JPH0656264A

JPH0656264A - ワーク搬送用パレット

Info

Publication number: JPH0656264A
Application number: JP22487192A
Authority: JP
Inventors: Hideaki Kanetani; 秀明金谷; Koji Hamagishi; 浩二浜岸
Original assignee: Nidec Corp
Current assignee: Nidec Corp
Priority date: 1992-07-31
Filing date: 1992-07-31
Publication date: 1994-03-01

Abstract

(57)【要約】【構成】パレット基盤20上にシャフト２をスライド可
能に取付ける。このシャフト２には一対の当接片３ａ，
３ｂを突設する。この当接片３ａ，３ｂの間に揺動可能
なボス４を設ける。左右アーム部５ａ，５ｂを連動して
開閉するようにすると共に、一方のアーム部５ｂと上記
ボス部４とを一体に連結する。円形ワークＷを挾持する
左右爪部７ａ，７ｂを、上記左右アーム部５ａ，５ｂに
設ける。【効果】ワークＷの芯出しを予めパレット上にて行う
ことができるので、各作業ステーションでの芯出しが省
略できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ワーク搬送用パレット
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ワークをその搬送用パレットに
（単に）載置すると共に、各作業ステーション毎に設け
てある芯出機構によって、芯出ししていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従って、各作業ステー
ション毎に、芯出機構を設置せねばならず、各作業ステ
ーションに於て、ワークの把持による芯出しと、その開
放のために、時間が余分に掛かっていた。さらに、従来
の芯出機構は複雑な構造で高価であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明は従来の
このような問題点を解決するワーク搬送用パレットを提
供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、軸心方向にスライド可能なシャフトと、該シャフト
に所定間隔をもって取付けられた一対の当接片と、この
一対の当接片の間に配置されると共に上記シャフトのス
ライドにて何れかの該当接片に当接して揺動可能なボス
と、該ボスの揺動に連動して開閉可能な左右アーム部
と、該左右アーム部を開閉方向に弾発付勢して該左右ア
ーム部の開状態及び閉状態を保持する弾発部材と、上記
左右アーム部に夫々取付けられると共に円形ワークを挟
持して位置決めさせる左右爪部と、を設けたものであ
る。

【０００６】

【作用】シャフトを一方向へスライドすると、当接片に
よってボスが揺動し、左右アーム部が閉じて円形ワーク
をその左右爪部で把持して、パレット上で予め芯出しで
きる。

【０００７】各ステーションに於て、このように予め芯
出しされているワークは、そのパレット自体を位置決め
さえすれば、自ら、芯出しが直ちに完了する。

【０００８】各ステーションには、従って、芯出し機構
が不要であって、パレットの位置決めさえ行えば良い。

【０００９】ワークを開放するにはシャフトを逆の方向
へスライドさせればよい。

【００１０】

【実施例】以下実施例を示す図面に基づいて本発明を詳
説する。

【００１１】図１は本発明に係るワーク搬送用パレット
の一実施例を示す平面図であり、図２はその正面図であ
る。このパレット１は、略矩形のパレット基盤20を有す
ると共に、このパレット基盤20上に、所定長さのシャフ
ト２と、該シャフト２に所定間隔をもって取付けられた
一対の突出状当接片３ａ，３ｂと、揺動可能なボス４
と、該ボス４の揺動に連動して開閉可能な左右アーム部
５ａ，５ｂと、該左右アーム部５ａ，５ｂを開閉方向に
弾発付勢して該左右アーム部５ａ，５ｂの開状態及び閉
状態を保持する弾発部材６と、円形ワークＷを挟持して
位置決めさせる左右爪部７ａ，７ｂと、が設けられる。

【００１２】シャフト２は、図１と図２に示すように、
パレット基盤20表面に立設された左右突片８ａ，８ｂに
軸心方向（矢印Ａ，Ｂ方向）にスライド可能に支持され
る。

【００１３】ボス４は、円盤状の当接片３ａ，３ｂの間
に配置され、シャフト１の矢印Ａ，Ｂ方向のスライドに
て当接片３ａ，３ｂの内の一方が、当接可能となってい
る。このボス４が長卵型または小判形である場合を示
す。

【００１４】このボス４とへの字形の右アーム部５ｂ
は、連結軸９を介して連結され、連結軸９は、パレット
１表面に立設された支持部材10の孔に挿入されて、回転
自在に枢支される。

【００１５】これにより、ボス４及び右アーム部５ｂ
は、一体化されて、連結軸９の軸心Ｃ廻りに揺動可能と
なる。また、への字形の左アーム部５ａは、枢支軸11を
介して、支持部材10に回転自在に枢支され、枢支軸11の
軸心Ｄ廻りに揺動可能となる。

【００１６】右アーム部５ｂの基端部には、ピン21を突
設して、鍔付きの係合ローラ12が枢着されている。左ア
ーム部５ａの基端部にはＵ字溝14が形成される。このＵ
字溝14には、係合ローラ12が回転かつ摺動自在に係合さ
れ、左右アーム部５ａ，５ｂが左右対称状に連動して開
閉作動する。

【００１７】ピン21の先端部と、支持部材10に突設され
た掛止ピン16先端部の間には、引張りコイルバネ等の弾
発部材６が介装され、デッドポイントＴ（図３参照）を
境にして、右アーム部５ｂを開状態又は閉状態の一方を
保持するように、常時弾発付勢する。即ち、図３のデッ
ドポイントＴの位置にピン21の軸心が有るとき、弾発部
材６が最も伸長した状態であり、図２の閉状態と図３の
開状態にアーム部５ａ，５ｂがあるときが最も短い。

【００１８】左右アーム部５ａ，５ｂの先端部には、左
右爪部７ａ，７ｂが、夫々、突出状に取付けられ、左右
爪部７ａ，７ｂの先端部にはワークＷの芯出し用Ｖ溝1
5，15が形成される（図１参照）。

【００１９】また、22，23はストッパピンであり、支持
部材10から突設され、ボス４の最大揺動範囲を規制す
る。つまり、ワークＷが無いときには、左右アーム部５
ａ，５ｂが最も閉じた状態を保つように、ボス４の側面
一部が、一方のストッパピン22に当たる。他方、図３の
ように左右アーム部５ａ，５ｂが最も開いた状態を保つ
ように、他方のストッパピン23に、ボス４の側面一部が
当たる。

【００２０】しかして、ワークＷをチャッキングするに
は、ワークＷを概略の保持装置に載せた後に、矢印Ａ方
向へシャフト２を、手動又は自動で、押圧して、スライ
ドさせるとよい。

【００２１】その後、各作業ステーションを順次送って
ゆくが、その各作業ステーションでは、パレット基盤20
の位置決めさえ正確に行えば、ワークＷの芯出しは、省
略できる。

【００２２】従って、迅速に各作業ステーションの各工
程を終了することが、可能となる。

【００２３】途中の作業ステーションに於て、特に必要
があってワークＷを取外すとき、及び、最終工程完了後
にワークＷを取外すときには、矢印Ｂ方向へシャフト２
をスライドさせるだけで、簡単かつ迅速に、その取外し
が可能となる。

【００２４】上述の矢印Ａ，Ｂ方向へのシャフト２の押
圧作動は、各ステーションに設けた流体圧シリンダ等に
て行うのが良い。

【００２５】次に、図４の平面図と図５，図６の正面図
に於て、一のステーションから次のステーションへパレ
ット１を送ると共に、直角に方向変換するターン装置24
の一例を示す。

【００２６】このターン装置24は、平面的に見て直交状
に配置された第１搬送路25と、第２搬送路26の交叉部に
配置される。つまり矢印Ｇ方向へ送られてくるパレット
１を、90°方向変換して、矢印Ｈ方向へ送るものであ
る。各搬送路25，26は夫々一対の搬送ベルトを有する。

【００２７】具体的には、エンドレス状の２本のパレッ
ト引込ベルト27，27と、その２本のパレット引込ベルト
27，27の間に配設されると共に平面視直交方向に配設さ
れた２本のエンドレス状パレット送出ベルト28，28を、
備えている。

【００２８】そして、各々のベルト27，27，28，28は図
示省略の駆動装置によって、駆動される。

【００２９】さらに、詳しく説明すると、引込ベルト2
7，27は昇降しない取付部材に付設されているが、送出
ベルト28は、シリンダ29にて矢印Ｊ，Ｋのように昇降す
る昇降台30に付設されている。

【００３０】矢印Ｇ方向からパレット１が第１搬送路25
から送られてくると、これを図５の状態───送出ベル
ト28が下降待機の位置───で、受ける。即ち引込ベル
ト27によって、パレット１を引込む。

【００３１】リミットスイッチ等の検出器によって、パ
レット１がターン装置24の中心まで来ると、引込ベルト
27を停止する。

【００３２】直ちに、図６のようにシリンダ29を上昇さ
せる。すると、パレット１は送出ベルト28，28にて持上
げられて、引込ベルト27から僅かに浮き上がるので、第
２搬送路26へ送出すことができる。

【００３３】その後、シリンダ29を図５のように矢印Ｋ
のように下降させて、待機する。

【００３４】従来は、ターンテーブル上に、平行に２本
のエンドレス状ベルトを設けて、90°だけこのターンテ
ーブルを回転させるターン装置が用いられていたが、こ
の回転させる速度を調整する必要があり、また、長方形
のパレットの場合に、ターンテーブルが大型となる欠
点、及び、方向変換させてパレットを送るのに要する時
間が長いという欠点があった。

【００３５】図４〜図６に示したターン装置24は、この
ような欠点を解消し、ターン部分の必要面積が小さくて
済み、かつ、方向変換に要する時間を短くできる。か
つ、パレットの乗り継ぎがスムースとなる利点もある。

【００３６】本発明は上述のように円形ワークＷを予め
パレット１自体の上で芯出しするものであるから、各作
業ステーションに於ては、改めて芯出しする機構を省略
できる。例えば、モータハブ等の円筒体のワークに好適
である。かつ、本発明は、少数のパレットを、多くの作
業ステーションに循環させるシステムに特に好適であ
る。

【００３７】

【発明の効果】本発明は上述の構成により、次のような
著大な効果を奏する。

【００３８】芯出しのための構造が簡素であって、
軽量かつコンパクトで、安価に製造できる。

【００３９】各作業ステーション毎に、芯出機構を
設ける必要がなくなり、各作業ステーションに於て、パ
レットの位置さえ決めてやると、自動的にそれに載置さ
れたワークＷの芯出しが完了する。従って、各ステーシ
ョンの必要作業時間が短縮できる。

【００４０】特に、作業ステーションが多いと共
に、少数のパレットを循環させるシステムに於て、有効
なパレットである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す平面図である。

【図２】ワーク挾持状態の正面図である。

【図３】開放状態の要部正面図である。

【図４】ターン装置の平面図である。

【図５】ターン装置の説明図である。

【図６】ターン装置の説明図である。

【符号の説明】

２シャフト３ａ当接片３ｂ当接片４ボス５ａ左アーム部５ｂ右アーム部６弾発部材７ａ左爪部７ｂ右爪部Ｗワーク

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】軸心方向にスライド可能なシャフトと、
該シャフトに所定間隔をもって取付けられた一対の当接
片と、この一対の当接片の間に配置されると共に上記シ
ャフトのスライドにて何れかの該当接片に当接して揺動
可能なボスと、該ボスの揺動に連動して開閉可能な左右
アーム部と、該左右アーム部を開閉方向に弾発付勢して
該左右アーム部の開状態及び閉状態を保持する弾発部材
と、上記左右アーム部に夫々取付けられると共に円形ワ
ークを挟持して位置決めさせる左右爪部と、を設けたこ
とを特徴とするワーク搬送用パレット。