JPH0656835A - 免疫抑制剤として有用な新規なトランスシクロペンタニルプリン類似体 - Google Patents

免疫抑制剤として有用な新規なトランスシクロペンタニルプリン類似体

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JPH0656835A
JPH0656835A JP4350134A JP35013492A JPH0656835A JP H0656835 A JPH0656835 A JP H0656835A JP 4350134 A JP4350134 A JP 4350134A JP 35013492 A JP35013492 A JP 35013492A JP H0656835 A JPH0656835 A JP H0656835A
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    • C07D487/04Ortho-condensed systems

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 免疫抑制剤として有用なトランスシクロペン
タニルプリン類の提供。 【構成】 式(1)の新規なトランスシクロペンタニル
プリン類似体、製薬上受け入れられるその塩、それらの
製造方法、及び当該化合物を含有する免疫抑制剤。 [式中シクロペンタニル環3位の置換基は二環式置換基
に対しトランス立体配置、Y3、Y5、Y7、Y8、及びY
9は各々独立に窒素又はCH基、Rは水素、C1〜C7
ルキル、アシル又はアリ−ルアシル、QはNH2、ハロ
ゲン又は水素、Zは水素、ハロゲン、又はNH2であ
る]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、免疫抑制剤として有用
な、あるトランスシクロペンタニルプリン類似体類の用
途に関する。
【0002】
【従来の技術】免疫は、体内に存在する外来の抗原性物
質の認識と処分に関わっている。典型的には、抗原は粒
状物(すなわち細胞、細菌等)、又は大きな蛋白質又は
多糖類分子の形にあり、これらは免疫系によって「自己
でないもの」、すなわち動物自身の構成分とは異なる、
即ち、外来のものとして認識される。抗原となる可能性
のあるものは種々の物質であり得、しばしば蛋白質であ
って、これらは最も多くの場合、細胞の外表面上に位置
している。例えば、抗原となる可能性のあるものは、花
粉の粒、組織移植、動物寄生虫、ビ−ルス、及び細菌に
おいて見出されている。抗原材料が免疫系によって「自
己でないもの」と認識されると、自然(natural)免疫
(非特異的)及び/又は適応(adaptive)免疫(獲得免
疫)応答が、特異的免疫細胞、抗体及び補体系の作用に
よって開始され、維持されうる。ある病状を含めたある
条件下で、動物の免疫系は自己の構成分を「自己でない
もの」と認識し、「自己の」物質に対して免疫応答を開
始する。
【0003】免疫応答は、免疫系によって自然機構、又
は適応機構を用いて実施でき、その各々は細胞で媒介さ
れる要素と体液性の要素とからなっている。免疫応答の
自然機構とは、ある細菌類、ウイルス、組織損傷、及び
その他の抗原に対して反応するうえで、補体系と骨髄細
胞のみ、例えば大食細胞、マスト細胞、及び多形核白血
球(PMN)が関与する本質的に非特異的免疫反応に関与
している機構のことである。これらの自然機構は、自然
免疫と言われるものを提供する。免疫応答の適応機構
は、「自己でないもの」と認識された何千もの異なる物
質に選択的に応答できる、リンパ球(T及びB細胞)と
抗体によって媒介される機構のことである。これらの適
応機構は、適応免疫と言われるものを提供し、動物自身
の環境への適応における応答の特異的な記憶と永久的に
変更されたパターンをもたらす。適応免疫はリンパ球と
抗体のみによって提供されるか、又はより一般的には、
リンパ球及び抗体と、自然免疫機構の補体系及び骨髄細
胞との相互作用によって提供される。抗体は適応免疫応
答の体液性要素を提供し、T細胞は適応免疫応答の細胞
媒介要素を提供する。
【0004】自然免疫応答機構は、大食細胞とPMNによ
る食作用を伴い、それによって異物又は抗原はこれらの
細胞に飲み込まれ、処分される。更に、大食細胞はその
細胞毒性効果を通して幾分の外来細胞を殺す。自然免疫
にも関与する補体系は、種々のペプチド類と酵素からな
っており、これらは異物や抗原に結合し、それによって
大食細胞とPMNによる食作用を促進し、また細胞の溶解
や炎症効果が起るようにする。
【0005】免疫応答の適応機構は、Bリンパ球(又は
B細胞)によって分泌される抗体の特異的抗原に対する
作用、並びに特異的抗原、B細胞、その他のT細胞、及
び大食細胞に対する種々のTリンパ球(又はT細胞)の
作用を伴う。
【0006】適応免疫の体液面を担当する抗体は、B細
胞によって分泌される血清グロブリンであって、異なる
抗原に対して広範囲の特異性をもっている。抗体は特異
的抗原の認識に応じて分泌され、広範囲の保護的応答を
提供する。抗体は細菌毒素に結合して、これを中和し、
また「自己でないもの」として認識されるウイルス、細
菌、又はその他の細胞の表面に結合して、PMN及び大食
細胞による食作用を促進する。そのうえ、抗体は補体系
を活性化して、特異的抗原に対する免疫応答を更に開始
させる。
【0007】リンパ球は、血液中に見出される小さな細
胞であって、血液から循環し、組織を通り、リンパ系を
経由して血液に戻る。リンパ球には、B細胞とT細胞と
いう二つの主要な下位集団がある。B細胞とT細胞はい
ずれも同じリンパ幹細胞に由来しており、B細胞は骨髄
において分化し、T細胞は胸腺において分化する。リン
パ球はある制限的な受容体を所有し、これらは各細胞が
特異的抗原に応答することを可能とする。これは、適応
免疫応答の特異性の基盤を提供している。更に、リンパ
球は比較的長い寿命をもち、適当な信号を受けると、ク
ローナル(分枝系)に増殖する能力をもっている。この
性状は適応免疫応答の記憶面の基盤を提供している。
【0008】B細胞は適応免疫の体液面を担当するリン
パ球である。特異的外来抗原の認識に応じて、B細胞は
その特異的抗原に結合する特異的抗体を分泌しよう。抗
体は毒素の場合には抗原を中和し、その他の抗原の場合
は食作用を促進する。抗体は、補足系の活性化にも関与
しており、侵入抗原に対する免疫応答を更に拡大する。
【0009】T細胞は、適応免疫の細胞媒介面を担当す
るリンパ球である。3つの主要な型のT細胞、即ち、細
胞毒性T細胞、ヘルパーT細胞、及びサプレッサーT細
胞がある。細胞毒性T細胞は特異的ウイルス抗原に感染
した細胞を検出し、破壊する。ヘルパーT細胞は種々の
調節機能をもっている。ヘルパーT細胞は、特異的抗原
を確認のうえ、適当なB細胞による抗原への抗体の応答
を促進又は強化でき、また大食細胞による抗原の食作用
を促進又は強化できる。サプレッサーT細胞は、特定抗
原に向けられる免疫応答を抑制する効果をもっている。
【0010】細胞媒介される免疫応答は、骨髄細胞とリ
ンパ球細胞によって分泌される種々の調節メッセンジャ
ー化合物類を通して、T細胞によって制御、監視され
る。これらの調節メッセンジャー化合物類の分泌を通し
て、T細胞はB細胞、大食細胞、PMN及びその他のT細
胞のような他の免疫細胞の増殖と活性化を調節できる。
例えば、外来抗原と結合すると、大食細胞その他の抗原
提示細胞はインターロイキン-1(IL-1)を分泌し、これ
がヘルパーT細胞を活性化する。次に、T細胞はインタ
ーロイキン-2(IL-2)とγ-インターフェロンを含めた
あるリンホカイン類を分泌し、そのどちらも細胞媒介さ
れた免疫応答において種々の調節効果をもっている。リ
ンホカイン類はT細胞(及び時によってはB細胞)でつ
くられる分子の大きな一族であり、以下のものを包含し
ている。 IL-2 − これはT細胞のクローナル増殖を促進する。 MAF 即ち大食細胞活性化因子−これは、食作用、細胞
内破壊、及び種々の細胞毒性因子の分泌を含めた多くの
大食細胞機能を高める。 NAF 即ち好中球活性化因子−これは食作用、酸素ラジ
カル製造、細菌殺傷、化学走性増強、シトキニン生産増
強を含めたPMNの多くの機能を高める。 MIF 即ち大食細胞移動因子−これは大食細胞の運動を
制限することにより、T細胞の近くに大食細胞を集め
る。 γ-インターフェロン − これは活性化されたT細胞
でつくられ、ウイルス複製の抑制、第II種組織適合性分
子の表現誘導によりこれらの細胞が抗原結合及び提示に
於て活性化されるようにすること、大食細胞の活性化、
細胞成長の抑制、幾つかの骨髄細胞系統の分化誘導を含
めた、多くの細胞に対して広範囲の効果をつくりだせ
る。
【0011】活性化された大食細胞とPMNは、細胞媒介
される適応免疫の一部として強化された免疫応答を提供
するもので、反応性酸素中間体の生産増加を特徴として
いる。反応性酸素中間体のこの生産増強、ないし呼吸器
急増は、「プライミング」として知られている。γ-イ
ンターフェロンのようなあるリンホカイン類は、大食細
胞とPMNでの反応性酸素中間体のこの呼吸器急増を誘発
する。従って、T細胞によって分泌されるγ-インター
フェロンのようなリンホカイン類は、これらの大食細胞
とPMNの活性化を提供し、強化された細胞媒介による免
疫応答をもたらす。
【0012】免疫応答は即時型又は遅延型の応答を提供
しうる。遅延型過敏症は、抗原挑戦後24-48時間以内に
免疫反応患者に起る炎症反応であり、主に細胞媒介され
る免疫応答の結果である。対照的に、アナフィラキシー
反応やアルチュス反応に見られるような即時型過敏症
は、抗原挑戦後数分から数時間以内に免疫反応患者に起
る炎症反応であり、主に体液性の免疫応答又は抗体で媒
介される免疫応答の結果である。
【0013】免疫系、特に細胞媒介される免疫系の、
「自己」抗原と「自己でない」抗原とを区別する能力
は、侵入する微生物に対する特異的防衛として、免疫系
の機能にとって重要である。「自己でない」抗原は、動
物自身の構成分とは検出できるほど異なるか外来である
ような体内の抗原又は物質であり、また「自己」抗原は
動物自身の構成分とは検出できるほど異なっていない
か、又は外来のものではない抗原である。免疫応答は、
病気を起こしうる外来物質に対する主要な防衛である
が、これは助けとなる外来物質と有害な外来物質とを区
別できず、両方とも破壊する。
【0014】同種(allogeneic:同種内で遺伝子組成が
異なる)移植や「移植片対宿主」病のようなある状況で
は、助けとなる外来組織又は臓器の拒絶反応を予防する
ために、免疫応答を抑制することが極めて有用であろ
う。同種(アロゲネイック)組織及び臓器は、同じ種の
遺伝的に異なるメンバ−からの組織及び臓器である。
「移植片対宿主」病は、例えば骨髄移植において、移植
された組織が提供者の同種(アロゲネイック)T細胞を
含有し、これらのT細胞が受領者の組織に対して免疫応
答を起こす場合に発生する。体液性及び細胞媒介性免疫
応答は、アロゲネイックな組織及び臓器の拒絶において
役割を果すが、関与している主要な機構は細胞媒介され
た免疫応答である。従って、免疫応答の抑制、特に細胞
媒介される免疫応答の抑制は、同種移植の組織及び臓器
のこのような拒絶を予防する上で有用であろう。例え
ば、シクロスポリンAは、同種移植を受ける患者の処置
において、また「移植片対宿主」病の処置において免疫
抑制剤として現在使用されている。
【0015】アレルギ−反応の場合のように、人の免疫
応答が侵入してくる微生物や外来物質よりも多くの損傷
や不快感を生じる事がある。これらの場合には、免疫応
答を抑制する事が望ましい。
【0016】時々、免疫機構は人自身の体の一部に対し
感作されて、その部分との相互作用又はその部分の破壊
さえ生じる。「自己」と「自己でないもの」とを区別す
る能力が損われ、体が自分自身を破壊し始める。これ
が、リウマチ様関節炎、インシュリン依存性糖尿病(イ
ンシュリンの分泌を担当するランゲルハンス島のβ-細
胞の自己免疫破壊を伴うもの)、ある種の溶血性貧血、
リウマチ熱、甲状腺炎、潰瘍形成性大腸炎、重症筋無力
症(myesthenia gravis)、糸球体腎炎、アレルギ−性脳
脊髄炎、時々ビ−ルス性肝炎に続く進行性の神経及び肝
臓の破壊、多発性硬化症及び全身的な紅斑性狼瘡のよう
な自己免疫病を起こすことがある。自己免疫のある形態
は、リンパ球に通常は暴露されない区域、例えば神経組
織又は眼の水晶体への外傷の結果生じる。これらの区域
の組織がリンパ球にさらされるとそれらの表面蛋白質は
抗原として作用し、抗体の生産及び細胞性免疫応答を誘
発し、これがこれらの組織を破壊し始める。他の自己免
疫病は人が人自身の組織と抗原性の類似した、即ち交差
反応をするような抗原に暴露された後に生じる。リウマ
チ熱はこの種の病気の例であり、ここではリウマチ熱を
起こす連鎖球菌の抗原が、人の心臓の一部と交差反応性
である。抗体は細菌抗原と心筋抗原との間の区別がつか
ず、これらの抗原のいずれかを有する細胞は破壊され得
る。これらの自己免疫病における免疫系の抑制は、病気
の影響を最小限にするのに有用であろう。これらの免疫
病のあるもの、例えばインシュリン依存性糖尿病、多発
性硬化症、及びリウマチ様関節炎は細胞媒介性の自己免
疫応答の結果として特徴づけられ、T細胞の作用のため
と考えられる[シンハ(Sinha)ら、Science 248巻1380
頁(1990年)を参照]。他のもの、例えば重症筋無力症
(myasthenia gravis)及び全身的な紅斑性狼瘡は液素性
自己免疫応答の結果であるとされている[同書]。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このように、免疫応答
の抑制は、自己免疫病にかかった患者の処置に有用であ
ろう。更に詳しくは、細胞媒介される免疫応答の抑制は
インシュリン依存性糖尿病、多発性硬化症、及びリウマ
チ様関節炎のようなT細胞の作用によって起こる自己免
疫病にかかった患者の処置に有用であろう。液素性自己
免疫応答の抑制は、重症筋無力症(myesthenia gravis)
及び全身的な紅斑性狼瘡のようなT細胞依存性の自己免
疫病にかかった患者の処置に有用であろう。
【0018】
【課題を解決する手段】本発明は、式(1)
【化10】 [式中シクロペンタニル環の3-位置における置換基は二
環式置換基に対してトランス立体配置であり、Y3
5、Y7、Y8、及びY9は各々独立に窒素又はCH基であ
り、Rは水素、C1〜C7アルキルアシル又はアリ−ルア
シルであり、QはNH2、ハロゲン又は水素であり、また
Zは水素、ハロゲン、又はNH2である]の新規化合物、
又は製薬上受け入れられるその塩を提供する。
【0019】本発明はまた、免疫抑制を行なう方法、よ
り詳しくは式(1)化合物の免疫抑制有効量を、免疫抑制
を必要とする患者に投与することからなる、患者の適応
免疫抑制を行なう方法を提供している。
【0020】更に、本発明は一つ以上の製薬上受け入れ
られる担体又は付形剤と混合、又は他の方法で組み合わ
せた式(1)化合物の免疫抑制有効量を含めてなる製剤組
成物を提供している。
【0021】本明細書で使用される用語の「ハロゲン」
は、1価のヨウ素、臭素、塩素、又はフッ素基をさし、
用語「窒素」は3価の窒素基をさし、また用語「CH基」
はメチリデン基をさす。本明細書でC1−C7アルキルア
シルという用語は、C1−C7アルキル置換基と組合され
たアシル置換基である。アシルという用語は、カルボキ
シ基からヒドロキシドを除去することによってつくられ
たカルボン酸のラジカル[−C(O)−]をさす。C1
7アルキルは直鎖又は分枝鎖立体配置の1から7個の
炭素原子を有するアルカンに由来する炭化水素基をさ
す。C1−C7アルキル基をアシル基と組合せると、C1
−C7アルキルアシルの用語を生じる。C1−C7アルキ
ルアシルの用語の範囲内に含まれるものは、メチルアシ
ルCH3−C(O)−、エチルアシルCH3CH2−C(O)
−、n−プロピルアシルCH3CH2CH2−C(O)−、
イソプロピルアシル(CH3)2CH−C(O)−、n−ブ
チルアシルCH3(CH2)−C(O)−、第二級ブチルアシ
ルCH3CH2CH(CH3)−C(O)−、CH3(C
2)5−C(O)−、n−オクチルアシルCH3(CH2)9
C(O)−などである。
【0022】アリルアシルという用語はアシル置換基と
アリ−ル置換基からなる基をさしている。アシルという
用語はカルボキシ基からヒドロキシドイオンの除去によ
って生じるカルボン酸のラジカル[C(O)−]をさして
いる。アリ−ルという用語は、ベンゼン又は置換ベンゼ
ン核のリング部分から水素を概念的に除去した後に残っ
ている基をさしている。ベンゼン核は3個までの置換基
であって、Cl、Br、F、I、C1−C4アルキル、N
2、又はOHからなる群から選ばれる置換基で任意付
加的に置換されることができる。この用語の範囲内に含
まれるものは、ベンゾイル、C65−C(O)−、p−ク
ロロベンゾイルC64Cl−C(O)−、4−フルオロベ
ンゾイルC64F−C(O)−、o−トルイルCH36
4−C(O)−、ニコチノイルC54N−C(O)−などで
ある。
【0023】本明細書で使用されるC1−C4アルキルと
いう用語は、1から4個の炭素原子の飽和直鎖又は分枝
鎖炭化水素基をさし、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、第三ブチル等が含まれる。
【0024】本明細書で使用される用語の「製薬上受け
入れられる塩類」は、化合物の毒性が非塩に比べて増加
しない場合の式(1)化合物類の酸付加塩類のことであ
る。式(1)化合物類を対応する酸類で処理することによ
ってつくられる製薬上受け入れられる塩類の例は、臭化
水素酸、塩酸、硫酸、燐酸、硝酸、蟻酸、酢酸、プロピ
オン酸、コハク酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒
石酸、クエン酸、アスコルビン酸、α-ケトグルタール
酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、マレイン酸、ヒド
ロキシマレイン酸、ピルビン酸、フェニル酢酸、安息香
酸、パラ-アミノ安息香酸、アントラニル酸、パラ-ヒド
ロキシ安息香酸、サリチル酸、パラ-アミノサリチル
酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ヒドロキシ
エタンスルホン酸、エチレンスルホン酸、ハロベンゼン
スルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタリンスルホン
酸、及びスルファミン酸との塩類である。式(1)化合物
類の製薬上受け入れられる塩として、塩酸塩が好まし
い。
【0025】式(1)化合物類のシクロペンタニル環上の
置換基が、二環式の置換基に対してトランス立体配置を
もつことは理解されよう。更に、これらの式(1)化合物
類が種々の立体異性体構造で存在しうることは理解され
よう。式(1)化合物類は、個々の立体異性体とそのラセ
ミ混合物の両方を包含している。
【0026】Y9が窒素の場合の式(1)化合物類を製造す
る一般的な合成手順は、反応経路Aに記述されている。反応経路A
【化11】 L=脱離基 R'=C1−C8アルキルアシル又はアリ−ルアシル
【0027】シス−3−アセトキシシクロペンタン−1
−オ−ルの1−ヒドロキシは、反応経路A、段階aにお
ける適当な脱離基(L)で誘導化される。特定の脱離基
はこの分野で良く知られ、認められている多くのものの
一つであり得る。適当な脱離基の代表的な例は、ブロシ
ル、トシル、メシレ−トである。段階aに対する好まし
い脱離基はメシレ−トである。
【0028】段階bにおいて、段階aで形成されたシク
ロペンタン誘導体の脱離基は、所望のヌクレオシド塩基
で置き換えられ、トランス炭素環状ヌクレオシド類似体
を形成する。段階bに対する好ましい塩基はアデニンで
ある。3−アセトキシ類似体が望まれるときは、段階b
の生成物は単離されるか、この分野で良く知られ、認め
られた手順を使用して適当な塩に転換されうる。
【0029】段階cにおいて、アセトキシ基は炭酸カリ
ウムなどの塩基で加水分解することができ、この分野で
良く知られ、認められている手順に従ってアルコ−ルに
されることが出来る。3−ヒドロキシ類似体が好ましい
時は、この反応の生成物は単離又はこの分野で良く知ら
れ、認められている手順を用いて適当な塩に転換するこ
とができる。
【0030】段階dにおいて、3−ヒドロキシ基はこの
分野で良く知られ、認められている技術によって他のア
ルキルアシル又はアリ−ルアシル(R')類似体に転換
することができる。例えば、ベンゾイル類似体が望まれ
る時は、3−ヒドロキシ炭素環状ヌクレオシドは、塩基
の存在下で塩化ベンゾイルと反応させ、3−ベンゾイル
類似体を形成することができる。
【0031】
【実施例】次の実施例は、反応経路Aで記述されたとお
りの典型的な合成を提示したものである。この実施例は
例示的なものとしてのみ理解され、いかなる形において
も本発明の範囲を限定する意図のものではない。以下の
用語は、示された意味をもっている。「g」はグラムを
さす。「mmol」はミリモルをさす。「ml」はミリリット
ルをさす。「DMF」はジメチルホルムアミドをさす。
「℃」は摂氏の度をさす。「mg」はミリグラムをさす。
「N」は溶液の規定度をさす。「pH」はヒドロニウムイ
オンのlogにマイナスを付けたものをさす。
【0032】実施例1 (1R,3R)−トランス−1
(9−アデニル)シクロペンタン−3−オ−ル塩酸塩 段階a:(1S,3S)−シス−1−メタンスルホニロ
キシ−3−アセトキシシクロペンタン トリエチルアミンを20mlの塩化メチレン中の(1S,
3R)−シス−3−アセトキシシクロペンタン−1−オ
−ル(1.44g、10.0mmol)及び塩化メタンスルホ
ニル(1.29g、11.0mmol)の攪拌溶液に0℃で加
える。添加が完了した後に、氷浴を除去する。溶液を2
0分間室温で攪拌し、次に溶液を水(30ml)及び塩水
(30ml)で抽出する。硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶
液を濃縮して黄色の油2.1gの生成物を得る(94%
収率)。この生成物を次の反応で即座に更に精製するこ
となしに用いる。1H NMR (CDCl3,TMS);5.09(m, 2
H)、2.98(s, 3H)、2.4、1.9(m, 9H)。
【0033】段階b:(1R,3R)−トランス−1−
(9−アデニル)−3−アセトキシシクロペンタン DMF(50ml)中のアデニン(4.1g、30.0mmol)
の攪拌懸濁液に水素化ナトリウム(60%、1.0g、
30.0mmol)を加える。混合物を55℃で2時間加熱
する。20mlのDMF中の(1S,3R)−シス−1−メ
タンスルホニロキシ−3−アセトキシシクロペンタン
(2.0g、9.1mmol)の溶液をこの溶液に加え、2
4〜48時間、55℃で攪拌する。溶液を瀘過し、次に
DMFを蒸発させる。残留物を100mlの塩化メチレン中
に取り出す。水(2×200ml)と塩水(20ml)で抽
出する。溶液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固す
る。残留物を塩化メチレンに取りだし、次に40gのシ
リカゲルカラムにかける。生成物を9:1の塩化メチレ
ン/エタノ−ルで溶離する。生成物を含有しているフラ
クションを集め、濃縮乾固する。1.32gの生成物
(56%収率)を得る。UV(MEOH; 261.5nm);[α]
365=-29.40(c 1.7mg/ml, MeOH);1H−NMR(CDCl3
TMS)=8.35(s,1H)、7.82(s, 1H)、5.41(m,1
H)、5.09(m,1H)、2.55−1.8(m,9H)。
【0034】段階c:(1S,3R)−トランス−1−
(9−アデニル)−3−ヒドロキシシクロペンタン (1S,3R)−トランス−1−(9−アデニル)−3
−アセトキシシクロペンタン(600mg、2.26mmo
l)と炭酸カリウム(500mg、3.6mmol)を25ml
のメタノ−ル及び5mlの水の溶液に加える。混合物を室
温で20分間攪拌する。固体炭酸カリウムを瀘過で除去
し、瀘液を濃縮乾固する。残留物をエタノ−ルに取りだ
し(10%メタノ−ルで)、次に室温で30分間放置
し、生成する沈殿を瀘過で除去する。瀘液のpHをpH
3に6N HClで調節し濃縮乾固する。物質を水中に
再溶解し、凍結乾燥して白色粉末にする(540mg、9
3%収率)。UV(MeOH;261nm);[α]365=-40.0゜(c
0.6mg/ml,MeOH);1H NMR(DMSO-d6,TMS) 8.20(s,1H),8.
17(s,1H),5.11(m,1H),4.44(m,1H),2.4-2.1(m,4H),
2.0(m,1H),1.7(m,1H)。
【0035】一般に式(1)の化合物の対応する(1
S,3S)エナンチオマ−を合成することが望まれる場
合には、適当な出発物質を使用して上に記載したのと類
似の手順に従って行なうことができる。次の実施例は反
応経路Aに記載された典型的な合成を表わしている。こ
の実施例は説明のみのものであって、いかなることがあ
っても本発明の範囲を制限する意図のものではないこと
が理解される。
【0036】実施例2 (1S,3S)−トランス−1
(9−アデニル)シクロペンタン−3−オ−ル塩酸塩 段階a:(1R,3S)−シス−1−メタンスルホニロ
キシ−3−アセトキシシクロペンタン 0℃で20mlの塩化メチレン中の(1R,3S)−シス
−3−アセトキシシクロペンタン−1−オ−ル(1.4
4g、10.0mmol)及び塩化メタンスルホニル(1.
29g、11.0mmol)の攪拌溶液にトリエチルアミン
を滴下する(1.21mg、12.0mmol)。添加が完了
した後に氷浴を除去する。溶液を20分間室温で攪拌
し、次に溶液を水(30ml)及び塩水(30ml)で抽出
する。硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶液を濃縮して黄色
の油2.1gの生成物を得る(94%収率)。この生成
物を更に精製することなしに次の反応で即座に使用す
る。1HNMR(CDCl3,TMS);5.09(m,2H),2.98(s,3H),2.
4,1.9(m,9H)。
【0037】段階b:(1S,3S)−トランス−1−
(9−アデニル)−3−アセトキシシクロペンタン DMF(50ml)中のアデニン(4.1g、30.0mmo
l)の攪拌懸濁液に水素化ナトリウム(60%、1.0
g、30.0mmol)を加える。混合物を55℃で2時間
加熱する。20mlのDMF中の(1R,3S)−シス−1
−メタンスルホニロキシ−3−アセトキシシクロペンタ
ン(2.0mg、9.1mmol)の溶液をこの溶液に加え、
24〜48時間55℃で攪拌する。溶液を瀘過し次にDM
Fを蒸発させる。残留物を100mlの塩化メチレン中に
取り出す。水(2x200ml)と塩水(20ml)で抽出
する。溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾固する。
残留物を塩化メチレン中に取り出し、次に40gのシリ
カゲルカラムにかける。生成物を9:1の塩化メチレン
/エタノ−ルで溶離する。生成物を含有しているフラク
ションを集め、濃縮乾固する。1.2gの生成物(46
%収率)が得られる。UV(MeOH;261.5nm);[α]365
=+29.4(c 1.7mg./ml,MeOH);1H-NMR(CDCl3,TMS)=8.34
(s,1H),7.82(s,1H),5.41(m,1H),5.09(p,1H),2.5-1.
8(m,9H)。
【0038】段階c:(1S,3S)−トランス−1−
(9−アデニル)−3−ヒドロキシシクロペンタン 25mlのメタノ−ルと5mlの水の溶液に(1S,3S)
−トランス−1−(9−アデニル)−3−アセトキシシ
クロペンタン(1.2g、4.6mmol)及び炭酸カリウ
ム(1.0g、7.2mmol)を加える。混合物を室温で
20分間攪拌する。固体炭酸カリウムを瀘過で除去し、
瀘液を濃縮乾固する。残留物をエタノ−ルに取り出し
(10%メタノ−ル)、次に室温で30分間放置し、そ
して精製する沈殿を瀘過で集め、濃縮乾固する。塩化メ
チレン中に残留物を取り出し、次に75gのシリカゲル
カラムにかける。生成物を9:1塩化メチレン/エタノ
−ルで溶離する。生成物を含有するフラクションを集
め、濃縮乾固する。H2Oを加えてpHを6N HClで
3に調節し、濃縮乾固する。物質を水中に再溶解し、凍
結乾燥して白色粉末にする(900mg、76%収率)。
UV(MeOH;261nm);[α]365=+40.0゜(c 0.6mg/ml,MeO
H);1H NMR(DMSO-d6,TMS)8.20(s,1H),8.17(s,1H),5.1
1(p,1H),4.44(m,1H),2.4-2.1(m,4H),2.0(m,1H),1.7
(m,1H)。
【0039】実施例3 (1R,3R)−トランス−1
−[9−(2,6−ジアミノ)プリン]シクロペンタン
−3−オ−ル 段階b:(1R,3R)−トランス−1−[9−(2,
6−ジアミノ)プリン]−3−アセトキシシクロペンタ
150mlのDMF中の2,6−ジアミノプリンサルフェ−
ト(15.96g、60.0mmol)の攪拌懸濁液に水素
化ナトリウム(60%、5.79g、180.0mmol)
を加え、混合物を次に55℃で2時間加熱する。50ml
のDMF中の(1S,3R)−シス−1−メタンスルホニ
ロキシ−3−アセトキシ−シクロペンタン(4.44
g、20.0mmol)の溶液を溶液に加え、48時間60
℃で攪拌する。次にDMFを除去し、残留物を100mlの
塩化メチレン中に取り出し、水及び塩水で抽出する。溶
液を硫酸ナトリウムで乾燥し、次に濃縮乾固し、そして
残留物を塩化メチレンに取り出し、シリカゲルカラムに
かけて生成物を9:1の塩化メチレン/エタノ−ルで溶
離する。生成物を含有するフラクションを集め、濃縮乾
固し2.3gの生成物を得る(42%収率)。[α]
589=+9.1゜(c 0.002,MeOH);1H-NMR(CDCl3,TMS) 7.88
(s,1H),7.74(s,2H,exD2O),5.85(s,2H,exD2O),5.31
(m,1H),4.89(p,1H),2.5-1.8(m,9H)。
【0040】段階c: (1R,3R)−トランス−1
−[9−(2,6−ジアミノ)プリン]シクロペンタン
−3−オ−ル (1R,3R)−トランス−1−[9−(2,6−ジア
ミノ)プリン]−3−アセトキシシクロペンタン(1.
8g、6.5mmol)及び炭酸カリウム(2.6g、1.
9mmol)を250mlのメタノ−ルと5mlの水に加え、固
体炭酸カリウムを瀘過で除去し、瀘液を濃縮乾固した。
この固体を塩化メチレン/メタノ−ル(4:1)を用い
てシリカゲル上で精製して、1.3gの生成物を得た
(86%収率)。UV(EtOH;257nm及び283nm);[α]
365=-16.7゜(c 0.002,MeOH);1H-NMR(DMSO-d6,TMS) 7.7
9(s,1H),6.56(s,2H,exD2O),5.76(s,2H,exD2O),4.86
(p,1H),4.7(br.s,1H,exD2O),4.34(m,1H),2.3-1.8(m,
5H),1.56(m,1H)。
【0041】次の化合物は容易に入手可能な出発物質を
用いて実施例1について上に記載したもとの類似の手順
によってつくることができる。立体配置は、(1R,3
R)又は(1S,3S)又はこれらの立体配置のラセミ
混合物である。 トランス−1−[9−(3−デアザアデニル)]−3−
ヒドロキシシクロペンタン塩酸塩 トランス−1−[9−(7−デアザアデニル)]−3−
ヒドロキシシクロペンタン塩酸塩 トランス−1−[9−プリニル]−3−ヒドロキシシク
ロペンタン塩酸塩 トランス−1−[9−(8−アザアデニル)]−3−ヒ
ドロキシシクロペンタン塩酸塩 トランス−1−[9−(2−アミノプリニル)]−3−
ヒドロキシシクロペンタン塩酸塩 トランス−1−[9−(2−アミノ−6−クロロプリニ
ル)]−3−ヒドロキシシクロペンタン塩酸塩 トランス−1−[9−(6−クロロプリニル)]−3−
ヒドロキシシクロペンタン塩酸塩
【0042】(1S,3R)−シス−3−アセトキシシ
クロペンタン−1−オ−ル、アデニン、7−デアザアデ
ニン、プリン、8−アザアデニン、2−アミノプリン、
2,6−ジアミノプリン及び2−アミノ−6−クロロプ
リンを含めた上に記載した合成経路に対する出発物質は
容易に入手できるか、又はこの分野でよく知られ認めら
れている慣用の手順及び技術に従ってつくることができ
る。最終生成物の立体化学は適当な立体配置を有する出
発物質の選択によって制御される。
【0043】Y8とY9がそれぞれCH基である式(1)の
化合物を製造する一般合成手順を反応経路Bに示す。反応経路B
【化12】 B =封鎖基 R’=C1〜C8アルキルアシル又はアリ−ルアシル
【0044】段階aにおいて、シクロペンタン誘導体
(7)はメチル メチルスルフィニルメチルスルフィド
のナトリウム陰イオンと反応させ、対応する1,3−置
換誘導体(8)を生じる。
【0045】段階bにおいて、(8)のナトリウム陰イ
オンは適当なピリミジン又はピリジン誘導体例えば5−
アミノ−4,6−ジクロロピリミジンと反応させられ、
続いて加水分解させられて対応するケトン誘導体(9)
を得る。
【0046】段階cで、ケトン誘導体(9)は(9)を
適当なウィティッジ試薬例えばφ3P=CH2OCH
3[メトキシメチルトリフェニルホスフィリジンクロラ
イド]とn−ブチルリチウムの存在下で反応させること
によって、対応するエノ−ルエ−テル(10)に転換さ
れる。
【0047】段階dで、エノレ−ト(10)は酸、例え
ばHClの存在下で環化され、3−ヒドロキシ封鎖基は
この分野でよく知られ認められている標準の技術に従っ
て除去されて6−置換炭素環式ヌクレオシド類似体(1
1)を与える。
【0048】段階eで、6−置換炭素環式ヌクレオシド
類似体(11)は変更をうけて反応経路A、段階eに記
載されるようにアルキルアシル化又はアリ−ルアシル化
誘導体を形成し、9−置換ヌクレオシド誘導体(1b)
を生じる。9−置換炭素環式ヌクレオシド類似体(1
1)が6位に塩素を有するときは、6−クロロ誘導体は
この分野でよく知られ認められている標準の技術に従っ
て6−アミノ又は6−ヒドロキシ誘導体に変換できる。
【0049】次の実施例は反応経路Bに記載された典型
的な合成を表わしている。この実施例は説明のみの目的
であり、いかなることがあっても発明の範囲を限定する
意図ではない。
【0050】実施例4 (1R,3R)−トランス−1
−[9−(9−デアザアデニル)]3−ヒドロキシシク
ロペンタン塩酸塩 段階a:(1R,3R)−トランス−3−t−ブチルジ
メチルシリロキシ−1−[メチル(1−メチルスルフィ
ニル−1−メチルスルフィド)]シクロペンタン THF中のメチルスルフィニルメチルスルフィド(1.2
当量)の攪拌溶液に0℃でn−ブチルリチウム(1.2
当量)を加え、15分間攪拌する。15分間の期間にわ
たってTHF中の(1S,3R)−シス−1−メタンスル
ホニロキシ−3−t−ブチルジメチルシリロキシシクロ
ペンタン(1当量)の溶液を滴下し、数時間0℃〜25
℃で攪拌する。反応物を水で希釈し酢酸エチル又は塩化
メチレンで抽出する。有機層を水、塩水で洗浄し硫酸ナ
トリウム上で乾燥する。溶液を濃縮乾固し、表題化合物
を粗生成物として生じる。
【0051】段階b:(1R,3R)−トランス−3−
t−ブチルジメチルシリロキシ−1−[カルボニル(4
−[5−アミノ−6−クロロピリミジン])]シクロペ
ンタン THF中の(1R,3R)−トランス−3−t−ブチルジ
メチルシリロキシ−1−[メチル(1−メチルスルフィ
ニル−1−メチルスルフィド)]シクロペンタン(1当
量)の攪拌溶液に0℃でn−ブチルリチウムを加え、攪
拌を15分間続ける。15分間にわたってTHF中の5−
アミノ−4,6−ジクロロピリミジン(1.1当量)を
滴下し、反応混合物を室温で24時間攪拌する。反応物
を水で希釈し、酢酸エチル又は塩化メチレンで抽出す
る。有機層を水、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾
燥する。溶液を濃縮乾固し、表題化合物を粗生成物とし
て生じる。表題化合物を酢酸エチル/ヘキサンで溶離す
るシリカゲルカラムを使用して精製する。
【0052】段階c:(1R,3R)−トランス−3−
t−ブチルジメチルシリロキシ−1−[エチレン−1−
(4−[5−アミノ−6−クロロピリミジン])−2−
メトキシ]シクロペンタン THF中のメトキシメチルトリフェニルホスフィリジンク
ロライド(1.2当量)の攪拌懸濁液に0℃でn−ブチ
ルリチウム(1.2当量)を加え、続いて1時間攪拌す
る。15分間にわたってTHF中の(1R,3R)−トラ
ンス−3−t−ブチルジメチルシリロキシ−1−[カル
ボニル(4−[5−アミノ−6−クロロピリミジ
ン])]シクロペンタン(1当量)を加え、0℃で一夜
攪拌する。反応混合物を濃縮乾固し、残留物をジエチル
エ−テル中に溶解する。0℃で1時間冷却し、沈殿を瀘
過で除去する(塩化リチウム及びトリフェニルホスフィ
ンオキシド)。瀘液を濃縮して表題化合物を生じる。シ
リカゲルカラムを使用し、酢酸エチル/ヘキサンで溶離
して表題化合物を精製する。
【0053】段階d:(1R,3R)−トランス−1−
[9−(9−デアザアデニル)]−3−ヒドロキシ−シ
クロロペンタン塩酸塩 水性メタノ−ル及び十分な量の6N HCl中に(1R,
3R)−トランス−3−t−ブチルジメチルシリロキシ
−1−[エチレン−1−(4−[5−アミノ−6−クロ
ロピリミジン])−2−メトキシ]シクロペンタンを溶
解し、室温で4時間攪拌する。生成物を水酸化アンモニ
ウムで中和し、そして反応混合物を濃縮乾固し(1R,
3R)−トランス−3−t−ブチルジメチルシリロキシ
−1−[9−(6−クロロ−9−デアザプリニル)]シ
クロペンタンを生じる。シリカゲルカラムを使用し、塩
化メチレン/エタノ−ルで溶離して生成物を精製する。
メタノ−ルと無水アンモニアの密封容器中に(1R,3
R)−トランス−3−t−ブチルジメチルシリロキシ−
1−[9−(6−クロロ−9−デアザプリニル)]シク
ロペンタンを包み、必要に応じて24時間熱を加える。
溶媒を除去し、生成物をダウエックス50W(登録商
標)カラムに適用し、希水酸化アンモニウムで溶離す
る。溶出液を濃縮乾固し、水中に取り出し、6N HCl
で酸性にし、4時間攪拌する。溶液を濃縮乾固し、表題
化合物を生じる。
【0054】Y9がCH基でY8が窒素である式(1)の化
合物を製造する一般合成手順を反応経路Cに述べる。反応経路C
【化13】
【0055】段階aで、反応経路Bに記載した通りつく
られたケトン誘導体(9)は対応するオキシム誘導体に
変換され、次にオキシムをジエチルアゾジカルボキシレ
−ト(DEAD)とトリフェニルフォスフィンとを反応させる
ことによって対応する8−アザ−9−デアザ−6−置換
ヌクレオシド誘導体へ環化される。更に、3−ヒドロキ
シ封鎖基(9)はこの分野でよく知られ認められた標準
技術に従って除去される。
【0056】段階bで、8−アザ−9−デアザ−6−置
換ヌクレオシド誘導体は、反応経路A、段階eに記載さ
れるように、対応する8−アザ−9−デアザ−6−置換
ヌクレオシドアルキルアシル又はアリ−ルアシル誘導体
に変換できる。8−アザ−9−デアザ−6−置換炭素環
式ヌクレオシド誘導体(1c)が6位に塩素を有してい
る場合には、6−クロロ誘導体はこの分野でよく知られ
認められた標準技術に従って6−アミノ又は6−ヒドロ
キシ誘導体に変換できる。
【0057】実施例5 (1R,3R)−トランス−1
−[9−(8−アザ−9−デアザアデニル)]3−ヒド
ロキシシクロペンタン塩酸塩 段階a:(1R,3R)−トランス−1−[9−(8−
アザ−9−デアザアデニル)]−3−ヒドロキシシクロ
ペンタン塩酸塩 乾燥メタノ−ル中の(1R,3R)−トランス−3−t
−ブチルジメチルシリロキシ−1−[カルボニル(4−
[5−アミノ−6−クロロピリミジン])]−シクロペ
ンタン(1当量)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(1.
2当量)の溶液に水酸化ナトリウムの溶液を加える
(1.2当量)。2時間後水を加え、集めてそのように
形成した固体を乾燥する(オキシム中間体)。オキシム
中間体(1当量)を塩化メチレン中に溶解し、続いてDE
AD(1.2当量)及びトリフェニルホスフィン(1.1
当量)を溶解する。混合物を2時間反応させ、(1R,
3R)−シス−3−t−ブチルジメチルシリロキシ−1
−(9−[8−アザ−6−クロロ−9−デアザプリニ
ル])シクロペンタンを生じる。反応混合物を水で抽出
し、そして塩水で抽出する。有機層を硫酸ナトリウム上
で乾燥し、濃縮乾固し、ジエチルエ−テルを加えてトリ
フェニルホスフィンオキシドを沈殿除去する。沈殿物を
瀘過で除き、生成物を酢酸エチル/ヘキサンで溶離する
シリカゲルカラム上で精製する。
【0058】メタノ−ルと無水アンモニアの密封容器中
に(1R,3R)−トランス−3−t−ブチルジメチル
シリロキシ−1−(9−[8−アザ−6−クロロ−9−
デアザプリニル])−シクロペンタンを24時間閉じ込
め、必要に応じて熱を加える。溶媒を除去し、生成物を
ダウエックス50W(登録商標)カラムにかけ、希水酸
化アンモニウムで溶離する。溶出液を濃縮乾固し、水中
に取り出し、6N HClで酸性にし4時間攪拌する。溶
液を濃縮乾固し、表題化合物を生じる。
【0059】一般に式(1)の化合物の対応する(1
S,3S)エナンチオマ−を合成することが望まれる場
合には、上に記載したのと類似の手順を適当な出発物質
を使用して用いることができる。
【0060】本発明は、必要な患者の、免疫抑制を行な
う方法、もっと特定的には、適応(獲得)免疫を抑制す
る方法を更に提供しており、この方法は式(1)化合物の
免疫抑制有効量を上記の患者に投与することを含めてな
る。
【0061】本明細書で使用する患者という用語は、自
己免疫病や「移植片対宿主」病のような病気にかかって
いるか、又は移植された同種(アロゲネイック)組織や
臓器の拒絶の危険がある哺乳類等の温血動物をさす。ヒ
ト、ハツカネズミ、及びラットが「患者」という用語の
範囲内に含まれることが理解される。
【0062】式(1)化合物を患者に投与すると、患者の
中に免疫抑制効果が生じる。もっと特定的には、式(1)
化合物を患者に投与すると、患者の中に適応(獲得)免
疫の抑制が起こる。換言すると、式(1)化合物で患者を
処置することにより、患者の適応免疫応答が処置をしな
い場合に存在する免疫応答より抑制される。
【0063】式(1)化合物のような免疫抑制剤による処
置を患者が必要とするのは、患者が自己免疫病や「移植
片対宿主」病にかかっている場合や、移植された同種組
織又は臓器の拒絶を予防するためである。「自己免疫
病」という用語は、患者の免疫応答が患者自身の構成分
に向けられて、望ましくない、しばしば衰弱した状態を
もたらすような病状や状態のことである。
【0064】リウマチ様関節炎、インシュリン依存性糖
尿病、ある種の溶血性貧血、リウマチ熱、甲状腺炎、敗
血症性ショック症侯群、潰瘍形成性大腸炎、重症筋無力
症、糸球体腎炎、アレルギ−性脳脊髄炎、時々ビ−ルス
性肝炎に至ることもある進行性の神経及び肝臓の破壊、
多発性硬化症及び全身的な紅斑性狼瘡のような自己免疫
病にかかった患者は、式(1)化合物のような免疫抑制剤
での処置を必要としている。リウマチ様関節炎、インシ
ュリン依存性糖尿病、及び多発性硬化症は細胞媒介性の
自己免疫応答の結果として特徴づけられ、T細胞の作用
のためと考えられる。重症筋無力症と全身的な紅斑性狼
瘡は体液性の自己免疫応答の結果として特徴付けられ
る。そのため、これらの病気にかかった患者を式(1)化
合物の投与で処置するのは、患者の症状が更に悪化する
のを防ぐ上で特に有効であろう。リウマチ様関節炎、イ
ンシュリン依存性糖尿病、多発性硬化症、重症筋無力症
又は全身的な紅斑性狼瘡のような自己免疫病の初期段階
にある患者の処置は、病状をより重症に悪化させるのを
防ぐ上で特に有効であろう。例えば、インシュリン依存
性糖尿病(IDDM)は、インシュリンを分泌するランゲル
ハンス島のβ細胞に対して向けられた自己免疫応答の結
果の自己免疫病と考えられる。ランゲルハンス島のβ細
胞の完全な破壊に先立ってIDDMの初期段階にかかった患
者を処置することは、病気の進行を予防する上で特に有
用であろう。というのは、それによって、残っているイ
ンシュリン分泌性β細胞のそれ以上の破壊が予防ないし
抑制されるからである。その他の自己免疫病の初期段階
にかかった患者の処置も、より重大な段階への病状の自
然な進行を予防ないし抑制するために特に有用であろう
ことは理解される。
【0065】アロゲネイックな腎臓、肝臓、心臓、皮
膚、骨髄のような同種組織又は臓器移植を受けた、又は
受けようとしている患者も、式(1)化合物のような免疫
抑制剤での予防処置の必要な患者である。免疫抑制剤
は、提供者のアロゲネイックな組織又は臓器を拒絶する
ことから受領者の適用免疫応答を予防するであろう。同
様に、「移植片対宿主」病にかかった患者は、式(1)化
合物のような免疫抑制剤での処置の必要な患者である。
免疫抑制剤は、受領者のアロゲネイックな組織又は臓器
を拒絶することからの、移植した組織又は臓器の適応
(獲得)免疫応答を予防するであろう。
【0066】標準の臨床及び実験室試験及び手順に基づ
き、当業者としての担当診断医は式(1)化合物の様な免
疫抑制剤で処置される必要がある患者を容易に決定でき
る。
【0067】式(1)化合物の免疫抑制有効量は、患者へ
の1回投与又は複数回投与で、免疫抑制効果、又はより
特定的には適応性免疫応答の抑制効果を提供するのに有
効な量である。免疫抑制効果とは、適応性免疫応答のそ
れ以上の発現を鈍化、中断、抑制又は予防することであ
る。
【0068】式(1)化合物の免疫抑制有効量は、当業者
としての担当診断医が、既知の技術を使用して、また類
似の状況下で得られた結果を観測することによって容易
に決定できる。有効量又は投与量を決定するに当り、限
定されるものではないが、哺乳類の種、体格、年齢、一
般的な健康状態、関与する特定の病気、病気の程度又は
関与又はひどさ、個々の患者の応答、投与される特定の
化合物、投与方法、投与される製剤の生物学的利用率特
性、選ばれる最適処方計画、同時的薬物使用、及びその
他関連の状況を含めた幾つかの要因が担当診断医によっ
て考慮される。
【0069】式(1)化合物の免疫抑制有効量は、1日当
り体重kg当たり約0.1mg(mg/kg/日)〜約500 mg/Kg/日
の範囲にあると予想される。好ましい量は、約1〜約50m
g/Kg/日の範囲にあると予想される。
【0070】患者を処置するのに式(1)化合物は、経口
及び非経口経路を含めた有効量で化合物を生物学的に利
用できる任意の形式又は方法で投与できる。例えば、式
(1)化合物を経口、皮下、筋肉内、静脈内、経皮的、鼻
内、直腸に投与できる。経口投与が一般に好ましい。処
方剤を調製する当業者は、選ばれた化合物の特定の性
状、処置されるべき病状、及びその他関連の状況に依存
して、適切な投与形式及び方法を容易に選択できる。
【0071】化合物は単独で、又は製薬上受入れられる
担体又は付形剤と組み合わせた製剤組成物の形で投与で
き、担体や付形剤の割合と性質は選ばれる化合物の溶解
度及び化学的性状、選ばれる投与経路、及び標準の製薬
方法によって決定される。本発明の化合物はそれ自体有
効であるが、安定性、結晶化の便宜、溶解度の増加等の
目的で、製薬上受入れられる酸付加塩類の形で処方並び
に投与できる。
【0072】もう一つの態様で、本発明は一つ以上の担
体と混合、又は別の方法で組み合わせた式(1)化合物
を含めてなる組成物を提供している。これらの組成物類
は、例えば検定標準として、ばら荷輸送を行なうのに好
都合な手段として、又は製剤組成物として有用である。
式(1)化合物の検定可能量は、当業者に周知の認めら
れた標準検定手順及び技術によって容易に測定可能な量
である。式(1)化合物の検定可能量は、一般に組成物
の約0.001〜約75重量%の範囲にあろう。不活性担体
は、式(1)化合物を分解したり、又はそれ以外の形で
式(1)化合物と共有的に反応したりしないような任意
の材料でありうる。適当な不活性担体の例は、水;高性
能液体クロマトグラフィ(HPLC)分析で一般的に有用な
水性緩衝液;アセトニトリル、酢酸エチル、ヘキサン等
のような有機溶媒;及び製薬上受け入れられる担体又は
付形剤である。
【0073】更に詳しくは、本発明は一つ以上の製薬上
受け入れられる担体又は付形剤と混合又は別の方法で組
み合わせた式(1)化合物の免疫抑制有効量を含めてな
る製剤組成物類を提供している。
【0074】製剤組成物は、製薬技術で周知の方法によ
って調製される。担体又は付形剤は固体、半固体又は液
体材料であって、活性成分のビヒクル又は媒体として役
立つ。適当な担体又は付形剤はこの技術で良く知られて
いる。製剤組成物は経口又は非経口用途に適合され、錠
剤、カプセル、座薬、溶液、懸濁液等の形で患者に投与
され得る。
【0075】本発明化合物類は経口的に、例えば不活性
希釈剤や、食用担体とともに投与できる。これらをゼラ
チンカプセル中に封入するか、又は錠剤に圧縮できる。
経口治療投与の目的には、化合物を付形剤と混合し、錠
剤、トロ−チ剤、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁液、
シロップ、ウエハ−、チュ−インガム等の形で使用でき
る。これらの製剤は少なくとも4%の本発明化合物、即
ち活性成分を含有すべきであるが、特定の形式に応じて
変わり、単位形式の重量の4〜約70%が好都合である。
組成物中に存在する化合物の量は、適当な投与適量が得
られる量である。本発明による好ましい組成物及び製剤
は、経口適量単位形式が本発明化合物を5.0〜300 mgの
間で含有するように調製される。
【0076】錠剤、丸薬、カプセル剤、トロ−チ剤等
は、一つ又はそれ以上の次の助剤を含有できる。結合
剤、例えば微結晶セルロ−ス、トラガカントガム又はゼ
ラチン;付形剤、例えば澱粉又は乳糖;崩壊剤、例えば
アルギン酸、プライモゲル、トウモロコシ澱粉等;潤滑
剤、例えばステアリン酸マグネシウム又はステロテック
ス;滑剤、例えばコロイド状二酸化珪素;及び甘味剤、
例えば蔗糖又はサッカリンが加えられる。また香料、例
えばペパ−ミント、サリチル酸メチル、又はオレンジフ
レ−バーが加えられる。適量単位形式がカプセルである
ときは、これは上の種類の物質に加えて液体担体、例え
ばポリエチレングリコ−ル又は脂肪油を含有し得る。他
の適量単位形式は、適量単位の物理的形態を変更するよ
うな他の種々の材料、例えば被覆剤を含有できる。従っ
て錠剤又は丸薬は、砂糖、シェラック又は他の腸溶被覆
剤で被覆され得る。シロップ剤は本発明化合物のほか、
甘味剤としての蔗糖及びある防腐剤、染料及び着色剤及
び香料を含有できる。これらの種々の組成物を製造する
のに使用される材料は、製薬学的に純粋なもので、使用
される量で無毒であるべきである。
【0077】局所投与を含めた非経口治療投与の目的に
は、本発明の化合物類は溶液又は懸濁液に混入できる。
これらの製剤は少なくとも0.1%の本発明化合物を含有
すべきであるが、製剤重量の0.1〜約50%の範囲に及び
うる。このような組成物中に存在する化合物の量は、適
当な投与量が得られる量である。本発明に従う好ましい
組成物及び製剤は、非経口適量単位が5.0〜100 mgの本
発明の化合物を含有するように調製される。
【0078】溶液又は懸濁液はまた、一つ又はそれ以上
の次の助剤を含有できる。無菌希釈剤、例えば注射用
水、塩水溶液、不揮発性油、ポリエチレングリコ−ル、
グリセリン、プロピレングリコ−ル又は他の合成溶媒;
抗菌剤、例えばベンジルアルコ−ル又はメチルパラベ
ン;酸化防止剤、例えばアスコルビン酸又は重亜硫酸ナ
トリウム;キレ−ト化剤、例えばエチレンジアミン四酢
酸;緩衝液、例えば酢酸塩、クエン酸塩、又は燐酸塩;
及び張度調整剤、例えば塩化ナトリウムやデキストロ−
ス。非経口製剤は、ガラス又はプラスチック製のアンプ
ル、使い捨て可能な注射器、又は複数投与量バイアル中
に封入できる。
【0079】特定のゼネリックな用途を有する構造的に
関連した化合物の任意の群がそうであるように、ある種
の群及び立体配置が式(1)の化合物の最終用途に好ま
しい。Y3が窒素の場合の式(1)化合物類が一般に好ま
しい。Y5が窒素の場合の式(1)化合物類が一般に好ま
しい。Y7が窒素の場合の式(1)の化合物類が一般に好ま
しい。Y8がCH基の場合の式(1)化合物類が一般に好
ましい。Y9が窒素の場合の式(1)化合物類が一般に好
ましい。更に、QがNH2で、Zが水素の場合の式(1)化
合物類が一般に好ましい。
【0080】以下の特定的な式(1)化合物類は特に好
ましい。 (1R,3R)−トランス−1−(9−アデニル)−3
−ヒドロキシシクロペンタン塩酸塩 (1S,3S)−トランス−1−(9−アデニル)−3
−ヒドロキシシクロペンタン塩酸塩
【0081】以下の試験は、式(1)化合物類の有用性
を例示している。これらの試験は例示的なものとしての
み理解され、いかなる形でも本発明の範囲を限定する意
図のものではない。本明細書で使用される以下の用語
は、指定の意味をもっている。「μM」はマイクロモル
濃度をさす。「単位」は蛋白質の国際的に受入れられた
尺度である。「S.D.」は標準偏差をさす。「ηmol」は
ナノモルをさす。「ηg」はナノグラムをさす。
【0082】MHCクラスII表現の調節 エドワ−ド(J. of Cell Biochemistry 5E,155(1991))の
方法を使用してM.ツベルクロシス(tuberuculosis)処理
ラットから得られるマクロファ−ジ上のメジャ−組織適
合性複合体(MHC)クラスII抗原水準(Mφ)を減少させる
式(1)の化合物の能力を測定できる。処理ラットから
得られた細胞を組織培養器に4時間の期間入れ、付着す
る細胞を精製し、次に18時間の期間薬物の増加する水
準で処理する。この培養期間の後細胞を皿からかきと
り、フロ−サイトメトリ−分析を用いて種々のモノクロ
−ナル抗体例えばOX−6すなわちMHCクラスII抗体に
対し特異的なモノクロ−ナル抗体、及びOX−42すな
わちラットマクロファ−ジに対し特異的なモノクロ−ナ
ル抗体で染色する。デ−タは(1R,3R)−トランス
−1−(9−アデニル)シクロペンタン−3−オ−ル塩
酸塩(10μM)が、ツベルクロシス(結核菌)処理ラ
ットから得られた陽性対照ラットマクロファ−ジ(59
%のOX−6/OX−42ダブルポジティブマクロファ
−ジ細胞)と比較して、ほとんど33%(39%OX−
6/OX−42ダブルポジティブマクロファ−ジ)試験
管内でラットマクロファ−ジ上でのMHCII抗体表現を減
少することを示す。
【0083】ラットT細胞ハイブリド−マに対する抗原
のプレゼンテ−ションの調節 ク−の方法(Cellular Immunology 130,(1990))及びルイ
ス(LEW/N)ラットT細胞ハイブリドマであって、蛋白質
メチル化牛血清アルブミン(mBSA)と反応性であるものを
使用して、生体内におけるMφ抗原プレゼンテ−ション
を調節する式(1)の化合物の能力を測定できる。LEW/
Nラットから得た腹腔内マクロファ−ジを組織培養器に
入れ、100μgのmBSAと薬剤で処置した。対象を同様
につくった。18時間の期間後、細胞を洗浄し更に12
時間T細胞ハイブリドマと培養した。これらの培養器の
上澄みを得て、インタ−ロイキン−2、即ち活性化T細
胞でつくられたT細胞由来のリンホカインの含量につい
て測定した。デ−タは(1R,3R)−トランス−1
(9−アデニル)シクロペンタン−3−オ−ル塩酸塩が
T細胞活性化を抑制することを示した。ラットのマクロ
ファ−ジ抗原プレゼンテ−ション及びその後のインタ−
ロイキン−2の生産は薬剤が0.1〜100μMの濃度
範囲で投与された時、次の表で説明されるように抑制さ
れた。 試験管内濃度 抑制% 0.1μM 7.6 1.0μM 30.9 10.0μM 48.7 100.0μM 55.3
【0084】エンドトキシン毒性の調節 シルバ−スタイン(J. Exp. Med.173,357(1991))の方法
を使用して、式(1)の化合物が腫瘍壊死ファクタ−
(α)の生産に依存するエンドトキシン誘発敗血症性の
ショックを抑制する能力を有するかどうかを測定するた
めに、マウスのエンドトキシン致死性モデルを使用する
ことができる。薬剤で(t)=−1時間の時刻で予備処
理されたCF1マウスに18mgのD−ガラクト−スアミ
ン及び50mgのLPSで挑戦させ、次に8〜72時間の期
間にわたって死亡について観測をした。デ−タは(1
R,3R)−トランス−1(9アデニル)シクロペンタ
ン−3−オ−ル塩酸塩(腹腔内100mg/kg)はエンド
トキシン致死性に対し保護することを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 473/16 473/32 473/40 487/04 140 7019−4C 142 7019−4C 143 7019−4C 146 7019−4C (72)発明者 カ−ル ケイス エドワ−ズ ザ サ−ド アメリカ合衆国 45069 オハイオ州 ウ エストチェスタ− オレゴン パス 6632 (72)発明者 ロナルド ユ−ジン エッサ− アメリカ合衆国 45241 オハイオ州 シ ンシナチアレンハ−スト バ−ルバ−ド イ−. 11070 (72)発明者 ダグラス レオン コ−ル アメリカ合衆国 92130 カリフォルニア 州 サンディエゴ スミス キャニオン コ−ト 4992

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 [式中シクロペンタニル環の3-位置における置換基は二
    環式置換基に対してトランス立体配置であり、 Y3、Y5、Y7、Y8、及びY9は各々独立に窒素又はCH
    基であり、 Rは水素、C1〜C7アルキル、アシル又はアリ−ルアシ
    ルであり、 QはNH2、ハロゲン又は水素であり、またZは水素、ハ
    ロゲン、又はNH2である]の化合物、又は製薬上受け入
    れられるその塩。
  2. 【請求項2】 Y3、Y5、Y7及びY9は窒素でありY8
    がCH基である、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 (1R,3R)-トランス-1-(9-アデニル)-3-ヒ
    ドロキシシクロペンタンである、請求項2に記載の化合
    物。
  4. 【請求項4】 (1S,3S)-トランス-1-(9-アデニル)-3-ヒ
    ドロキシシクロペンタンである請求項2に記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】 (1R,3R)-トランス-1-[9-(2,6-ジアミノ)
    -プリン]-シクロペンタン-3-オ−ルである請求項2に記
    載の化合物。
  6. 【請求項6】 Y3、Y5、Y7及びY9は窒素でありY8
    がCH基であり、RがC1〜C6アシルである、請求項1に
    記載の化合物。
  7. 【請求項7】 (1R,3R)-トランス-1-(9-アデニル)-3-ア
    セトキシシクロペンタンである請求項6に記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】 (1S,3S)-トランス-1-(9-アデニル)-3-ア
    セトキシシクロペンタンである請求項6に記載の化合
    物。
  9. 【請求項9】 (1R,3R)-トランス-1-[9-(2,6-ジアミノ)
    -プリン]-3-アセトキシシクロペンタンである請求項6
    に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 Rがアリ−ルアシルである請求項2に
    記載の化合物。
  11. 【請求項11】 Rが(1R,3R)-トランス-1-(9-アデニ
    ル)-3-ベンゾイルシクロペンタンである請求項10に
    記載の化合物。
  12. 【請求項12】 化合物が(1S,3S)-トランス-1-(9-アデ
    ニル)-3-ベンゾイルシクロペンタンである請求項10に
    記載の化合物。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の化合物の免疫抑制有
    効量を含んでいる免疫抑制剤。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の化合物の免疫抑制有
    効量を含んでいる適応免疫(ADAPTIVE IMMUNITY)の抑制
    剤。
  15. 【請求項15】 同種移植(allograft)拒絶反応の処置
    用の請求項14に記載の免疫抑制剤。
  16. 【請求項16】 自己免疫病の処置用の請求項14に記
    載の免疫抑制剤。
  17. 【請求項17】 インシュリン依存性の糖尿病が自己免
    疫病である請求項16に記載の免疫抑制剤。
  18. 【請求項18】 自己免疫病が多発性硬化症である請求
    項16に記載の免疫抑制剤。
  19. 【請求項19】 自己免疫病がリウマチ様関節炎である
    請求項16に記載の免疫抑制剤。
  20. 【請求項20】 自己免疫病が筋無力症である請求項1
    6に記載の免疫抑制剤。
  21. 【請求項21】 自己免疫病が全身的紅斑性狼瘡である
    請求項16に記載の免疫抑制剤。
  22. 【請求項22】 自己免疫病が敗血症性ショック症侯群
    である請求項16に記載の免疫抑制剤。
  23. 【請求項23】 不活性担体と混合又はその他の方法で
    組み合わせた請求項1に記載の化合物の検定可能な量を
    含んでいる組成物。
  24. 【請求項24】 製薬上受け入れられる担体又は賦形剤
    の1又はそれ以上と混合又はその他の方法で組み合わせ
    た請求項1に記載の化合物の免疫有効量を含んでいる製
    剤組成物。
  25. 【請求項25】 式 【化2】 [式中シクロペンタニル環の3-位置における置換基は二
    環式置換基に対しトランス立体配置であり、Y3、Y5
    7、Y8はそれぞれ独立に窒素又はCH基であり、Y9
    窒素であり、Rは水素であり、QはNH2、ハロゲン又は
    水素であり、Zは水素、ハロゲン又はNH2である]の化
    合物又はその製薬上受け入れられる塩を製造する方法に
    おいて、 式 【化3】 [式中シクロペンタニル環の3-位置における置換基は二
    環式置換基に対しトランス立体配置であり、Y3、Y5
    7、Y8、Y9、Q及びZは上に定義した通りである]
    の化合物を塩基水溶液と反応させることからなる方法。
  26. 【請求項26】 式 【化4】 [式中シクロペンタニル環の3-位置における置換基は二
    環式置換基に対しトランス立体配置であり、Y3は窒素
    又はCH基であり、Y5とY7はそれぞれ窒素であり、Y8
    とY9はそれぞれCH基であり、Rは水素であり、QはN
    H2、ハロゲン又は水素であり、Zは水素、ハロゲン又は
    NH2である]の化合物又は製薬上受け入れられるその塩
    を製造する方法であって、式 【化5】 [シクロペンタニル環の3-位置の置換基は二環式置換基
    に対しトランス立体配置であり、Y3、Y5、Y7、Y8
    Q及びZは上に定義した通りであり、Bは封鎖基であ
    る]の化合物を適当な酸と反応させることからなる方
    法。
  27. 【請求項27】 式 【化6】 [式中シクロペンタニル環の3-位置の置換基は二環式置
    換基に対しトランス立体配置であり、Y3は窒素又はCH
    基であり、Y5、Y7、Y8はそれぞれ窒素であり、Y9
    CH基であり、Rは水素であり、QはNH2、ハロゲン又は
    水素であり、Zは水素、ハロゲン又はNH2である]の化
    合物又は製薬上受け入れられるその塩を製造する方法で
    あって、式 【化7】 [式中シクロペンタニル環の3-位置の置換基は二環式置
    換基に対しトランス立体配置であり、Y3、Y5、Y7
    8、Y9、Q及びZは上に定義した通りであり、Bは封
    鎖基である]の化合物を適当な酸と反応させることから
    なる方法。
  28. 【請求項28】 式 【化8】 [シクロペンタニル環の3-位置の置換基は二環式置換基
    に対しトランス立体配置であり、Y3、Y5、Y7、Y8
    びY9はそれぞれ独立に窒素又はCH基であり、RはC1
    7アルキルアシル又はアリ−ルアシルであり、QはN
    H2、ハロゲン又は水素であり、Zは水素、ハロゲン又は
    NH2である]の化合物又は製薬上受け入れられるその塩
    を製造する方法において、 式 【化9】 [式中シクロペンタニル環上の3-位置の置換基は二環式
    置換基に対しトランス立体配置であり、Y3、Y5
    7、Y8、Y9、Q及びZは上に定義の通りである]の
    化合物を塩基の存在下で適当なC1〜C7アルキルアシル
    クロライド又はアリ−ルアシルクロライドと反応させる
    ことからなる方法。
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