JPH0657782U - キャブチルトストッパ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、ピストンロッドの伸び側についても
作動時の衝撃力が少ない機械的安全装置を有するキャブ
チルトストッパ装置を提供する事を目的としている。 【構成】キャブチルトストッパ装置のチルトストッパ３
の下端に突部を設けてストッパ７を構成し、チルトスト
ッパガイド４に前記ストッパ７が導入される溝８を設
け、その溝８の上方に前記ストッパ７と係合する終端８
ａを設け、溝８の終端８ａとストッパ７との間にクッシ
ョン材７ａを設けている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フレーム側に枢着したシリンダと、キャブ側に枢着したピストンロ ッドとを有し、ピストンロッドにチルトストッパを取付け、チルトストッパの外 側にシリンダに取付けたチルトストッパガイドを設けたキャブチルトストッパ装 置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

キャブオーバ型のキャブを有する車両において、エンジン等の整備を容易にす るためキャブをチルトする技術は知られている。

【０００３】 また、キャブをチルトするため、例えば図５の様に、フレーム１０に設けられ たブラケット１１にシリンダ２を枢着し、そのシリンダに油圧で作動するピスト ンロッド１（図２を参照）を設けてキャブＣに連結し、ブラケット１２と１３と で軸１４により軸支されたキャブＣを油圧でＢのようにチルトする技術も行われ ている。

【０００４】 そして、ピストンロッド１にチルトストッパ３を設け、チルトストッパ３の外 側にシリンダに取付けたチルトストッパガイド４を設け、キャブをチルトした時 シリンダに回動自在に取付けたストッパレバー５とチルトストッパ３とを係合さ せてピストンロッド１の縮み側の機械的安全装置を構成し、解除レバー６に接続 したワイヤＷで解除する技術は公知である（例えば、本出願人による実開昭６２ −１００２８０号公報参照）。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

そして、上記の技術は縮み側に油圧シリンダと機械式チルトストッパとの二重 安全構造を有しているが、伸び側については、油圧シリンダが有するストッパ機 能だけでシリンダに故障がでたときの機械的安全装置がない。

【０００６】 したがって、本考案は、ピストンロッドの伸び側についても作動時の衝撃が少 く信頼性が高い機械的安全装置を有するキャブチルトストッパ装置を提供する事 を目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、フレーム側に枢着したシリンダと、キャブ側に枢着したピス トンロッドとを有し、ピストンロッドにチルトストッパを取付け、チルトストッ パの外側にシリンダに取付けたチルトストッパガイドを設けたキャブチルトスト ッパ装置において、前記チルトストッパの下端に突部を設けてストッパを構成し 、前記チルトストッパガイドに前記ストッパが導入される溝を設け、その溝の上 方に前記ストッパと係合する溝の終端を設け、その溝の終端とストッパとの間に クッション材を設けている。

【０００８】

【作用】

上記のように構成されたキャブチルトストッパ装置において、万一何等かの理 由で、キャブが通常のチルト角以上にシリンダの伸び側に傾動しようとすると、 チルトストッパの下端に設けたストッパがチルトストッパガイドに設けた溝の終 端とクッション材を介して係合するので、ストッパと溝の終端との係合時の衝撃 力はクッション材で緩和され、ストッパの応力も少ない。

【０００９】

【実施例】

以下、図面を参照して、本考案の実施例を説明する。

【００１０】 図において、対応する部材には同じ符号を付して、その都度の説明は省略する 。

【００１１】 図１において、シリンダ２には、図２をも参照して、ピストンロッド１が嵌入 され、そのピストンロッド１にはキャブにピストンロッド１を連結するリンク９ が回動自在に取付けられている。

【００１２】 また、ピストンロッド１には断面がほぼ半円形に形成されたチルトストッパ３ が取付けられ、そのチルトストッパ３の半円の両端面にはストッパレバー５の先 端と係合する複数の切欠３ａが設けらている。

【００１３】 そして、チルトストッパ３の下端には、螺合して固定された突部であるストッ パ７が設けられ、そのストッパ７にはクッション材７ａ（例えばラバーで形成） が取付けられ、チルトストッパ３の外側にはチルトストッパガイド４がシリンダ ２に取付けられている。そのチルトストッパガイド４は、図３をも参照して、ク ッション材７ａを有するストッパ７が導入される溝８が設けられその終端部８ａ は、正常なキャブチルト位置でクッション材７ａが当椄するか、２〜３ｍ／ｍの 隙間を有するよう形成されている。

【００１４】 さらに、ストッパレバー５には解除レバー６が設けられ、鎖線Ｗで示すように ワイヤブラケット２ａを介してワイヤで操作されるよう構成されている。

【００１５】 したがって、図４をも参照して、キャブがチルトされてピストンロッド１がシ リンダ２から通常の位置まで伸びた状態で、万一、シリンダの故障等でキャブが 伸び側に傾動しようとすると、ストッパ７がクッション材７ａを介して溝８の終 端部８ａと係合して機械的にそれ以上傾動することを防止し、そのときの衝撃は クッション材７ａで緩和される。そして、ストッパレバー５はチルトストッパ３ の切欠３ａと係合しているのでキャブが下がることも無く安全である。

【００１６】 また、クッション材はみぞ８の終端部８ａ側に設けてもよい。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、シリンダピストンの伸び 側にも機械的に安全装置が設けられ、作動時の衝撃力も少なく、信頼性は高い。

【００１８】 また、伸び側のストッパは溝の終端部で係合するよう構成したので、全体の長 さが長くならずコンパクトで、チルトストッパがシリンダをカバーしているので 安全である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すシリンダの側面図。

【図２】図１の上面図。

【図３】図１のＡ矢視を示す拡大図。

【図４】図２のピストンロッドが伸びた状態を示す図。

【図５】従来の技術のシリンダを装着した例を示す図。

【符号の説明】

１…ピストンロッド ２…シリンダ ３…チルトストッパ ４…チルトストッパガイド ５…ストッパレバー ６…解除レバー ７…ストッパ ７ａ…クッション材 ８…溝 １０…フレーム Ｃ…キャブ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレーム側に枢着したシリンダと、キャ
   ブ側に枢着したピストンロッドとを有し、ピストンロッ
   ドにチルトストッパを取付け、チルトストッパの外側に
   シリンダに取付けたチルトストッパガイドを設けたキャ
   ブチルトストッパ装置において、前記チルトストッパの
   下端に突部を設けてストッパを構成し、前記チルトスト
   ッパガイドに前記ストッパが導入される溝を設け、その
   溝の上方に前記ストッパと係合する溝の終端を設け、そ
   の溝の終端とストッパとの間にクッション材を設けたこ
   とを特徴とするキャブチルトストッパ装置。