JPH0655607A - チューブ成形装置およびチューブ被覆方法 - Google Patents

チューブ成形装置およびチューブ被覆方法

Info

Publication number
JPH0655607A
JPH0655607A JP4236372A JP23637292A JPH0655607A JP H0655607 A JPH0655607 A JP H0655607A JP 4236372 A JP4236372 A JP 4236372A JP 23637292 A JP23637292 A JP 23637292A JP H0655607 A JPH0655607 A JP H0655607A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
tube
wire
passage
extrusion die
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4236372A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2778372B2 (ja
Inventor
Toshiharu Tanaka
敏晴 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP4236372A priority Critical patent/JP2778372B2/ja
Publication of JPH0655607A publication Critical patent/JPH0655607A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2778372B2 publication Critical patent/JP2778372B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
  • Details Of Indoor Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 1本1本の電線の挿通作業を不要として、作
業性の向上を図ったチューブ成形装置を提供する。 【構成】 チューブ成形装置は樹脂案内部11と把持部
12と操作レバー13と押出しダイ部15を備える。押
出しダイ部15はダイ本体16と揺動ダイ部18を有す
る。ダイ本体16と揺動ダイ部18とで複数の線材を解
除自在に把持すべく、開閉操作自在な2分割状とされた
線材保持通路19を構成する。線材保持通路19の内周
面側に開口する樹脂出口20が形成されている。樹脂出
口20に溶融樹脂を供給・停止操作自在に押出し供給す
る樹脂供給路が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤーハーネスの電
線等を被覆するためのチューブ成形装置およびチューブ
被覆方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ワイヤーハーネスの製造工程にお
いて、本結束における作業効率の向上を図るべく、複数
の電線を可撓性を有するチューブで被覆して組み合わせ
たり、各電線の保護を図るべく可撓性を有するチューブ
で被覆する場合がある。
【0003】そして、チューブを被覆する場合には、図
19乃至図21に示される如く、端部に端子1が圧着接
続された所定の長さの電線2の複数を、予め所定直径・
所定長さに成形された可撓性を有するチューブ3に1本
毎に挿通し、該チューブ3から突出する端子1をコネク
タハウジング4の所定位置に嵌合して取り付ける方法が
採用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記チューブ3は部品
コストとワイヤーハーネスの見栄えを考慮して、できる
限り電線2を束ねた径にピッタリとフィットした方がよ
いため、必要な端子1が挿通可能なぎりぎりの細い直径
を有するチューブ3が採用されている。
【0005】従って、チューブ3にコネクタハウジング
4を挿通させることはできず、またチューブ3に対する
電線2の挿通作業は手作業で各電線2を1本1本行う必
要があり、手間がかかり、作業性が悪いという欠点があ
った。
【0006】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、1本
1本の電線の挿通作業を不要として、作業性の向上を図
ったチューブ成形装置およびチューブ被覆方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の装置の第1の技術的手段は、複数の線材を可撓性を有
する樹脂チューブ体で被覆するチューブ成形装置におい
て、複数の線材を解除自在に把持すべく、開閉操作自在
な2分割状とされた線材保持通路を有する押出しダイ部
と、押出しダイ部の前記線材保持通路の内周面側に開口
された樹脂出口に溶融樹脂を供給・停止操作自在に押出
し供給する樹脂供給路とを備えてなる点にある。
【0008】また、前記樹脂出口を線材保持通路の周方
向に長い長孔状に形成する構造としてもよい。
【0009】さらに、装置の第2の技術的手段は、複数
の線材を可撓性を有する樹脂チューブ体で被覆するチュ
ーブ成形装置において、複数の線材を解除自在に把持す
べく、開閉操作自在な2分割状とされた線材保持通路を
有する押出しダイ部と、押出しダイ部の前記線材保持通
路の外周域に周方向環状で、かつ前記開閉操作に連動し
て開閉される2分割状に形成されると共に、線材保持通
路の一端側に前記環状に解放状とされた樹脂環状通路
と、該樹脂環状通路の内周面側に開口された樹脂出口に
溶融樹脂を供給・停止操作自在に押出し供給する樹脂供
給路とを備えてなる点にある。
【0010】また、前記樹脂環状通路に開口された前記
樹脂出口を開閉自在に遮断すべく、樹脂環状通路内周面
に沿って摺動自在で、かつ前記開閉操作に連動して開閉
される2分割状の遮断筒体を、樹脂環状通路の他端側よ
り前記一端側端縁まで出退操作自在に備える構造として
もよい。
【0011】上記目的を達成するための方法の技術的手
段は、複数の電線を可撓性を有する樹脂チューブ体で被
覆するチューブ被覆方法において、各電線の端部に接続
された端子をコネクタハウジングに取り付けた後、前記
チューブ成形装置の押出しダイ部の線材保持通路内に、
各電線を束ねた状態で把持させ、その後、樹脂供給路を
通じて溶融樹脂を押出し供給し、樹脂出口より溶融樹脂
を押出しながら押出しダイ部を電線長手方向に移動させ
て、各電線を被覆する樹脂チューブ体を成形する点にあ
る。
【0012】また、ワイヤーハーネス組み付け用の製作
図板上で、上記樹脂チューブ体を成形する方法を採用し
てもよい。
【0013】さらに、互いに接続された電線のジョイン
ト部を可撓性を有する樹脂チューブ体で被覆するチュー
ブ被覆方法において、前記チューブ成形装置の押出しダ
イ部の線材保持通路内に、前記ジョイント部の一端側を
把持させ、その後、樹脂供給路を通じて溶融樹脂を押出
し供給し、樹脂出口より溶融樹脂を押出しながら押出し
ダイ部をジョイント部の他端側方向に移動させて、ジョ
イント部を絶縁被覆する樹脂チューブ体を成形してもよ
い。
【0014】
【作用】本発明のチューブ成形装置およびチューブ被覆
方法によれば、各電線の端部に接続された端子をコネク
タハウジングに取り付けた後、チューブ成形装置の押出
しダイ部の線材保持通路を開操作して、各電線を束ねた
状態で線材保持通路内に位置させた後、線材保持通路を
閉操作し、各電線を束ねた状態で線材保持通路内に把持
させ、その状態で、樹脂供給路を通じて溶融樹脂を押出
し供給し、樹脂出口より溶融樹脂を押出しながら押出し
ダイ部を電線長手方向に移動させれば、各電線を一まと
めにして被覆する樹脂チューブ体が成形される。
【0015】従って、手間のかかる1本1本の電線挿通
作業が不要となり、一度に各電線をまとめて被覆できる
ため、作業性が向上する。この際、ワイヤーハーネス組
み付け用の製作図板上で、電線の被覆を行えば、効率よ
く作業が行え、作業性がより向上する。
【0016】また、前記樹脂出口を線材保持通路の周方
向に長い長孔状に形成する構造とすれば、樹脂出口から
押出し供給される溶融樹脂が線材保持通路の樹脂出口と
反対側にもより円滑に供給でき、チューブの成形が良好
になされる。
【0017】さらに、樹脂環状通路を備えた構造におい
ては、線材保持通路内に各電線を束ねた状態で把持さ
せ、その状態で、樹脂供給路を通じて溶融樹脂を押出し
供給すれば、樹脂出口より樹脂環状通路内に押出された
溶融樹脂は一端解放側より樹脂環状通路に沿って環状に
押出され、ここに所定の肉厚を有する樹脂チューブ体が
成形される。
【0018】また、遮断筒体を備えた構造においては、
樹脂チューブ体の成形後、遮断筒体を樹脂環状通路の一
端側端縁まで進出操作すれば、樹脂出口が閉塞状に遮断
されると共に、樹脂環状通路内に残されている樹脂が押
出され、次の樹脂チューブ体の成形が円滑良好に行え
る。
【0019】さらに、互いに接続された電線のジョイン
ト部の一端側を、チューブ成形装置の押出しダイ部の線
材保持通路内に把持させ、その状態で、樹脂供給路を通
じて溶融樹脂を押出し供給し、樹脂出口より溶融樹脂を
押出しながら押出しダイ部をジョイント部の他端側方向
に移動させて、ジョイント部を樹脂チューブ体で絶縁被
覆すれば、コンパクトなジョイント防水構造が得られ
る。
【0020】
【実施例】以下、第1発明の実施例を図面に基づいて説
明すると、図1乃至図4において、10はチューブ成形
装置で、樹脂案内部11と把持部12と操作レバー13
とを備えてなるいわゆるピストル型に構成されている。
【0021】樹脂案内部11の一端側には、可撓性を有
する樹脂供給パイプ14が接続されており、この樹脂供
給パイプ14を通じて、例えば住友スリーエム株式会社
のポリプロピレンを主成分とする商品名ジェットメルト
PPE20等の可撓性を有するペレット状樹脂が、チュ
ーブ成形装置10の樹脂案内部11内に供給される。ま
た樹脂供給パイプ14内には、圧縮エアーが樹脂案内部
11方向に供給されており、この圧縮エアーによりペレ
ット状樹脂が樹脂案内部11方向に案内されると共に、
樹脂案内部11の他端側方向に所定の圧力が付与され
る。
【0022】樹脂案内部11の他端側には、押出しダイ
部15が装着されており、押出しダイ部15は樹脂案内
部11側に螺合締結されるダイ本体16と、ダイ本体1
6に突出状に備えられた支持軸部17に揺動操作自在に
支持された揺動ダイ部18とを備えている。
【0023】ダイ本体16と揺動ダイ部18とは、下端
部側に揺動ダイ部18の揺動軸心に平行な軸心を有する
円孔状の線材保持通路19を構成すると共に、線材保持
通路19は上下の径方向に2分割状に構成されている。
そして揺動ダイ部18の揺動操作により線材保持通路1
9は開閉操作自在な構造とされている。
【0024】また、ダイ本体16側の線材保持通路19
の前端部側の内周面側に樹脂出口20が開口形成されて
いる。さらに、ダイ本体16の上面側には樹脂案内部1
1側に対する締結用の雌ネジ孔21が形成されており、
図3および図4に示される如く、雌ネジ孔21から樹脂
出口20に至る連通路22が形成されている。
【0025】そしてダイ本体16が樹脂案内部11に装
着された状態においては、樹脂案内部11内の通路およ
び樹脂供給パイプ14の通路と連通路22とは互いに連
通状とされ、これらの通路によって樹脂供給路23が構
成される。24は揺動ダイ部18を支持軸部17に装着
するためのナットである。
【0026】なお、線材保持通路19の後端部側の内周
面は後端縁方向に漸次径大となるガイド面19aとされ
ている。
【0027】また、押出しダイ部15の装着状態におい
て、線材保持通路19の閉姿勢を保持すべく、樹脂案内
部11の前面側に、揺動ダイ部18の一端縁部が係脱自
在に係止される係止部25が突出状に形成されている。
【0028】さらに、樹脂案内部11内には樹脂供給路
23を開閉自在に閉鎖する閉鎖部(図示省略)が備えら
れており、前記操作レバー13を引き操作することによ
って閉鎖部が開放操作され、樹脂供給路23が開放され
よう構成されている。また、26は電気接続コードで、
樹脂供給路23の前記閉鎖部の手前側等に配置された加
熱部(図示省略)を加熱して、樹脂案内部11内に供給
された樹脂を溶融させるべく構成されている。
【0029】従って、樹脂供給パイプ14を通じて樹脂
案内部11内に供給された樹脂は、前記加熱部で加熱さ
れ、溶融状態とされる。この状態で、操作レバー13が
引き操作されると、閉鎖部が開放され、圧縮エアーの圧
力により溶融状態とされた樹脂(溶融樹脂)が樹脂案内
部11内の樹脂供給路23から連通路22を通じて樹脂
出口20から線材保持通路19内に押出し供給される。
また操作レバー13の引き操作を解除すれば、再度、閉
鎖部が閉鎖され、溶融樹脂の供給が停止される。ここに
溶融樹脂は線材保持通路19側に供給・停止操作自在と
される。
【0030】本実施例のチューブ成形装置10は以上の
ように構成されており、その使用方法を図面に基づき説
明すると、図5において、複数の電線30が図示省略の
ワイヤーハーネス組み付け用の製作図板上で、適宜、組
み付けられている。この際、各電線の端部には端子(図
示省略)が圧着接続されており、それら各端子はコネク
タハウジング31の所定位置に嵌合して取り付けられて
いる。
【0031】この状態に組み付けられたワイヤーハーネ
スのチューブ装着位置の一端側にチューブ成形装置10
の押出しダイ部15を位置させ、揺動ダイ部18と係止
部25との係止を解除して、仮想線で示される如く、揺
動ダイ部18を揺動操作して線材保持通路19を開操作
する。
【0032】次に、各電線30を束ねた状態で線材保持
通路19内に位置させた後、揺動ダイ部18を揺動操作
して線材保持通路19を閉操作し、揺動ダイ部18を係
止部25に係止させると、線材保持通路19が閉姿勢で
保持される。ここに各電線30が束ねられた状態で線材
保持通路19内に把持された状態が得られる。
【0033】この状態で、操作レバー13を引き操作す
れば、閉鎖部が開放され、圧縮エアーの圧力により溶融
樹脂が樹脂案内部11内の樹脂供給路23から連通路2
2を通じて樹脂出口20から線材保持通路19内に押出
し供給される。
【0034】この操作レバー13の引き操作状態を維持
しながら押出しダイ部15を電線30の長手方向に沿っ
て他端側に移動させれば、樹脂出口20から連続的に溶
融樹脂が押出し供給され、押出しダイ部15の移動にと
もなって図6に示される如く、各電線30を被覆する樹
脂チューブ体33が成形される。
【0035】目的とする位置まで樹脂チューブ体33を
成形すれば、操作レバー13の引き操作を解除する。こ
の引き操作の解除によって、閉鎖部が閉鎖され、樹脂出
口20に対する溶融樹脂の押出し供給が停止される。
【0036】次に、揺動ダイ部18と係止部25との係
止を解除して、図7に示される如く、線材保持通路19
を開操作し、各電線30を線材保持通路19内より離脱
させる。その後、図8に示される如く、ワイヤーハーネ
スの幹線部をビニールテープ35でテープ巻きする際
に、樹脂チューブ体33の幹線部側を一緒に巻き付けれ
ばよい。
【0037】以上のように、本実施例におけるチューブ
成形装置10によるチューブ被覆方法によれば、各電線
30の端部に接続された端子をコネクタハウジング31
に取り付けた後、チューブ成形装置10の押出しダイ部
15の線材保持通路19内に、各電線30を束ねた状態
で把持させ、その状態で、樹脂出口20より溶融樹脂を
押出し供給しながら押出しダイ部15を電線30長手方
向に移動させることにより、各電線30を一まとめにし
て樹脂チューブ体で被覆する方法であり、従来のような
手間のかかる1本1本の電線2の先通し作業が不要とな
り、一度に各電線30をまとめて被覆できるため、作業
性が大幅に向上する。この際、製作図板上で電線30が
被覆できるため、作業効率がよく、作業性がより向上で
きる。
【0038】また、各電線30を束ねた状態で溶融樹脂
を供給して樹脂チューブ体33を成形する方法であるた
め、樹脂チューブ体33が各電線30にピッタリとフィ
ットし、樹脂チューブ体33をより細径に構成でき、省
スペース化が図れると共に見栄えも良好となる。
【0039】さらに、手作業による1本1本の電線2の
先通し作業が不要となり、各端子をコネクタハウジング
に嵌合した後に樹脂チューブ体33を被覆する方法であ
るため、チューブ被覆の自動化も可能となる。
【0040】また、線材保持通路19の径を各種準備す
れば、ワイヤーハーネスの幹線部のテープ巻きに換えて
樹脂チューブ体33で被覆でき、柔軟性の高いワイヤー
ハーネスが提供できる。
【0041】図1および図3に示される如く、樹脂出口
20が円形状に形成されている場合には、線材保持通路
19の反対側に溶融樹脂が到達する以前に、線材保持通
路19の樹脂出口20を有する側から溶融樹脂が外部に
押し出されて、図9に示される如く、樹脂チューブ体3
3の端縁部が傾斜状になるおそれがある。
【0042】そこで、図10や図11に示される如く、
前記樹脂出口20を線材保持通路19の周方向に長い長
孔状に形成する構造とすれば、樹脂出口20から押出し
供給される溶融樹脂が線材保持通路19の樹脂出口20
と反対側にも、より円滑に供給され、樹脂チューブ体3
3の成形に際して樹脂チューブ体33の端縁部が良好に
成形される。
【0043】なお、この樹脂出口20の形状は、図示の
形状に何等限定されない。
【0044】さらに、第1発明の実施例によれば、線材
保持通路19の内周面に樹脂出口20が開口されてお
り、線材保持通路19の内周面に電線30が接触するた
め、樹脂チューブ体33を成形した場合、図12の矢印
A、B、C等で示される如く、樹脂チューブ体33の肉
厚に厚い部分と薄い部分が生じ、肉厚が不均一になるお
それがある。
【0045】そこで、樹脂チューブ体33の肉厚の均一
化を図り、品質の安定化を図った第2発明の実施例につ
いて説明する。本実施例においては押出しダイ部15が
第1発明の実施例と異なり、他の部分の構成は同様に構
成されている。
【0046】以下、図13乃至図15に基づき押出しダ
イ部15を説明すると、押出しダイ部15の線材保持通
路19の外周域に、周方向環状で、かつ線材保持通路1
9と同心状の樹脂環状通路37が形成されている。この
樹脂環状通路37は線材保持通路19と同様にダイ本体
16側と揺動ダイ部18側とに2分割状に形成されてお
り、その前端側は環状に開放状とされている。そして、
この樹脂環状通路37の内周面側に前記樹脂出口20が
開口形成されている。
【0047】従って、本実施例におけるチューブ成形装
置10により、線材保持通路19内に各電線30を束ね
た状態で把持させ、その状態で、樹脂供給路23を通じ
て溶融樹脂を押出し供給すれば、樹脂出口20より樹脂
環状通路37内に押出された溶融樹脂は前端解放側より
樹脂環状通路37に沿って所定の肉厚を有する環状に押
出され、ここに所定の肉厚を有する樹脂チューブ体33
が成形される。
【0048】以上のことから、成形される樹脂チューブ
体33の肉厚の均一化が図れ、製品の品質の安定化が図
れる利点がある。
【0049】上記実施例において、樹脂チューブ体33
の成形後に、揺動ダイ部18を揺動操作して線材保持通
路19を開操作した場合、溶融樹脂が尾を引いて、ダイ
本体16と揺動ダイ部18との分割面に残り、次回に樹
脂チューブ体33を成形する際に、前記分割面に隙間が
生じてバリが発生するおそれがある。
【0050】そこで、樹脂チューブ体33成形後におけ
る溶融樹脂の尾引き現象の防止を図った実施例につき説
明する。
【0051】図16乃至図18に示される如く、押出し
ダイ部15のダイ本体16と揺動ダイ部18はそれぞ
れ、線材保持通路19を構成すべく、2分割状に構成さ
れた線材保持通路構成体40、41および樹脂環状通路
37に開口された樹脂出口20を開閉自在に遮断すべ
く、2分割状に構成された遮断筒構成体42、43を備
えている。
【0052】ダイ本体16は前後に離間する支持片4
4、45を備え、ダイ本体16の後面側に線材保持通路
構成体40がネジ46締結されている。またダイ本体1
6の後側支持片45と線材保持通路構成体40の支持片
40aとの間に線材保持通路構成体41の支持片41a
が介在されている。
【0053】前後の支持片44、45間には遮断筒構成
体42の二又状の支持片42aが介在され、この二又状
の支持片42a間に遮断筒構成体43の支持片43aが
介在されている。
【0054】そして、各支持片40a、41a、45、
42a、43a、44および揺動ダイ部18を嵌通状と
して前後方向に支持ピン48が装着されると共にナット
49が締結されている。また線材保持通路構成体41と
遮断筒構成体43と揺動ダイ部18の側方張り出し部
に、前後方向に支持ピン50が装着されると共にナット
51が締結されている。
【0055】ここに揺動ダイ部18の揺動操作により、
揺動ダイ部18と遮断筒構成体43と線材保持通路構成
体41とが支持ピン48回りに一体的に揺動操作される
よう構成される。そして線材保持通路構成体40の筒部
40bと線材保持通路構成体41の筒部41bとで開閉
自在な線材保持通路19が構成され、ダイ本体16の内
周面16aと線材保持通路構成体40の筒部40b外周
面および揺動ダイ部18の内周面18aと線材保持通路
構成体41の筒部41b外周面とで開閉自在な樹脂環状
通路37が構成される。
【0056】また、遮断筒構成体42の筒部42bはダ
イ本体16の内周面16aと線材保持通路構成体40の
筒部40b外周面との間に嵌合状に配置され、遮断筒構
成体43の筒部43bは揺動ダイ部18の内周面18a
と線材保持通路構成体41の筒部41b外周面との間に
嵌合状に配置されており、これら両筒部42b、43b
により遮断筒体53が構成される。
【0057】そして、遮断筒構成体43に後方に延設状
に備えられた操作片部43cを前後方向に出退操作する
ことにより、遮断筒体53が樹脂環状通路37内周面に
沿って摺動され、この摺動により樹脂出口20が開閉自
在に遮断されるよう構成されている。また遮断筒体53
の前端位置は樹脂環状通路37の前端開放側まで移動可
能とされ、後端位置は樹脂環状通路37の後端側より離
脱しない位置に設定されている。
【0058】そして、使用に際しては、図18の仮想線
で示される如く、遮断筒体53を後端側の位置に退避さ
せた状態で、上記と同様の方法により樹脂チューブ体3
3を成形する。樹脂チューブ体33の成形後、図18の
実線で示される如く、遮断筒体53を前端側に進出移動
させれば、樹脂出口20が遮断筒体53によって閉塞状
に遮断されると共に、樹脂環状通路37内に残されてい
る樹脂が押出される。
【0059】従って、樹脂環状通路37内に溶融樹脂が
残らず、線材保持通路19を開操作した場合、溶融樹脂
が尾を引いてダイ本体16と揺動ダイ部18との分割面
に残ることもなく、次回に樹脂チューブ体33を成形す
る際に何等支承が生じず、次回の樹脂チューブ体33の
成形が円滑良好に行える。
【0060】また、図23に示される如く、従来のジョ
イント防水構造は、電線60の本線に電線60の分岐線
を接続する場合、本線の電線60の芯線部60aと分岐
線の電線60の芯線部60aとをジョイント端子61で
互いに圧着接続した後、ブチルテープ62を二重に重ね
巻きし、さらにその外周に絶縁テープ63を巻く方法が
採用されていた。
【0061】しかしながら、この方法によればジョイン
ト部が太径になり、かさばる欠点があった。
【0062】この場合に、前記チューブ成形装置10を
用いて、互いに接続された電線60のジョイント部の一
端側を、チューブ成形装置10の押出しダイ部15の線
材保持通路19内に把持させ、その状態で、樹脂供給路
23を通じて溶融樹脂を押出し供給し、樹脂出口20よ
り溶融樹脂を押出しながら押出しダイ部15をジョイン
ト部の他端側方向に移動させて、ジョイント部を樹脂チ
ューブ体33で絶縁被覆すれば、図22に示される如
く、ジョイント部が小径のコンパクトなジョイント防水
構造が容易に得られる。
【0063】なお、上記第2発明の実施例において、樹
脂出口20が円形状に形成された構造のものを示してい
るが、樹脂環状通路37の周方向に長い長孔状に形成し
てもよい。
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明のチューブ成形装
置およびチューブ被覆方法によれば、各電線の端部に接
続された端子をコネクタハウジングに取り付けておい
て、チューブ成形装置の押出しダイ部の線材保持通路を
開操作して、各電線を束ねた状態で線材保持通路内に位
置させた後、線材保持通路を閉操作し、各電線を束ねた
状態で線材保持通路内に把持させ、その状態で、樹脂供
給路を通じて溶融樹脂を押出し供給し、樹脂出口より溶
融樹脂を押出しながら押出しダイ部を電線長手方向に移
動させれば、各電線を一まとめにして被覆する樹脂チュ
ーブ体を成形でき、従来のように、手間のかかる1本1
本の電線挿通作業が不要となり、一度に各電線をまとめ
て被覆できるため、作業性が向上する。この際、ワイヤ
ーハーネス組み付け用の製作図板上で、電線の被覆を行
えば、効率よく作業が行え、作業性がより向上する。
【0065】また、前記樹脂出口を線材保持通路の周方
向に長い長孔状に形成する構造とすれば、樹脂出口から
押出し供給される溶融樹脂が線材保持通路の樹脂出口と
反対側にもより円滑に供給でき、チューブの成形が良好
になされる。
【0066】さらに、樹脂環状通路を備えた構造におい
ては、線材保持通路内に各電線を束ねた状態で把持さ
せ、その状態で、樹脂供給路を通じて溶融樹脂を押出し
供給すれば、樹脂出口より樹脂環状通路内に押出された
溶融樹脂は一端解放側より樹脂環状通路に沿って環状に
押出され、ここに所定の肉厚を有する樹脂チューブ体が
成形される。
【0067】また、遮断筒体を備えた構造においては、
樹脂チューブ体の成形後、遮断筒体を樹脂環状通路の一
端側端縁まで進出操作すれば、樹脂出口が閉塞状に遮断
されると共に、樹脂環状通路内に残されている樹脂が押
出され、次の樹脂チューブ体の成形が円滑良好に行え
る。
【0068】さらに、互いに接続された電線のジョイン
ト部の一端側を、チューブ成形装置の押出しダイ部の線
材保持通路内に把持させ、その状態で、樹脂供給路を通
じて溶融樹脂を押出し供給し、樹脂出口より溶融樹脂を
押出しながら押出しダイ部をジョイント部の他端側方向
に移動させて、ジョイント部を樹脂チューブ体で絶縁被
覆すれば、コンパクトなジョイント防水構造が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチューブ成形装置の要部分解斜視図で
ある。
【図2】同全体斜視図である。
【図3】ダイ本体の側面図である。
【図4】図3の右側面図である。
【図5】使用方法を示す斜視図である。
【図6】使用方法を示す斜視図である。
【図7】使用方法を示す斜視図である。
【図8】ワイヤーハーネスの要部斜視図である。
【図9】樹脂チューブ体の成形途中の概略平面図であ
る。
【図10】他の実施例におけるダイ本体の側面図であ
る。
【図11】他の実施例におけるダイ本体の側面図であ
る。
【図12】樹脂チューブ体の成形状態を示す要部断面図
である。
【図13】押出しダイ部の正面図である。
【図14】図13のダイ本体の一部側面図である。
【図15】樹脂チューブ体成形時の一部側断面図であ
る。
【図16】押出しダイ部の斜視図である。
【図17】押出しダイ部の分解斜視図である。
【図18】押出しダイ部の一部断面図である。
【図19】チューブ挿入方法の従来例を示す説明図であ
る。
【図20】チューブ挿入方法の従来例を示す説明図であ
る。
【図21】チューブ挿入方法の従来例を示す説明図であ
る。
【図22】ジョイント部の樹脂チューブ体成形状態を示
す一部断面図である。
【図23】ジョイント部の絶縁構造の従来例を示す一部
断面図である。
【符号の説明】
10 チューブ成形装置 15 押出しダイ部 16 ダイ本体 18 揺動ダイ部 19 線材保持通路 20 樹脂出口 22 連通路 23 樹脂供給路 30 電線 31 コネクタハウジング 33 樹脂チューブ体 37 樹脂環状通路 53 遮断筒体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の線材を可撓性を有する樹脂チュー
    ブ体で被覆するチューブ成形装置において、 複数の線材を解除自在に把持すべく、開閉操作自在な2
    分割状とされた線材保持通路を有する押出しダイ部と、
    押出しダイ部の前記線材保持通路の内周面側に開口され
    た樹脂出口に溶融樹脂を供給・停止操作自在に押出し供
    給する樹脂供給路とを備えてなることを特徴とするチュ
    ーブ成形装置。
  2. 【請求項2】 前記樹脂出口が線材保持通路の周方向に
    長い長孔状に形成されてなることを特徴とする請求項1
    記載のチューブ成形装置。
  3. 【請求項3】 複数の線材を可撓性を有する樹脂チュー
    ブ体で被覆するチューブ成形装置において、 複数の線材を解除自在に把持すべく、開閉操作自在な2
    分割状とされた線材保持通路を有する押出しダイ部と、
    押出しダイ部の前記線材保持通路の外周域に周方向環状
    で、かつ前記開閉操作に連動して開閉される2分割状に
    形成されると共に、線材保持通路の一端側に前記環状に
    解放状とされた樹脂環状通路と、該樹脂環状通路の内周
    面側に開口された樹脂出口に溶融樹脂を供給・停止操作
    自在に押出し供給する樹脂供給路とを備えてなることを
    特徴とするチューブ成形装置。
  4. 【請求項4】 前記樹脂環状通路に開口された前記樹脂
    出口を開閉自在に遮断すべく、樹脂環状通路内周面に沿
    って摺動自在で、かつ前記開閉操作に連動して開閉され
    る2分割状の遮断筒体が、樹脂環状通路の他端側より前
    記一端側端縁まで出退操作自在に備えられてなることを
    特徴とする請求項3記載のチューブ成形装置。
  5. 【請求項5】 複数の電線を可撓性を有する樹脂チュー
    ブ体で被覆するチューブ被覆方法において、 各電線の端部に接続された端子をコネクタハウジングに
    取り付けた後、前記チューブ成形装置の押出しダイ部の
    線材保持通路内に、各電線を束ねた状態で把持させ、そ
    の後、樹脂供給路を通じて溶融樹脂を押出し供給し、樹
    脂出口より溶融樹脂を押出しながら押出しダイ部を電線
    長手方向に移動させて、各電線を被覆する樹脂チューブ
    体を成形することを特徴とするチューブ被覆方法。
  6. 【請求項6】 ワイヤーハーネス組み付け用の製作図板
    上で、複数の電線を樹脂チューブ体で被覆することを特
    徴とする請求項5記載のチューブ被覆方法。
  7. 【請求項7】 互いに接続された電線のジョイント部を
    可撓性を有する樹脂チューブ体で被覆するチューブ被覆
    方法において、 前記チューブ成形装置の押出しダイ部の線材保持通路内
    に、前記ジョイント部の一端側を把持させ、その後、樹
    脂供給路を通じて溶融樹脂を押出し供給し、樹脂出口よ
    り溶融樹脂を押出しながら押出しダイ部をジョイント部
    の他端側方向に移動させて、ジョイント部を絶縁被覆す
    る樹脂チューブ体を成形することを特徴とするチューブ
    被覆方法。
JP4236372A 1992-08-11 1992-08-11 チューブ成形装置およびチューブ被覆方法 Expired - Fee Related JP2778372B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4236372A JP2778372B2 (ja) 1992-08-11 1992-08-11 チューブ成形装置およびチューブ被覆方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4236372A JP2778372B2 (ja) 1992-08-11 1992-08-11 チューブ成形装置およびチューブ被覆方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0655607A true JPH0655607A (ja) 1994-03-01
JP2778372B2 JP2778372B2 (ja) 1998-07-23

Family

ID=16999820

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4236372A Expired - Fee Related JP2778372B2 (ja) 1992-08-11 1992-08-11 チューブ成形装置およびチューブ被覆方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2778372B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170134338A (ko) 2015-01-29 2017-12-06 내셔널 호스피탈 오가니제이션 개창기

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170134338A (ko) 2015-01-29 2017-12-06 내셔널 호스피탈 오가니제이션 개창기
US10335132B2 (en) 2015-01-29 2019-07-02 National Hospital Organization Retractor

Also Published As

Publication number Publication date
JP2778372B2 (ja) 1998-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3281571A (en) Flexible conduit assembly for welding apparatus
US2790202A (en) Method and apparatus for manufacturing pencils
JP2808976B2 (ja) ハーネス製造装置およびハーネス製造方法
CN112356422B (zh) 电缆绝缘层的挤出系统及方法
CN114094423B (zh) 交联电缆直通接头制作工艺
CN111477454A (zh) 绞线穿套管绕线包胶机
JPH0655607A (ja) チューブ成形装置およびチューブ被覆方法
CA1036764A (en) Extruding a layer on a body having inaccessible ends
CN109483846B (zh) 一种扁平状手机数据线制造工艺
US5678302A (en) Apparatus for winding a heating wire
US3555672A (en) High speed semiautomatic termination of coaxial cable
CN211591249U (zh) 一种精准调节的挤塑机机头
JPS6218300B2 (ja)
JP3200016B2 (ja) 車両用灯具コードのブッシング成形方法及び成形金型並びにブッシングの構造
CN210061937U (zh) 一种塑料电线电缆挤出成型模具
JP3125958B2 (ja) 電線被覆押出機における色替弁の焼付き防止方法
CN2596518Y (zh) 一种自定芯的电线电缆挤塑模具
KR20120108653A (ko) 3칼라 전선케이블 압출장치
JPH1052746A (ja) 熱空間金属ダイカスト機における装置
US5862585A (en) Electrofusion couplers and method and apparatus for manufacturing
CN211363406U (zh) 一种双层护套共挤模具
CN115940038B (zh) 一种可自发匹配包箍的电工机械专用线束拧紧夹
CN220569476U (zh) 异形电缆的绕包编织设备
CN211566880U (zh) 一种电缆挤出层的挤压式组合模具
JPS6363087B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080508

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090508

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees