JP2871212B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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JP2871212B2
JP2871212B2 JP3224796A JP22479691A JP2871212B2 JP 2871212 B2 JP2871212 B2 JP 2871212B2 JP 3224796 A JP3224796 A JP 3224796A JP 22479691 A JP22479691 A JP 22479691A JP 2871212 B2 JP2871212 B2 JP 2871212B2
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英嗣 竹本
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジン回転数,アクセ
ル開度等の各種の検出信号を演算処理手段に入力し、該
演算処理手段において所定の制御プログラムに従って演
算された基本制御量に基づいて燃料噴射量を制御する燃
料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スピル時期を調整して燃料噴射量を調量
制御する場合、図15に示すようにエンジン回転数Ne
の平均回転数Naが同一で同一開弁時期(スピル時期)で
あっても、回転変動の大きさにより制御角度やカムリフ
トが変わる。従って、図16に示す如く燃料噴射量qが
変化する。このため、図17に示すように回転数毎に又
は負荷毎にスピル時期の補正係数を設定し、回転変動巾
に応じて燃料噴射量qを補正している。また、特公昭6
2−42146号公報には車両発進時燃料の発進増量を
行うために、エンジン回転数の負の変化率を検出し該負
の変化率が所定値以上で、かつエンジン回転数が所定回
転数以下の場合に前記エンジン回転数の変化率に応じて
燃料増量を行う燃料制御装置が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た過去の平均回転数のみに基づいて、回転数毎にスピル
時期の補正係数を設定し制御燃料噴射量を補正する方式
では、特に車両発進時のクラッチミート時又はブレーキ
ング時等のように、エンジン負荷が掛かった場合に回転
が周期的に変動するサージングを生じて低速の走行安定
性が不十分となる(図18の(a))。また、図18の(b)
に示すように、アイドル運転時にパワーステアリングや
空調装置等が作動して負荷が掛かった場合に回転が落ち
込み、その回転変動量△Nは図19に示すように定常運
転時に比較して大きくずれ、同一スピル時期での静的な
燃料噴射量特性と動的な燃料噴射量特性とは図20に示
すように異なる。このため、エンジン回転数と燃料噴射
量の制御の対応がアンバランスとなり、惰行走行時のサ
ージングやエンジンストップが生じ易くなるという問題
点がある。また、上記特公昭62−42146号公報に
記載の燃料制御装置は、エンジンの回転数が所定回転数
以下で且つ所定値以上の回転数の負の変化率が発生した
場合にしか対処できないという問題点があるとともに、
過去の回転数の変化率を制御パラメータとしているため
前記したと同様の問題点を有する。本発明は上記した問
題点を解決するためになされたものであり、過渡・負荷
変動時の回転数の低下や回転数の上昇時及び低速時の制
御のアンバランスを無くして低速走行時の安定性を向上
することができる燃料噴射装置を提供することを目的と
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めの第1の具体的手段として、図1(a)に示すようにエ
ンジン回転数,アクセル開度等の各種の検出信号を演算
処理手段100に入力し、所定の制御プログラムに従い
前記演算処理手段100が演算する基本制御量に基づい
て燃料噴射量を制御する燃料噴射装置において、爆発行
程での瞬時回転数と連続した次気筒における圧縮行程で
の瞬時回転数に基づいてエンジン回転数の瞬時変化を算
出する瞬時回転数変化算出手段101と、エンジン回転
数の瞬時変化に応じて、前記基本制御量を補正して次気
筒に対する燃料噴射量を演算指令する燃料噴射量演算手
段102とを備えたことを特徴とする燃料噴射装置が提
供される。
【0005】また、第2の具体的手段として、図1(b)
に示すようにエンジン回転数,アクセル開度等の各種の
検出信号を演算処理手段110に入力し、所定の制御プ
ログラムに従い前記演算処理手段110が演算する基本
制御量に基づいて燃料噴射量を制御する燃料噴射装置に
おいて、爆発行程での瞬時回転数と連続した次気筒にお
ける圧縮行程での瞬時回転数に基づいてエンジン回転数
の瞬時変化を算出する瞬時回転数変化算出手段111
と、1噴射間の最大回転変動量を算出する回転変動量算
出手段112と、算出されるエンジン回転数の瞬時変化
と1噴射間の最大回転変動量とに応じて、前記基本制御
量を補正して次気筒に対する燃料噴射量を演算指令する
燃料噴射量演算手段113とを備えたことを特徴とする
燃料噴射装置が提供される。
【0006】アイドル運転時は、上記第1、第2の具体
的手段に記載される燃料噴射量演算手段102若しくは
113を、エンジン回転数の瞬時変化に応じて、若しく
はアイドル運転時の燃料噴射量補正量に基づいて前記基
本制御量を補正して次気筒に対する燃料噴射量を演算指
令する燃料噴射量演算手段としてもよい。
【0007】
【作用】上記第1の具体的手段の燃料噴射装置の作用は
以下の通りである。瞬時回転数変化算出手段101が爆
発行程での瞬時回転数と連続した次気筒における圧縮行
程での瞬時回転数に基づいてエンジン回転数の瞬時変化
を算出し、その算出結果に応じて燃料噴射量演算手段1
02が基本制御量を補正して次気筒に対する燃料噴射量
を演算する。
【0008】上記第2の具体的手段の燃料噴射装置の作
用は以下の通りである。瞬時回転数変化算出手段111
が爆発行程での瞬時回転数と連続した次気筒における圧
縮行程での瞬時回転数に基づいてエンジン回転数の瞬時
変化を算出し、回転変動量算出手段112が1噴射間の
最大回転変動量を算出し、それぞれの算出結果に応じて
燃料噴射量演算手段113が基本制御量を補正して次気
筒に対する燃料噴射量を演算指令する。
【0009】アイドル運転時は、燃料噴射量演算手段
が、エンジン回転数の瞬時変化に応じて、若しくはアイ
ドル運転時の燃料噴射量補正量に基づいて前記基本制御
量を補正して次気筒に対する燃料噴射量を演算指令す
る。
【0010】
【実施例】
(第1実施例)以下図面を参照して本発明が適用されるデ
ィーゼルエンジンについて説明する。図2は電磁スピル
式分配型燃料噴射ポンプを備えたディーゼルエンジンの
概略図である。電磁スピル分配型燃料噴射ポンプは、シ
リンダ内壁面とプランジャ先端面とで形成される高圧室
とポンプ内の低圧室(ポンプ室)とを連通させる連通路
に、電磁弁を設け、この電磁弁をオンオフ制御すること
により連通路を遮断および連通させ、燃料噴射量を制御
するものである。
【0011】フィルタにより通過された燃料は、ドライ
ブシャフト2で駆動されるベーン式フィードポンプ(9
0°展開して図示)4によって給油口6からプレッシャ
レギュレーティンギバルブ8に導かれ、このプレッシャ
レギュレーティングバルブ8により圧力を調整された
後、ポンプハウジング10内の低圧室であるポンプ室1
2内に満たされる。ポンプ室12内に満たされた燃料
は、ポンプ室12内で作動部分の潤滑を行うと同時に、
吸入ポート14を介してプランジャ16の先端部に形成
される高圧室18に送られる。また、一部の燃料は過剰
燃料の排出と作動部分の冷却のために、オーバフローバ
ルブ20から燃料タンクに戻して循環される。
【0012】プランジャ16の先端部には、気筒数と同
数の吸入グルーブ22が穿設され、プランジャ16の尾
端部には、カムプレート28が固定され、このカムプレ
ート28にはローラリング30に嵌合された気筒数と同
数のローラ32が接触されている。このプランジャ16
は、先端側からシリンダ34に挿入され、プランジャ1
6の先端面とシリンダ34の内壁面とにより高圧室18
を形成している。シリンダ34には、吸入ポート14が
穿設されると共にシリンダ内面からデリバリバルブ36
に連通する気筒数と同数の分配通路38が穿設されてい
る。そして、ポンプハウジング10には、連通路40を
連通および遮断する電磁弁44が取付けられている。こ
の連通路40は高圧室18とポンプ室12とを連通させ
るものである。また、電磁弁44は、ソレノイド46が
オンされると弁体42を突出して連通路40を遮断さ
せ、ソレノイド46がオフされると弁体42を吸引して
連通路40を連通させる。
【0013】ドライブシャフト2は、ポンプ室12方向
へ突出してカップリングを介してカムプレート28に連
結されている。そして、カムプレート28はプランジャ
16に固定されると共にスプリング50によりローラ3
2に押圧されている。従って、ローラ32とカムプレー
ト28の接触状態に応じて回転するカムプレート28の
カム山にローラ32が乗り上ることによって、プランジ
ャ16は1回転中に気筒数と等しい回数だけ往復動され
る。
【0014】燃料噴射ポンプの下部には、燃料送油圧力
の変化を利用してドライブシャフト2とプランジャ16
を駆動するカムプレート28との位相を変化させて燃料
噴射時期を変化させる油圧式タイマ(90°展開して図
示)52が設けられている。このタイマ52によれば、
スプリング54がタイマピストン56を噴射遅れの方向
に押しており、エンジン回転数が上昇すると送油圧力が
上昇してタイマピストン56がスプリング54の弾発力
に抗して押されるため、ロッド58を介してローラリン
グ30が噴射ポンプの回転方向と逆方向に回転され、油
圧に比例して燃料噴射時期が進められる。噴射時期は、
エンジン条件によって予め定められた目標噴射時期に一
致させるよう電磁弁44によってピストン56に作用す
る油圧を制御することにより制御される。
【0015】ドライブシャフト2の先端部にはシグナル
ロータ60がドライブシャフト2と同軸に固定され、ロ
ーラリング30にはシグナルロータ60の周面に対向す
るようにピックアップ62が取付けられている。シグナ
ルロータ60には、所定角(例えば、5.625°)毎
に凸状歯が複数個配置されると共に、気筒数と同数等間
隔に凸状歯が切欠かれて欠歯部が形成されている。すな
わち、4気筒ディーゼルエンジンの場合には、図3に示
すように、5.625°(11.25°CAに相当す
る)毎に凸状歯60α、60β・・・・が複数個配置さ
れると共に、90°(180°CAに相当する)毎に欠
歯部60a〜60dが形成されている。
【0017】従って、シグナルロータ60が回転すると
凸状歯がピックアップ62に対して接近離反するため、
電磁誘導によってピックアップ62から図4に示すパル
ス信号が出力される。このパルス信号の幅広の谷部は基
準位置信号として作用し、その他の部分は回転角信号と
して作用する。また、ピックアップ62とシグナルロー
タ60とは、高圧室が縮少される方向にプランジャ16
が押動される前すなわちプランジャ16がリフトする前
に、欠歯部の1つがピックアップ62に接近してピック
アップ62から基準位置信号が出力されるよう、すなわ
ちパルス信号の谷部の幅が広くなるように相対位置が定
められている。また、ポンプハウジング10には吸入ポ
ート14を遮断することによって燃料噴射を停止させる
燃料噴射カットバルブ64が取付けられている。前記デ
リバリバルブ36は、ディーゼルエンジン66の副燃焼
室に突出するように取付けられた燃料噴射弁68に接続
されている。この副燃焼室にはグロープラグ70が取付
けられている。また、吸気通路には、スロットル弁88
が配置され、このスロットル弁88を含んでベンチュリ
90が構成されている。
【0018】なお、74はアクセル開度を検出するアク
セルセンサ、76は吸気管圧力を検出する圧力センサ、
78はエンジン冷却水温を検出する水温センサ、80は
グローリレー、92は車速センサである。また、84は
クランク軸に固定されると共に特定気筒の上死点位置に
突起を備えたシグナルロータ、86は突起の通過に伴っ
て上死点信号を出力する上死点センサ、94はシフトポ
ジションスイッチである。マイクロコンピュータ82に
は、アクセルセンサ74の他、ピックアップ62、圧力
センサ76、水温センサ78、車速センサ92、シフト
ポジションスイッチ94および上死点センサ86が接続
されている。
【0019】また、マイクロコンピュータ82の出力ポ
ートはグローリレー80を介してグロープラグ70に接
続されると共に、電磁弁44のソレノイド46および燃
料噴射カットバルブ64のソレノイドに接続されてい
る。マイクロコンピュータ82はCPU,RAM,RO
M,AD変換器等から構成され、AD変換器はCPUの
指示に応じてアクセルセンサ74、圧力センサ76およ
び水温センサ78からの信号を順次デイジタル信号に変
換する。またマイクロコンピュータ82のROMには以
下で説明するルーチンのプログラム、アクセル開度AC
CPとエンジン回転数Neとによって計算される基本燃
料噴射量QBをエンジン冷却水温等によって補正した燃
料噴射量Qとエンジン回転数Neとで定められた燃料噴
射時期等が予め記憶されている。
【0020】上記構成の第1実施例装置における燃料噴
射制御について、図5のフローチャート、図6及び図7
の説明図を参照して説明する。燃料噴射制御は、前記マ
イクロコンピュータ82のROMに記憶された制御プロ
グラムに従ってCPUが実行する処理により実現され
る。処理がスタートすると、ステップ200でエンジン
負荷データ(エンジン回転数Ne,アクセル開度ACC
P等)を取り込む。ステップ201では取り込んだ負荷
データに基づき平均エンジン回転数Naを算出するとと
もに、該平均エンジン回転数Naと前記アクセル開度A
CCPとから基本制御量(噴射量)QBを算出する。続く
ステップ202で、負荷変化に相当する瞬時回転数変化
△N′を、爆発行程での瞬時回転数NEi-1と連続した次
気筒の圧縮行程での瞬時回転数NCiの差から演算する。
ステップ203で瞬時回転数変化△N′を予め設定した
所定値(│α│)と比較し、該所定値(│α│)以下の場合
は定常状態と判定して後述するステップ208以下の定
常時の処理を実行する。
【0021】前記定常状態と判定した場合でも、ステッ
プ207で所定ディレィ後か否かを判断し所定ディレィ
内は、過渡状態とみなしてステップ204以下の処理を
行う。所定ディレィ後であれば、ステップ208で定常
状態の処理としてアイドルスピードコントロール(以下
単にISCという),気筒毎噴射量補正(以下単にFCC
Bという)を行い、後述する過渡補正係数kをk=1と
してステップ206へ進む。一方、前記ステップ203
で瞬時回転数変化△N′が所定値(│α│)を超える場合
は、ステップ204へ進み定常状態での前記制御(IS
C,FCCB)を中止し、ステップ205で過渡補正係
数kを算出する。過渡補正係数kは、図6に示す前記瞬
時回転数変化△N′と所定値(│α│)とからなる特性マ
ップから算出される。該特性マップは、前記ROMに記
憶されている。続いてステップ206へ進み、算出した
過渡補正係数kを用いて前記ステップ201で算出した
基本制御量QBに対して補正を行い、指令噴射量QFIN
式QFIN=QB×kにより演算する。前記k=1の場合は
FIN=QBとなり実質的に過渡補正処理は行われない。
上記定常時と過渡時(加速時及び減速時)における制御に
よるエンジンの回転数の推移は図7に示される。
【0022】上記第1実施例は、回転数の瞬時変化から
過渡状態を検出して、次気筒に対する燃料の噴射量の予
測補正ができるため、前記図20に示す同一スピル時期
での動的特性を静的特性に合わせ込むことが可能とな
り、回転数と噴射量制御のアンバランスが改善でき低速
安定性を改善できる(図8)。
【0023】(第2実施例)本発明の第2実施例につい
て、図9のフローチャート、図10〜図13を参照して
説明する。燃料噴射制御は、前記第1実施例と同様マイ
クロコンピュータ82のROMに記憶された制御プログ
ラムに従ってCPUが実行する処理により実現される。
処理がスタートすると、ステップ300でエンジン負荷
データ(エンジン回転数Ne,アクセル開度ACCP等)
を取り込む。ステップ301では取り込んだ負荷データ
に基づき平均エンジン回転数Naを算出するとともに、
該平均エンジン回転数Naと前記アクセル開度ACCP
とから基本制御量(噴射量)QBを算出する。続くステッ
プ302で、アイドル運転状態か否かを判定する。
【0024】アイドル運転状態であれば、先ずステップ
312〜315のアイドル回転数制御処理を行う。ステ
ップ312でエンジン冷却水温THWに対する目標回転
数NFを設定する。ステップ313では、実際の平均エ
ンジン回転数Naと前記目標回転数NFとの差から回転
偏差△NEを算出する。続いてステップ314へ進み、
算出した回転偏差△NEに対する噴射量補正値△QGを図
10の特性マップから算出する。そして、ステップ31
5では算出した噴射量補正値△QGを逐次積算した積算
値△Qiをメモリに記憶し、ステップ303へ戻る。
【0025】ステップ303以下の処理は、前記ステッ
プ302でアイドル運転状態でないと判定された場合に
行う処理である。ステップ303では、1噴射間の瞬時
回転数の最大値NEmaxと最小値NEminの差を、回
転変動量Nppとして算出する。続くステップ304で
は、算出した回転変動量Nppに応じた回転変動補正係
数K′を、図11に示す特性マップから算出する。そし
てステップ305へ進み、負荷変化に相当する瞬時回転
数変化△N′を、爆発行程での瞬時回転数NEi-1と連続
した次気筒の圧縮行程での瞬時回転数NCiの差から算出
する。ステップ306で瞬時回転数変化△N′を予め設
定した所定値(│A│)と比較し、過渡状態か否かを判定
する。
【0026】前記瞬時回転数変化△N′が所定値(│A
│)未満であれば、準定常と判定しステップ317へ進
んで、過渡補正係数Kをリセットする。また、瞬時回転
数変化△N′が所定値(│A│)以上であれば、過渡状態
と判定しステップ307で図12に示す特性マップか
ら、過渡補正係数Kを算出する。ステップ308では、
過渡度合を前記過渡補正係数Kが所定値(|B|)以上か否
かで判定し、所定値(|B|)未満の場合はISC(アイド
ルスピードコントロール)量の修正が不要として、ステ
ップ316でISC量修正係数βをリセットする。ま
た、前記過渡補正係数Kが所定値(|B|)以上であれば、
ステップ309で図13に示す特性マップからISC修
正係数βを算出する。
【0027】続くステップ310では、前記ステップ3
14で算出し、ステップ315で逐次積算しメモリに記
憶した噴射量補正値△QGの積算値△Qiを呼出し、前ス
テップ309で求めたISC修正係数βを用い△Qi×
βと修正し、その修正値を修正後補正値△Q′とする。
ステップ311では、前記ステップ301で算出した基
本制御量(噴射量)QBに、回転変動補正係数K′(ステッ
プ303で算出)及び過渡補正係数K(ステップ307で
算出)を乗じ、さらに前記修正後補正値△Q′を加えて
演算した指令噴射量QFINを出力し、ステップ300へ
リターンする。以後、上記した各ステップの処理を繰り
返す。
【0028】上記した第2実施例は、アイドル運転の場
合は、算出される噴射量補正値△QGの積算値△Qiを、
過渡度合に応じて算出したISC量修正係数βにより修
正するもので、アイドル運転時にパワーステアリングや
エアコン等の負荷時の回転数落込み期間を短縮でき、不
快振動等の不具合発生を防止できる。また、回転数変化
で過渡状態を検出でき、さらに回転変動量を用いること
により負荷変動量を予測した補正が可能となり、同一ス
ピル時期での動的特性を静的特性に合わせ込むことがで
き、回転数と調量制御のアンバランスを改善できる。ま
た、前記回転変動量の代わりに、該回転変動量に関与す
る回転数、冷却水温、油温若しくはトルクコンバータ油
温等と補正係数との関係を示す特性マップを用いて、負
荷変動量を予測した補正を行っても同等の効果が得られ
る。
【0029】尚、上記第1及び第2実施例において、瞬
時回転数変化△N′を爆発行程での瞬時回転数NEi-1
連続した次気筒の圧縮行程での瞬時回転数NCiの差から
演算しているが、前記瞬時回転数NEi-1と瞬時回転数N
Ciとの比から演算することもできる。また、瞬時回転数
変化△N′に対して噴射量を設定し、噴射量自体を加減
演算することもできる。また、本発明の燃料噴射装置は
上記実施例のようにディーゼルエンジンのみならず、ガ
ソリンエンジンにも適用できる。
【0023】
【発明の効果】上記請求項1の発明は、瞬時回転数変化
算出手段が爆発行程での瞬時回転数と連続した次気筒に
おける圧縮行程での瞬時回転数に基づいてエンジン回転
数の瞬時変化を検出し、そのエンジン回転数の瞬時変化
に応じて、燃料噴射量演算手段が基本制御量を補正して
次気筒に対する燃料噴射量を演算指令するもので、図8
に破線で示す従来の回転制御性に比し、回転変化に対す
る燃料噴射量の制御遅れが改善され、応答性の良い噴射
量制御が可能となる。
【0024】請求項2の発明は、瞬時回転数変化算出手
段が爆発行程での瞬時回転数と連続した次気筒における
圧縮行程での瞬時回転数に基づいてエンジン回転数の瞬
時変化を算出し、回転変動量算出手段が1噴射間の最大
回転変動量を算出し、それぞれの算出結果に応じて燃料
噴射量演算手段が基本制御量を補正して次気筒に対する
燃料噴射量を演算指令するもので、図14に示すように
過渡状態に於いても、破線で示す従来の回転制御性に比
し、適切な燃料噴射量を演算指令することができ、実線
に示すように回転が安定し、制御性を大幅に向上できる
のでクラッチミート時の回転落ち込みやブレーキング時
のサージングの解消が可能となる。
【0025】また、請求項3の発明は、アイドル運転
時、燃料噴射量演算手段が、エンジン回転数の瞬時変化
に応じて、若しくはアイドル運転時の燃料噴射量補正量
に基づいて前記基本制御量を補正して次気筒に対する燃
料噴射量を演算指令するもので、負荷変動時の回転の落
込みを大幅に改善でき、低速時の回転安定性が向上して
アイドル低回転化が可能となるとともに、ドライブフィ
ーリングを飛躍的に改善できるという優れた効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図である。
【図2】本発明をディーゼルエンジンに適用した場合の
システム概略図である。
【図3】シグナルロータの平面図である。
【図4】ピックアップから出力されるパルス信号の波形
図である。
【図5】第1実施例の噴射量制御を示すフローチャート
である。
【図6】過渡補正係数kを算出するための特性マップで
ある。
【図7】第1実施例の制御内容を説明した説明図であ
る。
【図8】第1実施例の効果を説明した説明図である。
【図9】第2実施例の噴射量制御を示すフローチャート
である。
【図10】噴射量補正値QGを算出するための特性マッ
プである。
【図11】回転変動補正係数K′を算出するための特性
マップである。
【図12】過渡補正係数Kを算出するための特性マップ
である。
【図13】ISC修正係数βを算出するための特性マッ
プである。
【図14】第2実施例の制御内容及び効果を説明した説
明図である。
【図15】従来システムにおける回転数変動と噴射量減
少の原理図である。
【図16】従来システムにおける回転変動量に対する噴
射量の変化を示した特性図である。
【図17】従来システムにおける平均回転数と補正係数
との関係を示した特性図である。
【図18】従来システムにおける過渡・負荷変動時の回
転数変化を示した線図である。
【図19】従来システムにおける回転数と負荷変動時の
回転変動量との関係を示した特性図である。
【図20】同一スピル時期における静的噴射量と動的噴
射量の特性図である。
【符号の説明】
60...シグナルロータ、 62...ピックアップ、 7
4...アクセルセンサ、 82...マイクロコンピュー
タ、 100,110...演算処理手段、 101,1
11...瞬時回転数変化演算手段、 102,113...
燃料噴射量演算手段、 112...回転変動量算出手
段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 炭谷 信弥 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 日高 茂樹 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−207852(JP,A) 特開 昭62−276240(JP,A) 特開 昭61−14446(JP,A) 特開 昭63−306246(JP,A) 特公 昭62−42146(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/02 380 F02D 41/02 385 F02D 41/08 330 F02D 41/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン回転数,アクセル開度等の各種
    の検出信号を演算処理手段に入力し、所定の制御プログ
    ラムに従い前記演算処理手段が演算する基本制御量に基
    づいて燃料噴射量を制御する燃料噴射装置において、爆
    発行程での瞬時回転数と連続した次気筒における圧縮行
    程での瞬時回転数に基づいてエンジン回転数の瞬時変化
    を算出する瞬時回転数変化算出手段と、エンジン回転数
    の瞬時変化に応じて、前記基本制御量を補正して次気筒
    に対する燃料噴射量を演算指令する燃料噴射量演算手段
    とを備えたことを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 エンジン回転数,アクセル開度等の各種
    の検出信号を演算処理手段に入力し、所定の制御プログ
    ラムに従い前記演算処理手段が演算する基本制御量に基
    づいて燃料噴射量を制御する燃料噴射装置において、爆
    発行程での瞬時回転数と連続した次気筒における圧縮行
    程での瞬時回転数に基づいてエンジン回転数の瞬時変化
    を算出する瞬時回転数変化算出手段と、1噴射間の最大
    回転変動量を算出する回転変動量算出手段と、算出され
    るエンジン回転数の瞬時変化と1噴射間の最大回転変動
    量とに応じて、前記基本制御量を補正して次気筒に対す
    る燃料噴射量を演算指令する燃料噴射量演算手段とを備
    えたことを特徴とする燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 アイドル運転時は前記燃料噴射量演算
    手段を、エンジン回転数の瞬時変化に応じて、若しくは
    アイドル運転時の燃料噴射量補正量に基づいて前記基本
    制御量を補正して次気筒に対する燃料噴射量を演算指令
    するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の燃料噴射装置。
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