JPH0656329U - 組立式仮設支持枠用筋交い - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易且つ迅速に装着、取外しでき、仮設支持
枠の組立、解体作業の能率を向上させ、取扱いが容易
で、構成が簡素で、耐久性に優れ、繰返し使用しても、
確実に作動し、損傷し難く、経済的に優れた筋交いを提
供する。 【構成】 支持枠構成部材の杆材に穿設した筋交い取付
孔５に挿入して、筋交い取付孔５周縁部分に係止可能な
略鈎状の係止突起Ｄ１を、筋交い基体の一端部分に突設
し、筋交い取付孔５に挿入して支持枠構成部材の杆材を
貫通可能な貫通突起Ｄ２を、筋交い基体の他端部分に突
設し、この貫通突起Ｄ２の先端部分に係止揺動片Ｄ３を
揺動自在に装着し、係止揺動片Ｄ３の揺動操作によっ
て、筋交い取付孔５からの貫通突起Ｄ２の抜脱が阻止で
きるよう構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主に、適宜建造物の構築時に、その梁やスラブ等のコンクリート型 枠を床面（或いは、地面）から支えるための、或いは、足場板を支持するための 組立式の仮設支持枠に使用される筋交いに係り、仮設支持枠を構成すべく積上げ 式に装着された上下の支持枠構成部材相互の連結状態を確実に維持できるように すると共に、支持枠構成部材相互をより強固に連結できるようにした組立式仮設 支持枠用筋交いに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の筋交いにあっては、種々のものが提供されており、例えば、筋 交いの両端部に挿入突起を夫々突設し、この挿入突起先端部分に、弾発スプリン グを内装すると共に、この弾発スプリングの弾発力に抗して挿入突起内に没入可 能となる抜け止突起を装着したものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、従来の筋交いにあっては、度重なる使用により、弾発スプリングに よる抜け止突起の動きが悪くなる虞れがあると共に、この部分が損傷し易い難点 があった。しかも、仮設支持枠の分解時に、筋交い取付孔から筋交いを分離せし めるのが意外と面倒となる難点等があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案は、前述の如き難点等を解消すべく案出されたもので、具体的 には、適宜建造物の構築時に、梁やスラブ等のコンクリート型枠を支えるための 、或いは、足場板を支持するための支持材として用いられる組立式の仮設支持枠 等に使用される筋交いＤに於いて、支持枠構成部材の杆材に穿設した筋交い取付 孔５に挿入されて、筋交い取付孔５周縁部分に係止可能な略鈎状の係止突起Ｄ１ を、筋交い基体の一端部分に突設し、筋交い取付孔５に挿入されて支持枠構成部 材の杆材を貫通可能な貫通突起Ｄ２を、筋交い基体の他端部分に突設し、この貫 通突起Ｄ２の先端部分に係止揺動片Ｄ３を揺動自在に装着し、係止揺動片Ｄ３の 揺動操作によって、筋交い取付孔５からの貫通突起Ｄ２の抜脱が阻止できるよう に構成する手段を採用した。

【０００５】

【作用】

しかして、筋交いＤの係止突起Ｄ１は、略鈎状を呈し、筋交い基体の一端部分 に突設され、しかも、支持枠構成部材の杆材に穿設した筋交い取付孔５に挿入し たときに、その周縁部分に係止される。また、貫通突起Ｄ２は、筋交い基体の他 端部分に突設され、筋交い取付孔５に挿入されて支持枠構成部材の杆材を貫通す る。更に、係止揺動片Ｄ３は、貫通突起Ｄ２の先端部分に揺動自在に装着され、 係止揺動片Ｄ３の揺動操作によって、筋交い取付孔５からの貫通突起Ｄ２の抜脱 が阻止されるようになる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案を図示例に基づいて説明する。 図中Ｄは、適宜建造物の構築時に、梁やスラブ等のコンクリート型枠を支える ための、或いは、足場板を支持するための支持材として用いられる組立式の仮設 支持枠等に使用される本考案の筋交いを示し、この筋交いＤは、筋交い基体と、 この筋交い基体の一端部分に突設される係止突起Ｄ１と、筋交い基体の他端部分 に突設されると共に、その先端部分に係止揺動片Ｄ３が揺動自在に装着されてい る貫通突起Ｄ２とからなり、係止突起Ｄ１が、支持枠構成部材の杆材に穿設した 筋交い取付孔５に挿入可能に形成されると共に、筋交い取付孔５周縁部分に係止 可能な略鈎状に形成され、貫通突起Ｄ２が、筋交い取付孔５に挿入されて支持枠 構成部材の杆材を貫通可能となるよう形成され、係止揺動片Ｄ３が、その揺動操 作によって、筋交い取付孔５からの貫通突起Ｄ２の抜脱が阻止できるように構成 されている。

【０００７】 ところで、本考案の筋交いＤは、後述する組立式の仮設支持枠の支持枠構成部 材である中間部積上体Ａの筋交い取付孔５や、基礎枠体Ｂや端部支持体Ｃの筋交 い取付孔５に装着されるものである。

【０００８】 筋交い基体は、適宜金属パイプ材（例えば、丸パイプ材）の両端部分を略偏平 に潰すようにして構成されている。尚、筋交い基体の具体的構成、形状、寸法、 材質等は、適宜自由に設定、変更できるものである。

【０００９】 係止突起Ｄ１は、その基端部が筋交い取付孔５の口径より若干小さく形成され 、その先端部分が筋交い基体の一端がわに向って突出するように形成されており 、係止突起Ｄ１の基端部分が筋交い取付孔５に挿入されたときに、先端部分が筋 交い取付孔５の周縁部分に係止され、筋交いＤが筋交い取付孔５から離れる向き に外力が作用しても、その係止状態が解除されないように構成してある。尚、係 止突起Ｄ１の具体的構成、形状、寸法、材質等は、適宜自由に設定、変更できる ものである。

【００１０】 貫通突起Ｄ２は、その基端部分が筋交い取付孔５の口径より若干小さく形成さ れ、その先端部分が更に細い略棒状に形成されており、しかも、支持枠構成部材 （中間部積上体Ａ、基礎枠体Ｂ、端部支持体Ｃ）の杆材（横架連結杆２、連結杆 Ｂ２、連結杆Ｃ２）を貫通するように筋交い取付孔５に挿入されたときに、その 先端部分が突出するように構成されている。尚、貫通突起Ｄ２の具体的構成、形 状、寸法、材質等は、適宜自由に設定、変更できるものである。

【００１１】 係止揺動片Ｄ３は、貫通突起Ｄ２先端部分に設けた割り溝状部分に適宜ピンを 介して揺動自在に装着され、その幅は筋交い取付孔５の口径より小さく、その長 さは筋交い取付孔５の口径より長く形成されている。そして、係止揺動片Ｄ３を 筋交い取付孔５に挿入せしめるときは、貫通突起Ｄ２の長手方向と係止揺動片Ｄ ３の長手方向とを一致せしめるように係止揺動片Ｄ３を揺動せしめ、係止揺動片 Ｄ３を筋交い取付孔５周縁部分に係止せしめるときは、係止揺動片Ｄ３の長手方 向が貫通突起Ｄ２の長手方向に対して直交するように係止揺動片Ｄ３を揺動せし める（図１参照）。すなわち、係止揺動片Ｄ３は、その揺動操作によって、筋交 い取付孔５から貫通突起Ｄ２が抜けるようにしたり、筋交い取付孔５から貫通突 起Ｄ２が抜けないようにしたりできるよう構成されている。尚、係止揺動片Ｄ３ の具体的構成、形状、寸法、材質、貫通突起Ｄ２への具体的装着手段等は、適宜 自由に設定、変更できるものである。

【００１２】 中間部積上体Ａは、所定間隔を隔てて平行に配置される適宜金属製丸パイプ状 の一対の左右支柱１を、適宜金属製角パイプ状の横架連結杆２で連結し、一方の 支柱１下端と他方の支柱１上端に継手３を固着して構成され、しかも、横架連結 杆２の両端近傍の両側面部分夫々には、筋交いＤを装着するための筋交い取付孔 ５が穿設されている。

【００１３】 基礎枠体Ｂは、所定間隔を隔てて相互に平行に配置される適宜金属製丸パイプ 状の４本の支柱Ｂ１を、適宜金属製角パイプ状の連結杆Ｂ２で連結し、所定の支 柱Ｂ１の上端に継手Ｂ３を固着して構成され、しかも、連結杆Ｂ２の両端近傍の 両側面部分夫々には、筋交いＤを装着するための筋交い取付孔５が穿設されてい る。

【００１４】 端部支持体Ｃは、所定間隔を隔てて平行に配置される適宜金属製丸パイプ状の 一対の左右支柱Ｃ１を、適宜金属製角パイプ状の連結杆Ｃ２で連結し、一方の支 柱Ｃ１下端に継手Ｃ３を固着して構成され、しかも、連結杆Ｃ２の両端近傍の両 側面部分夫々には、筋交いＤを装着するための筋交い取付孔５が穿設されている 。

【００１５】 本考案の筋交いＤは、前述の如く構成されており、次にその使用例について説 明すると、先ず、基礎枠体Ｂの支柱Ｂ１下部にベースジャッキを夫々装着し、こ の基礎枠体Ｂの上に複数の中間部積上体Ａを順次積上げ、この積上げられた中間 部積上体Ａの上に端部支持体Ｃ（或いは、逆にした基礎枠体Ｂ）を積上げ、この 端部支持体Ｃの支柱Ｃ１上端部に適宜構成の受金具を装着して、梁型枠やスラブ 型枠等を支持できるようにし、このとき、適数の筋交いＤを筋交い取付孔５を利 用して適宜位置に装着して仮設支持枠を組立てる。ところで、これらの組立は、 下から順に積上げるようにしても良いし、地上等で横にして組立てた後、クレー ン等を利用して起こしても良い。

【００１６】 そして、筋交いＤを装着する際は、先ず、係止突起Ｄ１を筋交い取付孔５に挿 入し、係止突起Ｄ１を支点として筋交いＤを揺動せしめるようにして貫通突起Ｄ ２を筋交い取付孔５に挿入すると共に、係止突起Ｄ１の先端部分を筋交い取付孔 ５の周縁部分に係止させる。そして、係止揺動片Ｄ３を揺動せしめて、筋交い取 付孔５の周縁部分に係止させる。また、前述の作業を逆に行うことにより、筋交 いＤの取外しが行われる。

【００１７】

【考案の効果】

従って、本考案の筋交いは、適宜建造物の構築時に、梁やスラブ等のコンクリ ート型枠を支えるための、或いは、足場板を支持するための支持材として用いら れる組立式の仮設支持枠等に使用される筋交いに於いて、支持枠構成部材の杆材 に穿設した筋交い取付孔に挿入されて、筋交い取付孔周縁部分に係止可能な略鈎 状の係止突起を、筋交い基体の一端部分に突設し、筋交い取付孔に挿入されて支 持枠構成部材の杆材を貫通可能な貫通突起を、筋交い基体の他端部分に突設し、 この貫通突起の先端部分に係止揺動片を揺動自在に装着し、係止揺動片の揺動操 作によって、筋交い取付孔からの貫通突起の抜脱が阻止できるように構成したの で、筋交いを容易に且つ迅速に装着、或いは、取外しできて、仮設支持枠の組立 、解体作業の能率が向上すると共に、その取扱い等が非常に容易となる。すなわ ち、あらゆる形態の仮設支持枠を組立てるのに大変便利な筋交いとなり、ひいて は、その施工にかかる人手と工期を大幅に省力化できるようになる。しかも、構 成が簡素で、耐久性に優れ、繰返し使用しても、確実に作動し、損傷し難く、経 済的に優れたものとなる。

【００１８】 特に、略鈎状の係止突起を筋交い基体の一端部分に突設したので、係止突起を 筋交い取付孔周縁部分に容易に且つ確実に係止せしめられるようになると共に、 安定的な係止状態が得られるようになる。すなわち、筋交い基体の一端部分を筋 交い取付孔に安定的に取付できるようになる。

【００１９】 また、貫通突起を筋交い基体の他端部分に突設したので、貫通突起が筋交い取 付孔に挿入されて支持枠構成部材の杆材を貫通するようになり、筋交い基体の他 端部分を支持枠構成部材の杆材の筋交い取付孔に安定的に且つ強固に取付できる ようになる。

【００２０】 更に、貫通突起の先端部分に係止揺動片を揺動自在に装着したので、係止揺動 片の揺動操作だけで、筋交い取付孔からの貫通突起の抜脱を簡単に且つ確実に阻 止できるようになる。しかも、係止揺動片の揺動操作だけで、貫通突起を筋交い 取付孔から簡単に取外せるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の筋交いの装着状態を示す一部省略平面
図である。

【図２】本考案の筋交いの使用状態を示す斜視図であ
る。

【図３】本考案の筋交いが装着される中間部積上体の斜
視図である。

【符号の説明】

Ｄ 筋交い Ｄ１ 係止
突起 Ｄ２ 貫通突起 Ｄ３ 係止
揺動片 Ａ 中間部積上体 １ 支柱 ２ 横架連結杆 ３ 継手 ５ 筋交い取付孔 Ｂ 基礎枠体 Ｂ１ 支柱 Ｂ２ 連結杆 Ｂ３ 継手 Ｃ 端部支持体 Ｃ１ 支柱 Ｃ２ 連結杆 Ｃ３ 継手

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 適宜建造物の構築時に、梁やスラブ等の
   コンクリート型枠を支えるための、或いは、足場板を支
   持するための支持材として用いられる組立式の仮設支持
   枠等に使用される筋交いに於いて、支持枠構成部材の杆
   材に穿設した筋交い取付孔に挿入されて、筋交い取付孔
   周縁部分に係止可能な略鈎状の係止突起を、筋交い基体
   の一端部分に突設し、筋交い取付孔に挿入されて支持枠
   構成部材の杆材を貫通可能な貫通突起を、筋交い基体の
   他端部分に突設し、この貫通突起の先端部分に係止揺動
   片を揺動自在に装着し、係止揺動片の揺動操作によっ
   て、筋交い取付孔からの貫通突起の抜脱が阻止できるよ
   う構成したことを特徴とする組立式仮設支持枠用筋交
   い。