JPH0656130B2 - 燃料噴射ポンプの燃料噴射時期制御装置 - Google Patents

燃料噴射ポンプの燃料噴射時期制御装置

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JPH0656130B2
JPH0656130B2 JP27208185A JP27208185A JPH0656130B2 JP H0656130 B2 JPH0656130 B2 JP H0656130B2 JP 27208185 A JP27208185 A JP 27208185A JP 27208185 A JP27208185 A JP 27208185A JP H0656130 B2 JPH0656130 B2 JP H0656130B2
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injection timing
injection rate
fuel
pressure
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敏美 松村
英嗣 竹本
明 益田
長谷川  隆
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日本電装株式会社
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、燃料噴射ポンプの燃料噴射時期制御装置に関
し、特に圧送カムとカム駆動ローラの相対速度を変え燃
料噴射率を制御する燃料噴射時期制御装置に関するもの
である。
[従来の技術] 従来よりディーゼル機関においては、燃料噴射ポンプの
燃料噴射率が一律であると、機関の運転状態の変化に伴
い良好な運転性能が得られないといった問題が知られて
いる。即ちアイドル運転時、低負荷運転時には燃料噴射
時間が短くなり、燃焼音の増大、ノッキングの発生等の
問題を招き、逆に機関の高負荷運転時には燃料噴射時間
が長くなって、良好な出力トルクが得られないといった
問題を招く、といったことが知られているのである。
そこで近年ではこの問題の対策のため、例えば特開昭5
7−41462号公報に記載のように、機関の運転状態
に応じて燃料噴射ポンプ加圧室内の燃料圧力を調節し、
燃料噴射率を変化するといったことが考えられている。
[発明が解決しようとする問題点] ところが上記のように燃料噴射率を制御する場合、燃料
噴射ポンプ加圧室内の燃料圧力を調節するための油圧制
御弁が必要となり、従来の燃料噴射ポンプをそのまま用
いることはできなかった。
一方従来より燃料噴射ポンプの燃料噴射時期を調節する
ため、第10図に示すように高圧室70の油圧によって
位置決めされるタイマピストン72を介して燃料噴射ポ
ンプのローラリング74の回転角度位置を制御するタイ
マ装置76と、デューティ比の変化するパルス駆動信号
により開閉され、タイマピストン位置を決定する高圧室
70の油圧を制御する油圧制御弁78と、を備えた燃料
噴射時期制御装置が用いられている。
ところがこの種の燃料噴射時期制御装置では、油圧制御
弁78がパルス駆動信号により開閉制御されるため、高
圧室70内の平均油圧は所望の値となるものの、油圧制
御弁78の開弁時には油圧が低下し、油圧制御弁78の
閉弁時には油圧が上昇し、タイマピストン72の位置、
即ち燃料噴射ポンプのローラリング74の回転角度位置
が進角側あるいは遅角側へと変動するといったことがあ
る。従って、第11図(ロ)に示すごとく、燃料噴射時
に油圧制御弁78が開弁状態で、高圧室70内の油圧が
低圧側に変化していると、ローラリング74は遅角側に
回動して第11図(イ)に一点鎖線で示す如く燃料噴射
率が低下し、逆に第11図(ハ)に示すごとく燃料噴射
時に油圧制御弁78が閉弁状態で、高圧室70内の油圧
が高圧側に変化していると、ローラリング74は進角側
に回動して第11図(イ)に二点鎖線で示す如く燃料噴
射率が上昇することとなる。尚第11図(イ)はローラ
リング74に当接されるカムローラのリフト量を示し、
これにより、燃料噴射率の違いを表わしている。
そこで本発明者は、燃料噴射時つまり、カムによる燃料
圧送行程中における上記油圧制御弁の開閉状態を切り替
えるよう構成すれば、従来の燃料噴射ポンプをそのまま
用いて燃料噴射率を変更できることに着目し、本発明を
完成した。
[問題点を解決するための手段] 即ち上記問題点を解決するための手段としての本発明の
構成は、第1図に示す如く、 燃料噴射用の圧送カム及びカムローラを備えた燃料噴射
ポンプの燃料噴射時期を調節する燃料噴射時期調節部材
と、該燃料噴射時期調節部材を、前記圧送カムの回転周
期に同期するON−OFF周期及び所定のON−OFF
デューティ比を有するパルス信号で駆動する駆動手段
と、上記燃料噴射ポンプを介して燃料供給されるディー
ゼル機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、該
運転状態検出手段の検出結果に基づき、上記燃料噴射ポ
ンプの目標燃料噴射時期を算出する目標燃料噴射時期算
出手段と、上記燃料噴射時期調節部材で調節される燃料
噴射時期が、上記目標燃料噴射時期算出手段で算出され
た目標燃料噴射時期と一致するよう、上記パルス信号の
デューティ比を演算するデューティ比演算手段と、上記
運転状態検出手段の検出結果に基づき上記ディーゼル機
関の燃料噴射率を設定する燃料噴射率設定手段と、該燃
料噴射率設定手段で設定された燃料噴射率に応じて上記
圧送カムの位相に対する上記パルス信号のON領域とO
FF領域の位置を制御して、上記圧送カムの、圧送行程
中におけるカムローラとの回転方向の相対速度を変化さ
せることで燃料噴射率を制御する燃料噴射率制御手段と
を備えた燃料噴射率制御装置である。
[作用] 以上の如く構成された本発明の燃料噴射時期制御装置に
おいて、噴射時期は、従来同様、燃料噴射時期調節部材
を駆動するパルス信号のデューティ比を制御して決定さ
れる。本発明では駆動手段にてさらにこのパルス信号の
ON−OFF周期を、圧送カムの回転周期に同期、つま
り噴射タイミングに同期させるとともに、燃料噴射率設
定手段にてパルス信号の圧送カムに対する位相をずらす
ことによって、圧送カムの圧送行程中つまり噴射中にお
ける圧送カムとカムローラとの相対速度を変化させるこ
とで噴射率を変更できる。従ってタイマ機構を利用し
て、パルス信号のデューティ比によって決定される噴射
時期は変更されることなく、噴射率を噴射時期とは独立
して制御できる。
[実施例] 以下に本発明の一実施例を図面と共に説明する。
第2図は本実施例の燃料噴射時期制御装置を備えた燃料
噴射ポンプ及びディーゼル機関の概略構成図である。
図において1は分配型の燃料噴射ポンプを表わし、ディ
ーゼル機関2のクランク軸にベルト等を介して連結され
たドライブプーリ3の回転により駆動され、ディーゼル
機関の燃料噴射ノズル4に燃料を圧送する。ドライブプ
ーリ3には突起5が突設され、燃料噴射ポンプ1のポン
プハウジング6に設けられたクランク角センサ7を用い
てディーゼル機関2の所定のクランク角度を検出できる
ようにされている。またドライブプーリ3に接続された
燃料噴射ポンプ1のドライブシャフト8には、燃料フィ
ードポンプであるベーン式ポンプ9及び外周面に複数の
突起を有するパルサ10が取り付けられ、その先端部分
で、図示しないカップリングを介してカムプレート11
に接続されている。
カムプレート11はプランジャ12と一体的に接合さ
れ、ドライブシャフト8の回転に応じて回転される。ま
たカムプレート11はタイマ装置13によって位置決め
されるローラリング14に接続されており、ローラリン
グ14に取り付けられたカムローラ15によって図中左
右方向に往復動される。従ってカムプレート11及びプ
ランジャ12はドライブシャフト8の回転によって回転
及び往復動されることとなる。
次にプランジャ12は図示しない燃料カットバルブ(F
CV)により開閉される吸気ポートを介してポンプハウ
ジング6内の燃料室16と連通されたポンプシリンダ1
7内に嵌挿され、その往復動により燃料を加圧し、デリ
バリバルブ18を介してディーゼル機関2の各気筒に燃
料を圧送する。即ちプランジャ12の先端部には気筒数
と対応する燃料通路12aが形成され、図中左方向に移
動する際、燃料室16内の燃料を加圧室17a内に吸入
し、図中右方向に移動する際、加圧室17a内の燃料を
加圧して分配ポート17bから燃料を圧送するよう構成
されているのである。
一方ポンプシリンダ17にはその加圧室17aと連通し
てスピルポート17cが形成され、パイロット噴射弁2
0を介して燃料室16と連通される。パイロット噴射弁
20はニードル弁21の開閉により動作され、プランジ
ャ12の図中右方向への移動時、即ち燃料加圧圧送時に
加圧室17aと燃料室16とを連通し、加圧室17a内
の燃料を溢流してディーゼル機関への燃料供給を停止す
る。
次にタイマ装置13は、タイマハウジング13a、タイ
マハウジング13a内に嵌挿され、ローラリング14と
接続されたタイマピストン13b、及びタイマピストン
13bを図中右方向に押圧付勢するスプリング13cか
ら構成され、燃料室16内の高圧燃料が導入される高圧
室13dの燃料圧によりタイマピストン13bを位置決
めすることによって、ローラリング14の位置を決定
し、燃料噴射時期を調節する。また高圧室13dの燃料
圧は、高圧室13dと低圧室13eとの連通通路22に
設けられ、デューティ比の制御されたパルス駆動信号に
より開閉制御される油圧制御弁23によって調圧され
る。
上記タイマ装置13及び電磁弁23により位置決めされ
るローラリング14には、上記パルサ10と対向する位
置で、パルス10の外周面に形成された突起が横切る度
に検出信号を発生する回転角センサ25が設けられ、燃
料噴射ポンプの回転数、即ちディーゼル機関2の機関回
転数、及び燃料噴射ポンプの燃料噴射周期が検出できる
よう構成されている。即ちこのパルサ10の外周面に
は、第3図に示す如く、外周面を4等分する4箇所を切
歯とする56個の突起が形成されていることから、回転
角センサ25からは第4図(イ)に示す如き検出信号が
出力され、この検出信号を波形整形することによって第
4図(ロ)に示すように、燃料噴射周期と同期した基準
信号A及び回転数を表わす回転角信号Bが得られること
となるのである。またこの回転角センサ25はローラリ
ング14に固定され、その回動と共に移動することか
ら、基準信号A及び回転角信号Bからカムローラ15の
リフト時、即ち燃料の噴射時期を検出できる。尚本実施
例では基準信号A出力後4個目の回転角信号が出力され
た際、燃料噴射が開始されるよう回転角センサ25が固
定されている。
次にディーゼル機関2には、その冷却水温を検出する冷
却水温センサ26、吸気温度を検出する吸気温センサ2
7及び吸気圧を検出する吸気圧センサ28が設けられ、
ディーゼル機関2の運転状態を検出できるようにされて
いる。また29はアクセルペダル29aの踏み込み量を
検出するアクセルセンサであって、これによってもディ
ーゼル機関2の運転状態を検出できるようにされてい
る。
これら冷却水温センサ26、吸気温センサ27、吸気圧
センサ28、及びアクセルセンサ29からの検出信号、
及び上記クランク角センサ7や回転角センサ25からの
検出信号は、各々電子制御回路30に入力され、パイロ
ット噴射弁20や油圧制御弁23が駆動制御されること
となる。即ち電子制御回路30では、上記各種センサに
より検出されたディーゼル機関2の運転状態に応じてパ
イロット噴射弁20及び油圧制御弁23を駆動制御する
ことにより、ディーゼル機関2への燃料噴射量や燃料噴
射時期、あるいは燃料噴射率を制御するよう構成されて
いるのである。そしてこの電子制御回路30は、第5図
に示す如く、上記各センサから出力されるアナログ信号
をデジタル信号に変換するA/D変換器31、上記各セ
ンサから出力されるパルス信号を波形整形する波形整形
回路32、A/D変換器31あるいは波形整形回路32
を介して入力された上記各センサからの検出信号に基づ
き燃料噴射ポンプ1の燃料噴射制御を実行するCPU3
3、CPU33にて制御処理を実行する際必要な制御プ
ログラムや各種データが予め記憶されたROM34、C
PU33にて制御処理を実行する際必要なデータが一時
的に読み書きされるRAM35、及び上記パイロット噴
射弁20や油圧制御弁23に各々駆動信号を出力する駆
動回路36,37から構成されている。
以下、上記電子制御回路30で実行される本発明にかか
わる主要な制御処理である、燃料噴射時期制御について
第6図ないし第8図に示すフローチャートに沿って詳し
く説明する。
第6図は電子制御回路30内で繰り返し実行され、燃料
噴射時期がディーゼル機関の運転状態に応じて設定され
る目標燃料噴射時期となるよう、油圧制御弁23に加え
るパルス駆動信号のデューティ比をフィードバック制御
するパルス駆動信号制御処理を表わしている。
この処理が開始されるとまずステップ101を実行し、
回転角センサ25からの検出信号に基づき機関回転数N
e を算出して、次ステップ102に移行する。ステップ
102においては上記冷却水温センサ26、吸気温セン
サ27、吸気圧センサ28、及びアクセルセンサ29よ
り出力された、ディーゼル機関2の運転状態を表わす各
種検出信号を読み込み、ステップ103に移行する。
ステップ103では上記ステップ101にて算出された
機関回転数Ne 及びステップ102にて読み込まれた機
関状態を表わす検出信号に基づき、目標燃料噴射時期を
算出する。つまり機関回転数Ne とアクセルセンサ29
で検出されたアクセルペダルの踏み込み量とをパラメー
タとして基本となる目標燃料噴射時期を算出し、その後
この求められた値を冷却水温THW、吸気温Ta 、吸気
圧Pa 等により補正することによって目標燃料噴射時期
を決定する、といった従来の手法により目標燃料噴射時
期を算出するのである。
次にステップ104においては上記クランク角センサ7
及び回転角センサ25からの検出信号に基づき実燃料噴
射時期を算出し、ステップ105に移行する。尚この処
理は上述したように回転角センサ25からの検出信号に
基づき燃料噴射の開始時期が検知できるので、この回転
角センサ25から出力される検出信号と、クランク角セ
ンサ7から出力される検出信号とを用いて、ディーゼル
機関2のクランク角度に対する燃料噴射時期を算出する
のである。
ステップ105では上記ステップ101にて求められた
機関回転数Ne 、冷却水温センサ26により検出された
冷却水温THW、及び吸気圧センサ28により検出され
た吸気圧Pa を用いて、ディーゼル機関2の運転状態に
応じた燃料噴射率を設定する、燃料噴射率設定処理を実
行する。
この処理は第7図に示す如く、機関回転数Ne が所定回
転数Ne base以上の時(ステップ201)、吸気圧
Pa が所定吸気圧Pabase以上である時(ステップ
202)、あるいは冷却水温度THWが所定温度THW
base以下である時(ステップ203)に燃料噴射率
を「高」に設定し(ステップ204)、それ以外の時に
は燃料噴射率を「低」に設定する(ステップ205)よ
う実行される。そしてこの設定された燃料噴射率は、後
述の回転角信号割り込み処理にて油圧制御弁23にパル
ス駆動信号を出力する際、パルス駆動信号をON状態に
するのかOFF状態にするのかを決定するのに用いられ
る。
ステップ105にて燃料噴射率を高・低いずれかに設定
すると、続くステップ106を実行し、上記ステップ1
03にて求められた目標燃料噴射時期とステップ104
にて求められた実燃料噴射時期との誤差Terr を算出
し、ステップ107に移行する。そしてステップ107
では上記誤差Terr が正であるか否かを判断し、Terr
>0である場合、即ち実燃料噴射時期が目標噴射時期に
対し進角側にある場合には、ステップ108に移行し
て、燃料噴射時期を遅角するべく、パルス駆動信号のO
N時間を所定時間だけ延長し、次ステップ109に移行
する。ステップ109においては、回転角センサ25か
ら出力される検出信号により求められる燃料噴射周期か
ら、上記求められたパルス駆動信号のON時間を減算
し、パルス駆動信号のOFF時間を算出する。
一方ステップ107にてTerr ≦0である旨判断された
場合にはステップ110に移行して、今度は誤差Terr
が負であるか否かを判断する。そしてTerr <0である
旨判断された場合、即ち実燃料噴射時期が目標噴射時期
に対し遅角側にある旨判断された場合には、ステップ1
11に移行して、燃料噴射時期を進角側に補正すべく、
パルス駆動信号のON時間を所定時間だけ短縮し、次ス
テップ112に移行する。ステップ112においては、
上記ステップ109と同様、燃料噴射周期から上記短縮
されたON時間を減算し、パルス駆動信号のOFF時間
を算出する。
次に上記ステップ110にてTerr <0でない旨判断さ
れた場合には、Terr =0であることから、パルス駆動
信号の補正は実行せず、本ルーチンの処理をそのまま終
了する。また上記ステップ109又はステップ112の
処理実行後もそのまま本ルーチンの処理を終了する。
ここで上記ステップ108又はステップ111にてパル
ス駆動信号のON時間が延長又は短縮された後、ステッ
プ109又はステップ112にてパルス駆動信号のOF
F時間を算出するのは、次に説明する回転角信号割り込
み処理にてパルス駆動信号を出力する時のON−OFF
状態が燃料噴射率によって切り替えられることから、パ
ルス駆動信号をONからOFFあるいはOFFからON
に反転するまでの時間を共に算出しておかなければ燃料
噴射周期を一周期とするパルス駆動信号のデューティ比
を良好に制御できなくなるといった理由からである。
次に第8図は回転角センサ25から回転角信号が出力さ
れる毎に実行される回転角信号割り込み処理であって、
燃料噴射周期と同期して燃料噴射ポンプの所定回転角度
毎にパルス駆動信号を出力する。
処理が開始されるとまずステップ301を実行し、フラ
グFがセット状態であるか否かを判断する。このフラグ
Fは後述の処理にて回転角信号の基準信号入力時にセッ
トされ、その後所定数(本実施例では3個)の回転角信
号が入力されるとリセットされるフラグであって、フラ
グFがリセット状態であれば、ステップ302に移行す
る。ステップ302では前回この割り込み処理が実行さ
れた後、今回実行されるまでの時間、即ち回転角信号の
パルス間隔Tp を算出し、ステップ303に移行する。
ステップ303においては、上記求められたパルス間隔
Tp と、前回の処理の際求められたパルス間隔Tp(n-1)
に定数Kを乗算した値と、を大小比較することにより、
今回入力された回転角信号が基準信号であるか否かを判
断する。これは基準信号入力時には、その間のパルス間
隔Tp が通常より2.5倍程度の値となるので、例えば
定数Kの値を2.28とし、パルス間隔Tp が前回のパ
ルス間隔Tp(n-1)よりK倍以上か否かを判断することに
よって、今回の回転角信号が基準信号であることを検出
しようとしているのである。そしてこのステップ303
にて回転角信号が基準信号でないと判定されると、その
まま本ルーチンの処理を終了する。
一方、上記ステップ303にて回転角信号が基準信号で
ある旨判断されると、ステップ304を実行し、フラグ
Fをセットし、ステップ305に移行する。ステップ3
05では、後述の処理でパルス駆動信号出力時期を検知
するのに用いるカウンタCの値をクリアし、本ルーチン
の処理を終了する。
次にステップ301にてフラグFがセット状態である旨
判断された場合には、ステップ306に移行して、カウ
ンタCの値をインクリメントする。そして続くステップ
307にてこのカウンタCの値が3以上であるか否か、
即ち基準信号検出後、3個目の回転角信号が入力された
か否かを判断し、C<3であればそのまま本ルーチンの
処理を終了する。
次に上記ステップ307にてC≧3であるる旨判断され
るとステップ308に移行して、フラグFをリセット
し、次ステップ309に移行する。ステップ309で
は、前述のステップ105にて設定された燃料噴射率が
「高」であるか否かを判断し、「高」であれば燃料噴射
率を高くするため、続くステップ310に移行する。
ステップ310においては、油圧制御弁23に出力され
るパルス駆動信号がOFF状態となるよう駆動回路37
に指令信号を出力すると共に、その後パルス駆動信号を
ON状態に反転するまでの時間、即ち、前記ステップ1
09又はステップ111にて求められたパルス駆動信号
のOFF時間を設定し、本ルーチンの処理を終了する。
一方上記ステップ309にて要求燃料噴射率が「低」で
ある旨判断された場合には、ステップ311に移行す
る。そしてステップ311では低燃料噴射率で燃料噴射
が実行されるよう、駆動回路37にパルス駆動信号をO
N状態とする指令信号を出力すると共に、その後パルス
駆動信号をOFF状態に反転するまでの時間、即ち前記
ステップ108又はステップ111にて求められたパル
ス駆動信号のON時間を設定し、本ルーチンの処理を終
了する。
次に第9図は上記の如く実行される本実施例の動作を表
わすタイムチャートである。図に示す如く、本実施例の
燃料噴射時期制御では、油圧制御弁23に出力されるパ
ルス駆動信号の周期Tは燃料噴射周期と同期して出力さ
れ、そのON−OFFタイミングは燃料噴射率に応じて
実線又は破線で示す如く切り替えられることとなる。ま
たこのパルス駆動信号の出力時期は、基準信号である回
転角信号(図に示す「0」)を入力後、3番目の回転角
信号(図に示す「3」)が入力された時点であることか
ら、燃料噴射開始後パイロット噴射弁20がOFF状態
とされ、燃料噴射が終了するまでの間は必ずON又はO
FF状態となる。従って燃料噴射中要求燃料噴射率が高
い場合にはローラリング14が進角側に移動して燃料噴
射率が高くなり、逆に要求燃料噴射率が低い場合にはロ
ーラリング14が遅角側に移動して、燃料噴射率が低く
なる。
このように本実施例では、油圧制御弁23に出力される
パルス駆動信号を燃料噴射周期と一致させ、燃料噴射前
所定の回転角度でパルス駆動信号を出力し、そのON−
OFF出力時期を反転するといった処理を実行すること
により、従来の燃料噴射時期制御に用いるタイマ装置1
3や油圧制御弁23をそのまま用いて燃料噴射率を制御
することが可能となる。
尚本実施例では燃料噴射量を制御するため電磁弁を用い
た燃料噴射ポンプを例に取り説明したが、油圧制御弁を
用いてタイマ装置のタイマピストン位置を制御し、燃料
噴射時期を調節するよう構成された他の型式の燃料噴射
ポンプであっても、容易に実現することができる。また
タイマ装置の構成は、上述の油圧サーボ式タイマの電磁
弁制御以外に、ローラリングを直接電気式アクチュエー
タで制御するものや、タイマピストンの位置をサブピス
トンにて制御される油圧で制御するものを適用すること
ができる。更にカムプレートでなく、リング状のカムを
用いたインナカムタイプの燃料噴射装置においても本発
明は適用できる。
[発明の効果] 以上詳述した如く、本発明によれば、燃料噴射時期調節
部材の駆動信号を制御して、燃料噴射ポンプの圧送カム
とカムローラとの回転方向の相対速度を変化させること
により、燃料噴射率を簡単に変更することができるよう
になる。従って従来のように燃料噴射率制御用の油圧制
御弁を燃料噴射ポンプの加圧室に設けるといった必要は
なく、従来の燃料噴射ポンプをそのまま用いて燃料噴射
率を制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を表わすブロック図、第2図ない
し第9図は本発明の一実施例であって、第2図は本実施
例の燃料噴射ポンプ及びその周辺装置を表わす概略構成
図、第3図は回転角センサ25及びパルサ10の外周面
の形状を表わす説明図、第4図は回転角センサ25より
出力される検出信号と、波形整形後の回転角信号を表わ
す線図、第5図は電子制御回路30の構成を表わすブロ
ック図、第6図は電子制御回路30内で実行されるパル
ス駆動信号制御処理を表わすフローチャート、第7図は
同じくそのステップ105の処理を表わすフローチャー
ト、第8図は同じく回転角信号割り込み処理を表わすフ
ローチャート、第9図は本実施例の動作を説明するタイ
ムチャート、第10図は従来より用いられているタイマ
装置の構成を説明する説明図、第11図はこの動作によ
り燃料噴射率が変化することを説明するタイムチャート
である。 7……クランク角センサ、13……タイマ装置 23……油圧制御弁、25……回転角センサ 26……冷却水温センサ、27……吸気温センサ 28……吸気圧センサ、29……アクセルセンサ 30……電子制御回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料噴射用の圧送カム及びカムローラを備
    えた燃料噴射ポンプの燃料噴射時期を調節する燃料噴射
    時期調節部材と、 該燃料噴射時期調節部材を、前記圧送カムの回転周期に
    同期するON−OFF周期及び所定のON−OFFデュ
    ーティ比を有するパルス信号で駆動する駆動手段と、 上記燃料噴射ポンプを介して燃料供給されるディーゼル
    機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 該運転状態検出手段の検出結果に基づき、上記燃料噴射
    ポンプの目標燃料噴射時期を算出する目標燃料噴射時期
    算出手段と、 上記燃料噴射時期調節部材で調節される燃料噴射時期
    が、上記目標燃料噴射時期算出手段で算出された目標燃
    料噴射時期と一致するよう、上記パルス信号のデューテ
    ィ比を演算するデューティ比演算手段と、 上記運転状態検出手段の検出結果に基づき上記ディーゼ
    ル機関の燃料噴射率を設定する燃料噴射率設定手段と、 該燃料噴射率設定手段で設定された燃料噴射率に応じて
    上記圧送カムの位相に対する上記パルス信号のON領域
    とOFF領域の位置を制御して、上記圧送カムの、圧送
    行程中におけるカムローラとの回転方向の相対速度を変
    化させることで燃料噴射率を制御する燃料噴射率制御手
    段とを備えた燃料噴射率制御装置。
  2. 【請求項2】上記燃料噴射率設定手段は、運転状態検出
    手段の検出結果に基づきディーゼル機関の燃料噴射率を
    高・低いずれかに設定するものであり、 上記燃料噴射率制御手段は、燃料噴射率の高・低に応じ
    て上記駆動手段より出力されるパルス信号の上記圧送カ
    ムの圧送行程中におけるON−OFF状態を切り替える
    よう構成された特許請求の範囲1項記載の燃料噴射ポン
    プの燃料噴射時期制御装置。
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