JPH0656029A - 電気指令式ブレーキ制御装置 - Google Patents

電気指令式ブレーキ制御装置

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JPH0656029A
JPH0656029A JP23305292A JP23305292A JPH0656029A JP H0656029 A JPH0656029 A JP H0656029A JP 23305292 A JP23305292 A JP 23305292A JP 23305292 A JP23305292 A JP 23305292A JP H0656029 A JPH0656029 A JP H0656029A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 降雨時のブレーキシューの摩擦係数の低下に
よる問題を、電気ブレーキ装置の電力節約の効果を極力
損なわないように解決する。 【構成】 ブレーキ指令に基いて編成ブレーキ力指令を
出力する編成ブレーキ力設定器と、編成ブレーキ力指令
が電気ブレーキ能力限界に相当するリミット値未満のと
き編成ブレーキ力指令を電気ブレーキ力指令とし、前記
リミット値以上のときリミット値を電気ブレーキ力指令
として出力する電気ブレーキ力設定器と、電気ブレーキ
力等価信号と編成ブレーキ力指令との偏差を、モータ車
の空気ブレーキ指令とトレーラ車の空気ブレーキ指令と
に分配する補足演算器とを備えた電気指令式ブレーキ制
御装置において、電気ブレーキ力設定器を、編成ブレー
キ力指令Fuがリミット値Fur未満のとき、この編成
ブレーキ力指令から所定値を減算した値を電気ブレーキ
力指令Feとして出力するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両用のモータ車
とトレーラ車との編成ブレーキ力を制御する電気指令式
ブレーキ制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の制御装置としては、いわ
ゆる遅れ込め制御といわれるモータ車の電気ブレーキ装
置優先(モータ車の電気ブレーキ装置になるべく多くの
編成ブレーキ力を負担させる)の制御方法が知られてお
り、この技術を開示したものに特開昭63−12546
2号公報がある。同公報に従来技術として第4図を用い
て説明したものがあり、これを図4に示す。
【0003】図4は制御装置の構成を示し、同図におい
て、トレーラ車(以下、T車と記す)及びモータ車(以
下、M車と記す)は便宜上夫々1両ずつとしており、T
車は空気ブレーキ装置1t及び応荷重器2tを備え、M
車は電気(回生)ブレーキ装置EB、空気ブレーキ装置
1m、及びブレーキ受量器BOD′を備えている。ブレ
ーキ受量器BOD′は、応荷重器2m、受信器3、M車
設定器4m、T車設定器4t、編成ブレーキ力設定器
5、リミッタ特性を有する電気ブレーキ力設定器6、補
足演算器7、M車増幅器8m、及びT車増幅器8tで構
成されている。なお、空気ブレーキ装置1m、1tは、
電空変換弁、中継弁、ブレーキシリンダ等からなる。ま
た、ASm、AStは夫々M車、T車の空気ばね圧を示
す。
【0004】この制御装置の動作は次の通りである。受
信器3を経たブレーキ指令Sは、M車設定器4m及びT
車設定器4tへ伝達される。M車設定器4mは、前記ブ
レーキ指令Sに応荷重器2mからの応荷重信号を加味し
てM車のブレーキ力指令Fmを出力し、これを編成ブレ
ーキ力設定器5へ伝達する。同様に、T車設定器4t
は、前記ブレーキ指令Sに応荷重器2tからの応荷重信
号を加味してT車のブレーキ力指令Ftを出力し、これ
を編成ブレーキ力設定器5へ伝達する。編成ブレーキ力
設定器5は前記両ブレーキ力指令Fm、Ftを加算し、
編成ブレーキ力指令Fuとして出力し、これを後述の電
気ブレーキ力設定器6及び補足演算器7へ伝達する。
【0005】電気ブレーキ力設定器6は、その出力であ
る電気ブレーキ力指令Feを、M車の電気ブレーキ能力
限界に相当するリミット値Furに制限するリミッタ特
性を有し、すなわち、ブレーキ指令Sが所定値(例え
ば、0〜7ステップの4ステップ)未満であって、編成
ブレーキ力指令Fuが前記リミット値Fur未満のと
き、この編成ブレーキ力指令Fuを電気ブレーキ指令力
Feとし(Fe=Fu)、ブレーキ指令Sが所定値S4
(4ステップ)以上であって、編成ブレーキ力指令Fu
がリミット値Fur以上になると、このリミット値Fu
rを電気ブレーキ力指令Feとする(Fe=Fur)。
この電気ブレーキ力指令Feによって電気ブレーキ装置
FBが作動し、その作動による実際の電気ブレーキ力に
相当する電気ブレーキ力等価信号xFeがフィードバッ
クされて補足演算器7に入力される。但し、xは電気ブ
レーキの回生率を示し、0≦x≦1であって、電気ブレ
ーキ装置EBが100%有効に作動したときx=1、完
全に失効したときx=0である。
【0006】補足演算器7は、(Fu−Fe)+(Fe
−xFe)の演算を行い、編成ブレーキ力指令Fuと電
気ブレーキ力等価信号xFeとの偏差Fa=Fu−xF
eを求める。この偏差Faが編成ブレーキ力に対する電
気ブレーキ力の不足分である。この偏差(不足分)Fa
は、さらに、M車の空気ブレーキ力指令FamとT車の
空気ブレーキ力指令Fatに分配され、増幅器8m、8
tを経て空気ブレーキ装置1m、1tへ伝達され、これ
らを作動させる。これら空気ブレーキ装置1m、1tの
作動による空気ブレーキ力で前記編成ブレーキ力の不足
分を補足するのである。なお、増幅器8m、8tの増幅
率は便宜上1とする。
【0007】前記補足(偏差Faの分配)は、一般に均
等補足とT車優先補足がある。均等補足は、M車の電気
ブレーキ力の失効に伴い、M車及びT車に同時にその重
量配分に見合ったブレーキ力を供給する制御方式であ
り、つまり、T車の空気ブレーキ力指令Fat=(Fu
−xFe)×〔T/(M+T)〕、及びM車の空気ブレ
ーキ力指令Fam=(Fu−xFe)×〔M/(M+
T)〕を同時に出力する。ここでMはM車の重量、Tは
T車の重量である。T車優先補足は、M車の電気ブレー
キ力の失効に伴い、T車の空気ブレーキ装置を優先的に
補足する制御方式である。すなわち、先ず、編成ブレー
キ力指令FuによりM車の電気ブレーキ装置にある値の
電気ブレーキ力指令Feが出力され、そのときの電気ブ
レーキ力等価信号xFeが編成ブレーキ力指令Fuに対
するM車重量配分より大きい場合、M車の電気ブレーキ
装置はT車のブレーキ力をも負担していることになるの
で、編成ブレーキ力指令Fuに対する電気ブレーキ力等
価信号xFeの偏差(Fu−xFe)をT車の空気ブレ
ーキ装置に出力する。そして、電気ブレーキ装置の失効
に伴い、電気ブレーキ力等価信号xFeが編成ブレーキ
力指令Fuに対するM車重量配分より小さくなった場
合、M車の電気ブレーキ装置はT車のブレーキ力を全く
負担できなくなるので、T車の空気ブレーキ装置にT車
の重量配分に応じた空気ブレーキ力指令Fatを出力す
るとともに、M車の空気ブレーキ装置にM車の重量配分
に応じた空気ブレーキ力指令Famと前記電気ブレーキ
力等価信号xFeとの偏差を出力するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記の電気指令式ブレ
ーキ制御装置は、駅停止時等に用いられるブレーキ指令
が低ノッチの状態において、編成ブレーキ力指令Fuが
電気ブレーキ能力限界に相当するリミット値Fur未満
であると、編成ブレーキ力指令Fuの全てが電気ブレー
キ指令Feとなるため、電気ブレーキ装置の回生率が1
00%(Fe=xFe)の間はM車及びT車の空気ブレ
ーキ力指令は0となり、空気ブレーキ装置は作動しない
ことになる。この電気ブレーキ装置は近年その精度が向
上しており、列車が駅停車寸前(時速10〜20Km/h)
となるまで、回生率100%が保持される。ところで、
空気ブレーキ装置はブレーキシューが車輪側面に押圧さ
れることにより制動力を発生するものであるが、このブ
レーキシューは、車輪当接面に水分が付着すると、この
水分を吸収することにより摩擦係数が低下する性質を有
している。このため、降雨時等の状態で駅停止のために
低ステップの(S4以下)のブレーキ指令を出力する
と、電気ブレーキ装置の回生率が100%の間は空気ブ
レーキ装置にブレーキ指令が出されておらず、駅停止間
際に電気ブレーキ装置が失効して、補足演算器より空気
ブレーキ力指令が出されても、前記ブレーキシューの含
水により摩擦係数が低下しているため、空気ブレーキ装
置から正常な所定のブレーキ力を得ることができず、駅
の停止位置をオーバーランしたりする問題があった。
【0009】このような問題に対し、前記特開昭63−
125462号公報の第1図〜第3図に示された発明
は、電気式ブレーキ制御装置において、降雨時に電気ブ
レーキ力指令を低減させることにより、予め空気ブレー
キ装置を作動させるようになっている。しかしながら、
このものは、全てのブレーキ指令のステップに対応して
電気ブレーキ力指令を低減させる構成となっているた
め、必然的に電気ブレーキ装置の回生量が少なくなり、
電気ブレーキ装置の電力節約の効果を半減させることに
なる。
【0010】本発明は、前記降雨時のブレーキシューの
摩擦係数の低下による問題を、電気ブレーキ装置の電力
節約の効果を極力損なわないように解決することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の電気指令式ブレ
ーキ制御装置は、ブレーキ指令に基いてモータ車とトレ
ーラ車との編成ブレーキ力指令を出力する編成ブレーキ
力設定器と、編成ブレーキ力指令に基いてモータ車の電
気ブレーキ装置に電気ブレーキ力指令を出力する電気ブ
レーキ力設定器と、電気ブレーキ装置の作動による実際
の電気ブレーキ力に相当する電気ブレーキ力等価信号と
前記編成ブレーキ力指令との偏差を求め、この偏差をモ
ータ車の空気ブレーキ指令とトレーラ車の空気ブレーキ
指令とに分配する補足演算器とを備え、前記電気ブレー
キ力設定器は、編成ブレーキ力指令が電気ブレーキ能力
限界に相当するリミット値未満のときこの編成ブレーキ
力指令を電気ブレーキ力指令とし、編成ブレーキ力指令
が前記リミット値以上のときこのリミット値を電気ブレ
ーキ力指令として出力する電気指令式ブレーキ制御装置
において、 前記電気ブレーキ力設定器を、編成ブレー
キ力指令がリミット値未満のとき、この編成ブレーキ力
指令から所定値を減算した値を電気ブレーキ力指令とし
て出力する構成としたことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明では、電気ブレーキ力設定器を、編成ブ
レーキ力指令がリミット値未満のとき、この編成ブレー
キ力指令から所定値を減算した値を電気ブレーキ力指令
として出力する構成としたので、駅停止時などに用いら
れる低ノッチのブレーキ指令の場合に、電気ブレーキ装
置の回生率が100%(電気ブレーキ力指令=電気ブレ
ーキ力等価信号)としても、予め電気ブレーキ力指令は
編成ブレーキ力指令から所定値分減算されているので、
この所定値分は空気ブレーキ指令として出力されること
になり、ブレーキ指令の発生した段階から空気ブレーキ
装置を作動させることが可能となる。従って、降雨時等
でブレーキシューが含水していたとしても、前記所定値
分の空気ブレーキ力指令に基づく空気ブレーキ装置の作
動によりブレーキシューが車輪側面に押圧されることに
より熱を発生し、駅に近づく前にブレーキシューに含ま
れた水分を蒸発させて摩擦係数を通常の大きい値に戻す
ことができるので、電気ブレーキ装置が失効した後の空
気ブレーキ装置のみによるブレーキ力を所定通り作動さ
せることができ、駅停止位置のオーバーラン事故等を未
然に防止することができる。なお、編成ブレーキ力指令
がリミット値以上のときは、電気ブレーキ装置の回生率
が100%としても、編成ブレーキ力指令と電気ブレー
キ力等価信号との偏差が生じて空気ブレーキ装置が作動
することになるので、従来通りの制御であっても何ら問
題はない。
【0013】
【実施例】第1実施例を図1および図3を用いて説明す
る。この実施例の概略の構成は従来のものとして説明し
た図4に示すものと略同じであり、異なる点は図4の電
気ブレーキ力設定器6に置き換えられる電気ブレーキ力
設定器61の構成である。したがって、電気ブレーキ設
定器61について説明し、他の部分については説明を省
略する。この実施例の電気ブレーキ力設定器61は、図
3(a)に示すように、ブレーキ指令判別部6aとFe
出力部6bとからなる。そして、編成ブレーキ力設定器
5からの編成ブレーキ力Fuと受信器3からのブレーキ
指令Sとにより、ブレーキ指令判別部6aでブレーキ指
令Sがどのステップであるかを判断して予め記憶してい
る各ステップに対応した出力パターン(計算式)に従っ
て出力値を計算し、その計算結果にしたがって出力部6
bが電気ブレーキ力指令Feを出力するようになってい
る。
【0014】具体的には、図1に示すように、編成ブレ
ーキ力指令Fuがリミット値Fur(ノッチ4の編成ブ
レーキ力指令Fu4よりも僅かに大きい値)未満のと
き、この編成ブレーキ力指令Fuから所定値を減算した
値を電気ブレーキ力指令Feとして出力する。すなわ
ち、ブレーキ指令Sがノッチ2、3、4のときに、ブレ
ーキ指令Sがノッチ2のときのT車の重量配分による負
担分の値Ft2を、編成ブレーキ力指令Fuから減算し
た値を電気ブレーキ力指令Feとして出力するようにな
っている。そして、ブレーキ指令Sがノッチ1のとき
は、T車の重量配分による負担分の値Ft1は、前記F
t2より小さいため減算しないでそのまま編成ブレーキ
力指令Fuを電気ブレーキ力指令Feとして出力する。
また、図1に示すように、ブレーキ指令のノッチ5、
6、7は編成ブレーキ力指令Fuが、リミット値Fur
を越えているので、従来と同様にリミット値Furを電
気ブレーキ力指令Feとして出力する。なお、補足演算
器7は前述のT車優先補足を採用している。
【0015】この電気指令式ブレーキ制御装置は、従来
の装置と異なる電気ブレーキ力設定器61が図3(b)
に示すように作動する。すなわち、ブレーキ指令が出さ
れて編成ブレーキ力指令Fuが電気ブレーキ力設定器6
1に与えられると、ステップS1でブレーキ指令判別部
6aによりブレーキ指令がノッチ1であるか否かを判断
し、ノッチ1であればステップS2に移行し、ノッチ1
でなければステップS3に移行する。ステップS2では
FeはFuであるとしてFe出力部6bから電気ブレー
キ力指令Feを出力する。ステップS3ではFe=Fu
−Ft2を計算して、ステップS4に移行する。ステッ
プS4ではFeがFuよりも小さいか否かを判断し、小
さければステップS5に移行し、小さくなければステッ
プS6に移行する。ステップS5ではFeはFu−Ft
2であるとしてFe出力部6bから電気ブレーキ力指令
Feを出力する。ステップS6ではFeはリミット値F
urであるとしてFe出力部6bから電気ブレーキ力指
令Feを出力する。
【0016】電気ブレーキ力設定器61から出力される
電気ブレーキ力指令Feは、ブレーキ指令がノッチ2、
3、4である場合には、Fu−Ft2であるから、T車
には編成ブレーキ力指令Fuと電気ブレーキ力等価信号
xFeとの偏差分として、(回生率100%とすると)
少なくともノッチ2におけるT車の重量配分によるブレ
ーキ力負担分のFt2相当の空気ブレーキ力が作用して
いるので、降雨時であってもブレーキシューに熱を発生
させて、吸収されていた水分を蒸発させることにより摩
擦係数を正常な状態に上昇させることができ、電気ブレ
ーキ力失効後の空気ブレーキ装置のみによる作動でも正
常な所定のブレーキ力を得ることができる。この場合、
M車の空気ブレーキ装置は、T車優先補足によりこのよ
うなブレーキ作用が起こらず(M車の空気ブレーキ指令
Fam=0)、電気ブレーキ装置がM車の重量配分に応
じたブレーキ力以下となるまでは、M車の空気ブレーキ
装置は初込め圧力が保持されたままで、ブレーキシュー
に吸収された水分を蒸発させることはできないが、少な
くともT車の空気ブレーキ装置側で、そのブレーキ力が
確保されるので、降雨時のブレーキ力の低下を未然に防
止できる。なお、M車の空気ブレーキ装置にも予めブレ
ーキ力を供給する必要が生じれば、上記補足演算器7で
行われるT車優先補足制御を均等補足制御に変更すれば
よい。
【0017】ブレーキ指令がノッチ5、6、7では、電
気ブレーキ力指令Feはリミット値Furであるから、
編成ブレーキ力指令Fuとリミット値Furとの偏差分
の空気ブレーキ力が作用しているから、降雨時であって
もブレーキシューに熱を発生させて、吸収されていた水
分を蒸発させることにより摩擦係数を正常な状態に上昇
させることができ、電気ブレーキ力失効後の空気ブレー
キ装置のみによる作動でも正常な所定のブレーキ力を得
ることができる。ブレーキ指令がノッチ1では、編成ブ
レーキ力指令Fuを電気ブレーキ力指令Feとして出力
するから空気ブレーキ装置が作動しないが、この実施例
はブレーキ指令にノッチ1がないブレーキ指令装置に適
用することを主に考慮した構成であって、ノッチ1があ
るブレーキ指令装置にも適用できるようにしたものであ
る。従って、ノッチ1の無いものでは全く問題がなく、
ノッチ1があるものの場合でもノッチ1のみによるブレ
ーキ操作は殆どないので、実用上は全く問題ない。しか
し、この点を考慮するならば、ブレーキ指令がノッチ1
のときに電気ブレーキ力設定器61から出力される電気
ブレーキ力指令Feも編成ブレーキ力指令Fuから所定
値を減算したものとしておけばよい。減算する所定値
は、例えば、編成ブレーキ力指令Fuの中の重量配分に
よるT車負担分の値Ftとすればよい。
【0018】第2実施例を図2及び図3を用いて説明す
る。この実施例においても概略の構成は従来のものとし
て説明した図4に示すものと略同じであり、異なる点は
電気ブレーキ力設定器62の構成である。すなわち、こ
の実施例の電気ブレーキ力設定器62は、図示は省略す
るが、第1実施例のもの(図3(a)の61)と同様
に、ブレーキ指令判別部6aとFe出力部6bとからな
る。そして、編成ブレーキ力設定器5からの編成ブレー
キ力Fuと受信器3からのブレーキ指令Sとにより、ブ
レーキ指令判別部6aでブレーキ指令Sがどのノッチで
あるかを判断して予め記憶している各ノッチに対応した
出力パターン(計算式)に従って出力値を計算し、その
計算結果にしたがって出力部6bが電気ブレーキ力指令
Feを出力するようになっており、その各ノッチに対応
した出力パターン(計算式)が、図2に示すように、第
1実施例と異なっている。
【0019】すなわち、図2を参照すると、編成ブレー
キ力指令Fuがリミット値Fur(ノッチ4の編成ブレ
ーキ力指令Fu4よりも僅かに大きい値)未満のとき、
この編成ブレーキ力指令Fuから所定値を減算した値を
電気ブレーキ力指令Feとして出力するが、その減算す
る所定値は編成ブレーキ力指令Fuの中の重量配分によ
るT車負担分である。すなわち、ブレーキ指令Sがノッ
チ1、2、3、4のときに、ブレーキ指令Sが夫々のノ
ッチのときのT車の重量配分による負担分の値Ftであ
る。この場合減算した結果は、事実上ブレーキ指令Sが
夫々のノッチのときのM車の重量配分による負担分の値
Fmとなる。また、ブレーキ指令Sがノッチ5、6、7
のときは、編成ブレーキ力指令Fuが、リミット値Fu
rを越えているので、従来と同様にリミット値Furを
電気ブレーキ力指令Feとして出力する。なお、補足演
算器7は前述のT車優先補足を採用している。
【0020】この電気指令式ブレーキ制御装置は、従来
の装置と異なる電気ブレーキ力設定器62がに図3
(c)に示すように動作する。すなわち、ブレーキ指令
が出されて編成ブレーキ力指令Fuが電気ブレーキ力設
定器62に与えられると、ステップS11でブレーキ指
令判別部6aによりブレーキ指令がノッチ4以下である
か否かを判断し、ノッチ4以下であればステップS12
に移行し、ノッチ4以下でなければステップS13に移
行する。ステップS12ではFeはM車の重量配分によ
る負担分FmであるとしてFe出力部6bから電気ブレ
ーキ力指令Feを出力する。ステップS13ではFeは
リミット値FurであるとしてFe出力部6bから電気
ブレーキ力指令Feを出力する。
【0021】この実施例で電気ブレーキ力設定器62か
ら出力される電気ブレーキ力指令Feは、編成ブレーキ
力指令Fuが電気ブレーキ力指令Feのリミット値Fu
r未満となるノッチ4以下のブレーキ指令の場合に、M
車の重量配分に応じた値まで下げられるから、T車およ
びM車の夫々で、重量配分に応じたブレーキ力に配分さ
れる。この場合、T車にはブレーキ指令の発生した段階
からT車の重量配分に応じた空気ブレーキ力が作用し、
降雨時であっても常に正常な所定のブレーキ力が得られ
る。また、M車には電気ブレーキ力等価信号xFeの低
下に伴い、それを補う形でM車の空気ブレーキ装置が作
動する。ノッチ5以上のブレーキ力指令の場合は、第1
実施例と同じであるから、説明を省略する。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、編成ブレーキ力指令が
電気ブレーキ力指令のリミット値未満のときにのみ電気
ブレーキ力指令を低減させ、編成ブレーキ力指令がリミ
ット値以上のときには従来どおりとする構成としたこと
により、降雨時にブレーキ力が不足するようなことがな
く、すなわち、車両のオーバーラン事故を起こすおそれ
がなく、電気ブレーキ装置の電力節約効果を最大限に発
揮させることができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のブレーキ指令に対する電
気ブレーキ力指令Feを他のブレーキ力指令とともに示
すグラフである。
【図2】本発明の第2実施例のブレーキ指令に対する電
気ブレーキ力指令Feを他のブレーキ力指令とともに示
すグラフである。
【図3】(a)は本発明の第1実施例の従来例と異なる
部分を示す説明図、(b)は同第1実施例の電気ブレー
キ力設定器61の動作を説明するためのフローチャー
ト、(c)は本発明の第2実施例の電気ブレーキ力設定
器62の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】電気指令式ブレーキ制御装置の従来例の説明図
である。
【符号の説明】
5 編成ブレーキ力設定器 7 補足演算器 61 電気ブレーキ力設定器 EB 電気ブレーキ装置 1m M車(モータ車)の空気ブレーキ装置 1t T車(トレーラ車)の空気ブレーキ装置 S ブレーキ指令 Fu 編成ブレーキ力指令 Fe 電気ブレーキ力指令 xFe 電気ブレーキ力等価信号 Fur リミット値

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ指令に基いてモータ車とトレー
    ラ車との編成ブレーキ力指令を出力する編成ブレーキ力
    設定器と、編成ブレーキ力指令に基いてモータ車の電気
    ブレーキ装置に電気ブレーキ力指令を出力する電気ブレ
    ーキ力設定器と、電気ブレーキ装置の作動による実際の
    電気ブレーキ力に相当する電気ブレーキ力等価信号と前
    記編成ブレーキ力指令との偏差を求め、この偏差をモー
    タ車の空気ブレーキ指令とトレーラ車の空気ブレーキ指
    令とに分配する補足演算器とを備え、前記電気ブレーキ
    力設定器は、編成ブレーキ力指令が電気ブレーキ能力限
    界に相当するリミット値未満のときこの編成ブレーキ力
    指令を電気ブレーキ力指令とし、編成ブレーキ力指令が
    前記リミット値以上のときこのリミット値を電気ブレー
    キ力指令として出力する電気指令式ブレーキ制御装置に
    おいて、 前記電気ブレーキ力設定器を、編成ブレーキ力指令がリ
    ミット値未満のとき、この編成ブレーキ力指令から所定
    値を減算した値を電気ブレーキ力指令として出力する構
    成としたことを特徴とする電気指令式ブレーキ制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020061870A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 東洋電機製造株式会社 電力変換装置及び制御システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020061870A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 東洋電機製造株式会社 電力変換装置及び制御システム

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