JPH0656142A - 収納自在な把手付複合容器及びその製造方法 - Google Patents

収納自在な把手付複合容器及びその製造方法

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JPH0656142A
JPH0656142A JP20674592A JP20674592A JPH0656142A JP H0656142 A JPH0656142 A JP H0656142A JP 20674592 A JP20674592 A JP 20674592A JP 20674592 A JP20674592 A JP 20674592A JP H0656142 A JPH0656142 A JP H0656142A
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JP
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container
handle
blank
mold
release agent
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JP20674592A
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English (en)
Inventor
Junichi Yasuda
田 順 一 安
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Yupo Corp
Original Assignee
Yupo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 剥離することがなく安全で、かつ、折り畳ん
で容器外壁面部内に収納することができるので、容器を
多数を多数積み重ねても効率良く積み重ねることができ
る収納自在な把手付複合容器を提供する。 【構成】 側面部を筒状に形成した有底筒状容器とし、
該容器の側面部の外側にブランクを融着させて加飾した
複合容器において、前記ブランクの容器側面部と接する
面の一部分に離型剤を塗布して容器側面部に融着しない
未融着部となる部分を形成し、この未融着部となる部分
に切り込み部を形成して、この未融着部を切り込み部が
形成されていない箇所で折り曲げることによって把手部
が形成されることを特徴とする収納自在な把手付複合容
器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外側壁面部の一部を剥
離し折り曲げることによって把手部を形成することがで
きる収納自在な把手付複合容器に関する。更に詳細に
は、ブランクを金型内に挿入させた後、金型内に溶融樹
脂を導いて容器を成形すると共に、該容器と前記ブラン
クとを一体化させるインモールド成形にて複合容器を製
造する際に、前記ブランクの一部に離型剤を塗布し、切
り込みを入れることにより、インモールド成形後、未融
着のブランク部分を折り曲げることによって収納自在な
把手付の複合容器を製造することができる把手付複合容
器及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ラベルを貼着することにより加飾
されたラベル付樹脂成形容器を成形する方法の一つとし
て、予め金型内にラベル(ブランク)を装着させた後、
中空成形、射出成形、差圧成形、プレス成形、発泡成形
などによって、金型内で容器を成形すると共にラベルを
貼着させることにより容器とラベルを一体化させるイン
モールド成形方法が知られている(特開昭59−220
358号、特開昭61−217234号、特公平3−2
8315号各公報参照)。このようなインモールド成形
方法は、容器の成形と同時に、ラベルによって容器外壁
面部分に絵付けを行なって容器自体を加飾させることか
ら、工程数が少なく経済的に有利な方法であることから
広く行なわれている。また、該ラベルは金型内でインモ
ールド成形されて溶融樹脂がラベルの全裏面に融着して
成形されることから強固に接着されて剥がれることはな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにし
て得られた容器は、ラベルが剥離して脱落するというこ
とはないが、熱いスープやコーヒー等を収納する場合に
は、把手付紙コップのように、更に把手を付けなければ
ならないので、把手となる部分を別途成形して、それを
熱融着又は接着剤により前記容器外壁面部に貼着する必
要がある。しかし、このような把手を貼着する把手付容
器の製造は、把手となる部分を別途成形したり、それを
熱融着又は接着剤により容器外壁面に貼着させなければ
ならず、製造工程が増加することから、コストの上昇に
も繋がり好ましいものでない。また、得られた把手付容
器も剥がれ易く危険であると共に、容器外壁面に把手が
貼着されているために、容器外壁面部より把手が突出し
ており、そのために積み重ね難く、その収納場所に広い
場所を必要とする。特に新幹線での車内販売等の狭い場
所での容器の収納においてはその様な改良が強く望まれ
ている。従って、折り畳み自在な把手付紙製容器1´も
提案されているが、折り畳まれた把手2が容器側面部3
より突出しているために、図8に示されるように、多数
を効率良く積み重ねることが困難で収納場所に比較的広
い場所を必要とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要]本発明者は、上記問題点に鑑みて鋭意研
究を重ねた結果、インモールド成形時に貼着されるブラ
ンクの一部分に離型剤を塗布して、ブランクの一部分が
容器側壁面部に融着されない未融着部を形成して、この
ブランクの未融着部分に切り込みが入れられておれば、
このブランクの未融着部分の切り込みが入れられていな
い箇所で折り曲げれば把手として活用することができ、
該把手は不要な際には、再びブランクの凹部内に収納す
ることができるとの知見に基づき本発明を完成するに至
ったものである。すなわち、本発明の収納自在な把手付
複合容器は、側面部を筒状に形成した有底筒状容器と
し、該容器の側面部の外側にブランクを融着させて加飾
した複合容器において、前記ブランクの容器側面部と接
する面の一部分に離型剤を塗布して容器側面部に融着し
ない未融着部となる部分を形成し、この未融着部となる
部分に切り込み部を形成して、この未融着部を切り込み
部が形成されていない箇所で折り曲げることによって把
手部が形成されることを特徴とするものである。また、
本発明のもう一つの発明である収納自在な把手付複合容
器の製造方法は、ブランクを金型内に挿入させた後、該
金型内に溶融樹脂を導いて容器を成形すると共に、該容
器と前記ブランクとを一体化させて複合容器を製造する
方法において、前記ブランクの把手となる部分に離型剤
を塗布したことを特徴とするものである。
【0005】[発明の具体的説明] [I] 収納自在な把手付複合容器 (1) 形 状(構造) 本発明の収納自在な把手付複合容器1は、図1、図2及
び図3(a) (b) に示すように、側面部3が筒状に形成さ
れ、該側面部3の上端3aに開口部4を下端3bに底部
5を形成した有底筒状の容器1とし、該筒状容器1の側
面部3に融着されたブランク6の一部分に、該側面部3
に融着していない未融着部6aを形成し、この未融着部
6aの周縁部6bに切り込み部7が形成されていること
から、該未融着部6aを切り込み部7が形成されていな
い箇所8にて折り曲げることによって収納自在な把手2
を形成させた把手2付の複合容器1である。
【0006】(2)有底筒状容器 本発明の収納自在な把手付複合容器1は、側面部3が円
筒状、楕円状、角筒状等の筒状に形成され、該側面部3
の上端3aに開口部4を下端3bに底部5を形成した有
底筒状の容器1であり、該有底筒状の容器1は広い場所
を占有しないように積み重ね自在とするために、好まし
くは側面部3を筒状に形成し、該側面部3下端3b底部
5の面積が上端3aの開口部4の面積よりも狭く射出成
形により形成することができることから、側面部3には
テーパーが形成されている。従って、図7に示されるよ
うに、容器1の底部5がその下側の容器1aの開口部4
´より挿入されて積み重ね自在に形成されている。特
に、本発明の収納自在な把手付複合容器1は、把手部2
を容器1の側面部3に収納自在であることから、図4に
示すように、容器1を積み重ねる際には把手部2を側面
部3の凹部3cに収納して、図7に示すように、突出部
9が無い状態にして効率良く積み重ねを行なうことがで
きるので、本発明の効果をより一層発揮することができ
る。このような容器1に使用される素材は、後記把手部
2となるブランク6と一体化させるために把手部2と同
様な熱可塑性樹脂にて形成されている。
【0007】(3) 把 手 本発明の収納自在な把手付複合容器1は、図1、図2及
び図4に示すように、上記有底筒状容器1の側面部3に
融着して強固に固着された収納自在な把手部2を形成し
たものである。このような収納自在な把手2は、筒状容
器1の側面部3に加飾するために融着されるブランク
(ラベル)6の裏面側6cの一部分に、予め把手部2の
形状となるように離型剤10を塗布し、この把手部2と
なる部分の周縁部6bに予め切り込み部7を入れて置
き、そして、このブランク(ラベル)6を金型11内に
挿入してインモールド成形させて、筒状容器1の側面部
3にブランク6を融着させるが、そのブランク6の裏面
側6cの一部分に離型剤10を塗布して容器側面部3に
融着していない状態の未融着部分6aを、切り込み部7
が形成されていない箇所8で外側に折り曲げることによ
って形成したものである。このような把手部2は図4に
示すように、片方だけでも良いが、図1及び図2に示す
ように二箇所形成して、両者を重ね合わせることによ
り、より強度が強く、安定した状態で容器1を持つこと
ができる把手部2とすることもできる。
【0008】(a) ブランク 上記熱可塑性樹脂よりなる容器1がインモールド成形さ
れる際に、金型10内にて装着されて、成形後には容器
1を加飾すると共にその一部分で把手部2を形成するこ
とができるブランク6としては、図3(a) (b) に示すよ
うに、基材層12と、該基材層12の裏面側12aに積
層されたヒートシール性樹脂よりなる接着層13と、該
接着層13上に部分的に塗布された離型剤層14とから
基本的に構成される三層構造のもの、或いは、更に、表
面側に紙状層15を形成した四層構造としたもの、或い
は、更に他の層16を積層した多層構造としたものなど
であり、これらブランク6は積層された紙片状のもので
あることが好ましい。該ブランク6は容器1を加飾する
ために紙状層15上に印刷17を施したものであること
が好ましいが、印刷17を施すことは必須の要件ではな
い。それよりも把手2として使用した際に、容器1に内
容物18を入れた際にも適度な強度を保持して折れ曲が
らないように、厚みが通常150μm以上、好ましくは
200〜500μm、特に好ましくは300〜400μ
mのものが使用される。
【0009】(b) 離型剤 本発明の収納自在な把手付複合容器1を形成するために
は、図3(a) (b) に示すように、前記ブランク6の容器
1側面部3と接する側の一部分に離型剤10を塗布し
て、容器側面部3にブランク6が融着されてない未融着
部6aを形成させることが重要である。該離型剤10と
しては、一般にシリコーン樹脂、ポリビニルアルコー
ル、パラフィン、ワックス類、テフロンディスパージョ
ン(ポリテトラフルオロエチレンの分散相)等を挙げる
ことができる。このような離型剤10は、通常0.5g
/m2 以上、好ましくは1〜8g/m2 、特に好ましく
は1〜4g/m2 の厚さで塗布される。離型剤10の塗
布は、一般にロールコータ、刷毛塗り等にて行なわれ
る。該離型剤10を塗布する形状は、把手部2を形成す
るためのものであることから、把手部2の形状、すなわ
ち、半円状、四角状、三角状等のものとなるように、塗
布される。しかし、その一辺がブランク6に融着された
まま折り曲げられるように形成させなければならない。
このような離型剤10を塗布する部分は、その中心部に
未塗布部10aを形成して把手部2の外形を、図2及び
図4に示すように、C字状、O字状、U字状或いはV字
状等とすることもできる。
【0010】(c) 切り込み 本発明の収納自在な把手付複合容器1を形成するために
は、図3(a) (b) に示すように、前記ブランク6に予め
切り込み部7を形成して置くことが重要である。このよ
うな切り込み部7は前記離型剤10を塗布した形状に合
わせて形成することが好ましい。該切り込み部7は、把
手部2を形成することから、C字状、U字状、V字状等
からなるもので、その一辺がブランク6に融着されてい
て折り曲げ部8が形成されるものでなければならない。
切り込み部7は、折り曲げ部の一端から始まって水平に
又は傾斜して或いは直線に又は曲線により描かれて折り
曲げ部の他端に至っている。該切り込み部7は、その内
側に小さなO字状或いは四角又は三角状の切り込み部7
を設けることにより、把手部2をC字状、U字状、V字
状とすることもできる。
【0011】(d) 折り曲げ 前記容器側面部に融着されたブランクに、予め離型剤1
0を塗布し該離型剤10を塗布した部分の周縁部10b
に切り込み部7を形成して、該ブランク6に融着されて
ない未融着部6aを形成して、この未融着部6aを切り
込み部7が形成されていない箇所8で折り曲げることに
よって把手部2が形成される。該折り曲げ部8は、把手
部2の強度を保持させる点から一般に垂直に設けられて
いる。折り曲げられて把手部2が形成された容器1の側
面部3のブランク6には凹部3cが形成されるが、この
凹部3cは容器1を積み重ねる際に、再び把手部2を収
納するための部位として必要である。
【0012】[II] 収納自在な把手付複合容器の製造 (1) 原材料 (a) 容器用素材 本発明の収納自在な把手付複合容器1の製造方法におい
て、ブランク(ラベル)6の貼着と容器1の成形を金型
11内で一体に行なわれるインモールド成形に使用され
る容器用の素材としては、中空成形、射出成形、差圧成
形、プレス成形、発泡成形などの成形方法によって各種
容器を製造する際に使用される公知の熱可塑性樹脂を使
用することができるが、特に融点が135〜264℃の
熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。このような熱可
塑性樹脂の具体例としては、ポリプロピレン、高密度ポ
リチレン、直鎖線状ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリアクリロ
ニトリル、ポリスチレン、ABS樹脂などを挙げること
ができる。これら熱可塑性樹脂の中では特にポリプロピ
レン、高密度ポリチレン、直鎖線状ポリエチレンを使用
することが耐溶剤性の面で好ましい。
【0013】(b) ブランク用素材 (i) 構成材料 本発明の収納自在な把手付複合容器1の製造方法におい
て、上記熱可塑性樹脂よりなる容器1が成形される際
に、金型11内にて貼着されるブランク(ラベル)6と
しては、図3(a) (b) に示すように、ブランクが配向性
フィルムを素材とするときは、基材層12と、該基材層
12の裏面側に積層されたヒートシール性樹脂よりなる
接着層13とから基本的に構成される二層構造のもの、
或いは、更に、表面側に無機微細粉末を含有する樹脂フ
ィルムの延伸物よりなる紙状層15を形成した三層構造
としたもの、或いは、更に多層構造としたものなど、積
層されたシート状のものであることが好ましい。また、
パルプ紙とヒートシール性樹脂との積層物であっても良
い。このようなインモールド成形用ブランク6は、金型
11内で容器1に貼着される前は一枚のシート状物であ
るが、貼着後は容器1と一体となっている。より具体的
には以下に示す構造のブランク6を使用することが好ま
しい。
【0014】 基材層 本発明の収納自在な把手付複合容器1の製造方法に用い
られるインモールド成形用ブランク6は、通常、基材層
12と接着層13とから構成され、該基材層12として
用いられる材料としては、ポリプロピレン、高密度ポリ
チレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリアミドなどの融点が135〜264℃の熱可塑
性樹脂、これらの延伸フィルム、或いは、これら樹脂に
無機微細粉末を8〜65重量%含有させた樹脂フィルム
の延伸物、或いは、これら樹脂フィルムの表面上に無機
充填剤含有ラテックスを塗工させたフィルム、或いは、
前記樹脂フィルムにアルミニウムを蒸着させたものなど
を挙げることができる。このような基材層12は単層で
あっても、或いは、二層以上の積層された構造であって
も良い。
【0015】 接着層 前記基材層12の樹脂フィルムの裏面側(樹脂容器と接
する側)12aには、接着層13となる低密度ポリエチ
レン、酢酸ビニル・エチレン共重合体、エチレン・(メ
タ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル
酸共重合体の金属塩などの、融点が85〜135℃のヒ
ートシール性樹脂よりなるフィルム層が積層される。ま
たは、これら樹脂のエマルジョン又は溶液を塗布し、乾
燥させて形成しても良い。このヒートシール性樹脂フィ
ルム層13の積層によって、インモールド成形用ブラン
クと樹脂容器との接着をより強固にさせることができ
る。
【0016】(ii) 処 理 上記樹脂フィルムは、必要であれば、コロナ放電加工、
火炎処理、プラズマ処理などを施すことによって、予め
表面の印刷性、接着性を改善しておくこともできる。ま
た、上記基材層12の表面側、例えば紙状層15には、
通常印刷が施される。この様な印刷17としては、グラ
ビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン
印刷などがあり、これによって、商品名、製造元、販売
会社名、キャラクター、バーコード、使用方法などを印
刷することができる。
【0017】(iii) 離型剤の塗布 本発明の収納自在な把手付複合容器1を形成するために
は、図6に示すような、ロール19aを用いた塗布装置
19などにより、前記ブランク6の裏面側6cの容器側
面部3と接する側の一部分に離型剤10を塗布して、容
器側面部3にブランク6が融着されてない未融着部6a
を形成させることが重要である。該離型剤10を塗布す
る形状は、把手部2を形成するためのものであることか
ら、把手部2の形状となるように、半円状、四角状或い
は三角状のもので、その一辺がブランク6に融着された
ままの状態で折り曲げられるように形成されている。
【0018】(iv) 切り込み部の形成(抜打加工) 印刷された前記容器用ブランク6は、抜打加工によっ
て、必要な位置に切り込み部7を形成したり、必要な形
状・寸法のブランク毎にそれぞれ分離される。このよう
なブランク6は容器1の表面の一部に融着される部分的
なものであっても良いが、カップ状容器1の側面部3を
取り巻くブランク6として製造しても良い。また、前記
離型剤10の塗布と切り込み部7の位置合わせを厳密に
行なう必要性がある。該切り込み部7の形状によって、
把手部2の形状が決定されることから、一般にC字状、
U字状、V字状等からなるもので、その一辺がブランク
6に融着されていて折り曲げ部が形成されるものでなけ
ればならない。該切り込み部7は、その内側にやや小さ
なO字状或いは四角又は三角状の切り込み部7を設ける
ことにより、把手部2をC字状、U字状、V字状とする
こともできる。
【0019】(2)インモールド成形 (a) 成形 本発明の収納自在な把手付複合容器1の製造方法におい
ては、図5に示すように、前記インモールド成形用ブラ
ンク6を金型11のキャビティ11a内に表面側6dが
金型11のキャビティ11a面に接するように配設し、
該金型11の内壁11bに吸引によりインモールド成形
用ブランク6を固定した後、容器成形材料樹脂の溶融パ
リソン20を金型11内に導き、該金型11を閉じて該
パリソン20内に吹き込みノズル21より圧縮空気22
を導入し、パリソン20を膨脹させて、前記金型内壁1
1bに沿って賦形すると共に、前記金型内壁11bに固
定されたインモールド成形用ブランク6をパリソン内に
導かれた空気によりパリソンの内側より押圧して、イン
モールド成形用ブランク6を該容器1に一体に成形する
か(中空成形法)、或いは、前記金型の内壁11bに吸
引によりインモールド成形用ブランク6を固定した後、
容器成形材料樹脂シートを金型11内に導き、金型11
を閉じて該シートをプラブアシスト圧空真空成形して容
器状に成形すると共に、前記インモールド成形用ブラン
ク6を成形した容器1に貼着するか(差圧成形法)、或
いは、前記金型の内壁11bに吸引によりインモールド
成形用ブランク6を固定した後、金型11を閉じて、こ
の金型11により形成された容器状のキャビティー11
a内に溶融樹脂を射出して、容器1を成形すると共に前
記インモールド成形用ブランク6を該容器1に一体成形
する(射出成形法)などの方法によってブランク付容器
1が成形される。
【0020】(b) 取り出し この様にして成形されたブランク6が融着された容器1
は、前記裏面側6cに離型剤10を塗布した部分を除い
てブランク6が容器1に一体に貼着された状態となって
いるが、未だ熱い状態なので、該金型11を開く前に該
金型11内に冷却水などを供給して容器1の素材の融点
より20〜30℃低い温度にまで冷却してから金型より
取り出される。
【0021】(3) 把手の形成 この様にして成形されたブランク付の容器1は、側面部
3に融着されたブランク6の裏面側6cの一部分に、予
め把手部2の形状に離型剤10が塗布されて、この離型
剤10が塗布される部分の周縁部10bに切り込み部7
が入れられていることから、この未融着となっている部
分6aを切り込み部7に沿って剥離して、切り込み部の
形成されていない箇所8で外側に折り曲げることによっ
て把手部2を形成することができる。
【0022】
【実施例】
実施例1基材層(三層構造)の製造 三菱油化(株)製ポリプロピレン「三菱ノーブレン M
A−6」(商品名)69部、三菱油化(株)製高密度ポ
リエチレン「ユカロンハード EY−40」(商品名)
8部、耐候性改良剤として平均粒径1μmの酸化チタン
0.8部、三共(株)製ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)セバケート「サノール LS
−770」(商品名)0.06部、炭酸カルシウム粉末
22.2部、酸化防止剤0.3部及び分散剤としてオレ
イン酸0.1部よりなる組成物を、押出機を用いて溶融
・混練させた後、ダイより200℃の温度でシート状に
押し出し、該シートを約50℃の温度にまで冷却した。
次いで、このシートを150℃の温度にまで再度加熱し
た後、ロール群の周速差を利用して、縦方向に4倍に延
伸した。
【0023】一方、ポリプロピレン(三菱ノーブレン
MA−6)55部、平均粒径0.8μmの重質炭酸カル
シウム42部、平均粒径1μmの酸化チタン3部、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート0.4部、坑酸化剤としてヨシノックスBH
T、マーク329及びイルガノックス−1076をそれ
ぞれ0.1部、及び、オレイン酸0.1部の割合にて配
合した組成物を、2台の押出機を用いてそれぞれ溶融混
練して、2台のダイより200℃の温度でシート状に押
し出した。そして、このダイより押し出したシート状物
を、前記縦軸延伸されたシートの両側面にラミネート
し、一旦、室温より20℃高い温度にまで冷却させた
後、約155℃の温度にまで再加熱して、テンターを用
いて横方向に8倍延伸しさせた後、160℃のオーブン
中を通過させて熱セットし、更に、コロナ放電処理し
て、中間層(基材層)の二軸延伸フィルムの肉厚が70
μm、表面・裏面層の一軸延伸フィルムの肉厚が各々3
0μmの三層構造の印刷、筆記性の優れた合成紙を得
た。この合成紙の各層には微細なミクロボイドを多数有
したものであり、合成紙全体の比重は0.712であっ
た。
【0024】接着層の積層 次いで、この三層構造の合成紙の裏面側に、エチレン・
酢酸ビニル共重合体樹脂(酢酸ビニル含量14重量%)
55重量%のトルエン溶液よりなる接着剤を、ロール式
の塗布装置を用いて塗布・乾燥して感熱接着層を形成さ
せて四層構造の合成紙とした。離型剤の塗布 そして、更にシリコーン樹脂を離型剤として用い、該離
型剤を溶剤型溶液を用いて約30重量%の濃度に希釈し
て、図6に示すような、ロールを用いた塗布装置等によ
り前記接着層の上に、図3に示すように、縦70mm、
横35mm、幅10mmの大きさでC字状に二つ左右対
称に離型剤溶液を塗布し、乾燥した。印 刷 次いで、このようにして得られたインモールド成形用ブ
ランクは、必要によりコロナ放電加工した後、基材層の
表面側の紙状層にグラビア印刷が施され、これによって
商品名、製造元、販売会社名、キャラクター、バーコー
ド、使用方法などを印刷した。打抜加工及び切り込み部の形成 このようにして印刷されたインモールド成形用ブランク
を、シーティングし、抜打加工により、図3に示すよう
な、長さ7cm、幅9cmの扇型の形状・寸法に形成す
ると共に、前記離型剤溶液を塗布した部分の周縁部に、
左右対称に二つのC字状の切り込み部と、その内側にや
や小さめのC字状の切り込み部とを形成して、それぞれ
のインモールド成形用ブランク毎に分離した。
【0025】中空成形容器の製造 このインモールド成形用ブランクを、図5に示すよう
な、ブロー成形用割型の一方に真空を利用して印刷面側
(B層)が金型と接するように固定した後、高密度ポリ
エチレン(融点134℃)のパリソンを155℃(低温
パリソン)及び205℃(高温パリソン)で溶融押出
し、次いで割型を型締めした後、4.2kg/cm2 の圧縮
空気をパリソン内に供給し、パリソンを膨脹させて容器
状とすると共にインモールド成形用ブランクと融着さ
せ、次いで該型を冷却した後、型開きをして中空瓶状の
ブランク付容器を取り出した。把手の形成 この様にして成形されたブランク付の容器は、図9に示
されるような形状の容器であり、その側面部の離型剤が
塗布されていて未融着で切り込み部が形成されている部
分を剥離して、切り込み部が形成されていない箇所で外
側に折り曲げて把手部を形成した。
【0026】実施例2射出成形容器の製造 実施例1にて製造したインモールド成形用ブランクを、
ハスキー社製射出成形機「T−388PH」(商品名)
の金型内に減圧を利用して固定させ、次いで雄金型を雌
金型と型合わせした後、形成された型窩内に、MFRが
5.0g/10分のホモのプロピレン重合体「三菱ノー
ブレンMA−4」に酸化チタンを5重量%の割合で配合
したものを240℃の温度で射出注入(25kg/cm
2 )し、次いで、50℃の温度にまで冷却し、型開きし
てブランク付の複合容器を製造した。この複合容器本体
の平均肉厚は0.8mmであった。把手の形成 この様にして成形されたブランク付の容器は、図1に示
されるような形状の容器であり、その側面部の離型剤が
塗布されていて未融着で切り込み部が形成されている部
分を剥離して、切り込み部が形成されていない箇所で外
側に折り曲げて図2に示すような把手部を形成した。該
把手部を側面部に収納させた後、図7に示すように、積
み重ねて収納したところ、狭い場所で多数個収納するこ
とができた。
【0027】
【発明の効果】このような本発明の収納自在な把手付複
合容器は、熱いスープやコーヒー等をいれても把手があ
ることから熱く感じなく、しかも、該把手は剥離するこ
とがないので安全で、かつ、折り畳んで容器外壁面部内
に収納することができるので、側面部上端の開口部の面
積を下端底部の面積よりも広く形成することにより容器
を多数を多数積み重ねても効率良く積み重ねることがで
きる。従って、広い収納場所を必要とせず極めて便利な
容器であり、更に、その製造方法も極めて簡便な方法で
あることから工業的に有利なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の収納自在な把手付複合容器の
把手部を収納した際の斜視図を表わす。
【図2】図2は、図1の収納自在な把手付複合容器を把
手部を取り出して使用する際の斜視図を表わす。
【図3】図3(a) は、容器に融着する前のブランクの平
面図を表わし、図3(b) は、そのA−A線による断面図
を表わす。
【図4】図4は、把手部を容器側面部に取り出した際の
拡大斜視図を表わす。
【図5】図5は、中空成形法によりインモールド成形に
よりブランクを融着する際のブロー成形機の断面図を表
わす。
【図6】図6は、接着層を塗布するロールを用いた塗布
機の概略図を表わす。
【図7】図7は、本発明の収納自在な把手付複合容器を
5個重ね合わせた際の断面図を表わす。
【図8】図8は、折り畳み式の把手を貼着した容器を3
個重ね合わせた際の断面図を表わす。
【図9】図9は、把手付中空瓶状容器の斜視図を表わ
す。
【符号の説明】
1 把手付複合容器、有底筒状容器 1´ 下側の容器 1a 折り畳み自在な把手付紙製容器 2 把手 2a 把手部の垂直な部分 3 側面部 3a 上端 3b 下端 3c 凹部 4 開口部 4´ 下側の容器の開口部 5 底部 6 ブランク(ラベル) 6a 未融着部 6b 周縁部 6c 裏面側 6d 表面側 7 切り込み部 8 折り曲げ部、切り込み部が形成されていない箇所 9 突出部 10 離型剤 10a 離型剤未塗布部 10b 離型剤を塗布した部分の周縁部 11 金型、11a 金型のキャビティ 11b 金型内壁 12 基材層 12a 基材層の裏面側 13 接着層、ヒートシール性樹脂 14 離型剤層 15 紙状層 16 他の層 17 印刷 18 内容物 19 ロールを用いた塗布装置 19a ロール 20 容器成形材料樹脂の溶融パリソン 21 吹き込みノズル 22 圧縮空気

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側面部を筒状に形成した有底筒状容器と
    し、該容器の側面部の外側にブランクを融着させて加飾
    した複合容器において、前記ブランクの容器側面部と接
    する面の一部分に離型剤を塗布して容器側面部に融着し
    ない未融着部となる部分を形成し、この未融着部となる
    部分に切り込み部を形成して、この未融着部を切り込み
    部が形成されていない箇所で折り曲げることによって把
    手部が形成されることを特徴とする収納自在な把手付複
    合容器。
  2. 【請求項2】未融着部に形成された切り込み部の中に更
    に小さなO字状の切込み部を形成したことをことを特徴
    とする請求項1に記載の収納自在な把手付複合容器。
  3. 【請求項3】有底筒状容器が、側面部上端の開口部の面
    積を下端底部の面積よりも広く形成することにより積み
    重ね自在な有底筒状容器とした請求項1又は2に記載の
    収納自在な把手付複合容器。
  4. 【請求項4】ブランクを金型内に挿入させた後、該金型
    内に溶融樹脂を導いて容器を成形すると共に、該容器と
    前記ブランクとを一体化させて複合容器を製造する方法
    において、前記ブランクの把手となる部分に離型剤を塗
    布したことを特徴とする収納自在な把手付複合容器の製
    造方法。
JP20674592A 1992-08-03 1992-08-03 収納自在な把手付複合容器及びその製造方法 Pending JPH0656142A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH082532A (ja) * 1994-06-16 1996-01-09 Ii D M Kk カップ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH082532A (ja) * 1994-06-16 1996-01-09 Ii D M Kk カップ

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