に乗せてこれに掛け渡すよう
にして設置されている。ダクト兼用天井パネル8は一般
の天井パネル7の厚みを増した偏平な中空筒形構造で、
Tバー6の水平張出部6aとCチャンネル5の間に収ま
る厚み(高さ)になっている。
【0018】図3から明らかなように、ダクト兼用パネ
ル8の下面8aは他の天井パネル7と面一になり、天井
パネル7と共に天井仕上げ材となる。この下面8aはパ
ンチングメタルあるいはエキスパンデッドメタルのよう
な多孔性のパネル材や目の荒い布地などの材料により構
成された通気性パネルである。この通気性パネル8aは
空調装置の吹出口あるいは吸込口を兼ねる。この通気性
パネル8aの上面側に偏平な中空筒体を構成する上面と
両側面は断熱材8bからなる。つまり断面コ字形の断熱
材8bの開放された一面に通気性パネル8aを配設した
構造になっている。断熱材8bの部分は例えばグラスウ
ールや発泡樹脂などを用いて構成している。
【0019】天井パネル7およびダクト兼用天井パネル
8はTバー6の長手方向に適当な長さに分割されてお
り、Tバー6の水平張出部6a上にセットした状態で相
互に連結していく。ダクト兼用天井パネル8の中空部は
以下のように空調用の空気流通路となるが、隣り合うダ
クト兼用天井パネル8のつなぎ目部分には空気漏れをお
こなさいような連結構造になっている。
【0020】この実施例ではダクト兼用天井パネル8で
構成される空気流通路を空調システムの給気用ダクトと
して利用するとともに、その通気性パネル8aを吹出口
(広い吹出面)として利用する。つまり図2に示すよう
に、室外に設置された空調装置9ののファン吹出口と相
互に連結したダクト兼用天井パネル8の空気流通路とを
適宜な連結機構10によって結合し、空調装置10から
圧送される空調空気をダクト兼用天井パネル8の内部に
送り込み、通気性パネル8aから室内へ吹出す構成とし
ている。もちろんダクト兼用天井パネル8をリターン空
気の吸込口およびリターンダクトとして利用することも
でき、ダクト兼用天井パネル8の配設パターンによって
吹出面および吸込面の設置パターンを自由に設定するこ
とができる。
【0021】以上のように多数のダクト兼用天井パネル
8を用いて構成された室内の天井のうち、空調装置9の
送気口に結合されて給気ダクトおよび吹出面となる部分
を給気天井部と称し、空調装置9の吸気口に連結されて
リターンダクトおよび吸込面となる部分を排気天井部と
称する。
【0022】そしてこの実施例では、図6に模式的に示
すように、室内の天井部分に2つに分割した吸気天井部
11と12を設けるとともに、排気天井部13を設け、
空調装置9に結合している。ここで特に注目すべきこと
は、一方の給気天井部11は連結ダクト15を介して直
接空調装置9の送風系につながっているのに対し、他方
の給気天井部12は自動ダンパ14を介して送風系の連
結ダクト15につながっていることである。自動ダンパ
14は給気天井部12への吸気の入口を開閉するもの
で、ダンパ14が開けば給気天井部12へ空調空気が送
り込まれるが、ダンパ14が閉じると給気天井部12へ
は空調空気は送り込まれず、給気天井部12は給気天井
部として機能しなくなる。
【0023】前記の自動ダンパ14は空調装置9から送
風される空調空気の温度に感応して自動的に開閉するも
ので、冷房時には開かれて、暖房時には閉じられる。こ
の自動ダンパ14の具体的な構成例を図7に示してい
る。
【0024】図7に示すように、給気天井部12の入口
につながる開口部18の周囲のパッキン16が環状に取
り付けられており、このパッキン16に対してダンパ板
17が離接して前記開口部18を開閉する。ダンパ板1
7はケーシングに対して形状記憶合金バネ19とバイア
スバネ20とを介して可動的に取り付けられている。バ
イアスバネ20はダンパ板17のパッキン対向面側に取
り付けられていて、ダンパ板17を常時開方向に付勢す
る。また形状記憶合金バネ19はバイアスバネ20と反
対側の面に取り付けられており、ダンパ板17を閉方向
に付勢する。
【0025】形状記憶合金バネ19はダンパ板17を開
閉駆動する感温アクチュエータであり、空調装置9から
の形状記憶合金バネ19の周辺に送り込まれる空気が高
温になると当該バネ19が伸び、ダンパ板17がパッキ
ン16に当接し、開口部18を閉塞する。空調装置9か
らの空気が低温になると形状記憶合金バネ19が縮み、
ダンパ板17がパッキン16から離れ、開口部18が開
放される。以上のようにして、空調装置9から送風され
る空調空気の温度に感応して図6の自動ダンパ14は作
動し、冷房時には開かれて、暖房時には閉じられる。な
お、感温アクチュエータとしては形状記憶樹脂バネやバ
イメタルなどを使用することもできる。
【0026】そして図6において、自動ダンパ14が開
かれている冷房時には、2つの給気天井部11と12は
両方とも有効に機能し、合計の吹出面の面積が大きく、
したがって冷気の吹出速度は非常に遅く、非常におだや
かな冷風が室内全体にむらなくいきわたり、快適な冷房
環境を作り出すことができる。また暖房時には自動ダン
パ14が閉じて、給気天井部12には暖気は送り込まれ
ない。したがって暖気の吹出しは給気天井部11からの
みとなり、冷房時に比べて吹出面の面積が少なくなる。
そのため冷房時と同じ送風出力であっても、給気天井部
11からの吹出速度は速くなり、軽い暖気を天井部分に
停滞させることなく、充分な風量、風速で暖気を下方へ
拡散させることができ、小規模の設備で快適な暖房環境
を作り出すことができる。
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明で
は、下面が仕上げ材を兼ねた通気性パネルからなり、上
面および両側面が断熱材からなる偏平な中空筒形構造の
ダクト兼用天井パネルを設け、このダクト兼用天井パネ
ルと他の天井パネルとをスラブ下に設けた横架部材に配
設し、通常の天井パネル面とダクト兼用天井パネルの前
記通気性パネルとが面一になる構成とした。また、前記
ダクト兼用天井パネルの中空部を相互に連続させて空調
装置に結合し、ダクト兼用天井パネルを空調装置の給気
ダクトおよび吹出面とする。
【0028】したがって、天井仕上げ面は梁下面より偏
平なダクト兼用天井パネルの厚み寸法分だけ低くなる程
度であり、従来の独立ダクト方式の天井構造に比べて同
一階高であれば天井高を高くでき、同一天井高であれば
階高を低くすることができる。また、天井仕上げ材と空
調ダクトとが一体的に融合した構造となり、独立ダクト
方式に比べて構造および工事がはるかに簡単になり、天
井チャンバ給気方式に近いシンプルな構造となる。ま
た、給気ダクトと吹出面の室内における配設パターンは
横架部材に設置するダクト兼用天井パネルの配置によっ
て自由に設定し変更することができ、保守点検の作業も
極めて簡単である。また従来の天井チャンバ給気方式の
構造に比べ、建造物の意図しない隙間部分から空調空気
が室外に漏れたり、コンクリートスラブに空調空気の多
大な熱が吸収されることがなく、空調システムとしての
熱損失が極めて小さくなる。また天井チャンバの容量が
大きすぎるという問題もなくなり、空調装置の運転開始
時から室内に有効な空調空気が行きわたるまでの立上が
り時間が短縮される。
【0029】また、前記ダクト兼用天井パネルの配置に
よって天井面の広い領域を吹出面にすることができ、強
過ぎない送風で室内全体をむらなく良好に空調すること
ができる。空調空気の吹出口が局部的でなくなり、和か
な送風で室内全体をむらなく空調することができれば、
室内の利用形態が変更になっても良好な空調環境が保た
れる。
【0030】前記空調装置から前記ダクト兼用天井パネ
ルに至る給気経路を複数系統に分割し、それら給気経路
のうちのある経路の入口部分に給気温度が高いと自動的
に閉じて給気温度が低いと自動的に開くように感温アク
チュエータを用いて構成した自動ダンパを配設し、暖房
時には冷房時よりも少ない数の給気経路により室内に給
気するように構成したので、暖房時の吹出面積が適宜に
小さくなり、冷房時と同じ送風出力でも吹出風力が大き
くなり、暖気が天井部分に停滞するのを防ぐことができ
る。また、前記自動ダンパは非常に簡単な構成となり、
手動で開閉切換えするダンパ装置のような煩わしい操作
を必要とせず、電動式のダンパ装置のように複雑で高価
な機構とはならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による広域吹出式天井空調
システムを採用した建物の内観斜視図である。
【図2】同上実施例における空調装置との連結状態を示
す断面図である。
【図3】同上実施例における天井ふところ部の詳細な構
造を示す斜視図である。
【図4】同上実施例におけるダクト兼用天井パネルの詳
細な構造を示す斜視図である。
【図5】同上実施例におけるダクト兼用天井パネルの取
付状態を示す断面図である。
【図6】同上実施例における給気経路を複数系統に分割
した態様を示す模式図である。
【図7】同上実施例における自動ダンパの具体例を示す
概略構成図である。
【符号の説明】
1 コンクリートスラブ 2 柱 3 梁 4 吊ボルト 5 Cチャンネル 6 Tバー 6a 水平張出部 7 天井パネル 8 ダクト兼用天井パネル 8a 通気性パネル 8b 断熱材 9 空調装置 9a 送風機 9b 駆動回路 10 連結機構 11 給気天井部 12 給気天井部 13 排気天井部 14 自動ダンパ 15 連結ダクト 16 パッキン 17 ダンパ板 18 開口部 19 形状記憶合金バネ 20 バイアスバネ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下面が天井仕上げ材を兼ねた通気性パネ
    ルからなり、上面および両側面が断熱材からなる偏平な
    中空筒形構造のダクト兼用天井パネルを設け、このダク
    ト兼用天井パネルを前記通気性パネルが他の天井パネル
    とほぼ面一になるようにスラブ下に配設し、複数の前記
    ダクト兼用天井パネルの中空部を適宜に連続させて空調
    装置に結合し、その空調装置からの前記中空部に送風し
    た空調空気を前記通気性パネルから室内に吹出す構成と
    し、かつ前記空調装置から前記ダクト兼用天井パネルに
    至る給気経路を複数系統に分割し、それら給気経路のう
    ちのある経路の入口部分に給気温度が高いと自動的に閉
    じて給気温度が低いと自動的に開くように感温アクチュ
    エータを用いて構成した自動ダンパを配設し、暖房時に
    は冷房時よりも少ない数の給気経路により室内に給気す
    るように構成したことを特徴とする広域吹出式天井空調
    システム。
JP21186792A 1992-08-07 1992-08-07 広域吹出式天井空調システム Pending JPH0658612A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21186792A JPH0658612A (ja) 1992-08-07 1992-08-07 広域吹出式天井空調システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21186792A JPH0658612A (ja) 1992-08-07 1992-08-07 広域吹出式天井空調システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0658612A true JPH0658612A (ja) 1994-03-04

Family

ID=16612930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21186792A Pending JPH0658612A (ja) 1992-08-07 1992-08-07 広域吹出式天井空調システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0658612A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2730351B2 (ja) 空気調和機
JPH04143538A (ja) 換気方法
US4470342A (en) Air-handling unit
JP2921323B2 (ja) ダクト兼用天井パネル
JPH06249462A (ja) 室内個別空調方法及びこれに用いる室内個別空調装置
JPH0658612A (ja) 広域吹出式天井空調システム
JPH0618841U (ja) ダクト兼用天井パネルの連結構造
JP2001012763A (ja) 空調換気システム
JPH0658611A (ja) 広域吹出式天井空調システム
JP3491246B2 (ja) 床吹出し空調設備の風量調整装置
JP3293012B2 (ja) 空調装置
JPH0658610A (ja) 広域吹出式天井空調システム
JP3062718B2 (ja) 空気調和装置及び空気調和方法
JPS6042391B2 (ja) 階段状観客席を備える建物の空調装置
JPH0792248B2 (ja) 空調システムを有する家屋
KR0142636B1 (ko) 바닥취출 공기조화 시스템
JP3290007B2 (ja) 空調システム
JPH06323570A (ja) 層階室内の空調方法とその装置
JPH0658609A (ja) ダクト兼用天井パネル
JPH0712370A (ja) アンダーフロアー空調システム
JP3181743B2 (ja) 空調システム
JPH0949644A (ja) ユニット式建物の空調機設置構造
JPH11223377A (ja) 建物の空調構造
JP2003056068A (ja) 建物ユニットと建物及びユニット建物の施工方法
JPH06300350A (ja) 床構造および空調装置および床暖房装置