JPH0656851A - 新規なビスイミド化合物およびその製造方法 - Google Patents

新規なビスイミド化合物およびその製造方法

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JPH0656851A
JPH0656851A JP4232597A JP23259792A JPH0656851A JP H0656851 A JPH0656851 A JP H0656851A JP 4232597 A JP4232597 A JP 4232597A JP 23259792 A JP23259792 A JP 23259792A JP H0656851 A JPH0656851 A JP H0656851A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温安定性に富み、溶剤溶解性が良好であっ
て、融点が低下した新規なビスイミド化合物およびその
製造方法を提供する。 【構成】 下記一般式(I)で示されるビスイミド化合
物。 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、
または炭素数1〜4のアルキルもしくはアルコキシ基で
置換されたフェニル基であって、複数のRは、それぞれ
互いに異なっていてもよく、Zは 【化2】 を表わし、各Zは同一または異なっていてもよく、Yは
アリーレン基または末端酸素原子が(CH2 n に結合
するアリーレンオキシ基を表わし、nは0〜20の整数
を表わし、mは1〜30の整数を表わす。)。このビス
イミド化合物は、対応するビスアミド酸を、触媒および
脱水剤の存在下で脱水閉環することによって容易に製造
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な耐熱性および作
業性に優れたビスイミド化合物およびその製造方法に関
し、さらに詳しくは、主骨格中にシロキサン構造を有す
るビスイミド化合物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビスイミド化合物は、熱硬化性付加型ポ
リイミド前駆体として、様々な用途の展開がはかられて
きている材料であって、ポリアミド酸を経て得られる鎖
状ポリイミド樹脂の加工プロセス上の問題点であるイミ
ド化反応の不完結化を改善するものである。また、ビス
イミド化合物は、エポキシ樹脂とほぼ同様の成形加工性
を有し、ホットメルト、プリプレグ、ゴムの加硫剤等と
して、広範囲に使用されている素材でもある。さらに、
N,N′−(メチレン−ジ−p−フェニレン)ビスマレ
イミドに代表されるマレイミド系樹脂は、耐熱性に優れ
た樹脂として知られており、例えばビスマレイミドの単
独重合体であるポリマレイミド樹脂、或いはアミンと重
合させるポリマレイミド−ポリアミン樹脂として、含浸
ワニス、積層品、成形材料等に広く用いられている。ビ
スイミド化合物は、剛直な構造である芳香族基が構造中
にある場合が多く、そのため硬化後、柔軟性に乏しく、
かつ、溶剤溶解性が極端に悪化し、また、ガラス転移点
の調整の困難さ等の問題があった。その問題点を解決す
るために、これまで、ビスマレイミド化合物と脂肪族ジ
アミンまたは芳香族ジアミンとのマイケル付加反応が利
用されたり、ビスマレイミドの合成に際して、原料であ
るジアミンの構造について種々の検討がなされている。
しかしながら、溶解性に関する検討に比べ、硬化前の融
点等を下げる努力は殆どなされておらず、高温特性を向
上させることのみが追及されているに過ぎない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ビスマレイミド化合物
の融点を低下させるためには、主骨格中に剛直構造であ
る芳香族核の代わりにアルキレン構造等の柔軟性に富む
構造を導入する必要がある。しかしながら、ビスマレイ
ミドの原料として、脂肪族ジアミン類を用いることは、
脂肪族ジアミンの高い反応性のために非常に困難であ
る。すなわち、反応中に好ましくない副反応を引き起こ
し、高分子化することが知られている。そのため、通常
合成されるビスマレイミド化合物は、その主構造に、原
料に使用される芳香族ジアミンの構造が含まれることに
なり、したがって、低融点化のためには芳香族核に置換
アルキル基を導入したり、芳香族核間に連結基として長
鎖アルキレン基を導入する必要があった。本発明は、従
来の技術における上記のような実情に鑑みてなされたも
のであって、ビスマレイミド化合物の融点を低下させる
ことを目的とするものである。すなわち、本発明の目的
は、高温安定性に富み、溶剤溶解性が良好であって、融
点の低下した新規なビスイミド化合物を提供することに
ある。本発明の他の目的は、新規なビスイミド化合物の
簡便な製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の問
題点を解決するために研究を進め多結果、ビスイミド化
合物の合成の際に、出発原料としてシロキサン骨格を主
鎖中に有する芳香族ジアミン類を用いることにより、融
点を低下させ、かつ、高温安定性に富み、溶剤溶解性の
良好なビスマレイミド化合物が容易に得られることを見
出だし、本発明を完成するに至った。
【0005】本発明の新規なビスイミド化合物は、下記
一般式(I)で示されることを特徴とする。
【化5】 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、
または炭素数1〜4のアルキルもしくはアルコキシ基で
置換されたフェニル基であって、複数のRは、それぞれ
互いに異なっていてもよく、Zは
【化6】 を表わし、各Zは同一または異なっていてもよく、Yは
アリーレン基または末端酸素が(CH2 n に結合する
アリーレンオキシ基を表わし、nは0〜20の整数を表
わし、mは1〜30の整数を表わす。)
【0006】本発明の上記ビスイミド化合物は、下記一
般式(II)
【化7】 (式中、R、Z、Y、nおよびmは上記したと同意義を
有する。)で示されるビスアミド酸を脱水剤および触媒
の存在下、閉環反応させることによって製造することが
できる。
【0007】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。本発明のビスイミド化合物は、上記一般式(I)で
示される構造を有するものであって、下記の反応式で示
される合成過程を経て製造することができる。すなわ
ち、下記一般式(III )で示される酸無水物2モル当量
と、下記一般式(IV)で示される末端に芳香族アミノ基
を含有するシロキサン化合物1モル当量とから合成され
る一般式(II)で示されるビスアミド酸を脱水閉環させ
ることによって製造することができる。
【0008】
【化8】 (式中、R、Z、Y、nおよびmは、前記と同意義を有
する。)
【0009】本発明において、原料の一つとして使用さ
れる上記一般式(IV)で示される末端に芳香族アミノ基
を含有するシロキサン化合物は、如何なる方法によって
合成してもよいが、通常、下記(V)で示される構造単
位よりなるポリシロキサンを用い、下記の合成経路によ
って、シロキサン部分の重合度が異なる末端に芳香族ア
ミノ基を含有する種々のポリシロキサンが容易に得られ
る。
【化9】 (式中、R、Yおよびnは上記と同意義を有する。)
【0010】上記反応に用いられる触媒としては、白金
系の触媒、例えば、白金ブラック(Pt/C)、塩化白
金酸等の白金系触媒、ハロゲン化銀等の銀系触媒、トリ
フルオロ酢酸に代表されるハロ有機酸が例示される。ま
た、上記シロキサン部分の重合度(mの値)は、1〜3
0、好ましくは1〜20である。
【0011】本発明において、原料の一つとして使用さ
れる上記一般式(III )は、無水マレイン酸および無水
ナジック酸が好ましく用いられる。本発明のビスイミド
化合物に反応性を必要としない場合には、飽和型の酸無
水物を用いることも可能であり、特に限定されるもので
はない。
【0012】本発明のビスイミド化合物を合成する際に
使用される有機溶剤としては、酸無水物と芳香族アミノ
基末端シリコン化合物との反応に関与しないものである
ことが望ましい。具体的には、クロロホルム、塩化メチ
レン、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化
水素類、エチレングリコール、ベンジルアルコール等の
アルコール類、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、
キシレン、エチルベンゼン、ブチルベンゼン等の炭化水
素類、フェノール、クレゾール、キシレノール等のフェ
ノール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、アセトフェノン等のケトン類、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン、アニソール、エチレングリコールジ
メチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル等のエーテル類、酢酸ブ
チル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロ
リドン等のアミド系溶剤、その他のジメチルスルホキシ
ド等を例示することができる。これらの有機溶剤は、単
独でも、また、二種以上の混合物として用いてもよい。
有機溶剤の使用量としては、攪拌が均一になるような量
が好ましく、末端に芳香族アミノ基を含有するシロキサ
ンと酸無水物の合計量に対して、1.1〜80倍の範囲
であればよく、特に、固形分濃度が10〜30重量%の
範囲になることが好ましい。
【0013】本発明のビスイミド化合物を製造する際に
使用される脱水閉環反応の反応条件は、特に限定される
ものではないが、脱水剤および触媒を使用するのが好ま
しい。触媒としては、ナトリウム、リチウムの炭酸水素
塩、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ピロリン酸
塩、酢酸塩および酪酸塩、鉄(IIおよびIII )、ニッケ
ル(II)、マンガン(IIおよびIII )、銅(IIおよびII
I )またはコバルト(IIまたはIII )の炭酸塩、硫酸
塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、ぎ酸塩、酢酸塩、ステ
アリン酸塩およびナフテン酸塩、およびそれらの水和
物、ニッケル(IIおよびIII )、マンガン(IIおよびII
I )、銅(IIおよびIII )またはコバルト(IIまたはII
I )のアセチルアセトナート錯体等があげられる。これ
らの触媒は、一種でも十分な効果が得られるが、二種以
上混合して使用することも可能である。特に好ましく
は、酢酸ナトリウム、酢酸ニッケル(II)およびその水
和物、酢酸コバルト(II)およびその水和物である。そ
れらの使用量は、特に限定はないが、通常の触媒量で十
分である。
【0014】脱水剤としては、ビスアミド酸に作用して
イミド基を形成し、それ自身は水和物または加水分解さ
れる化合物、または脱水能力が大きな化合物であること
が望ましい。そのような化合物としては、次のものが使
用可能である。無機化合物としては、五酸化リン、リン
酸、ポリリン酸、無水硫酸、硫酸、硫酸ナトリウム、酸
化カルシウム、酸化バリウム等を例示できる。有機化合
物としては、無水酢酸、無水酪酸、無水プロパン酸、無
水コハク酸、無水吉草酸、無水グルタル酸、無水安息香
酸等のカルボン酸無水物やパラトルエンスルホン酸類が
例示できる。
【0015】本発明においては、さらに反応促進剤とし
て、三級アミン類を併用してもよい。反応促進剤として
は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチル
アミン等の炭素原子数3〜20のアルキル基を有するト
リアルキルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルア
ミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルピ
ペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7
−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]
−オクタン、N−メチルモルホリン等があげられる。な
お、これらのアミンは単独でも、2種以上混合して使用
してもよい。反応促進剤を使用する場合には、ビスアミ
ド酸に対して0.05〜0.6モル当量の範囲が好まし
いが、過剰量用いても差支えない。
【0016】なお、脱水閉環反応は、触媒を使用せず
に、単に加熱のみによって行うことも可能であるが、そ
の際には、閉環反応と同時に高分子化も起こるので、触
媒を使用するのが好ましい。
【0017】本発明における脱水閉環反応は、用いる触
媒類によっても異なるが、通常室温から有機溶剤の還流
温度の範囲で行われる。反応時間に関しては、少なくと
も1時間以上必要であり、殆どの場合、48時間以内に
反応は終点を迎える。
【0018】反応終了後、反応液を冷却し、得られた均
一溶液を処理することによって、本発明のビスイミド化
合物を得ることができる。ビスイミド化合物は、シロキ
サン部分の鎖長にもよるが、粘性液体から粉体の性状を
有するものとして得られる。ビスイミド化合物が粉体と
して得られる場合には、反応液を水、メタノール、エタ
ノール等の析出浴中に滴下し、目的物の沈殿を得る。そ
の後、反応に使用した触媒類、脱水剤などを除去するた
めに、必要に応じて精製を行うことができる。また、ビ
スイミド化合物が粘性液体として得られる場合には、反
応液を水中に投入し、タール状生成物を水と分離した
後、揮発性の高い水に難溶な有機溶剤に生成物を溶解
し、十分に水洗する。その後、有機溶剤を留去し、真空
乾燥して、目的物を得ることができる。
【0019】
【実施例】以下に、実施例によって本発明を詳細に説明
するが、本発明は、これら実施例のみに限定されるもの
ではない。 実施例1 1)ビスマレアミド酸の合成 玉入り還流冷却管と、メカニカルスターラーと滴下漏斗
を装備した1リットルの4口平底フラスコ中に、無水マ
レイン酸43.14g(0.44モル)とアセトン13
0gを入れ、室温攪拌下に溶解させた。次いで、ビス
(3−アミノフェノキシフェニル)テトラメチルジシロ
キサン75.3g(0.20モル)をアセトン100g
に稀釈溶解させたものを滴下漏斗より、反応器の内温が
25〜35℃を保つように2時間で滴下し、そのまま、
さらに6時間反応を続けた。反応終了後、析出物を濾別
し、得られた固形物をアセトン1リットルで3回洗浄
し、過剰の無水マレイン酸を除去し、真空乾燥し、精製
ビスマレアミド酸をほぼ定量的に得た。その赤外吸収ス
ペクトルの結果を図1に示す。図1に示されるように、
次の吸収が認められた。3292〜3215cm-1(ア
ミドN−H伸縮)、2200cm-1付近からのブロード
な吸収(カルボキシル基に特有な吸収)、3104cm
-1(芳香族C−H伸縮に基づく吸収)、3034cm-1
(マレイン酸部分の二重結合に基づくC−H伸縮)、8
48、2822〜2962cm-1(ケイ素上メチル基の
CH伸縮に基づく吸収)、1708cm-1(アミド部分
のカルボキシル基に由来する吸収)、1056cm
-1(シロキサン骨格に基づく吸収)
【0020】2)ビスマレイミドの合成 上記ビスマレアミド酸37.2g(0.065モル)
を、1リットルの4口フラスコに入れ、アセトン92g
を加え、スラリーとした後に、トリエチルアミン3.0
gを加え、しばらく攪拌した。酸化マンガン0.13
g、酢酸コバルト四水塩0.013gを順次加え、25
±10℃で無水酢酸16gを1時間で滴下した。その状
態で、一晩攪拌反応を続け、均一反応溶液を得た。反応
液を大量の水中に投入し、目的物を得た。濾別した後、
洗浄し、減圧下に乾燥して、収率98.7%で精製ビス
マレイミドを得た。その赤外吸収スペクトルの結果を図
2に示す。図2に示されるように、次の吸収が認められ
た。3461cm-1(イミドカルボニル基の倍音)、3
096cm-1付近(マレイン酸部分の二重結合に基づく
C−H伸縮の吸収と芳香族C−H伸縮に基づく吸収)、
845、2821〜2963cm-1(ケイ素上メチル基
のC−H伸縮に基づく吸収)、1712cm-1(イミド
カルボニル基に由来する吸収)、1066cm-1(シロ
キサン骨格に基づく吸収)。なお、アミドカルボン酸に
基づく吸収(2200cm-1付近からのブロードな吸
収、および1500〜1590cm-1の吸収が消失して
いることで明かである。)は認められず、完全に脱水閉
環反応が進行していることが分かった。
【0021】実施例2 実施例1のアセトンをトルエンに代えた以外は、同様に
反応を行い、ビスマレアミド酸を得た後、脱水閉環反応
をパラトルエンスルホン酸の存在下に126℃で行い、
常法により洗浄し、乾燥処理して、ビスマレイミドを収
率98.6%で得た。分析結果は、実施例1と同じもの
であった。
【0022】実施例3 実施例1の無水マレイン酸を無水5−ノルボルネン−
2,3−ジカルボン酸(無水ナジック酸)に代え、実施
例1と同様の反応を行い、収率95.3%でビスナジッ
クイミドを得た。その赤外吸収スペクトルの結果を図3
に示す。
【0023】実施例4 実施例1の無水マレイン酸を無水5−ノルボルネン−
2,3−ジカルボン酸(無水ナジック酸)に代え、実施
例2と同様の反応を行い、収率96.8%でビスナジッ
クイミドを得た。分析結果は実施例3と同様であった。
【0024】
【発明の効果】本発明のビスイミド化合物は、従来の熱
硬化型マレイミド類と比較して、有機溶剤溶解性が低下
することなく、さらに熱硬化性が低下することなく、融
点が低下したものであり、かつ、高温安定性に富み、溶
剤溶解性が良好であり、ポリイミド系樹脂前駆体として
極めて有用である。また、本発明によれば、シロキサン
部分の重合度を調整することにより、硬化物の柔軟性を
制御でき、幅広い分野に応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1におけるビスマレアミド酸の赤外吸
収スペクトルである。
【図2】 実施例1におけるビスマレイミドの赤外吸収
スペクトルである。
【図3】 実施例3におけるビスナジックイミドの赤外
吸収スペクトルである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示されるビスイミド
    化合物。 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、
    または炭素数1〜4のアルキルもしくはアルコキシ基で
    置換されたフェニル基であって、複数のRは、それぞれ
    互いに異なっていてもよく、Zは 【化2】 を表わし、各Zは同一または異なっていてもよく、Yは
    アリーレン基または末端酸素原子が(CH2 n に結合
    するアリーレンオキシ基を表わし、nは0〜20の整数
    を表わし、mは1〜30の整数を表わす。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(II) 【化3】 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、
    または炭素数1〜4のアルキルもしくはアルコキシ基で
    置換されたフェニル基であって、複数のRは、それぞれ
    互いに異なっていてもよく、Zは、 【化4】 を表わし、各Zは同一または異なっていてもよく、Yは
    アリーレン基または末端酸素原子が(CH2 n に結合
    するアリーレンオキシ基を表わし、nは0〜20の整数
    を表わし、mは1〜30の整数を表わす。)で示される
    ビスアミド酸を脱水剤および触媒の存在下、閉環反応さ
    せることを特徴とする上記一般式(I)で示されるビス
    イミド化合物の製造方法。
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