JPH065675B2 - 半導体デバイス用シリコン基板の製造方法 - Google Patents

半導体デバイス用シリコン基板の製造方法

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JPH065675B2
JPH065675B2 JP58154997A JP15499783A JPH065675B2 JP H065675 B2 JPH065675 B2 JP H065675B2 JP 58154997 A JP58154997 A JP 58154997A JP 15499783 A JP15499783 A JP 15499783A JP H065675 B2 JPH065675 B2 JP H065675B2
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信之 秋山
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    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、半導体デバイスに使用する鏡面ウェーハの製
造方法に関する。通常、IC、VLSI用のシリコン基
板には鏡面ウェーハを使用する。鏡面ウェーハには、シ
リコン単結晶棒により、スライス、ラップ、面取り、エ
ッチングしたシリコン基板と、シリコン単結晶棒より、
スライス、ラップ、面取り、エッチング後、片面研磨又
は両面研磨したシリコン基板がある。
半導体デバイスの高集積化に伴ない、シリコン基板の平
坦度がより重要になってきており、両面研磨したシリコ
ン基板が使われはじめた。
又、最近は、シリコン基板にゲッタリング処理を施すこ
とが多い。ゲッタリングはデバイスプロセス中の酸化等
の熱処理により、素子形成領域に結晶欠陥が発生した
り、不純物で汚染されると素子歩留り、素子特性が劣化
するため、これを防止、低減することを目的として施さ
れる。
ゲッタリング処理の一つにバックサイドダメージ(以下
BSDという)がある。その方法にはSemicond
uctou World 1983年7月号P33〜3
7に記述されている通り、イオン注入、レーザー照射、
スパッタリング、インパクトサウンドストレッシング、
機械的損傷等の方法がある。
本発明者等は上記の種々のBSD方法をテストしたが、
いづれもゲッタリング効果についての品質面及び量産の
場合の生産コスト面の両者を満足する結果が得られなか
った。その理由の主なものは、今まではBSD加工する
ウェーハの仕上げ面についての検討がなされなかったこ
とである。本発明者等は、BSD加工する面の粗さ、あ
るいは光沢度に注目し、後述のごとく種々の面粗さを持
つ鏡面ウェーハを作成し、これらの鏡面ウェーハに種々
のBSD加工を施し、ゲッタリング効果を調べた結果、
新しい効果が得られた。すなわち、半導体シリコン棒を
ウェーハ化した後、加工工程、例えば、エッチングする
工程、研磨する工程、あるいはその中間工程に於て、B
SDを施す場合、BSD加工する面に後述の実施例で示
すごとく、#1000のAl23粉の砥粒でラップ後、
片面で40μm以上エッチングするか、又は、0.02
〜0.15μmの粒径を持つコロイダルシリカの砥粒で
両面研磨するか、又は#2500のダイヤモンド砥粒を
埋め込んだ研削板で研削後10μm以上エッチングし、
該BSD加工する面の粗さがRaで0.1μm以下、又
は光沢度で250%以上であるごとき加工をした後、不
活性ガスプラズマエッチング、液体ホーニング又は乾式
サンドブラストによりBSD加工すると、BSD面に効
率よく欠陥が発生し、非BSD面に何ら欠陥が発生せ
ず、従って従来のゲッタリング効果より格段の効果が得
られることを見出した。又、後述の実施例にも示すごと
く、BSD加工時間が短縮でき、生産性の向上ができる
等、多大な効果が得られたのである。
本発明の要旨は、半導体デバイス用シリコン基板を製造
する方法において、ラップ工程、又は、研削工程の後、
エッチングするか、又は両面研磨により加工し、仕上げ
面のRaが0.1μm以下、又は、光沢度が250%以
上に加工した後、素子形成前に、片面に不活性ガスプラ
ズマエッチング、液体ホーニング又は乾式サンドブラス
トによりBSDを付与し、非BSD面を研磨することに
ある。また、前記ラップ工程を実施する場合は、#10
00の砥粒で行ない、その後、40μm以上エッチング
し、Raで0.1μm以下、又は光沢度が250%以上
の仕上げ面に加工した後、素子形成前に、片面に不活性
ガスプラズマエッチング、液体ホーニング又は乾式サン
ドブラストによりBSDを付与し、非BSD面を研磨す
る。
さらに、前記両面研磨工程を実施する場合は、Raで
0.01μm以下、又は光沢度が330〜350%以上
の仕上げ面に加工した後、素子形成前に、片面に不活性
ガスプラズマエッチング、液体ホーニング又は乾式サン
ドブラストによりBSDを付与し、非BSD面を研磨す
る。
さらにはまた、前記研削工程を実施する場合は、#25
00の研削板で研削後、10〜20μmエッチングし、
Raで0.1μm以下、又は光沢度が250%以上の仕
上げ面に加工した後、素子形成前に、片面に不活性ガス
プラズマエッチング、液体ホーニング又は乾式サンドブ
ラストによりBSDを付与し、非BSD面を研磨する。
これを以下各実施例について図面を用いて説明する。
[実施例1] シリコン単結晶棒より、スライス工程、面取り工程、ラ
ツプ工程を得たウェーハを片面で、20μm、30μm、
40μm、及び50μmエッチングしたエッチング取り代
の異なる4種類のウェーハを作った。これらのウェーハ
はボロンドープ10〜25Ω・cm、100mmφ、(10
0)面、厚さ500μmである。
これらのウェーハの一部を抜き取り、日本電色製VG−
IDを用いて、JISZ8741に従い、入射角、受光
角60°にて光沢度を測定した。その後、表面粗さ形を
用いて、Raを測定した。RaはJISB0601に記
載されている中心線平均粗さである(以下単にRaとい
う)。測定は各ウェーハ裏、表各3点ずつ行なった。測
定値の平均を第1表に示す。
これらのエッチング取り代を変えて作った光沢度、Ra
の4種類のウェーハをArプラズマ中でBSD付与し
た。
プラズマ装置は、リアクティブイオンエッチングの装置
を用い、Arガスを約10cc/分流し、チャンバーの圧
力を5Paとした。ウェーハは装置からの汚染を防ぐ目
的でカソード上に石英板を置き、その上に乗せた。高周
波電源には13.56MHzを用いた。アノードとカソード間の
電圧が一定になるように高周波電力を制御すると共に、
ドーズ量は 式により算出し、第1図のシステムで制御した。(1)
式でNはドーズ量、W(t)はプラズマエッチング開始
後t時間後の高周波電力、V(t)はプラズマエッチン
グ開始後t時間後のアノード、カソード間電圧、qは電
気素量、Aはカソードの面積である。
アノードとカソード間の電圧を1500V±100Vと
し、ドーズ量を0.5×1018atoms/cm2、1.5×1
18atoms/cm2、4.5×1018atoms/cm2の3通りに
変えて、プラズマエッチングした。
この後、これらのウェーハの非BSD面を研磨して、半
導体デバイス用シリコン基板を作った。
これらのウェーハを、1140℃、60分、WetO2
雰囲気で酸化後、酸化膜を除去し、ジルトルエッチし
て、結晶欠陥を調べた。この結果を第2図に示す。
第2図は、前述の通り、エッチング取り代を20μmか
ら50μmまで変えた鏡面ウェーハにArプラズマによ
るBSDを付与した後、非BSD面を研磨して作った半
導体基板を1140℃、60分、WetO2中で酸化
後、酸化膜を除去して、ジルトルエッチングした時のB
SD面に発生したOSF密度とエッチング取り代の関係
を示す。
図中 であることを示す。
第2図中の 印は非BSD面に微小な欠陥が102〜103個/cm3
生し、ゲッタリング効果が不充分であることを示し、 印は非BSD面に何ら欠陥が発生しなかったことを示し
ている。又BSD面に約105個/cm3以上の棒状欠陥
(以下OSFという)が発生すると、ゲッタリング効果
が有効である。このためには、BSD加工面が30μm
以上のエッチング面であることが必要であり、特に40
μm以上エッチングした場合、0.5×1018atoms/cm
2のドーズ量でもゲッタリング効果が発生したすなわ
ち、プラズマエッチングの時間が短くても充分ゲッタリ
ング効果が発生することがわかった。
従って、BSD加工面が40μm以上のエッチング面の
場合、光沢度が250%以上、又は中心線平均粗さが
0.1μmRa以下であり、プラズマエッチングによる
BSD効果が充分発生すると共に、プラズマエッチング
の加工時間が約半分にすることができ、品質上、コスト
上多大な効果が得られた。又、本実施例はArガスのプ
ラズマを用いたが、この他、Krガスプラズマ、Neガ
スプラズマを用いても同様の効果が得られた。又、いず
れのガスプラズマを用いても、光沢度Raはプラズマエ
ッチング前後で変わらなかった。
[実施例2] シリコン単結晶棒より、スライス工程、面取り工程、ラ
ツプ工程を得たウェーハを片面で、20μm、30μm、
40μm、及び50μmエッチングしたエッチング取り代
の異なる4種類のウェーハを作った。これらは、ボロン
ドープ10〜25Ω・cm、100mmφ、(100)面、
厚さ500μmである。これらのウェーハの一部を抜取
り、日本電色製VG−IDを用いてJISZ8741に
従い、入射角、受光角60°にて光沢度を測定した。そ
の後、表面粗さ計を用いて、Raを測定した。
RaはJISB0601に記載されている中心線平均粗
さである。測定は各ウェーハ裏、表各3点ずつ行った。
測定値の平均値は前記第1表と同様であった。これらの
エッチング取り代と変えて作った光沢度、Raの4種類
のウェーハを液体ホーニングによりBSD付与した。
液体ホーニングは、#1200の石英微粉を用い、圧縮
エアー圧力3kg/cm2で、加工時間を5sec/枚、10se
c/枚、15sec/枚の3通り時間を変えて加工した。
この後、これらのウェーハの非BSD面を研磨して、半
導体デバイス用シリコン基板を作った。
又、加工前後で光沢度、Raはほとんど変化しないこと
を確認した。
この後、これらのウェーハを1140℃、60分、We
tO2雰囲気で酸化後、酸化膜を除去し、ジルトルエッ
チして、結晶欠陥を調べた。
この結果、実施例1と同様の結晶が得られ、BSD加工
面が40μm以上のエッチング面の場合、光沢度が25
0%以上、Raが0.1μm以下であり、液体ホーニン
グによるBSD効果が充分発生すると共に、液体ホーニ
ングの加工時間を約半分にすることができ、品質上、コ
スト上多大な効果が得られた。
又、本実施例は液体ホーニングを用いてBSDを付与し
たが、乾式サンドブラスを用いても、同様の結果が得ら
れた。
[実施例3] シリコン単結晶棒より、スライス工程、面取り工程、ラ
ツプ工程、エッチング工程を経たウェーハを両面研磨し
た。これらは、ボロンドープ10〜25Ω・cm、100m
mφ、(100)面、厚さ500μmである。これらのウ
ェーハの一部を前記実施例と同様、光沢度、Raを測定
したところ、光沢度330〜350%、Raは0.01
μm以下であった。これらのウェーハにArプラズマ中
で実施例1と同様にBSDを付与した。
この後、非BSD面を2〜5μm研磨して、半導体デバ
イス用シリコン基板を作った。
これらを1140℃、60分、WetO2酸化し、酸化
膜を除去した後、ジルトルエッチして調べたところ、A
rプラズマエッチで0.5×1018atoms/cm2ドーズし
た場合でも、BSD面には、2〜5×10個/cm3
OSFがBSD面に発生し、非BSD面には、何ら欠陥
が認められなかった。
一方、上記ArプラズマによるBSD付与の他に液体ホ
ーニング及び乾式サンドブラストによるBSD付与にも
同時に試たが、いづれも、BSD付与時に、非BSD面
にもダメージやキズが入り、その後の2〜5μm研磨で
除去しきれないことが解った。液体ホーニング及びサン
ドブラストでBSDを入れる場合、その後、非BSD面
を10μm以上研磨することでArプラズマと同様のゲ
ッタリング効果が確認された。
然し乍ら、両面研磨ウェーハに対しては量産コストを考
慮すると、不活性ガスプラズマによりBSD加工する方
が、その後の研磨取り代を小さくできるため、生産コス
ト上有利である。
[実施例4] シリコン単結晶棒より、スライス工程、面取り工程を経
たウェーハを#2500の研削板で研削した。
その後、片面で10〜20μmエッチングして、500
μm厚のボロンドープ、10〜25Ω・cm、100mmφ、
(100)面のウェーハを作った。
これらのウェーハの一部を前記実施例と同様、光沢度、
Raを測定したところ、光沢度250%、Raは0.0
3〜0.06μmであった。これらのウェーハをArプ
ラズマ中で実施例1と同様、BSD付与した後、非BS
D面を研磨して、半導体デバイス用シリコン基板を作っ
た。
この後、1140℃、60分、WetO2酸化し、酸化
膜を除去した後、ジルトルエッチして調べたところ、A
rプラズマエッチングでドーズ量が0.5×1018/cm
2、1.5×1018/cm2、4.5×1018atoms/cm2
いずれの場合でもBSD面には2〜5×10個/cm3
のOSFが発生し、非BSD面には何ら欠陥が発生せ
ず、ゲッタリング効果が得られた。
[実施例5] シリコン単結晶棒よりスライス工程、面取り工程を経た
ウェーハを#2500の研削板で研削した。
その後、片面で10〜20μmエッチングして、500
μm厚のボロンドープ10〜25Ω・cm、100mmφ、
(100)面のウェーハを作った。
これらのウェーハの一部を前記実施例と同様、光沢度、
Raを測定したところ、光沢度250%、Raは0.0
3〜0.06μmであった。これらのウェーハを液体ホ
ーニングにより実施例2と同様BSD付与した後、非B
SD面を研磨して、半導体デバイス用シリコン基板を作
った。
この後、1140℃、60分、WetO2酸化し、酸化
膜を除去した後、ジルトルエッチして調べたところ、液
体ホーニング時間が5sec/枚、10sec/枚、15sec
/枚のいづれの場合でもBSD面には2〜5×105
/cm3のOSFが発生し、非BSD面には、何ら欠陥が
発生せず、ゲッタリング効果が得られた。又液体ホーニ
ングの他サンドブラストでも同様のゲッタリング効果が
得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図はドーズ量制御システムを示す。 第2図はエッチング取り代とBSD面に発生したOSF
密度の関係を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−81934(JP,A) 特開 昭51−148355(JP,A) 特開 昭58−102529(JP,A) 特開 昭50−51665(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体デバイス用シリコン基板を製造する
    方法において、ラップ工程、又は、研削工程の後、エッ
    チングするか、又は両面研磨により加工し、仕上げ面の
    Raが0.1μm以下、又は、光沢度が250%以上に
    加工した後、素子形成前に、該面に不活性ガスプラズマ
    エッチング、液体ホーニング又は乾式サンドブラストに
    よりBSDを付与し、非BSD面を研磨することを特徴
    とする半導体デバイス用シリコン基板の製造方法。
  2. 【請求項2】#1000ラップ後、40μm以上エッチ
    ングし、Raで0.1μm以下、又は光沢度が250%
    以上の仕上げ面に加工した後、素子形成前に、該面に不
    活性ガスプラズマエッチング、液体ホーニング又は乾式
    サンドブラストによりBSDを付与し、非BSD面を研
    磨する特許請求の範囲第1項の半導体デバイス用シリコ
    ン基板の製造方法。
  3. 【請求項3】両面研磨し、Raで0.01μm以下、又
    は光沢度が330〜350%以上の仕上げ面に加工した
    後、素子形成前に、該面に不活性ガスプラズマエッチン
    グ、液体ホーニング又は乾式サンドブラストによりBS
    Dを付与し、非BSD面を研磨する特許請求の範囲第1
    項の半導体デバイス用シリコン基板の製造方法。
  4. 【請求項4】#2500の研削板で研削後、10〜20
    μmエッチングし、Raで0.1μm以下、又は光沢度が
    250%以上の仕上げ面に加工した後、素子形成前に、
    該面に不活性ガスプラズマエッチング、液体ホーニング
    又は乾式サンドブラストによりBSDを付与し、非BS
    D面を研磨する特許請求の範囲第1項の半導体デバイス
    用シリコン基板の製造方法。
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