JPH06560Y2 - 採光窓用ブラインド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、スクリーン方式の採光窓用ブラインドに関
し、詳しくは遮光スクリーンの開閉量を種々に変更する
操作を容易に行おうとする技術に関する。

［背景技術］ 従来、ブラインド枠に巻取ロールを取り付け、巻取ロー
ルに巻回した遮光スクリーンを巻取ロールにばね付勢力
で巻付け自在になし、遮光スクリーンの先端部に、これ
をばね付勢力に抗して引き出す操作紐を連結し、この操
作紐を下方に引き降ろして遮光スクリーンの開閉量を変
更するのに、引き降ろされた操作紐をその引き降ろし位
置においてロックするものであり、このようなロックを
行うためのロック装置の操作が必要となり、遮光スクリ
ーンの開閉量を種々に変更する操作が面倒であるという
問題があった。

［考案の目的］ 本考案に係る採光窓用ブラインドは、上記の点に鑑み、
種々の位置に引き出される操作紐を簡単で、しかも容易
にロックすることができて、ロックのための操作性を大
巾に向上させることを目的としている。

［考案の開示］ 本考案の採光窓用ブラインドは、ブラインド枠１の一側
に取り付けた巻取ロール２に巻回される遮光スクリーン
３を、巻取りばね付勢力で巻取ロール２に巻付け自在と
なし、遮光スクリーン３の巻取りばね付勢力に抗して引
き出される一対の操作紐４，４ｂを、遮光スクリーン３
の先端部の両端にそれぞれ連結して、一方の操作紐４
を、その操作紐４を引き出す引き降ろし経路に回動自在
に保持されている係止ころ５に案内垂下させるととも
に、他方の操作紐４ｂを、ガイドころ１４および揺動こ
ろ７に案内垂下させ、該一対の操作紐４，４ｂを中継具
１３を介して１本の操作紐部４ａに連結し、上記揺動こ
ろ７は、基端が回動自在に軸支されている揺動アーム８
の先端に回動自在に支持されて、その自重で下方向に揺
動自在となっており、また上記揺動ころ７は、係止ころ
５に対して近接離間動作するような位置に設置され、一
対の操作紐４，４ｂが上記巻取りばね付勢力にて引き上
げられる引き上げ力に起因する揺動ころ７の上方への揺
動動作において、その揺動ころ７が一対の操作紐４，４
ｂを介して係止ころ５に間接的に当接して、一対の操作
紐４，４ｂのそれ以上の引き上げをロックして阻止する
ように構成し、操作紐部４ａを引き下げるときの引き下
げ力に起因して、上記ロック状態から下方へ揺動された
揺動ころ７の一定以上の下方揺動動作を阻止する位置決
めを行う位置決め具１０を、係止ころ５および揺動ころ
７の下方位置に設けて成ることを特徴とするものであ
る。

即ち、一方の操作紐４を引き降ろして引き出す引き降ろ
し経路に係止ころ５を水平横軸６にて保持し、この係止
ころ５に近接離間する揺動ころ７を、揺動アーム８の先
端において、その自重で下方揺動するように回動自在に
支持することによって、揺動ころ７がその自重で下方揺
動して係止ころ５から離間することで、操作紐４，４ｂ
（つまり操作紐部４ａ）を揺動ころ７にかかわることな
く自由に昇降させて遮光スクリーン３の繰り出し量を種
々に変更ができるのである。

このような変更位置において一対の操作紐４，４ｂをロ
ックするに際して、揺動ころ７の一定以上の下方揺動を
阻止して揺動ころ７の上方揺動のための位置決めを行う
位置決め具１０を設けることにより、操作紐４ｂへの引
き降ろし力を緩めるとともに、この操作紐４ｂを下方に
位置決めされている揺動ころ７に接触させ、操作紐４ｂ
が遮光スクリーン３の巻り取り用のばね付勢力にて巻き
上げられるのに伴って、揺動ころ７を揺動アーム８を介
して上方揺動させ、その揺動ころ７は、一対の操作紐
４，４ｂを介して係止ころ５に間接的に当接することに
より、それ以上引き上げられることが阻止されて一対の
操作紐４，４ｂをロックし、好みの開閉量において遮光
スクリーン３の位置決めができるのである。

以下、図面を参照しながら本考案に係る採光窓用ブライ
ンドの実施例を詳述する。

ブラインド枠１は略ロ字状に枠組されていて、ブライン
ド枠１の一側端に巻取ロール２を組み込んである。巻取
ロール２はその中心軸（図示せず）との間に渦巻きばね
（図示せず）が介装されて巻取ロール２を巻取り方向に
ばね付勢してある。遮光スクリーン３はシート材などで
形成されるものであり、その一端を巻取ロール２に結合
してあって、巻取りばねによる回転付勢力で巻取ロール
２に巻き取られる状態で取り付けてある。

また、遮光スクリーン３の他端には、端部バー１２が遮
光スクリーン３の幅方向の全長に亘って取り付けてあ
る。この端部バー１２の両端から一対の操作紐４，４ｂ
が導出され、その一対の操作紐４，４ｂはブラインド枠
１の側枠１ａ，１ａ及び端部枠１ｂに設けたガイド部分
（図示せず）にガイドされて移行し、一対の操作紐４，
４ｂが同調して引かれたり戻されたりすることで、遮光
スクリーン３を巻取りばね付勢力に抗して繰り出された
り、また、戻されたりして遮光スクリーン３を好みの位
置に開閉することができるようにしてある。

以下に操作紐の操作構成を説明する。

一対の操作紐４，４ｂは端部枠１ｂの中央部において一
緒になり、これら２本一対の操作紐４，４ｂは中継具１
３を介して１本の操作紐部４ａにまとめてある。このよ
うな一対の操作紐４，４ｂは、端部バー１２の中央から
導出することで操作紐部４ａにおいて初めから１本にす
ることもできる。一方の操作紐４を引き降ろし垂下して
引き出す引き降ろし経路に、歯車状の係止ころ５を水平
横軸６にて保持してある。この係止ころ５は水平横軸６
に対して回転自在に支持されている。

係止ころ５に近接離間する歯車状の揺動ころ７は、基端
が揺動支持軸９に回動自在に軸支された揺動アーム８の
先端に回動自在に支持されて、その自重で下方向に揺動
自在となっている。揺動ころ７及び揺動アーム８の回動
軸心は係止ころ５の軸芯と略平行にしてある。しかし
て、揺動ころ７がその自重で下方揺動して係止ころ５か
ら離間することで、一対の操作紐４，４ｂを揺動ころ７
にかかわることなく自由に昇降させて、遮光スクリーン
３の繰り出し量を種々に変更ができるようにしてある
［第４図(a)参照］。

そして、揺動ころ７の下方位置には、揺動ころ７の一定
以上の下方揺動を阻止して、その揺動ころ７の上方揺動
のための位置決めを行う棒状の位置決め具１０，１０を
設けてある。しかして、第４図(b)(c)に示すように、一
対の操作紐４，４ｂをロックするに際して、揺動ころ７
の一定以上の下方揺動を阻止して揺動ころ７の上方揺動
のための位置決めを行う位置決め具１０を設けること
で、一対の操作紐４，４ｂへの引き降ろし力を緩めると
ともに、この操作紐４ｂを下方に位置決めされている揺
動ころ７に接触させ、一対の操作紐４，４ｂが遮光スク
リーン３の巻き取りばね付勢力にて巻き上げられる動作
に伴って、その揺動ころ７を、揺動アーム８の揺動支持
軸９を支点として上方揺動させ、揺動ころ７が一対の操
作紐４，４ｂを介して係止ころ５に間接的に当接するこ
とにより、揺動ころ７はそれ以上の引き上げ動作を阻止
されて操作紐４，４ｂをロックし、好みの開閉量におい
て遮光スクリーン３の位置決めができるのである［第４
図(c)参照］。

このように一対の操作紐４，４ｂを、係止ころ５と揺動
ころ７との間でロックするのに際して、係止ころ５と揺
動ころ７との当接箇所は、水平横軸６と揺動支持軸９を
結ぶ線よりも下方位置に設定されるようにしてある。な
お、係止ころ５のやや上方に設けられているガイドころ
１４により、２本の内の他方の操作紐４ｂを案内垂下で
きるようになっている。

以上のような採光窓用ブラインドＡは、第５図のように
屋根１５に形成した天窓１６の下方の天井１７に設置さ
れるがその設置箇所は種々の箇所が考えられる。

［考案の効果］ 本考案に係る採光窓用ブラインドは前記のように、一方
の操作紐を引き降ろして引き出す降ろし経路に係止ころ
を水平横軸にて保持し、この係止ころに近接離間する揺
動ころを、揺動アームの先端において、その自重で下方
揺動するように回動自在に支持することによって、揺動
ころがその自重で下方揺動して係止ころから離間するこ
とで、一対の操作紐、換言すれば、一対の操作紐をまと
めた操作紐部を、揺動ころにかかわることなく自由に昇
降させて遮光スクリーンの繰り出し量を種々に変更がで
きる。

このような変更位置において一対の操作紐をロックする
に際して、揺動ころの一定以上の下方揺動を阻止して揺
動ころの上方揺動のための位置決めを行う位置決め具を
設けることにより、他方の操作紐への引き降ろし力を緩
めるとともに、この操作紐を下方に位置決めされている
揺動ころに接触させ、一対の操作紐が遮光スクリーンの
巻き取りばね付勢力にて巻き上げられるのに伴って、揺
動ころを揺動アームを介して上方揺動させ、その揺動こ
ろを、一対の操作紐を介して係止ころに間接的に当接す
ることにより、それ以上に引き上げられることが阻止さ
れて一対の操作紐をロックし、好みの開閉量において遮
光スクリーンの位置決めが行われるのである。

また、一対の操作紐によって端部バーが揺れ動くことが
なく円滑に引っ張られて揺動ころを上下に揺動すること
ができ、揺動ころと係止ころとの間に、一対の操作紐を
確実に挟持してロックできる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る採光窓用ブラインドの外観斜視
図、第２図は同上の操作紐が連結されている中継具の断
面図、第３図は同上のロック部の斜視図、第４図（ａ）
（ｂ）（ｃ）は同上の作用状態の説明図、第５図は同上
の使用状態の断面図。 １はブラインド枠、２は巻取ロール、３は遮光スクリー
ン、４，４ｂは一対の操作紐、４ａは操作紐部、５は係
止ころ、７は揺動ころ、８は揺動アーム、１０は位置決
め具、１３は中継具、１４はガイドころ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ブラインド枠の一側に取り付けた巻取ロー
   ルに巻回される遮光スクリーンを、巻取りばね付勢力で
   巻取ロールに巻付け自在となし、遮光スクリーンの巻取
   りばね付勢力に抗して引き出される一対の操作紐を、遮
   光スクリーンの先端部の両端にそれぞれ連結して、一方
   の操作紐を、その操作紐を引き出す引き降ろし経路に回
   動自在に保持されている係止ころに案内垂下させるとと
   もに、他方の操作紐を、ガイドころおよび揺動ころに案
   内垂下させ、該一対の操作紐を中継具を介して１本の操
   作紐部に連結し、上記揺動ころは、基端が回動自在に軸
   支されている揺動アームの先端に回動自在に支持され
   て、その自重で下方向に揺動自在となっており、また上
   記揺動ころは、係止ころに対して近接離間動作するよう
   な位置に設置され、一対の操作紐が上記巻取りばね付勢
   力にて引き上げられる引き上げ力に起因する揺動ころの
   上方への揺動動作において、その揺動ころが一対の操作
   紐を介して係止ころに間接的に当接して、一対の操作紐
   のそれ以上の引き上げをロックして阻止するように構成
   し、操作紐部を引き下げるときの引き下げ力に起因し
   て、上記ロック状態から下方へ揺動された揺動ころの一
   定以上の下方揺動動作を阻止する位置決めを行う位置決
   め具を、係止ころおよび揺動ころの下方位置に設けて成
   る採光窓用ブラインド。