JPH0658497U - 粘性体充填ダンパー - Google Patents

粘性体充填ダンパー

Info

Publication number
JPH0658497U
JPH0658497U JP8941492U JP8941492U JPH0658497U JP H0658497 U JPH0658497 U JP H0658497U JP 8941492 U JP8941492 U JP 8941492U JP 8941492 U JP8941492 U JP 8941492U JP H0658497 U JPH0658497 U JP H0658497U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damper
viscous body
viscous
container
filled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8941492U
Other languages
English (en)
Inventor
芳之 草柳
貴 赤松
英明 星野
Original Assignee
北辰工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 北辰工業株式会社 filed Critical 北辰工業株式会社
Priority to JP8941492U priority Critical patent/JPH0658497U/ja
Publication of JPH0658497U publication Critical patent/JPH0658497U/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製法が簡単であり、しかもオイルダンパーと
同じ程度あるいはそれ以上の振動減衰能を有する粘性体
充填ダンパーを提供する。 【構成】 攪拌軸部を備えた蓋部と、該攪拌軸部と向き
合う底部と、該蓋部と底部とに間の側壁部とから構成さ
れる容器の内部に粘性体を充填し、しかも該粘性体の内
部に、前記該攪拌軸部が突入されている粘性体充填ダン
パー。

Description

【考案の詳細な説明】 【従来の技術およびその問題点】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、容器の内部の少なくとも一部に粘性体が充填されている振動減衰作 用をなす粘性体充填ダンパーに関するものである。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】
ビデオテープレコーダー等の各種音響機器、あるいは各種精密測定機器等にお いては、外部から振動が伝達され、入力された場合、それら機器の性能にいろい ろと影響を与えるものであり、例えば、自動車等に搭載されたCDプレイヤーに 振動が加えられるといわゆる音とび等の不都合が生じてしまう。 したがって、振動に極めて弱い前記音響機器あるいは精密測定機器などの防振 対策を十分に行う必要があり、外部からの振動を前記機器に伝達させないような 技術が提案されている。 その防振技術の一つとして、ゴム製の容器内にシリコーンオイル等の粘性液体 が封入された、いわゆる、粘性液体封入ダンパーが知られている。 この粘性液体封入ダンパーは、比較的構造が簡単であり、それなりの振動減衰 能力を有するものであるので、広く使用されているところである。
【0003】 この粘性液体封入ダンパーは、通常次のような方法により製造される。すなわ ち、例えば図6に示されるように、粘性液体(91)が収容される凹部(92) を有するゴム製の容器(9)の凹部に、粘性液体を十分に注ぎ込み(図6−a) 、ついで、粘性液体内部に気泡がはいらないように十分注意しながら蓋(8)を 重ね合わせ接着させるものである(図6−b)。 この場合、蓋を接着させる際に、過剰な粘性液体が蓋の接着部にあふれだし、 該蓋が強く接着されにくくなるという問題点が指摘されている。 また、一度作られた粘性液体封入ダンパーも、時間の経過とともに、ダンパー の固着部あるいは薄肉部から液体が漏れ、振動吸収能が低下する恐れがあった。
【0004】
【考案の目的】
そこで、本考案は、上記問題点が解消された振動吸収材を提供することにある 。すなわち、製造方法が簡単であり、粘性液体による接着不良等の欠点もなく、 しかも従来の粘性液体ダンパーと同程度、あるいはそれ以上の振動吸収能にすぐ れたダンパーを提供することを目的とするものである。
【0005】
【目的を達成するための手段】
本考案は、前記目的を達成すべく提案されたものであり、容器内部に充填され る液体の代わりにゲル状物などの粘性体を採用し、かつ必要に応じて容器内部に 空間部を設けると、製造方法および振動減衰能力が改善されたダンパーを得るこ とができるという知見に基づくものである。 すなわち、本考案により、攪拌軸部を備えた蓋部と、該攪拌軸部と向き合う底 部と、該蓋部と底部との間に形成される側壁部とから構成される容器の内部の少 なくとも一部に粘性体が充填された粘性体充填ダンパーにおいて、該攪拌軸部が 容器内に充填されている粘性体内に突入されることを特徴とする粘性体充填ダン パーが提供される。 なお、本考案において、攪拌部軸が粘性体内に突入されるとは、例えば攪拌軸 部に振動が加わり、その結果該攪拌軸部の少なくとも一部が粘性体内に入る場合 なども含まれるのであって、本考案の粘性体充填ダンパーの製造時に攪拌軸部が 粘性体内に入っている場合に限定されるものではない。
【0006】
【考案の具体的な説明】
以下、本考案を粘性体充填ダンパーの一例を示す図1を用いて具体的に説明す る。 本考案の粘性体充填ダンパーの容器()は、攪拌軸部(11)を備えた蓋部 (12)、底部(13)および側壁部(14)から構成される。 前記容器内には、粘性体(2)が充填されているものであるが、容器内のすべ てに充填せずに、一部空間部(15)を設けておくと一層好ましい効果をもたら すのである。さらに、該空間部と容器外側とを連通する孔が、前記蓋部に形成さ れていることが望ましい。 また、必要に応じてコイルスプリング(3)を併用し、防振支持に用いること もできる。 さらに、該ダンパーの底部は被支持部材(4)と固定され、また、ダンパーの 蓋部は固定部材(図示せず)と固定される。なお、被支持部材は必ずしも底部に より保持されるものではなく、場合により蓋部により保持されることもある。
【0007】
【作用】
本考案の粘性体ダンパーの使用例を具体的に説明する。 前記ダンパーを用いて、例えばCDプレイヤーを保持する一例を、要部断面図 である図5を用いて説明すると、CDディスク板(62)、光学系(図示せず) 、モーター(63)から主として構成されるCDプレイヤーの支持具(61)は 、前記粘性体充填ダンパーの底部で保持されている。 粘性体ダンパーは、該ダンパーの蓋部および底部にて支持部材(7)と固定さ れている。 支持部材が、例えば自動車の振動により揺れても、前記粘性体ダンパーの容器 および粘性体の作用により、支持部材の振動は殆ど吸収されてしまう。 つまり、前記粘性体充填ダンパーに攪拌軸方向の振動が加えられると、容器内 の粘性体および空間部の空気が圧縮され、また、スプリングコイルが併用されて いる時には、該スプリングコイルも押し縮まれ、加えられた振動は吸収される。 また、攪拌軸部に直角方向の振動が加えられた時には、攪拌軸部が粘性体内に おいて容器の底部および側壁部に対して相対運動し、また、スプリングコイルが 併用されている時には、該スプリングコイルも変形し、加えられた振動は吸収さ れる。
【0008】 本考案の粘性体充填ダンパーにおいては、とくに容器内の空間部の体積の占め る割合が振動吸収能に大きな影響を与えるものであり、容器内の空間部の体積の 占める割合が多くなると、該粘性体充填ダンパーのバネ定数は低くなり、粘性体 の移動量が増大する。 例えば、図1にて示される本考案の好ましい粘性体充填ダンパーは、バネ定数 が低くなり、共振周波数(fO )が低下するとともに、粘性体の移動量が大きく 、共振倍率(Q値)が低下する特性を有するのである。 さらに、図2にて示される本考案の異なる好ましい粘性体充填ダンパーは、粘 性体に攪拌軸部が接しているものであるが、このダンパーにおいては、図2にて 示されるダンパーよりもさらにバネ定数が低くなり、共振周波数(fO )が低下 するとともに、粘性体の移動量も大きく、共振倍率(Q値)が低下する特性を有 する。
【0009】 また、図3にて示される本考案の他の好ましい粘性体充填ダンパーは、容器内 部の空間部と容器外部と連通する孔が蓋部に形成されているものであるが、この ダンパーにおいては、さらにバネ定数が低くなり、共振周波数(fO )が低下す るという特性を有し、極めて有用な振動吸収材である。
【0010】 本考案の粘性体充填ダンパーに使用される粘性体は、ゲル状物などに代表され る粘性体を意味するものである。 ゲル状物質としては、シリコーンゲルあるいはポリウレタンゲルが好ましい。 該シリコーンゲルの好適例としては、ポリオルガノシロキサン、硬化剤、硬化 促進剤等の混合物を加熱硬化して得られたものが挙げられる。 該ポリウレタンゲルの好適例としては、通常のポリオールとポリイソシアネー トと常用の配合剤共存下に反応させて得られるゲル状物質を挙げることができる 。 なお、これらのゲル状物質には、充填剤や可塑剤など常用の配合剤を添加して おくとより優れた効果をもたらすことができる。 これらのゲル状物質は、針入度(JIS K2530)が30ないし800の ものから被支持体の重量によって、適宜選択されるものであり、例えば被支持体 の重量が100gfの場合には、針入度が200ないし400のものを選択する ことが望ましい。 この範囲以外のゲル状物質を使用すると、減衰特性が好ましいダンパーを得る ことができないばかりでなく、耐久性のあるダンパーを得ることができなくなる という不都合さがある。
【0011】 前記容器の蓋部は、粘性体充填ダンパーとして使用可能なものであればどのよ うな材質のものでもよいのであるが、とくに硬質樹脂あるいは側壁部よりも硬い ゴムを用いることが有利である。具体的には、塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポ リカーボネート、アクリロニトリル系樹脂、ブタジエン−スチレン系樹脂、ポリ アセタールなどが例示できる。 また、容器内の底部は軟質樹脂あるいはゴム材を用いることが好ましい。具体 的には、ブチルゴム、シリコーンゴム等が例示できる。
【0012】 本考案のダンパーは、蓋部、底部、側壁部とも一体的に組合わさっていること が好ましい。ここでいう一体的に組み合わさっているということは、蓋部と側壁 部、あるいは底部と側壁部とが一体成形されたものであり、しかも側壁部と底部 あるいは側壁部と蓋部とが強固に固着されている場合を意味するものである。 この固着手段は、粘性体ダンパーとして機能できる程度に固着されているので あるのならば特に制限されるものではないが、はめ込みなどの機械的な手段や接 着剤の使用などの化学的な手段の利用が例示できる。
【0013】 本考案のダンパーは、例えば次のような手順にて製造されるものである。 すなわち、ブチルゴムから製造された底部と側壁部とが射出成形法による一体 化されている部材を準備し、該側壁部の内部に、所定量のシリコーン組成物を注 入する。 次にこのシリコーン組成物を加熱処理し、ゲル化させ、攪拌軸部が形成された 蓋部を重ね、側壁部と固着させ、粘性体充填ダンパーを得た。 なお、シリコーン組成物を注入し、加熱硬化させ、ゲルを調製する代わりに、 予め調製された所定の形状を有するシリコーンゲルを使用することもできる。
【0014】
【考案の効果】
本考案のダンパーは、加えられた振動を十分に吸収することができる優れた振 動吸収材である。 また、被支持体と支持体との相対的変位量を一定範囲に設定したダンパーを適 宜しかも簡単に製造でき、利用者に提供することができるという特徴を有するも のである。 この点をより詳しく説明すると、支持部材と連結されている攪拌軸部と、被支 持部材と連結されている底部との相対的変位量は、両者の位相ずれや周波数等に よって決定されるものであるが、結局のところ、該相対変位量は Hによる関数 である( Hは加振時の攪拌軸部の加振に伴う移動幅)。 そして、容器内の空気の占める体積Vは、 V≧(D/2)2 xπx H で示されるのである(式中、Dは攪拌軸部の径である。図4を参照)から、前記 相対的変化量は、容器内の空気の占める体積Vの影響をうける。 したがって、容器内の空気の占める体積Vを設定することにより、前記相対的 変化量を一定範囲において自由に設定することが可能となるのである。 また、従来から多用されているオイルダンパーと比較して、本考案の粘性体充 填ダンパーは、製法が簡単であるうえ、経時変化による振動吸収能の低下も改善 されるという効果も有する。 したがって、本考案の粘性体充填ダンパーはCDプレイヤー等を自動車などに 搭載した場合でも、前記機器に伝達される振動は極めて弱く、いわゆる音飛びな どの問題点を解消することができるという特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の粘性体ダンパーの一例の断面図であ
る。
【図2】本考案の粘性体ダンパーの他の一例の断面図で
ある。
【図3】本考案の粘性体ダンパーのさらに他の一例の断
面図である。
【図4】本考案の粘性体ダンパーのさらに他の一例の断
面図である。
【図5】本考案の粘性体ダンパーを用いてCDダンパー
を支持する一例の断面図である。
【図6】製造工程の途中の従来のオイルダンパを示す断
面図である。
【符号の説明】 粘性体充填ダンパーの容器 2 粘性体 3 スプリングコイル 4 被支持部材 7 固定部材 8 オイルダンパーの蓋 9 オイルダンパーの容器 11 攪拌軸部 12 蓋部 13 底部 14 側壁部 15 空間部 61 支持具 62 CDディスク板 63 モーター 91 粘性液体 92 オイルダンパーの容器の凹部

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 攪拌軸部を備えた蓋部と、該攪拌軸部と
    向き合う底部と、該蓋部と底部との間に形成される側壁
    部とから構成される容器の内部の少なくとも一部に粘性
    体が充填された粘性体充填ダンパーにおいて、該攪拌軸
    部が容器内に充填されている粘性体内に突入されること
    を特徴とする粘性体充填ダンパー。
  2. 【請求項2】 該容器内部の空間部と容器外側とを連通
    する孔が蓋部に形成されている請求項1記載の粘性体充
    填ダンパー。
  3. 【請求項3】 該側壁部および底部が一体成形されたも
    のである請求項1記載の粘性体充填ダンパー。
  4. 【請求項4】 該蓋部および底部でスプリングコイルの
    両端が支持されている請求項1、2または3記載の粘性
    体充填ダンパー。
JP8941492U 1992-12-28 1992-12-28 粘性体充填ダンパー Withdrawn JPH0658497U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8941492U JPH0658497U (ja) 1992-12-28 1992-12-28 粘性体充填ダンパー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8941492U JPH0658497U (ja) 1992-12-28 1992-12-28 粘性体充填ダンパー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0658497U true JPH0658497U (ja) 1994-08-12

Family

ID=13969995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8941492U Withdrawn JPH0658497U (ja) 1992-12-28 1992-12-28 粘性体充填ダンパー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0658497U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108099574A (zh) * 2017-12-21 2018-06-01 柳州铁道职业技术学院 机动车悬置抵震器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108099574A (zh) * 2017-12-21 2018-06-01 柳州铁道职业技术学院 机动车悬置抵震器
CN108099574B (zh) * 2017-12-21 2023-08-22 柳州铁道职业技术学院 机动车悬置抵震器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6934961B2 (en) Damper and vibration proof structure for mechanical chassis
EP1852870B1 (en) Viscous fluid-sealed damper
US7837183B2 (en) Viscous fluid-filled damper
JPH0658497U (ja) 粘性体充填ダンパー
JP4254016B2 (ja) 角速度センサ及びその製造方法
JPH0658496U (ja) 粘性体充填ダンパー
JPH0658495U (ja) 粘性体充填ダンパー
JPS5817504B2 (ja) 防振材
JPS62288739A (ja) ダンパ−装置及びその製造方法
JP2604241Y2 (ja) 粘性液体ダンパー
JPH06117473A (ja) 粘性流体封入ダンパー
JP2579379Y2 (ja) Cdプレーヤ
JPH03239831A (ja) 防振用ダンパ
JPS63308242A (ja) 振動絶縁装置
JPH0673483U (ja) ダンパー
JP2988003B2 (ja) オイル封止形ダンパ
JPH0673484U (ja) ダンパー
JPH03282031A (ja) 防振ダンパー
JPH068353Y2 (ja) 防振支持装置
JP4372950B2 (ja) 粘性流体封入式ダンパー
JPH1163083A (ja) ダンパー、防振装置及びディスク装置
JPH1144342A (ja) 防振ダンパー
JP3087376B2 (ja) 液封入防振装置
JPH0673495U (ja) ダンパー
JPH07229535A (ja) 精密機器用小型インシュレータおよび防振支持装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19970306