JP2513262B2 - ディ―ゼル機関の燃料噴射量制御装置 - Google Patents

ディ―ゼル機関の燃料噴射量制御装置

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JP2513262B2
JP2513262B2 JP33112587A JP33112587A JP2513262B2 JP 2513262 B2 JP2513262 B2 JP 2513262B2 JP 33112587 A JP33112587 A JP 33112587A JP 33112587 A JP33112587 A JP 33112587A JP 2513262 B2 JP2513262 B2 JP 2513262B2
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ディーゼル機関の燃料噴射量制御装置に関
し、詳しくはアイドル運転時の燃料噴射量を補正して、
アイドル運転時の回転速度の異常回転変動を抑制するデ
ィーゼル機関の燃料噴射量制御装置に関する。
[従来の技術] 従来、ディーゼル機関の燃料噴射量制御装置では、機
関の回転速度とアクセル開度等の機関負荷とに基づき、
マップ又は計算式により基本燃料噴射量を算出し、その
算出された基本燃料噴射量を水温,吸気温等により補正
して燃料噴射量を決定し、これによって燃料噴射量を制
御するようにされている。またこの種の装置では、基本
燃料噴射量が、アクセル開度毎に回転速度に対して所定
の噴射量パターン(以下、ガバナパターンともいう。)
となるように設定される。
一方この種の装置において、アイドル運転時等の回転
速度を制御する方法として、特開昭57−140531号によ
り、上記ガバナパターンを、実際の回転速度と目標回転
速度との偏差に基づき平行移動させ、回転速度を目標回
転速度に制御する方法が提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] ところが上記提案の制御方法では、ディーゼル機関の
回転速度を目標回転速度に制御することはできるもの
の、ディーゼル機関特有の異常回転変動(以下、アイド
ルハンチングともいう。)の問題は解決されておらず、
回転変動に対する制御の速応性を向上するために、ガバ
ナパターンの下降傾斜(ドループ)を急にすると、アイ
ドルハンチングが生じ易くなってしまうといった問題が
あった。
つまりまずガバナパターンとしては、大別して第9図
(a)に示すオールスピードガバナパターンと、第9図
(b)に示すりミットスピードガバナパターンがあり、
これら両パターンとも、アイドル運転時のガバナパター
ン,即ちアクセル開度0%のアイドルガバナパターン
は、回転数の増加にともない噴射量が減少するパターン
である。そしてこのアイドルガバナパターンのドループ
を急にすると、回転変動に対して噴射量変化が大きく、
敏感になるため、ディーゼル機関に回転変動が発生して
も回転速度を速やかに目標アイドル回転速度に復帰させ
ることができるものの、反面、回転速度が目標アイドル
回転速度付近でハンチングし易くなってしまうのであ
る。
このためディーゼル機関のアイドルガバナパターンと
しては、アイドルハンチングと回転変動に対する燃料噴
射制御の速応性とを考慮して、これら相反する特性がと
もに満足できるように設定しなければならず、このため
にはアイドルガバナパターンを各ディーゼル機関毎に設
定する必要があった。しかし実際に各ディーゼル機関毎
にアイドルガバナパターンを設定するのは困難で、また
経時変化等によってディーゼル機関自体の特性が変化す
るので、従来ではこれら各事情を考慮してドループを緩
めに設定せざるを得ず、この結果回転変動に対する制御
の速応性が犠牲になっていた。
そこで本発明は、ディーゼル機関の異常回転変動を確
認しながら上記アイドルガバナパターンのドループを変
化させることで、アイドルガバナパターンを各ディーゼ
ル機関毎に自動的に最適化できるようにすることを目的
としてなされた。
[問題点を解決するための手段] 即ち上記目的を達するためになされた本発明は、第1
図に例示する如く、 ディーゼル機関への燃料噴射量が回転速度に対して所
定の噴射量パターンとなるよう、機関の回転速度と機関
負荷とに基づきディーゼル機関への基本燃料噴射量を算
出する基本燃料噴射量算出手段M1を備え、上記算出され
た基本燃料噴射量に基づきディーゼル機関への燃料噴射
量を制御するディーゼル機関の燃料噴射量制御装置にお
いて、 機関の回転速度に基づきディーゼル機関の異常回転変
動を検出する異常回転変動検出手段M2と、 ディーゼル機関のアイドル運転を検出するアイドル運
転検出手段M3と、 機関の運転状態に応じて目標アイドル回転速度を算出
する目標アイドル回転速度算出手段M4と、 上記アイドル運転検出手段M3でアイドル運転が検出さ
れているとき、上記異常回転変動検出手段M2からの検出
信号に応じて上記基本燃料噴射量を補正し、ディーゼル
機関の異常回転変動が所定レベルとなるようにアイドル
運転時の噴射量パターンを上記算出された目標アイドル
回転速度を中心に回転させる燃料噴射量補正手段M5と、 を設けたことを特徴とするディーゼル機関の燃料噴射
量制御装置を要旨としている。
ここで基本噴射量算出手段M1は、ディーゼル機関への
燃料噴射量が第9図(a)又は(b)に示した如き所定
の噴射量パターンとなるように、ディーゼル機関の回転
速度とアクセル開度等の機関負荷とに基づき、予め設定
されたマップ又は演算式を用いて燃料噴射制御の基本と
なる基本燃料噴射量を算出するためのものである。
また異常回転変動検出手段M2は、ディーゼル機関の異
常回転変動を検出するためのもので、例えばディーゼル
機関の回転速度を検出する回転速度センサから出力され
る検出信号のハンチング周波数成分を抽出するバンドパ
スフィルタと、バンドパスフィルタを通過してくる信号
を整流してハンチングレベルを検出する整流回路とによ
り構成することができる。
また次に燃料噴射量補正手段M5は、ディーゼル機関の
アイドル運転時に、異常回転変動検出手段M2からの検出
信号に応じて基本燃料噴射量を補正することで、異常回
転変動検出手段M2で検出される異常回転変動レベル(即
ちアイドルハンチングレベル)が所定レベルとなるよう
にアイドル運転時の噴射量パターンを目標アイドル回転
速度を中心に回転させ、これによって各ディーゼル機関
毎にアイドルガバナパターンを最適化するためのもので
ある。
そしてこの燃料噴射量補正手段M5としては、異常回転
変動検出手段M2で検出された異常回転変動レベルに基づ
き補正係数を設定し、該補正係数を目標アイドル回転速
度と実際の回転速度との偏差に乗じて燃料噴射補正量を
求め、該補正量により基本燃料噴射量を直接補正するよ
う構成してもよく、また同様に、異常回転変動検出手段
M2で検出された異常回転変動レベルに基づき補正係数を
設定し、該補正係数を目標アイドル回転速度と実際の回
転速度との偏差に乗じて回転速度の補正量を求め、該補
正量により燃料噴射量算出手段で基本燃料噴射量を算出
するのに用いる回転速度を補正して、基本燃料噴射量を
間接的に補正するように構成してもよい。
また前述したようにアイドル運転時の噴射量パターン
(アイドルガバナパターン)のドループは、通常、ディ
ーゼル機関の経時変化等を考慮して緩やかに設定され
る。従って従来の噴射量制御装置に本発明をそのまま適
用する場合、燃料噴射量補正手段としては、アイドルガ
バナパターンの傾斜が急になるように基本燃料噴射量を
補正するようにすればよい。
つまり基本燃料噴射量を直接補正する場合には、回転
速度が目標アイドル回転速度より大きいときに、異常回
転変動レベルに応じて基本燃料噴射量を減量補正し、回
転速度が目標アイドル回転速度を下回っているときに、
異常回転変動レベルに応じて基本燃料噴射量を増量補正
するように構成すればよく、また基本燃料噴射量算出用
の回転速度を補正して燃料噴射量を間接的に補正する場
合には、回転速度が目標アイドル回転速度より大きいと
きに、異常回転変動レベルに応じて回転速度を増量補正
し、回転速度が目標アイドル回転速度を下回っていると
きに、異常回転変動レベルに応じて回転速度を減量補正
するようにすればよい。
[作用] 以上のように構成された本発明の燃料噴射量制御装置
では、アイドル運転検出手段M3でディーゼル機関のアイ
ドル運転が検出されているとき、噴射量補正手段M5が、
ディーゼル機関の異常回転変動レベルが所定レベルとな
るよう、異常回転変動検出手段M2の検出結果に応じて基
本燃料噴射量算出手段M1で算出される基本燃料噴射量を
補正し、アイドル運転時の噴射量パターンを、目標アイ
ドル回転速度算出手段M4で算出された目標アイドル回転
速度を中心に回転させる。
このためアイドルガバナパターンは、常にディーゼル
機関の異常回転変動レベルが所定レベルとなるように補
正されることとなり、アイドルガバナパターンをディー
ゼル機関の特性に応じて最適な値に制御することができ
るようになる。
[実施例] 次に本発明の実施例を図面と共に説明する。
まず第2図は本発明が適用されたディーゼル機関及び
その周辺装置を表わす概略構成図である。
図において1は分配型の燃料噴射ポンプを表わし、デ
ィーゼル機関2のクランク軸にベルト等を介して連結さ
れたドライブプーリ3の回転により駆動され、ディーゼ
ル機関2に設けられた燃料噴射ノズル4に燃料を圧送す
る。ドライブプーリ3には突起5が突設され、燃料噴射
ポンプ1のポンプハウジング6に設けられたクランク角
センサ7を用いてディーゼル機関2の所定のクランク角
度を検出できるようにされている。またドライブプーリ
3に接続された燃料噴射ポンプ1のドライブシャフト8
には、燃料フィードポンプであるベーン式ポンプ9及び
外周面に複数の突起を有するパルサ10が取り付けられ、
その先端部分で、図示しないカップリングを介してカム
プレート11に接続されている。
カムプレート11はプランジャ12と一体的に接合され、
ドライブシャフト8の回転に応じて回転される。またカ
ムプレート11はタイマ装置13によって位置決めされるロ
ーラリング14に接続されており、ローラリング14に取り
付けられたカムローラ15によって図中左右方向に往復動
される。従ってカムプレート11及びプランジャ12はドラ
イブシャフト8の回転によって回転及び往復動されるこ
ととなる。
次にプランジャ12は燃料遮断弁16により開閉される吸
入ポート17を介してポンプハウジング6内の燃料室18と
連通されたポンプシリンダ19内に嵌装され、その往復動
により燃料を加圧し、デリバリバルブ20を介してディー
ゼル機関2の各気筒に燃料を圧送する。即ちプランジャ
12の先端部には気筒数と対応する燃料通路12aが形成さ
れ、図中左方向に移動する際、燃料室18内の燃料を加圧
室19a内に吸入し、図中右方向に移動する際、加圧室19a
内の燃料を加圧して分配ポート19bから燃料を圧送する
よう構成されているのである。
一方プランジャ12には分配ポート19bと連通して燃料
の溢流ポート19cが形成され、その溢流ポート19cの周囲
にはスピルリング21が摺動自在に外嵌されている。スピ
ルリング21は、リニアソレノイド22により位置制御さ
れ、プランジャ12の図中右方向への移動時に溢流ポート
19cを介して加圧室19aと燃料噴射ポンプの燃料室18とを
連通して加圧燃料を溢流させ、これによってディーゼル
機関への燃料供給を停止する。即ちリニアソレノイド22
により位置制御されるスピルリング21の位置によって燃
料噴射ポンプ1からの燃料噴射終了時期が決定され、こ
れによってディーゼル機関2への燃料噴射量が制御され
るのである。尚リニアソレノイド22には、リニアソレノ
イド22により位置制御されるスピルリング21の位置を検
出するためのスピル位置センサ23が設けられている。
次にタイマ装置13は、タイマハウジング13aと、タイ
マハウジング13a内に嵌装され、ローラリング14と接続
されたタイマピストン13bと、タイマピストン13bを図中
右方向に押圧付勢するスプリング13cとから構成され、
燃料室18内の高圧燃料が導入される高圧室13dの燃料圧
によりタイマピストン13bを位置決めすることによって
ローラリング14の位置を決定し、燃料噴射開始時期を調
節する。また高圧室13dの燃料圧は、高圧室13dと低圧室
13eとの連通通路24に設けられ、デューティ比の制御さ
れたパルス駆動信号により開閉制御される油圧制御弁25
によって調圧される。
上記タイマ装置13及び油圧制御弁25により位置決めさ
れるローラリング14には、上記パルサ10と対向する位置
で、パルサ10の外周面に形成された突起が横切る度に検
出信号を発生する回転速度センサ26が設けられ、燃料噴
射ポンプ1の回転速度、即ちディーゼル機関2の回転速
度を検出できるようにされている。
一方ディーゼル機関2には、その冷却水温を検出する
水温センサ27、吸気温度を検出する吸気温センサ28、機
関負荷としてアクセルペダル29aの踏込み量(即ちアク
セル開度)を検出するアクセル開度センサ29等が設けら
れ、これによってディーゼル機関2の運転状態を検出で
きるようにされている。
これら水温センサ26、吸気温センサ27、及びアクセル
開度センサ29からの検出信号は、クランク角センサ7、
スピル位置センサ23及び回転速度センサ26からの信号と
共に電子制御回路30に出力され、燃料遮断弁16、リニア
ソレノイド22、油圧制御弁23を駆動して、ディーゼル機
関2への燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御するのに用
いられる。
電子制御回路30は、第3図に示す如く、上記各センサ
からの検出信号に基づき燃料噴射量及び燃料噴射開始時
期を演算して燃料噴射制御を実行するセントラルプロセ
ッシングユニット(CPU)31、CPU31で燃料噴射制御を実
行するための制御プログラムや各種データが予め記憶さ
れたリードオンリメモリ(ROM)32、CPU31で燃料噴射制
御を実行するのに必要な各種データが一時的に読み書き
されるランダムアクセスメモリ(RAM)33、及びディー
ゼル機関2のキースイッチが運転者によってオフされて
もその後の制御に必要な各種データを記憶保持させてお
くため、バッテリによりバックアップされたバックアッ
プRAM34、等を中心に論理演算回路として構成されてい
る。
また電子制御回路30には、水温センサ27、吸気温セン
サ28、及びアクセル開度センサ29に対応して設けられた
バッファ35a〜35c、これらバッファ35a〜35cを介して入
力される検出信号を選択的に取り込むマルチプレクサ3
6、マルチプレクサ36から出力されるアナログ信号をデ
ジタル信号に変換するA/D変換器37、クランク角センサ
7及び回転速度センサ26から出力されるパルス信号を波
形成形する波形成形回路38等が備えられ、これら各部を
通過してきた検出信号が入力ポート39を介して入力され
る。
また本実施例では、ディーゼル機関2のハンチングを
検出するため、回転速度センサ26からのパルス信号をア
ナログ信号に変換するF/V変換回路40a、この変換された
回転速度信号のハンチング周波数成分を抽出するバンド
パスフィルタ(BPF)40b、EPF40bを通過してくる検出信
号を整流して異常回転変動レベルを検出する整流回路40
c、及び整流回路40cからの検出信号に含まれる交流成分
を除去するためのローパスフィルタ(LPF)40d、からな
る異常回転変動検出手段としてのハンチングレベル検出
回路40が備えられ、これによってディーゼル機関2のア
イドルハンチングレベルを検出できるようにされてい
る。
また更に電子制御回路30には、上述の燃料遮断弁16、
リニアソレノイド22、及び油圧制御弁25を駆動するため
の駆動回路41a〜41cが設けられ、これら各部にCPUの演
算結果に応じた制御信号を出力ポート42を介して出力す
ることにより、燃料噴射量及び噴射時期を制御できるよ
うにされている。
尚リニアソレノイド22を駆動するための駆動回路41a
には、スピル位置センサ23からの検出信号が入力され、
スピルリング21がCPU31から指示されたスピル位置にな
るように自動でフィードバック制御する。
以下、上記のように構成された電子制御回路30で実行
される本発明にかかわる主要な処理である基本燃料噴射
量算出結果について、第4図に示すフローチャートに沿
って詳しく説明する。尚この基本燃料噴射量算出処理
は、ディーゼル機関2の始動と共に開始され、ディーゼ
ル機関2の運転中繰り返し実行されるものである。
図に示す如くこの基本燃料噴射量算出処理では、まず
ステップ100で回転速度センサ26からの検出信号に基づ
きディーゼル機関2の回転速度Neを算出し、続くステッ
プ110に移行してアクセル開度センサ29からの検出信号
に基づきアクセル開度Accを算出する。そして続くステ
ップ120では、上記算出されたディーゼル機関2の回転
速度Ne及びアクセル開度Accに基づき、予め設定された
マップを用いて噴射量パターンが前述の第9図(a)又
は(b)に示した如くなるよう基本燃料噴射量QBASEを
算出する。
次にステップ130では、アクセル開度が0でその状態
が所定時間以上経過したか否かによって、現在ディーゼ
ル機関2がアイドル運転されているか否かを判断し、デ
ィーゼル機関2がアイドル運転状態でないと判断される
とそのまま処理を終了する。
一方ステップ130でディーゼル機関2がアイドル運転
されていると判断されると、ステップ140に移行して、
水温センサ27や吸気温センサ28からの検出信号、あるい
は図示しないエアコンスイッチのオン・オフ状態等に基
づき、アイドル運転時のディーゼル機関2の運転状態に
応じた目標アイドル回転速度Nfを算出し、ステップ150
に移行する。
ステップ150では、上記ハンチングレベル検出回路40
で検出されたディーゼル機関2の異常回転変動レベルLh
を読み込み、ステップ160に移行して、例えば第5図に
示す如きマップを用いてアイドルガバナパターンのドル
ープ補正のための積分補正量△Kを求め、ステップ170
に移行する。そしてステップ170では、現在算出されて
いるドループ補正係数Kにステップ160で算出された積
分補正係数△Kを加算して、ドループ補正係数Kを更新
する。尚ドループ補正係数Kの初期値としては0が設定
されており、このステップ170を繰り返し実行すること
によってドループ補正係数が逐次更新されることとな
る。
次にステップ180では、上記更新されたドループ補正
係数Kを、ステップ140で求めた目標アイドル回転速度N
fとステップ100で求めた実際の回転速度Neとの偏差(Nf
−Ne)に乗じて、基本燃料噴射量の補正量△Qを算出
し、ステップ190に移行する。そしてステップ190では、
上記算出された補正量△Qをステップ120で求めた基本
燃料噴射量QBASEに加算して基本燃料噴射量QBASEを補
正し、処理をいったん終了する。
尚このように求められた基本燃料噴射量QBASEは、燃
料噴射終了時期を決定するスピルリング21の目標位置に
変換されて、駆動回路41aに出力される。
以上のように本実施例では、アイドル運転時の基本燃
料噴射量QBASEが、ディーゼル機関2の異常回転変動レ
ベルLhに応じて設定されるドループ補正係数Kを目標ア
イドル回転速度Nfと実際の回転速度Neとの偏差に乗じて
得られる補正量△Qにより補正される。
このためディーゼル機関2の異常回転変動レベルLhが
小さく、ドループ補正係数Kが正の値となるような場合
には、第6図に実線で示す予め設定されたアイドルガバ
ナパターンに対して、回転速度が目標アイドル回転速度
Nfより小さいNe1であるときには基本燃料噴射量がQBAS
E1からQBASE1′へと△Q1だけ増量補正され、回転速度
が目標アイドル回転速度Nfと一致するときには補正は行
なわれず、回転速度が目標アイドル回転速度Nfより大き
いNe2であるときには基本燃料噴射量がQBASE2からQBA
SE2′へと△Q2だけ減量補正されることとなり、この結
果、ディーゼル機関アイドル運転時の異常回転変動レベ
ルが第5図に示すレベルLh0となるようにアイドルガバ
ナパターンのドループが補正されることとなる。
従って第5図に示すLh0の値を許容可能なハンチング
レベル(即ち0付近の所定の値)に設定しておけば、ア
イドルハンチングの許容範囲内で、ディーゼル機関2の
回転変動に対する制御の速応性が最高となるように、ア
イドルガバナパターンのドループを設定することがで
き、予め各ディーゼル機関毎にアイドルガバナパターン
を設定することなく、また経時変化などの影響を受けず
に、アイドルガバナパターンのドループを常に最適化す
ることが可能となる。
ここで上記実施例では、ディーゼル機関2の回転速度
Neとアクセル開度Accとから求めた基本燃料噴射量QBAS
Eを補正することにより、アイドルガバナパターンのド
ループを最適化するよう構成したが、回転速度を補正
し、補正後の回転速度に基づき基本燃料噴射量QBASEを
算出するようにしても上記と同様の効果が得られる。以
下、このように実行される燃料噴射量算出処理を本発明
の第2実施例として第7図のフローチャートを用いて説
明する。
図に示す如くこの燃料噴射量算出処理では、まずステ
ップ300及び310で、上記ステップ100及びステップ110と
同様に、回転速度センサ26及びアクセル開度センサ29か
らの検出信号に基づきディーゼル機関2の回転速度Ne及
びアクセル開度Accを算出する。そしてステップ320で
は、現在ディーゼル機関2がアイドル運転されているか
否かを判断し、アイドル運転されていない場合にはその
ままステップ390に移行する。
一方ディーゼル機関2がアイドル運転されている場合
には、ステップ330に移行して、前述のステップ140と同
様に目標アイドル回転速度Nfを算出し、ステップ340に
移行して、ハンチングレベル検出回路40で検出された異
常回転変動レベルLhを読み込み、ステップ350に移行す
る。そしてステップ350では、前述のステップ160と同様
に、上記読み込んだ異常回転変動レベルLhに基づきドル
ープ補正のための積分補正量△Kを求め、ステップ360
に移行して回転速度補正用のドループ補正係数Kを更新
する。
尚この積分補正量△K及びドループ補正係数Kは前述
の実施例と同様に求められるが、これら各値は基本燃料
噴射量算出用の回転速度を補正するためのものであるた
め、その値としては前述の実施例とは異なる値となる。
このようにしてドループ補正係数Kが設定されると続
くステップ370に移行し、ドループ補正係数Kをステッ
プ330で求めた目標アイドル回転速度Nfとステップ300で
求めた実際の回転速度Neとの偏差(Nf−Ne)に乗じて、
基本燃料噴射量の算出に用いる回転速度Neの補正量△N
を算出し、ステップ380に移行する。そしてステップ380
では、上記算出された補正量△Nをステップ300で求め
た回転速度Neから減じて回転速度Neを補正し、ステップ
390に移行する。
ステップ390では、上記補正されたディーゼル機関2
の回転速度Neとステップ310で算出されたアクセル開度A
ccとに基づき、予め設定されたマップを用いて噴射量パ
ターンが前述の第9図(a)又は(b)に示した如くな
るよう基本燃料噴射量QBASEを算出し、処理をいったん
終了する。
このように本実施例では、アイドル運転時に基本燃料
噴射量QBASEを算出するのに用いられる回転速度Neが、
ディーゼル機関2の異常回転変動レベルLhに応じて設定
されるドループ補正係数Kを目標アイドル回転速度Nfと
実際の回転速度Neとの偏差に乗じて得られる補正量△N
により補正される。
このためディーゼル機関2の異常回転変動レベルLhが
小さく、ドループ補正計数Kが正の値となるような場合
には、第8図に実線で示す予め設定されたアイドルガバ
ナパターンに対して、回転速度が目標アイドル回転速度
Nfより小さいNe1であるときには、基本燃料噴射量QBAS
Eを算出するのに用いられる回転速度がNe1からNe1′へ
と△N1だけ減少され、回転速度が目標アイドル回転速度
Nfと一致するときには補正は行なわれず、回転速度が目
標アイドル回転速度Nfより大きいNe2であるときには、
基本燃料噴射量QBASEを算出するのに用いられる回転速
度がNe2からNe2′へと△N2だけ増加されることとなる。
例えばいま回転速度がNFより小さなNe1のときに凝似的
にNe1よりもさらにΔN1だけ低い回転速度Ne1′であると
認識させると、基本燃料噴射量は実線のバナパターンよ
りQBASE1からBASE1′へとΔQ1分だけ増量補正される。
つまり回転速度をΔN1だけ減少させて認識させると、ガ
バナパターンの調速作用によって結果的には点線で示し
たごとく元の実線のガバナパターンをΔN1分だけ縮小さ
せたドループの急なガバナパターンを実現したことにな
る。また、回転速度がNFよりも大きいNe2のときに凝似
的にNe2よりもさらにΔN2だけ高い回転速度Ne2′である
と認識させると基本燃料噴射量がQBASE2からQBASE2′
へとΔQ2分だけ減量補正される。このことは、元の実線
のガバナパターンをΔN2分だけ縮小したドループを急に
した点線のガバナパターンを実現したことを意味してい
る。従って前述の実施例と同様に、アイドルハンチング
レベルが所定レベルとなるよう、アイドルガバナパター
ンのドループを設定することができ、予め各ディーゼル
機関毎にアイドルガバナパターンを設定することなく、
また経時変化などの影響を受けずに、アイドルガバナパ
ターンのドループを常に最適化することが可能となる。
次に上記各実施例では、ハンチングレベルLhの取り込
み、積分補正量△Kの算出及びドループ補正係数Kの算
出を、基本燃料噴射量算出処理で常時実行するように構
成したが、、これらの算出処理は所定毎に実行される割
込ルーチンによって実行するように構成してもよい。
また上記のようなアイドルガバナパターンのドループ
の補正を、アイドルガバナパターンを実際の回転速度と
目標アイドル回転速度との偏差に基づき平行移動させる
特開昭57−140531号に開示された技術と組合せて実行す
るようにしてもよい。この場合、アイドルハンチングを
発生させることなくディーゼル機関2の回転速度を目標
アイドル回転速度に速やかに制御することができるよう
になり、最適なアイドル回転制御を行なうことが可能と
なる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明ディーゼル機関の燃料噴射
量制御装置によれば、アイドル運転時に発生する異常回
転変動レベルが所定レベルとなるようアイドルガバナパ
ターンを補正することができる。このため制御の目標と
なる異常回転変動レベルを0付近の許容可能なレベルに
設定すれば、異常回転変動を抑制しつつ回転変動に対す
る制御の速応性を向上することができ、予め各ディーゼ
ル機関毎にアイドルガバナパターンを設定することな
く、また経時変化などの影響を受けずに、アイドルガバ
ナパターンのドループを常に最適化することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を表わすブロック図、第2図は実
施例のディーゼル機関及びその周辺装置を表わす概略構
成図、第3図は電子制御回路の構成を表わすブロック
図、第4図は電子制御回路で実行される基本燃料噴射量
算出処理を表わすフローチャート、第5図は基本燃料噴
射量算出処理で積分補正量△Kを求めるのに用いられる
マップを表わす線図、第6図は第4図の基本燃料噴射量
算出処理により制御されるアイドルガバナパターンのド
ループの変化を説明する線図、第7図は第2実施例の基
本燃料噴射量算出処理を表わすフローチャート、第8図
は第7図の基本燃料噴射量算出処理により制御されるア
イドルガバナパターンのドループの変化を説明する線
図、第9図は基本燃料噴射量を算出するために予め設定
されるガバナパターンを表わす線図、である。 M1……基本燃料噴射量算出手段 M2……異常回転変動検出手段 M3……アイドル運転検出手段 M4……目標アイドル回転速度算出手段 M5……燃料噴射量補正手段 26……回転速度センサ 29……アクセル開度センサ 30……電子制御回路 40……ハンチングレベル検出回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディーゼル機関の機関負荷一定時における
    回転速度の変化に対する噴射量の変化の傾きを示す所定
    の噴射量パターンに従って、機関の回転速度と機関負荷
    とに基づきディーゼル機関への基本燃料噴射量を算出す
    る基本燃料噴射量算出手段を備え、上記算出された基本
    燃料噴射量に基づきディーゼル機関への燃料噴射量を制
    御するディーゼル機関の燃料噴射量制御装置において、 機関の回転速度に基づきディーゼル機関の異常回転変動
    量を検出する異常回転変動検出手段と、 ディーゼル機関のアイドル運転を検出するアイドル運転
    検出手段と、 機関の運転状態に応じて目標アイドル回転速度を算出す
    る目標アイドル回転速度算出手段と、 上記アイドル運転検出手段でアイドル運転が検出されて
    いるとき、上記異常回転変動検出手段にて検出される異
    常回転変動量の大きさが所定レベル以下となるように、
    アイドル運転時の機関負荷に相当する前記噴射量パター
    ンを、上記算出された目標アイドル回転速度を中心に回
    転させることで前記噴射量パターンの傾きを補正する燃
    料噴射量補正手段とを設け、 この燃料噴射量補正手段は、前記異常回転変動量が小さ
    いときは大きいときに比べて前記傾きが急になるよう前
    記アイドル時の噴射量パターンの傾きを補正することを
    特徴とするディーゼル機関の燃料噴射量制御装置。
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