JPH0656456B2 - 平面型光制御素子 - Google Patents

平面型光制御素子

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JPH0656456B2
JPH0656456B2 JP61156404A JP15640486A JPH0656456B2 JP H0656456 B2 JPH0656456 B2 JP H0656456B2 JP 61156404 A JP61156404 A JP 61156404A JP 15640486 A JP15640486 A JP 15640486A JP H0656456 B2 JPH0656456 B2 JP H0656456B2
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wavelength
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雅彦 藤原
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は基板にほぼ垂直な方向に光の入,出射を行なう
平面型光制御素子に関するものである。
(従来の技術) 近年、光信号を光のままで処理する光変換、光コンピュ
ーティング等の研究が盛んになっている。光の持つ並列
処理性、画像信号の取り扱い等を考えると、1つの面内
に2次元アレイ状光信号処理デバイスを配置し、面に垂
直な方向に光信号の入出射を行なう。謂ゆる平面型光制
御素子が重要なデバイスとなる。
従来このような平面型光制御素子としては液晶や強誘電
体の電気光学効果を利用した光シャッタがあったが、動
作が遅い、高い駆動電圧が必要などの欠点があり、広く
用いられるには至っていない。また、雑誌アプライド・
フィジクス・レターズ(Applied Physics Letters)第4
1巻,1982年,413〜415頁及び同じ雑誌の第44巻,19
84年16〜18頁に述べられているように半導体層や多
重量子井戸構造に電界を印加した際の吸収端の移動(電
界吸収効果)エキシトン吸収の変化を利用した素子も報
告されている。この素子は素励起の効果を利用している
ため本質的に応答速度が速く、半導体材料を用いている
ので他の高速電子デバイス、光デバイスと集積化できる
等の利点を持っている。
第4図は、この素子の断面図を示すものである。第4図
を用いてまずこの素子の製作について説明する。n
GaAs基板41上に分子線エピタキシャル(MBE)法によ
りn−AlGaAsコンタクト層42,i−GaAs/AlGaAs多
重量子井戸(MQW)層43,P−AlGaAsコンタクト
層44,を成長する。このウェハのエピタキシャル層側
円形(径95μm)のフォトレジストマスクを形成し、
エッチングによりn−AlGaAsコンタクト層42の途中
迄を除去し、円柱状のメサを形成する。次にプラズマC
VD法によりSi3N4膜46をエピタキシャル層側に成膜
しメサ上面のSi3N4膜をフォトレジストをマスクにリン
グ状に除去し、続いてAuの蒸着、リフトオフによりリ
ング状の電極45を形成する。ウエハの裏面にはAuSuを
蒸着後、エピタキシャル層側の円柱状のメサの真下の部
分のAuSuを除去して出来た電極48をマスクとしてn
−GaAs基板を除去する。
ここで用いているMQW構造は半導体層をそれよりバン
ドギャップの広い半導体ではさんだ量子井戸(QW)を
層厚方向に多重に有するもので、各QW内での電子、正
孔の2次元化によりバルクとは異なる物性を示すことか
ら注目されているものである。具体的にはそれぞれ95
Å厚のGaAsウエルとAlGaAsバリアの50周期から成る構
造を用いている。
GaAs/AlGaAs MQWではそのポテンシャル構造によ
り、電子,正孔共にGaAsウエル内に閉じ込められ
る。電子,正孔それぞれの井戸深さは価電子帯伝導帯の
バンド不連続量により決まる。井戸深さが充分深いと近
似すれば層厚方向をz方向として、電子の全エネルギー
はz方向に量子化され となる。但しここに、nはディラック定数,mは電子
の有効質量、nは量子数(n=1,2,3,…)、L
はウエル幅である。バルク状態での電子のエネルギーは
全運動量をpとしてp2/2m*と書ける。これに対応するエ
ネルギー波動の波長はドブロイ波長λと呼ばれ、λ
=h/p(h=プランク定数)と書けるが、QW構造に
於て量子効化が顕著になるためにはLλであるこ
とが必要である。今考えている系ではλは200〜3
00ÅであることからL=95Åとした。またAlGaAs
バリア層はあまり薄いとウエル間の結合が生じるため9
5Åとして各ウエル間の結合が起きない構造としてい
る。
第4図に示した構造はp−i−nダイオード構造となっ
ており、電極46,48間に逆バイアスを印加するとi
−MQW層43に有効に電界が印加される。この電界に
よりMQWの吸収端は長波長側に移動するので、無電界
時の吸収端より長波長側の光に対しては、電界の印加に
よりMQW層の吸収が増大する。また、量子井戸構造で
は、室温でも安定なエキシトンが存在し吸収スペクトル
上にも明確なエキシトン吸収ピークが存在する。電界に
よりエキシトン吸収ピーク波長のシフトエキシトン吸収
ピークの消滅、も起きるためこの効果も光変調に利用で
きる。従って、円柱状メサ上部のSi3N4膜の中心部46
aに層に垂直に光を通すと、(吸収端より長波長の光)
電界の印加によりこの光を変調することができる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、これらの素子では光の透過方向と電界の
印加方向が同一であるため、吸収長(ここでは層厚)を
長くすると電界強度が強くできず、逆に電界強度を高く
するため吸収長を短くすると消光比が充分とれない。報
告されているデータによれば電圧10V程度で消光比は
数dB程度しかとれておらず、実用に供するのは難しい。
本発明はこのような従来の平面型光制御素子の欠点を除
き、低電圧で高消去比がとれ、しかも高速動作が可能な
平面型光制御素子を提供することにある。
(問題を解決するための手段) 本発明による平面型光制御素子は、ド・ブロイ波長程度
の厚みの第1の半導体層を前記第1の半導体層よりもバ
ンドギャップの広い第2の半導体層ではさんで量子井戸
を層厚方向に多重に有する多重量子井戸構造と回折格子
の形成された層とを導波路層、クラッド層の少なくとも
1部に含む半導体光導波路と前記多重量子井戸構造に電
界を印加する手段とからなり、前記光導波路の回折格子
が形成された部分に各層に略垂直に光を入出力すること
を特徴とする。
(作用) 本発明は量子井戸(QW)構造の電界による複素屈折率
=n−jkの変化を利用したものである。まずこの電
界による複素屈折率の変化について説明する。
第2図はGaAs/AlGaAsMQW構造に電界EをMQWの各
QWに垂直に印加した際の光吸収スペクトルの変化を測
定した結果である。電界EによりQWのポテンシャル構
造が傾き、量子準位の移動、電子・正孔波動関数のQW
内でのかたよりが生じるため電界Eを印加しない時の吸
収端λ近傍より長波長側では吸収係数の増大、吸収端
より短波長側では逆に吸収係数の減少が生じる。尚、M
QW構造では半導体本来の基礎吸収スペクトルに、エキ
シトン吸収ピークが重なっており、更に不純物等による
吸収端での吸収 裾引きもあるため、厳密には吸収端λの位置は特定し
にくい。ここでは吸収スペクトラムの急激に変化する部
分の接線と吸収係数αの直線の交点の波長を吸収端と呼
ぶが厳密には意味はない。一方、複素屈折率=n−j
kのkは吸収係数αとk=λα/4π(但しλは波長)
の関係があり、更に複素屈折率の実部nと虚部kはク
ラマース・クローニッヒの関係により関係付けられてい
る。このため、上述のような吸収係数αの変化は複素屈
折率実部nの変化ももたらす。
第3図はこのような関係をもとにある電界強度に於ける
吸収係数変化(Δα)、屈折率変化(Δn)のスペクト
ルの概要を示したものである。第3図に示すようにλ
<λ<λの範囲ではΔαは正,Δnは負,λ<λで
はΔα,Δn共に正の符号を持ちその絶対値は10−2
のオーダにも達する。
一方、光導波路の導波路層若しくはクラッド層に形成し
た回折格子はグレーティング・カプラとして働くことが
知られており、その周期Λが波長λとの間に次の関係
(プラッグ条件)を持つ時、ほぼ層に垂直に入射する光
に対するカプラとなる。
Λ=mλ/2n ここにngは光導波路の実効屈折率、mは偶数である。Λ
が一定としてnが変化したとするとプラッグ条件を満
たす波長の変化はdλ/λ=dng/nとなる。従っ
てグレーティング・カプラの光導波路をMQW構造によ
り作り電界印加によりnを10−2変化させればλを
例えば1.3μmの近傍で100Å程度以上変化させることが
できる。入射光波長がブラッグ条件を満足しなければ光
導波路に結合されず入射光はそのまま透過する。一方、
を変化させることにより入射光がブラック条件を満
足するようにすれば入射光は光導波路に導波光として結
合され各層を透過して出力はされない。つまりグレーテ
ィング・カプラを平面型の光ゲート素子として用いるこ
とができる訳で、nの変化を得るためにMQWの電界
による屈折率変化を利用すれば効果が大きく応答速度が
速いため高速/高効率の素子を得ることができる。さら
に、電界を印加したMQW部分の吸収率の増加も変調動
作に寄与するので、極めて高効率、高消光比な変調が可
能となる。本発明は以上のような原理に基づくものであ
る。
(実施例) 第1図は本発明による平面型光制御素子の1実施例の断
面構造を示すものである。ここではInGaAsP/InP素材料
を用いた場合について示してある。まず第1図を用いて
本実施例の製作について説明する。n−InP基板1上
にn−InPバッファ層2を介してi−InGaAs/InPMQ
W光導波層3,p−InGaAs層4をVPE法により成長し
た。i−InGaAsP/InP MQW光導波層3,p−InGaAsP
層4の吸収端はそれぞれ1.3μm,1.15μmである。次
にp−InGaAsP層4上にHe-Cdレーザの2光束干渉露光法
により回折格子5を形成する。i−InGaAsP/InPMQW
光導波層3を導波層とする光導波路のλ=1.35μmに於
ける実効屈折率ngは3.4であり、回折格子5の周期Λは
2次のブラッグ条件を満足するように約4000Åとしてい
る。次にp−InGaAsP層4上にp型オーム性電極6とな
るAu/Zuをドーナツ状に形成し、ドーナツの外部をエッ
チングにより除去し円筒状のメサ7を形成する。最後に
−InP基板1にメサ7の直下の部分を除いてn型オ
ーム性電極8を形成した。
次に本実施例の動作について説明する。メサ7の上から
λ=1.32μmの光10aを入射させると、当初この光に
対し、回折格子5はブラッグ条件を満足せず、そのまま
基板を透過し光10bとして出射される。次に電極6,
8間に逆バイアスを印加すると、MQW導波路層3に電
界が印加され、先に述べたようにλ=1.32μmの光に対
し吸収係数が増加し出射光10bが減衰を開始すると共
に、MQWの屈折率変化によりブラッグ条件が変化し、
ある電界に於て入射光10aは導波光10cに結合さ
れ、出射光10bは大きく減少する。つまり、平面型の
光ゲート素子が実現できる。本実施例は光の吸収のみを
利用しているのではないため光吸収長(MQW層厚)を
大きくとらなくても大きな消光比が可能である。しかも
制御手段は電界でありキャリアの移動をともなわないた
め、動作速度は素子容量Cと直列抵抗Rで決まるCR時
定数を小さくすることによりり数GHz以上が容易に得
られる。
本実施例では回折格子の周期を一定としているため、ブ
ラッグ条件を満足する波長は非常に狭い帯域を持ってお
り、消光状態を得るには印加電圧をある一定の値に保た
ねばならない。しかし回折格子を謂ゆるチャーブ回折格
子とすることにより印加電圧の制御の厳しさは大幅に緩
和される。回折格子の形成は本実施例のように素子の最
上部に形成する他、基板に直接格子を形成しその上に各
層を成長する方法も考えられる。n−InP基板1は光
吸収特性を持つため吸収損失の低減のためには基板をあ
る程度エッチオフした方が有利である。
以上の実施例ではInGaAs/InP系材料を例に説明したが、
他の材料系、例えばGaAs/AlGaAs,InGaAs/InAlAs系等に
も適用可能である。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように本発明によれば、低電圧で高
消光比がとれ、しかも高速動作が可能な平面型光制御素
子が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による平面型光制御素子の1実施例を示
す斜視図、第2図,第3図は本発明に用いる多重量子井
戸構造の電界による複素屈折率変化を説明するための特
性図、第4図は従来の平面型光制御素子の構造、動作を
説明するための斜視図である。 1……n−InP基板、2……n−InPバッファ層、3
……i−InGaAsP MQW光導波層、4……p−InGaAsP
層、5……回折格子、6……p型オーム性電極、7……
メサ、8……n型オーム性電極、10a,10b,10c……光。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ド・ブロイ波長程度の厚みの第1の半導体
    層を前記第1の半導体層よりもバンドギャップの広い第
    2の半導体層ではさんだ量子井戸を層厚方向に多重に有
    する多重量子井戸構造と回折格子の形成された層とを導
    波路層、クラッド層の少なくとも一部に含む半導体光導
    波路と、前記多重量子井戸構造に電界を印加する手段と
    からなり、前記半導体光導波路の回折格子が形成された
    部分に半導体層に略垂直に光を入出力させ、 前記半導体光導波路の各層のバンドギャップ波長が入射
    光の波長より短く、かつ前記多重量子井戸構造への電界
    印加時に入射光が前記半導体光導波路に結合するように
    前記半導体光導波路の実効屈折率と前記回折格子の周期
    が設定されていることを特徴とする平面型光制御素子。
JP61156404A 1986-07-02 1986-07-02 平面型光制御素子 Expired - Lifetime JPH0656456B2 (ja)

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