JPH065812Y2 - 可搬式消火器利用火元消火装置における継手 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） この考案は、不活性ガスあるいは泡、粉剤等を用いる小
型ボンベタイプ（以下「可搬式消火器」という）を利用
した火元消火装置において、火気使用場所（火元）上方
に配設したノズル配管と消火器の可撓ホースとを効率的
に接合するための継手に関する。

（従来技術） 第４図に従来実施されている火元消火装置を示す。即ち
同図において、１１が火元、１２がその上方に備えたフ
ードで、そのフード１２内にノズル１３が配設され、そ
のノズル１３に接続された配管１４が外部の設置式消火
器１５と接続される構造である。

そしてこの従来装置は、放電加工機等の精密工作機械あ
るいはシンナー等を用いる塗装乾燥装置等に採用される
規模形式のものであり、消火器１５と配管１４の接続
は、管用ねじ等の専用継手が使用され、別個にフード１
２内に装着した感熱装置（図示省略）により消火器１５
のバルブ（図示省略）を開き、火元消火を果たすもので
ある。

しかしこの従来装置は、消火器１５を含め構造が複雑
で、設備費用も嵩み、一般家庭の台所等への採用には不
向きな欠点を有している。

（考案が解決しようとする問題点） そこで本考案は、一般家庭に取入れられている小型で搬
送容易な消火器即ち可搬式消火器を利用しての火元消火
装置において、簡便に配管と可撓ホースとの接続が可能
であり、且つ気密性、長期安全性、さらに経済性を備え
た継手を提供しようとするものである。

［考案の構成］ （実施例） 以下図面の実施例によって説明すると、第１図において
Ｆが火元であり、その上方に設置したフード４内にノズ
ル５が配設され、そのノズル５に接続された配管６がフ
ード４外に導かれている。

次に７が前記火元Ｆから所定距離をおいて備えた可搬式
消火器で、手動レバークｂの操作で開くコック（内部構
造で、図示してない）を介して可撓ホース７ａが導出さ
れている。

そして前記配管６の基端と、前記可撓ホース７ａの先端
とを継手３を介して接続する。

この継手３は、第２図に示すように、金属乃至耐食性樹
脂より成形された、前記配管６側に装着された雌継手部
材２と前記可撓ホース７ａ側に装着された雄継手部材１
とから成る。

そして前記雌継手部材２は、背後に配管嵌着穴２ｇを突
設したソケット部２ｃを形成し、該ソケット部２ｃの開
口縁付近の内周に凹溝２ｅを回設してＯリング２ｆを装
着するとともに前記ソケット部２ｃの受入部２ｄの内部
中心には前記配管嵌着穴２ｇと連通するストレート孔２
ｂを貫設した先細テーパ状挿入部２ａを一体形成して構
成される。

他方、前記雄継手部材１は、後部にホース取付段部１ｄ
を、前部に前記雌継手部材２のソケット部２ｃの受入部
２ｄに密合する径の外周部１ｃを形成するとともに内部
中心には前部に前記雌継手部材２の先細テーパ状挿入部
２ａに合致する外拡テーパ状受入部１ａを後部に該外拡
テーパ状受入部１ａと連通し且つ前記ストレート孔２ｂ
と同径寸法で対面するトレート孔１ｂを貫設して構成さ
れる。

今、上記雌継手部材２と雄継手部材１とを相互に接合し
た状態を第３図によって示す。

即ち、雌継手部材２の先細テーパ状挿入部２ａと雄継手
部材１の外拡テーパ状受入部１ａとが密合するとともに
雌継手部材２のソケット部２ｃの受入部２ｄと雄継手部
材１の前部の外周部１ｃとがＯリング２ｆを介して密合
される。

［考案の効果］ 本考案の可搬式消火器利用火元消火装置における継手
は、以上のようで、配管と可撓ホースとが、雌継手部材
２へ雄継手部材１を差し込むだけで嵌着接続されるか
ら、専門知識を持たない主婦等にも取り扱いが可能であ
る。

そしてこの継手３は、ソケット部を有する互い違い三重
構造、より具体的には雌継手部材２の先細テーパ状挿入
部２ａと雄継手部材１の外拡テーパ状受入部１ａとが密
合するとともに雌継手部材２のソケット部２ｃの受入部
２ｄと雄継手部材１の前部の外周部１ｃとが密合される
ので、テーパ接合面の長さを大きく取れ、また上記三重
構造にＯリング作用も加わって消火剤の流出を完全に防
止し、さらに中心部の各ストレート孔１ｂと２ｂとは同
径寸法で対面連通するから所謂流体損失がなく、消火剤
の効率的な送り出しが可能となる。構造が簡潔で安価に
量産できることも利点に加えられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案継手を使用した火元消火装置総体の略図的
側面図、第２図は本案継手の分離状態の縦断側面図、第
３図は同上連結状態の縦断側面図、第４図は従来の火元
消火装置総体の略図的側面図である。 １……雄継手部材 １ａ……外拡テーパ状受入部 １ｂ……ストレート孔 １ｃ……外周部 １ｄ……ホース取付段部 ２……雌継手部材 ２ａ……先細テーパ状挿入部 ２ｂ……ストレート孔 ２ｃ……ソケット部 ２ｄ……受入部 ２ｅ……凹溝 ２ｆ……Ｏリング ２ｇ……配管嵌着穴 ３……継手

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】火元Ｆに上方に配設したノズル５に接続し
   た配管６の基端と、前記火元Ｆと所定距離をおいて設置
   した可搬式消火器７の可撓ホース７ａの先端とを接続す
   る継手３であって、前記配管６側に装着された剛性材質
   の雌継手部材２と前記可撓ホース７ａ側に装着された剛
   性材質の雄継手部材１とから成り、 前記雌継手部材２は、背後に配管嵌着穴２ｇを突設した
   ソケット部２ｃを形成し、該ソケット部２ｃの開口縁付
   近の内周に凹溝２ｅを回設してＯリング２ｆを装着する
   とともに前記ソケット部２ｃの受入部ｄの内部中心には
   前記配管嵌着穴２ｇと連通するストレート孔２ｂを貫設
   した先細テーパ状挿入部２ａを一体形成し、 前記雄継手部材１は、後部にホース取付段部１ｄを、前
   部に前記雌継手部材２のソケット部２ｃの受入部２ｄに
   密合する径の外周部１ｃを形成するとともに内部中心に
   は前部に前記雌継手部材２の先細テーパ状挿入部２ａに
   合致する外拡テーパ状受入部１ａを後部に該外拡テーパ
   状受入部１ａと連通し且つ前記ストレート孔２ｂと同径
   寸法のストレート孔１ｂと貫設してある、 可搬式消化器利用火元消化装置における継手。