JPH0657008A - 熱安定性に優れた樹脂組成物の製造法 - Google Patents

熱安定性に優れた樹脂組成物の製造法

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JPH0657008A
JPH0657008A JP20909892A JP20909892A JPH0657008A JP H0657008 A JPH0657008 A JP H0657008A JP 20909892 A JP20909892 A JP 20909892A JP 20909892 A JP20909892 A JP 20909892A JP H0657008 A JPH0657008 A JP H0657008A
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佳生 大田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)ポリフェニレンエーテル樹脂またはポ
リスチレン系樹脂を含むポリフェニレンエーテル樹脂、
(B)ポリオレフィン系樹脂、(C)ビニル芳香族化合
物−共役ジエン化合物共重合体及びまたはビニル芳香族
化合物−共役ジエン化合物共重合体の水素添加物からな
る樹脂組成物において、押出機で(A)と(B)を溶融
混練した後にサイドフィーダーを使って(C)を溶融混
練する樹脂組成物の製造法。 【効果】 本製造方法により、他の製造方法で得られる
樹脂組成物より熱安定性とポリオレフィンの分散性のバ
ランスに優れた樹脂組成物が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱安定性とポリオレフ
ィン系樹脂の分散性のバランスに優れ、電気・電子分
野、自動車分野、各種工業材料分野で利用できる樹脂組
成物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテル樹脂とポリオレ
フィン樹脂とビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共
重合体及びまたはビニル芳香族化合物−共役ジエン化合
物共重合体の水素添加物の製造方法の技術は、いくつか
開示されている。特開昭53−71158号では、ポリ
オレフィンとビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共
重合体の水素添加物との予備混合物をポリフェニレンエ
ーテル樹脂にブレンドすることによる耐衝撃性改良が開
示されている。特開昭63−218748号、特開昭6
3−245453号、特開平1−13936号、特開平
1−40556号、特開平2−92957号では、ポリ
フェニレンエーテル樹脂とポリスチレン系樹脂との予備
混練物にポリオレフィンとビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物共重合体との予備混練物をブレンドすること
により、耐ストレスクラック性、耐衝撃性が改良される
ことが開示されている。しかし、先にビニル芳香族化合
物−共役ジエン化合物共重合体やビニル芳香族化合物−
共役ジエン化合物共重合体の水素添加物とオレフィンを
予備混練するとビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物
共重合体やビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重
合体の水素添加物が熱劣化を起こし、耐衝撃性特に成形
機滞留後の耐衝撃性が低下するという問題がある。
【0003】ポリフェニレンエーテル樹脂とポリオレフ
ィンとビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合体
とビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合体の水
素添加物の樹脂組成物の技術は、以下に開示されてい
る。特開昭54−88960号、特開昭56−5135
6、特開昭59−100159、特開昭62−1795
61、特開平2−225563、特開平3−15745
1、特開昭58−103557号、特開昭60−765
47号、特開昭63−83149号、特開昭63−22
5642号。
【0004】しかし、これらの過去の開示された技術で
は、全ての材料をメインホッパーに一括でフィードし、
ポリフェニレンエーテル樹脂と同時に混練すると樹脂温
度が上がり、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共
重合体及びビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重
合体の水素添加物の熱劣化は免れなく、特に成形機中に
滞留した時著しく熱劣化し、耐衝撃性は大幅に低下し、
熱安定性が劣る問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ポリフェニレンエーテ
ル樹脂またはポリスチレン系樹脂を含むポリフェニレン
エーテル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ビニル芳香族化
合物−共役ジエン化合物共重合体及びまたはビニル芳香
族化合物−共役ジエン化合物共重合体の水素添加物から
なる樹脂組成物は、先行技術で開示されている製造方法
では熱安定性に問題がある。特に成形機に滞留したとき
の熱安定性に問題があり、耐衝撃性が著しく低下する。
この問題を解決するためには熱安定性を改良するととも
にポリオレフィン系樹脂の分散性も安定させなければな
らない。
【0006】本発明の目的は、熱安定性とポリオレフィ
ン系樹脂の分散性のバランスに優れた樹脂組成物の製造
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この点に
鑑み鋭意検討を重ねた結果、押出機においてポリフェニ
レンエーテル樹脂またはポリフェニレンエーテル樹脂と
ポリスチレン系樹脂を含むポリフェニレンエーテル樹脂
とポリオレフィン系樹脂を溶融混練した後に、サイドフ
ィーダーでビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重
合体及びまたはビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物
共重合体の水素添加物を溶融混練すると熱安定性は著し
く向上し、同時にポリオレフィン系樹脂の分散性も安定
し、この両特性のバランスに優れていることを見い出
し、本発明に到達した。
【0008】本発明はすなわち、押出機で下記(A)と
(B)を溶融混練した後にサイドフィーダーを使って下
記(C)を溶融混練する樹脂組成物の製造法を提供す
る。 (A)ポリフェニレンエーテル樹脂またはポリスチレン系樹脂を含むポリフェニ レンエーテル樹脂 40〜94重量部 (B)ポリオレフィン系樹脂、 2〜20重量部 (C)ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合体及びまたはビニル芳香族 化合物−共役ジエン化合物共重合体の水素添加物 4〜40重量部 以下、本発明に関して詳細に述べる。(A)成分のポリ
フェニレンエーテル樹脂(以下単にPPEと略記する)
とは、結合単位
【0009】
【化1】
【0010】で表され、還元粘度(0.5/デシリット
ル、クロロホルム溶液、30℃測定)が0.30〜0.
70の範囲、より好ましくは0.40〜0.65範囲に
あるホモ重合体および/または共重合体である。このP
PEの具体的なものとしては、例えばポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メ
チル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポ
リ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエ
ーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレ
ンエーテル)等が挙げられ、さらに、2,6−ジメチル
フェノールと他のフェノール(例えば、2,3,6−ト
リメチルフェノールや2−メチル−6−ブチルフェノー
ル)との共重合体が好ましく、中でもポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメ
チルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールと
の共重合体が好ましく、さらに、ポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)が特に好ましい。
【0011】該PPEは公知の方法で得られるものであ
れば特に限定されるものではなく、例えば、米国特許第
3306874号明細書記載のHayによる第一銅塩と
アミンのコンプレックスを触媒として用い、例えば2,
6−キシレノールを酸化重合する事により容易に製造で
き、そのほかにも米国特許第3306875号明細書、
米国特許第3257357号明細書、米国特許第325
7358号明細書及び特公昭52−17880号公報等
に記載された方法で容易に製造する事が出来る。
【0012】また本発明で用いるPPEは、上記したP
PEの他に、該PPEとα, β- 不飽和カルボン酸また
は、その誘導体とをラジカル発生剤の存在下または非存
在下、溶融状態、溶解状態またはスラリー状態で80〜
350℃の温度下で反応させる事によって得られる変性
PPE(0.01〜10重量%がグラフトまたは付加)
であってもよく、さらに上記したPPEと該変性PPE
の任意の割合での混合物であっても構わない。
【0013】また、(A)成分中のポリスチレン系樹脂
とはビニル芳香族化合物の単独重合物および、または、
ビニル芳香族化合物と共重合可能な単量体を含有したも
のが挙げられる。前記ビニル芳香族化合物の例として
は、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレ
ン、α−メチルスチレン−p−メチルスチレン、o−メ
チルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ンなどの核アルキル置換スチレン、o−クロルスチレ
ン、m−クロルスチレン、p−クロルスチレン、p−ブ
ロモスチレン、ジクロルスチレン、ジブロモスチレン,
トリクロルスチレン、トリブロモスチレンなどの核ハロ
ゲン化スチレンなどが挙げられるが、この中でスチレ
ン、α−メチルスチレンが好ましい。
【0014】また、ビニル芳香族化合物と共重合可能な
単量体の例としては、例えばアクリロニトリル、メタク
リロニトリル、フマロニトリル、マレオニトリルなどの
シアン化ビニルや、メタクリル酸メチル、アクリル酸メ
チル、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸、及
びブタジエン、イソプレンなどが挙げられるが、この中
でもジエン、アクリロニトリルが好ましい。ジエンは、
非水添、部分水添物を含む。(A)成分中のポリスチレ
ン系樹脂は実質的に連続相であるが、ABS、ゴム変性
ポリスチレン等の架橋ゴム粒子を含むポリスチレン系樹
脂の架橋粒子は、分散相に存在する。本発明において
(A)成分は、40〜94重量部の範囲であり、好まし
くは55〜91重量部である。(A)成分を100重量
部としてポリスチレン系樹脂は、5〜95重量部の範囲
であり、好ましくは10〜90重量部である。
【0015】また、(A)成分のポリスチレン系樹脂う
ち熱安定の劣るポリスチレン系樹脂の一部をポリオレフ
ィン系樹脂の分散性が悪化しない程度にサイドフィーダ
ーで供給してもかまわない。つぎに本発明の(B)成分
ポリオレフィン系樹脂は、通常の成形材料として用いら
れる数平均分子量が30,000以上のポリオレフィン
であり、例えば、高密度ポリエチレン、超高分子量高密
度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリ
エチレン、密度0.90未満の超低密度ポリエチレン、
アイソタクチックポリプロピレンや、エチレン、プロピ
レン、他のα- オレフィン、不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体の中から選ばれる2種以上の化合物の共重合
体、例えばエチレン/ブテン−1共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アク
リル酸エステル共重合体、プロピレン/エチレン(ラン
ダム、ブロック)共重合体、プロピレン/1−ヘキセン
共重合体、プロピレン/4−メチル−1−ペンテン共重
合体、およびポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリ
ブテン−1等を挙げることができ、これらは1種のみな
らず2種以上を併用することができる。
【0016】これらのポリオレフィンのうち、ポリエチ
レンが好ましく、エチレン/プロピレン共重合体、低密
度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレンが好ましい。本発明において(B)成分は、2
〜20重量部の範囲であり、好ましくは3〜15重量部
である。つぎに本発明の(C)成分のビニル芳香族化合
物−共役ジエン化合物共重合体、ビニル芳香族化合物−
共役ジエン化合物共重合体の水素添加物(以下、コンパ
ティビライザーと称する)は、ビニル芳香族化合物と共
役ジエン化合物を共重合して得られる共重合体、ビニル
芳香族化合物と共役ジエン化合物を共重合して得られる
共重合体の水素添加物(共重合した共役ジエン化合物に
基づくオレフィン性二重結合の少なくとも50%以上、
好ましくは80%以上が水素添加されている)であり、
これらの少なくとも1種が用いられ、併用しても構わな
い。
【0017】このコンパティビライザーの共重合形態と
してランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共
重合体およびこれらの組み合わせが挙げられ、中でもブ
ロック共重合体が好ましい。このコンパティビライザー
を構成するビニル芳香族化合物としては、例えば、スチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3
ブチルスチレン、ジフェニルエチレン等のうちから1種
または2種以上が選択でき、中でもスチレンが好まし
い。また、共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジ
エン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジ
メチル−1,3−ブタジエン等のうちから1種または2
種以上が選ばれ、中でもブタジエン、イソプレンおよび
これらの組合せが好ましい。
【0018】このようなコンパティビライザーの一例と
しては、アニオン重合して得られるスチレン−ブタジエ
ン共重合体、さらにこのスチレン−ブタジエン共重合体
の水素添加物が挙げられ、これらは、例えば、英国特許
第1,130,770号、米国特許第3,281,38
3号および同3,639,517号に記載された方法や
英国特許第1,020,720号、米国特許第3,33
3,024号および同4,501,857号に記載され
た方法で容易に製造できる。
【0019】このコンパティビライザーとして例えば、
旭化成工業(株)より「タフプレン」、「ソルプレ
ン」、「タフデン」、「アサプレン」、「タフテック」
という商品名で市販されているものを用いることができ
る。また、必要により、例えば、スチレン−ブタジエン
共重合体等の、構造中(例えばブタジエン部分)の不飽
和部分を公知の方法で水素添加等により飽和させたもの
であっても、α,β−不飽和カルボン酸または、その誘
導体とをラジカル発生剤の存在下または非存在下、溶融
状態、溶解状態またはスラリー状態で80〜300℃の
温度下で反応させる事によって得られる変性エラストマ
ーであっても良く、さらには、上記エラストマーと該水
素添加エラストマー及び変性エラストマーとの混合物で
あっても構わない。本発明において(C)成分は、4〜
40重量部の範囲であり、好ましくは、6〜30重量部
である。
【0020】本発明において用いられる押出機とは、メ
インフィーダーとサイドフィーダーの2つ以上のフィー
ダーが付けられる溶融混練できる押出機である。好まし
い押出機は、サイドフィダー付きの2軸同方向回転押出
機(例えばW&P社のZSKシリーズ、東芝機械社のT
EMシリーズ、日本製鋼社のTEXシリーズ等が挙げら
れる)、2軸異方向回転押出機(日本製鋼社のTEXシ
リーズが挙げられる)、単軸のサイドフィーダー付き押
出機(例えばBUSS社のコニーダー等が挙げられる)
である。
【0021】本発明において用いられるサイドフィーダ
ーは、縦型、横型を問わない。本発明の樹脂組成物製造
法は、上記押出機を使って上記の(A)成分と(B)成
分をメインフィーダーより押出機にフィードし溶融混練
した後に、さらにサイドフィーダーを使って(C)成分
を溶融混練するという1回の溶融混練だけで樹脂組成物
を製造する方法である。好ましいフィード方法は、
(A)成分と(B)成分をブレンドしてメインホッパー
で投入する方法、重量フィーダー、あるいは容量フィー
ダーを使って別々にメインの供給口にフィードする方法
で、(C)成分は、容量フィーダーあるいは重量フィー
ダーからサイドフィーダーに供給し、サイドフィーダー
から押出機本体に供給する。押出機バレル温度はPPE
のガラス転移点(約210℃)以上であれば良いが、好
ましくは220℃〜400℃、より好ましくは230℃
〜370℃の範囲で行うのがよい。
【0022】押出機の長さについては、(A)成分と
(B)成分の溶融混練ゾーンの長さは、(A)成分と
(B)成分をフィードする供給口バレルを入れて2バレ
ル以上(もしくはL≧8×D 以下 Lは、押出機の長
さ、Dは、スクリュー径)が好ましく、これより短いと
溶融できないでベントアップするので好ましくない。サ
イドフィード後の長さは、サイドフィードバレルを入れ
て2バレル以上(もしくは、L≧8×D)が好ましい。
これより短いと溶融できないでベントアップするので好
ましくない。揮発分を除去するためのベントの数は、1
〜3個が好ましい。ベントの位置は、ベントが1個の場
合サイドフィードバレルから2バレル以上が好ましい。
ベントが2個以上の場合、サイドフィードバレルの前、
サイドフィーダー、サイドフィーダーの後のいずれかに
設置するのが好ましい。また、窒素パージは、メイン供
給口、サイドフィーダー、大気オープンベントに設置す
るのが好ましい。得られた組成物は、(A)が連続相、
(B)および(C)が分散相を形成していた。
【0023】本発明では、上記の成分のほかに、本発明
の特徴および効果を損わない範囲で必要に応じて他の付
加的成分、例えば、酸化防止剤、耐候性改良剤、ポリオ
レフィン用造核剤、スリップ剤、無機または有機の充填
剤や補強材(ガラス繊維、カーボン繊維、ウィスカー、
マイカ、タルク、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、
ワラストナイト等)、難燃剤(ハロゲン系難燃剤、赤
燐、トリフェニルホスフェート等のリン系化合物難燃
剤)、難燃助剤、可塑剤、各種着色剤、帯電防止剤、離
型剤等を添加してもかまわない。投入口は、メイン供給
口、サイドフィーダーのどちらから入れても良いが一例
としてガラス繊維等の補強材は、サイドから投入するの
が好ましい。
【0024】本発明の樹脂組成物の成形方法は射出成
形、押出成形、圧縮成形、中空成形など、一般に行われ
ている成形方法であれば特に問題はなく、得られる樹脂
組成物の形状は何等限定されるものではなく、成形方法
による制約を受けることはない。
【0025】
【実施例】
[参考例1:PPEの調製]酸素吹き込み口を反応器底
部に有し、内部に冷却用コイル、撹拌羽根を有するステ
ンレス製反応機内部を窒素で充分置換した後、臭化第二
銅53.6g、ジ−n−ブチルアミン1110g、さら
にトルエン20リットル、n−ブタノール6リットル、
メタノール4リットルの混合溶媒に2,6−キシレノー
ル8.75kgを溶解して反応器に仕込んだ。撹拌しな
がら反応器内部に酸素を吹き込み続け、180分間重合
を行った。なお、内温は30℃に維持するため、重合中
冷却コイルに水を循環させた。重合終了後、析出したポ
リマーを濾別しメタノール/塩酸混合液を添加し、ポリ
マー中の残存触媒を分解し、さらにメタノールを用いて
充分洗浄した後乾燥し、淡黄白色粉末状のPPE(還元
粘度0.54)を得た。 [参考例2:スチレン・ブタジエンブロック共重合体の
水素添加物]窒素置換した50リットルの撹拌機、ジャ
ケット付きオートクレーブにシクロヘキサン33.1リ
ットル、スチレン1.16kgを仕込み撹拌しながら7
0℃に昇温した。さらにテトラメチルエチレンジアミン
5.4g、sec−ブチルリチウム2.8gを添加し6
0分間重合した。その後ブタジエン2.31kgをオー
トクレーブに供給し90分間重合した。所定時間ブタジ
エンを重合後さらにスチレン1.16kgをオートクレ
ーブに供給し60分間重合を続け、全体としてポリスチ
レン−ポリブタジエン−ポリスチレンの構造を有するブ
ロック共重合体を得た。ここで得たブロック共重合体を
分析したところ、結合スチレン量50重量%、ポリスチ
レンブロックセグメントの数平均分子量26800、ポ
リマー全体の分子量分布1.03、ポリブタジエンブロ
ックセグメントの1,2結合量が41%であった。
【0026】ここで得たブロック共重合体をさらに特公
昭63−5401号公報の実施例1〜12と同様にして
水素添加反応を実施し、ポリスチレン−水素添加された
ポリブタジエン−ポリスチレンの構造を有しポリブタジ
エンブロックセグメント部の水素添加率99.9%の水
添ブロック共重合体を合成した。次に樹脂組成物の物性
測定評価法について説明する。 (0)試験片の調整 射出成形機(ファナック株式会社 MODEL 50D
シリンダー温度300℃、成形サイクル1分)で1/
8インチ短冊試験片を作成した。 (1)アイゾット衝撃強さ ASTM D258、ノッチ:有り (2)熱安定テスト(成形機滞留テスト) 射出成形機(ファナック株式会社 MODEL 50D
シリンダー温度300℃、滞留時間 10分後 成形
サイクル1分)で最初に射出成形した1/8インチ短冊
試験片のIzodを測定。 (3)ポリオレフィンの分散性(TEM写真で観察) 1/8インチ短冊の長さ、厚みの中心部分を樹脂の流れ
と平行に見えるように観察した。 観察法:2%オスニューム酸に24時間浸漬し染色後、
乾燥し、超薄膜切片を作り、日本分光製JEM−120
0EXIIで観察。
【0027】
【実施例1】Werner&Pfleiderer社製
のZSK−40(L/D=40 10バレル)に同社製
サイドフィーダーZSK−40BをNo.5バレルに取
り付け、還元粘度0.54のポリフェニレンエーテルを
No.1重量フィダーに入れ、35重量部になるように
設定。ポリスチレン(685;旭化成工業(株)製)を
No.2重量フィーダーに入れ44重量部になるように
設定、低密度ポリエチレン(サンテックLD−M180
4;旭化成工業(株)製)をNo.3重量フィーダーに
入れ、7重量部に設定し、共にNo.1バレル(メイン
供給口)に入るように設置した。スチレン−ブタジエン
共重合体(アサフレックス805;旭化成工業(株)
製)7重量部、スチレン−ブタジエン共重合体(ソルプ
レンT406;日本エラストマー(株)製)7重量部を
ドライブレンドしNo.4重量フィーダーに入れ、14
重量部に設定した。バレル温度を300℃に設定して溶
融混練し、押出したストランドをペレットとして得た。
ここで得たペレットを300℃に設定した射出成形機に
供給し、金型温度80℃の条件でテストピースを射出成
形した。
【0028】このIzod強度、成形機滞留10分後の
Izod値およびポリオレフィンの分散性を表1に示し
た。
【0029】
【比較例1】実施例1の押出機でサイドフィーダーをは
ずし、止め栓をする。実施例1と同一組成でNo.4重
量フィーダーをNo.1バレル(メイン供給口)に入る
ように設定した。押出条件、成形条件は、実施例1と同
じにしてテストピースを得た。結果を表1に示した。
【0030】成形機滞留Izodは、実施例1に比較し
て大幅に低下する。
【0031】
【比較例2】実施例1と同様にサイドフィーダーを設置
する。還元粘度0.54のポリフェニレンエーテルをN
o.1重量フィーダーに入れ、35重量部になるように
設定。ポリスチレン(685;旭化成工業(株)製)を
No.2重量フィーダーに入れ、44重量部に設定し、
メイン供給口に入るように設置した。低密度ポリエチレ
ン(サンテックLD−M1804;旭化成工業(株)
製)を7重量部、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体(アサフレックス805;旭化成工業(株)製)7重
量部、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(ソルプ
レンT406;日本エラストマー(株)製)7重量部を
ドライブレンドしNo.3重量フィーダーに入れ、21
重量部に設定した。実施例1と同様にしてテストピース
を得た。結果を表1に示した。
【0032】
【比較例3】比較例2の低密度ポリエチレン、スチレン
−ブタジエンブロック共重合体(アサフレックス80
5、ソルプレンT406)を事前に2軸押出機ZSK−
25を使ってバレル温度250℃で押出、ペレタイズし
た。予備混練したペレットを作り、No.3重量フィー
ダーに入れ、21重量部に設定した。実施例1と同様に
してテストピースを得た。結果を表1に示した。
【0033】成形機滞留Izodは、実施例1に比べて
低い。
【0034】
【実施例2】実施例1のスチレン・ブタジエンブロック
共重合体を水添スチレン・ブタジエンブロック共重合体
14重量部に代えて実施例1を繰り返した。結果を表1
に示した。ポリオレフィンの分散性の観察は、染色にル
テニウム酸を用いた。
【0035】
【比較例4】比較例1のスチレン・ブタジエンブロック
共重合体を実施例2の水添スチレン・ブタジエンブロッ
ク共重合体14重量部に代えて比較例1を繰り返した。
結果を表1に示した。成形機滞留後のIzod値が実施
例2と比べて低い。
【0036】ポリオレフィンの分散性の観察は、染色に
ルテニウム酸を用いた。
【0037】
【実施例3】実施例1の低密度ポリエチレンを高密度ポ
リエチレン(旭化成 B−871)7重量部に代えて実
施例1を繰り返した。結果を表1に示した。
【0038】
【実施例4】実施例1の低密度ポリエチレンをポリプロ
ピレン(旭化成 E−1100)7重量部に代えて実施
例1を繰り返した。結果を表1に示した。
【0039】
【実施例5】実施例1の低密度ポリエチレンを線状低密
度ポリエチレン(旭化成 LF2408)7重量部に代
えて実施例1を繰り返した。結果を表1に示した。
【0040】
【実施例6】実施例1の低密度ポリエチレンをエチレン
プロピレンラバー(三井石油化学製P−0680)7重
量部に代えて実施例1を繰り返した。結果を表1に示し
た。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明の製造法を用いることによって、
熱安定性とポリオレフィン系樹脂の分散性のバランスに
優れた樹脂組成物が得られる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25:10) 9166−4J B29K 71:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機で下記(A)と(B)を溶融混練
    した後にサイドフィーダーを使って下記(C)を溶融混
    練する熱安定性に優れた樹脂組成物の製造法。 (A)ポリフェニレンエーテル樹脂またはポリスチレン系樹脂を含むポリフェニ レンエーテル樹脂 40〜94重量部 (B)ポリオレフィン系樹脂 2〜20重量部 (C)ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合体及びまたはビニル芳香族 化合物−共役ジエン化合物共重合体の水素添加物 4〜40重量部
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